北アメリカ アーカイブ

2013年03月28日

3/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


ニューヨーク、また月曜日に雪が降りましたが、
今日はやっと平年並みの気温になってきました。
最高気温は9度。

そして春を告げる行事も次々に!
今度の日曜日はイースター・サンデー、
そして月曜日からユダヤ教のパスオーバーというホリデーも始まっています。

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花の季節まではあと少し。。。ですが、
今日がフラワーズ、シェリーめぐみ最後のレポートになってしまいました。

なんと4年間! 毎週ニューヨークからお届けできたなんて光栄でした!
ずっと聞いてくださったみなさん、本当にありがとうございます。
この4年間、ホントにいろんなニューヨークをお伝えできたと思います。

コンサートやミュージカル、テレビ番組などエンタメ最新情報、
ファッションなどのトレンド、ライフスタイル情報、
ニューヨークで盛り上がってる日本の音楽や文化の話題もたくさんお届けしてきました。

過去の番組のブログを見ていたんですが、Chigusaさんとの初めてのレポートは、
あのスティーブ・ジョブスが亡くなった直後のレポートでした。

そして今日、最後のニューヨークレポートは、
しめくくりにふさわしく、ラッキーな話題で始めたいと思います。

宝くじ。

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アメリカではLOTTERYと呼ばれますが、

先週土曜日またものすごい金額が当たった人が話題になりました。
そのなんと$338 million. 日本円にすると319億円!!

これに当たったのはいったいどんな人なのか、
そして、なんでアメリカの宝くじはこんなに金額が大きいのか?

今日はラッキーな気分でUPBEATにスタートです。

アメリカにはたくさんの宝くじがありますが、
一番賞金額が大きいのはPOWERBALLとMEGA MILLION

今回のはPOWERBALLでした。

1枚$2 毎週水曜日と土曜日に抽選があります。
基本の賞金は$40†million ですが、当選者がいない場合、
売り上げ金の一部とともに次の抽選にもちこさされ、
どんどんふくれあがって行く仕掛けです。

賞金が100億円を超えたくらいから話題になり始め、
ますます多くの人が買い始めてすごいことになります。

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今回は319億円でWINNERが出ましたが、

POWERBALLのこれまでの賞金の最高金額は、$587.5MILLION=554億円
去年の11月でした。

でも実はこれが宝くじの過去最高ではありません。

もうひとつのMEGAMILLIONで
去年の3月出た過去最高の賞金額は、$640MILLION =604億円 
 
まさにアメリカンドリーム!!

いったいどんな人が当てるんだろう? と思いますよね!?

ちなみに今回の319億円が当たる確立、
なんと1億7千5百万分の1だったそうです!

当てたのは、
ニューヨークのすぐお隣、ニュージャージー州に住む男性、
名前は、ペドロ・ケザーダさん、45歳。
ドミニカ共和国からの移民です。

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26年前、19歳で移民してきて、
ニュージャージーで小さな食料品店を経営していました。
でも2006年、借金がふくらみ、家族と住んでいた家を失ってしまいます。
さらに2009年にはお店が火事になるなどの不運にあいますが、
それでも1日15時間働いて家族を支えきたといいます。

そのペドロさんの楽しみが宝くじを買う事だったそうなんですね。

今回もまさか自分が当たるとは思わなかった。
でも、くじを買ったお店から当選ナンバーが出た!というニュースを聞いて、
だめもとでお店に行ってみたそうです。

ここで調べてみたらなんと自分だったんです!

スペイン語しか話せないペドロさんは記者会見で、
「とにかく本当にうれしい。」と満面笑顔でした。

そして最初に何を買いたいですか?と聞かれ、
「まずいい車がほしいね」と答えていました。

本当にアメリカンドリームですよね!

ペドロさんは明るくて面倒見がよくて、近所でも人気者だそうですが、
「これからはもう働かなくていいから、地域のために貢献したい」とも言っていたそうです。

ペドロさんこれからどんな人生になるんでしょうか? 

いやーうらやましいなー。

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話は変わりますが、あなたは自分がラッキーだと思いますか?
もとい、
今ハッピーですか?

実はニューヨーカーの8割以上が、今の生活に満足、幸せに感じているという
調査結果があるんです。
アメリカいち物価が高く、失業率も全米平均以上、
5人に一人は貧困ライン以下で生活、
中流家庭の資産価値は90年代の前半並みに下がってしまっている中、
この数字はやはり高い印象があります。

さらに同じ調査で、8割以上が未来を楽観的に考えていました。

この理由は、
ニューヨークの経済が全米平均より、早いピッチで回復していること、と
分析されています。

確かに「幸せ」と感じる大きな要素は「未来への希望」で、
将来が不安だと、幸福度が下がってしまうのが人間ですよね。

でもそれだけでなく、
私は、ニューヨーカーってもともと楽観的な人の集まりだと思ってるんです。

楽観的な大きな理由は、
ニューヨーカーの多くが移民かその子供たちだから。

何せ市民の3割は外国生まれ。
新しい街に希望を求めてやってきたものの、
必ず当たるのは言葉やビザの壁、
これはもう苦労するために来ているようなものです。

こうなると、楽観的でないとやっていられないし、
逆に楽観的だからこそ
新たな地に希望を求めて移民するのでしょう。

だから些細な事にも幸せを感じる。
今日は何も問題がなくて幸せ
自分が好きで選んだ場所で生きられてラッキー

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レベルが低い幸せかもしれませんが、
「幸せの基準なんてその人自身が決めればいいのよ」というのもニューヨーカー。

さらにニューヨーカーの過半数は白人以外の黒人、ヒスパニック、アジア人など。
今はもちろん法の上では平等ですが、
差別の歴史のネガティブな要素をポジティブなものに変えるためには、
強いオプティミズムが必要です。

そして最後に、楽観的な気分は伝染します。
「大丈夫、きっとうまくいくから」、
「明日はいい日になる、いや絶対いい日にしようね!」
と言葉をかけあっていると、そこに希望が生まれ、元気が出てくる。

言葉の力は想像以上にずっと強いんです。

この街では楽観的でいるのは生きるため、幸せでいるための力。

よく日本人の友達に「ニューヨークに来ると元気が出る」と言われますが、
そんなポジティブなエネルギーが充満しているからでしょう。

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この4年間、少しでもそんなニューヨークに行った気分に、
みなさんになってもらえるようなレポートを一生懸命やってきました。

そんな楽観的なシェリーめぐみのレポート、今日で最後ですが、
もし気が向いたら私のブログ、
megumiradio.comにも遊びに来てみてください。

これまで本当にありがとうございました。

そして、いつもレポートの最後にナイスにレシーブしてくれて、
いつもいつもポジティブでみんなの元気のもと、キラキラ輝いているChigusaさんにも
ありがとう!

またすぐに会えますように!
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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2013年03月21日

3/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


アメリカでは春分の日を、First Day of Springと呼んでいます。
「春の最初の日」 ということなんですが、

一昨日はまた雪が降り、しぶとく冬が居座っています。

でも気分はそろそろ春!
この季節はブロードウェイの注目作が始まる季節でもあります。

映画のアカデミー賞にあたる、トニー賞が6月にあり、
これにぶつけて3月〜4月に話題作をスタートさせるんです。

そんな中から、新作を今週見て来ました。
「MOTOWN, THE MUSICAL」

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モータウンと言われてピンとこなくても、
あのマイケル・ジャクソンやスティービー・ワンダーが所属していたレコード会社と言えばわかりますよね?

1959年に設立して以来、「モータウン・サウンド」と呼ばれるブラックミュージックは
アメリカだけでなく世界中で大ヒットしました。

ビヨンセとジェニファー・ハドソンが出た映画「ドリーム・ガールズ」、
あの中でジェイミー・フォックスが演じていた、レコード会社の社長、
あの役は、モータウンの創立者、ベリー・ゴーディをモデルにしたと言われています。
このベリー・ゴーディ、
マイケルやスティービー、ダイアナ・ロスを世に出したプロデューサーとして
アメリカでは伝説的な存在、
この人がいなかったら、
黒人の音楽はここまで世界に浸透しなかったとまで、言われています。

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映画ではちょっと悪者な感じでしたが、
このミュージカルはこのベリー・ゴーディ自身が脚本にたずさわっているんです。

そしてミュージカルナンバーはアメリカ人ならみんな知っているモータウンヒッツ、
60曲以上も!!

ステージだけでなく客席も全編歌いっぱなし、踊りっぱなし
MOTOWN THE MUSICALを今日はレポートします!
3月11日にプレビュー公演が始まったばかり
「MOTOWN THE MUSICAL」
1週間でチケット売り上げ1億円を超え、早くもヒット中です。

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そして8日目の今週月曜日、
マンハッタンは横なぐりの雪が降る寒—い夜でしたが、
ブロードウェイのラント・フォンテイン劇場の前には長—い行列ができていました。

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「MOTOWN THE MUSICAL」の開演を待ちながら、
既にウキウキのお客さんたちに、声をかけてみました。

アイリスさんが見に来た理由は「モータウンが好きだから」
彼女が好きなのはシュープリームス

次の女性はスティービー・ワンダーの大ファン

そして最後のお母さんは、モータウン・アーティストの名前が止まりません。

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テンプテーションズ、スモーキー・ロビンソン
マービン・ゲイ、
グラディス・ナイト&ピップス
フォートップス、
スティービーワンダー
マーヴェレッツ、

そして、子供時代のマイケル・ジャクソンがいたジャクソンファイブ

アメリカの60年代から80年代を代表するトップアーティストとヒットナンバーを
まるでマシーンのように送り出したモータウン・レコードですが、
最初はとても手作りなレーベルでした。

創始者のベリー・ゴーディは1929年デトロイト生まれ、
厳しい人種差別の時代に育ち、
最初はプロボクサーになります、
音楽に転向して、1959年、30歳でモータウンをたちあげます。

黒人のレコードレーベルとして初めてヒットを連発。
でも彼の最大の功績は、
それまでの黒人音楽だったジャズやブルースではなく、
もっとポップで
白人も黒人もみんなが歌って踊れる「モータウンサウンド」を作り出したこと。

そんなモータウン誕生のストーリーと共に、
ハッピーでエネルギッシュなモータウンヒッツを歌って踊る役者たちがすごい!
よくまあこれだけのキャスティングをした!と感心するくらい、みんなうまいし、
とにかく本物そっくり!

ダイアナ・ロスも、スモーキー・ロビンソンも、
まるで本人が乗りうつったかのようなんです。

そして1曲ごとに拍手喝采、
立ち上がって踊りながら、いっしょに歌っているお客さんもいっぱいいました。
まるで歴代のモータウンの
スーパースター総出演のコンサートを見ているかのようです。

そしてオーディエンスの目が釘付けになったのが、
子供時代のマイケル・ジャクソン役のJibreel Mawry(ジブリール・マウイー)くん11歳
声もルックスもダンスもマイケルそのもの!!というくらい素晴らしい!
彼はこれからもっと有名になると思います。

そして「MOTOWN THE MUSICAL」は
ただの成功物語ではありません。

アーティストとスタッフがまるでファミリーのようにいっしょにがんばって、
これだけのヒットを飛ばしても、
しょせんはインディーズレーベル。
メジャーに大物アーティストを、
巨額の契約金で引き抜かれてしまったり、
それでも何度も不死鳥のごとく蘇りますが、
結局はメジャーレーベルに身売りせざるを得なくなってしまうんです。

そんなモータウンストーリーの一方で、
人種差別と戦ったアメリカ公民権運動や
ケネディ大統領、そしてキング牧師の暗殺など、
激動の歴史が織り込まれています。

そして、こんなシーンも出てきます。
黒人を見下している白人のラジオDJが、
モータウンの黒人プロモーターを
「ウチはブラックミュージックはかけないよ、ポップステーションだからね」と追い返す。
でもやがて、モータウンの曲が大ヒットするようになると、
白人ステーションもかけないわけにはいかなくなっていった、
そんなエピソードが象徴的に描かれていました。

一方でこうした人種の軋轢だけでなく、
モータウンサウンドを愛する白人たちは、
音楽を通してブラックカルチャーへの理解を深め、
人々の気持ちが通い合うきかっけになっていったんです。

モータウンサウンドの今の音楽シーンへの影響は計り知れませんが、
それだけではありません。
オバマ大統領も、
モータウンがなかったらホワイトハウスには座っていなかっただろう、
という人もいます。

そのオバマ大統領自身もモータウンの大ファンのようで、
2年前にはホワイトハウスにスティービー・ワンダーとスモーキー・ロビンソンを招待してコンサートも行いました。

アメリカ人にとって、
「モータウン」はまさに、SOUNDTRACK OF OUR LIVES人生のサウンドトラック。

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色々解説しましたが、
こういう歴史がわかると、ミュージカルはもちろん、
モータウンの曲を聞くときにもちょっと違って聞こえるのではないかと思います。

みなさんもぜひニューヨークに来る機会があったら、「MOTOWN THE MUSICAL」おすすめです。
そしてモータウンサウンド、聞いた事のない人がいたらぜひ聞いてみてください。
人種や国境を越えて、本当にハッピーにしてくれる音楽、
そして人と人とをつないでくれる音楽ですから。

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2013年03月14日

3/14(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

今日は新しいローマ法王が決まりましたね。フランチェスコ1世。
世界12億人のカトリック教徒のリーダー、
そして歴史始まって以来、中南米の枢機卿が選ばれました。
ニューヨーカーもラテン系多いので、大きな話題になっています。

そんな華やかな話題もある一方で、
ニューヨークも今週月曜日で東日本大震災から丸二年を迎えました。

このレポートでも、
ニューヨークでのさまざまなチャリティや募金運動などをお伝えしてきました。

私自身もFellowship for Japanという草の根グループの一員なのですが、
今年も去年に続き、ニューヨーク市内の教会で、
「Together for 311」という追悼式を行いました。
今年もニュースなどで見てくださった方もいると思います。

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2年目ということで、どれだけの方が集まってくださるのか、心配ではあったのですが、
私たち自身も気づかなかった、多くのニューヨーカーの思いを知ることができました。

今日はそんなニューヨーカーから、日本のみなさんのメッセージをお伝えしたいと思います。

ニューヨーク時間3月10日(日)夕方、日本の3月11日朝にあわせて開催した
「Together for 311」

去年は予想を大きく上回る、1000人以上の方が集まったのですが、
今年もどれだけの人が来てくれるかまったく見当がつきませんでした。

準備の合間をぬって、主催者代表、
ニューヨーク在住のシンガーソングライターAK(柿原朱美)さんに、
この追悼式を迎える今の思い、去年と今年でどう違うのかを聞いてみました。

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「このTogether for 311は、何のために私たちがスタートしたか、
そのもともとの意味に立ち返ると、ニューヨークからは遠い日本ですが、
被災地に住んでいる方々、そして犠牲となられた方々に祈りを贈ろう、
そのための場所を作ったので、そういう意味では気持ちはまったく同じ。
そして今被災地に住んでいる方々に、
“忘れてないからね、ニューヨークからみんなが気持ちを寄せて、いっしょに復興させて
行こう”というメッセージを贈るつもりなので、その気持ちは変わっていないです。」

AKさんの言葉に答えるように、
夕方4時の会場とともに続々とニューヨーカーが会場に入ってきました。
何人かにお話を聞きました。
この女性は、
「私は東京にいて、震災の経験をしまして、あっという間に時がすぎてしまったのですが、
まわりの人が過去の出来事として受け止めているのが気になって、
これを将来伝えていかなければならないなと、強く思っています。」
このアメリカ人の男性は、
「僕の妻は日本人で、これまでに13回日本に行きました。
2年前の津波と地震は本当に悲しいできごとで、一度も忘れたことはありません。
こうやって支援ができ、思いをはせることができるのは私たちにとてとても重要です。
このようなイベントが毎年あるといいですね。人は忘れやすいものだから。」
そして彼の奥様は、
「こちらの、アメリカの報道が全然ないのがちょっとショックですね。
ボランティアに(被災地に)一度うかがって、現地の人がよくおっしゃっていたのが、
“忘れられるのが一番怖い”とよくおっしゃっていたので、忘れてない人がいるって事を
伝えたいですね。」

それぞれの思いを胸に集まったニューヨーカーたち。

まずニューヨーク日本領事館総領事の広木大使からの英語の開会メッセージ
そして、黙祷が捧げられました。

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会場の灯りが消え、
来場者にお渡ししたペンライト型のキャンドルが、
静かにゆれていました。

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そして来場者の目が釘付けになったのは、
被災地のたった今を伝えるビデオメッセージです。

今年は、自らも被災しボランティア活動を続ける「遠野まごころネット」の臼沢良一さん、
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宮城県石巻市で被災、「こまっちゃぐれタオル」という
チャリティータオルを作っている女性たち、
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そして、福島県郡山市で、子供たちのための屋内運動施設を運営している、
ペップ子育てネットワークの菊池信太郎医師などからのメッセージが寄せられました。

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そのお話の中で
「なかなか外遊びができない子供たちの肥満が問題になってきている」
という一言に驚きました。

また、こまっちゃぐれタオルを作っている女性たちは、
震災当時の話をする時には曇っていた表情が、
「みんなでいっしょに作りながらおしゃべりするのが楽しくて」
とあふれるような笑顔になる、
その姿が本当にいとおしく感じました。

そして去年もメッセージをくれた
福島県相馬市、みなと保育園の子供たち、

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ここにはAKさんが何度も訪れ、
子供たちが書いた絵をラッピングペーパーにして販売、
その収益を寄付するなどして支援を続けています。

今年も元気な歌と共にメッセージをくれました。
「みなと保育園は元気です。がんばっています。一歩一歩前進しています。
ニューヨークのみなさんありがとう。」

観客の中には涙ぐむ人もいました。

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この追悼式のために駆けつけてくれたゲストの一人が
911の遺族であり、
Peaceful tomorrows 平和のための911遺族会のメンバー、
グロリア・ウィリアムズさん。

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グロリアさんからのメッセージです。

「まずこうしてサポートできることは私たちにとってとても重要です。
なぜなら、私たちは遺族のみなさん、家を失ったみなさんの気持ちがわかるからです。
私たちのグループは、愛する人を失った痛みを
世界の平和のための活動に変えるために生まれました。
他の人のために何かすることで、この痛みをポジティブなものに変えることができるんです。
私が日本のみなさんにアドバイスできるとしたら、
同じように誰かのために良いことをすることで、
ネガティブな状況をポジティブに変え、
過去に生きるのではなく、希望をもって未来に進んでいくこと。
そして大切なのは、
子供たちにそれを教えていくことだと思います。」

グロリアさんの思い、
そしてニューヨークに住む人々の思いがひとつになった追悼式、

来場者は520人、去年の半分でしたが、
集まった寄付金$11000(およそ100万円)は、去年とほとんど変わらず、
みなさんの熱い支援の気持ちを感じることができました。
この寄付金は全額が被災地に贈られます。

「離れていても思いは届けられる。」
そして「決して忘れない」という私たちのメッセージが、
被災地に届いてくれることを心から願っています。

* 去年来場者に書いていただいたメッセージカードは、4つのアルバムに分けて被災地に贈られ、そのうち1つがみなと保育園の子供たちや親御さんからの返信メッセージと共に戻り、残りの3册はまだ被災地をまわっています。
今年もみなさんに書いていただいたカードをアルバムにして、被災地に贈る予定です。

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写真協力:
TOGETHER FOR 3.11 SECOND ANNIVERSARY MEMORIAL FOR JAPAN Official Photography
© Romi Uchikawa & Shino Yanagawa

もっと多くの写真、日本での新聞、ニュースへのリンクは公式フェースブックページからどうぞ。近日中にビデオメッセージもアップされますのでぜひチェックしてくださいね。
http://www.facebook.com/TOGETHERFOR311

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2013年03月07日

3/7(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

震災から間もなく2年
つい先日ニューヨークである映画が上映されました。

「311ここに生きる」

ニューヨーク在住の我謝京子監督が、東日本大震災の被災地で撮ったドキュメンタリー
ニューヨークでは初めての、一度だけの上映だったのですが
多くの日本人、そしてアメリカ人で会場はいっぱいになりました

震災をテーマにしたドキュメンタリー、これまでアメリカでも何本か公開されていますが、
女性が主役というのは初めてかもしれません。
彼女たちの姿、言葉から教えられることもたくさんありました。
今日は我謝京子さんのインタビューも交えてお伝えします

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我謝京子さんはロイター通信のニューヨーク特派員でもあり、
みずからの911の被災体験を綴った「母の道、娘の選択」という作品で
2009年に監督デビューしています。

その映画の上映会のために沖縄にいたとき震災が起こり、
テロと震災は違うけれども、
次の日から人生ががらりと変わってしまうという意味では同じと感じた。
それがこの映画制作のきっかけになったということなのですが、
今回上映されたのは被災地で撮影された映画、第二弾。

ニューヨークでの初上映会は立ち見が出るほどの大盛況でした。
上映後の交流会でキャッチしたお客さんは、

「ニュースを見てもわからない、被災地の人々の本当の姿を見たかったんです。」
「あれから2年、みなさんどうしているのかがわかる映画だといいなと思って来ました。」

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映画の中には、自宅も職場も失い、避難所や仮設住宅に住む女性
避難所生活しながら他の被災者のために、一生懸命働く女性
そんな彼らを自分ができることで支援しようとする女性。
たくさんの女性たちが登場します。

我謝さんは、そんな彼らの毎日に寄り添うようにカメラを向けて
その姿と言葉を映画に綴っています。

映画をとる前には50人もの人と会って話を聞いたそうですが、
その結果、ある決心をしたといいます。

「この映画は、編集がとても大変になるかもしれないけれど、
ナレーションを一切入れるのをやめよう、彼女たちの声を直接、観客に届けたいと思ったので。
本当に編集が大変だったんですが、みなさんの言葉でこの映画はつなぎました。」

ナレーションなし、
被災地の女性たちの言葉だけでつないだ映画、
そのおかげでまるで彼女たちと直接話しているような気持ちになって、
とても引き込まれました。

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そして、女性ならではの問題にも気づかされます。
女だから、この年齢だからもう仕事がみつからないのではという不安だったり、

さらにはっとさせられるたのは、
ある女性が余震の恐怖の中で、お味噌汁を作るシーンです。

「味噌汁を作ることで、余震と戦う。すごいなと思ったんですよ。
そういう何気ない日常生活というのがどんなに大事かということが、
破壊されるときに人々は気づくんです。」

我謝さんはさらにこう続けます。

「人間の心って強いなって思いました。もちろん折れてしまうこともありますけれど。
人はもちろん落ち込むし、泣いてしまうし、大変な事もたくさんあるけれど、
心の持ちようによって、時間とともにマイナスなこともプラスに変えられるんだなって。
もうだめだ、と思うより、今日は疲れたかもしれないけれど、明日のために何ができるのかな、と考える。仮設住宅の方々は、ゴミが落ちていて嫌だから、じゃあボランティアで自分たちで
ゴミを拾って気分よくなろうとか、そういう小さいことで女性たちが前へ前へと
進んでいることは、素晴らしいことで、本当にそれを伝えたいなと思いました。」

映画を見たこのニューヨーカーの女性も、

「あんな境遇にありながらも彼女たちは本当に強く、前向きに生きている。
とても自分と比べることはできないけれど、今の自分のくらしへの感謝の気持ちが
あふれてくる。とても強いメッセージを感じました。」

本当に見ている私たちの方が勇気や元気をいただいてしまったほど。

でもこの映画はここでは終わりません。

我謝さんにこんな質問をぶつけてみました。
この映画を作る課程で、我謝さん自身が難しい、つらいと思ったことはありませんか? 

「今の方があるかもしれない。作っている時は必死で作っていたけれど、今みなさんに、
どうしていますか?とお声をかけたりしたら。。。震災復興は時間がかかるので、
2年目の方が大変かもしれない。1年目というのは本当に必死で日々の生活を立て直そうと
エネルギーも出て来るけれど、二年目になってふと彼女たちも考えたりするかもしれない。
私もこれからどうやっていけばいいのかな、という時にすごく不安になります。
これからどうやってみなさんといっしょに第3弾、第4弾と作っていけばいいのかを
すごく考えています。」

復興はこれからの方が大変かもしれない、
と被災地を思いやりながら、
今後も彼らを映画に撮り続けると決めた、
我謝さん自身の、揺れ動く気持ちも感じました。

そして私自身も、何かできることはないだろうか、と改めて自分に問いかけました。

実はこの映画には、被災地のみなさんが
タオルを使って手作りしたゾウさん
「負けないゾウ」が出てきます。

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この負けないゾウ、上映後に販売されたのですが、
売り上げが被災地に送られるということで、
飛ぶように売れていました。

そしてもうひとつ、今回この会場では、
ニューヨークの被災地との交流もあったんです。
去年10月のハリケーン・サンディの被災地への
チャリティ募金も行われました。
この被災地の女性たちもかけつけ、
募金活動する日本人女性らと交流するなど、
被災地どうしを結ぶ上映会になりました。

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これからも少しでも何かしたい、というみんなの思いがつながって、
少しでも早く復興が進むよう、心から願っています。

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2013年02月28日

2/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


2月も今日で終わり。

重いコートを脱いで、おしゃれの季節はすぐそこ、
ということで今日はファッションの話題です。

ファッションの基本は靴、あなたは靴を何足持っていますか?

アメリカの女性は、何足持っていると思いますか?

一人平均20足
実はこの数は10年間で2倍に!
靴は今いちばん注目のファッションアイテムなんです。

そこでニューヨークで最も有名なファッッションの大学、
FIT, Fashion Institute of Technology
ニューヨーク州立ファッション工科大学
(多くのデザイナーやファッションのプロが卒業している大学)
ここのミュージアムでは、靴の展覧会を開催中

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今世界で一番ホットな靴がずらり!
SEX&THE CITYに出て来たあの靴も、
そして、日本人のシューデザイナーの靴も!

その展覧会のタイトルは
「SHOE OBSESSION 靴にとりつかれて」

そのプレスお披露目会を取材してきました!

フロアにずらりと並ぶ背の高いガラスケースに、
美しくディスプレイされた靴トータルで150足。

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マノロ・ブラニック、クリスチャン・ルブタン、ジミー・チュー
フェラガモ、ピエール・ハーディ、ジバンシー。。。

マノロ・ブラニックとえばあのSEX&THE CITYで有名になりましたが
映画バージョンでキャリーが結婚式で履いた、あのブルーのハイヒール。
これもしっかり展示されていました。

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なぜ今このタイミングで靴のこの展覧会を企画したのか?
副キュレーターのコリーン・ヒルさんに聞いてみました。


「21世紀に入ってからこれまで作られた、素晴らしい靴ばかりを集めて展示したいと思い、企画しました。
ここ10年間で女性が持つ靴の数は平均10足から20足に倍増。
それも超フェミニン&セクシーな、とても高いヒールで、
豪華な素材を使った、高価な靴が増えているんです。
女性たちはそういったハイエンドのデザイナーシューズに
取り憑かれたようになっています。
その理由としては、ファッションショーでも靴の存在感が高まったこと、
そして、ニューヨーク中のデパートがどこも靴売り場を大幅に拡大、
さまざまなブランドの靴を、豊富に取り揃えるようになったからだと思います。」


この展覧会では、これから期待の若いデザイナーの靴も展示されています。
例えば、舘鼻則孝(たてはな のりたか)さんがLady GaGaのためにデザインした、
Lady Pointe Shoes

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そしてもう一人の日本人加賀美 敬(かがみ けい)さん、
既に、アメリカ、ヨーロッパで高い評価を得ています。

さらに新進気鋭のシューデザイナー、串野真也(くしの まさや)さん、
串野さんは特別に招待を受けて、このプレスお披露目会に参加しました。

彼の作品、靴というより美術品のよう。

さきほど登場してくれたキュレーターのコリーンさんは

「彼は本当に素晴らしい、
高いクリエイティビティとクラフツマンシップ
彼の靴が届いたとき、あまりの美しさにショックを受けたほどでした。
ミュージアムのスタッフの間でも大騒ぎになりました。」


その靴、私も見てショックを受けました。
見た事のないようなフォルム、素材を組み合わせています。
しかも、靴なのにブロンドの髪の毛が生えているんです。

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どんなコンセプトでデザインしたのか串野さん自身に聞いていました。

「このブロンドの髪の毛がついた靴は、“ジンガロ”というオペラの中で馬がかけまわるシーンがあるのですが、その姿がすごく美しくて。髪が風になびいているような、そんな美しい馬からインスピレーションを得てデザインしました。
そして僕は日本に住んでいるので、日本の美術を無理に取り入れるのではなく、自然に使えればいいなと思って、この靴の木の部分は京都の仏師さん、仏を削っている人にお願いして、漆塗りだったというテクニックを使っています。」

ブロンドヘアに仏師さんが削っている木の組み合わせ!

しかもこのブロンドヘアは馬の尻尾だったんですね。
でもこれ実は人毛、靴は人が履くことで作品として完成するから
人毛を使った、ということなんです。

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串野さんの靴、他にも何点か展示されていますが、彼のまわりには常にファッション雑誌の記者やブロガーなどが集まり大人気でした。

ところで串野真也さんは、
ニューヨークという街の感想を、こんなふうに語ってくれています。

「僕はニューヨークの人って、きれいなものはきれいとか、みんな素直に言いやすい。例えば友人と歩いていて、友人の靴のヒールが変わってたら、パッと通った人が“その靴すごくクールだね”と言えるのってすごく素敵な街じゃないですか。もし日本でそれを言ったら引かれちゃうっていうか。。」

なるほどー、
そして、今回のように色々な機会に海外にいくことで、日本の伝統の技と素材を使った靴へのこだわりも再確認したといいます。

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「日本の靴の文化って歴史が浅いじゃないですか。そこに日本の要素を加えることで、新しい何かがうまれるという、アイデンティティにつながることだし、
僕たちに流れている血というか、それをもっと押し出したかったんです。」

そんな中でこれからどんな靴を作って行きたいのか、その思いを聞いてみました。

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「靴の本来の機能ははいて歩く事ですが、僕はそこを重要視していないというか、もちろん靴である以上足を入れる必要はあると思っていますが、それを生活の中で“使用する”という考え方だけでなくて、もっとそれ以上に何か可能性があればいいなと思っていて。やっぱりみなさんお仕事で履いて行く靴を履いたときに、“また今日も仕事か“みたいな気持ちになる事が多いと思うんですが、僕の靴を履いてくださった瞬間に、パっとこう、今日一日すごく素敵な事が始まるっていう、すごく高揚感があって、自分がファンタジーのヒロインになったような、そんな感動を持ってもらえるような靴を作ることができれば、すごくうれしいなと思っています。」

素敵な靴をはくと気持ちが高揚する。。。その気持ちわかりますよね!?

そして、そろそろ気持ちが高揚する春の靴がほしくなりませんか?

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2013年02月21日

2/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


2月も下旬ですが、アメリカはビッグなイベントマンスが続いています。

先々週のグラミーに引き続き、先週末はNBAバスケのオールスターゲーム。
ここにも豪華なゲストパフォーマー、
ALICIA KEYSとNEYOでした!

そして今週末はいよいよオスカー、アカデミー賞!!

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今週はオスカーウィークということで、
アメリカではテレビでもさまざまなプレオスカーの特番を組んで、
過去の授賞式の名場面を見せたりしています。

もちろん映画館では、主要なノミネート作品が勢揃いしていますし、
この時期オスカーパーティを開く人も多いんです。

私が毎年行く映画ライターの友達のパーティはバーにみんなで集まって、
主催者から投票リストを1枚5ドルで買います。
リストの自分の予想する映画や俳優にチェックして主催者に渡し、
主催者はオスカー当日にみんなのリストを採点、
一番多く予想があたった人に、集めたお金が全部プレゼントされる、という仕掛け。

今年は本当に力作揃いで、
どれが、そして誰が賞をとるのか楽しみにしている人も多いことでしょう。

今日はニューヨークから、アメリカのメディアの大予想をお届けしたいと思います。
みんなもいっしょにオスカーを楽しみましょう!

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さて、昼間マンハッタンでキャッチしたニューヨーカーたち。
それぞれがオスカーをとる!と予想する映画の名前をあげてもらったら、
色々名前が出てきました。
「リンカーン」「レ・ミゼラブル」「シルバーライニングス・プレイブック」「ジャンゴ・アンチェインド」「アルゴ」。。。
みんなの予想、けっこう割れています。
今年は例年以上に傑作揃いと言われているんです。

しかし、オスカー直前のここに来て、予想はかなり固まりつつあります。

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ここでアメリカの主要なメディアの、今年のオスカー予想をチェックしてみましょう。

まず人気エンタメテレビチャンネル、Eチャンネルの予想

ベスト男優、「リンカーン」のダニエル・デイ・ルイス

リンカーン大統領の生涯に新たなスポットライトをあてた映画、
ダニエル・デイ・ルイスはまるでリンカーンの生まれ変わりのようでしたね。

ベスト女優「Silver Linings Playbook世界にひとつのプレイブック」のジェニファー・ローレンス

どんな苦境の中にも希望はある!という気持ちでいっぱいにしてくれる、何度も見たくなる素敵な作品でした。

続いてベスト監督「リンカーン」のスピルバーグ監督

そして、最優秀映画は、「ARGO」 

ベン・アフレック監督、主演、1979年イランで実際に起こったアメリカ大使館の人質事件をベースにした作品で、最初から最後までハラハラドキドキのエキサイティングな映画でした。

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では次は人気ニュースウェブサイト、Huffington Postの予想

ベスト男優は、「リンカーン」のダニエル・デイ・ルイス
ベスト女優「シルバー・ライニングス・プレイブック 世界にひとつのプレイブック」のジェニファー・ローレンス

ベスト監督「リンカーン」のスピルバーグ監督
そして、最優秀映画は、「ARGO」 
まったく同じですね!?

最後に今日出たばかり、
トップ・エンタメ雑誌、Entertainment Weeklyの最終予測も

ベスト男優とベスト女優は同じく、ダニエル・デイ・ルイスとジェニファー・ローレンス
しかしベスト監督には「LIFE OF PI」のアング・リー監督を選んでいます。
しかしベスト映画はやはり「ARGO」

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なぜこんなにみんな「ARGO」なんでしょうか?

ゴールデングローブはじめ、これまで発表されている大きな映画賞で、軒並みARGOが選ばれているからです。

しかも「ARGO」を監督したベン・アフレックは、「監督賞」も軒並み受賞しているんです。

ところが実は!
ご存知かもしれませんが、アカデミー賞ではベン・アフレック、監督賞にノミネートされていません。
これがアカデミーの大失敗、俳優兼監督は認めないというスノッブな態度!
などと大批判の的に!

その汚名挽回のためにも、ここは「ARGO」に賞をあげたい、
だったら、監督賞はスピルバーグ、という予想にどこも落ち着いたわけです。

でも「ARGO」は最初から最後まで映画的な工夫がいっぱいで、もうこれは玄人ウケするのが大納得できてしまうんですよね。
監督ベン・アフレックが、
俳優としてはちょっと薄味なベン・アフレックをものすごく上手に生かしていて、
過度にドラマチックすぎず、すごくリアルなキャラになっているんです。

ドキュメンタリータッチでありながらエンタメの要素もたっぷり!
まだ見ていない人にはぜひおすすめ。

さて果たしてARGOは本当に受賞できるのか? 大逆転でリンカーン、いや世界にひとつのプレイブックという可能性もあります1

第85回アカデミー賞、アメリカ時間で今度の日曜日、楽しみですね!

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ところで、私が毎年この時期もうひとつ楽しみにしているのは、
ターナー・クラシックという過去の名画ばかりを24時間、コマーシャル抜きで見せてくれるケーブルチャンネル。
ここで毎年2月は1ヶ月にわたり、過去のオスカー受賞作品をどんどん見せてくれるんです。

夕べはすごいのを見てしまいました。
アカデミー賞、今年は第85回ですが
その映画は、第1回目のアカデミー賞で、初めての最優秀作品賞に輝いた映画でした!

「WINGS 邦題つばさ」 
その名の通り飛行機が主役の1927年公開のサイレント映画です。
サイレントというと、チャップリン映画のような作品を思い浮かべると思いますが、
これは第一次大戦下のラブロマンスで、主役は戦闘機のパイロット。
この戦闘機の空中戦がびっくりするくらいうまく出来ていて驚きました。

調べてみたらこの映画、空中戦闘シーンのパイオニア的な映画だそうです。
パイロットは本当に第一次世界大戦で戦ったパイロットたち。
監督も元空軍で活躍した兵士だそうです。

今から85年前にこんな映画ができていたなんて、
ハリウッドはやっぱりすごいな、と感銘を受けました。

85年という伝統と 未来を切り開くイノベーション!!
オスカーウィーク、今年も映画に乾杯!!


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
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2013年02月14日

2/14(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


HAPPY VALENTINE’S DAY!!
今日はバレンタインデーですね!

昼間タイムズスクエアに行ったら、交差点のど真ん中に
大きなハートの形のオブジェがありました。

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直径8メートルくらいのハートは木の板を組み合わせて作られているのですが、
実はこの木材は、ハリケーン・サンディで大きな被害を受けた、
海岸のボードウォーク、木の舗道に使われていた木材。

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「HEARTWALK」というタイトルで夜になると真っ赤なハート型ライトアップされています。

また今夜のエンパイアステートビルのライトアップも、赤とピンクと白
どちらも、もちろんバレンタインデーを祝っています。

こんなふうにアメリカでもバレンタインデーは盛んなわけですが、

もともとはキリスト教の聖人、聖バレンタインを祝う日で、
愛の日になったのは中世からだそうです。
そして18世紀頃から恋人同士で愛のメッセージカードを交換する日になり、
20世紀中頃からはカードだけでなく、チョコレートや花束などを贈るようになったそうです。

では2013年のバレンタインデー、ニューヨークではどんな事が行われているのか?

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たぶん日本とはかなり違います。
いったいどう違うのか、
そしてアメリカにも義理チョコってあるのか? 今日はそれをレポート!

ニューヨークはさっき14日があけたばかりで、これからが本番ですが、
タイムズスクエアのドラッグストアのカード売り場に行ったら。。。。
アメリカでは大手ドラッグストアに大きなカードコーナーがあるのですが。。。
もうバレンタインデーのカードは半分以上売り切れていました!!

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マンハッタンの街角で出会った20代の男性に、
まずアメリカのバレンタインデーはどんな日なのかを聞きました。 その答えは、

「もし恋人がいる場合、レストランなどでデートして、
男性から女性にチョコレートや花をプレゼントする日。」

まず最初のポイントは、
もし恋人がいる場合。。。。そうバレンタインデーの主役は恋人たち。
日本のように、好きな人に告白する日ではありません。
そして二つ目のポイントは 男性から女性にプレゼント

日本と真逆です。

同じくマンハッタンの20代のカップルに
「日本ではアメリカと逆で、女性が男性にプレゼントするんですよ!」と伝えたら

「僕は別にそれでもいいけどね」
「私は嫌よ、彼からもらいたいわ」

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さあそして男性から女性に、プレゼントするモノ。
日本ではほとんどがチョコレートだと思いますが、
チョコと同じくらい大事なのが、花束。

街のお花やさんはいつもより花束の種類や数を増やして、
バレンタインデー用に特別に、
ぬいぐるみやチョコレートなどもいっしょに販売中

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また街角にも臨時の花売りが登場。
男性のお客さんが真剣にお花を選んでいました。

では次に、気になる義理チョコについて、この男性に聞いてみましょう。

「日本には何人もの同僚や友達にチョコレートをあげる習慣があるんですけど。。。」

「えー、それって最悪。そんなにたくさんにあげたら、特別な感じがしなくなるじゃないか」

最悪!という答えからおわかりになったと思いますが、
こちらでは義理チョコというものは存在しません。

プレゼントをあげるのはあくまで「特別な誰か」に限るんです。

義理チョコなし、
恋人同士がデートして、男性から女性にチョコレートやお花などの
プレゼントをあげる日がバレンタインデー。

さっき登場してくれたカップルは、バレンタイン当日は仕事なのでデートは週末、
でも彼女はもう彼からチョコレートとテディベアのぬいぐるみをもらったそうです。

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逆に恋人がいないと、やっぱりちょっと寂しい日なのはどこでも同じ?

独身男性からは、義理チョコについてはこんな意見もありました。

「僕みたいに寂しい独り者ももらえるなんて、公平でいいと思うけど。
いっそ日本に行きたいね!」

いつでもどうぞ!

でも実は、恋人どうしでなくてもバレンタイン祝っている人は
かなりたくさんいるんです。

ニューヨークのバレンタインデー、
プレゼントは恋人同士で男性から女性に。義理チョコはなし。

でもモノではなくカードの交換はずっと広く行われています。

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恋人同士でもカードは、男女で交換する事が多いようです。
そして家族どうし
結婚している夫から妻へ、妻から夫へ、
息子からお母さんへ、お父さんから娘へ。。。

カード売り場にはそれぞれのパターンにあわせた、
さまざまなデザインやメッセージのカードが並んでいます。

この結果、アメリカで交換されるバレンタインカードの枚数は、
毎年平均1億9千万枚!!

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カードだけでなく、お母さんが買って帰ったチョコレートをみんなで食べたり。。。。
家族どうしの愛を深める日でもあります。

1年に1度の愛の日、
恋人はもちろん、家族、友達、
あなたの大切な人に愛を伝えることができる日になりますように。

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2013年02月07日

2/7(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

1年で一番寒い季節は華やかな季節、
全米でエンタメとスポーツのイベントが毎週末のように行われています。

先週末はスーパーボウル
今週末はグラミー、
来週末はNBAオールスター
その次はオスカー

スーパーボウルに話を戻すと
先週日曜日、ニューオリンズ、スーパードームで行われた
第47回NFLスーパーボウルは、ただのスポーツの試合ではない、
アメリカの国民的イベントです。
2013年のフットボール全米チャンピオンに輝いたのは、ボルチモア・レイブンズ。

ところでフットボールにはほとんど興味のない一般人も思わず見てしまうのが、
ハーフタイムショー。
毎年スーパースターが登場してパフォーマンス、
去年はマドンナ、一昨年はブラックアイドピーズ、そして今年は、ビヨンセ!

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ビヨンセといえば、大統領就任式での国歌口パク疑惑。

国歌で口パクはないんじゃないか、という批判を受けたものの、
気温マイナスの屋外で、しかもバンドとのリハーサルの時間もない中、
万が一を考えて収録しました、
I’m a perfectionist 私は完璧主義者だから、
と本人がキッパリ筋を通したため、みんな納得。

だからこそ今回のハーフタイムショーは、全編ライブで彼女の真価が問われる!
というところだったのです。

その結果は。。。いやーすごかったですねー、デスチャも登場して豪華、
というより、テレビではちょっと見た事のない、激しいパフォーマンスでした。

このハーフタイムショーというのは、マイケル・ジャクソンから
ストーンズからマドンナまで、歴代のスーパースターがパフォーマンスしてきた
ビッグステージ。
試合に付属したアトラクションというよりは、それ自体がニュースになるほどなんです。

大統領就任式でのビヨンセの口パクは、寒さを理由にできましたが、
暖かいニューオリンズでは言い訳ができない。
スタジアムを埋めた7万人と、テレビの前の1億人の視聴者が固唾をのんで?見守る中、
ステージにビヨンセ登場です!

まず衣装にびっくり!
女グラジエーターのようなブラックレザーとレースの、超セクシーな衣装で
あのまぶしい太腿と超ハイヒールのレザーブーツで
まるでステージを突き刺すように闊歩しながら登場、もう気合い入りまくりです!

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ビヨンセのバンドは全員女子ですが、
そのギタリストのギターから火が噴き出したり、
ステージ上にビヨンセが何人もいるかのような、ドラマチックなビジュアルエフェクト。
かと思えば今度は花火が炸裂、さらに、めくるめくライトショー

英語では Electrifying Performance 電撃的パフォーマンスという言い方をしますが、
その言葉通り!
その中で激しく跳ねまわるビヨンセ、私にはもうスーパーヒーローのように見えたんですが、
ニューヨークタイムスはそれをなんと 「まるで人間ドリルのよう」 と書いていました。

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そのタイムスは
「ビヨンセは強烈なパフォーマンスで、口パク疑惑を見事に払拭した」と賛辞を送っていました。

そして、その電撃的なパフォーマンスの後、発生したのが「停電」
ゲーム後半が始まってすぐ、7万3千席のスタジアムのちょうど半分の電気が
消えてしまいました。
おかげで30分もの間ゲームが中断するという、ありえない事態が起こったんです。

さらに翌日のロサンゼルスタイムスには
「もしかして停電はビヨンセのせい?」という見出しの記事まで登場。

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さらにUSAトゥディによれば、ビヨンセの直後に、
なぜかプレスボックスの火災報知器が鳴り出した、なんていう報道もあったりして、
いよいよ怪しい。。。

しかしNFL関係者は、「原因は未だ究明されていませんが、
ビヨンセが理由ではないことだけは確かです。」と否定。まあそうだとは思いますが…

とにかく衝撃的なビヨンセのパフォーマンスと、
それ以上に衝撃的な停電のおかげで、

試合中のツイッターの数、2400万ツイッターと、
去年の2倍近くにはねあがったそうです。

ところでビヨンセショックですっかり影が薄くなりましたが、
この試合前にアメリカ国歌を歌ったのはアリシア・キーズでした。

そんな、音楽好きにはたまらない週末がまたやってきます。
8日(日)夜にはロサンゼルスでグラミー賞の授賞式、

またここでも豪華なパフォーマンスが見られる!
しかもグラミーといえば、アーティストどうしの意外なコラボが見物。

今日話題にになっていたのは、ブルーノ・マーズ、りアナ、
そしてスティングの3人がコラボする、というニュース。

ほとんどのコラボは直前に発表、または当日にならないとわからないものもあるんですね。

久々に歌の世界に戻って来たジャスティン・ティンバーレイク、アリシア・キーズ。
マルーン5、テイラー・スイフト、ケリー・クラークソン、
FUNなどのスーパースターが、誰とどうコラボするのか。
プレゼンターをつとめるビヨンセ、Jloがどんな衣装で出て来るのか、
そしてもちろん、誰がグラミーを受賞するのか?
みなさんもこの機会に、どんな曲がノミネートされているのか
チェックしてみてはいかがでしょう?


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2013年01月31日

1月31日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

先週の今日、最高気温マイナス7度でした。
ところが今日、
雨っぽくて曇っていたのに、最高気温15度でした!
もう体がついていきません。

そんな中、インフルエンザも大流行です。
予防接種用のワクチンが不足するほどです。

そんな真冬のニューヨークで、
今週末、とても大事なお祝いがあります。

マンハッタンのターミナル駅、
グランドセントラルステーション。
日本の東京駅のような存在ですが

ここが今度の土曜日で、現在の駅舎がオープンしてから100年を迎えます。
1913年2月2日の午前0時にオープンしたんですね。

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記念の式典などが行われる予定ですが、
実はこのグランドセントラルステーション、
100年前の建物がそっくりそのまま残っています。

それがまるで美術館のようにロマンチックなムードをかもしだしています。
ニューヨーカーの自慢のひとつ、私のお気に入りの場所でもあります。

今日はみなさんをこのグランドセントラルターミナルにお連れしましょう。

1913年2月2日にオープンしたグランドセントラルステーション。
9ヘクタールに及ぶ敷地にホームの数44、1日の乗降客70万人というのは世界最大級。

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100年を迎えるグランドセントラルステーションは、
ニューヨーカーにとっては特別な駅でもあります。
中央コンコースでニューヨーカーに聞きました。

最初の若い女性、「ツーリストも通勤客もすべての人がここで出会う場所」、
そのお友達は、「美しい駅、特に天井を見上げただけて気分がよくなるわ」
そして次の男性は、「この駅が僕のお気に入りの場所さ」
最後のツーリストの男性は、「この駅が気に入った、とても美しいね」とコメントしてくれました。

本当に美しい駅なんです!!!

古典主義風のボザール様式という建物で、
特に中央にある巨大コンコース、
東西に84メートル、南北37メートルに及び
天井の高さは40メートル。

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さっきの女性が、天井が美しいと行っていましたが、
この天井にはまるでプラネタリウムのように、古代ギリシャの星座が描かれています。

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コンコースの両側には大理石のバルコニーがあり、
その上の、まるで神殿のような巨大な窓から差し込む光は、
天国からの光のよう。

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そしてコンコース中心にある円形の案内ブースも大理石。
その上には駅だから時計がついていますが、
この時計の文字盤は実はオパールでできていて、
時価10億円とも20億円とも言われています。

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駅ごと美術館のような、グランドセントラルステーション

こんなに素敵な場所だから、ただ電車に乗るだけではもったいない、ということで、
ハイエンドなレストランやフードマーケットも入って、小さな街のようになっています。

特に私のお気に入りは、西のバルコニーの上にあるマイケルジョーダン・ステーキハウスで、バルコニーからコンコースを見下ろしながらの食事は最高。

もうひとつ、これはまだ1年ちょっと前にできたばかりですが、
東のバルコニーの上には、なんと巨大なアップルストアがあります。

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いつ行っても楽しいグランドセントラルステーション。

実はこの駅にはいくつもの秘密があります。

例えば、ここには61番線という、今は使われていないシークレットプラットホームがあって、駅の地下奥深く、近くにあるウォルドロフ・アストリアというホテルの地下まで続いています。
実はこれは1930年代に作られた、ルーズベルト元大統領の専用ホームでした。

ホームからはエレベーターでホテルに続いていて、
専用列車でニューヨークにやってきたルーズベルト大統領が、そのままホテルに入れるようになっていたんですね。

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そして、秘密はまだまだあります。

前半にお伝えした、大天井に描かれたプラネタリウムのような星座、
この星座は鏡で写したように逆転して描かれています。
宇宙の外側にいる神様の視点で描いたからと言われています。

もうひとつ、東と西にある大理石のバルコニー、 東の階段の方が西の階段より1インチ狭いんです。
これは未来の歴史学者が見たときに、東のバルコニーの方が後に作られたことがわかるように、という配慮だそうです。

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そして最後に、巨大な中央コンコースの南側にはチケットブースがずらりとならび、
その上には発車時刻を知らせる電光掲示板がありますが、
その発車時刻はすべて、実際の発車時刻より1分早い時間になっています。

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つまり、1分早く表示しておくことで、
乗客が電車に乗り遅れないように、という配慮がされているんです。

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100年の時代を隔てて
さまざまな秘密が隠されているグランドセントラルステーション

いつ行っても、どんなに混んでいても、
この不思議な雰囲気が失われることはありません。

観光コースには入っていませんが、
ニューヨークに来たらぜひ訪れてみてくださいね。

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2013年01月24日

1/24(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

 
ついに!
ニューヨークに寒波到来、
今日はよく晴れていたのに最高気温マイナス7度! 今はマイナス9度!

そんな寒い今週、3日前の月曜日に、ニューヨークのちょっと南のワシントンDCで、
オバマ大統領の二期目の就任式が行われました。

4年前に「なんてわかりやすい英語!」と日本でも評判になった、
就任演説覚えていますか? 今回も素晴らしいスピーチでした。
そしてそれを聞くために今回は全米から80万人が集まりました。
1期目の時は160万人だったのでおよそ半数、
それでも2期目の大統領就任式の動員としては史上最高だったそうです。

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私はニューヨークでテレビで見ていたのですが、
これを間近で取材した日本人ジャーナリストが津山恵子さんです。

ニューヨーク在住の素敵な女性ですが、
彼女をワシントンDCで電話でキャッチしました。

テレビでは見れない、そしてもちろん日本にはなかなか伝わらない、
就任式のもよう、
今回はどんなスピーチだったのか、
4年前とはどう違っていたのか、
どんなセレブが来て、聴衆はどんな反応を見せたのか、
2009年に引き続き取材を行った津山恵子さんに、
まず4年前とどう違ったのかを聞いてみました。

津山「熱狂ぶりとか興奮は、一期目と変わらないと思います。
むしろ一期目の時は零下8度と本当に寒かったので、
だんだん待っている間にもり下がっていったくらいなんですけれど、
今回はは0度前後で日も射しましたし、
明るい雰囲気でみんなおしゃべりをしていていい雰囲気でした。」

就任式と言えば4年前に日本人にも大変な感動を与えたスピーチがあったわけなんですけれど、4年前に比べてどうでしたか?

津山「4年前に比べると、ちょっと短かったかなというのと、
4年前は一期目なので、かなり具体的な政策をいましたけれど、
今回は個人の自由、平等を守ろう。それでアメリカは再び固く固く結びついて新しいアメリカになっていくんだという、かなり精神的な演説だったと思うんですね。それが時間にして半分以上を占めていたと思うんです。
前回同様に非常にわかりやすい英語で、頭にピっと入って来るような、名演説だったと思います。」

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人々の反応はどうでしたか?

津山「ナショナルモールにいた人たちは黒人、ヒスパニックが多数だったんですね。
白人は一割か2割くらいしかいないのではという具合でした。
黒人のおばさんたちに囲まれていたんですが、めぐみさんもよくご存知の
ハーレムでゴスペルとかを聞いていると、みんなが、ンフ、とか ウンとか、
そういう音が聞こえてきて、大統領に対してこういうふうに反応するんだ、と面白かったんですね。まるで息子の演説を見守っている感じで。
“今回ネクタイは民主党のブルーで、あれはちゃんとやってきたので、よかったわ、前回は赤でがっかりしたんだけど”なんて話も聞かれて面白かったです。」

恵子さんが一番おっと思った点は?

津山「私もちょっとこれは驚いたんですが、
同性愛者の権利を盛り上げて行こう、彼らの権利が認められるまでは私たちのジャーニーは終わらない、とまで行ったんですね。この部分では非常にびっくりしましたし、
私のまわりでは大きな歓声、拍手が起きていました。」

恵子さんが一番感動した事は?

津山「人はみんな平等に作られているんだという憲法の一説を3回繰り返して言ったんですね。これにはまわりのおばさんたちも、「ンフ」と強調して聞いていて、
そういう本当に基本的なことなんですが、それをみんなにもう一度思い出してもらいたい。それを改めてこういう場で口にすることは勇気がいることだと思うんです。
大統領ですから、内政や外交の問題をたくさん語ってもらいたいという人たちもたくさんいると思うんですが、そうではなくむしろメンタルな精神的な話をして惹き付けようとしたのは、やはり二期目の演説だからできたんだと思うんですね。」

私はお父さんか先生の言葉を聞いているような気がしたんですけれど。

津山「やはりアメリカ人にとっては、もちろん旅費、ホテル代をはらって集まって来て
歴史的瞬間に立ち会っているという感動を与えるだけでなく、アメリカ人であることを再認識する感動の場面だったのではないかと思います。涙を流している人もいました。」

人間は皆平等、当たり前に聞こえるけれど、実際には不平等がたくさんあるこの世の中で、それを何度も繰り返しながら、ゲイはもちろん人種、性別あらゆる違いを超えた平等な社会を作ると宣言したスピーチに、多くのアメリカ人が勇気や希望をもらったと思います。
そしてお話を聞いていると、大統領と聴衆の距離もかなり近いですね。

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ところでこの就任式では、スピーチや宣誓式の間に、セレブがパフォーマンスしました。

ジェームス・テイラー、初代アメリカンアイドル、ケリー・クラークソン
そして締めのアメリカ国歌を歌ったのは、ビヨンセでした。
こんなスーパースターもいっしょに祝うというのは、まさにアメリカならでは。
ここでまた津山恵子さんの意見を聞いてみましょう。

「セレブや議員もに入ってくる時、みんなにこにこ顔で入って来るんですね。それを見て私は「大統領の就任式に出席するってこんなに皆さんうれしいんだな、誇りに思えるんだな」と思ってとても感動しました。
例えば日本の政治家がパーティするんですが、これに呼ばれる人というのは、企業がその人たちのパーティ費用を肩代わりして駆り集められた人たちで、それがホテルの宴会場に集まってもとても面白くないパーティだと思うんですね。それでも2〜3千人しか集められないのに、アメリカ大統領の就任式には数十万人の人が自腹を切って集まって来るというのは、すごい事だと私は思います。そして本当に色々な人に会いました。テネシー州、カリフォルニア州から来た人、ワシントンの地元の人、そして年取った人、家族連れ、そういう人たちが心を一つにしている。それも実は6割、7割の人が大スクリーンさえ見えない場所でただ立って聞いているというのは、すごくないですか。」

すごいです。

自分たちが選んだリーダーの次の、そしてオバマ大統領にとっては最後の4年間、
その入学式を国全体で祝っているような、そんな暖かい1日でもありました。

そして、れからやってくる大変な日々をみんなで乗り越えるために、
必要なことでもあるんだと思いました。

まさに市民の視線でレポートしてくれた津山恵子さん、このページの写真(USA TODAY以外)もすべて津山さん撮影です。改めてありがとうございました!

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2013年01月21日

1月21日(月)はアメリカ・ニューヨークから佐久間裕美子さんのレポートです

さぁ、大統領選挙も終わり、
オバマ大統領の就任演説にも注目が集まるアメリカですが…
大統領選の前に、アメリカ一周という企画で、アメリカを旅してまわった
ジャーナリストの方がいます。佐久間裕美子さんです。
今日は、その佐久間さんにお話を伺いました。


Qオバマ大統領の就任式ですが、例年だと1月20日に行われるんですよね?
 今年は、どんな様子でしょう?

                       
大統領就任の宣誓をする日は1月20日と憲法で定められているんですが、
今年は日曜日になってしまったので公式なイベントは明日21日に予定されています。


Qやはり就任式には、かなりの注目が集まるんでしょうか?
 

前回は初の黒人大統領が誕生したということで、盛り上がりお祝いムードが
強かったのですが、今回は予算の問題や長引く不景気などで
お祝いムードが薄まるのではという見方が強いですね。


Qオバマ大統領が選ばれたことについて、現在は、どんな評価となっていますか?


世論調査の結果を見ると、アメリカの半数以上の人たちが
オバマ大統領は過去の大統領より、多くの実績を残すのではと考えています。


Q佐久間さんは、選挙前、アメリカを一周したと伺いましたが、
 これは、どんな企画だったんでしょう?


2008年に雑誌の企画で、普段知り合うことのないアメリカ人が
何を考えているのか聞いて回りながらポートレートを撮るという企画をやったんですが
今回は4年後に人々の考えがどう変わったか知りたくて
フォトグラファーの女性と一緒にアメリカを回ったんですが
PRISCOPEで写真をリアルタイムでUPしていくという形でレポートしました。


Q実際にアメリカ一周してみて、いかがでした?
 

本当に行く先々で考え方が違いました。
大統領選挙や政治に期待することも、地域の農業や商業によって
考えや心配事も変わってくるのでそこが面白かったです。


特に南部では銃規制や中絶に反対だったりと宗教色が強くなったり
北部に行くと農業関係の問題が大きかったりとエリアによって様々です。


Q取材の際、苦労した点は、どんなところでしょう?


アメリカは車社会なので、北部だと割とフレンドリーに接してもらえるんですが
人口の少ない南部の小さな町に行くと話してくれる人を見つけるのが
大変になったりそこが一番難しいところですね。

普段生活するうえで感じることに始まり、最終的には政治の話なども訊きました。


Q今回の大統領選、これまでとの違いは、何か感じましたか?


2008年は「Change」という言葉がマントラとなりかなり盛り上がっていましたが
「連邦政府のことだから自分たちに関係ない」、
「どちらが大統領になっても自分達の暮らしは変わらない」という
政治に対する失望感や無関心な声も聞かれ
今のアメリカの問題を象徴しているように感じました。


Qそういう意味では、明日のスピーチは非常に大事になりますね。


これから具体的な政策の話も出てくると思うので、
実際どんな話を大統領がするのか注目しています。


明日は月曜日なのでアメリカの人たちは家のテレビで、
若い人たちはBarに集まってスピーチを見るイベントも
開催されるようなので楽しみです。

2013年01月17日

1/17(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


アメリカは賞のシーズンです。

音楽の最高賞グラミーは2月、アカデミー賞、オスカーは3月、
そのオスカーに大きな影響を与えると言われるゴールデングローブ賞が
日曜日にロサンゼルスでありました。

私もニューヨークからテレビで見ていたら、あらら、見た事ある人が?
なんとYoshikiがプレゼンターとして何気なく登場。(日本人としては初めてだとか)
去年からゴールデングローブ賞のテーマ曲は彼の作曲した曲になっているんです。

映画の話題はオスカーが近くなってからまたやりたいんですが、
今日はあまり日本には話題が入ってこない、アメリカのドラマの話。

ゴールデングローブ賞にはドラマ部門もあり、
テレビ王国アメリカではエミー賞と並んでかなりビッグな賞。

ここで今年期待通り賞をさらったドラマが「「GIRLS」ガールズ」です。

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ニューヨークが舞台をしたドラマで、
あの「SEX & THE CITY」を超えるのでは? という呼び声も高い?

実は、こういうかけ声で始まるドラマ、本当に多いんですが、
本当に「SEX & THE CITY」を超えたドラマはまだないですね。女性向けドラマとしては、未だに一つの指標となっている。

でこの「GIRLS」はかなりいい感じできていて、今週から2シーズン目に入ったところ。
4人のガールズが繰り広げるドラマという意味では「SEX & THE CITY]と同じ、

でも中身はかなり違います。まず一見おしゃれな感じがぜんぜんしない

何しろSEX&THE CITYは毎回ものすごくファッショナブルな服やシューズがどんどん登場、
ところがこのドラマの主人公、時々前にも見た事のがある同じ服を来て登場。
さらにその主人公はかなり、ぽっちゃりしてる、キャリーみたいなセレブな雰囲気ゼロ。

じゃあなぜこのドラマがこんなに人気があるのか?
今日はアメリカで今一番話題のドラマ、「GIRLS」を紹介します。

ドラマ、「GIRLS」
その名の通り4人のガールズ、
20代なかばの女性たちが主役です。

今週シーズン2が始まったばかりですが、
今年のゴールデングローブ賞で、ベスト・ドラマ部門
そして主役のレナ・ダナムが主演女優賞

このレナ・ダナム、26歳 
これまではほとんど無名だったのが、
その才能を見込まれて、
なんとGirlsの脚本、監督、さらに主演にも大抜擢されました。

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今回の受賞でその実力を証明してみせたわけですが、
26歳が作り出す「生々しいほどの若さ」がこのドラマの最大の魅力なんです。

まず「GIRLS」の冒頭、
レナ・ダナム扮する主役のハンナが、
両親とレストランで食事をしているシーンから始まります。
ハンナはニューヨーク、ブルックリンのウィリアムズバーグ、
つまり、若者に今一番人気のヒップな街に、ルームメートといっしょに住んでいます。
でも、その家賃はこれまで両親が払っていた。

なぜかと言うと、ハンナは大学を卒業しても職につけず、
インターンとして無給で働いているからです。

そんなハンナに両親は
「もうこれ以上は援助はできません。私たちも大変なんだから、
今日からは自分の力でやってね」と宣告。

そこからハンナの奮闘のストーリーが始まるわけですが、
この設定が、たった今のアメリカの現状をリアルに反映しているんですね。

例えば25歳以下のアメリカの若者の失業率は16%もあります。

また、ハンナの彼氏、アダムはやはり大卒で、大工とアングラ劇の俳優をやっていますが、
学生時代に借りた授業料のための借金、スチューデント・ローンを払っています。

このスチューデントローン、大学生のおよそ6割が授業料を払うために、何
らかのローンを組んでいますが、
卒業した時点での借金は、一人当たり平均$26000 (200万円以上)

これが大きな重圧として、社会問題になっているんです。

とにかく、今のフツーのアメリカ人の若者はお金を持っていない。

親から独立はしていてもルームメートがいるのは当たり前。
時には二人も3人ものルームメートと住んでいる。
そのアパートはまったく豪華じゃない
デートもおしゃれなレストランではなく、相手の家だったり、
古い倉庫にDJを入れただけのパーティだったり。

girls2.jpg

そんな毎日を、それなりに思い切り楽しんでいる、
まさに、たった今の20代のライフスタイルを見る事ができるんです。

そしてきわめつけは、服。
SEX&THE CITYには、ものすごく高そうな服やブランドもののシューズがどんどん登場、
それが売り物でした。

でもGIRLSが着ている服は、スリフトショップで買った服だったり、
高くてもH&M

普通の若者が来ている服を来ているんです。

それだけではありません。
この「服」には、さらにある「工夫」がされているんです。

前に来た服をまた来て登場。。。これはアメリカのドラマではとても珍しいそうなんですが、

さらにもうひとつ、クリエーターたちが気を使っているポイントがあります。

サイズがぴったりの服は着せない。
なぜかといえば、サイズがぴったりしすぎていると、リアルな感じがしないから。

そういわれてみると、私たちの服だってちょっと袖が長過ぎたり、
スカートがゆるかったりすること、ありますよね。
ぴったりフィットする服の方が少ないくらい。

HBO-Girls-Hannah-clothes.jpg

ここまで気を使って、ドラマが見せようとしているのは、
もちろんたった今の若者たちのリアルな姿です。

なかなか仕事につけなかったり、
彼氏と喧嘩別れしてしまったり、
とにかくこの主人公たちは、色々な失敗を繰り返すんですね。

そういう中で、何とかして自分に正直に生きようとしている、
自分というものを必死で探している、
そして、友達や恋人にも優しくしよう、大切にしようとするんだけど、
これまた正直に言い過ぎちゃったりして、失敗。

そういう主人公がだんだん可愛くなって好きになってしまう。

ちなみに、若者だけでなく、
失敗から全然学ばない、
大人になれない大人も出て来るので、
私としてはそういう部分に共感できちゃったりしてます。

アメリカの若者のリアルな姿が見えて来る「GIRLS」
もし見る機会があったら、おすすめします。


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2013年01月10日

1/10(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


Happy New Year

アメリカの新年は日本とはかなり違います。
1/2からまったくの平日。
普通に会社が始まり学校もスタート。

日本の正月に慣れている日本人にはあまりにもあっけない新年。

でも仕方ないんです。
この番組のリスナーは覚えていると思いますが、
ニューヨークは去年の11月下旬からもうクリスマスムードに入って、
そのクリスマスが来たら年末までほとんどの人が仕事しない、

2013TImessquare.jpg

1ヶ月以上お祭り騒ぎを続けて来た後、
1月1日の午前0時
カウントダウンと共にHappy New Year!とやった瞬間に、
祭りの終わりの始まり。
朝までパーティし、1日は二日酔いを直す日でした。

そしてもう1週間がすぎ、
すでにトップスピードはいっています。

それを象徴するのが、
New Year’s Resolution
今年の抱負

カウントダウンの前後にパーティをしながらするニューヨーカーの会話
What’s your New Year’s resolution?

アメリカ人のNew Year’s Resolution、だいたい毎年いっしょ。
みなさんにも想像がつくような、普通の目標です。

でも今年の目標をきめて、即実行するのがニューヨークスタイルかも。
やる気満々で
つんのめるように始まったニューヨークの新年
今日はニューヨーカーの今年の目標、
そして、その目標達成のために何をしているのかをレポートします。


ニューヨーク、新年のカウントダウン
タイムズスクエアに集まった100万人をはじめ、
ニューヨーク中のレストランやクラブでパーティしながら開けた、
ニューヨーカーの2013年
その前後にみんなが心に決めるのが、New Year’s Resolution†今年の抱負

ここに2013年の今年の抱負トップ3があるので紹介すると、

3位: Improve Health

もっと健康になる! その中にはタバコをやめる、お酒をへらす、食事をちゃんとする。。。
全部含まれています。
アメリカ人にとって健康がシリアスな課題なのは、
国民の7割が太り過ぎという現実もあるし、
ものすごく高いアメリカの医療費。
そして健康保険料も高すぎて加入できない人がたくさんいる、
とにかく健康でなければサバイバルできない!体が資本!

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2位: Improve Financial Situation

家計を立て直す!
日本はデフレですが、アメリカはリーマンショック以来、不景気、高い失業率なのに、
インフレがすごい。
ガスや電気など公共料金はどんどん上がるし、ミルクなどの生活必需品もじりじりと上がって、私たちほとんどのニューヨーカーは、本当に長い間家計が厳しいと感じています。
その中で少し見え始めた景気回復の兆候に、
今年こそ家計を立て直す!というのも切実な今年の抱負。

1位 Get Fit

体を鍛える!
「もっと健康になる」と似たようなものですが、
特にフィットネスが全面に来るのは、
この時期のニューヨーカーは1年で一番太っているからです。

日本人もお正月太りするでしょう?
アメリカ人は1ヶ月もの長いホリデーの間、パーティ、ディナー、お酒。。。。

たるみきった体を何とかしたいニューヨーカーがおしよせるのは、
ジム。
今年も街のジムは大混雑。その混雑の中で、
「2月になればすくでしょう」と言いながらエクササイズに励んでいますが、
本当にその通りになるから不思議。

そしてその頃には自分も行かなくなっているから、あら不思議?
。。。というのが去年の私でした。

ほとんどの人が去年達成できなかった抱負に、こりもせず挑戦しています。

Blueprintjuice.jpg

でも仕事が忙しくて時間がなかったり、
新年早々がんばりすぎて、少々疲れ気味な時、
ニューヨーカーがかけこんでいるのが、オーガニックのジュースバーです。

ニューヨークの街には数年前からジュースバーがどんどん増えていますが、
最近注目なのは、ジュース・クレンズ。

もともとハリウッドセレブが短期間にやせるために、
ジュースだけのファスティング、断食をしたのがブームになりました。

どんなジュースかというと、
たとえばグリーンジュースと総称されるのは、ケール&スピナッチ、
ガーリック・オレガノジュース、アオコジュースなどのバラエティ。
ホールフーズなどのお店ではボトル入りが何種類も売られています。

ファスティングする人が増えているのはもちろん、
ただ疲れた時に、今まではコーヒーやカフェイン入りエナジードリンクを飲んでいたのを、
こうしたオーガーニックジュースに替える人が増えています。
体をクリーンにしてくれる効果はもちろん、
集中力やエネルギーをアップさせるドリンクとして飲まれているんですね。

私も疲れた時は、こういうオーガニックジュースに、
プロテイン・パウダーを入れてもらって飲んでます。
体も気分もシャキっとして、よし! という気分になれます。

始まったばかりの2013年、
みなさんも夢や目標いっぱい、あふれていることでしょう。
2013年もたくさんの夢をかなえてくださいね!
そして疲れちゃってもなかなか休めない時は、
ヘルシーなドリンクやフードでエネルギーアップしていきましょう。

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年12月27日

12/27(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


How was your Christmas?
国民の祝日、クリスマスが開けた翌日はこんな会話でスタート。

26日はイギリス、そしてカナダではBOXING DAY
もともと恵まれない人にプレゼントをあげる日らしいのですが、
今はビッグな買い物デーになっているみたいです。

そしてアメリカでは、「返品デー」
たくさんプレゼントもらったら、欲しくないもの、絶対使いそうにないもの、
そして、サイズに合わない服なども出て来る。
それを返品するのはアメリカでは当たり前。
プレゼント10個につき1つは返品されるそうです。

プレゼントする時にギフトレシートという、値段が書いてないレシートといっしょに
プレゼントしたり、お店によってはレシートがなくても返品に応じてくれたり、
ほしいものと交換してくれたりします。
合理的でしょう?

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そしてお店にとっては、クリスマスが終わってもお客さんに来てもらえるのはありがたい!
今ますます安くなっていますから、この時期に自分の物を買う人も多い。
そう、ホリデーシーズンは、プレゼントだけでなく、
1年間ほしかったものを買い揃える時期でもあるんです。
(実は私もかなり買いました。。。テレビ、鍋、などなど)

そんなお客さんのために今日も多くのショップは朝7時からオープン、
実はここまでのホリデー商戦、実は期待したほどではなかった、というデータもあって、
お店も最後の追い込みです。

新聞にはニューヨーカーに大人気のデパートMacy’sのクーポン、
25ドル買うと10ドル割引というのがあり、思わず寄り道しそうになりましたが。。

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実は昼も気温が0度しかなくて雪も降ってものすごく寒かったのでパス。
でもこのクーポンは今日も使える! 危険です!!

さあ、そんなこんなでアメリカ人はリテイル以外はもうほとんど仕事になってませんが、
1年をしめくくるにはやっぱりこれ。

今年の重大ニュースです。
今日はアメリカ人が選んだ2012年のニュースのトップ5をカウントダウン、

そして今年のアメリカを象徴する曲も紹介しましょう。

ではさっそくアメリカAP通信が発表した、アメリカ人が選んだ
2012年のニュース・ストーリー、トップ5のカウントダウン行きましょう!

Top 5 news stories of 2012
#5 LIBYA
リビア情勢が悪化する中、9月11日にアメリカ大使らがアルカイダのテロにより
亡くなりました。オサマ・ビン・ラディンがいなくなっても、テロとの戦いは
終わっていないことを象徴する事件。

#4 OBAMACARE
国民皆保険をめざす健康保険法、通称「オバマケア」が、最高裁で大筋で認められ、
実現に一歩近づきました。

アメリカは日本のような国民健康保険精度がない上、
医療費が非常に高いこの国では、保険料もとても高いため、加入できない人が
全米で4千9百万人、6人に一人もいます。
しかも低所得者向けには、メディケイドという保険が適応されるため、
保険がないのは中流層の下の方の人たち。

再選をきっかけに、国民皆保険は、今度こそ本当に現実味を帯びてきました。

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#3 SUPERSTORM SANDY
アメリカだけで125人が亡くなったスーパーストーム、ハリケーン・サンディ。
ニューヨーク周辺でも何千何万という家が破壊され、今も家に戻れない人がたくさんいます。
被害総額は5兆円と言われています。

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#2 US ELECTION
11月の大統領選で民主党のオバマ大統領が再選。
勝てたのは州によっては80%近い、記録的な高い投票率が理由と言われています。
実は増える一方の中南米からの移民、そして若者、女性がオバマ大統領に投票したからです。
いくら世論調査をしてもフタをあけてみるまでは、
この現象がまったく予測できなかったんですね。
アメリカという国が大きく変貌している事を、象徴する選挙になりました。
さあアメリカ人が選んだ今年のニューストップ5の1位は、
残念ながらこのニュースです。

#1 MASS SHOOTINGS
SHOOTINGSと複数になっているのは、今年は重大な銃撃事件が2回あったからです。
夏に12人が犠牲になったアリゾナの映画館での事件、
そしてクリスマス直前にコネチカットの小学校で子供20人を含む26人が亡くなった事件。
とくに幼い子供たちが犠牲になったコネチカットの事件を受けて、
アメリカでは銃規制問題が再び大きな論争になっています。
悲しいニュースで1年をしめくくる事になってしまいましたが、
変貌するアメリカが、こうした深刻な問題に新しい姿勢でタックルし、
みんなが安心して暮らせる世界に一歩近づくよう、
新しい年に向けて祈りたいと思います。

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さて、ここで音楽の話題に移りましょう。
今年を象徴する1曲、といえばこの曲でしょう。
7月にYoutubeにアップされて世界中で大ヒット、
つい先日前人未踏の10億回プレイバックという記録を打ち立てました
この曲の話題は以前もお届けしましたが、
ラップではなく、ダンスチューンとして
ニューヨークでもダンス系のラジオステーションを中心にかかりまくり、
テレビにもどんどん登場、
ホワイトハウスのクリスマスパーティにも招待され、
オバマ大統領の前でパフォーマンスしました。

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アメリカでは英語以外の曲がここまでヒットすることは10年に1回くらいしかありません。
でもこの曲の場合、ダンスビートがものすごくキャッチーだったのと、
ダンスがあまりにも面白かったので、
韓国語だということに気がつかなかった。。。と言っては言い過ぎだとしたら、
英語じゃなくてもまったく気にならなかった、ということでしょう。

この爆笑ソングやビデオをパロディにしたビデオも何万とYoutubeにアップされて
バイラル化したのも、ヒットに貢献しました。

とにかく江南スタイルがあまりに面白かったため、
一発屋、One Hit wonderに終わるのでは?という声もありますが、
以前コンサートレポートした、スーパースターのジャスティン・ビーバーのマネージャーが、PSYのマネージャーについた、ということで、こちらも期待!

移民がますます増えて、多人種多民族になっていく2012年のアメリカを象徴する、
ヒットだったと思います。

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さあ2013年はいったいどんな年になるのか、
来年もニューヨーク、そしてアメリカのたった今が見える、
そして知ることでみなさんの力になり、元気が出てくる情報を、
毎週お届けしますので、来年も聞いてくださいね。

Have a Happy. Healthy and Prosperous New Year!


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
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2012年12月20日

12/20(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

ニューヨークのすぐお隣コネチカットで、
クリスマス前に痛ましい事件がありました。
多くの子供たちが犠牲になった銃撃事件、
今もニュースはこの事件と銃規制問題一色、
それでも少しずつクリスマスに向かって進み始めています。

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ちぐささんも覚えているかもしれませんが、
アメリカのクリスマスは、家族で過ごすクリスマス
日本のお正月とにています。
クリスマスの朝、家族でみんなでクリスマスツリーの前でプレゼントを開ける習慣。

今年はハリケーンサンディもあり、
いつものクリスマスを過ごせない家族もたくさんいます。
もともと恵まれない環境にいる子供達も少なくありません。

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そんな人々に少しでもクリスマスの希望を感じてほしいと、
数々のチャリティーが行われています。
先週ご紹介した121212コンサートもそのひとつ。
音楽界が結集したイベントでした。

そして規模こそ違いますが、ニューヨークのファッション業界が集まった
イベントもありました。
ファッション・ガールズ・フォー・ヒューマニティと
名付けられたサンプルセールです。

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以上の有名ブランドが大集合、総額およそ1億円の商品を寄付。
ドレス、ジャケットからコート、シューズ、アクセサリーまで、
50%から75%引で売って、それを被災地に寄付しようというもの
大きな話題になり、Elle, WWDなどの大手ファッションメディアで紹介。

実はこれを主催したのは日本人の女性です。

いったいなぜこのイベントを主催しようと思ったのか、
その理由に日本が大きく関係しています。

今日はそのサンプルセールをレポートします。

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イーストビレッジのおしゃれなホテルで行われた
ファッション・ガールズ・フォー・ヒューマニティ・サンプルセール
広い会場に、マーク・ジェイコブス、ニナ・リッチ、ベルサーチ、
ランバン、セオリー、ラグ&ボーン、シンシア・ローリーなどなど
120のデザイナーの服やアクセサリーがぎっしり。

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会場でキャッチした二人のファッショニスタはイベントを共同主催した
ロサンゼルスのハッチというショールームのスタッフ。
[すばらしい主旨で、商品も最高だから自分でも買い物している。
セーターとバッグ、そしてシューズも買いたいわ」と言ってました。

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このイベントを主催したのは、ファッションブランドVPLの社長花沢菊香さん、
菊花さんにとって、実はこのチャリティサンプルセールは初めてではありません。

実はこれと同様のイベントを最初に始めたのは、東日本大震災の直後だったんです。
その時はファッション・ガールズ・フォー・ジャパンという名前でした。
きっかけは何だったんでしょうか?

「まず震災の規模が大きくて、普通であればVPL社として
サンプルセールで義援金を集めることを考えたんですが、
被害に比べて大した金額にならない。でもデザイナーが何人か集まれば
少しずつでも増やす事ができる。それがきっかけになって、
バーニーズのファッションディレクターの小倉さんと、
ジュリー・ギルハートさんに賛同していただいて、
4〜5人とは言わず50人集めようと。それが50人が100人になって、
総額でも小売価格でも100万ドル、1億円を超える商品をいただくことが
できました。」

震災から1年のタイミングでも同じサンプルセールを開催、
その結果は既に目に見える形で現れています。

「今年4月にもう一度義援金を集めるチャリティセールをやりまして、
総額で14万ドル(およそ1200万円)を集めることができ、
そのほとんどそのまま寄付する事ができました。それを建築家、
伊藤豊雄さんの帰心の会という団体に寄付をしまして、
陸前高田“みんなの家”という仮設住宅の集会場の建設費用に使われ、
11月18日陸前高田にオープンしました。」

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今回はサンディの義援金ということで、これはどう決断したのですか?

「ファッションガールズ・フォー・ジャパン」という団体に、
ノンプロフィットの団体として認可をいただきまして、
ではこんごどういった活動をしていくのか考えた時に、
ファッション業界でもプロフィットだけでなく、ノンプロフィットでできる、
ボランディアができる機会というのを日本に限らずできたら、という思いが
ありました。今回はファッションガールズ・フォー・ヒューマニティと
名前を変えて、サンディはニューヨークで起こりましたから、
これはやるしかないということで、1週間ほどで決断して立ち上げました。」

震災後のサンプルセールでかけつけてくれたニューヨーカーへの
恩返しという意味もあるし、前例があったからこそ、
今回のサンディでもあっと言う間に準備ができた、ということなんですね。

そして今回も2日間で12万ドル、1000万円近くが集まりました。 すごい!

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そして実はファッション業界がこんなふうに集まってチャリティというのは、
ありそうで意外にないものらしいんです。

ファッションジャーナリストで業界に詳しい杉本佳子さんによれば。
「100以上のブランドが集まって合同でやるというろところが、
業界全体をあげて被災地の支援をしようという姿勢をアピールしているところが
素晴らしいと思います。」

こういう動きってこれまであまりなかったのでしょうか?

「そうですね。震災のときにファッションガールズ・フォー・ジャパンとして
義援金を集めたのが初めてだったと思います。」

なかなかみんなでやろうという風にならなかった、
それを成し遂げたファッションガールズの功績は大きい!

そしてその中心に日本女性がいるというのは本当に誇らしいですよね!

クリスマスの本当のスピリットは、give
厳しい環境にあっても、
暖かい人の心が照らす、明るい未来が信じられるような、
そんなクリスマスを
みなさんも過ごせるようにお祈りしています。


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
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2012年12月13日

12/13(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


クリスマスパーティシーズン、
今日も知り合いのオフィスのクリスマスパーティに行ってきましたが、
まだ夕方だというのにDJがダンスミュージックをプレイしてて、
みんなワイン飲んで踊りまくっていました。
アメリカ人は本当に踊るの好きです。

もちろん歌うのも好きだから、カラオケレンタルして
カラオケパーティするところもけっこう多いみたい。

かと思えば、
今朝のニュースではハリケーンサンディの被災地で、
まだ暖房のない生活をしている人がいることを伝えていました。

華やかな時期だけに明暗分かれてしまう。。。
ニューヨークではそんなサンディの被災者のためのチャリティコンサートが、
つい先ほどまで開かれていました。

121212_1.jpg

会場は先週ジャスティン・ビーバーを見に行ったマジソンスクエアガーデンです
ただのコンサートではありません。
ラインアップは、ブルース・スプリングスティーン、ボンジョビ、
ローリングストーンズ、ビリージョエル、エリック・クラプトンなど
国宝級アーティストがずらり。

残念ながらチケットはあっという間にソールドアウトしてしまって
買えませんでしたが、でも大丈夫、全米のテレビ37局で生中継
ラジオは全米で800局以上でやはり生中継
outubeなど10以上のメジャーなウェブサイトでもネット中継
さらにアメリカ以外でも100以上のテレビ局で中継され、
世界で20億人が見たと言われている

121212_2.jpg

どんなコンサートだったのか、
なぜこんなすごい事ができたのか?
今日はそれをレポート。

この歴史的イベント121212コンサートのために大集合した
国宝級アーティスト、出て来た順番に
ブルース・スプリングスティーン、
ボンジョビ
ピンクフロイドのロジャー・ウォーターズとパールジャムのエディ・ヴェダー
エリック・クラプトン
ローリング・ストーンズ、
アリシア・キーズ
ザ・フー
カニエ・ウェスト
ビリー・ジョエル、
クリス・マーティン&マイケル・スタイプ飛び入り
デイブ・グロール
ポール・マッカートニー
ダイアナ・クラール

たっぷり6時間近くにわたってライブ!

大御所が揃っただけにお客さんは大人が中心。
チケットの値段も高め、$150-$2500(1万2千円〜20万円)
でもこのラインアップでチャリティだったら高くない?
12月3日のチケット発売日、あっという間にソールドウトしてしまいました。

121212_3.jpg

がしかし結局37のテレビ局ノンコマーシャルで生中継
さらに10以上のウェブサイトでライブストリーミング
どこで見ようか迷うほど。

そして夜7時半、
ステージにブルース・スプリングスティーンが登場して
この歴史的コンサートがスタート。

実は今回最も被害が大きかった場所の一つ、
ニュージャージーの海岸線Jersey Shoreは彼の地元です。
さびれてしまったホームタウンの再生を歌った「My City of Ruins」などを熱唱。

121212_live1.JPG

そしてスプリングスティーンがもう一人のニュージャージー出身アーティスト、
ジョン・ボンジョビを紹介して、Born to Runをデュエットしました。

一方音楽セットの間には被災地で生活を立て直そうと
がんばる人々のビデオが次々流れ、被災地への寄付を呼びかけ、
そう、テレソンも同時にやってるんです。
このオペレーターがまたすごい。
コールセンターにはスーザン・サランドンやウーピーゴールドバーグ
ベン・ステラーなんかがあなたの電話に出てくれるんです。すごい!

スプリングスティーンに続いてはピンクフロイドの
ロジャー・ウォーターズと、パールジャムのエディ・ヴェダーの共演セット

121212_live2.JPG


さらに今度はボンジョビがバンドで登場、
途中でブルースを呼び出してまたニュージャージー共演

そして前半のハイライトは、
ニュージャージーのワーキングクラスの街で、必死にサバイバルする男女を歌った
ボンジョビの名曲
「希望を失わず生きよう。」 Living on a Prayer.
この曲の大合唱になりました。


さらにかけつけたのは地元アメリカのアーティストだけではありません、
ブリティッシュロックの超大御所たち、
ERIC CLAPTON、Rolling Stones、The Who, そしてポール・マッカートニー。。。
インターナショナルなオーディエンス動員に一役買いました。

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このスーパーストーム、ハリケーン・サンディでアメリカ国内で
亡くなった人125人
数百万世帯が数日から数週間にわたり停電
数万世帯が何らかのダメージをうけ、未だに家に戻れない人、
電気や暖房やお湯がない生活をしている人も少なくありません。

被害を金額に直すと6億円近くなります。
2005年のハリケーンカトリーナに続くアメリカ史上2番目だそうです。

そして、今回出演したセレブリティも大きな影響を受けたんですね。
例えば電話オペレーターの一人ベン・スティラーも
9日間電気がない生活だったと語っていましたし、
司会のビリー・クリスタルは最も大きな被害を受けたロングビーチの出身。
ビリー・ジョエルもロングアイランド出身。

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それにしてもこれだけのオールスターを集められたのには理由があります。

今回のコンサートの収益金はすべて、
ロビン・フッドファウンデーションを通じて被災地の復興に使われますが、
このロビン・フッドファウンデーションは11年前の2001年、
911の後に行われた伝説のオールスターチャリティコンサート
CONCERT FOR NYCでおよそ50億円を集めたノンプロフィット団体です。

今回もロビン・フッドファウンデーションが母体になっていますが、
これだけスピーディにこれだけのコンサートが実現したのも、
この911コンサートがあったからと言っていいでしょう。

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さらに今回コンサートをまとめたのは、
超メジャーな映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン、
マジソンスクエアガーデンのオーナー、ジム・ドーラン、
全米に880局のラジオ局を持つクリアチャンネルというメディア会社。

このプロジェクト、チケットの売り上げだけでもう30億円集めたというからすごい。
さらにテレソン、チャリティグッズ販売、
アーティストグッズのオークション、さらにはライブCD発売。。。
音楽ビジネスのお金儲けの天才が集まってチャリティをやったらこうなる!
というすごい例。

国のや赤十字からの救済がどうしても遅れがち、
物資や仮設住宅もなかなか行き渡っていない現状、
個人やノンプロフィットオーガニゼーションの力が本当に大きい。

そんな中音楽業界が結集したコンサートを、会場以外の
世界のファンに無料で惜しみなく見てもらい、
寄付をつのることで復興に一役買うという、太っ腹なプロジェクト
ロックな国アメリカならでは音楽チャリティ

アメリカも捨てたもんじゃないと思いませんか?

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年12月06日

12/6(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

アメリカ最大の音楽賞、グラミー賞のノミネーションがつい3時間前に発表!

今年は男性主導、FUN, JAY-Z, KANYE WEST, FRANK OCEANなどが6部門ずつ、
またグラミーが近づいたら、注目のアーティストなどをレポートしますね。

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さて2011年にベストニューアーティストにノミネートされた
アーティストといえば、

ジャスティン・ビーバー!

先日ジャスティン・ビーバーのコンサート見てきました
会場はマジソンスクエアガーデン
2万席が2日間ソールドアウト

デビューしたのは15歳、あの独特のヘアスタイルかわいかったですねー
今やっと18歳

その短いキャリアの間に全世界で売ったCDの数1500万枚
そしてyoutubeのプレイバックの数トータル24億回。
もちろん歴代ナンバーワン
何曲かまとめてのアクセスですが、1曲3分として、
世界の全人口が一人につき1分は見たことに!!!

コンサートでもビーバーフィーバーすごかった!
ニューヨークのビーバーファンって、どんなファンだと思います? 
(私もちょっと予想できなかったんですが。。。)

今日はそのコンサートの模様をレポート!

まずは、ジャスティン・ビーバー「ビリーブ・ツアー」ニューヨーク2日目、
会場のマジソンスクエアガーデンで、コンサート前のお客さんたちです。

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ニューヨークのお隣ニュージャージーから来たメリッサさんとアマンダさん、
とにかくジャスティン・ビーバーが大好き、私たちがナンバーワンファンよ!
なぜ彼が好きかって?
素晴らしいシンガーで、ダンサーで、とにかくキュートだから!]

いっしょに来ていたお母さんもビーバーファンで、
家では1日中曲がかかりっぱなしだそうです。
そしてアレックスさんは、昨日と今日二日連続で見に来ていた、
昨日は何十万円もするVIPチケットをゲットして、本人に直接会ったそうです!
憧れのジャスティンに会えて今の気持ちは?と聞いたら、
「オーマイガー、死ぬかと思った!」
そしてそのチケットを買ってあげたお母さんは一言。
「私たちは究極のビーバーファミリーなんです。」

インタビューの合間にもあちらこちらからキャーっという声、すごいでしょう?
まだコンサート始まってもいないのに。

そしてほとんどのファンは1女子とそのお母さんたち。
小さい子は4歳くらいから、上は18歳くらいまで。
やっぱりど真ん中はトゥイーンと言われる10歳前後、つまり小学生!
そして男はほとんど見当たらない、たまにお父さんがいるくらい。
これまで見た事のないファン層でした。

ほとんどがビーバーのツアーTシャツを着用。
そうじゃない子は、まるでパーティに行くようなドレス。
例えば3人組の仲良し女の子グループは、バレエのチュチュのようなスカート。
しかも透ける部分に電球がついていて、光るスカートなんです!

ビーバーガールズとファミリーでぎっしりの会場。
夜7時きっかりに前座のカーリー レエ ジャプセンが登場。
(彼女のヒットシングル「CALL ME MAYBE」はつい先ほどグラミーノミネート! 
なんて贅沢な前座!)

そして夜9時ちょっと前、ステージのスクリーンにデジタルのタイマーが現れ、
カウントダウンがはじまりました。
その段階で会場はもう既にクレージーになっています。
そして、タイマーがゼロになった瞬間、絶叫の中、
なんと、ジャスティンが空中から大きな天使の羽をつけて降臨しました。

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そして、1時間40分のショーの間 ヒット曲たっぷり。
Never Say NeverやニューシングルのBeauty & the beatなどアップテンポナンバーでは、
ダンサーと踊りまくり
Be Alrightなどのスローナンバーでは歌のうまさをじっくりと聞かせ、
ギターやピアノ、もちろん得意のドラムも披露、これもものすごくうまくて、
いやー天才なんだなーと納得。
コンサート全体がバンドもステージセット、ライティングも、
すべてが世界最高のエンターテイメント、本当に見応えがありました。
NYタイムスなどの厳しいメディアも、絶賛だったんですね。

そしてちょっと驚いた事があります。

ステージにはバンドとDJもいるんですが、
ジャスティンがDJに「昨日の客の方が歓声が大きかったよね」というと、
DJが「みんな昨日のお客さんに負けないで叫んでみて、1.2.3」
この瞬間の歓声、絶叫、いや超音波?もう言葉にできない、
こんなすごいの聞いたことないです。
鼓膜がビリビリして痛かった。

実はこの歓声が全編ほとんど途切れずに続いていました。
耳栓持ってくればよかったと思ったくらいです。
それが、ついにピークに達した瞬間

18歳のジャスティンが来ていた服を半分脱ぎかけて、
上半身の生胸が見えた時です。

小学生から40代の女子までが絶叫。。。私も思わず叫んでいました。

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そして、ステージのMCでこんなことを言っているのも気になりました。

「僕の新曲のyoutube見てくれた? ありがとう!」

CD買ってくれてありがとう、じゃないんです。
そう、ジャスティンはもともと最初に自分でyoutubeにアップしたビデオが
マネージャーの目にとまり、インターネット、そしてラジオから火がついて
スターになったんです。

デビューシングル「BABY」のyoutubeビデオのプレイバック回数は、
つい最近まで歴代ナンバーワンでした。
そしてYoutubeで見るからCDを買わないかというと、まったくそんなことはない。
これまで売ったCD1500万枚。
さらに、コンサート。チケットは50ドルとか100ドルで
子供を2~3人つれて家族で着ているからそれだけで400ドル。
しかも子供達はみなジャスティンのTシャツ 1枚30ドル
すごいお金を使っています。

そしてジャスティンはビジネスセンスもなかなか。
このお金を運用するのに、ジャスティンは株を買ったりするだけでなく、
インターネットなどの起業家に投資している、
つまりビーバー・ベンチャーキャピトル!
同時にチャリティにも多額のお金を寄付している!
今回のコンサートも売り上げの一部を1000万円近く
ハリケーン・サンディの被災者に寄付。

アーティストとしてもビジネスマンとしても、
この18歳の未来は無限大です!


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年11月29日

11/29(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

Thanksgiving感謝祭の長い連休が終わり、クリスマスモード早くも全開中!
ニューヨークのクリスマスのシンボル、
ロックフェラーセンターのクリスマスツリー、つい先ほど点灯しました!

そして、ショップではクリスマス商戦、
先週は多くのお店が感謝祭の夜中の12時からオープン、なんて話をしましたが、
その甲斐あって、今年の出足、売り上げ共に去年を上回る好調と伝えられています! 
がんばれアメリカ経済! という感じです。

そのアメリカの中でがんばっているキャラクターがハローキティ、
今や感謝祭パレードの顔の一つになっている、という話をしましたが、

まさに日本の文化を世界に伝えるメッセンジャー、
私たちの知らないところで、ものすごい活躍をしている人がいます。

ダニー・チューさん、

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ロンドン生まれの育ちのアジア系イギリス人
日本文化にはまって、東京に移住、
今はCulture Japanというサイトを主宰
世界中にファンからの月間アクセス3000万
東京MX_TVでレギュラー番組も持っている。

いったいどんな人なのか
日本の何に魅せられたのか、

先日、このダニー・チューさんをニューヨークでキャッチしました。
番組でもレポートしたコミコンの会場です。
今日は日本文化の伝道師、ダニー・チューさんのインタビューをフィーチャーします。

ポップカルチャーファンを11万人集めて開催されたニューヨークコミコン、
その中にはもちろん、日本のアニメやゲームのファンもたくさんいます。
そんな彼らが行列を作ったのがダニー・チューさんのトークイベントです。

ダニー・チューさんが作るウェブサイト
Culture Japanカルチャージャパンは、
毎月3000万アクセスを誇る超人気サイト。
最新のアニメやフィギュアなどの情報はもちろん、
ダニーさんの東京での生活レポート、
また、外国人がどうやって職を得ればいいか、そんなアドバイスまでが満載。
アクセスしてくるのは、世界中のジャパニーズカルチャーファン。

イベントに行列していたファンたちに聞いてみました。

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「ダニー・チューはオタクの代表。
世界のオタクの憧れの生活を送っているから。」

「彼の日本文化の紹介がとても共感できる。
例えば、日本に行ったら観光地以外の場所にも行った方がいいというアドバイス。
地域によってさまざまな文化や方言があることなど、すごく勉強になる。」

「ダニー・チューはすごい!、どのくらいすごいかって、ものすごくスゴイ!」

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他にも、アニメでしか見た事のない日本の高校やクラブ活動の様子だったり、
実は世界のアニメファンは、こういうものに興味があるんだー、という
私たちが気づかない部分を、オタク目線でしっかりおさえてくれています。

ダニーさん自身、あってみると少年ぽい雰囲気のとても素敵な人。
今日は彼が独学で始めた日本語でインタビュー。

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まず、ダニーさんが日本文化に夢中になったきっかけは?

「最初はセガのメガドライブというゲーム機があって、
それをロンドンで輸入したものをゲットして、日本のゲームすごいなと思って、
ゲーム機についてもっと情報が知りたくて、当時インターネットがなかったので
ジャパンセンターという本屋さんでメガドライブに関する雑誌を買い求めました。
それ以外にもアニメやアイドル、マンガ雑誌も読むようになり、
もっと深いところに入ったら日本文化すごい素敵だなと思うようになって、
日本語を独学ではじめたんです。」

日本文化の何がダニーさんの心をそんなにつかんでしまったんでしょう?

「そうですね、イギリス生まれ育ちなので、クールなものは
スターウォーズくらいでした。でも日本の文化はコンテンツが豊富なんですね。
アニメ、ゲーム、ドラマ、バラエティ番組、コマーシャル、
豊富で面白いと思ったんです。」

そしてついに日本に行く機会を得るのですが、
自分の日本語では不足だと痛感し、ロンドンに戻って大学で日本語を勉強し直し、
そして日本の駐在の仕事を得て、ついに東京に移住、
そこからマイクロソフト、アマゾンなどインターネット系の会社で
キャリアを重ねていきます。

そしてスタートしたのが、日本の文化満載のウェブサイトCulture Japan

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「今オタク文化すごいホットで、
オタクのユーザー層に、お金目当てで色々なコンテンツを
やろうとしている企業もたくさんありますが、僕は単純に自分が好きな物、
シェアしたいものをやっています。一番最初によくシェアしたのは僕が
好きなガンダムで、自分で作ったガンプラの写真、
作っている時の写真などを上げて、それを共有することでたくさんの
海外のユーザーが集まって来ました。
ガンダムが好きだったら日本の事もすきなので、僕のまわりの日本のライフスタイル、日常生活をシェアすることで、海外のユーザーさんが増えてきたんです。」

本当にジャパンを愛するダニーさん、
私がダニーさん素晴らしいな、と思ったもう一つの理由は、
東日本大震災の直後に、ダニーさんが東京から発信してくれたレポートです。

「震災の時は香港にいたんですね。ニュースを聞いてすごいパニックで
泣いちゃいました。その時は外人さんが日本から逃げているんですね。
で、僕ができることはその現状を世界のみなさんに伝えることだな、
と思って震災の3〜4日後に日本に戻ってきました。
その時世界のメディアは暴走していたんですね。
東京はゴーストタウン、誰も残っていないとか、嘘の情報も多かったんです。
で僕は渋谷に行って写真とったりして、人がこんなにいっぱいいるよ、
東京は元気ですよ、と伝えることが、僕にできることだったんですね。」

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そんな日本への思いがあふれるダニーさんに、日本の政府もラブコール、
経済産業省などのプロジェクトにも参加、
日本文化の伝道師といてこれからもっともっと活躍してくれると思います、
Dannychoo.comも要チェック、なんと6カ国語で読める豊富なコンテンツは圧巻!

http://www.dannychoo.com

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
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2012年11月22日

11/22(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!


日本は明日が勤労感謝の日、
そして、アメリカは感謝祭です。
そして連休。ほとんどの人は木曜日から日曜まで4連休。

Thanksgivingはクリスマス、独立記念日と並ぶアメリカ三大ホリデーの一つ。
お盆と正月がいっしょに来たようなビッグイベントです。

今こちらはThanksgivingの早朝2時過ぎですが、
ついさっき国民の大異動が完了したばかり
なんと4300万人が移動。アメリカ全人口の15%が里帰り。

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今日のマンハッタン夕方の地下鉄はガラガラ、
みんな3時くらいで仕事を終えて帰宅したから。
そのかわりアムトラックという長距離電車のターミナル駅、
ペンステーションは大混雑でした。

そして日本の正月といえばおせち、
アメリカもthanksgivingといえば、食べ物です。

日本にもお正月太りってありますが、
Thanksgiving の週末だけで2〜3キロは太ると言われているほど。
いったい何を食べているんでしょう?

さらにこの週末は、来年のアメリカ経済の鍵を握っているとも言われています。

そして
Thanksgiving dayの主役の一人は実は日本が産んだキャラ!!

ヒントは去年のレポートです。

今日はニューヨークのThanksgiving dayをレポート!

Thanksgiving Day感謝祭

アメリカの建国以前、イギリスから移民して来た清教徒たちが、
厳しい冬をインディアンたちに助けられ生き延びることができた、
その感謝の気持ちをこめて食事をふるまったのが起源と言われています。

だから今も主役は、「食事」

家族で食卓を囲んで食事をするというのが、何より重要なイベント。

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何を食べるか? メインはターキー、七面鳥、
日本では、クリスマス=七面鳥というイメージがあるかもしれませんが、
アメリカではターキーと言えばThanksgiving
Thanksgiving Dayの事を、別名Turkey dayと言うくらい。

どのくらい食べるのか、
なんとこの1日だけで4千6百万羽のターキーが食べられてしまう。
これ1年間の消費量の5分の1以上。

ターキーはオーブンで何時間もかけて丸焼き。
これに、グレービーと甘いクランベリーソースをかける。
つけあわせは、スタッフィングスと呼ばれる、
コーンブレッドや野菜を刻んでターキーのお腹につめて焼いたもの。
グリーンビーンズなど緑の野菜、マッシュポテト、
デザートはパンプキンパイ、アップルパイ、スイートポテトパイ

午後遅い時間から食べ始めて、延々食べ続ける。
結果この1日だけで一人当たりのカロリー摂取量 4500カロリー!!!

食べて飲んで、倒れるように寝てしまうThanksgiving dayの夜。。。
ところが、寝ないで出かけるニューヨーカーもたくさんいる。
どこに行くか? 「買い物」

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Thanksgivingが明けて深夜0時、多くのお店がオープン、
しかも、この夜限定の超目玉商品を用意して、お客さんを待ち構えているんです!

そう、Black Fridayです!

およそ1ヶ月に渡るクリスマス商戦の初日。
それまで赤字だった帳簿が黒字に替わる、というのでブラックフライデー

Thanksgiving dayは家族で過ごすために、
どんなお店も占めるのが伝統。
そして大型店などでは、ここ10年ほどは
ブラックフライデーの朝4時、5時からお店をオープンして、
目玉商品をぶつけるのが慣習になっていました。

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しかし去年あたりから深夜12時二オープンするお店が出現、
今年は12時どころか、THANKGIVINGの夜8時から店を開けてしまう!
というデパートやモールも出現。

なぜそんなにがんばっているかというと、
このBlack Fridayにどれだけ人が出て、どれだけの買い物をするかが、
アメリカのホリデー商戦、さらに来年の景気、
さらには世界経済を占う非常に重要なバロメーターになるから!

そんなわけでこの日、この時間にしか買えない限定商品、
例えば、フラットスクリーンテレビ32インチが8000円とか。。。
食べ過ぎたアメリカ人は腹ごなしも兼ねて買い物にくり出す!

BLACK FRIDAY, いやBLACK THURSDAYがアメリカ経済を盛り上げるか?
どうやら、今年はアメリカ人のお財布のヒモ、かなり緩みそうという予測です!

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話は変わって、
THANKSGIVING DAYのもう一つの国民的大イベント
Macy’s Thanksgiving Day Parade

ニューヨーク最大のデパートが主催の大パレード
こちらはThanksgiving dayの午前中、全米中継されるので、
みんなディナーの準備をしながらテレビで見ている。

どんなパレードかというと、
「巨大なキャラクター・バルーンが大行進する、空中パレード」

macys-thanksgiving-day-parade.jpg


バルーンといっても、風船というよりは気球に近いイメージ。
例えば最大級のマペット、カーミットのカエルは
身長78フィート、(23メートル) 3階建ての建物くらいの大きさ!

他にもスヌーピー、スパイダーマン、スマーフ、スポンジボブ、
アメリカを代表するキャラの40体の巨大バルーンが、
1600人のチアリーダーやマーチングバンド、
そしてVIPゲストたち、ウーピー・ゴールドバーグや
CARLY RAE JAPSENたちを見下ろしながら、ぶかりぶかりと、
ブロードウェイをパレード。

その中にキラリと光るのが、ピカチュー、そしてハローキティ!

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特にキティは今年新たなデザイン(飛行機に乗ったキティ)に生まれ変わって、
2012年パレードの主役!
つまり、ハローキティもピカチューもスパイダーマンやマペットと並ぶ
アメリカのVIPキャラだということです!

そしてパレードの一番最後にやってくるのは、
ソリに乗ったサンタクロース!
ニューヨークにクリスマスシーズンがやってきた!というわけです。

この名物パレード、
いつかみなさんもぜひ見に来てください。
世界中ここにしかない超おすすめイベントです!
では最後にニューヨークからTHANKSGIVINGのご挨拶

HAPPY THANKSGIVING!!

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年11月15日

11/15(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

ハリケーン・サンディーが去り、
大統領選が終わり、
大雪が降り、

マンハッタンは既に平常に戻っていますが、
沿岸部の街ではまだ電気がつかないどころか、
家を失ったり、寒さの中お湯も暖房もない生活をしている人も
まだたくさんいるんです。

それでも季節は駆け足で過ぎ、今日はロックフェラーセンターに、
もうクリスマスツリーがやってきました。

そんな中、今年ニューヨークに来なかったものが2つあります。
ニューヨークシティマラソン、そして
ハロウィーン。

停電と交通マヒの中、
マラソンも
そしてハロウィーンパレードも中止となり、
パーティも多くがキャンセルになりました。

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以前もちょっとお話しましたが、
アメリカ人のコスチューム文化はエスカレートする一方です。

それも、映画やゲーム、コミックブックやSF小説などに登場する、
スーパーヒーローやヴァンパイア、ゾンビなど、ポップカルチャーがアツイのと連動。

ハロウィーンに限らず、コスチューム・パーティも大流行。
ヴァンパイア・パーティ、ゾンビパーティ、70‘sファッション・パーティ

そんなポップカルチャーの東海岸最大の祭典が、
ニューヨーク・コミックコンベンション、通称コミコン

イメージとしては東京国際アニメフェアーとゲームショーと映画祭がいっしょになったようなノリ。

今年も11万5千枚のチケットがソールドアウト。
ポップカルチャーファンがおしよせるコミコンに、
今年も行ってきましたのでそれをレポートします!

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どこまで行っても人人人のコミコン会場、ディーラールームと呼ばれるエリアは、
見渡す限りモノと人の洪水。ゲーム、SF本、フィギュア、武器、コスチューム。。。

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あらら、バックパックをしょったスパイダーマンが歩いて来る!
写真とっていい?と聞いたら、あの定番のポーズをとってくれました。

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それにしても軽く1000個はありそうなこのブースの数と種類、はんぱありません。

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巨大なコンベンションセンターの中心にはアメリカンコミックスのマーベル、
DCコミックス、レゴのブースも大きい!

レゴで作られたスーパーマンとワンダーウーマンも目立っていました。
ウォーキングデッドというゾンビのドラマの試写会には朝の5時から行列、
スパイダーマンを生んだ伝説のクリエーター、スタン・リーのトークイベントには
部屋に入りきれない人があふれ。。。
日本からのゲストも来ていました。
ファイナルファンタシーで知られる天野喜孝さん、
声優のYu Asakawaさんなどがトークショーやサイン会を開催。

そしてもちろん、コスチューム

ちなみに、コスプレというのは和製英語ですが、
アニメファンの間ではもうCOSPLAYは英語になっています。
さあここで、コスプレのニューヨーカーたちをキャッチ!

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「私はバットマンのロビン・ティム・ドレイク。
なぜこのコスチュームを選んだかというと、
子供の頃から読んでいるバットマンが大好きだから。

その中から、ポイズン・アイビーになるかキャットウーマンになるか迷って、
結局ロビンに決めたの。
コミコンの素晴らしいところは、この異常なほどの人の数。本当にすごい!」

バットマン、スーパーマン、キャプテンアメリカ、アヴェンジャーズ、
ワンダーウーマン、そしてスターウォーズのダース・ベイダー、

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そして、中にはこんなコスプレ軍団も。。

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日本のゲーム、デビル・メイ・クライ4のダンテ、ネロ、トリッシュの
コスプレイヤーたち。
このコスプレにした理由は、世界最高のゲームだから。
今の僕たちがいるのもこのゲームのおかげ! とほめちぎっていました。

女の子が叫んでいたコバヤシーというのはDevil May Cryのプロデューサー、
小林裕幸さんのこと。リスペクトされています!

コスプレイヤーどうしでも、かっこいいコスプレを見つけると走って行って、
「写真とらせてください!」なんて感じで、
本当に楽しいイベントなんです。

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11万5千人のギークとオタクで溢れ帰ったニューヨークコミコン
ちなみに、ゲームやコミックスなどのポップカルチャーの熱烈なファンはギーク。
日本のアニメファンは自分たちをオタクと呼んでいます。

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でも中にはこれまでのオタクやギークからは考えられなかったような、
こんなアスレチックな人たちもいます
クイディッチ・クラブの若者たち。

ハリーポッターたちがやるスポーツ、クイディッチは
ラグビーとドッジボールとバスケットがいっしょになったようなゲームで、
1チーム7人でプレー。3つのボールを使い、
そのうち1つを相手の輪の中に入れれば得点になります。

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クイディッチのワークショップも開催中!

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「僕の名前はビクター、ニューヨーク大学NYUのクイディッチ・チームのキャプテンです。
チームを結成して3年目、
メンバーは今6〜70人。そしてトーナメントを組んでいるチームは21チームあります。
今やアメリカ中の100以上の大学、ハーバード、イエール、UCLAなどにもクイディッチのチームがあるんですよ。
インターナショナル・クイディッチ・アソシエーションにも加盟して、
オーストラリア、イギリス、フィンランド、アイスランド、カナダとなど外国チームとも対戦
これからはアジアや日本のチームとも対戦したいですね。」

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もちろんハリーポッターのように空は飛べないのですが、
ちゃんとホウキを持ってコートを走り回る、かなりハードなスポーツなんです。
なんとオリンピックの競技にも立候補しているそうです。

スポーツ好きなオタクいうのも、けっこう新しいコンセプトだったりしませんか?

ナルトとバットマンとスターウォーズとハリー・ポッターのファンが、
ポップカルチャーの名のもとに集結するコミコン。

ポップカルチャーの世界は、難しいルールも国境もないワンダーランドなんです!


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年11月08日

11/8(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

WHAT A WEEK again!!

先週はハリケーン直後、
ニューヨーク停電と交通マヒの中でお送りしましたが

あれから1週間、
楽しみにしていたNYCマラソンは中止、
ものすごい勢いで大統領選がやってきて、

アメリカの新大統領が決定した翌日の今日は、ニューヨーク大雪、ブリザードです。
傘がこわれるんじゃないかという吹雪の中を、アップタウンスタジオにやってきました。
マンハッタン10センチの積雪。

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これはいったい!?
もうここまで来るといったいどう反応していいのかわからないくらい。。。
さすがのニューヨーカーも戸惑っています。

でも私なんかまだ電気があるし、暖かい部屋の中でラッキー

ハリケーンで被災した人たち、
まだ電気がない家が、市内だけで何万世帯もある!

しかも新たに今夜、また郊外で7万5千世帯が停電。
やっと昨日電気が戻ったのに、また今夜停電、という場所も少なくありません。

Snow2012nov_2.jpg

異常事態になっているニューヨークから、

まずは大統領選です!  オバマ大統領再選!!
日本でも大きなニュースですよね。

オバマ大統領は4年前に、チェンジをかかげて初当選しましたが、
今回は大統領選の結果以上に、
本当のチェンジが始まっている兆候がハッキリ見えました。

いったいどんなことなのか? そのキーは女性です!
今回の選挙は女性が決めてになった、と言ってもいいくらいなんです。

今日も緊急レポート!

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けさ、通勤前に街でキャッチしたニューヨーカーの声、

「妥当な結果だと思うよ。彼が勝てたのは、大統領として正しいことをやってきたと認められたからだ。次の4年間にはもっと雇用を創出してほしいと思っている。」


大接戦の末、現職オバマ大統領が当選した2012年のアメリカ大統領選挙

私も昨日投票所前に取材に行ってきました。

昨日はお天気はよかったんですが、すごく寒かった。 
気温は4度くらいしかなかったと思います。
なのに朝の出勤時間前に、100人以上が寒空の下、
行列して静かに順番を待っていました。

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アメリカの大統領選挙は、日本とは大きく違って、
一人一人が自分の支持する候補者に対して投票するんです。

だからみんな真剣。
自分が選んだ大統領がこれから4年間、
自分たちのリーダーとして国を引っ張って行くわけですから。

たとえば日本の首相を、自分たちが直接選挙で投票できる、と思ってみてください。
そうなったらかなり違いますよね。

だからこそ
1年近い長く続く選挙戦の間、真剣に候補者を比べて、大統領を決定します。

今回は現職のオバマ大統領と、ミット・ロムニー候補の対決でした。
みなさんもご存知のように、選挙当日まで支持率が拮抗するという、
アメリカの歴史始まって以来の大接戦でした。

Election_2.jpg

さらに、
どちらがなっても同じ、とのんびりしているわけにはいかない事情があります。

両候補が所属する2大政党、
オバマの民主党、
ロムニーの共和党というのは、国の政治や外交への考え方が
まったく逆と言っていいくらい違うんです。

だから大統領選の夜は、テレビやネットの速報を見ながら、
どちらが当選するのかドキドキでした。

今年はタイムズスクエアに大手テレビ局が特設ステージを設けたりして、
出口調査や開票結果を速報。
たくさんのニューヨーカーが集まりました。

そしてニューヨーク時間の夜11時すぎに「オバマ当選確実」が一斉に発表されると、
歓声があがり大騒ぎになりました。

今回オバマ大統領が当選した大きな要因として、
激戦地と言われた州、浮動票が多い地域で票をのばしたこと、

そしてもう一つは、女性の票を獲得した事、と言われています。

実は今回の選挙、女性が主役だったと言ってもいいくらいなんです。
後半は、女性が果たした役割についてレポートします。

けさ、通勤前につかまえたニューヨークの二人の女性、
「ロムニーが当選しなくてよかった!」と言っていましたが、
たくさんの理由の中で、女性が一番気にしているポイントがいくつかあります。
ロムニーさんが所属する共和党は、基本的に妊娠中絶に反対の立場をとっていて、
州によっては妊娠中絶を禁止しようとしているところもあります。
これは女性の自由と権利を侵すもの、と女性には非常に評判が悪いんですが、
ロムニーさんはなぜかこの問題に、できるだけふれないようにしてきたんですね。
その結果、自分たちが軽視されていると感じたんです。

一方で以前から、オバマさんのあまり政治家らしくない、
ふつうっぽくて国民を思いやる誠実な人柄が、女性に絶大な人気がありました。

逆に、ロムニーは女性に嫌われてしまった、と言ってもいいくらいです。

結局アメリカ女性は、オバマ大統領を支持しました。

例えば出口調査によると、
女性の54%がオバマさんに投票、44%がロムニーさん、
さらに、独身女性に至っては68%がオバマさんに投票。

ロムニーさんは逆に、男性に多く支持されました。

さらに、オバマ大統領は今回も若者に圧倒的な支持を受けました。
18歳から29歳の若者の59%がオバマさんに投票、

逆にロムニーさんは65歳以上のお年寄りに支持されました。

女性パワーがオバマ大統領を再選させたアメリカですが、
それだけではありません。

実は今回の選挙は、大統領だけでなく上院、下院議員、州知事なども選ばれました。

当選した顔ぶれの中に女性がものすごく目立ったんです。

例えば女性の国会議員が歴史的な数になりました。
上院議員、100人のうち20人が女性。
また下院議員は、435人のうち81人、これはアメリカ史上最大の数です。

またすごいのは、ニューハンプシャー州
2013年から州知事、そして上院、下院議員のイス二つずつ、全部女性が座ることになります。
そしてハワイからは、初めてのアジア系女性上院議員が誕生。
Mazie Hironoさん、日系人です!

今回の選挙は、実は女性が主役、
アメリカの未来は女性、そして若者が握っていると言ってもいいかもしれません。


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年11月01日

11/1(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

たいへんな1週間になってしまいました。

先週の今頃の街は、
ハロウィーンですごく盛り上がっていて。。。
「週末にはハリケーンも来るみたいよ」、「ふーんそうなの?」
くらいの会話でした。

まさかこんな事になるとは誰も思わなかった。。。

巨大ハリケーン、サンディが月曜日にニューヨークを含むメトロエリアを直撃、
街始まって以来の大自然災害となってしまいました。

今は木曜日の早朝ですが、
3日たった今も
ニューヨーク市の人口の3分の1が今も電気のない生活。
地下鉄も日曜夜から止まっていて、
ようやく今日から部分的に開通すると発表されています。

でもそれでもマンハッタンは他に比べれば被害は少ない方。

yellowcab_sandy.jpg

カメラが入れなかった地域に報道が及ぶにつれて、
もう目を疑うような光景が次々と。。。

そして実はハリケーンはまだ終わったわけではありません。

たった今の時点で、いったい何が起きているのか?
そしてこの危機的状況に私たちニューヨーカーはどう対応しているのか?

緊急レポートです。

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まずアップタウンスタジオの近所でキャッチしたニューヨーカーの声から、
「ひどい状況ね。多くの人がダメージを受け家を失い、私たちも仕事に行けない状態が続いている。
1日も早く人々が再び自分の家に戻れて、電気が戻る事を祈っているわ。」

ハリケーンの雲の中に日本の本州がすっぱりはいってしまうほどの大きさ
ハリケーン・サンディがニューヨークを直撃、

ブルームバーグ市長は「ニューヨーク市始まって以来の最悪の嵐」とコメントしました。

ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット州の沿岸部では、
高潮により広い範囲で浸水、特に被害がひどい場所では、全半壊した家々、
完全に流されたボードウォーク、打ち上げられた船、

APTOPIX%20Superstorm%20Sa_Carr%2815%29.jpg

海辺の遊園地が完全に破壊されてしまったところもあります。
最終的に被害がどのくらいになるかもわからない状況です。

また内陸部でも、強風で倒れた木で、電線が切断。
800万世帯が電気を失い、火災も発生しました。

breezy-point.jpg

ニューヨーク市だけでもなくなった方30人、この数はまだ増える恐れがあります。

一方マンハッタンも大きな被害を受けました。
入り組んだ湾の中、川と海に囲まれたマンハッタン島、
4メートルもの記録的な高潮で、一時は沿岸部のストリートが水につかりました。
でも最もダメージが大きかったのは、マンハッタンに入るためのトンネル。

Brooklyn_Battery_Tunnel_20121030112608_640_480.JPG

ブルックリン・バッテリートンネルは、
今も天井まで完全に水につかっています。
地下鉄のトンネルも、線路はもちろんホームまで水につかったところが多く、
天井まで冠水したところもあって、
108年の歴史、始まって以来最悪の事態になっています。

submerged_subway.jpg

さらに、地下にある電気などのインフラのケーブル。
マンハッタンには電柱や電線というものがありません。
重要なインフラはすべて地下。
マンハッタンは地下がライフラインなんです。

そして、どれもこんなハリケーンが来る事を想定して作られていません。
ハリケーン自体、緯度が高いからめったに来ない。

今、水をポンプでくみ出す作業が24時間態勢で行われていますが、
地下鉄がすべて開通するまで3日から5日、
電気も数日かかると伝えられています。

もうひとつ、洪水と停電でダメージを受けたのは病院です。

月曜日停電エリアにあったNYU大学病院の自家発電機が故障、
嵐のまっただ中で、患者の避難が行なわれました。
そして今日、2つめの病院、救急病院として知られる
ベルビュー・ホスピタルが、500人の患者を移送しました。

ハリケーン・サンディはまだ終わっていないんです。

ニューヨーカーの3分の1が今夜も暗闇の中で過ごしていますが、
今夜の最低気温5度、ガスや暖房、水が出ない家もあります。

LES%20by%20Risa.jpg

友達や親戚の家やホテル、シェルターなどに避難している人もたくさんいます。
この番組のアシスタントもしてくれている園田りささんもその一人、
さきほど電話でつないで、ハリケーンのまっただ中停電した時のもようを聞いてみました。

「停電した瞬間は、ここの隣のブロックまで既に避難勧告が出ていたので、
外にはあまり人はいませんでした。
消えた瞬間に女の子の叫ぶ声が聞こえて、
あ、来たなと思って、用意してあったキャンドルと懐中電灯をつけて、
しばらく呆然として、次に何を行動に移せばいいのか考えました。」

りささんは嵐が小康状態になってから、電気があるエリアの友人宅に移動、
そして昨日の夜、荷物を取りに家に一度戻りました。

「バスが夕方5時以降動き始めたので、118丁目からセカンド・アヴェニューを下って、40丁目を過ぎるともう真っ暗で、信号の電気もなく、歩いている人も懐中電灯を照らしながら歩いていて。Con Edison(電力会社)の車とNYPDのパトカーがストリートにあふれて復旧作業が始まっていました。私も懐中電灯を持っていたのですが、それなしでは歩けないほど真っ暗でした。私が住んでいるダウンタウンのロワーイーストサイドは若者があふれている場所なのですが、あそこまで真っ暗でシーンとしているのは初めてでした。」

現在1日木曜日の早朝3時すぎ、
眠らない街マンハッタンの南の3分の1は今も電気がついていません。
りささんのような生活をしている人が、今ニューヨークに何十万人といます。

この影響で学校は今週いっぱい休校
証券取引所も2日間休場と、自然災害では128年ぶりという異常事態になりました。

さらに移動しようとしても、
ほとんどの人が車を持っていないマンハッタンでは、
地下鉄が止まる、イコール、足を失うということです。
この3日間、仕事に行けなかった人もたくさんいます。

地下鉄もニューヨークのライフラインの一つ。

今日から一部でも地下鉄が開通するというのは、復旧の象徴。
とても大きな一歩で、
私たちもとても励まされています。

subwaymap_sandy.jpg

こうした中で多くの人が被災エリアへのボランティアを志願したり、
日本人も個人的に炊き出しをやって、停電エリアの人を招待したり。。。
ポジティブな話題もたくさんあります。

そんな中で来週は大統領選もやってきてしまいます!

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年10月25日

10/25(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

AMニューヨークという、いつも地下鉄で配っている、
みんなが呼んでいるフリー新聞があります。
これを開いた瞬間、ドキっとしました。

クリスマスセール、と書いてあったんです! 
うわー、もうクリスマス!!早いですね!

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でもこれが終わらないとアメリカは年が越せません。

大統領選まで2週間を切りました。
ただ先週もお伝えしたように、
ニューヨークは大多数がオバマ支持。
でもどちらが当選するかで、
アメリカの経済対策や福祉、そして外交などの方向性がまったく変わってしまう。
世界中に大きな影響が出ます。
しかも現在両方の支持率は依然拮抗。
本当に目が離せない!!

halloween_street.JPG

でも実は、ニューヨークでは大統領選以上に熱いのがハロウィーン
日本でも祝うんですか?

アメリカでは10人のうち7人がハロウィーンを祝う。
これがニューヨークになると、多分10人のうち9人以上では? という勢い。

今日もマンハッタン34丁目という大通りを歩いていたら、
ハロウィーンの衣装を売る店が新たに2件もオープンしていました!

季節限定でお店を出すんですが、
このショップがすごい! ここに入ったらあなたも絶対仮装したくなります。
どんなふうにすごいのか、今日はハロウィーン直前のニューヨークからレポート。

partycity.JPG


まずは街のニューヨーカーをキャッチ、
あなたはハロウィーンを祝いますか?

30代の男性二人、
「ハロウィーン? もちろん祝うよ。アメリカ人はハロウィーンが大好きなんだ。
みんなで仮装してうろうろするだけで楽しいからね。」
20代の女性は、「仮装してパレードに行くつもり。」
そして最後の男性は、「オフィスでのパーティに参加する」と言っていました。


今ニューヨークはほとんどのオフィスで、ハロウィーンの仮装パーティをします。
ハロウィーン当日には、仮装で通勤する人も少なくありません。
さらに夜はクラブやレストランでパーティ、
ビレッジには夜7時からハロウィーンパレード。
これにはなんと200万人の人出があります。

実はこのハロウィーンは年々盛り上がり続けています。

今年のハロウィン関連の売り上げ予測、全米で80億ドル(6500億円)
クリスマス商戦には遠く及びませんが、
衣装やカボチャ、キャンディーなどハロウィングッズにかける予算は
一人あたり$79.82(6500円)
これは去年に比べ10%増、2005年の$48.48(4000円)に比べ
1.5倍以上に増えています。

たとえばこの20代の女性は
なんとハロウィーンの衣装に$200もつぎこんだそうです。
実は彼女は、オフィスのパーティ用とクラブ用で3種類も買ったそうなんですね。

彼女をキャッチしたのは、パーティシティという
巨大なパーティグッズ専門ショップの前、
入り口のHalloween For Lessと書かれたスパイダーマンのポスターを横目で見ながら、
エスカレーターで地下に降りると。。。

CANDY.jpg

いきなり目の前にあらゆる種類のキャンディやチョコレートの山盛りセクション
子供たちのTrick or Treat用ですね。

でもここの主役は子供ではありません。大人。

ISLE_1.jpg

巨大な倉庫のようなショップスペース、
この通路もあの通路も、仮装の嵐。

WIGS.jpg

あらゆる種類のウィッグ、仮面、手錠、刀、聴診器、

HANDCUFFS.jpg

天井からはあらゆる種類のオバケ、ゾンビ、ガイコツがブラブラ

MASKS.jpg

もう目眩クラクラー。何を買えばいいのかもうわからなーい
という状態で一番奥にたどりつくと、
そこにお助けが待っています。

VERY_SERIOUS.jpg

壁一面に1000枚くらいの写真がずらーっと貼ってあって、
ひとつひとつがコスチュームを着たモデル。
例えば、セクシーな魔女だったら、
ドレス、帽子、ベルト、手袋、チョーカーがセットで、
$29.99

セクシーなナースだったら、白いナースドレスと帽子のセットで$19.99
女性は圧倒的にこういうセクシー系が人気。

お店の人に「この写真のこれ!」と注文すると、出して来てくれます。
値段はどれも2000円〜6000円くらい。

さっきのニューヨーカーに何に仮装するの?と聞いてみたんですが、

30代のビジネスマンはヴァンパイアに
その同僚の女性は、セクシーな教師かセクレタリー
ゲイのお兄さんは、ワンダーウーマンに
そのパートナーは、バットマンに、
そして20代の女性は、セクシーな婦人警官かナースどちらか考え中。

SEXYCOP.jpg

あらゆるニューヨーカーが仮装して楽しむハロウィーン。

それにしても何と言うか、
最近ハロウィーンの仮装と
コスプレの境界線がますますなくなりつつあるような気がしますね。

KIDSMARIO.jpg

ポップカルチャーの影響は本当に大きいのがわかります。
今年のハロウィーンも、
街はスパイダーマン、バットマン、スーパーマン、アヴェンジャーなど
スーパーヒーローであふれそう。

KIDS_SUPERHERO.jpg

時事モノも人気で、オバマとロムニーのゴムの顔マスク、
この番組でもレポートした、江南スタイルのPSYのそっくりさんも現れそう。
レディガガやマイケル・ジャクソンも根強い人気。

子供のコスチュームはディズニーのプリンセスやスーパーヒーローがやっぱり人気。
赤ちゃんの衣装も、ミツバチとかサヤエンドウとか、可愛いのがいっぱい。
もちろんペットもおまわりさんとかガイコツなどの衣装を着せてもらう。

BABY.jpg

さて、私実は今日は衣装買いませんでした。
実は迷っています。
セクシーな婦人警官になるか、それとも魔女になるか。。。。どうしよう!?

ISLE_2.jpg


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年10月22日

10月22日(月)カナダ モントリオールから関陽子さんのレポートです

今日は、カナダのモントリオールです。
カナダといえば、あの「シルク・ドゥ・ソレイユ」が生まれた場所。


11月9日からは、その「シルク・ドゥ・ソレイユ」の世界を
3D映像で楽しめる映画『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』が公開。
監督は、『ナルニア国物語』のアンドリュー・アダムソン監督、
製作総指揮は、「ジェームズ・キャメロン」というすごい映画です。
今から公開が楽しみですね。


今日は、そんなカナダから、シルク・ドゥ・ソレイユについて、
フリー・ジャーナリストの「關陽子(せき ようこ)」さんに
レポートを届けてもらいました。


Qこんにちは!關さんは、カナダのこの時期の気候はいかがでしょう?


まだ寒いというほどではないですが、夜になると冷え込みます。
ハロウィンを過ぎると急に寒くなります。


Q日本では、11月から公開となる『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』。
「東京国際映画祭」では、先週20日の土曜日に早くも上映となりましたが、
カナダでの反響は、いかがでしょう?


アメリカ、カナダでの公開は12月のクリスマス前になるため、
メディアもまだ話題にしていません。
Hollywood Reporter 紙が、東京からのレポートとして、
東京プレミアのレビューを載せていますが、一般的にはまだですね。


Qカナダやアメリカよりも先に、なぜ日本で先行公開となったんでしょう?

なぜ日本なのかという問いあわせには答えてもらえなかったので
創造にはなりますが、以前東京にあった常設劇場が出来た理由は
アメリカに次いでチケットの売り上げが高いのが日本だからと答えていました。
映画に関しても相当の動員を見込んでいることが考えられます。


もうひとつは昨年の震災以降、常設劇場の動員が激減し閉鎖してしまったことへの
フォローと考えられます。


Q製作総指揮を務める「ジェームス・キャメロン」が抜擢された理由は?

理由は分かりませんが、イマジネーションの世界で今一番活躍していること。
そして、彼もカナダ出身であり、今年3月単独でマリアナ海溝(10000メートル)に
潜った経験があり、
シルク・ドゥ・ソレイユのトップ、ギ・ラリベルテ氏は、
2009年、民間宇宙飛行士として宇宙ステーションに滞在していることなど。
宇宙と深海をそれぞれ経験したクリエイターによるイマジネーションの世界
といった言い方もできるかと思います。


Q「シルク・ドゥ・ソレイユ」のパフォーマーに関するドキュメンタリーも
テレビで放映されていたんですよね?


4ヶ月かけてトレーニングの模様を中心に追ったドキュメンタリーでした。
シルク・ドゥ・ソレイユには世界に1,300人のアーティストがいて
そのうち50人がオリンピック出場経験のある人なんです。
それ以外でも40%の人が世界大会レベルの体操、シンクロナイズドスイミング
ダイビングの元選手。

しかしオーディションは厳しく、技術以外にもダンスやユーモアのセンス
キャラクターの強さなどを総合的に判断されるのでかなり難しいと思いました。
チームワークなのであまりに個性が強すぎてもダメという部分もあるようです。

オリンピックの選手が引退した後の第2のキャリアとしてシルク・ドゥ・ソレイユは
大部分を占めてきているようです。


今回の映画で、シルク・ドゥ・ソレイユの魅力に触れる人が多いことでしょう。

2012年10月18日

10/18(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

アメリカ大統領選まであと20日を切りました。

昨夜は第二回の大統領選テレビ討論会
ものすごい白熱、緊迫!
ロムニーがオバマに食ってかかるんじゃないかと思うくらい。
結果は今回はオバマ大統領が勝利、と報道されています。

debate.JPG

さらにヤンキース!! 
アメリカンリーグ・チャンピオンシップシリーズ第4戦、
このゲーム負けると敗退!というゲームだったのですが、
敵地デトロイトは雨! じらしにじらした末明日に延期になりました。

もう緊迫した毎日でニューヨーカーも疲れ気味なんです。

今日は討論会の結果を受けてのニューヨーカーの声、

そして、
あるコンビニチェーンが行った面白い大統領選挙についてお届けします。

まず昨日のテレビ討論会を見たニューヨーカーのコメントから。

最初の60代の男性は
「両者が真正面から激突した、興味深いデベートだった。
オバマ勝利だったと思う。なぜなら彼の方が事実をのべていたし、
現実的で地に足がついていた。彼はホンモノだなと感じさせた。」

50代の女性はロシアからの移民。、
「私はロムニーファンだから、彼が勝ったと思う。
ロムニーの方が大統領にふさわしい。経済に強いしね。」

そして30代の女性
「ファンタスティックなディベートだったわ。
今回のオバマは一歩前に出て、アイデアや政策を明快に述べ、
ロムニーに対しては、彼の話の嘘の部分をはっきりと暴き出した。」

前回のディベートはロムニーが大胆な姿勢でオバマを圧倒したけれど、
今回はオバマもそれに負けないくらいの強い姿勢で、
しかも具体性があり説得力があったというのが
全体の反応。

それにしてもオバマ支持者とロムニー支持者は本当に考え方が対象的なんです!

オバマの4年間は失敗だったから交代すべきというのがロムニー支持者。
いや、彼はブッシュの負の遺産をかかえこんで、それでもよくやった、
彼には時間が必要。逆にロムニーが当選したらブッシュ時代に戻ってしまう、
というオバマ支持者。

景気対策も、健康保険に関しても、全部まったく逆の考え方。

そして、その真逆な意見が対立するのが民主主義なのかもしれませんが、
その結果二人の支持率は、どの世論調査でも拮抗しています。

そんな激しい選挙戦ですが、
実際の投票の一足前にユニークな大統領選挙が行われました。

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全国展開のコンビニチェーン「セブンイレブン」に行くと、

入り口すぐのところにコーヒーのセルフサービスセクションがあります。

そこにおいてあるのが、2種類の紙のコーヒーカップ

ブルー。。。民主党のシンボルカラーのカップには、オバマ

レッド。。。共和党のシンボルカラーのカップには、ロムニー

お店に来る人は、
自分が支持する候補のカップにコーヒーを入れて飲む事ができるんです。

そして選挙のちょうど1ヶ月前に、
この売り上げの結果が発表されました。

さて、オバマ、ロムニー、どちらの候補が勝ったのでしょうか?

結果は
オバマ 6割
ロムニー 4割

ニューヨークでは
9月末にフリー(無料)コーヒーデーを実施したところ、
出たカップの9割はオバマだったということです。

Coffee%20election2.jpg

ニューヨークはもともとリベラルが多く民主党の大票田、オバマ支持が圧倒的
南部や中部の州では、保守派が多く共和党支持。
その中間がスイングステートと呼ばれる地域で、浮動票が多く、
このスイングステートが選挙の結果を決めると言われています。

このスイングステートでも
オバマ 57%
ロムニー43%

やはりオバマ優勢です。

実はこのコーヒーカップ選挙は2000年から始まって、
前回2008年は、
実際の選挙結果にかなり近い数字だったという実績もあります。

面白いのは、
普通世論調査は1000人や2000人単位で行われますが、
数百万という数のカップがサンプル数にカウントされるんですね。
だからより正確なんじゃないか、とい声もある一方で、
一人が何度でも投票、いや何度でもコーヒーを飲むことができるため、
正確ではない、という見方もできます。

さて、11月6日の選挙では、この結果通りオバマが勝つのか?

それとも、ロムニー支持者はただコーヒーが嫌いなだけなのか?

最後のテレビ討論会はニューヨーク時間来週月曜日、 投票日は11月6日

目が話せません!


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
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2012年10月11日

10/11(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

アメリカも月曜日がホリデーでした、
SHORT WEEKがうれしいのはニューヨーカーも同じ!!

そして街はハロウィーンの飾りつけでちょっと怖くなっています。
ハロウィーンの話題はまた来週にでもお伝えしますが、

今週は先週に引き続き、
今ニューヨークで一番アツイ場所、ブルックリンの音楽シーンをレポートします。

マンハッタンのすぐお隣、新しい文化が育ち、
おしゃれなブティックやカフェができて、しかも多民族、異文化折衷エリア

その異文化折衷を代表するオーガニックなバンド、
Brown Rice Familyを先週は紹介しました。

そして今度は、超メジャーなアーティストの、
超メジャーなコンサートを見てきました。
JAY-Zです!

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JAY-Zと言えば、
17年のキャリアで、世界で売ったアルバム5千万枚
ヒップホップアーティストであり、起業家でもあり、
今やNBAチームのオーナーで、
ビヨンセのハズバンドと言った方がわかりやすい?

コンサートをやった場所はもちろんブルックリン!

それも先月28日にオープンしたばかり、
ブルックリンを大きく変える!と鳴りもの入りでオープンした、
2万人収容の大スポーツ&エンタメアリーナ!バークレー・センター!

そのこけら落としで、JAY-Zが連続8公演、それもすべてソールドアウト!!

この超メジャーなコンサートの裏には
苦労して成功したJAY-Zのブルックリン・サクセスストーリーがあります!
今日はそれをレポート!

JAY-Z_1.jpg

マンハッタン、タイムズスクエアから地下鉄2番線に乗っておよそ30分、
ブルックリン、アトランティック・アベニュー・バークレーセンター駅に到着

エスカレーターを上がると目の前にバークレーセンター、
まるで巨大なクジラのような流線型の建物がそそり立っています。
JAY-Zの8連続公演のこの日は4日目、
アリーナの前の広場は人でいっぱいです。

JAY-Z_2.jpg

ブルックリンに住んでいるタラさんとダナさん、
「歴史を目撃しに来たの! その一部になりたくて来たのよ!」

JAY-Z_3.jpg

やはり地元に住むシャーデーさん、
「バークレーセンターのこけら落としのJAY-Z公演という
歴史的なイベントに参加しない手はないわ。」

そしてグレッグさんは、
「もちろんJAY-Zを見に来たんだ彼は世界最高のラッパーだからね。」

彼らといっしょにアリーナの中に入るとものすごい行列になっていますが、
なんと空港のセキュリティのような金属探知機があって、一瞬緊張。
アメリカの最近のスポーツアリーナというのはこういう物のようです。

JAY-Z_5.jpg

無事通過すると廊下の両側はまるでスポーツバーのようになっています。
実はここは、JAY-Zがオーナーの一人でもある、
NBAチーム、ブルックリン・ネッツの本拠地なんですね。
新しいアリーナができたので、ネッツがお隣のニュージャージーから
引っ越して来たというわけなんです。
ブルックリンにメジャーなスポーツチームが戻ってくるのは、
およそ50年ぶりだそうです。

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さあステージエリアに入ると、
まるで屋内コロシアムのようなアリーナは、2万人の人でぎっしり。

そして9時10分すぎ、ステージにJAY-Zが登場です!
ものすごい重低音!と思ったらなんとドラムセットが二つ。
ずっしりと厚いバンドサウンドに乗ってラップするJAY-Z
私たちニューヨーカーは全部知っている曲ばかりだから、
お客さんはもう全編大合唱&踊りまくり。

JAY-Z_8.png

それにしてもバックコーラスもダンサーもなしで、
2時間、20曲以上をラップし続けたJAY-Z、
ものすごい体力と集中力、
こんなことできるヒップホップアーティストは、さすがのアメリカにもいません。

ここまで力が入る理由があります。

「JAY-Zはルックリンに生まれ育った、ブルックリンを代表するアーティスト、
彼の貢献のおかげで、ブルックリンにもっとお金が入ってくるようになったのは
とてもいいことだ。」
というニューヨーカーのコメントの通り、

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JAY-Z,本名ション・カーターが生まれ育ったのは、
このバークレーズセンターのすぐ近所。
ニューヨークでも最も危険と言われるほどのエリア、ベッドスタイにある、
マーシー・プロジェクトという低所得者団地です。
貧しさの中で若い頃は犯罪にも手を染め、刑務所に入った経験もある。
そんな中、26歳で自ら立ち上げたレコードレーベル、
ロッカフェラ・レコードからデビューし大成功。
これまで17年間スターとして君臨し続け、
今42歳、ビジネスマンとしても大成功、
人間的にも大きなレスペクトを受けています。

だからJAY-Zにとってこのコンサートは、故郷への凱旋だし、
ブルックリンの新しい歴史の幕開け、街起こしにも貢献できたという意味で、
本当に感慨深いものだったんですね。

ヒット曲YOUNG FOREVERがラストのナンバーでしたが、
それを歌う前にこんなふうに熱く語ってくれました。

「ここにいる全員が一人一人特別な才能を持っているんだよ。
なのに君が本当の自分になれないのは、
大人になると、不安に負けて、自分が信じられなくなってしまうからだ。
夢でいっぱいだった子供の頃の気持ちを忘れちゃいけない。
永遠に若くいることが大事なんだ。」

そんなメッセージを残してステージを降りたJAY-Z

ブルックリンという場所は、逆境にあっても自分を信じて夢をかなえた、
かなえ続ける人の街。
そういう人が世界中から集まる街。

まさにニューヨークスピリットをレペゼンする、
FOREVER YOUNG な街なんです!


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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
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2012年10月04日

10/4(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

Happy October!!

ニューヨークは引き続きてんこもり
大統領選がラストスパート
つい先ほど、第一回目のテレビ討論会が終わったところです。
挑戦者ロムニー候補が予想を覆すがんばりで、
今回はロムニー勝利と評価されています。

そして勝利と言えば、ヤンキースが今夜地区優勝しました!
ということは、
イチローがワールドシリーズ優勝に一歩近づいた!ということです。
応援しましょう!

そして10月のニューヨークレポート、
まず今週と来週2回にわたって、
今ニューヨークで一番アツイ場所、ブルックリンの音楽シーンをレポートします。

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ブルックリンはマンハッタンの南にある、ニューヨーク市の
「Boroughs = 区」の一つ、

マンハッタンほど高度に都市化、商業化されていない、郊外な雰囲気もあり、
しかも多民族、異文化折衷エリア
ここに新しい文化が育ち、おしゃれなブティックやカフェなんかができて、
日本の雑誌にも紹介されていますよね?

この新しい文化は、15年くらい前に、マンハッタンの家賃が高すぎて
住めなくなったアーティストやミュージシャンたちが、
ブルックリンに移り始めた頃から始まりました。

ニューヨークってアーティストについて行く街なんです。

そこで今日紹介するのも、そんなミュージシャンたち。
BROWN RICE FAMILYというバンドです。

ラジオステーション、WNYCのバンドコンテスト、BATTLE OF BOROUGHSで、
ブルックリン代表として出場、
見事ニューヨークのベストバンドに選ばれました!

実はリーダーは日本人です。

どんなバンドなのか、今日は彼らの声もいっしょにお届けします。
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ブルックリン代表、ニューヨークのトップバンドに選ばれたBROWN RICE FAMILYを、
ライブのバックステージでキャッチしました。

ハイチ出身のボーカルのオカイ、同じくボーカルのスティッキーライスは
ジャマイカ、ナイジェリア出身のベースのアムー、ドラムのタマさんはと
ギターのカズさんは日本人、サックスのソイルズは南アフリカ。。。
とにかくすごい多国籍、異文化折衷なんです。

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リーダーは飯田ゆういちさん。楽器はアフリカンドラムのJIMBEです。
バンドについて聞きました。

「伝えたかったメッセージが、いろんな違う国の出身で違う言葉しゃべる人たちでも、
音楽を通して一つになれる、僕たちがステージの上でそれをやっている自体で、
メッセージとして伝えたかった。もう一つは僕たちはもともと友達同志が、
少しずつつながって8人、9人になって行ったんです。
そういう自然な流れを大事にしながら、それぞれが持っているスタイルを生かしつつ、
それぞれの良さを生かしていく。それぞれクセが強いんですが、
それをスパイスにして料理のように出して行けたら、というのがコンセプトです。」

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やってみてこれはすごい!と思ったことは?

「自分がまったく思いつかなかったようなアイデアをバーン!と
持って来てくれるからすごい。
バンドというのは普通は一人作曲者がいて、それをみんなでやる事が多いけど、
このバンドは例えば、ギターのカズが適当に弾き始めて、”ああいいじゃん”と
ドラムが入って来てベースラインが入って、パーカッションが入って。。。
いいトラックが出来たね、じゃあ歌乗っけようか。。。という感じで、
みんなで自然にジャムって出来ている音楽なので、全然予期しないものが
出来上がるのが楽しいですね。」

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異文化折衷、アーティスティックでオーガニック、
それはそのままブルックリンのライフスタイルでもあります。
ニューヨークのラジオ局、WNYCのバンドコンテストで優勝した
ブルックリンのバンド、BROWN RICE FAMILY

この日のライブは彼らの家族やお友達がファミリーでかけつけ
とてもアットホームで、めちゃめちゃ盛り上がりました。
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さて後半は、
このバンドコンテストの司会者でもある、プロデューサー&パーソナリティ
テランス・マックナイトさんに、
BROWN RICE FAMILYはなぜ優勝したのか、どこがスペシャルなのか聞いてみました。

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「ブラウンライス・ファミリーは素晴らしいミュージシャンたちだね、
スタジオ録音はよくても、ライブはいまいちというバンドも多い中、
パフォーマンスの素晴らしさ、オーディエンスを魅了する能力が際立っている。
そして、彼らは他のどのバンドとも違うオリジナルだ。
とにかくステージは楽しいし、音楽には深みがあるし、
本当に見ていて楽しくなるバンドだと思う。

もうひとつ大切なのは、
口コミやネット、テキストなどでファンをどうやって動員し、
バンドを盛り上げて行く能力、
そういったビジネスの面でも、彼らは素晴らしいと思う。」

テランスさん、ブラウンライス・ファミリー絶賛でしたが、
リーダーの飯田ゆういちさんについては、こんなふうにコメントしてくれました。

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「彼の未知の音楽に対するオープンなスピリットは素晴らしいね。
僕たちがこのコンテストで求めているのは、彼のようなミュージシャンなんだ。
このイベントを通して、もっと多くのミュージシャンがオープンな気持ちで
新しい音楽を発見し、お互いに交流しながら、チャンスを見つけて成長して
いってほしいと思っている。」

地球の隅々から集まった人が集まって、日本人が率いるバンドBROWN RICE FAMILY
彼らのスタイルと音楽は、今一番ブルックリン的、そしてニューヨーク的だし、
これぞ「未来の音楽」じゃないでしょうか!?


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↓BROWN RICE FAMILYのホームページもチェックしてみてね!
http://brownricefamily.com/


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年09月27日

9/27(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

あっと言う間に9月も最後の週!

先週はファッショントレンドをお届けしましたが、
ブーツ、チェックしました?

今週は、音楽のトレンド
毎週必ずヒットナンバーをかけているので、
アメリカの音楽の今をお伝えできていると思いますが、


今、ネット上で、
そして街でも、
ラジオでもテレビでも、
すごいことになっている曲があります。

Youtubeでは再生回数、3億回に迫る勢い

完全にバイラル化しています。

仕事でアメリカ人のオフィスに行ったら、
若い社員がiphone持って私のところに来て、

「ねえねえ知ってるこれ!?」と見せに来る。
私がアジア人だからですー

そう、アジア人なんです。

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コリアン・ラッパーのSPY(サイ)のGangnam Style(カンナム・スタイル)が、
今アメリカですごいことになっています。

(カナダやイギリス、デンマーク、オランダなどでも!)

K-POPは、例えばWonder Girlsとか、Girls Generation(少女時代)などが、
アジア人コミュニティやオタクの間で話題になったりしましたが、

このGangnam Styleはもうアジアの。。。とかそういう問題ではない!
ビルボードの全米シングルチャートでは今週2位、
ひょっとして1位になるかも!?という勢いなんです!

いったいどうなっちゃっているのか?
なんでこんなにウケてしまったのか?

今日はニューヨークからGangnam Style レポートします。

gangnam_style.jpg


Youtubeの再生回数2億8千7百8十万回、
Like(いいね)の数287万で既にギネス記録達成!
しかも、このビデオをYoutubeにアップしたのは2ヶ月とちょっと前の7月15日
なんと1日1千万再生ペースで増加中なんです!

やはりYoutubeでスターになったJustin Bieberのマネージャーが、
PSYのマネージャーとしてサイン。

そしてチャートアクションもすごい

itunesでは、トップシングルズチャート、ビデオチャート共に、
あのテイラー・スイフトを押さえて1位、
そして、
ビルボード全米チャートでも現在2位、

Gangnam Styleは完全に現象化しています。

とにかくダンスが面白い、とういうか珍妙な面白さ!!

psy-gangnam-style.jpg

ギャロップするような独特のダンススタイルで踊りまくるんですが、
SPY自体が、かっこいいというより面白い!
日本のタモリを若くしてぽっちゃりさせたようなルックス

このダンスをまねしたパロディビデオも大量にアップされ、
そちらの方も話題になっています。

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若者の街、ユニオンスクエアでキャッチしたダンサーによると、
ついこの間、ここユニオンスクエアでGANGNAM STYLEを
みんなで踊ってビデオ撮影するイベントがあり、それに参加したそうです。

「いやー、このダンスはワークアウトだよ。1回で500カロリーは消費するね。
飛んだりキックしたりすごいんだよ。
乗馬スタイル、カウボーイスタイルやチキンヌードルスープ、タエボー、ズンバ、
色々なダンスの要素が入ってる。」

とにかくハードなダンスだから、踊る前にちゃんとストレッチが必要だそうです。

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この馬に乗って手綱をさばいているようなギャロップダンスを
今みんなが真似しています。
そしてキャッチーでファンキーなダンスビートと、
何を言っているのかわからないけど、面白そうな歌詞、
(セクシーレイディーだけは英語だからアメリカ人にもわかる)

ぜひビデオを見てほしいです!

Youtubeリンクはこれ!
http://www.youtube.com/watch?v=9bZkp7q19f0
それにしても、
アメリカでは英語以外の歌がチャートに入る事は非常に珍しいんです。
ビルボードで1位になった外国語の曲は、これまでたったの6曲だけ。

その中には1963年の坂本九のSUKIYAKIも入っています。

最近では、1987年のLOS LOBOSのLA BAMBA
そして、1996年のLOS DEL RIOのマカレナなどが。。。。

マカレナのダンスもものすごくはやりましたが、
このGANGNAMもある意味マカレナ的。
マカレナのようにわかりやすくて面白いダンスですよね。

でも大きく違う点があります。
それはもちろん、
ものすごいスピードで誕生した
インターネット時代だからこそのメガヒット&スターだということ。

そしてもうひとつ、
このGANGNAM STYLEのアーティスト、PSY
実はアメリカの大学を出ているのです!

ボストン大学、そしてあの有名なバークレー音楽院に行ってたんですね。

流暢な英語、そしてタモリのような黒サングラスで、
コメディアンのような面白いパーソナリティ、
アメリカのメジャーなテレビ番組にもどんどん登場、
番組でブリットニー・スピアーズにダンスを教えたり、
MTV MUSIC AWARDSにも出演しました。

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何よりアメリカの音楽や文化が体でわかっている、
これは大きなアドバンテージです!

また、これはニュース番組で聞いたんですが、
このGANGNAM STYLEのGANGNAMという場所は、
ソウルでもお金持ちが多く住む地域
停滞する経済の中で、それを皮肉っているというんですね。
ほとんどのアメリカ人は歌の意味はまったくわかっていませんが、
メッセージはどこかでキャッチしているのかも。

まさにネットが生んだインターナショナルスター、
このままどこまで走ってくれるのか?
同じアジア人としてはものすごく応援したいです!

このGANGNAM STYLE
今ビルボードチャートで2位ですが、
PSYはある公約をしました。

「もし全米ナンバーワンになったら、トップレスになります!」

見たいですか???

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年09月20日

9/20(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

秋のニューヨーク、てんこ盛りです。

先週はマドンナ、ヤンキースタジアムのコンサートをレポートしましたが、

今週も週明けから大忙し、
昨日は、ユダヤ教のお正月、ロシャシャナ、
国連総会最終日と、
オバマ大統領のニューヨーク訪問が重なり、
しかも大荒れのお天気。

そのオバマ大統領の今回のニューヨークは、
JAYZとビヨンセ主催の資金集めパーティに参加するためでした。
会場はJAY-Zが持っているクラブ、40/40
そのファンドレージングディナー、お一人さま4万ドル、およそ350万円、
招待客は100名。つまり一晩で3億5千万円を集めました。

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そんな華やかな話題であっという間にすぎていくニューヨークの季節。
気がつけば、今日の最高気温たったの22度、

夜は12度まで下がって、もうジャケットがほしい毎日、そして
秋物の服やブーツほしいなー、という季節。

そんな季節にタイミングよく毎年やってくるのが、ニューヨーク・ファッションウィーク。

これもすごいですよ!
期間中に500以上の2013年春夏ものファッションショーが街中で開催
世界中から参加するファッション関係者は10万人以上、
ニューヨークにもたらされる経済効果は400億円。
まさにファッションタウン、ニューヨークを支える世界的イベント。

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先週終わったばかりのファッションウィークの会場に、
私も行ってきました。

そこで待ち合わせしたのは、ファッション業界のプロ!!

ニューヨーク在住のファッションジャーナリスト、
黒部エリさんに、
ファッションウィークとはいったいどういうイベントなのか、
ファッションのトレンドも含めて、レポートします!

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ファッションウィークの会場はニューヨークの文化発信拠点、リンカーンセンターです。
いつもはオペラをやっている場所が、このシーズンファッションショーの会場に変貌。
土曜日だというのに朝の9時からファッションショーが30分刻みで開催されています。

どんどん会場入りするファッション関係者もおしゃれな人もいっぱい、
そして彼らを待ち構えているのは、スナップ写真を撮影するフォトグラファーたち。

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ファッションジャーナリストの黒部エリさんもおしゃれして登場、
今日は何を着て来たのかちょっと教えてもらいましょう。

黒部「上は、ゼロ・マリア・コルネホというデザイナー、
下はカルバン・クライン、ブーツがアレクサンダー・ワンです。」

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ニューヨーク・コレクションとはどんなイベントか教えてください。

黒部「デザイナーたちが次のシーズンの作品を見せるもので、
今行われているのは2013年春夏ものです。
デザイナーやブランドが自分の作品を見せて、メディアに評価してもらい、
世界から着ているバイヤーさんたちに買ってもらうための服のショーケースです。」

ニューヨークでやるファッションショーは他とどこが違うんですか?

黒部「世界のモードの頂点にあるのはやはりパリコレクションです。
それに比べてニューヨークコレクションは、リアルクローズという実際に
消費者が買って街で着れるような服が中心。皆さんがデパートで買ったり着たり、
街で流行ったりする服はニューヨークコレクションから出ていることがとても多いんです。
だから活気もあるしマーケティング的にもとても重要なものになっています。」

その服を見るために、エリさんと話している間にも人がどんどん会場に入って行きます。
その会場、「テント」と呼ばれていますが、入り口はとても立派でテントには見えません。

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黒部「この中にいくつか規模が違う会場があって、そこでショーが行われています。」

今年はこれまでにどんなショーを見たのか聞いてみました。(インタビューしたのは3日)

黒部「ラグ&ボーン、ジェイソン・ウー、BCBGマックスアザリア、ヘルムート・ラングを既に見ました。」

その中で見えているトレンドは?

黒部「来年はデジタルプリントの花柄、花柄がたくさん出て来ると思います。
そしてカットアウト。服の一部を切って肌を見せる、肌のチラ見せ、これがとても流行ると思います。」

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なるほどー!
春夏先取りもいいけど、
やっぱり今年の秋冬のトレンドが気になりますよね? どうなんでしょう?

黒部「この秋冬の取り入れやすい流行としてはレザー、革が今年の秋冬は
ものすごく重要な素材になるので、ぜひ取り入れてください。
例えば袖だけレザーになっているジャケットや、レザースカートでも
ギャザーのミニになっているような、変わった形になっているものが出て来ています。
そしてレザーパンツなどですね。
あとはレース、バロックモチーフ。ネオバロックと言われる装飾過多なものが多く出ています。
ニットだとテクスチャーのあるもの、そしてオーバーサイズのコート。
縦のラインが入っているスポーツテイストのパンツも流行です。

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一つ足下でマストハブなのが、ショートブーツ、ライダーズブーツというのがすごくインなので、
まず足下をそれで固めてほしいんです。
アクネのピストルというショートブーツがものすごく流行っていて、このコピーもかなり出回っていて、
色々なお求めやすい価格で出ていると思います。

あとはジーンズ。スキニージーンズのメタリック加工されたもの、
コーティング加工やプリントのものなどがたくさんでています。
誰でも必ず買うジーンズで流行を取り入れてもいいのではないでしょうか?」

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エリさん、ありがとうございます!

黒部エリさんのくわしいファッションウィークレポートは、エリさんの公式ブログ、
ERIZO.EXBLOG.JPで!
またはこの後発売の「グラマラス」をチェック! 

さて最後に会場でキャッチしたファッショニスタの写真をどうぞ!

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オマケ:シェリーめぐみが欲しいブーツはこれ!

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年09月13日

9/13(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

Happy Birthday!! Chigusaさん!!

まるでChigusaさんのバースデーの前祝いのように?
ニューヨークで行われた
マドンナ・コンサート@ヤンキースタジアム

ヤンキースタジアムでライブをした事があるのは超大物だけ、
JAYZ &EMINEM、ピンクフロイドなど、数えるほどしかいません。
サイズも大きいし、ステータスが高い!
そして今回のマドンナ! 

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でも、マドンナこの春夏のMDNAツアーはお騒がせツアーと言っていいくらい
フランスでナチスのスワスティカの映っているビデオクリップを流したり、
ものすごく短い時間で帰っちゃって非難を浴びたり、
胸がぽろり、なんてこともありました。

でもね、ニューヨークではスワスティカの方が罪が重いですよ。
ユダヤ人に対するヘイトクライム、犯罪の対象になります。

でもそれに比べて、
ニューヨークではトップレスは違法行為ではないのです。

男のトップレスはいいのに、なぜ女性はダメなの? ということで、
商業目的でなければ OKとなったらしいのです。

GO トップレスデーというのもあり、つい先日、パレードがあったばかり。
さすがマドンナを生んだニューヨーク?

脱線しましたが、

さて今回のマドンナは、トップレスにはなりませんでしたが、
コルセットをペロンと外したその下の素肌が。。
どうなっていたでしょうか?

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と煽ったところで、本題に戻ってヤンキースタジアム、
9月6日の午後8時。
いつもの野球ファンとはまったく違う大勢のクラウドが、
すごい勢いでスタジアムに吸い込まれて行きます。

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女性、しかも大人の女性のグループがやたらと多い!
ちょっと話かけてみたら、

「ヤンキースタジアムでのマドンナのコンサートは一生に一度のチャンス、絶対に見なきゃと思ってきました!」
「私たち高校の同窓生なんです。80年代に大好きだったマドンナを見に、同窓会ノリで来ました。」

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かと思えばこの3人組ゲイのお兄ちゃんもすごかった!

「マドンナはベストだよ、これで7回目のコンサートなんだ。」
「アイロニックでアイコニック、僕らの世代の最高のパフォーマーだよ。」

4万席がソールドアウトしたスタジアムでは、
前座のDJ Aviciが会場を盛り上げた後、
夜10時いよいよマドンナ登場

ゴシック教会をイメージさせるステージで、
罪深いマドンナが罰を受けるという、いかにもマドンナらしい演出で、
ドラマチックなスタートです。

かと思ったらいきなり場面が転換、
チアリーダーの衣装に着替えたマドンナが、
ダンサーをひきいて歌うのは新曲GIVE ME ALL YOUR LOVIN

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新しい曲だけでなく、ヒット曲、
Papa don't preach
Like a virgin
Open your heart
後から後から。。。
それも全部原曲とは似ても似つかない新しいアレンジで、
それがまためちゃかっこいい、
これだけのヒット曲を持ち、どんなアレンジでもどの曲かちゃんとわかる、
まさに女王の貫禄としか言いようがありません。

そして激しく歌い踊る姿はめちゃかっこ良くて、54歳だなんて信じられません!

この夜はMCはかなり控え目でたっぷり歌って踊ってくれたんですが、

「ニューヨーカーとしてヤンキースタジアムで演奏できるなんて名誉なこと!」
そして、
「私はツアーで世界をまわってきたけれど、
悲惨な状況の場所もたくさんある。
私たちの国が自由を謳歌できるのは、
ミシェル オバマとそのハズバンドのおかげよ!」と
11月の大統領選でのオバマ支持表明。

実はちょうどその日は、民主党大会で、オバマ氏が演説した夜でもあったんです。

かとおもうと、
その後に演奏したexpress yourself
この大ヒット曲を、レデイガガがパクったと言われています。
そう、ガガのBorn this wayはexpress yourselfにそっくりなんですね。

マドンナはもちろんexpress yourselfを歌い始めたのですが、
途中でborn this wayに歌詞を変えて歌い始めました。

つまり、レディガガをディスってるんです!

みんな「マドンナがいたから今レディガガがいる」
とちゃんとわかっているのに、あえてそういう事をやる、
そういう大人げないところがまた可愛い!

そしてその後、ショーの中盤、
やっぱりというか、
マドンナ、いきなり脱ぎ始めました。

ステージに背を向けて、
バッと外したコルセットの下の素肌には、なんと、

大きなアルファベットで、
OBAMA オバマ

と書いてあったんです。

これにはお客さん、みんな一瞬唖然としました。

マドンナ面白すぎ!
いくらなんでもお肌に書かなくても、と
当の本人は大真面目、
オバマへの愛と、投票を訴えているわけですよ。
かっこいいのか悪いのかもうよくわかんない、
でもこんな事できるのはマドンナだけ! そういうところがまた好き、と思ってしまう

アンコールもいれてたっぷり2時間半、
終わったのはもう夜中の12時半過ぎ、

まさに一生モノ
日本のみなさんにもお見せしたかった、
とにかく気合いの入ったマドンナのコンサートでした!

見れる機会があったらぜひ!!

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年09月06日

9/6(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

連休明けでリフレッシュ、秋がスタートしたニューヨーク!

今週はイベントがすごいんです!

まず明日金曜日からニューヨーク・ファッションウィークが始まります!

2013年春夏ものコレクション
世界中から10万人以上のファッション関係者が集まり、
この10日間にニューヨークで行われるファッションショーの数、500!!
経済効果は400億円と言われています!


この番組でも毎年色々な形でファッションウィーク紹介していますが、
今年も行ってきます。しっかりレポートしますよ!

そして、
今日、ニューヨークあけて木曜日の夜、

マドンナのコンサート!! しかも場所は、ヤンキースタジアム!!
なんとなんと、イチローと黒田が留守の間に、
マドンナがスタジアム乗っ取りです!
こちらもしっかり見てレポートしますね!

でもその前に、今日どうしてもレポートしたい話題があります。

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今度の火曜日は911です。
今年でまる11年を迎えました。

去年の10周年で一区切りにはなったものの、
ニューヨーカーにとって、大切なアニバーサリーである事は変わりありません

そして、ワールドトレードセンターは、11年たってもまだ建設現場です。

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今日はニューヨークがどう今年の911を迎えるのか、
そして、
建設現場はいったいどうなっているのか?レポートします。


日本人を含む2977人が犠牲になった、
911同時多発テロから間もなく11年になります。

この間にアメリカはアフガニスタンとイラクという二つの戦争を経験、
経済的にも大きな打撃を受け、
日常がテロの危険と隣り合わせになり、
世界は大きく変わりました。
そしてリーマンショックが起こり、史上初の黒人大統領が誕生し、
そのオバマ大統領も間もなく再選をかけた大統領選と、
世界はめまぐるしく変貌しています。

そういう中で、今年の911のアニバーサリー自体は、
遺族の方々のための追悼式を中心に、
比較的静かなものになりそうです。

でもワールドトレードセンターの現場は
静かとは言いがたい喧噪に包まれています。

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ここは未だに巨大な建設現場。
高いフェンスに囲まれた現場には時折大きな工事用車両が、
大きな音をたてながら出入りしています。

これまでに、7 WORLD TRADE CENTERは既に完成、
ガラス張りの高層ビルがキラキラとそそり立っています。

でも、そのお隣、
再開発の中心である105階建てのランドマークタワー、
1 WORLD TRADE CENTERは
11年後の今も、まだ完成していません。

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でも11周年を目前に、先週31日金曜日、
ついに骨組みだけは105階まで出来上がった、と発表されました。

見上げると首が痛くなるような高さ。
既に80階くらいの高さまで?ガラスがはまっていて、
あと少し、という感じに見えます。

そしてこの建物、ニューヨークでは既に最も高いビルとなりました。
夜はライトアップされていて、かなり遠くからでも見ることができます。

実はまだ未完成にもかかわらず、ビルに入るテナントは55%決まっています。
一番大きなテナントは、ファッション紙のヴォーグなどで知られる
大手出版社コンデナスト、そして中国の不動産大手バントンなど。

1 WORLD TRADE CENTER完成予定は2013年末から14年の頭にかけてと
発表されています。

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さて、実はこの喧噪は工事のせいだけではありません。

タワーを見上げている私は、ものすごい数の人に囲まれています。
世界中から集まったツーリストたちです。

実は彼らの態度が、実は今問題になっているんです。
どういうことなんでしょう?

ワールドトレードセンターの巨大な工事現場の中に、
メモリアルミュージアムがあります。
去年の9月、現地からレポートしましたので、
覚えている人もいるかもしれませんね。

1年前のブログリンク:http://www2.jfn.co.jp/blog/wfn/2011/09/post_359.html

音声リンク:http://www2.jfn.co.jp/blog/wfn/2011/09/web_237.html


今も毎日世界中からたくさんの観光客が、
観光バスをつらねてグラウンドゼロにやってきます。
その中の多くがこのメモリアルミュージアムを訪れています。
去年の911にオープンしておよそ1年、
既に400万人以上が訪れたと発表されました。

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ツインタワーが立っていた周辺は広い公園として残されています。
そしてノースタワーとサウスタワーの土台部分はそのまま、
二つの大きな水盤になっています。
その周囲から滝のように水が流れ落ちている。
これが追悼碑なんですね。

高い水音が、周囲の喧噪を忘れされるほどです。

あれから1年、
問題になっているのは、実は観光客の態度です。
ほんの一部の人たちですが、
遺族たちが見たら驚くような行為をする観光客もいる、と報道されました。

彫り込まれた犠牲者の名前の上に腰をかける人がいる、
中にはプールにゴミを捨てて、退去を命じられた若者もいたそうです。
それを見て、遺族や関係者が胸を痛めている、という内容でした。

この話を聞いて、
11年経って、多くの人の心の中で少しずつ911は形を変えつつあるんだな、
と実感しました。

遺族にとっては、このメモリアルはお墓と同じ。
もし追悼に来てくださるなら、それを忘れずにいてほしいし、
そして、911に限らず世界で起きているどんな悲劇に関しても、
温度差と割り切ってしまわず、
ひとつひとつきちんと向き合って行かなければと思いました。

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年08月30日

8/30(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

先週お話してから、ニューヨークではびっくり!の事件が起こりました。
有名なランドマーク・ビルディング、102階建てのエンパイアステートビルの前で、
銃撃事件があったんです。
金曜日の朝9時ちょっと前、ちょうど通勤ラッシュの時間で、大騒ぎになりました。
私もちょうどその時間、歩いて10分の場所にいたので、ちょっとどきっとしました。

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亡くなった二人の男性、撃った犯人と撃たれた男性は、
もと上司と部下だったんですね。
犯人は1年ほど前に解雇された部下。この上司を恨んでいたと報道されています。
犯人も警官に撃たれて亡くなりましたが、巻き込まれた通行人も
数人が怪我をしました。

実はこの犯人の男性は、解雇された後も毎日スーツを着て出かけていたから、
近所の人はまったく異変に気がつかなかったと言うんです。

本当に胸が痛くなったし、
私たちは本当に大変なストレス社会に生きているんだな、と実感します。

そんな中で夏休みもそろそろ終わり、
アメリカもBack To School=新学期 という話を先週しましたが、

学生のように長くは休めない労働者にとっては、うれしい3連休が今週やってきます。
9月第一月曜日は、レイバーデー、 訳すと労働者の日ですが、
最後の夏を楽しんでから仕事に戻ろう!ということで、
ビーチに出かけたり、バーベキューしたり、

テニスを見に行く人もたくさん
現在ニューヨークのナショナルテニスセンターでは、
全米オープンテニスも開催中!
錦織くん!初戦突破しましたね! 
今日、この後ニューヨーク時間朝11時から2回戦です。

ところでChigusaさんこの夏何か本を読みました?

夏と言えば読書、
今年のはじめからずーっとベストセラー
アメリカでは2000万部売上たすごい本があります!

「Fifty Shades of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)」 3部作、
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こんなに売れているのに、意外と日本まで情報が伝わらないのは、
「私も読んでます!」と大きな声で言いにくい本だから。。。。
いったいどんな本なのか、今日はレポートします。

本の話をする前に、最近ニューヨークの通勤の地下鉄に乗っていると、
気づくことがあります。
キンドルなどで電子書籍を読んでいる人がすごく増えてきているんですね。
私も今年になってから買った本はほとんど全部ebook

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近くで本が変えなくなってしまったのも大きな理由です。
もともと東京のようにどの駅前にも本屋がある国ではないのですが、
行きつけの大手ブックストアが、2件立て続けに閉店してしまいました。

不況のせいもありますが、
電子書籍の影響も小さくはありません。

聞きたい時すぐダウンロードできる音楽と同じように、読みたい時にすぐ読める。
しかもベストセラー本などはハードカバーで買うより安い。

そしてもうひとつ、誰にも知られずに買って読む事ができる!

実は今アメリカで空前のベストセラーになっているのは、
まさに「人に知られずこっそり読みたい本」なのです。

そのタイトルは、
「Fifty Shades of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)」

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この3部作はイギリスでは早々とハリー・ポッターシリーズを超えてしまいました。

アメリカではインディーズ発売から1年ちょっと、
メジャー発売からはたったの数ヶ月で驚きの2千万部を売り上げ!
ちなみに、その半分近くは電子書籍ということです。

そして今も、ニューヨークタイムスのベストセラーリストの
1位から3位を延々独占しています。
もう現象化していると言ってもいいでしょう。

私たち女子の間でも、この夏「ねえ、読んだ?」
「えっヤダー読まないわよ!」というような会話が繰り広げられました。

なぜ「ヤダー読まないわよ!」なのか? それをご説明しましょう。
ただし、ガールトークではなくラジオ番組なので、言葉を選んでお話します。

「Fifty Shades of Grey」は恋愛小説です。

主人公は大学を卒業したばかりの女性、
彼女が恋に堕ちる相手の名前が、クリスチャン・グレイ。問題のグレイさんです。

このグレイさまが、
想像を絶するお金持ち
ギリシャ神話の神のように超ハンサムでセクシーでミステリアス、
まさにロマンス小説、理想の主人公。

ところがなんと驚いたことに、グレイさまの正体は。。。。
(一回しか言いませんよ)
SMのS(エス)!

なんと「Fifty Shades of Grey」は官能小説だったんです。

それがニューヨークタイムスのベストセラーリストのトップって、
いったいアメリカ人もイギリス人も、どうしちゃたの?と驚かれた方、

このポイントだけに気を取られると本当の理由はわかりません。

というのは「Fifty Shades of Grey」には、
多くの女性を魅了する、もう一つの秘密があるからです。

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やはり現象化し映画も大ヒットした「トワイライト」を覚えていますか? 

ヴァンパイアが主役のティーン向けラブロマンス小説ですが、
「Fifty Shades of Grey」のオリジナルはトワイライトの
ファン・フィクションなんです。

ファン・フィクションというのは、原作のキャラクターや設定をもとに、
勝手に自分たちの好きな物語を作という楽しみ方で、
日本の同人誌と似ているかもしれません。

トワイライトのファン・フィクションはなんと、
20万ストーリーあると言われハリポタにいたっては60万!
人気のストーリーが読める専門サイトもあります。

「フィフティ・・・」はある女性グループが自分たちのストーリーを出版しようと、
オンライン小説の人気作家だったE. L. Jamesに執筆を依頼。
E. L. ジェームス、男性のように聞こえますが、女性です。

つまり、女性が読みたいものを徹底的に女性視点で書いた本なんです。

憧れや欲望、好奇心や冒険心を満たしてくれて、
しかも「プラダを着た悪魔」調の、フレッシュなタッチで読みやすくて、
なるほどー、ヒットするのも当然だよねと感心してしまうほど。

あるラジオ番組の女性パーソナリティが、
「私たち現代女性は仕事と子育てと夫の世話で疲れきってストレスがたまっている。
でもこのストーリーでは、女性にとことん尽くしサービスするのは男性の方。
そこがアピールするのではないか。」とコメントしていましたが、

現実にはありえないようなお話を読んで、何と言うかこう・・・
癒されていると言ってもいいかも?

そして、癒されているのは女性だけではありません。

振り上げ不振だった大手ブックストアチェーンも、
息を吹き返しているというニュースもあるくらいです。

そして、もちろん映画化の話も。すごい噂になっています。

とにかく「Fifty Shades of Grey」は、
ネット時代を象徴するベストセラーと言っていいでしょう。

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com


2012年08月23日

8/23(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

ニューヨークはセミが泣き始め、もう夏の終わりの気配が。。。

そんな中で街は夏物セールが終わって、
新たなセールが大変な盛り上がり!

Back to School Sale!!

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Back To Schoolは新学期。

日本も9月が新学期ですが、
アメリカの場合さらに、9月が新学年、入学シーズン

しかも長—い夏休みの後でもありますから(6月〜)Back to Schoolは大イベント

学用品から服、家具まで、
スーパーからドラッグストア、ファッションリテイルまで、
ありとあらゆるショップ、そしてオンラインショップがBack To School Sale

その規模はクリスマス商戦に続く規模と言われています。

さて、今日はニューヨーカーが子供たちのためにいったいどんなものを買っているのか?
いくらぐらい買っているのか?

2012年のBack To Schoolのトレンド…その中に実はクールジャパンなトレンドもあるんです。

ニューヨークの新学期を見ると、アメリカのたった今が見えてくる、
Back to Schoolレポートお届けします。

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まずはマンハッタン、ミッドタウンで出会ったお母さんに、
アメリカ人にとってバック・トゥ・スクールとは何か聞いてみました。

「バック・トゥ・スクールはすべての始まりよ。
夏が終わって秋が始まり、新たなステップを踏み出す時ね。」

と答えてくれたお母さんと手をつないだ小学生の女の子にも聞いてみました。
「新学期楽しみ?」という質問に返ってきた答えは、

「ぜんぜん、だって宿題が多すぎるんだもん。もし宿題がなければ学校は楽しいわ。」

さてBack to School =新学期、
アメリカ小売り連盟の調べによれば、

このBack To Schoolセールの売り上げ予想は
小学生から大学生まで入れて過去最高の$83.8 Billion およそ8兆円!

そして小学校から高校生までの子供がいる家庭のBack to Schoolショッピングの予算は
一世帯あたり$688 およそ6万円!

この数字は去年から14%の伸びということです。
すごい! もしかして景気が回復? という見方もありますが
実はどちらかというと、物価の上昇と就学児童の数が増えたのが理由だそうです。
アメリカはここ数年ずっとベビーブームなんですね。
アメリカの家庭の3割に、就学児童がいるというデータもあります。

ではこの6万円で何を買っているのでしょう?

さきほどのお母さんにちょっと聞いてみました。

「買い物リストを作ったわ。
文房具が中心だけど、実はまだ何も買ってないの。
本、鉛筆、クレヨン、バックパック、学校指定のスカート、靴も入ってるわ」

けっこうお金がかかりますね?と聞いたら、そうなのよ、と答えてくれました。

今大手文房具チェーンやスーパーには、Back to schoolの広いコーナーが出来て、
学校指定のノートやバインダーなどが安く大量に売られています。

そして、
長い夏休みの後にすっかり成長した子供たちは、秋ものの服が必需品
ニューヨークはほとんどの公立は制服がないため、
通学用の服を揃えるのも大仕事。

もちろん、Back To Schoolファッションにもトレンドがあります。

- オレンジ、明るいブルー、ピンク、パープルなど、カラフルな服やアクセサリー
- スキニージーンズまたはデニム・レギンズ
- 対照的にオーバーサイズのボーイフレンド・ジーンズ、
- プリント! Tシャツからレインブーツまでプリントでおしゃれ!
- たっぷりしたセーター
- パジャマスタイルのらくちんな服
- ブーツ!とにかくブーツ!
- お花のついたカチューシャ、ニット帽、グリッター
- 大きなバングル、ブローチ


テレビには今、こういうファッションでおしゃれした子供たちが、
新学期に登校するイメージのコマーシャルがいっぱい。

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次にバックパック

日本では小学生はランドセル、
アメリカはバックパック。

小学生のバックパックはアニメやスーパーヒーローの柄入り、
中学以上になると、スポーティなバックパックが主流。


実はもっとスケールが大きいのが大学生のBack To School
アメリカではこの秋、実に大学生の4人に一人が親元を離れ、
大学の寮などで生活する予定。

シーツから電子レンジ、コンピューター、新しい携帯。。。かなりのお金がかかります。


とはいえまだまだ厳しい経済状況、
ほとんどのアメリカ人がかなり考えてやりくりしています。
クーポンを使ったり、8月に入ってすぐスタートしたアーリーバードというセールで安く買ったり。

ショップもがんばっています。

リテイルチェーンのJCペニーでは、ストア内のヘアサロンで子供のヘアカット無料
アバクロではジーンズ50%オフ
マイクロソフトではコンピューターを買うと、Xboxを無料でプレゼント
買う方も売る方もWINWINになってアメリカの景気が少しでもよくなるよう、
アメリカ人は期待しています。

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ここで気分を変えて、高校生のロナルド君に登場してもらいましょう。

「学校が始まって友達に会えるのは嬉しいけれど、勉強しなければいけないから
あまりうれしくないね。
新学期の準備?
まず今のうちに出来るだけ遊んで、寝られるうちによく寝て、後は買い物かな。
文房具とか服、あとは髪も切らなくちゃだね。」

日本の高校生とあまり変わらないですね!

さてさて、アメリカならではのBack To Schoolアイテムといえば、ランチボックス

日本でいうお弁当箱ですが、
アメリカンスタイルは持ち手がついたバッグの中に、
サンドイッチやフルーツを入れるのが普通。

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かつてはブリキでできたものが主流でしたら、今はバラエティも豊富。

おしゃれな布製の保温ランチバッグ
そのまま電子レンジに入れてOKのランチボックス、
ミルクやフルーツが冷たいまま持ち運べるアイスボックス機能がついたもの。
ステンレスチール製のもの

こういうランチボックスが今街にあふれていますが、

一部で人気上昇中なのが、ジャパニーズスタイルのランチボックス
お弁当箱です。
アメリカではBENTO BOXと呼ばれています。

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実はアメリカのキッズのランチは、食パン2枚の間にハムとチーズや
ピーナツバター&ジェリーをはさんだサンドイッチ一個と、リンゴ1個、
みたいなシンプルなものが普通。
日本のように色々なおかずを入れる習慣はないから、
中が区分けされたランチボックスも売ってません。

でも日本のお弁当のように、彩り豊かで栄養のバランスもいい、
BENTO BOXランチを作ろう! という動きが少しずつ広がっています。

日本もそろそろ新学期、

アメリカと日本、事情は違っても、子供たちに元気に楽しく通学してほしいという親の気持ちは同じ。
そして、日本もアメリカも、世界の未来を作っていくのはこうした子供たちです!
HAPPY BACK TO SCHOOL!!


シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

8/16(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

前から何度かお話していますが、ニューヨークのアップタウンスタジオというのは、
ハーレムというブラックコミュニティのど真ん中にあります。

スタジオ前に駐車した車のカーステレオからはヒップホップが流れて来る、
そんな環境なんですが、

そんなアップタウンスタジオからお送りるす話題は、
ヒップホップをテーマにした映画と映画監督。

しかもアメリカの映画ではなく、日本映画、
「SR サイタマのラッパー」と、入江悠監督です!

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SRサイタマのラッパー3部作は国際的な映画祭から招待されていますが、
今回は、ニューヨークの夏の日本映画祭、ジャパンソサエティの
ジャパンカッツで招待上映されました。

日本のラッパーが主役の映画が、ラップが生まれた街にやってきた!
ということで、ヒップホップ好きのシェリーめぐみとしてはぜひ見なきゃと!

さらに驚いたのは、この3部作実はすべて自主制作。入江監督の自費で作った映画!
なぜラッパーの映画を3本も、しかも自費で? 

ラップの聖地ニューヨーク、アップタウンスタジオから、
入江監督のインタビュー、発信です。

入江監督、ではまず自己紹介からお願いします!


入江「SR埼玉のラッパーというシリーズを監督している入江と申します。よろしくお願いします。」

*お願いします。入江監督、今ニューヨークですが、ニューヨークと言えば
ヒップホップ発祥の地なんですが、その場所にラッパーの映画を持ってきて
上映するというのはどんな気分ですか?

入江「2年前に埼玉のラッパーの一作目と二作目を両方同時に持って来て
上映してもらったんですが、その時は興奮しました。
お客さんでヒップホップが好きな人がいて、ニューヨークのヒップホップの聖地を
案内してもらって楽しかったですね。」

やっぱりかなりのヒップホップ好きできですね、入江監督。

「SRサイタマのラッパー」シリーズ3作目「ロードサイドの逃亡者」
舞台はニューヨークではなく栃木、
主役のラッパー、マイティーは、一生懸命やっているのに
どんどんやばい深みにはまってしまう、
笑いもあるけれど、ハラハラしどおし、真剣に見てしまいます。

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それにしても、ラッパーが主役の映画を3本も、しかも自費で作ってしまった、
その思い入れって何なのか? 聞いてみました。

「自分がヒップホップ好きだったのと、日本にラップをテーマにしたちゃんとした映画が
なかったんですね。インディペンデントで作ろうと思っていたので、
メジャーなところに持って行っても通らない企画をやろうと思ったのもあります。

自分が埼玉県の田舎出身なんですが、そこでラッパーを目指している若者の話を
やろうと思いました。ロックやジャズと違うラップの面白さって、町中とかで歌えたり、
ステージがなくてもできちゃうのがラップの面白さだと思っているんで。
ヒップホップって面白い発明だと思うんです、音楽のジャンルの中で。
色々なものをサンプリングして作ったり、人の曲でラップしたりするのが面白いな、と思って。
特にヒップホップの中でもラップの面白さってあるんですが、それがあまり伝わってないというか、
もっとラップでコミュニケーションする面白さってあるのにな、と思って作った部分もあるので。
日本だとヒップホップにまったく興味がない人や、ラップに抵抗がある年配の人が
見に来てくれるのがすごくうれしいですね。」

なるほどー、ラップは発明。

ちなみにアメリカのヒップホップ・レジェンド、ICE-Tいわく
「ラップは何もないところから生まれた芸術」

貧困や差別、偏見といった厳しい環境から這い上がってきた音楽だからこそ、
人に生きる力を与えてくれる。
だからサイタマのラッパーも、ものすごく元気をくれるのかもしれません。

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さてここで話は戻って、SRサイタマのラッパーシリーズ第一作は2009年公開、
日本映画監督協会新人賞
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター・コンペティション部門でグランプリ
富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭で、最優秀アジア映画
そしてジャパンソサエティの夏の映画祭ジャパンカッツへの招待は今回で2回目。

入江監督は最初から海外を目指していたんでしょうか?

「いや、全然ないですよそれは。日本でも公開が決まるかわからないまま作っていたので。
日本でロングランしたのも当時は奇跡だと思っていましたから、
海外で上映してもらえるなんて思ってもいませんでした。
映画館で自主映画がかかるというのも、当時そんなになかったですからね。」

*何がそんなにウケたと思いますか?

「自分ではわからないんですが、埼玉のラッパーってまだ市民権も得られていないような
ローカルな場所で、ラッパーを目指す若者の話にしようと思っていたので、
あまり“成功”するような話じゃないんです。
すると予想以上に、一回挫折した人や夢が破れた人の方が応援してくれているんですよね。
みんながみんななりたいモノになれるわけじゃない、でも人生は続いていく。
それをどうするのか、というのが誰もが同じテーマだと思うんですよね。」


誰もが持っている同じテーマ。。。
サイタマのラッパーたちは夢の途中で、
しかも何かを背負ってしまっていて、
どちらかというとかっこ悪い生き方をしている。
そんな自分とどこか似ている主人公たちに、勇気をもらったり、時にはなぐさめてもらったり。

*では入江監督自身は、やはり夢の途中なんでしょうか?

「僕は世代的にハリウッド映画全盛期、バック・トゥー・ザ・フューチャーとか
ターミネーターとかで育ったので、ターミネータみたいな映画やSF映画をとるのが夢なんです。
そういう意味ではまだまだ夢の途中という感じです。
でも自分自身埼玉のラッパー3作目まで来れたんで、
またここでニューヨークに戻って来れたという事を考えると、
続けるのが意味があると思うんです。やめちゃったらそこで終わるんですけれど、
続けて行けば少しずつでも自分の夢の方に近づいて行けるんじゃないかと思いますけれど。」

*サイタマのラッパーはこれで一応終わりですか?

「そうですねこれで3部作として区切りにして、これから別の映画を
考えていきたいと思っていますが、機会があったらまたショーグンという
サイタマのラッパーにカメラを向けてみてみたいと思いますけれど。
自分の分身みたいなところがありますから。彼らの人生もまだ続くと思うので。」


あきらめずに続ければ少しずつでも夢に近づいていける。。。
それがサイタマのラッパーの生き方。私たちの生き方でもありますよね!?

長い人生この先どうなるのか、
入江監督、そしてサイタマのラッパーたちに、その生き様を見せてほしいですね!

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年08月09日

8/9(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

今日現在サッカーも男女共にメダル圏内! 
アメリカ人は今度こそ絶対に負けない!と鼻息が荒い!!のですが、

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私の仕事仲間、アメリカ人、ブラジル人、韓国人。。。
なでしこが優勝したら私がコーヒーを全員におごる、
男子が銅をとったら、スイーツを全員におごる、という約束をさせられました。

今週は陸上も盛り上がってますよね!
世界最速の男ウサイン・ボルトは、ジャマイカン!!
実はこのBOLTが100メートルでゴールドをとったその日は、
ジャマイカ独立50周年の記念日だったの、ご存知でしたか?

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このボルトの勝利、そしてジャマイカ独立記念日で
ものすごく盛り上がった場所がニューヨーク市内にもあります。

ジャマイカ。

マンハッタンから1時間、ニューヨーク市内にジャマイカという場所があって、
ジャマイカ系アメリカ人がたくさん住んでいます。

ここで先月ジャマイカン・ジャーク・フェスティバルというイベントがありました。

5月にセントラルパークであったジャパンデーみたいな
エスニック・フェスティバル。
まさにジャマイカ、そしてカリブ系アメリカンの夏祭り。

日本のメディアではめったに取り上げられない珍しいエスニックイベント。
ジャマイカン・ジャークフェスティバルに遊びに行ってきたので
その模様をレポートします!

マンハッタンからサブウェイとバスを乗り継いで1時間半、
会場のロイ・ウィルキンス・パークはジャマイカ人でいっぱいでした。

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ドレッドヘアにラスタカラーの帽子の若者、
イエローとグリーンのジャマイカ国旗カラーのポロシャツ、
建国50周年の50の5が右目、0が左目になった眼鏡をかけたおじさん
水鉄砲で水をかけあってはしゃいでいる子供たち。
ファミリーもいっぱいです。

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食べたり飲んだり、音楽を聞いたりして1日中過ごすんですね。
その食べ物ですが、主役は何といってもジャークチキン。

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会場にずらりと並んでいるのが、そのチキンを焼いて売るフードベンダー、屋台。
もくもくと立ち上る煙と、香ばしい香り!
これがジャマイカ名物ジャークチキン!

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ジャマイカ特有のバーベキューで、
ジャークシーズニングという、スパイシーで
ものすごく辛い調味料をまぶし焼きますが、
このバーベキューグリルも普通のグリルではありません。
ドラム缶です。

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真っ黒いドラム缶を縦にスパッと割ったものを寝かせて、グリルとして使っている。
いわゆるリサイクルですね。  
屋台の裏側にはこのドラムカングリルがずらりと並び、
その上には何十羽ものチキンがもくもくと煙をあげて焼けています。

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どのお店のチキンも美味しそうなのですが、
とにかく
一件のお店の人に声をかけてみました。

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シビルズ・ベーカリーという地元レストランの出店です。

「売っているのはジャークチキン、カレー・ゴート、カレー・チキン、
オックステール、ローストポテト、そしてローメインというチャイニーズヌードル。
ジャークフェスティバルで最高なのはやっぱり食べもの!」


というお店の人の横で、今度は女性がいきなり、

「私たちジャパニーズフード大好き!」すると男性もつられて
「僕もおスシが大好物!」 と日本の食べ物の話で盛り上がってしまいました。

ともあれここでジャークチキンを一皿オーダー。
表面は真っ黒にこげていますが、
中は香ばしくてジューシーで、しかもめちゃめちゃ辛い!! 
ただでさえ暑いのに汗だらだら、手がべたべたになりながらチキンと格闘! 
でもこれがクセになる!

しかし辛い! 何か飲みたい! と思ったらタイミングよくすぐ前にいました。
ココナツおじさん!!

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ココナッツに穴を開けてストローを入れて飲ませてくれる屋台です。

おじさん、飲み終わったココナツの実を、
今度は巨大なナイフで切ろうとしています。

「ジュースを飲み終わったココナツを半分に切って、
中の果肉を食べるんだよ。うまいよ。」

あっという間にココナツはまっぷたつ。それを受け取って食べているのは、
私と同じくこの会場ではとてもレアなアジア人でした。

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「僕はベトナム人だけどジャマイカにバケーションに行って、
ジャマイカンフードが大好きになっちゃったんだ。
まずプランタンのフライを食べて、これからジャークチキンも食べるよ。
ジャマイカンフードのベストはやっぱりジャークチキン」
と強調していました。

さてジャークチキンをもっとおいしくしてくれるのは音楽!
特設ステージではローカルバンドがレゲエ、ソカなどの
カリビアンミュージックをプレイ。
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ところで話は変わりますが、このニューヨーク市、
クイーンズ区にあるジャマイカという街。
もともとアメリカの先住民のデラウェア・インディアンが住んでいた場所で、
イギリスが植民した時、そのインディアンの言葉でジャメコという名前をつけたのが
始まり。
だからカリブの島ジャマイカとはぜんぜん関係ありません。

でも偶然にもこのエリアは、ジャマイカ人の移民コミュニティとして
発展してきました。

ここで名物のジャークチキンをフィーチャーした夏祭り、
ジャマイカン・ジャークフェティバルのレポート、続けましょう。

たくさんの屋台はジャークチキンだけでなく、
カラフルなアクセサリーなどのファッションアイテムももりだくさん。

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この女性はハンドメードのサングラスを売ってました。

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「ブルックリンから来たキャロルです。
このフェスティバルがベストなのは、
フード、カルチャー、そして人
みんなが楽しんでいるこの雰囲気が最高。

そして私が作っているアイランディ・アイウェアというサングラスは、
ジャマイカの国旗の色をあしらったフレームで、
私たちの文化をrepresentしてるんです!

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強い日差しを避けるための巨大な傘の下のママと小さな息子さん、
ミーシャさんとマシュウくん、

マシューくん、「まだ何にも食べてないから今から食べたい」と言ってました。
「チキン食べるの? 」と聞いたらYESと言ってましたね。

ミーシャさんは、
「今日はジャマイカのコミュニティをサポートするために来ました。
ジャマイカの食べ物、そしてスパイスをアピールする最高の機会だと思います。
ジャマイカの素晴らしいところは、
フード、文化、そして様々なエスニックの人々が混じっているところでし。」

そして、こんな言葉も。

「ジャマイカもいいけど、日本も素晴らしい国だと思いますよ。
私は日本人の友達もいて、彼女は素晴らしい女性ですから。」

ニューヨークではもちろんジャマイカンと
ジャパニーズのフレンドシップも育っています。
ちなみに来年は、日本とジャマイカの国交50周年にもあたるそうです。

真夏の太陽の下、レゲエやソカを聞きながら
ものすごく辛いジャークチキンを食べ、ココナッツジュースをがぶのみ

基本的に食べて踊るだけ。そのシンプルさが夏らしくて最高!
理屈抜きにワイルドなニューヨークのエスニック夏祭り、
ジャマイカン・ジャークフェスティバル。
ニューヨークの夏は奥が深いです

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
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2012年08月05日

8/2(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

GO JAPAN!!

先週のイチローに続いて、
ジャパンがアツい!
オリンピック盛り上がってます!
今日は日本の男子体操、内村航平ゴールド!
水泳も調子いい!

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ローカルな話ですが、ニューヨーカーが朝時計がわりに見ているNY1という
24時間ニュースチャンネル、30分に一度スポーツニュースをやりますが、
そこでオリンピックのメダル総獲得数ランキングが出るんです。
ここんとこ毎日、1位中国、2位アメリカ、3位ジャパンです!
日本人はゴールドの数で見ていますが、ニューヨーカーはトータルのメダルで見ているから
ジャパンすごいぞ! とみんな思っている!!

それにしても驚いたことに、アメリカ人も今回かなり盛り上がっています。
というのも、アメリカはオリンピックには盛り上がらない国、と言われてきたんですね。

プロスポーツの国。
アマチュアスポーツは実際に競技する人しか興味がない、
しかも、外国の大会なんて、という人もいるくらい。

毎回メダルをこんなに持って行くせに。。と思ってしまいますが、
日本のように国をあげて盛り上がるような国ではない、はずだったんです。

ところが今回のロンドンオリンピック、おおかたの予想を裏切る現象が起こっています。

今日はニューヨークからオリンピック観戦レポート、
アメリカ人が注目する日本人選手の話題も含めてお送りします。

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まずはマンハッタンでランチタイムのニューヨーカーをキャッチ
オリンピック、どんな競技を見ているのか聞きました。

ベンチに座ってサンドイッチを食べていた二人の若い男性、

「開会式とバレーボールを見たよ」
「僕も開会式と水泳、体操も見た。」

次は女性4人組、全員ロシア系ニューヨーカーです。

「水泳と体操を見ています。実は私はニューヨークに住んでいますが、
もともとはロシア出身なんですよ。
ロシアは体操で有名ですが、今回女子はアメリカチームに負けてしまいました。」

「私は男子の体操をみたわよ。日本の男子は銀メダルをとったじゃない!
私はオリンピックの大ファンなのよ。
毎日テレビに釘付けになって全部の種目を見ているわ。
なぜってオリンピックはロシアの伝統だからよ。」

日本もそうなんですよ! といっしょに盛り上がってしまいました。

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一方、スポーツメディアはまた違うポイントを見ています。

タイム誌が選んだ世界50人の注目選手たちの中に、たった一人選ばれた日本人が、
内村航平さん。

「世界選手権を3連覇した、たった一人の男子選手、
中国やアメリカのライバル選手たちからも、史上最高の体操選手とレスペクトされている」
と書かれています。
その言葉通り、ゴールドに輝きました!!

もうひとつ、Yahoo Sportsが注目する選手、

馬術の法華津寛さん、
71歳、今回のオリンピックでは最年長の法華津さんは、なんと
1964年の東京オリンピックに出場したこと(40位) 
そして44年ぶりの五輪出場を果たした北京五輪では馬場馬術個人で34位、
団体では9位だった、と紹介。

近代5種の黒須成美さん、
東日本大震災で練習場を失い、オリンピック出場も危うい状況だったのが、
韓国のトレーナーが彼女を招待した事が印象的に伝えられています。


そしてもちろん、
サッカー澤 穂希さん
2011年のワールドカップでアメリカを破った日本の女子サッカー選手は
アメリカ人にも衝撃的だった、チームのリーダーとしてロンドンでも
他のエリートチームの中で大活躍するだろうと予想。

次は金曜日、準々決勝でブラジルと対戦!!

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さて、
今日ニューヨーカーと話していても感じたのですが、
今回のオリンピック、
アメリカでもかつてない盛り上がりを見せているんです。

例えばオリンピック中継の視聴率、
開会式の視聴率は、96年のアトランタオリンピックを抜いて、
史上最高。
これまで5日間の視聴率平均も、予想を大きく上回る高いレーティングになりました。
もともと北京に比べて20%落ちを予想していたのに、
逆に9パーセントアップ、
結果アトランタに続く高い視聴率になったんです。

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みんななぜそんなに夢中で見ているのか?

ドラマがすごいから!

これまで最大のドラマは、アメリカの水泳選手、マイケル・フェルプス、
2000年のシドニーからスタート、アテネ、北京とゴールドを総なめにし、
ついに今回歴代獲得メダル数で、史上最高の19個をクリアできるか?
と、ものすごい煽りでした。

一方でオリンピック選考会から、フェルプス調子がいまいち、とか、
練習をちゃんとしていないのでは? とか言われまくり。

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開幕してからも得意種目でなかなかメダルがとれない、
このままでは記録達成も危ういのでは?
と、アメリカ人はみんな、はらはらどきどきしながら毎晩テレビを見まくってしまいました。

そして昨日彼を含むアメリカチームが800メートル自由形リレーで優勝し、
19個目のメダルを獲得した時は、
私たちみんないっしょに、あーよかったーとため息をついちゃいました。

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かと思えば、
私たちの地元ニューヨーク、ブロンクス出身、体操のジョン・ロスコー選手、
ブルーカラー地区出身で本人も両親も大変な苦労をしながら体操を続けて、
今回体操個人の決勝まで来ましたが、
本来の力を出し切れず、残念な結果に。

競技はもちろん、こういう一人一人のストーリーがテレビ中継の間に語られるから、
ますます興味深く見てしまうんですね。

このニューヨーカーはこんなふうにコメントしてくれました。

「もちろん私はアメリカ選手を応援しているけれど、
それだけじゃなく、世界中のアスリートを応援しているんです。
一人一人がそれぞれの目標をめざしているのが素晴らしいと思う。
時には負け犬がヒーローに勝つ事もあるしね。」

隣でサンドイッチを食べていた友達に
「大統領候補の演説みたい」と冷やかされていましたが、

確かにこういうドラマはアメリカや日本人だけじゃない、
世界中から集まっているアスリート一人一人にストーリーがあって
たとえば、ものすごく大きな犠牲をはらって子供をジムに通わせたお母さんの気持ちは
万国共通 、心から共感できてしまいます。
スポーツを通して、私たちの気持ちを本当につなげてくれているんだな、と感じます。

もともと国境を越え、政治や宗教の違いを超えて世界が出会うオリンピック。
特にネットで世界がつながった今では、
いっしょに応援している感ももっと強くなって楽しさ倍増!

そしてやっぱり勝った方が楽しいのも確か! GO USA!! GO JAPAN!!

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年07月19日

7/19(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

今日のマンハッタン最高気温36度
地下鉄のホームはまるでサウナ(はい、地下鉄ホームにエアコンありません)

それが午後3時頃から真っ暗になり、
集中豪雨、雷、雹、ふってふってふりまった後、
夕方6時の気温は23度!


この影響で市内でおよそ1500世帯が停電、
地下室が水につかった家もありました。

それにしてもとにかく夏です。
夏休みをとっている人も多いのですが、
ニューヨーカーが少し減ってもわからないくらい、
マンハッタンはツーリストでいっぱい。
日本人もいっぱい、
私の友達や知人も毎週のように遊びに来ています。

色々案内するわけですが、
観光ツアーと同じじゃつまらないし、ガイドブックにのっていないところにも行きたい、
しかも時間がないから1日でいろんなところに行きたい、
そしてあまりお金もかけないですませたい! とみんなワカママ放題。

でもチープにニューヨークを楽しめる方法いっぱいあります。

今日は移民ジャーナリストのシェリーめぐみが
大事な友達だけを案内するニューヨークツアーにみなさんをご案内。
しかもこの夏だけの限定スポット情報もお届けします。

まずはニューヨークの観光を楽しんでいるツーリストたちに、どこに行くか聞いてみました。

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「自由の女神、エンパイアステートビル、ワールドトレードセンター、
今日は1日観光三昧だよ。」と張り切る家族連れ、
女の子たちのグループは「ショッピングの後コンサートを見にいくの」
小さな子供をつれたお母さんは、「セントラルパークとそこにある遊園地に行くつもり」
行きたいところがいっぱいの街ニューヨーク。

さあ私たちもマンハッタンの1日ツアーに出かけましょう。

マンハッタンの朝は早いんです。
特に日本から来ると時差ボケで朝5時とか6時に目が覚めちゃいます。
そうしたら朝ご飯はホテルの高いレストランで食べてはいけません。

ストリートに出ると、ほらほら、たくさんいますよ。朝食アイテム満載の屋台たち。
ビジネスマン、ウーマンが通勤前に買って食べる朝食は、
焼きたてのベーグルからドーナツ、クロワッサン、マフィンまで種類も色々。
1個1ドルから2ドル。
コーヒーも1ドル50セントから2ドルくらい。
つまり2〜300円くらいで軽い朝食ができちゃう。

私のおすすめは、クリームチーズをぬったセサミベーグルとコーヒー

朝ご飯を食べたら、さっそく最初のスポットはウォールストリート。
どこまで乗っても$2.25、200円の地下鉄で行きます。


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ウォール街の朝は早い。世界のマーケットと連動しているので、
若いブローカーたちは午前2時とか3時から通勤。朝早くから活気がいっぱい。
証券取引所の巨大な星条旗と、ジョージ・ワシントンの銅像の前で記念撮影してください。

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ウォールストリートはマンハッタン島の南のはしっこにあります。
古くて狭いくねくねした通りを抜けると、そこは海。ニューヨーク・ハーバーが開けています。

ニューヨーク港の沖には何があるかというと、
あの自由の女神が、リバティ島という小さな島の上に立っていらっしゃるんです。

でも今日はリバティ島には行きません。
なぜかというと、ここに行く観光船は17ドルもするし、激混みで時には2時間待ち。
時間がもったいない。

かわりに通勤フェリーに乗ります。

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スタッテン島という、ウォールストリートで働く人もたくさん住んでいる大きな島まで、片道25分。

大きなターミナルに入って、切符売り場を探してもありません。
なんと、free! 無料なのです。

さあフェリーに乗り込みましょう。必ず進行方向右側のデッキに行ってくださいね。
その理由は出航したら解ります。

さあ船が出ますよ。
結構スピードが早くて、風が気持ちいいんです。

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すぐに右後方に見えて来るのは、
私たちが今までいたマンハッタン。
海に浮かぶ摩天楼の群れが、まるで絵はがきみたいに見えてきます。
建設中のワールドトレードセンターも見えます。
素晴らしい風景を写真にとりまくっているうちに、
今度は右前方に、見えてきました自由の女神! どんどん近づいてきます。

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白いヨットや貨物船などの船の向こう、本当にすぐそこ
青空をバックに、すらりと長身の女神様が右手を上げて、まるで手をふってくれているみたい。

間もなくスタッテン島に到着です。
ほとんどの観光客は次のフェリーに乗って帰って来るんですが、
帰りは反対側に乗ってくださいね。
ベラザノブリッジという、これまた素晴らしいつり橋が見えます。

さあまたお腹がへってきました。
ランチはハンバーガーにしましょうか! どんなレストランでもハンバーガーははずしません。
ハンバーガーデラックスと言えば、だいたいサラダとフライドポテトがついてきます。
焼き方を聞かれるから、必ずミディアムかミディアムレアと答えてくださいね。
ふんわりジューシーで大きなハンバーガーでお腹いっぱいです!

とまだ半日までしか来てないのに、放送時間があとわずか!

まだこれからタイムズスクエアも5番街にも行きたいし、
最後はセントラルパークでフリーコンサートも見たい。

SOHOにも、時間があったらヤンキースタジアムも行きたい。
エンパイアステートビルの上から夜景も見たい。。と
これはやっぱり1日じゃ足りないことがわかりました。

というわけでツアー後半はまた次の機会にお届けしますが、
ここで一つこの夏だけの耳寄り情報。

5番街のルイ・ヴィトンが今大変なことになってます。
外壁が全部黒と白のシュールな水玉模様。

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ショーウィンドーには赤やピンクの水玉のくねくねした不思議なオブジェ。
その真ん中にマネキンというにはあまりにリアルな
真っ赤なおかっぱ頭の日本人女性が佇んでいらっしゃいます。
この方こそ草間弥生さん。

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ニューヨークの60年代コンテンポラリーアートの代表的なアーティストで、
ホイットニー美術館で、9月まで回顧展が開かれています。

ルイ・ヴィトンでも同じタイミングで、草間弥生とのコラボブランドを発売。
水玉模様のとても夏っぽくて可愛い、
そしてとても高いバッグやシューズ。

商品は買えなくても楽しめるのは
お店をすっぽり包み込んだ、草間弥生アート
まさに5番街にポップアップした、期間限定ストリートミュージアムです。

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もしこの夏ニューヨークに来るチャンスがあったら、チェックしてくださいね!


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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com

2012年07月12日

7/12(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

今日はニューヨークの食のトレンドです。
グルテンフリーって聞いたことありますか?

グルテンは小麦粉などに含まれるタンパク質の一種
このグルテンに対する免疫反応が引き金となって起こるのがセリアック病で、
腸が炎症を起こしたり、そのために栄養が吸収されず、
ちゃんと食べているのに栄養失調になってしまう。
このセリアック病にかかっている人は全米で133人に一人という数字があるほど。

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普通パンやパスタなどに必ず含まれるだけでなく、
様々な加工食品にも含まれるから知らないで食べてしまう事もあるんです。

このセリアック病患者が15年間に2倍に増えたために、
グルテンが入っていない食品が注目されてきたわけですが、
このグルテンフリー今ニューヨークでは大ブレイク 中。

例えばホールフーズという大きなヘルシーフード スーパーマーケットに行くと、
パンからパスタ、クッキー、サプリメント、ビール、
ベビーフードまで、あらゆるセクションに グルテンフリーの表示。

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私が朝食べている大手メーカーのコーンフレークも
グルテンフリー表示がしてあるし、
週末にオーダーする全米大手のピザチェーンのピザにも、
グルテンフリーバージョンが登場。

さらにニューヨークでは、グルテンフリーのレストラン、ベーカリーなども誕生中。
今日はそのひとつ、 グルテンフリーのケーキ屋さんに取材に行ってきました。

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Tulu's gluten free bakery(トゥールーズ・グルテンフリー・ベーカリー)はマンハッタンの若者の街、イーストビレッジにあります。

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Tulu's gluten free bakery(トゥールーズ・グルテンフリー・ベーカリー)は
マンハッタンの若者の街、イーストビレッジにあります。

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ガラス張りの小さなショップのドアをあけると、
ちょうど近所のファミリーがガラスケースの中のカップケーキやクッキーを選んでいました。

応対していたのは若い女性オーナーのジェニファーさんです。
ちょっと話しかけてみました。


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「うちのケーキやクッキーはすべてグルテンフリー、
小麦粉の代わりにポテトの粉やタピオカなどのグルテンを含まない粉を使っています。 たとえば。。。 カップケーキ、パンやパニーニ、
特別注文のウェディンクケーキも焼きますし、コーヒーケーキ、
マフィンなどおいしいものをたくさん焼いています。」

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ガラスケースの奥はすぐキッチンで、香ばしいいい匂いが漂ってきます。
数人の女性スタッフがカップケーキのクリームをトッピングしたり、
焼きたてのブラウニーを切り分けています。

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ジェニファーさんに、お店をオープンしたきっかけを聞きました。


「2010年、ニューヨークにTulu’sを最初にオープンしたのは
パートナーのタリーです。
セリアック病にかかっていたタリーは、
患者でも安心しておいしいケーキやクッキーが食べられるお店が作りたかったんです。
私は最初はファイナンス系の仕事をしていましたが、
やはりセリアック病で、グルテンフリーのお菓子が作りたくて、
料理学校のクラスをとっていました、
そこの先生がタリーに紹介してくれて、
去年からいっしょに働くようになりました。」

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でもグルテンフリーでおいしいケーキやクッキーを焼くのは、
実はそう簡単ではなかったそうです。

「グルテンというのはケーキやクッキーのやわらかな弾力を出すのに
重要な成分ですから、それを使わないでどうやってしっとりと美味しい商品を
作るかを、今でも常に研究しています。」

そんな努力のかいもあって、ニューヨークで初めての
グルテンフリーベーカリーは大ヒット。

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どんなお客さんが買いに来るのか聞いてみました。

「ほんとうに様々な人たちです、
セリアック病の人もいれば、
そうではなくただウチの商品が気に入ってくれている人も。
またデイリー・フリーやヴィーガンの商品もありますから、
子供から大人までたくさんのファンが買いに来てくれます。」

とにかく今ニューヨークで注目されているグルテンフリー食品ですが、
その大ブレイクに一役買ったのは、実はアメリカのセレブたちでした。

メディアでグルテンフリーが話題になってきたのは2年ほど前、
エリザベス・ハッセルバックが、セリアック病にかかり、
グルテンフリー・ダイエットをして痩せたことから、真似するセレブが続々、
レディガガもグルテンフリーのファンだそうです。

でもグルテンフリー食品とやせる因果関係は証明されていないために、
批判されることもあります。

それだけでなく、グルテンフリー食品がもてはやされるのを、
ただの健康ブームと言う人も言います。

でもジェニファーさんはこう反論します。

「これは一時の流行とかそういう問題ではありません。
私は一つの食品を選ぶのに、パッケージの成分表を5回は読み直します。
お店の人に聞いたり、会社に電話して問い合わせる時もあります。
それでもわからない時は、絶対に冒険しない。症状が出てしまってからでは遅いんです。
私たちセリアック病患者は一生こういう食生活を送らなければならない。
私にとっては自分の体を大切にするとうライフスタイルなんです。
だからこういうアレルギーを持つ人にとって、
食べ物が限られるよりは、
より多くのグルテンフリー食品が出回って、
限りないチョイスがある方がずっといいと信じています。」

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本当にアレルギーのある人にとっては深刻な問題。
アメリカでは実に子供の13人に一人は何らかの
食物アレルギーを持っているという数字もあるんです。

だから家族の中で一人、特別な食事しなければいけない人がいる場合も、
みんながいっしょにそれを食べられる、料理の素材から、レストランまで、
たくさんの中から選べる、それは本当に素晴らしいし必要な事ですよね、

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ジェニファーさんは間もなく、グルテンフリーのアイスクリームコーンや
グルテンフリーのクッキーでアイスクリームサンドイッチも作って販売するそうです。
グルテンアレルギーでも、コーンにトッピングしたアイス、食べたいですものね。

そしてアレルギーがない人でも、それが美味しくてヘルシーと感じられるなら、
体も心も元気になれるのではないでしょうか?


ニューヨークのグルテンフリーは、
みんなでいっしょにもっとヘルシーに、
美味しく生活したいニューヨーカーにとって、
ライフスタイルの大切なキーワードになりつつあります。

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シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年07月05日

7/5(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

昨日7月4日、アメリカ独立記念日、インディペンデンスデーでした。
1776年7月4日に独立宣言がなされわけですが、
フツーのアメリカ人にとっては、夏のど真ん中のホリデー
家族で庭でバーベキュー、
ビーチに出かけたり、(気温33度で最高の海日和)

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独立心が強いアメリカ人だけになかなか皆で同じことはしませんが、
この日、みんなが必ず見るものがあります。

FIREWORKS!!
25分間に4万発の大花火大会。私もしっかり見ました。
(今年はテレビで。。。去年は6時間埠頭で場所取りしましたが。。。今年は暑すぎてギブアップ)


このアメリカという国、もともと外から入って来たヨーロッパ人が作ったものですが、
今に至るまで移民の流入が続いています。

その移民こそ、アメリカという国を元気に素晴らしくしている原動力なんです。

今日は独立記念日を記念して、
アメリカの移民パワーについて、
移民ジャーナリスト、シェリーめぐみのレポートです。

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独立記念日も全米、そして世界中からの人が大集合! の
世界の交差点タイムズスクエアでブラジル、ベルギー、デンマーク、メキシコ、
そしてもちろんアメリカ各国語で
「独立記念日おめでとう」メッセージを言ってもらいました。(ウェブラジオでチェックしてね!)

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こんなふうに世界中の人が常に移民してきているアメリカ。

どんな人がやってきたのか。。。大雑把ですが、最初に入ってきたのはイギリス人、
そして奴隷として連れてこられたアフリカ系、
19世紀にはドイツ人、アイルランド人、イタリア人などのヨーロッパ系が流入、
20世紀以降は、メキシコ人などのラティーノ、
そして中国などのアジア系も入ってきました。

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その結果、20世紀の100年間で、アメリカの人口は3倍にふくれあがりました。
現在はおよそ3億1千万人、

今は不況もあって人口増加はスローダウンしていますが、
それでも増加を続けているのは、移民のおかげ。
8秒に一人赤ちゃんが生まれるのに比べ、
14秒に一人が移民として入って来ているという数字も。
2010年の移民の数、違法、合法含め、およそ120万人とも言われています 。

そんな移民のおかげで、アメリカは100年前とは本当に変わりました。

特にニューヨーク、この間日本から来た知人といっしょに地下鉄に乗ったら、
「白人がほとんど乗ってないね」と驚かれてしまいました。
そういう事も珍しくありません。

特に1960年代以降大量に流入した、メキシコ人などの、いわゆるヒスパニックが
文化や政治的な面でパワーを持つようになったんです。

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人口比を見てみましょう。
今、全米の人種比は白人64% ヒスパニック16%  黒人13%
アジア系5%

まだ白人が多数派ですが、
これが、 ニューヨークシティになると、
ヨーロッパ系白人が33%、ヒスパニック29%、ブラック26%
アジア系13%

メキシコからの移民が多い西海岸のロサンゼルスでは
ヨーロッパ系の白人30%、ヒスパニック系49%、ヒスパニックの方が多いんですね。
アジアとブラック10%ずつで、
ニューヨークもロスも白人はもう少数派。

ヨーロッパ系白人の比率が減っている理由は、移民だけではありません。
実は2011年の前半に出生した赤ちゃんのうち、
その過半数はヨーロッパ系の白人以外だったんです。

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アメリカ史上初めて、白人の出生数が過半数を割り込んだ、
歴史的な出来事でした。

そんな中で21世紀のパワーと言われているのが、アジア系です。

実はこの不況のせいで、過去25年間移民の主役だったメキシコ人の流入がスローダウン、変わって21世紀の主役になったのは、アジア系です。

2010年、アジア系移民が、初めてヒスパニック系移民の数を超えました。
1年間流入した移民のうち、36%がアジア系、31%がヒスパニック。

前半お伝えしたように、全米のアジア人はまだ5%しかいませんが、
その数は年々増えています。

アジア系の中でも多数派は中国系で23%、続いてフィリピン、インド、ベトナム、韓国、日本の順(7.5%)

人が入ってくれば、食べ物も充実。
ニューヨークで安くて美味しいエスニックフードが食べられるのも、移民のおかげ。

また中国系を中心に、政治的なパワーも高まりつつあります。
ニューヨークでは次の市長選に、中国系アメリカ人が立候補しそうです。

もちろん、今年の大統領選では、アジア系の票の行方、注目されています。
アジア系はどちらかというとオバマの民主党支持という情報もありますが、さてどうなるでしょうか?

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色とりどりの花火のように、カラフルな国アメリカ、
世界中からの人が、それぞれの伝統や文化を大切にしながら、一生懸命働いて、
時にはその文化や宗教の違いで衝突しながらも、
アメリカ人として一緒に力を合わせて生きる、
それがアメリカの一番素晴らしいところだと思います。

私も移民の一人として、
みんなといっしょに、もっといい国にしていくために貢献したいな、と思います。

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
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2012年06月28日

6/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本から知人が来ていたので、日曜日にセントラルパークに行きました。

ここはマンハッタンの面積の実に6%を占める巨大公園で、
巨大芝生広場がいくつもあります。

その中の中広場、といってもサッカー場10個くらい入る大きさですが、
シープメドウ(羊の牧草地)で、のんびり日光浴。。。と思って行ったんです。

5番街のアップルストアの前の入り口から入って、
ジョギングの人や自転車の人やツーリストや犬の間をてくてく歩いて行って、
草野球場の先の森をぬけるとシープメドウの巨大な緑の芝生が
ぱーっと開けるはずだったのですが、

緑じゃないんです、白っぽいんです。

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なななんと、
上半身裸、またはビキニ姿の露出度の高い男女が、
まるでビーチにいるかのように寝そべって日光浴。
その混雑のしかたはまるで、真夏の湘南海岸のよう?
コパトーンのココナッツオイルの香りがただよって来るような?

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彼らのまだあまり焼けていない肌にお日様が反射して、
白っぽく見えていたんです。

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このシープメドウは別名、マンハッタン・ビーチとも呼ばれるくらい
日光浴の人気スポット。

5番街から歩いて10分ですからね!
ビーチに行く前にここでちょっと焼いておいて、
来週のアメリカ独立記念日には本格的に海に繰り出せ!という感じです。
いっしょに行った知人は「ここまでやるかね」という顔で唖然としていました。

というわけで?今日の本編の話題も「ニューヨーカー、そこまでやるかね?」

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ニューヨークという街、今の若者は知らないかもしれませんが、
かつて70年代、80年代は犯罪の巣と言われて、怖い街のイメージがありました。

でも90年代以降、ニューヨーク市の犯罪率は下がり続け、
今では全米の「最も安全な大都市」と言われるほどです。

でも毎年下がり続けていたニューヨークの犯罪率、
去年から今年にかけて20年ぶりに上昇してしまいました。

先週もお伝えしたように、長引く不景気で、
5人に一人が貧困ライン以下で生活している、ニューヨークの現状、
激しい貧富の差ななどが影響しているのは間違いありません。

犯罪率をじりじりっと押し上げている原因の一つが、ガジェット泥棒。

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ニューヨークでは、このところiPhoneやiPad、Kindleなどの最新ガジェットが
地下鉄の中で盗まれるというケースが増え続けています。
NYPD(ニューヨーク市警)の発表によれば、
地下鉄のガジェット泥棒はなんとこの1年で4割も増加。

以前はドアの近くに立っている人から、発車間際にばっと奪い取って逃走、
というケースが最も多かったのですが、
最近のターゲットは車内で居眠りしている乗客。

眠らない街ニューヨークは地下鉄も24時間営業。
深夜のガラガラの地下鉄で酔っぱらって寝てしまった客のポケットや
バッグをナイフで切り裂いて、
目的の品を持ち去るというケースが急増中です。
この手口での泥棒は、1年間で17%も増加したそうです。

そこまでやって盗むかね?と思いますよね。やるんですよニューヨークの泥棒は。

しかも今年3月に行った特別防犯キャンペーンでは、
なんと
1400人が逮捕され350人が指名手配。そして押収したナイフは32本。

そんなにいるのかね? とびっくり!です。

NYPDでは、車内で居眠りする時は、
ガジェットを外からわからない場所に隠すようにと呼びかけています。
でもナイフで切られちゃったら終わりですよね。
居眠りしないように。

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さあ、ガジェットの次にNYの泥棒が大好きなのは、スニーカー。
こちらはさすがに履いているスニーカーは盗めないので、
ターゲットはもっぱらショップ。
しかも、お店に陳列しているディスプレイーのシューズです。

ニューヨークのスニーカーショップ、
ディスプレーされているシューズはほとんどが、右か左かどちらか片方。

盗んでも、片方だけでは履けないし、売り飛ばすこともできませんからね。
その予防策でもあるんです。

でも最近のスニーカー泥棒はそのへんよーく解ってますから、

こっちのお店で右足、
あっちのお店で左足、

という具合に計画的に盗んでいる。
もちろんサイズやら何やら事前に緻密にリサーチして、
実行しているということです。

SOHOのあるおしゃれなスニーカーショップでは、
片方のスニーカーが年間で50足も盗まれたそうです。


ニューヨーカーの「そこまでやるかね」

前半は犯罪レポートみたいになってしまいましたが、
後半は夏を涼しく過ごすための工コで「そこまでやるかね」

ブルームバーグ市長、
世界の長者番付にのる大富豪で、あのメディアエンパイア、
ブルームバーグLPの創始者、アメリカでは14番目のお金持ちですが、
市長としての年俸は 1ドル。というかなりのユニークさ。

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先日もお伝えしたように、ニューヨークを完全禁煙にしたり、
肥満を防ぐためにLサイズの甘味飲料を販売禁止にしようと提案したり、
また進んだなエコ対策でもよく知られています。

そして、かなり強引な性格でも知られています。


ブルームバーグ市長の車、シェビー・サバーバンというSUVです。

スーツでビシっと決めた市長、大事な会見の前に
暑い車に乗り込んで汗をかきたくない、
だからアイドリングしている間にもエアコンをきかせておいてほしい。

しかしそれはとてもエコに悪い。ガソリンを消費しますからね。

そこで市長はこんなアイデアを考えだしました。

家庭用のエアコン、アメリカでは普通の窓枠に据え付けるスタイルのものを、
特注のスタンドに据え付け、市役所の前の駐車場の車のところまで
ゴロゴロ転がして来て、車の窓に一時的に装着、冷気を送り込むことにしました。

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長い長い延長コードでつながった、四角い大きなエアコンが
車の窓にへばりついている様子は、かなり珍妙な光景です。

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市民は、こんなことをして本当にエコにいいのか?と頭をひねっていますが、
確かに車内はかなり涼しくなるようで、
もしかすると流行るかも?

もしニューヨークに来て、駐車している車の窓に巨大なエアコンがついていたら、
「そこまでやるかね」と笑ってやってください。


佐藤めぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年06月21日

6/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

最高気温36度!
突然熱波がやって来て、マンハッタン島はまさにヒートアイランドとなっています。

このヒートアイランド現象をやわらげてくれるのは、やはりグリーン、緑。

今のニューヨークを語るのに欠かせないキーワードがアーバン・ファーミング。
地産地消の動きだったり、都市の緑化だったり、
食の改善をめざして、オバマ夫人がホワイトハウス農園をやっていることも大きな話題です。

でもより切実なアーバンファーミングもあります。
実はニューヨークシティは、長引く不況の中、
5人に一人が貧困ライン以下で生活しているというシビアな現状があります。

そんな市民のために1000カ所以上のスープキッチンがあって、
誰にでも暖かい食事を無料で提供してくれます。

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今日ご紹介するハーレムの小さな教会、セントメリーチャーチでもスープキッチンを運営。

彼らは今年から、ここで出す野菜を、自分たちで作ることにしました。
でも、農業なんてやったこともない彼らが、アーバンファームを実現するためには、
何人もの人たちの協力がありました。
日本人もかかわっています。

ここに今年できたばかりの農園をたずねて来ました。
チャペルの横のゲートをあけると、教会の前庭が野菜農園になっていて、
畑がかわいく花壇のように並んでいます。

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出迎えてくれたのはアーバンファーム・コーディネーターのクレアさん、
そして、実際の農業のリーダーシップをとる、アーバン・ファーマーのビリーさん。

二人が案内してくれました。

「まずここ、サンクチュアリー・ガーデンには12個の畑があって、
ボランティアの手でさまざまな野菜が栽培されています。
ラディッシュ、豆、トマト、レタス、スカッシュ、ズッキーニ、
あ、あそこがブロッコリです。

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そして、教会の裏庭にも農園は続いていて、
こちらは10個の畑に、ポテト、スイスチャード、キャベツ、カラードグリーン
さまざまなハーブ、ニンジン、グリーンペッパーが育っています。

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ここのスープキッチンでは毎週月曜日60家族のために食事を提供していますが、
テーブルにフレッシュな野菜を並べるのはそう簡単な事ではないんです。
教会のフードプログラムのディレクター、 ジャネットさんはこう語ります。

「10年前までは野菜といえばフードバンクから提供される缶詰だけでした。
フレッシュな野菜が入って来るようになったのは、この5〜6年です。
UNITED WAYというチャリティ団体が、近郊農家に出資して
野菜や果物を受けとるシステムで、野菜を提供してくれるようになったんです。

この団体ではアーバンファーミングも奨励していますから、
私たちもやってみようという事になりました。」

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このUNITED WAYというのは世界規模のNPO団体で、
そのニューヨーク支部に、アーバンファーミングを奨励するプログラムがあります。
お金を出すだけでなく、この農園の立ち上げに力を尽くした
UNITED WAYのスタッフ リーさんは、

「UNITED WAYは、低所得者が十分な食事をするための
さまざまなプログラムをサポートしています。
アーバンファームもその一つで、
2001年以降、既に22カ所のアーバンファームを立ち上げに協力しました。
その中には水耕栽培のインドア・ファームがあれば、ルーフトップ・ファーム、
このセントメリーのように庭をファーム化したものもあります。
農作物の生産を通して、栄養や農業に関する知識や体験を広げるという
教育の目的もあるんです。」

こうしてまずは無事にたちあがりそうだったセントメリーの農園プロジェクト。
でももう一つ、難問が待ち受けていました。


この一帯はかつての工業地帯、
しかも土地が低いので、汚染物質が土壌に 、
特に鉛などの重金属が高濃度で蓄積していることがわかったんです。

そんな時、この人がやってきました。

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シグ マツカワさんはニューヨークで育った日系人。
専門は微生物学です。

EM、と名付けられているその技術
開発したのは琉球大学の比嘉教授。
シグさんは比嘉教授とは親戚にあたり、
彼のもとで学びたくて、留学。
その技術、EMテクノロジーを持ち帰ってきました。

「EMは比嘉教授が開発した、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とし、
安全で有用な微生物を共生させた多目的微生物資材です。

このEMを使うことで、汚染物質が分解され、土壌が改良できるのです。
これをバイオレメディエーション、微生物による環境修復技術といいます。
それだけでなく有機肥料としても有効なんです。

ここではまずクリーンな土を花壇のように盛り土し、そこで野菜を栽培しています。
でもその下の土は汚染されていますから、EMをまくことで、
農業しながら、3年から5年かけて改良いていくということです。

既にここの土地に蓄積した鉛は、1年間で4割も減少したんというデータがあるそうです。

日本でも有機農法の農家などがこのEMを利用していますが、
実は東日本大震災の被災地でも、ヘドロの処理などに使われました。

それにしても日本の技術が、
ニューヨーカーの食卓に上がる野菜作りに役立っているなんてびっくり!
セントメリーのアーバンファームでは、先日初めての収穫があり、
レタスやラディッシュ、豆などで大きなサラダを作って、大好評だったそうです。

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新鮮な野菜が手に入りやすくなるだけでなく、
環境を改善し、コミュニティの活性化にもなるアーバンファーミング、
多くの人たちの協力で、ますます大きなトレンドになりそうです。


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2012年06月14日

6/14(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

事件です。JEROさんがニューヨークに!!

ニューヨークの日系人社会は騒然
噂には聞いていたけれど、見た事がない人がほとんどだった。

日本文化の発信拠点、ジャパンソサエティでのコンサート見てきました。
素晴らしかったですね!

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そして、今回発見できてうれしかったのは、
本当に日本とアメリカをつなぐ存在なんだな。

ニューヨークと同じ東海岸のピッツバーグ出身、
ほとんど里帰りに近いコンサートでしたが、
ジェロにはこのライブで、伝えたかった事があるんです。

何でしょうか?

今日は本人の言葉で聞いてもらいます。

まずはコンサートを見終わったばかりのファンの声から。

「アイシャです。
ネブラスカ州からジェロのコンサートのためにやってきました。
Youtubeで偶然知ってファンになり、少しずつ演歌を聞き始めました。
このコンサートの事を知ったのはついおとといで、
キャンセル待ちのチケットをめあてに来ましたが、
素晴らしいコンサートでした。」

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アメリカで育ったショーンくんは、
日本で生まれてアメリカに移り住んだお母さんといっしょでした。
「ジェロはファンなので、とてもエキサイティングでした。」
「私も演歌が好きです。ジェロの歌を聞くと日本を思い出しますね。
海雪のころからずっとファンだったので、すごくよかったです。」

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やはり日本語と英語まじりで答えてくれた女の子は、日本で生まれのアメリカ育ち。
「山中りえこです。友達に教えてもらってファンになったので。
歌詞も日本人らしくて心にうったえます。ジェロも自分と同じ、
異文化をルーツにしているところも共感できるんです。」

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ソールドアウトのコンサートは、8割が日本人、日系人、
そして2割がアイシャさんのようなアメリカ人。
ブルーのスーツのジェロが登場すると、いきなりスタンディングオベーションでした。

歌は全部日本語ですが、MCは全部英語。

「みなさんは演歌というジャンルを知らないかもしれませんが、8割が悲しい歌です。
後の2割は、そうではない歌ですよ。」なんて笑いをとったり。
笑顔が絶えないコンサート。

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曲はデビュー曲の「海雪」から、美空ひばりの「越後獅子の歌」「津軽平野」まで。
アンコールは、アメリカでは「スキヤキ」のタイトルで60年代に大ヒットした、「上を向いて歩こう」

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実はこの日は2部構成で、
前半はインタビュー形式によるトークショー。


みなさんはもうよくご存知かもしれませんが、
ピッツバーグで育ったジェロの家では、
いつも日本人のおばあちゃんが好きな演歌が流れていて、
おばあちゃんを喜ばせたくて、歌い始めたこと。
 
そして、13歳まで日本で育ったお母さんが、
嫌な思い出しかないと、ほとんど話してくれないけれど、
かわりに演歌が、日本と家族をつなぐ絆になっていること。

その家族の物語が、
やはり日本を遠く離れて生きている日本人、
そしてアメリカ人の心にも強く響いたんです。

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その証拠に、彼らがコンサートで一番よかった、という曲も「晴舞台」という曲でした。

「お母さんに捧げた曲が、歌詞もぐっときました。」
「なんか体がふるえちゃいました」

ニューヨークのオーディエンスを感動させたのは、
ジェロの家族への思いだけではありません。例えばこのニューヨーカー、マイケルさんは、


「実は妻が日本人で、間もなく日本に引っ越します。
ジェロのことはすごく尊敬しています。
日本に順応し、日本語も演歌が歌えるほどまでになったというのは、すごいと思います。」

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前半にも登場したアイシャさんは
「ジェロはほとんど不可能に近い事をやりとげたと思います。
私も日本語を勉強して日本に行きたい。
それも旅行ではなく、住んで異文化を体験したいんです。」

そんな彼らに対して、ジェロ自身はどう思っているんでしょう?

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「日本に対して興味がある人は、ぜひ一度、飛行機は長いんですが、
一度来て、色々経験した方がいいと思いますね。
やっぱり実際住み始めないと、それぞれの良さ、アメリカ、日本の良さはわからない。
アメリカに帰ってくる時はほっとする場所もあるし、
逆に日本に戻ってほっとする場所もあるので。」

日本の若者は外国に行きたくない、内向きになっていると聞きますが。

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「いや、どうですかね、そうでもないと思うんですけどね。
僕の世代では、外国に行ったことがある人がほとんどですから。
いや、必ず行った方がいいと思いますね。いい経験になりますし、
得られるものがたくさんあると思います。」

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そして最後に
ニューヨークのオーディエンスに、
ジェロが一番伝えたかったのは何だったのでしょう?

「自分みたいな人が存在するだけでいいと思うんですね。
おばあちゃんが日本に生まれて、お母さんが日本のハーフで、僕がクォーターなんですけれど、
日本のルーツがあって、アメリカでも日本のことを知って、
僕が日本に戻ったというのはなかなかないパターンだと思いますが、
僕みたいな人が存在するということを、わかってくれたらうれしいですね。」

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「自分のような人が存在しているだけでいい」

ジェロらしい控えめな、でも自分の立ち位置をしっかり見据えている力強い言葉。

まさに彼が存在してくれているおかげで、
日本人もアメリカ人も、新しい世界への可能性を発見することができました。

簡単には言い尽くせないほど、さまざまな意味で、
ジェロは日本とアメリカの人と文化をつなぐ、
真にユニークで大切な存在だということを、
再発見させてもらった一夜でした。

Photo by Megumi Shelley

佐藤めぐみ
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
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【Webラジオ】6月14日(木)アメリカ ニューヨーク

★本日の放送内容を音声にてお聴きいただけます。下のボタンをクリック!
  

2012年06月07日

6/7(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今日のニューヨークはパーフェクトな初夏の1日でした!
本格的に暑くなる前のさわやかな日々、楽しみたいですね!
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暑くなると冷たいものが飲みたくなりますが、
みなさんは、ちぐささんは何を飲みますか?

私はダイエットコーラが大好き。

日本に行っていつも思うのですが、
昔みたいにコーラの自動販売機が減ったような。。。

アメリカ人が冷たいもの。。。というと
アイスコーヒー、
コーラなどのソーダ類。
(アメリカではコーラもジンジャーエールも「ソーダ」と総称されます)


そのサイズも日本に比べるとずっと大きい。

たとえば缶コーラの普通サイズは360ミリリットル
私がよく飲むペットボトル入りが600ミリリットル。   

こっちはこれがMサイズですが、日本じゃ絶対Lですよね。
ファーストフードや映画館に行くと、
スーパーサイズという巨大な花瓶かバケツのようなカップが。。。


実はこのMサイズ以上の炭酸飲料が、ニューヨークでは販売禁止になるかも、
という話。

問題はこれに含まれる砂糖の量です。

ニューヨーカーの肥満の原因の一つになっているから禁止条例を作るべきだ、
とブルームバーグ市長自らが旗を振っていますが、これに賛否両論。

何も禁止までしなくても。。。と思う方も多いかもしれませんが、
調べてみると事の深刻さにびっくりすると思います。

今日はニューヨークで飲めなくなるかもしれないラージコーラと
その背景にある肥満の驚くべき実態についてレポート。

まずは、最近目につくテレビCMの話から。

若い男性がカフェのテーブルで、手に持った砂糖の小袋を開け、
さらさらっと口に流し込む。
もぐもぐしながら次の袋を開け、3つ、4つ
。。。隣にいる若者が嫌な顔で見ている前で、彼は砂糖を食べ続けるんです。
そして30秒後に出るテロップは
「あなたは砂糖を16袋も食べたことはないでしょう? 
でも炭酸飲料のボトル1本には、16袋分の砂糖が入っているんですよ。」

このCMはニューヨーク市がもともとYoutube用に作ったもので、
このほど全米で放送されることが決まりました。

アメリカの肥満は危機的な状況です。
大人の3分の2は太り過ぎ、3人に一人は肥満。
これが原因となるさまざまな成人病は増える一方で、国民の健康をおびやかし、
膨張する医療費は国の財政を圧迫しています。

この肥満の原因については、さまざまな要因がありますが、
それはまた別の機会にしたいと思います。

ちなみにニューヨーク市、
どこよりも厳しい禁煙法があり、
レストランでも職場でも公園やビーチでも禁煙ですが、

実は肥満対策にも積極的なんです。その一つが砂糖入り甘味飲料の規制。
2009年にはソーダに課税する案も出ましたが実現しませんでした。

そして今回ブルームバーグ市長が強力にプッシュしているのは、
甘味飲料の販売規制条例。

実現すると、16液量オンス=480ミリリットル以上の甘味飲料は、
レストランでもデリでも、スタジアム、映画館などの売店でも売れなくなります。

アメリカの缶ソーダは360ミリリットル、ボトルは600ミリリットルだから、
ダイエット以外のボトル入りのソーダは、ほとんど姿を消す事になります。
(スーパーやコンビニは州法の管理下にあるので市の条例の適応は受けない)

また甘い飲み物といっても、乳飲料と果汁入りジュースなどはのぞくので、
事実上禁止されるのはソーダ、つまり炭酸飲料。
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ニューヨーク市飲料組合は「ソーダだけを対象にするのはフェアでない」と
抗議の姿勢。また小さな個人営業が多いデリのオーナーも、
売り上げに響くと頭をかかえています。

もしこれが実現すると、アメリカでは初めてのことで、全米が注目しています。

ニューヨーカーはどう思っているんでしょうか?
地元テレビ局の調べによると、
反対53%、賛成47% ということなんですが、

実際にニューヨーカーに話を聞いてみると、

「なかなかいい条例じゃないかな。僕は絶対的に賛成だね。」

え、でも世論調査では反対の方が多いと報道されてますよ。

「うーん、反対する人は、政府が個人の自由をどうこう言うのはおかしい、
という意見だと思うね。でも考えてみれば、
政府が国民の健康を守るのは当たり前だと思う。
600ミリリットルのソーダはヘルシーとは思えないからね。」

もうひとりは女性、おかあさんです。

「私はブルームバーグ市長が。何かと規則を決めたがるのは大嫌い。
でも今回はちょっと違うと思っています。
なぜなら甘いソーダを何も考えずに大量に飲んでいる人たちに対して、
規制することで、これはよくないんだ、飲み過ぎなんだ、
だから太り過ぎで糖尿病などの多くの病気が蔓延してしまうんだ、
という強いメッセージを伝えることができると思うからです。
とにかく今回のソーダ禁止には賛成ですね。」

こんなふうに女性の過半数は賛成派。ミシェル・オバマ夫人も賛成派です。

その理由を考えるうちに、びっくりな数字に遭遇しました。

アメリカの国民病となってしまった、肥満ですが、
実はニューヨーク市はアメリカの他の地域に比べ大人の肥満は少ないんです。
過半数が太り過ぎですが、
肥満は5人に一人 。

ところが、
ニューヨークでは何より子供の肥満が大きな問題になっているんです。

全米の子供は3人に一人は太り過ぎで、6人に一人は肥満。でも
ニューヨーク市のウェブサイトに行くと、

就学年齢の子供の4人に一人は肥満。

全米平均を大きく上回っているんです。
ニューヨークの小学校、一年生の40人の教室に
10人の肥満の子供がいることになります。

彼らはこのまま大きくなると成人病等の危機にさらされる可能性が大きいんですね。

ソーダはそんな子供たちに、すごくアピールするドリンク。
テレビコマーシャルには、
今いちばんホットなセレブやかこいいモデルが登場、
ミュージックビデオ並みにかっこよく作られています。
何よりアメリカ人にとって炭酸飲料はポップカルチャーの一つ。
私も子供の頃はコーラがアメリカっぽくて憧れだったりしました。

でも、これを飲み続けたらどうなるのか、自分で判断できる大人はいいとして、

「子供たちを守るためにはしかたがない」と感じている人が
賛成派の多くと言っていいでしょう。

子供たちが学校帰りに立ち寄る近所のデリや、
家族で出かける映画館などから、
大きなボトル入りの砂糖入り炭酸飲料が消えれば、
それだけで違うかもしれません。

この条例、現在施行される可能性かなり高いです。


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年05月31日

5/31(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

先週末ニューヨークのビーチは海開きしました!
そして気温も一気に!!火曜日の最高気温は32度でした!

この時期ニューヨークは一気に夏に衣替えします。
街はショーツとサンダルがいっぱい。
その合図が、月曜日のメモリアルデーというホリデー。
メモリアルデーというのはもともとは
南北戦争で亡くなった兵士たちを追悼するホリデー。
今も戦没者を悼み、同時に世界中にいるアメリカ軍の兵士たちに敬意を表す日。

でも多くのアメリカ人にとってこの3連休はアメリカ中が夏の始まりを祝う日。
あちらこちらに出かけますが、一番人気の目的地は、ビーチ。
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この週末はアメリカのビーチはどこも、海開きするんです。
実は私も、ビーチに行ってきました!
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以前から何度か話に出たことがあるコニーアイランド
マンハッタンから地下鉄で行けるビーチ。
1時間くらいかかりますが、どこまで行っても均一料金だから、
片道$2.75、往復でも$5.50 500円たらずで行ってこれちゃう!

まさに庶民のビーチとして、長い歴史があるコニーアイランドは、
他の数あるビーチとはひと味違う、
文化の香りもあふれています。

大幅に先取りして海開きしちゃったニューヨークからのレポート
今日はみなさんを、このコニーアイランドにお連れします!

マンハッタン、タイムズスクエアから地下鉄Qトレインに乗っておよそ1時間、
コニーアイランド駅に到着。

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ドーム天井の大きな駅を出ると、駅前に現れたのは、
7月4日独立記念日のホットドッグ早食いコンテストで知られる、
ネイザンズの本店です。
日本人のフードファイター、タケル・コバヤシが6連覇したのは記憶に新しいのでは?
店の外壁には歴代チャンピオンの名前がずらりとならんでいます。
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ビーチに向かって歩き始めると、右手にちょっとあやしい見せ物小屋が
いくつも見えてきます。
コニーアイランドは19世紀前半からリゾート地として栄えていました。
かつてはちょっと日本の昔の温泉地のような感じで、
90年代まではちょっと怪しげな雰囲気も残っていたんですが、
ここ数年再開発が進んで、 すっかりファミリーフレンドリーな場所になりました。

さて左手に見えてきたのは遊園地です。

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ここの遊園地も歴史が古く、サイクロンというジェットコースターは
1929年建造のアメリカ最古の木造コースター。
これかなり怖いです。
1920年からある観覧車もここの名物。高さ46メートルもあります。

そして遊園地のすぐ目の前には、大西洋が思い切り開け、
白いさらさらの砂の大きなビーチがどこまでも広がっています。

真夏には満員になってしまいますが、
今はまだすいていて、のんびりした雰囲気。

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どちらかと言うと、ビーチの手前のボードウォークの方がにぎわっています。
ボードウォークってわかりますか?
よく映画なんかにも出て来るビーチ沿いの遊歩道で、
木材を組んで作ってあるからボードウォーク。
ここをジョギングしたり、自転車で走ったり、ベンチで海からの風に吹かれたり。
アメリカのビーチ文化に欠かせないのがボードウォークです。

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さあボードウォークから階段をおりて、波打ち際まで歩いていってみましょう。

大西洋の水はこの時期まだかなり冷たいので、
大人は主に日光浴、
読書している人もいます。
それぞれが好きなように、ビーチのライフスタイルを楽しんでいる、そんな感じ。

でも子供たちは思いっきり水につかって、
波が来るたびにはしゃいでいてとても楽しそう!
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大人も負けてはいません、
水から上がってきたばかりの女性に声をかけてみました。

「私の名前はパムです。ペンシルバニアに住んでいますが、
生まれ育ったのはニューヨーク、
ホリデーなのでニューヨークに住む二人の娘を訪ねてきました。
ニューヨークのビーチは最高。今住んでいるところには海がないので、
とてもなつかしいんです。」

パムさんに、水は冷たくないですか? と聞いたら?
「すごくリフレッシュしました。太陽が輝いて水は透き通っていて、
素晴らしく美しいんです。 それにまだすいているのもうれしいですね。
水はちょっと冷たいですが、とてもいい気分です。」

コニーアイランドのいいところは? という質問には、
「何と言っても地下鉄で簡単に来れて近いことですね。あとは色々楽しめること。
名物も色々あるし、今日はクラムチャウダーとホットドッグを食べました。
ニューヨークにいた頃は本当に良く来ました。
夏の間毎週末は海。
夏だけでなくて、どんな季節でもビーチは最高ですね。」

パムさんの隣で、
娘さん二人は砂浜に寝そべって日焼けの真っ最中。


さあここでビーチデートの真っ最中のカップルにも、
ちょっとおじゃまして話聞いちゃいましょう。
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「僕の名前はジェイコブ、オクラホマ出身でニューヨークに住んで2年半になります。
コニーアイランドはとてもいいところですよ。面白い文化もたくさんあります。
あやしい見せ物小屋とか、ホットドッグ早食いコンテストとか。ユニークです。」


さあ最後に、波とたわむれる子供たちを見守っている、
ママとパパにも話しかけてみました。
「コニーアイランド大好きです。子供たちもここで遊ぶのが大好きなんです。」

と、ここで子供たちが海から上がってきました。

どんな気分、寒くないの?と聞いたら「全然、すごくいい気分」と答えてくれました。
とってもすてきな水着ね、とほめたら、
「これは私のベストの水着じゃないの、それは次に来る時にとってあるの」
と言っていました。
このファミリーまた来週末、ここに来るそうです。

都会の真ん中に住んでいても、ウィークエンドはビーチ、
コニーアイランドのさわやかな風といっしょに過ごす夏は、
ニューヨーカーのライフスタイルの一つでもあります。


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
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2012年05月24日

5/24(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Chigusaさん、おかえりなさい!!お帰りをお待ちしてました!!

イタリアから戻って、さぞや日本のよさを実感していることでしょう???

この番組ではニューヨークやアメリカに日本文化がどう伝わっているのか、
どんな日本人がニューヨークでがんばっていて、
それをアメリカ人がどう見ているのか? なんてレポートも入れています。

今日の話題は年に一度の日本文化と食の祭典、
セントラルパークのジャパンデーです。
これがまた日本人とアメリカ人が大集合する楽しいイベント。
餃子とか牛丼がただで食べられるのもうれしい!!

このコーナーでは毎年恒例になったジャパンデーですが、
今年はちょっと切り口を変えて取材しました。

アメリカ人の高校生インターンを連れて取材に行ってきました。
しかもこの高校生は日本語を勉強中。

このアップタウンスタジオからも近い、ハーレムの公立高校生で、
名前はナティークくん。

アメリカ人高校生から見たジャパンデー、いったいどんなイベントだったのか、
今日はスペシャルレポートをお伝えします。

5月13日(日)新緑が萌えるセントラルパークで行われたジャパンデー。
今年もニューヨークの日本人コミュニティの親睦と、
ニューヨークへの「ありがとう」の気持ちをこめて行われました。

番組にもメッセージをくれた、ジャパニーズイベントでは
常連になったコスプレ&ゴスロリの女の子たち。
そして家族連れ、高校生、大学生、そしてお年寄りまで、
さまざまな肌の色の日本文化に興味のあるニューヨーカー、
そしてもちろんニューヨークに住む日本人が1日で4万5千人も訪れました。


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ジャパンデーの名誉会長は、
ニューヨーク総領事の広木しげゆき大使です。
芝生の上の記者会見ではこう語ってくれました。

「大変多くのニューヨーク方々、
日本人の方々に来ていただいて心から喜んでおります。
特に若い人に日本のことを知ってほしいと思いますし、
今日もお子さん方のために、ヨーヨーの会場があったり、
フェースペインティングがあったり、
日本人もアメリカ人の子供たちもみんながいっしょになって楽しめる、
そういうジャパンでーしたいということで、
今日は本当にいい機会だと思っています。」

催しものだけでなく、
お好み焼きやうどんなど、フードも全部無料。太っ腹のイベントなんですよ。

次に記者会見に出席したのは、今回のジャパンデーのポスターデザインコンテストに
優勝した、イラストレーターのアーロン・ポーターさんです。
彼は日本で英語を教えていた経験もあるアメリカ人ですが、
彼のデザインしたポスターは、
セントラルパークと桜の木が盆栽の上に乗ったような、
不思議で楽しいデザインです。

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「優勝できて名誉に感じます。
このイラストですか? ある朝目が覚めたときに、
日本に滞在したときに好きだった盆栽を思い出したんです。
僕は日本を描くことが大好きだったので、アメリカに帰ってきてから
ちょっと寂しかったんです。だから今回のコンテストは素晴らしい機会でした。」

実は彼はニューヨークに戻ってきてから、
日本人の奥さんと出会って結婚したそうです。
ニューヨークと日本を彼のような人がつなげているんですね。

さあ後半は実際にジャパンデー会場に行ってみましょう。
ハーレムの高校生インターン、ナティークくんが案内する、
ジャパンデーレポートです。

ナティーク 「ジャパンデーではたくさんの楽しい催しが行われています。
まず日本の食べ物、アート、そして折り紙やお習字などの日本文化。
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僕は牛丼と餃子を食べましたが、とてもおいしかった。
そして今まで見ていたのが、サムライ・ブート・キャンプ。
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あとは、オハシゲームという、小さなモノをお箸でつまんで
早く全部お茶碗に入れた方が勝ちというゲームに参加して、
負けてしまいましたがかなりいい線いったと思います。

今はお菓子のテントに並んでいます。
ここでメロンパンと、ハイチュウをもらいます。」


ポッキーはやっぱり人気なんですね。
さてここで彼の希望で、ニューヨーク在住の日本人に
インタビューしてもらうことにしました。
答えてくれたのはニューヨークで英語の勉強をしているマイさんです。

ナティーク「ジャパンデーは日米をつなぐ絆になると思いますか?」

マイ「日本の文化をアメリカ人や海外に知らせるいい機会だと思います。
セントラルパークで開かれているからたくさんのニューヨーカーが来ていて
素晴らしいし、日本の食べ物も無料で食べられるのでとてもいい機会たと思います。」

ナティーク「(日本語で)ジャパンデーが好きですか?」
マイ「好きです!」

日本語もミックスしたレポート、なかなかのものでした!
実際の彼の声と日本語はウェブラジオで聞いてくださいね。

ナティークくんは実は去年初めて日本に行きました。
彼が通っているフレデリック・ダグラス・アカデミーという高校は、
日本語が選択科目にあるんです。
なぜ彼が日本語に興味を持ったのか、
そして彼のクラスにはたくさんの日本大好きキッズがいますので、
また次の機会にご紹介したいと思います。


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年05月21日

5月21日(月)ハワイから

フラワー・レポーターは、ハワイにお住まいになって、20年。
現地で、ウェディング・プランナーをされている「讃井 晶子(サナイ アキコ)」さんにハワイの魅力を伺います。


Qサナイさんは、ハワイのどちらにお住まいですか?


オアフ島の東のエリアに住んでいます。

Q私、今回西側のエリアに行けなかったんですけど、西側だと、オススメの見どころは、どんなところでしょう?

⇒西で今話題のスポットといえば、アウラニ・ディズニー・リゾート&スパでしょうか。
わたしがピアノを教えている地元のこどもたちも、ミッキーなどの人気キャラクターを見るために宿泊したり、食事に出かけたりしてますよ。


Qハワイの島の中で、サナイさんが好きな島はどちらですか?

ハワイの各島はそれぞれ趣がちがって、ひとによってどの島が好きかということが結構分かれるんですよね。
個人的にはカウアイ島が好きですけど。でも一番回数行っているのはハワイ島なので、なんだかちょっと矛盾してますね。

ここでハワイからクエスチョンです!


Q「ハワイの各島にはニックネームがついているのですが、オアフ島についているニックネームはなんでしょうか?」

① 「The Valley Island」
② 「The Garden Island」
③ 「The Gathering Place」

クイズの正解は・・・③の「The Gathering Place」です!


※「The Valley Island」は、マウイ島のこと。
「The Garden Island」は、カウアイ島。

Qそんなハワイで、最近、ローカルで話題のスポットなどあれば、教えていただけますか?

⇒最近はくまなくカバーされているようなので、地元のひとだけが知っている穴場というのはあまりなさそうですが、最近オープンしたばかりの全米にチェーン展開しているディスカウントショップ、TJ Maxx はローカルの注目スポットですね。まだ観光ガイドなどには載ってないと思います。Ross の競争相手のようなお店ですが、置いてあるブランドがRoss よりも高級なものが結構あるみたいです。

2012年05月17日

5/17(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

東京から飛行機で一駅のニューヨークから今週もお届けします!

このコーナーは毎週ニューヨークから、かなりローカルな地元情報から、
ちょこっと時事ネタまでいろいろお送りしていますが、

他のワールドフラワーズネットワークとちょっと違うのは、
日本の話題が結構多いこと。

ニューヨークではもう何年も日本ブームが続いていて、
日本食はもちろん、アニメ、マンガなど
ジャパンが大好きなニューヨーカーもたくさん登場。

今年はニューヨークに桜が贈られて100周年でイベントがたくさんあったり、
先日もその桜を記念して、
ニューヨークのランドマーク、エンパイアステートビルが
桜色にライトアップされたりしました。

日本とニューヨーク、年々距離が縮まって行く気がします。

そして今週は、みきさん&みなさんに面白いニューヨーカーを紹介します。
ニューヨーク生まれなのに日本語ペラペラで、
日本語で歌う地元ロックミュージシャン。

名前はALEX YORK!
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2010年にはニューヨークの地元タウン誌TIME OUTから、
ロックスターの卵!と称され、
去年は10万人が集まるロックフェス、BOMBOOZLE FESTIVAL、
そしてCMJ MUSIC MARATHONにも出演。
音楽よしルックスよし、ステージかっこよし!!まさに期待の星。
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さらにこのALEX YORK、
16歳で日本語を勉強しはじめて、
20代の今もう日本語で作詞できるまで上達!

いくらニューヨークが国際都市といっても、
こんな方とはめったにお目にかかれません。
ですからみなさんにぜひご紹介したい!! 

ニューヨークの日本文化の発信拠点、ジャパン・ソサエティが
毎年春に開催している
J-CATIONというイベントに出演したので、
その時にキャッチしてインタビュー。

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日本語で歌うニューヨークの地元ミュージシャン、
ALEX YORKをさっそく紹介しましょう。

自己紹介をお願いできますか?

「はい、アレックス・ヨークと申します。ニューヨークに生まれて育ちました。
主に英語で(音楽を)やっていて、最近は日本語でも作っていて、
そんな面でがんばっております。」

影響を受けたアーティストの名前を教えてください。

「デビッド・ボウイーさんからとても影響を受けたと思います。
そしてB’zも歌声が好きです。エアロスミスと似ているでしょう?
シアトリカルなところが。あとは井上陽水もとても好きで、
サザン・オールスターズも好きです。あとはイギリスのパンクなどに
影響を受けたと思います。

どういう環境で育ったんですか?

「もともとニューヨーックっ子です。実は母が国連で働いていて、
日本も含めてヨーロッパなど色々な国際文化から影響を受けたと思います。
そういう国際的なことが強調されて、よりニューヨークっぽく育ちました。」

日本語がとてもうまいのですが、なぜそんなにうまいんですか?

「前世は板前さんかな?と思っています。食いしん坊ですからお寿司が大好きです。
日本食に病み付きになって。
ニューヨークの店では英語のメニューもありますけれど、
スペシャルや日替わりメニューは日本語で書いてあるので、
それを将来読めるようになりたいと思いました。
そして任天堂のビデオゲームもきっかけです。」

何歳から勉強したんですか?

「本格的に始めたのは16歳くらい。でも独学でした。
その後大学でも学び、奨学金をもらって日本に3ヶ月留学したりもしました。」


日本語で歌い始めたのはなぜ?
「日本語がパッションでしたし、音楽も熱心だったので、
それを融合させようかな、と思って、1年前くらいに始め、
数曲日本語で書いてみました。


このアレックスくん、日本をはじめ世界中にファンがいて、
facebookページのLike(いいね)の数もTwitterのfollowerも7万人以上!すごい!

「まあ、突然ではなかったですね。ここ2年くらいがんばって演奏して、
少しずつファンが増えて、YouTubeでもビデオを出して。
そして一番大事なのは、ファンと直接やりとりすることだと思います。
そして誰がファンなのかを知りたいと思います。
世界中色々面白い人がいて、そういう人の背景も知りたいし。
遠くに住んでいる人でもやりとりできるということは、
インターネットの見事なところだと思います。


とにかくこれから大ブレイクしそうな予感のALEXですが、
実は彼は音楽だけでなくすごいインテリなんです。
卒業したのはエール大学。クリントン元大統領も卒業した超名門校です。

音楽だけではもったいないような? 他にやりたいことは?

「全然もったいなくはないんです。大学に行かなかったら日本語ができなかったし、
例えば作詞も、物語を作るのに、大学で勉強した文学が役立っています。
どんな学問でも影響を与えて豊かなベースになると思います。
将来何をやるかはわからないけれど、
今は音楽を一生懸命やらせていただきたいと思います。」


日本を愛し、音楽を愛するニューヨーカーALEX YORK
ぜひALEXYORK.COMをチェックしてみてください。

Photo by ASH FOX

佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2012年05月10日

5/10(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


5月のニューヨークはアウトドアイベントの季節!
シトシトの間をぬって、先週末はニューヨークマラソンの自転車バージョン、
5 BORO BIKEツアーに3万人が参加!

今週末は恒例セントラルパークのジャパンデー
そして今日レポートするのは、
OCCUPY WALL STREET復活。

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去年の秋、アメリカの富の4割近くを、人口のたった1%が所有していることに抗議、
99%の声として始まった草の根抗議運動。
アラブの春に触発されてウォールストリートからはじまり、
その運動は全米、そして世界中に広がりましたね。

ニューヨークでは若者からお年寄り、そして親子で参加する人も多い、
本当にフツーのニューヨーカーによる抗議運動でしたが、
11月には本拠地だったウォールストリートの公園でキャンプが一掃され、
冬の間は影を潜めていました

が。。。。春と共に戻ってきました!

5月1日、メーデー、労働者の日に、
数千人の労働組合のニューヨーカーと共に大規模な抗議行動で復活。

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5月1日午後2時、
タイムズスクエアのお隣にある、都会のオアシス、ブライアントパークから、
デモ行進がスタート。

この日の午前中はあいにくの雨模様、
そんな中、マンハッタンの銀行前など20カ所以上で小規模なピケをはった後、
昼過ぎにはここブライアントパークに集結、

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そこから5番街を下ってダウンタウンへのデモ行進が始まりました。

「WHOSE STREETS? OUR STREETS
 (このストリートは誰のもの?私たちのもの!)」

とコールしながら、
若者から小さな子供をつれたお母さんまで、
ざまざまなプラカードやバルーンなどをかかげてマーチしました。
これまでと同様ピースフルで、熱のこもったパレードが続きました。
ウォールストリートジャーナルでは参加者6千人と伝えています。

ブライアントパークで、なぜ今日のデモに参加したのか聞いてみました。
彼らの言葉から、いったいこれがどんな運動なのか、
そして何を求めているのかを、生々しく感じ取ってもらえると思います。

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まずはこの男性からです。

「僕のメッセージは、私たちの社会はものすごいお金持ちが
すべてをコントロールしているということ。
メディアも政治も彼らにコントロールされていて、99%の声が反映されていない。
僕は企業が敵だと思っているわけではありません。
でもあまりにもお金中心になってしまって、政治も人民のためでなく、
企業のための政治になっています。
これではアメリカの民主主義は死んでしまいます。」

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おそろいのピンクのTシャツを来ている大学生の女の子たち、

「このTシャツに書いているメッセージは、
性別や人種などによる恐れや偏見の気持ちをぶちやぶろう、というものなんです。
そして今日ここに来た理由は、世界で起こっている
さまざまな問題について語り合うためです。
今とは違うやり方で暴力や不公平に対応し、
その不公平を減らし、問題を解決するためにはどうすればいいかということ
。その方法を探すのが私たちの責任だと思うからです。」

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そしてとても若いグループとも出会いました。

「僕は15歳の高校生です。メイン州から昨日きました。
おかげで学校を2日欠席することになりましたが、来てよかったと思っています。
なぜかってそれは、今のたった今の社会で起こっている事と
かかわりたかったからです。

今の政治には人種差別などの差別がいっぱいで、
みんなが世の中にかかわろうと思ったら、こういう運動でしかないと思うんです。
そしてオキュパイウォールストリートは、アメリカで最大の社会運動なんです。」

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そしてこの女性の持っていたプラカードには、こう書いてありました。
「これは抗議ではなく、治療介入だ。ビリオネアたちにはリハビリが必要だから」

彼女はこんな印象的な言葉をくれました。
「私たち人間には私たちがまだ知らない潜在的な力があると思います。
その力を使って、世界を思いやりで満たし、
自分の利益追求よりもっと大切なものがある事を、
みんながわかるような世の中になってほしいのです。」


99%が1%の富の集中に抗議するだけでなく、
よりよい世界を願う、切実な気持ちが伝わってきます。
普通の人々が、ここにくれば、自分の思いを発信することができる、という
限りなく前向きで一種楽観的なムードが、
オキュパイウォールストリートをこれまでのどんな社会運動とも違う、
魅力的で、パワフルなものにしているのは間違いないと思います。


OCCUPY WALL STREET
ピースフルな雰囲気で始まった、メーデーの抗議行動ですが
夕方以降、多数の警官がバリケードを作るなどして行動を牽制。
交通のさまたげになった、などの理由で45人が逮捕され、
再びメディアのスポットライトを浴びました。


「今日の抗議行動で、オキュパイ・ウォールストリートは消えたわけじゃい、
ちゃんと健在で、みんながどれほど民主主義を守るために真剣かということを、
発信できたと思います。」

そう語ってくれたのは、
「金権主義ではなく民主主義を」というプラカードをかかげた男性。

実際活動をお休みしていた間にもオキュパイのパワーは衰えませんでした。
ウォールストリートの金融機関の重役に対して行った調査では、
4人に3人が、オキュパイはこれからも世論に大きな影響を与え続けると答え、
さらには96%の重役たちが、金融業界へのネガティブなイメージは、
身から出た錆、と答えているんです。

これだけ大きな社会運動を見せつけられて初めて、
自分たちの非を認めざるを得なかったと言っていいでしょう。

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さて、今年2012年は大統領選挙の年です。
いったいオキュパイは政治にも参加するつもりなのか、
プレス担当のローレンス・ミラーさんに聞いてみました。

「私たちは99%を無視する旧来の選挙というスタイルの政治に
参加するつもりはありません。」

これまでにない新しい方法でのかかわりかたを模索する、と言っていました。

とは言え、今回の選挙でも再びキーになると見られる若者票の動向に、
大きな影響を与えるのは間違いないでしょう。

世界は動いています。


佐藤めぐみ
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
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2012年05月03日

5/3(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

HAPPY GOLDEN WEEK!!

アメリカにはないゴールデンウィーク! うらやましい!!

今日は、フラワーズの大特集に歩調をあわせて、
ニューヨーク・ローカル線の旅!! 第二弾!!

先週は世界の交差点タイムズスクエアから、地下鉄と郊外電車を乗り継いで、
一足早くビーチまで行ってみましたが、

今週は、ニューヨーカーにとっての究極のローカル線、
SUBWAY, 地下鉄にスポットをあててみたいと思います。

どのくらい究極かというと、
マンハッタンの中を移動する電車は地下鉄しかありません。
先週お伝えしたように、どこまで行っても初乗り料金$2.75
24時間走っています。始発も終電もなし。
そんなわけで、働く人はもちろん、
ツーリストも路線図片手に乗り回している、
まさにニューヨークの命をささえる毛細血管!

でも初めての地下鉄、
特に改札口、ちょっとつまづく方が多いです。。。。どういう事でしょう?

今日もニューヨーカーといっしょにローカル線の旅に出かけましょう!!

まず想像力をたくましくして、
ニューヨークの空の玄関、JFKエアポートに飛行機でおりたと想像してください。

ここからマンハッタンまで、イエローキャブでも5000円くらいで行けるので、
タクシーの人が多いんですが、
荷物がそれほどない場合、チープにいくならやっぱりサブウェイです!

エアポートからまずAIR TRAINというモノレールみたいな電車に乗って、
ハワードビーチという駅まで行きます。
エアトレインは$5で地下鉄は$2.75ですから、全部で$7.75 
600円しかかかりません。

ここからサブウェイに乗りますよ。
地下鉄に乗るにはまずメトロカードというプリペイドカードを購入します。
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今回は1週間滞在する予定なので、ウィークリーパスを買いましょう。
29ドル、およそ2500円で1週間乗り放題!
あ、それとカード売り場では地下鉄路線図も無料でくれます。
SUBWAY MAP PLEASEと聞いてみてください。

さて、次。
改札を通るには、このカードを右側のスリットにシュっと通して、
ターンスタイルと呼ばれる金属のバーを、ガッチャンと腰で押して入ります。
このシュっ!が早すぎても、遅すぎても、カードを読んでくれず、
ガッチャンができません。
ここで立ち往生しているツーリスト多いです。
2〜3回失敗すると慣れるんですけどね。

さあ電車が来ました。
この路線Aトレインは、全部で24の路線の一つです。
駅の数にして468。総延長1000キロ以上の世界最大の地下鉄システム。

ローカルのニューヨーカーといっしょに電車にゆられること45分、
いよいよマンハッタンの中心、世界の交差点タイムズスクエアに到着!
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先週も来たから、けっこうおなじみになってきたんじゃないですか?

タイムズスクエアは24路線のうち13もの路線が集まるターミナル駅です。
ABCDE, NQRS 123 そして7

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さあここからどこに行こうかな。
世界の交差点にいるツーリストたちは、地下鉄でどこに行ってるんだろう?
ちょっと聞いてみましょうか。

まずフランス人のソフィさんが行ってきたのはエンパイアステートビル
NかRの34丁目がもより駅です。
フィラデルフィアから来たドーラさんがこれから行くのはセントラルパーク。
ABCDEのどれに乗っても便利。

同じくフィラデルフィアのハンターさんは、5番街でのショッピングの帰り。
5番街へはNかRで59丁目でおりてくださいね。
アップルストアの真ん前に出ます。

ジョージーさん、アナさんのグループはもうかなり色々な場所に行ってきたようです。
ハーレムに行くならAトレイン。
チャイナタウンとSOHOはNかR
自由の女神に行くには1に乗ってサウスフェリーまで行き、そこから船に乗ります。

と言いつつ、私もどこに何に乗って行けばいいか、
全部覚えているわけではありません。
マンハッタンの地下をまるで毛細血管のように通っているサブウェイ、
20年ここに暮らしていますが、未だに地下鉄路線図が手放せないんです。

ニューヨークのローカル線、地下鉄は1904年開業ですから。とにかく古いです。
夏はちょっと匂いが気になったり、線路をネズミちゃんが走っていたりもしますが、
レトロなモザイクの看板など味があります。

またさまざまな路線が入り組んでいますから、
タイムズスクエアの駅などは、時間と空間の地下迷路に迷い込んだような、
そんな気分も楽しめるのが、ニューヨークの地下鉄なんです。

ここでタイムズスクエアで出会ったツーリストたちに、
地下鉄に乗った感想を聞いてみましょう。

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フランスから来たソフィさんは、
ニューヨークの地下鉄は
乗りやすくて、渋滞のマンハッタンを早く移動できるし、何より安いのがいい。

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フィラデルフィアからきたラルフィーさんは、
ニューヨークの地下鉄は混んでいてびっくりした、と言っていましたが、
はっきり言って東京の方が混んでいます。


というところで、日本人もキャッチしました!
大阪から来ている桜井さん、地下鉄は怖いイメージがあったけれど、
乗ってみたら乗りやすくてしかも安い!と言っていました。


怖いかなというイメージは、80年代くらいまでは犯罪も多かったからです。
でもニューヨークの街が安全になると共に、
地下鉄も危険なイメージはなくなりました。

とはいえクラブ帰りに夜中のガラガラの地下鉄で、
iPhone聞きながら居眠りしたら、
もしかすると盗難にあう可能性はありますのでご注意くださいね。

気をつけるところは気をつけつつ、
ニューヨークに旅行に来たら、地下鉄路線図がぼろぼろになるくらい、
サブウェイを乗り回してみてください。
あなたもためしてみませんか?


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2012年04月19日

4/19(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

セントラルパークにも緑が萌えだし、美しい季節ですが、
月曜日の最高気温はなんと29度で街は一気にショーツ&サンダル状態、

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なのに昨日は20度、
今は9度しかない。。。
もう何を着ればいいのかわかりません!

この異常な気温の乱高下で風邪をひく人続出、
さらに今年は史上最悪の花粉シーズンらしく、
今日のNYのPOLLEN COUNT(花粉指数)はVERY HIGH
花粉を飛ばしている木はクワ、オーク、そしてプラタナス、
こう暖かいと誰の頭をもよぎるのは、地球温暖化。。。

22日日曜はアースデー。
ニューヨークでもグランドセントラルステーションやタイムズスクエアで
恒例のアースフェアを開催。
エコグッズの販売や展示、エコカーのショーや植物の配布なども。
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そんな中でいったいニューヨークのエコ事情は実はどうなっているのか? というと、

ニューヨーク市にはPLANNYCという全米でも最もプログレッシブな
環境プログラムがあります。
その動きはイエローキャブのハイブリッド化から、
リサイクル、水質改善、再生可能エネルギーまで多岐にわたっています。
その中に、マンハッタンの摩天楼のグリーン化があります。

そうは言っても、マンハッタンを歩いただけでは、
何がどう変わっているのかほとんどわかりません。

その変化は、外からは見えないビルの屋上、または地下、
そして内部で起こっているからです。
摩天楼の街、マンハッタン。
ここで起こっているビルが主役のエコ事情、
今日はぜひ覚えておきたい2つのトピックをお伝えしましょう。

まずはアップタウンスタジオから地下鉄に乗って、
ダウンタウンに向かいましょう。

マンハッタンの南のはし、ワールドトレードセンターに建設中の
1 WORLD TRADE CENTER
2013年に完成すれば、地上104階、
ニューヨークはもちろん、アメリカで一番高いビルになります。
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今は骨組みがもう100階まで到達、
夜は照明が煌煌と輝いて、かなり遠くからでも見える、既に貫禄十分です。

実はこの1 WORLD TRADE高いだけじゃない!
世界でのトップクラスのエコビルディングなんです!
もちろん世界基準のひとつである、LEED基準のゴールドスタンダードをクリア。

ビルの建材75%はリサイクル素材
400基の燃料電池での自家発電
その燃料電池から出る熱で暖房
雨水、そして近くのハドソン川の水を使って冷房
などなど、カッティングエッジのテクノロジーがてんこもり。
ビル内で使うエネルギーの7割は再生可能なグリーンエネルギーになるそうです。

ニューヨーク、そしてアメリカを代表する建物は、
世界有数のエコビルディングとして未来の建築をリードしてくれそうです。

どはいえ、築100年なんていう建物がわんさかある古い街マンハッタン。
エコビルディングと呼べるのはまだ50カ所程度

でも古い建物でもこんなにエコできる! というすごい例をご紹介します。

また地下鉄に乗って、マンハッタンのお隣の区、ブルックリンに行ってみましょう。

到着したのはサンセットパークという、
最近は日本人の学生もけっこう多いコミュニティ。
ここにある元海軍の倉庫だった巨大な建物。

ここの屋上を、ものすごく大きな温室にする計画が発表されました。
その広さはなんと10万スクエアフィート=9千平方メートル。
ここでニューヨーカーが食べる野菜が栽培されるのです!

実はこうしたルーフトップファームは今ニューヨークに確実に増加中。
すでにマンハッタンから地下鉄で30分圏内に、
5つの巨大ルーフトップファームが存在しています。
中には畑からマンハッタンの摩天楼が一望できるすごいファームも。

古い建物の屋上を農園にしようという動きは、
個人や会社などあらゆるレベルで盛んになっています。

この巨大屋上温室を手がけているブライトファームという会社は、
ニューヨーク中のスーパーマーケットの屋上に農園をつくろうという
プロジェクトのリーダーでもあります。
屋上で作って下で売れば、運送にかかるガソリンが必要ないし排気ガスも出ない。
もちろん新鮮な野菜が食べられるというメリットもあります。

それも自分で作ればただ。将来の食料危機に備えて、
サバイバルのための自宅屋上農園を考えている人もいたりします。

農園まではいかなくても、緑を植えてグリーンルーフにするだけで、
建物の温度を下げて節電になったり、まわりの空気がきれいになる、
雨水の再利用などメリットが多い。
マンハッタンでは中央郵便局の集配センターの屋上がグリーンルーフで
知られています。
気がついたらマンハッタン中の屋上が緑でいっぱいになっていた、
なん時代が来たらいいな、とニューヨーカーは夢みています。

一方で実は、アメリカ人のエコ意識は3年前に比べて微妙に後退している。。
という気になるデータもあったりします。

長びく不況でエコどころではない、というのが庶民の本音だったりしますが、
そういう中で、ビジネスワールドが率先してエコを実現することで、
経済の振興にもつなげていくんだ! 
というのがニューヨークスタイルだったりもします。

そんな催しがおとといから今日木曜日まで、
ニューヨークで最も大きなホテル、ヒルトンホテルで開催されています。

ビジネス界のリーダーが集まった
SUSTAINABLE OPERATION SUMMIT環境ビジネスサミットは、
キーノートスピーカーにクリントン元大統領、俳優のドン チードルらを迎え、

様々なテーマのパネルディスカッション
ニューヨークの環境対策のキーになる場所へのツアー、
ワールドトレードセンターもその中に入っています。
世界一環境に優しい船でのネットワーキングクルーズ

ちなみにヒルトンホテルもこのサミットを機会に、屋上に熱電供給システムと
グリーンルーフを設置すると発表して話題になっています。

もちろん屋上をグリーンにすればすべての問題が解決するわけではありません。
でも出来るところからとにかくやる!
ソーラーパネルだって、風力発電だって、
需要が増えれば生産も増えて値段が下がる、
資本主義らしいやり方で、私たちの未来を作って行く、
そういうたくましさがニューヨークらしさでもあるんです。

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佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
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2012年04月12日

4/12(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

花も咲いて緑も萌えてきたのに、なぜか寒いニューヨーク!
それでも一度春の気分になってしまったニューヨーカー、後戻りできません。
コートを着たままアウトドアカフェや公園でランチ。。。。私もしています。

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メジャーも開幕しています。
ニューヨークヤンキースは明日金曜日、ホーム、ヤンキースタジアムでの開幕戦です。
日本ではやっぱりダルビッシュの話題でしょうが。。。
ニューヨークではかなりコアなメジャーファン意外は、まだダルのこと全然知りません。
アメリカは広いですからね。。。
ヤンキースのような全国区の人気チームにでも入らなければ、
全米的に知られるようになるのは、かなり活躍してからです。がんばってほしい!!

そんなニューヨークで、今話題になっているモノ、いったい何だと思います?
映画にもなって日本でも大ヒットしたあの悲劇の豪華客船と言えば。。。
そう、あのタイタニックです。

ちょうど100年前の4月15日。
今度の日曜、正確には土曜日の夜中から日曜の朝にかけて、
タイタニックが北大西洋の氷山に衝突、沈没してしまったんですね。。。

そしてタイタニック号は、イギリスのサウサンプトンを出航、
その目的地は。。。ニューヨークだったんです。

今日はタイタニックの100周年でニューヨークで行われているイベント、
特別番組、キャメロン監督が出ているドキュメンタリーもあります。

そんな話題をお届けしますが、
一番最初にみなさんをおつれしたいのは、
タイタニックが到着するはずだったマンハッタンの埠頭です。

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犠牲になった乗客と乗組員1514人、救助されたのは710人。
タイタニック号のかわりにこの埠頭に接岸したのは、
生存者をのせた船 カルパチアでした。

今も埠頭の入り口には、鉄で作られたアーチ型の巨大な門だけが残って、
あとはとてもさびれています。
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当時使われていたであろう、錆び付いた鉄の配管パイプなども残されています。
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あとはただのコンクリートの埠頭が、ハドソン川に向かって一直線にのび、
その向こう側には曇り空の夕暮れが広がっているだけ。
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カメラを持ってふらりと歩いてきた男性に話かけてみました。


フォトグラファーのジュリアンさんはこの埠頭の近所、
グリニッジビレッジで生まれ育ったけれど、
ものごころついた頃からこの埠頭はもう使われていなかった、
でも何年か一度は、ここで記念の行事もあるんだよ、と教えてくれました。
彼は今日はこの夕暮れの海を撮影にきたそうなんですね。
美しい夕暮れや素晴らしい雲を見ていると、
霊的な気持ちがこみあげてくる、と言っていました。

映画にも描かれていたように、タイタニックにはレオが演じたジャックのような貧しい移民と、
ケイト・ウィンスレットのローズのような大富豪や当時の名士も乗っていました。

例えば当時ニューヨークのビジネス界の名士だったジョン・ジェイコブ・アスター四世、
グッゲンハイム美術館で知られる名家の一員、ベンジャミン・グッゲンハイム。
そしてこのレポートにもよく登場する、ニューヨークで一番有名なデパート、
メイシーズのオーナーだった、イジドー・ストラウス。

そして20世紀初頭、ヨーロッパからアメリカへの移民がピークだった時期に、
海の玄関だったニューヨークという街にとって、
タイタニックの悲劇は忘れる事のできない歴史の1ページでもあるんです。
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ところでニューヨークにはタイタニックのゆかりの場所が、
54番埠頭以外にもいくつかあります。
もうひとつのマンハッタンの埠頭、ピア17
サウスストリート・シーポートには、
犠牲者の追悼のために建造された灯台の先端部分が残されています。

ちなみにこのサウスストリートシーポーとのミュージアムでは、
10日(火)から5/15まで、
Titanic at 100: Myth and Memory,"という展覧会がスタート
引き上げられた初公開の遺品や当時の貴重な写真などが展示されています。

タイタニックの航海を再現しようというクルーズも今ちょうど行われています。
一つは出発地、イギリス、サウサンプトンから、
もう一つはニューヨークから出航、
タイタニックが沈没した場所で、当時をしのんで追悼しようというもの。

イギリスからの船は、途中で病人が出たり、悪天候に阻まれたり、
大変だったようです。

キャメロン監督の「タイタニック」が3Dで劇場公開されて、
先週末の興行成績2位になりました。

また「タイタニック」テレビバージョンのミニドラマシリーズもオンエア。
他にも数多くの特集が組まれていますが、その中で最も注目なのは、
James Cameron “ The Final Word”

タイタニックに魅せられて映画を作ったキャメロン監督が、その後も検証を続け、
描ききれなかった思いや、事実を暴きだすドキュメンタリー、

コンピューターグラフィックスによる沈没の様子は目を見張るものがあります。

キャメロン監督はドキュメンタリーの最後で、
タイタニックにここまで魅せられる理由をこう語っています。
「自分がタイタニックに見るのは、人は巨大なマシーンを作り出し、
悲劇が起こるまでシステムを止めることはできないという事。
またタイタニックはあらゆる階層、人種が乗り込み、
それぞれが違う思いで同じ目的地を目指す、
まるで世界の縮図のような船だったということ。
そういう意味でタイタニックは現代の人間社会を象徴しているように思える。」

100年前に起きたタイタニックの悲劇は、今の私たちとも無関係ではありません。


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
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BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2012年04月05日

4/5(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy April!!

マンハッタンのオフィス街、
歩道から人がはみ出しているような、
騒音と排気ガスだらけのストリートで、今日は何だかいいにおい。。。
歩道の植え込みが水仙とヒアシンスでいっぱい!思わずハッピーな気分に!
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昨日のアメリカは、南部テキサスで竜巻が12個同時に起こるほど大荒れの天気。
ニューヨークも強風が吹いた1日でしたが、今日はうって変わって穏やかでした。

なかなか落ち着かない4月の気候の中、
日本は新入学、新社会人。。。ニューヨークの4月には新入学はありませんが、
今度の日曜日はイースターサンデー。家族で教会に行ったり、
子供たちはセントラルパークで卵探しゲームをしたり、
5番街では派手でおしゃれなボンネットという帽子のデザインを競う、
イースターパレードもあります。

そんな春のニューヨークから4月のレポートは、
BACK TO BASICS 初心に返る。

このフラワーズ FROM NYを放送しているアップタウンスタジオというのは、
その名の通りマンハッタンのアップタウン、ハーレムというエリアにあるわけですが、
どんな場所か、という話をあまりしたことがありませんでした。

いったいハーレムというのはどういう場所なのか?
アメリカのブラックカルチャーの中心地。といってもピンと来ない?

ではゴスペルが聞こえる街。。。と言ったら?
日曜日のブラッックチャーチでクワイアが歌いまくるあのゴスペルです。
ハーレムはチャーチタウンと言ってもいいくらい。
縦横3キロ四方くらいのエリアに、教会の数400件と言われているくらい。

今日はハーレムの教会ではなく、シアターで上演されているゴスペル・ミュージカルをご紹介。
なんと29年間ロングランを続けている!
「ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング」というミュージカルをご紹介!

1983年ハーレムで初演されて以来、29年間のロングラン、
アフリカンアメリカンが手がけた劇場作品としては、史上最長のロングランを続けているのが、
オフブロードウエイ・ミュージカルの「MAMA I WANT TO SING(ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング)」

どんな作品かと言うと、
60年代のR&Bシンガー、ドリス・トロイがゴスペルチャーチから
トップスターに巣立っていくまでのストーリーが、パワフルなゴスペルと共に展開される
まさにブラックミュージック、ゴスペルの魅力がはじける衝撃的な作品。
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2月最後の土曜日から、ハーレム127丁目のデンプシー・シアターで
「ママ」シリーズの「ネクスト・ジェネレーション」春公演がスタートしました。
1年でもロングランするのが難しいニューヨークで、これだけの長寿を保っている秘密は、
幕が開いた瞬間にわかりました。
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ゴスペルクワイア(コーラス隊)が歌い始めた時の雷に撃たれたような衝撃。
ほとんどが10代というクワイアの瑞々しくパワフルな歌声に、
全身がリズムに乗って浮んでいくようなあの独特の感覚。
歌と歌の間には、ステージに設けられたDJブースで、
ブラックラジオステーションの女性DJがストーリーを語る演出。

このDJこそが脚本を手掛けたヴァイ・ヒギンセン、
ドリス・トロイの実の妹です。
そう、この「ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング」はヴァイが書いた
黒人ファミリーの物語。
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実は「ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング」は、1988年に初来日、
大ブームを巻き起こし、主役ディアトラ・ヒックスが歌うテーマソングは
FMラジオで大ヒットしました。

今や日本中をかけめぐるゴスペルブームの種は、
ここで蒔かれたと言っても言い過ぎではありません。

その時の思い出を、ヴァイ・ヒギンセンはこう語ってくれました。

「ハーレムのミュージカルが日本に招待されるなんて、本当に光栄に感じました。
あの時日本で、私にとって素晴らしいことが二つ起きたんです。
一つは、私たちが初めて、日本のオーディエンスにゴスペルを紹介できたこと、
もっとうれしかったことがあります。
日本人というのは礼儀正しいから最後まであまり反応がないと思うけど心配しないで、
と言われていました。
ところが全然そうでなかったのです。 
すべてのオーディエンスが大拍手で笑い、涙を流し、
ハーレムのオーディエンスとまったく同じ反応だったんです。
あんなに私たちの音楽を喜んでもらえるなんて、素晴らしい経験でした。」
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この「ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング」が何より素晴らしいのは、
舞台で歌いまくるゴスペルクワイアはほとんど全員、ヴァイが主催する
ゴスペル・フォー・ティーンから巣立った若者たちだということです。
予算カットでニューヨーク市の公立学校には音楽の授業はないところも多い、
そんな中で才能ある子供たちが、無料で歌のレッスンを受けられるプログラムが
ママ・ファウンデーションの「ゴスペル・フォー・ティーン」です。
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ヴァイはこう語ります。
「日本人があれだけゴスペルを愛してくれたから、
ゴスペルを宗教音楽ではなく、アートフォームとして教えようという気持ちになりました。
今、ヒップホップしか聞かないティーンに、自分たちのルーツを忘れないでほしいんです。
この作品では彼らがほとばしるようなパッションとエネルギーでゴスペルを歌ってくれて、
本当にエキサイティング。
観客も、かつて作品を見てくれた人が娘や孫を連れて見に来てくれる。
そういう意味で、本当にブラックアメリカのクラシック作品になったのだと実感します。」

ブラックアメリカンクラシック。
実はミュージカルの舞台は1960年代前半という未だ人種差別が厳しい時代、
でもこの作品にはそういったネガティブな要素のかわりに、
娘を思う母の愛があふれる、まさに人種を越えたストーリー。
怒りや悲しみではなく、音楽という私達が無条件でシェアできる神様のギフトは
必ず魂に響く!というヴァイの信念がほとばしっているのです。

もうひとつ特筆すべきことは、ヴァイの娘のノエルが成長し、
この「ネクストジェネレーション」では伯母さんにあたるドリス・トロイ役をつとめている事。
ティーンたちにとってはお姉さんのようなノエルも、ヴァイといっしょに後進の指導に一生懸命。
ママ・ファウンデーションはヴァイとファミリーによる、
まるでハーレムのゴスペル大家族のような存在なんです。

ヴァイやハーレムのティーンにとって、世界中にファンがいる「ママ。。」は世界への扉。
そして日本人にとっては、魂をふるわせ、心を開いてくれる音楽への扉でもあります。

あなたももしチャンスがあったら、
アップタウン・ハーレムに「MAMA I WANT TO SING」見に来てくださいね。


佐藤めぐみ   ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー
。アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2012年04月02日

4月2日(月)アメリカ・ユタ州から芝原仁一郎さんのレポートです。

今日は、プロのブルライダーの「芝原仁一郎」さんです。


ブルライダーっていうのは、どんなお仕事なんでしょうか?

Q芝原さんは、ユタのどんな街にお住まいなんでしょうか?


カウボーイということで、おそらく牧場が広がっている風景を想像されると思うのですが、今生活している場所の周りは住宅ばかりです。

ユタ州の南部に行くと牧場はあるんですが、少なくはなってきています。
ソルトレイクのダウンタウンから車で20分〜30分くらいです。


Q芝原さんは、プロのブルライダーだそうですが、
「ブルライディング」というのは、どんなことをするんでしょうか?

⇒カウボーイが営む牧畜業の中で、日々の仕事から生まれた競技の総称を「ロデオ」と
呼びますが、ブルライディングは、そのロデオの1種目です。


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【photo by yoko kobayashi】

Qいろいろ危険なこともありますが、
芝原さんは、ケガなどされたことありませんか?


実際怪我も多いです。
実は今シーズンの初戦を戦ってきたのですが、その時に左足を骨折してしまいました・・・。
4週間ほど治療しなくてはならず、今は休養しています。

Qアメリカでは、ブルライディングは、どんなところで盛んなんでしょうか?


⇒やっぱりテキサス、オクラホマ、ワイオミング、コロラド、モンタナ、カリフォルニア、
そして、ユタといったアメリカ中西部から西部にかけてです。
でも、いまではアメリカのほとんどの州でロデオを観戦する事が出来ます。
たとえば、ニュー・ヨーク州でもあるし、ニュー・ヨーク・シティに近いニュー・ジャージー州でもロデオは開催されています。
意外なところでは、フロリダ州でも開催されているし、イリノイ州シカゴの郊外にある小さな町でも、プロ・ロデオは開催されています。


ブルライディングで必要な道具といえば、そのブルの体に巻くブルロープ。
選手それぞれが、自分のブルロープを持っています。
そのほかにも、いくつかの道具が必要ですが、
この3つ中で、いまだに着用を義務付けされていないものがあります。
それはどれしょうか?


① 「カウボーイ・ブーツ」
② 「ヘルメット」
③ 「プロテクション・ベスト」


※ヒントとしては・・・
もちろん、落ちたあとにブルに踏みつけられる事もあるし、
ブルロープに手が絡まった状態で振り回されることもあるし、
体勢が崩れて顔をブルの額にぶつける事もあるし、角で突かれることもあるし、
危険もあります。
しかも、彼らの体重が平均して700キロから800キロってことを考えると……
いまだに着用が義務付けられていないものは、どれか?


正解は?

2番のヘルメットです。


Qなぜ、着用が認められてないんでしょう?

一番必要とされてされそうなヘルメットですが、元々はカウボーイの競技!!
カウボーイハットを被ってこそ、”カウボーイ”ということなんですね。

実際に私は顔面骨折もしたりしたこともありますので、それ以来、ヘルメットを被るようにしています。


実際にハットを被るかどうかは選手の自主性に任せています。


2012年03月29日

3/29(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

おおー、先週は25度もあった気温が、昨日はマイナスに急降下!
いったいどうなってるの!?なNYからこんにちは!

おかげで風邪を引く人、花粉症の人、

ハナミズキも桜の花も満開なのに、なぜかダウンを着ている私、
もう何でもあり!?

と言いつつ3月ももう終わり、

今月はNYにジャパンがいっぱい! ということで、
3月初旬、日本食のイベントが続いたジャパンウィークから、311の一周忌の追悼式、
そして先週は日本から桜が贈られて100周年のイベントまで。
毎週レポートしてきました。

そして今週、

ジャパンマンスの最後を飾ってNYにやってきたのはこのジャパニーズバンド。。。
L’Arc~en~Ciel!!のコンサートを見て来たので、それをレポートします!

マジソンスクエアガーデンというのは、
去年レポートしたLADY GAGAのコンサートもここだったし、
ストーンズとかマドンナとか、U2もここで見ました。
とにかく世界のスーパースターだけがコンサートをする、憧れのアリーナ!!
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実は日本人がこのステージでメインアクトとしてコンサートをしたのは、
今回が初めて。
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これがどれだけすごいかは、ニューヨーカーに聞けばみんなが太鼓判をおしてくれます。

2万人近く収容するアリーナ、ソールドアウトにこそなりませんでしたが、
アメリカ人のラルクファン、アニメファン、そしてNYに住む日本人がつめかけて盛り上がりました。

ショー自体はシンプルなロックコンサートなんですが、
ステージの後ろ全面の巨大なビデオスクリーンの3D映像とライティングが素晴らしくて、
音と映像の作る世界に思わず引き込まれました。

こんなすごいステージで、ラルクはまるで水を得た魚のようでした。
さすが、キャリアを積んで来たバンド! と思いましたね。

hydeは相変わらず美しくて、あのエモーショナルなボーカルも冴え渡って、
まるでこのステージで歌うために生まれてきたような、
そんな気さえしたほどです。
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メンバーもみな、これまで積み上げてきたすべてを全開しながら
この瞬間を思い切り楽しんでいる、そんなふうに見えました。

そしてね、
ショーの間にメンバーのトークがあるんですが、
まずギターのkenの英語トークが最高!!

大きな紙に原稿を書いてそれを読んでいるんですが、
NYに来て、 映画「ナイトミュージアム」で見て、
すごく楽しみにしていたアメリカ自然史博物館に行ってきたことなど、
ユーモアを交えたトークでうけまくっていました。
ちなみに、 このアメリカ自然史博物館というのは、
先週の番組でレポートした場所です!

そして何よりもすばらしかったのはお客さんです。

ボーカルのhydeは「ここに来るまで20年かかった」と言っていましたが、
お客さんもラルクを何年も何年も待ち続けていたんです。
特にアメリカでのラルクの人気を不動のものにした
「鋼の錬金術師」の主題歌、
「READY STEADY GO」では、アリーナ全体がゆれ動くくらいでした。


好きな曲を演奏するバンドを、ついに生で見れた喜びって、
何ものにもかえ難いですよね。
ようやく会えた恋人同士のランデブーみたいな、
ステージも客席も喜びに満ちあふれていて、私もシアワセな気分いっぱいになりました。
その気分はどうやら伝染性だったみたいで、
横に立っていたこわもての会場整理のおじさんも、にこにこしていました。

何より日本のバンドがU2やストーンズを見たのと同じステージに立っているなんて、
私は素直に感動しました。

まるでステージに桜の花が満開になって、桜吹雪が舞っているような、
そんな素晴らしいコンサートだったんです。


NYメディアにもたくさんのレビューがのりました。

タウン誌ビレッジボイスは、

「素晴らしいキャリアのバンドにふさわしいセレブレーションだった。
アメリカ人がイメージするアジアンポップは、エレクトロなR&Bサウンドだが、
このバンドはストレートなアメリカンロックで、曲はめちゃめちゃキャッチー。
ボーカルのhydeは、これまで見た中で最も「アンドロジナス」両性具有な
フロントマンであることは間違いない。」
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NYタイムス、
アメリカで最も権威ある音楽評論家の一人、
ジョン・パラレスのレビューも興味深い内容でした。

「ラルクの音楽はとても日本的でユニーク。
それは歌詞が日本語だというだけでない。
サウンドはロックだが、メロディアスな長いフレーズは、
まるでブロードウェイミュージカルのようにも聞こえし、
hydeのパフォーマンスはまるで、劇を演じるようにさまざまな表情が
めくるめくバックの映像ととけあっている。
ギター中心のロックサウンドは、クイーンやメタリカ、U2を連想させる。
かと思えば、アメリカのロックバンドが絶対できないようなダンスポップスタイルの曲もプレイできる。
特に盛り上がったのは「鋼の錬金術師」の主題歌、アニメが
彼らのキャリアに貢献したのは間違いない。」

これらのレビュー、内容もそうですが、
これだけのメディアに、これだけシリアスにレビューしてもらった日本のバンドも、おそらくはじめて。

最初はマジソンスクエアガーデンの小ホールを考えていたといいますが、
あえて大アリーナに挑戦したからこそこれだけ注目されたんです。

でもみなさん、考えてみてください。
ラルクはレディガガみたいにアメリカのテレビやラジオで
ガンガン曲が流れているわけではまったくありません。
アニメファンには有名でも、音楽的にはインディーズです。

それなのに世界のアリーナに挑戦するそのガッツと、
ここまで集客したパワーと、素晴らしい演奏にアメリカのメディアは
ものすごくレスペクトを感じたんです。
アメリカの一般の音楽ファンはラルクのことをまだ知りませんが、
これから彼らがラルクを見る目、そして日本のバンドを見る目も変わることでしょう。

そういう意味でこのコンサートはL’Arc~en~Cielにとってだけでなく、
日本の音楽にとって大きなターニングポイントになったんです。

それを考えると、やはり日本人としては感動せずにいられません。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年03月22日

3/22(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今週も最高気温が軒並み20度越え!
明日の予想は記録破りの25度!
4月中旬に咲くはずの、ニューヨーク中にある街路樹ハナミズキの白い花
もう満開です。
そして、あの有名なワシントンDCのポトマック川沿いの桜も、今日あたりから満開だそうです!

実はこのワシントンDCの桜、もともとは日本から友好のしるしとして贈られたもの。
それが今年でちょうど100周年!
今盛大なフェスティバルが行われています。
でもワシントンだけでなく、ニューヨークにも、同じ時に桜が贈られていたんです。

このことはニューヨーカーはもちろん、ニューヨークに住んでいる日本人さえほとんど知りません。

このFLOWERS UPTOWN STUDIOから歩いて15分の距離に、
SAKURA PARKという公園があり、
100年前に植えられた桜がちゃんと今でも花をさかせるんです。

実はこのニューヨークへの桜プレゼントを記念して、先日イベントもありました。
場所は、アメリカ自然史博物館。
あの映画「ナイトミュージアム」の舞台になった、
そしてサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」にも出て来る巨大な博物館です。

実物大の恐竜とクジラの模型で世界的に知られるこの博物館で、
いったいどんな桜のイベントが行われたのか、
今日はそれをレポートします。

まずは会場につめかけたお客さんに話しかけてみました。
カサンドラさんと息子のブリストルくん。
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「このチェリーブロッサム・フェスティバルをネットで見つけて来てみたの。
折り紙や墨絵、影絵劇など、日本の文化を学びたいと思ったから。」
ブリストル君は折ったばかりのカメとお花の折り紙を見せてくれました。
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そしてリラちゃん、カリナちゃんとサンジェイくんは、
ジャパニーズスタイルのフラワーアレンジング、
生け花のデモンストレーションに真剣に見入っていました。
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桜がニューヨークにやってきて100年を記念して、
アメリカ自然史博物館で初めて行われた大規模なJAPAN FEST

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他にもお茶やお琴、そしてお習字や織物などを実際に試してみれるコーナー
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日系人和太鼓グループ僧太鼓のパフォーマンス、
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さらに実物大のクジラが天井からつる下がっているオーシャンライフ・ホールでは、
影絵の劇団、角笛シルエット劇場による「かぐや姫」
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そしてさらにおみこしや盆踊りまで、
初めて出会う日本文化に、たくさんの家族連れが夢中になっていました。

でもこのイベントの主役はやっぱり桜

桜の花も含めすばらしい生け花を披露してくださったのは、ジュディ 畑先生です。
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アメリカに住んでもう数十年になるという畑先生は、
「私たちにとっては懐かしいというのが一番ですよね。雲みたいにふわっと咲きますでしょ。
見ていて楽しいんですよね。その気分というのは日本人にとっては忘れられないんです。」

私達日本人にとっては、ニューヨークに長く住めば住むほど懐かしく感じる桜.
でも私達がじんと来たのは、実はこのフェスティバルの主役は
桜のセレブレーションだけではなかったことです。

ボランティアたちが訪れたお客さん達にブックマーク、しおりを手渡して、
メッセージをつのっていました。
これを東北の被災地にニューヨークからのメッセージとして贈るということでした。
ボランティアの一人、ボストンから来ている日系人、
KONDO KYOKOさんがこうコメントしてくれました。

「メッセージを日本に贈るお手伝いをしていますが、
このブックマークはこの博物館のアーティストが作った素晴らしいもので、
これを見て子供たちが将来ニューヨークに行きたいという夢が持てるのではないかと思います。」

メッセージが書かれたたくさんのしおりが、まるで短冊のように桜の枝にかかっていました。
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実はこのイベントを企画したのは、アメリカ自然史博物館のイベントマネージャー、
テディ・ヨシカミさん。アメリカで生まれ育った日系人です。
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「桜のフェスティバルにこんなにたくさんの日本の文化要素を加えられたことがとてもうれしいし、
桜の100周年だけでなく、震災から1年のメッセージを出せてよかったと思っています。
日本国民が一致団結して前向きにがんばっている姿を見て、世界中が感動しました。
それはまさに日本人の真の姿、価値あることだと思いました。」


実は桜の花に春を感じるのは、今では日本人だけではありません。テディさんは、

日本から贈られた桜のおかげで、ニューヨーカーは桜の花に親しむようになりました。
公園や植物園で春になれば桜が咲く、ということを
今では多くのニューヨーカーが知っています。本当に美しいですよね。
もし公園でのお酒が違法でなければ、お花見だってきっとはやると思います。
ニューヨークは特に世界の文化が共存する街、
みんなが少しずつ異文化を受け入れています。
おかげで今ではみんながお寿司を食べるようになり、
TAIKOという言葉さえ英語になってきました。
本当にエキサイティングな時代だと思います。」

でもニューヨークの桜が生きて来た100年間は、
アメリカと日本にとっては平和な時代だけではありませんでした。

「ご存知かもしれませんが、
アメリカでは第二次世界大戦中、日系人はみな収容所に入れられました。
私はそこで生まれたのです。
子供の頃私たちは、日本の文化を否定してアメリカ人として生きなければなりませんでした。
でも今はアメリカはあらゆる文化を受け入れるようになり、
私達も日本人、そしてアメリカ人であることに誇りを持てるようになりました。
これは大きな進歩だし、あの頃から本当に変わったと思います。」


友好のシンボルとして贈られた桜の木は、
今ふたたび友情の、そして平和のシンボルとして咲いています。

次の100年間、平和の花を咲かせ続けてくれるよう、私達もがんばっていきたいですよね。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年03月15日

3/15(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

どうしたんでしょう?今日も昨日も最高気温20度越え!
ニューヨークでは5月上旬の陽気です。

日曜日からもう夏時間になったからいいんですけどね。。。。
時計の針を1時間すすめたらあら不思議、陽がとっても長くなりました。
その夏時間になった日曜日、ニューヨークも311を迎えました。

先週も予告したとおり、私も参加するボランティアグループ、
Fellowship for Japanが主催したマンハッタンの教会での追悼式、
ニューヨーク時間10日土曜日夜、日本時間の3月11日朝に行われました。

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(C)2012 CANNASASA

1年前の震災の支援のために生まれた、ニューヨークだけで
100以上もあるグループが賛同してくれて実現したこのセレモニー。
何人くらい集まるのかまったく予想ができなかったのですが、
1000席の教会に1200人もの人が集まってくれたんです!!
しかも日本のテレビ局と新聞ほぼ全部取材してくれたので、
見てくれた方もいらっしゃるかもしれません。

いったいどんな追悼式だったのか、
そしていったいどんな人が集まってくれたのか、
ニュースでは伝えられなかった内容も含め、
ニューヨーカーの視点も加えてレポートします。

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©2012 GION

「この追悼式のことをフェースブックで知ってかけつけました。
311には追悼式が必要だと思っていましたから。ちょうど911のように。」

といコメントしてくれたはニューヨーカー、ロバートさんです。

教会を埋めた1200人、
8割は日本人と日系アメリカ人、
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©2012 CANNA SASA


そして家族やお友達に日本人がいる日本にゆかりの深い方、
日本のアニメファンまで、さまざま、
でも震災で犠牲になった方々のために祈りたいという気持ちはひとつでした。

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©2012 Tomonori Iwata

ジャズシンガーTAEKOさんが歌う君が代とJ-RENEEさんのアメリカ国家で幕を開け、
続いて壇上に上がったニューヨーク総領事、広木重之大使のスピーチのあと黙祷。
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©2012 Romi Uchikawa

そして被災地からは、ご家族をなくされるという悲劇に見舞われながらも、
史上最年少で宮城県名取市議会議員に初当選した、荒川洋平さん。
そして、 宮城県南三陸町志津川病院で、命がけで救命活動を行い、
タイム誌世界の100人にも選ばれた菅野武先生からのビデオメッセージ。

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©2012 GION

さらに ニューヨークから支援に飛んだ最初の医師のひとり、カール・ラマニさんの体験。
さらに震災直後に募金活動を行ったリッジウッド高校のスプリンガー・花さんと
ワイズマン・フィリップ・ユウキくんのスピーチ。

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©2012 CANNA SASA

そして最後に、やはりこの番組で紹介した「福島えがおラッピングペーパー」の
原画を描いてくれた、福島県相馬市のみなと保育園の子供たちからの、
ビデオメッセージが流れました。

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©2012 GION

笑顔いっぱいの子供たちのメッセージが、会場では涙を流す人も少なくありませんでした。

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2012 GION
.
この追悼式を企画、プロデュースしたのはFellowship for Japanのリーダーで
EMIJapanのアーティスト、AKさんです。

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(C)2012 GION

「日本支援グループが震災直後にものすごい数生まれて、その団体同士が横でつながって、
フェローシップ・フォー・ジャパンという横のつながりができた時から、
そして私が被災地に行って子供たちにあったり、保育園コンサートとか被災地の方々に出会って、
絆ができてしまった人たちのことを思うと、この一周忌にあたって
もう一度ニューヨークから、離れているけれど忘れてないから、ニューヨークは絶対忘れないし、
これからもいっしょに復興させていこうね、というメッセージを、
離れていても気持ちは届けられるというというところに着眼して、
みんなでとにかくひとつになる、ひとつになってメッセージをおくる、というのが大事、
ということを 話して、この実現に向かって歩きました。」

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©2012 GION

追悼式の終盤近く、オペラ歌手、田村麻子さんの歌うAmazing Graceが教会に響き渡り、
続いて懐かしい「ふるさと」のメロディー共にセレモニーは終わりました。
故郷を遠くはなれた私たちジャパニーズニューヨーカーにとっては
深い思いがこみあげてくる歌でもありました。

AKさんはこんなふうにも話してくれました。
「多分日本人にとっては、世界中どこにすんでいたとしても複雑な1年だったと思うんです。
自分ができる事って限られているんですよね。
でも被災地の人のこと、大丈夫かな、今日はどうしてるかな、と思う事が、
一番気持ちがつながってく大事なことだな、と思っているので、
この1年はその連続をみなさんが感じられた1年だったと思います。」

普段は口に出す事も、語り合うこともできないその気持ちを、
1200人でわかちあうことができた、そんな1時間でした。

そして最後にニューヨーカーからのメッセージを聞いてください。

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©2012 GION

日本人で育ち、今はニューヨーク在住のDJ ALEXとそのワイフのセーラさん
「自然災害、そして人が起こした災害がこれほどの影響を与えるということを
世界は決して忘れてはいけないと思う。」
「地球の反対側から復興を祈っています。必ず復興すると信じています。」
追悼式のビデオとオーディオを担当してくれたリチャードさん
「世界は一つだ、このような悲劇にみまわれたこと、
そして今日のような追悼式がそれを世界に思い出させてくれることを祈っているよ。」
日本が大好きというロバートさん、
「子供たちが一番大きな影響を受けていると思う。子供たちのために祈りたい。」

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©2012 Romi Uchikawa.

そう、私達はこの福島の子供たちがずっと大きくなるまで、
見守っていきたい、
ニューヨークはこれからも被災地を決して忘れない、
みんなでその誓いを新たにしたひとときでした。


まだまだたくさんの写真をフェースブックでみることができます。
4人のフォトグラファーによる1000枚の記録、
311のニューヨーカーの表情、ぜひご覧ください。

http://www.facebook.com/TOGETHERFOR311


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2012年03月08日

3/8(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

(今回のブログ写真は震災ボランティアとしてこの番組にも登場してくれた、
NY在住フォトグラファー、佐々カンナさんから特別にご提供いただきました。
カンナさんありがとうございます!)

先週の番組では、ニューヨークでは100以上の団体が大小いろいろな催しをくりひろげる、
とお伝えしましたが、

その一つ
先週もご紹介したTABLE FOR TOHOKU
「食べて買って東北を応援しよう!」が
先週金曜日に行われました。(私もボランティア参加!)
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日本の料理研究家山田玲子さんが、宮城県復興支援センターとコラボして、
東北のおいしいものをたくさん持ってきてくだり、
それを食べたり買ったりしながら、
被災地の現状報告会も開こう、というものだったんですが、

大成功でした!

本当に小さな会場に120人以上のお客さんがつめかけて。。
日本のテレビや新聞はもちろん、
ニューヨーカーが全員見ていると言ってもいいすぎではない、
24時間ニューヨークのローカルニュースステーション、
NY1も取材に来てくれました!
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今日はお約束通り、
イベントのもよう、ニューヨークからお伝えします。


まずは、イベントにかけつけたこのジャパニーズニューヨーカーの声から聞いてください。
ニューヨークの日系メディアで働く山本あきこさんです。

「おいしいイベントだと思います。正直言って色々な件の方がいらっしゃって、復興を応援してくださいとアピールされる事が多いんですね。でもこういうふうに実際ものを食べたり買えたりということはあまりないので、買ってそこの産業がもう一度復興していくということになると思います。」

山本さんが言う通り、会場には東北のおいしいものがてんこもり。
たとえば、三陸わかめ、湯麺(うーめん)、牡蠣ラー油、味噌、味噌チョコ、
そしてあっと言う間に売り切れてしまったのが牛タンでした。
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売っているだけでなく、料理家山田玲子さんによる料理の試食コーナーもたっぷりありました。
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楽しんだのはジャパニーズだけではありませんでしたよ。

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アメリカ人の若者は口々に
「これは海藻だよね? 正直何を食べているのかよくわからないんだけれど、おいしいよ!」
「ハシを使うのがちょっと大変だけと、とてもおいしいね!」

この日のメニューは、すきこんぶとわかめのサラダ、
油ふのいためもの、うーめん、
カキら—油とクリームチーズのディップなど、
食べたものはすぐ買えるから、料理も商品もすごい勢いでなくなっていました。
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イベントを主催、料理もしてくださった山田玲子さんは、
東京で活躍する料理家、メディアにもよく登場しています。
山田先生は福島から東京に集団で避難して来ているファミリーのために、
料理教室を開いたことがきっかけで、被災地とつながりました。
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「一回だけの支援が嫌だったので、続けられることがしたかったので料理教室にしたんです。去年の11月までに3回やってすごく喜んでもらえるのを実感し、食っていいな、食ってこんなに人をつながるんだなと思ったので、何かそこでつなげたい。。。そこで宮城復興支援センターさんに声をかけたところ、いっしょに行くということになったので、今回のイベントに至りました。」

ではなぜニューヨークという場所を選んだんでしょうか?
「ニューヨークからの日本人がたくさん被災地支援に入っていることに気がつき、
どうしてなんだろう、ということですごく興味がありました。
だったら東北のおいしいものをどうやって作るかを教えたいなと思ったんです。」

そうなんです、これまでも番組でご紹介してきたように、この1年間ニューヨークから被災地に
ボランティアなどで出かけた人は私のまわりにも少なくありません。
そしてやはりこのイベントの直接のきっかけになったのは、
そんなジャパニーズニューヨーカーのひとり、
山田玲子さんの長年の友達でもある、ジャーナリストとして活躍する黒部えりさんです。
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「ニューヨークでフェローシップ・フォー・ジャパンという日本支援を続けているグループの1人なんですが、日本に戻った時に南三陸復興市という、南三陸に行ってお買い物をして
復興を応援するというツアーに行ったんです。ニューヨークでもこんな復興市ができればいいな、
と思ったのがきっかけです。

えりさんがニューヨークのコネクションを総動員、とてもおいしいイベントでしたが、
私達参加者の心に残ったのは、食べ物の味だけではありませんでした。
東北の人達の復興にかける熱い思いがあります。

「素晴らしいイベントになってよかったと思う反面、
日本で起こっていることを見て悲しい気持ちにもなった。
まだまだ支援が必要だと感じたよ」
とコメントしてくれたのはニューヨーカーのピーターさん、
イベントの仕掛人黒部えりさんのハズバンドでもあります。
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先週金曜日にニューヨークで行われたイベント「食べて買って東北を応援しよう」
もうひとつの要素は、宮城復興支援センターの所長、茂木ひできさんと
船田きわむさんによる、現状報告でした。
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瓦礫は撤去されたものの、津波にあった場所には建物が建てられないという現状や、
自ら仮設住宅に住みながら支援を続ける女性のインタビューなど、
ニューヨークではまず見ることができない映像とお話に、
会場はしんと静まり返りました。
Tohoku_movie.jpg

おふたりに話を聞きました。

船田「まずはこれほど熱い思いを持った人達がこんな遠く離れた土地にいるということに、非常に感動しました。やはり日本人というのは情が深いというか、義理人情に厚いということが、こんな離れた土地で認識できたということ。そしてニューヨークというのは世界の中心じゃないですか。ここでまだ震災が終っていないんだよ、まだスタートも切れていないんだよ、ということを伝えられた事で、それを理解してくださった方が、例えば今後被災地の商品をスーパーで選ぶ時に買ってくださったり、風評被害を気にしないで食べてくださったりとか。あとは、これから本当に長い時間かかりますから、我々のような支援団体が近くにいたら、
そういった支援団体を支援してほしい。そういったことを伝えられることができたので、
本当にありがたいチャンスをいただいたなと思っています。」

茂木「私達の活動している内容は、食以外にも子供たちの支援、高齢者の支援など、
色々な支援をしていますので、インターネットで宮城復興支援センターということで
検索していただければ、普段の活動内容も出ていますので、ぜひ見てください。」

私達は直接現地に行く事ができなくても、
現状を知る、どんな支援があるのか知ること、
そしてこのイベントのように現地のものを買う、食べる、
それが支援につながる、ということを、
本当に五感で知ることができた、そんなイベントでした。
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宮城復興支援センターウェブサイト
http://www.gakuwarinet.com/ganbaro/

Table For Tohoku 佐々カンナさんによる写真が満載のフェースブックページ

http://www.facebook.com/pages/302-Tabetetohoku/330199013691559?sk


さて来週はニューヨークの311、
私達FELLOWSHIP FOR JAPANと100以上の支援グループによる
追悼式、「TOGETHER FOR 311」のもようも、来週お伝えします。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年03月01日

3/1(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy month of March!!

ニューヨークもついさっき日付がかわって3月になりました!
3月っていい月ですよね。。。。

暖かくなって、日本は卒業もあって、新しいスタートもあって。
そして桜の便りもやってくる。。。
ニューヨークの春は、日本ほどドラマチックな月ではありませんが、
私達ジャパニーズニューヨーカーにとっては今年のニューヨークの3月、特別な月です。

震災からちょうど1年。
それを記念して、在住日本人が中心にたくさんの追悼式やチャリティイベントが開かれます。

それに先駆けて 3月1日からは、ジャパンウィークという、
ジャパニーズフードを中心にしたイベントウィークもスタート。

さらに3月下旬、桜の季節が近づきますが、
今年は日本からアメリカに親善の桜の木が送られてなんと100年!

ニューヨークからのフラワーズ、今月はJAPAN MONTH!!

ニューヨークから世界に、そして日本へ発信する日本人のメッセージ
毎週ご紹介していきますが、今週はそのプレビュー、
予告編スペシャルです!


3月のニューヨーク、わたしたちジャパニーズニューヨーカーにとっては、
ジャパンマンスとよびたいほど、
ニューヨーク中がジャパンでいっぱいになりそうです。

きっとみなさんもニュースなどで見るチャンスがあると思いますが、
今週は一足お先に、フラワーズのリスナーのみなさんに予告編でお伝えします。

まずはこのイベントから紹介しましょう!

JAPAN WEEK!!

今やフランス、中国、そしてイタリア料理と並んで
世界4大食とまで言われるようになったジャパニーズフード。

ニューヨーカーにとっても、 スシやエダマメは
毎日の食生活に欠かせないものになりました。

でも日本の食はもっと深い! いろいろある!
それをニューヨーカーに知ってもらおう!ということで、

3月1日から3日間、
ニューヨーク、グランドセントラルステーションが、
日本全国から集めたおいしいモノでいっぱいになります。

まさに東京駅の全国名産フェアがそのままやってきたのような勢い。
有名シェフによる、クッキングのデモンストレーションもあり、
3日間盛り上がりそうです!

その翌日からは場所をコンベンションセンターに変えて、
今度はトレードショー(食の見本市)に参加です!

そして7日からは、

JAPAN RESTAURANT WEEK, AKA DINE OUT FOR JAPAN!!

11日までの4日間はジャパンレストランウィーク!
ジャパニーズを中心に、市内のトップレストランが多数参加。
この期間中に参加レストランで食事すると、売上げの一部が震災の被災地に送られます。
実はこのイベント、1年前の3月、震災の直後に行われたもので今回が2回目。
ジャパンウィークもレストランウィークも、
日本の食をもっと知ってもらおう、食べてもらおう! ということはもちろん、

1年前に暖かいサポートをくれたニューヨーカーに、
「おかげでここまで復興することができました、ありがとう!」という
メッセージでもあるんです。

そしてこの1連のイベントのキックオフを記念して、
1日の朝11時、
ニューヨーク、タイムズスクエアが桜で満開になります!

世界の交差点、タイムズスクエアに無数にあるジャンボスクリーンに
一斉に桜の花が映し出されるんです。すごく楽しみ!!

ところで、これらのイベントは、日本の政府がスポンサーになった、
かなり大規模なイベントですが、

311を前に、ニューヨークではかなりの数のサポートグループやチャリティ団体が、
草の根レベルの追悼式やイベントを予定しています。

そのグループの数はなんと100以上!!

実は私も二つのもよおしの裏方として、参加してます。。。
その一つが明日金曜日に行われる、TABLE FOR TOHOKU
「食べて買って東北を応援しよう!」
これは日本の料理研究家、山田玲子さんが発起人となり、
宮城県のおいしいものをニューヨークに持って来てもらい、
被災地の現状報告会をしながら、みんなに試食しよう、買うことで支援しよう!というもの。
定員100名に希望者、そして取材も殺到、うれしい悲鳴をあげていますが、
とっても楽しみです!
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このもようは来週の番組でレポートします!、お楽しみに!

草の根の動き、他にもまだまだあります。
私も参加しているボランティアのサポートグループ、JPGIRLS NYC
そしてFELLOWSHIP FOR JAPAN

どちらもシンガーソングライターのAKを中心にしたグループですが、

震災直後の数回の街頭募金運動から始まって、
クラブでのチャリティイベント、
やはり数回に渡る、被災地に行って来たボランティアによる報告会など、

年間通じて途切れることなく活動を行って来たからです。
これまで被災地に送ったお金も500万円以上にのぼります。

何度も活動を重ねるうちに、同じような支援をしている日本人やアメリカ人、
そして被災地とのネットワークもかなりできました。

特にオノヨーコさんや坂本龍一さんが出演したチャリティコンサートのきっかけになった、
仙台出身のアーティスト、にしな あやさん、
そして、宮城県南三陸町の志津川病院で、
多くの命を救ってタイム誌世界の100人にも選ばれた、菅野先生。

もちろんこのレポートでもインタビューしましたから、覚えてくれているリスナーも多いことでしょう。

こうした活動をするうちに、みんながバラバラにではなく、
ニューヨークにいる日本人が何かいっしょにできないか、
みんなでずっと考えていました。

でも何千人も集まれる場所を借りるにはお金もかかるし、
どれだけの人が集まってくれるかもわからない。。。
でもとにかくやってみよう!ということになり、
今回もリーダーAKさんのもとに、ニューヨークのジャパニーズウーマンパワーが集まったんです。

さまざまな人や団体に声をかけたところ、なんと100以上のサポートグループが応えてくれ、
3月10日の夕方、日本時間の11日の朝、
ニューヨークの教会「FIRST CHURCH OF CHRIST, SCIENTIS」で
追悼式「TOGETHER FOR 311」ができることになりました。
Together-for-3.11_Final_JP.jpg

当日は菅野先生をはじめ被災地とつなぎ、
ニューヨークの日本総領事、広木大使もかけつけてくれます。

そこで私達が出したいメッセージはひとつ。

「ニューヨークは被災地のことを忘れません。
離れていても、心でよりそっていきます!」

このもようも再来週の番組でお伝えします。

「食べて買って東北を応援しよう」そして「TOGETHER FOR 311」の詳しい情報を知りたいかた、
私のアメブロ「佐藤めぐみの読むラジオ」にもアップしたので、チェックしてください。

みなさんそれぞれさまざまな思いで311を迎えることと思いますが、
どうぞニューヨークも仲間に入れてくださいね、


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2012年02月27日

2月27日(月)アメリカから千歳香奈子(ちとせ かなこ)さんのレポートです。

今日はアメリカの「第84回アカデミー賞」の話題です。
日本時間の今日、午前10時半から授賞式が始まり、次々と結果が発表されていますね。
アメリカのエンタメ業界は、まさに盛り上がっている状態だと思います。


この時間は、そのアカデミー賞について、
ハリウッドで芸能レポーターをされている「千歳香奈子(ちとせ かなこ)」さんに、
レポートを届けてもらいます。

Q千歳さんは、授賞式はご覧になってましたか?

今年は「アーティスト」が受賞するのか?
また「ヒューゴの不思議な発明」が受賞するのか?と話題になっていましたが・・・。

今回の受賞は・・・
作品賞はフランス、白黒サイレント映画の「アーティスト」が選ばれました。
サイレント映画の作品賞受賞は第1回以来83年ぶりなんですね。
フランスの映画としても始めての受賞ということです。

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監督賞も「アーティスト」からミシェル・アザナビシウス監督

マーティン・スコセッシ監督との一騎打ちの感じでしたが、見事受賞です。

また今回は、「主演男優賞部門」のジョージ・クルーニーとブラッド・ピットの対決が注目されてましたが・・・・・


主演男優賞も「アーティスト」のジャン・デュジャルダンが受賞しました。
フランス人として初めての受賞になりますね。


アーティストは他にも、衣装賞、作曲賞も受賞して5部門を制覇しました。

混戦した主演女優賞は「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」のメリル・ストリープが受賞。
彼女は29年ぶり3度目の受賞ですね。

彼女は「私の名前が呼ばれた瞬間、また彼女?」とアメリカの人たちは思ったんでは?とスピーチでジョークを飛ばしていました。

助演男優賞は「人生はビギナーズか」ら史上最高年齢82歳のクリストファー・プラマーが受賞。


助演女優賞は「ヘルプ-心がつなぐストーリー」のオクタビア・スペンサーが受賞。

今回、外国語英語賞はイランの作品「別離」
去年のベルリン国際映画祭でも最高賞を受賞していた作品で、アカデミー賞でイランの映画が外国語映画賞を受賞したのは初めてです。

Q授賞式の雰囲気は?
ビリー・クリスタルが8年ぶり9回目の司会を行いました。
軽快なトークとジョークで会場を盛り上げていました。

後は、シルク・ドゥ・ソレイユのショーも行われ華やかな雰囲気で行われた。
そんなアカデミー賞でした。

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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
千歳香奈子さんHP

http://www.chitosekanako.com


プロフィール
札幌生まれ。稚内北星短期大学(現稚内北星大学)在学中に交換留学で訪れたサハリンで、同行取材した地元の新聞やテレビの記者の方々の仕事ぶりを見て ジャーナリストに 憧れる。もともと、テレビの旅番組のレポーターとして世界中を回ることが夢だったこともあり、卒業後にシアトルに語学留学。その後、観光で訪れたサンタモ ニカに魅せられて、サンタモニカ・カレッジに進学。写真家の父の影響もあり、フォトジャーナリズムに興味を持ち、写真を専攻。サンタモニカ・カレッジ卒業後は、ロサンゼルスで日本のテレビ番組を製作するプロダクションでのコーディネーターやカメラマンのアシスタントなどを経て、 1996年に日刊スポーツ新聞社アトランタ支局にアシスタントとして現地採用される。念願のアトランタ五輪の取材に携わり、様々な選手や競技、街ネタの取 材および記者やカメラマンの取材アシスタントを経験。全米陸上で撮影したカール・ルイスの写真 が初めて紙面に掲載される。五輪終了後はロサンゼルス支局にアシスタントとして勤務。1997年にビザの関係で帰国し、日刊スポーツ新聞社東京本社にて海 外ニュース を扱う外電部に2年間勤務。メジャーリーグやNBA、NHL、サッカーなど海外ニュースを担当する。99年に再渡米して以来、ロサンゼルスを中心にハリ ウッドの芸能情報や映画・ゴシップなどエンターテイメントニュースを中心に取材・執筆中している他、多くのハリウッドセレブにもインタビューしている。
<これまでインタビューした主なハリウッドセレブ>
クリント・イーストウッド、トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、ケビン・コスナー、シルベスタ・スタローン、パリス・ヒルトン、レオナルド・ディカプ リオ、キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック、トム・ハンクス、マット・デイモン、シャロン・ストーン、ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、リン ジー・ローハン、ジェニファー・ロペスら数知れず。中でも一番印象に残っているのは、生まれて初めてのハリウッドスターのインタビューとなったケビン・コ スナーとホテルのスイートルームでひざを突き合わせる距離で話しをしたこと。それと、離婚直後にイン タビューしたニコール・キッドマンは、女性のインタビューアーに安心したのか、ホテルの部屋のベッドの上に座ってくつろぎながら話をし、さらにはこちらの 予想に反してトムとの離 婚にも「彼がペネロペ(・クルス)と出会ったからよ」とさらりと答えてくれたことがとても印象に残っています。

2012年02月23日

2/23(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

皆さんにぜひ覚えていただきたい、
ニューヨークのたった今のトレンディングワードは?

JEREMY LINです。
ジェレミー・リンって誰?
スポーツ紙を読む方はご存知かも!?

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ニューヨーク世界の交差点タイムズスクエア、
ここにモデルズという巨大なスポーツギアのショップがあるんですが、
ここのショーウィンドーは全面、
ジェレミー・リン、#17のユニフォームとTシャツで埋まっています。

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NBAバスケットのニューヨーク ニックスの選手。
台湾系のアメリカ人で、NBA初のチャイニーズ系アメリカ人プレイヤー、
それだけでもすごい事ですが、それだけではありません。

実はわずか2週間前には
ニューヨーカーも、NBAファンでさえ、
ジェレミー・リンの事まったく知りませんでした。

それが今やバスケを知らない人もみんなが知っている、
ジェレミー・リン!

まさに超新星スーパーノバのごとく
スポーツショップにもフェースブックにも、新聞雑誌にもあふれまくる
ジェレミー・リンっていったい何ものなのか?

2週間の間にいったい何があったのか?
今日の主役はジェレミー・リンです!

ニューヨーク、いや全米を吹き荒れるジェレミー・リン現象!

タイムズスクエアのスポーツショップ「モデルズ」では
ウィンドーディプレイはもちろん、
入り口正面はカラフルなジェレミー・リンTシャツの海、
左にはキッズサイズのユニフォームやハット、写真入りペナントまで、

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モデルズのマネージャー、ジョナサンに聞いてみました。


「現象的な人気だね。日を追うごとにお客さんが増えて、
今では毎日リングッズを求める人で毎日大混雑だ。」

その言葉どおり、自分のサイズを物色するお客さんがいっぱい。

その結果、現在、全米のNBAギアの売上げナンバーワン、
そして、あの名門スポーツイラストレイテッド誌で、2週連続表紙。
さらにYOUTUBEのゲームハイライトは軒並み数百万人がアクセス中。

モデルズでお買い物中のニューヨーカー、
コリアンのお母さんフーヨンさんは

「リンTシャツ2枚購入したわ。ボストンに住んでいる甥に送ってあげるつもり」

ニックスファンのジェリーさんは、
「リンにすっかりやられたよ。今では大ファンだ。
今ニューヨークはリンにしびれてしまっているんだ。」


なぜニューヨーカーはリンにしびれてしまったのでしょうか?

それはリンはこれまでのどんなNBAプレイヤーとも違っていたからです。

ジェレミー・リンは1988年カリフォルニア生まれ。両親は台湾からの移民
高校時代にバスケの頭角を現し、
スポーツ奨学金での大学進学の話もあったのに、
それを蹴って入学したのは、なんとハーバード大学。
秀才だったんです!


「ハーバードを出てNBAなんて、私達アジア人にとって
本当にアメリカンドリームだわ」

ホントですよね。

そして今月4日、初めてニックスのゲームに出場するなり
36分間に25得点をたたき出して
その後デビュー4試合スコア平均の、NBA新記録まで作ってしまいました。
これにはファンもニューヨーカーもびっくり仰天!

その頃からです。リンのハイライトビデオがYOUTUBEやフェースブックを
猛スピードで暴れまわり始めたのは。

なんと言ってもリン加入前のニックスは8勝15敗。
リン後は12勝2敗! まさにチームの救世主!

さらにアメリカ人を驚かせたのは、そのプレイスタイル。
アメリカでは、アジア人というのは無口で控えめなものという
ステレオタイプがありますが、
それを大きくぶち破る“爆発的”でクレイジーすれすれなプレイに
観客は萌えてしまったのです!

そしてニューヨーカーが彼にしびれているもう一つの理由は?

「彼にはとても思い入れがある。自分ととても共通点があるからね。
まわりが誰も信じてくれなかった時に、他人の言葉に耳を貸さず、
自分を信じてあきらめなかった。そういう意味で同士という気がするんだ。」

実はジェレミー・リンのここまでの道のりは平坦ではありませんでした。
ハーバード卒業後の2010年ドラフト外でNBA入り。
でも2つのチームから短期間で解雇。
去年の12月にニックスに拾われますが、
出場のチャンスはなく、また解雇の危機が迫っていました。
でも、今年のニックスはあまりにも負けがこんでいたため、
コーチはもう半分やけでリンを起用したところ、
誰もが信じられない大活躍で、
2週間で大スターになってしまったというわけなんです。

NBAには数えるほどしかいないアジア人に対する、
ネガティブな先入観はすごかったことでしょう。
でも本人はただ自分を信じて、やるべきことをやってきた、という
なんというか、とてもすっきりした面構えがかっこいいんですよね。

ニューヨークに引っ越して来てつい最近までは、
「いつまでいられるかわからないから」と自分のアパートを借りず、
お兄さんの家のソファで寝ていた、というエピソードも親しみがわいてきます。

ジェレミー・リン、これからますますビッグになりますよ!
ちなみに彼のキャッチフレーズは、LINSANITY
INSANITY=クレイジーと
リンをかけたダジャレですが、
LINSANITYはアメリカのたった今のトレンディングワードであることは、
間違いありません!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年02月16日

2/16(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

What a week!!

先週はニューヨークKISS FMのプロデューサー、
ケン・シモンズといっしょに、グラミー大予想をしましたが、

ブルーノ・マーズが大勝するというケンさんの予想は見事にはずれ、
アデルに持って行かれそう、という私の予感が的中。

しかし、

誰も予想できなかった事が起こってしまいました。。。


ホイットニー急逝。。。

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日本でもたくさん報道されていると思いますが、
グラミー前夜、彼女も出演するはずだった前夜祭パーティの直前に、
会場のホテルの4階の部屋のバスルームで、意識をなくしているのが発見され、
そのまま亡くなってしまったこと、
グラミーはそのまま、彼女を追悼するトーンで始まって、
ジェニファー・ハドソンが「I WILL ALWAYS LOVE YOU」を歌ったこと。
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そのホイットニー、週があけて故郷に戻ってきました。

その故郷というのは、ニューヨークのすぐお隣のニュージャージー、
ニューアークという街。
マンハッタンから電車で2〜30分の距離だから、
東京から多摩川を渡ったあたり、という感覚。

だからニューヨーカーはホイットニーを地元出身アーティストと思っています。
家族が亡くなったような気持ちでいる人もたくさん。。

今日はそんなニューヨークの中でも、
このアップタウンスタジオがある、ハーレムの人達と
ホイットニーについて熱く語ってきました。

ハーレムというのはアメリカでも一番良く知られている、
とても大きなブラックコミュニティ。

20世紀にはジャズがここで栄え、
有名なアポロシアターのアマチュアナイトからは、
スティービー・ワンダーやマイケル・ジャクソンが育った事で知られています。
そしてホイットニーの大ヒット局「Greatest Love Of All」のビデオも、
ここで撮影されました

そして日曜の朝、そのアポロシアターの前には、
入れ替わり立ちかわり人が集まってきていました。
そんな彼らのホイットニーへの思い、
今日はいっしょにシェアしたいと思います。


ニューヨークではホイットニーの訃報が伝えられた直後から、
多くの地元FM局では彼女の曲をプレイし続けました。
R&Bステーションとして有名なKISS-FMではコールラインをオープン。
多くのリスナーがホイットニーへの思いをぶつけ、
家族へのお悔やみのメッセージを伝えた。

ブラックミュージックの拠点、ハーレムのアポロシアターは、

ファサードの電光掲示板に追悼メッセージが掲げられ、
日曜日の朝には地元ニューヨーカーが訪れ、
花やキャンドルも手向けらていました。
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そんなアポロシアターの前で出会ったニューヨーカー、
そして世界中からのホイットニーファンとかわした言葉、
聞いてください。

地元ハーレムに住む24歳のタチアナさん。

「最初にそのニュースを聞いた時、悪い冗談かと思ったわ。
母に聞いたら間違いないって言われて、
悲しい気持ちでいっぱいになった。だってあんなに若くて、
たったの48歳で。
思わす自分の人生のことを考えたわ。
ずっとホイットニーの歌を聞いて育って来たし、
彼女の歌を聞くと子どもの頃を思い出す。
これからも彼女の曲を聴き続ける。
そして彼女の過ちから学びたいとも思う。
もちろん、彼女が達成した素晴らしい事からも学びたいと思っているの。」

ラスベガスから旅行に来ていたエイドリアンさん。

「ホイットニーがキャリアの頂点だった時、
私はティーンエイジャーだったから、とても悲しいわ。
その頃私はホイットニーの真似をして歌って踊ったりしていたの
もちろん彼女みたいに歌えないから、キーをはずしまくっていたけれどね。
色々あったけれど今は彼女が残した素晴らしい音楽の事だけを考えたいわ。」

スペインから来ている大学生の女の子たち
ちょっとカタコトの英語で答えてくれました。

「テレビで見てニュースを知ったわ。
私達ホイットニーが大好きだったから、とても悲しかった。」

そしてこんな方にもお会いしました。
東京から来ている村松さん、ハーレムにゴスペルを聞きに来て、
その足でアポロシアターに来たそうです。
テレビで見て、とても驚いた、寂しいとおっしゃっていました。


そして再びハーレムの地元のお父さん、

「ホイットニーを気の毒に思うよ。
素晴らしい歌を歌うホイットニーはもちろん素晴らしい女性だが、
人間は弱いものだからね。」

そして最後はラブラブのカップル。

「ホイットニーの音楽は本当に素晴らしい。
今日はこれから家に帰って、ホイットニーのCDを全部かけまくるつもり。
もちろんいっしょに歌うわよ。。。♪HOW WILL I KNOW…♪


HOW WILL I KNOWを歌い始めたのに、
彼氏がのってくれないからやめちゃいました。。。


人生の大切な思い出のサウンドトラックを、歌い続けてくれたホイットニー、
まるで家族をなくしたように悲しいけれど、
これからは彼女の歌をもっと聞いて、
素晴らしいホイットニーのキャリアと人生をセレブレートしたい。

日本のリスナーのみなさんも、多分同じ気持ちでしょうね。

それにしても
家族、そして地元の関係者にとっての本当のお弔いはまだまだこれから。
その一つの理由、彼女の死因が、 薬物検査の結果が出ないと確定はできないから。
それはまだ1ヶ月以上先と見られています。

そして葬儀もこれから、
18日(土)ニューアークの ニューホープ・バプティスト教会
(New Hope Baptist Church)でとり行われる予定なんですが、
ここはホイットニーが少女時代にゴスペルを歌って過ごした教会です。


家族と関係者だけでとり行われるという事ですが、
その家族、お母さんはゴスペル歌手として知られるシシー・ヒューストン、
従姉はやはり伝説的シンガーのディオンヌ・ワーウィック
そして関係者の中には彼女が親しかったチャカ・カーン、ケリー・プライス、
そしてジェニファー・ハドソンなどの名前も挙がっています。
素晴らしいゴスペルでの追悼になるんでしょうね。


葬儀が終ると遺産などの問題にもポイントが移って行くんでしょうけれど、
いずれにせよ、ホイットニーの1人娘である18歳の
ボビー・クリスティーナさんには無事に成長していってほしいと願うばかりです。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年02月12日

2/9(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

NY GIANTS優勝!
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すごくスリリングなゲーム、なぜって終了57秒前まで負けていたんです!

おかげでレーティングもすごいことになりました。
平均視聴者1億1千 万人。

最低でも6分は見た人は、1億7千7百万人
(全米のアメリカのテレビ視聴者の56%)
これはオリンピックを見た人のトータルに匹敵。

CMが1本3億円でも安いかもしれません!?

またマドンナをメインにしたハーフタイムショー
Cee Lo Green, LMFAO, NIcki MInaj, MIAがジョイント
これも史上最高の視聴率

マドンナ55歳! とはとても思えない。
ステージセットもスタジアムコンサート級、ダンサーも最高。
これはチャンネル絶対変えられない!

そして火曜日、ニューヨークでの優勝パレードには100万人!
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ニューヨークの地下鉄は
ジャイアンツのブルーのユニフォームを着たファンであふれかえりました。

そんな盛り上がったニューヨークの週末ですが、
今週末にかけても、イベントが盛りだくさん
明日からファッションウィーク、日曜日がグラミー、
さらに週あけ火曜日がバレンタインデー、忙しい〜

そしてグラミーこそアメリカ人にとっては紅白!!
いったい誰が賞をとるのか、パフォーマンスするのか。
おさえておけばアメリカのポップシーンはばっちりです!

ということで今日はグラミーをプレビュー、
いったい誰が受賞するのか、
大予想します!

13日日曜日、ロサンゼルスで開催されるグラミー賞。

ちなみにアメリカではアーティストを紹介するときに、
3 TIME GRAMMY WINNER, GRAMMY NOMINEE
グラミーを3つとった○○
グラミーにノミネートされた○○ と紹介します。

アカデミー賞受賞俳優と同様、グラミー受賞歌手というのは、
THE BEST OF THE BEST
そしてグラミーナイトは紅白とレコード大賞が
いっしょにやってきたような一夜。

今日はグラミーの大予想ですが、
1人では荷が重いので、 ニューヨークのラジオ業界から
この方にヘルプしていただきます。

ニューヨークのトップFM局のひとつ、
KISS-FMのプロデュサーで、ニューヨークのラジオ歴36年、
グラミー中継も何度もやったことのある、
ケン・シモンズさん。
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さてさっそく今年のグラミーの見所から聞いてみましょう。

Ken『今回のノミネート最多獲得はカニエ・ウエストの7部門、アデール,
フーファイターズ、ブルーノ・マーズ6部門、リル・ウェイン5部門。
他に、ニッキー・ミナージ、シーロ・グリーン、リアナなども
4部門で健闘している。。
今年はアデールとブルーノ・マーズの対決になりそうだね。
ケンさんは個人的にはブルーノ・マーズを応援しているんだ。
プロデューサーとしてもノミネートされているマーズ、
その音楽性の多様さが素晴らしい。ポップスターからヒップホップスターまで、
実に様々なアーティストとコラボ、プロデュースや曲提供もしている。
そういうクリエィティヴなところが魅力だね。
去年も受賞しているけれど、今年はビッグイヤーになると思うよ。
すごく楽しみだ。」


WOW!
ブルーノ・マーズですよみなさん!

実は2011のアメリカのポップシーンは、ダンスポップがすごかったんです。
でもグラミーの主要部門はダンスとかヒップホップではなく、
シリアスなイメージのシンガーやソングライターに与えられることが多いんですね。

それは投票する音楽シーンのインサイダーが、キャリアのある大御所が多く、
去年1年間だけでなく、これまでのキャリア、
そしてこれからアメリカの音楽シーンでどれほど有望か、
ということもあわせて評価するからなんですね。

ところで一番視聴者が楽しみにしているのがパフォーマンス。

今年のパフォーマーは。。。
Adele, Tony Bennett Carrie Underwood, the Band Perry, Coldplay
Rihanna, Foo Fighters, David Guetta, Chris Brown, Kelly Clarkson,
Alicia Keys, Bruno Mars, Paul McCartney, Nicki Mina, Katy Perry,
Bruce Springsteen, and Taylor Swift, Foster the People, Maroon 5,
BeachBoys. Diana Krall,
(ここまでで大物の名前まだ半分くらいです)
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なんとトータル957人も出るんです!!! 
意外なアーティスト同士のコラボももりだくさんで楽しみです!
記録的な視聴率をかせいだスーパーボウルに続け! 
という勢いでもあるんですね。

以下が主要部門ノミネートのリストです。
♪♪♪がついているのが、ケンさんの予想。

2011年を代表する曲に与えられる
Record of The Year

Rolling In The Deep - Adele
Holocene - Bon Iver 
Grenade - Bruno Mars ♪♪♪
The Cave -Mumford & Sons
Firework -Katy Perry

続いて 今年の楽曲、ソングライターに与えられる
Song Of The Year

All Of The Lights - Kanye West
The Cave - Mumford & Sons
Grenade - Bruno Mars
Holocene - Bon Iver
Rolling In The Deep - Adele ♪♪♪


そして Best New Artist

The Band Perry
Bon Iver ♪♪♪
J. Cole
Nicki Minaj
Skrillex


最後にAlbum Of The Year

21 - Adele ♪♪♪
Wasting Light - Foo Fighters
Born This Way - Lady Gaga
Doo-Wops & Hooligans- Bruno Mars
Loud - Rihanna


アルバムの売上げでは圧倒的だったAdeleか、
多様な活躍ぶりで才能を発揮したBruno Marsか!?

わたしはBruno Marsを応援!

ケンさんの予想は当たるかな?
また来週報告します!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年02月02日

2/2(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今週のニューヨーカーのWater Cooler Talkといえば、スーパーボウルです!

スーパーボウル、日本の人はわかりますかねー?

アメリカ人にとっては、オリンピックとワールドカップと紅白が
いっしょに来たようなすごいイベント。

平たくえば、フットボール(アメリカ人以外はアメリカンフットボールと呼ぶ)
の全米ナンバーワンを選ぶゲーム。

なにがすごいって、1年に1日だけのスポーツイベントを
テレビで見るのは、およそ1億人。
アメリカの人口は3億人とちょっとだから、3人に1人が見る。
レーティングに直すと、これまでで最高のレーティングは49%
40%を割ることはめったにない。

もちろん主役はゲームだけど、
ハーフタイムの豪華なゲストもすごい。今年はなんとマドンナ!

まさにモンスター級の国民的イベントに、
今年はニューヨークのチームが出てるんですー!NY GIANTS!!

アメリカ人はスポーツバーなんかで集団で観戦するの大好き!
でもこの日は桁が違う。
お茶の間で家族友達みんなで集まって、あれこれ飲み食いしながら見る!
まさに「紅白」状態なんでーす!

というわけで、今度の日曜日はアメリカ全土でスーパーボウルパーティ!

いったいどんなふうにパーティするのか、
なんでこんなに盛り上がるのか?
どんなものを食べるのか?

今日はアメリカに住んでみないとなかなかわからない
スーパーボウルパーティのすべて! を
クイズ形式でみっちり学んでいただきます!

NY GIANTSとNEW ENGLAND PATRIOTSが対決する、
今年のスーパーボウル!!

5日(日)インディアナポリスで行われるスーパーボウル。
スーパーボウルサンデーを前に
ニューヨークでは地元NYGIANTSが既に勝ったような勢いで鼻息が荒い。
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2008年にも同じNEW ENGLAND PATRIOTSに勝っているから

テレビ観戦に備えニューヨークでは今ビッグスクリーンTVが売れまくっています!

なんでそんなに見たいのか?

アメリカ人が発明したこのフットボールゲーム。
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見た事ある人もいると思うけど、
ラグビーをもっとフィジカルにしたような、
ヘルメットをかぶりプロテクターをつけて、まさに現代のグラジエーター。
そのくせルールはけっこう複雑で、かなりの知能も要求される。
まさに血わき肉踊る、ものすごーくエキサイティングなスポーツ。
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そして日本には高校野球があるように、
アメリカでは高校のフットボールチームは学校のスター。
それが大学、そしてプロとグレードアップして、スーパーボウルはまさにその頂点!
チャンピオンはまさに大統領級のスターなのです!!

さあ! ここでクイズの問題に行きましょう。

50%近いレーティングをほこるスーパーボウル。
テレビ中継の合間のコマーシャルも毎年話題になります。
そして、CMのお値段も素晴らしい!

ここで問題です。


HOW MUCH IS THE 30 SECOND SUPER BOWL COMMERCIAL?

30秒のスーパーボウルのコマーシャルは、いったいおいくら?
3択です。

#1 $400.000 3千万円
#2 $4 MILLION 3億円

#3 $40 MILLION 30億円


THE ANSWER IS… $4 MILLION


30秒で3億円、1秒あたり1000万円ですよ!

スーパーボウルサンデーには各社が競って、ヒットCMをオンエアするんです。
面白いCMだとTWITTERやFACEBOOK、YOUTUBEなどでどんどん拡散していくから、
その効果も見込んでいるということなんですね。

そして既に今年はもうネットでそのCMがリークされて話題になっています。
なんとHONDAのCMです。

さて次のクイズの問題です。

スーパーボウルパーティ、家でもスポーツバーでも、
あらゆる場所でパーティが開かれますが、

お酒はBYOB BRING YOUR OWN BOOZE
飲みたいものを持ち寄りです。

フードは、ほとんどがデリバリーかテイクアウト。
中でもこの日に大量に消費される食べ物があります。

ここで問題。


WHAT IS THE MOST CONSUMED FOOD AT THE SUPER BOWL PARTY?

スーパーボウルで一番消費される食べ物は何でしょうか?

#1 HUMBURGER   アメリカといえばハンバーガー。

#2 PIZZA デリバリーのピザも人気です。

#3 CHICKIN WINGS 鶏の手羽先。特に「バッファローウィング」という、
揚げて甘くてピリカラのソースをからめたものが人気

さあスーパーボウルでアメリカ人が一番消費する食べ物。
ハンバーガーか、ピザか、はたまたチキンか?

答えは?

THE ANSWER IS #3 CHICKEN WING


鶏の手羽先なんですねー。
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「バッファローウィング」という、
揚げて甘くてオレンジ色のピリカラのソースをからめたもの。

でも、実はピザも人気なんです。
データによるとピザを食べる人、61%
手羽先を食べる人が63%で手羽先の方がちょっと多い! 

手がべたべたになりながら、
辛—いチキンにかぶりつき、ビールをあおり、ゲームを見る!
これがワイルドで楽しい!

さあでは最後の問題、これはChigusaさんに答えていただきます。

スーパーボウルという名前の由来についての問題です。

ボウルというのはフットボールのスタジアムのこと。
楕円形のコロシアムみたいで、お椀=ボウルの形だからです。

アメリカにはローズボウルという
伝統のあるカレッジフットボールのゲームがもともとありました。

でも60年代にプロのチャンピオンシップゲームが始まったとき、
何かキャッチーな名前がほしいな、ということで、
スーパーボウルになったんですが、
この名前を思いついたあるチームのオーナー、

あるものを見て、この名前を思い付いたんです。
一体何を見たんでしょうか?

なんと答えは、

スーパーボール!!

あのビョーンビョーンと跳ねる小さなボール。

こういうストレートなところがアメリカ人らしくていいですよね?

ともあれ、
スーパーボウルという面白いネーミングじゃなかったら、
ここまでビッグイベントにならなかったかも、しれませんよ!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2012年01月26日

1/26(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

どうやら今年は暖冬のまますぎてくれそうなニューヨークの冬、

先週は芸術の冬、野田英樹さんのお芝居のレポートしましたが、
続けて今週も、日本人による素晴らしいパフォーマンス、
今度はカッティングエッジなビジュアルと音楽のコラボをレポート。

アラーキーと言えば、日本人なら誰もが知っているフォトグラファー。
ニューヨークでも日本のアートが好きな人なら知っている。

そのアラーキーの取りおろしの300枚以上の写真とコラボしたのが、
ドイツを中心にヨーロッパでユニークな活動を行なっている
ピアニスト&作曲家、 安田芙充央さん。
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そして日本でも澄んだ歌声で人気上昇中のシンガー、Akimuseさん。
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3人のコラボでくりひろげたパフォーマンスのタイトルは

「on the path of death and life」
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「生と死の道にて」というタイトルには、3/11が大きくかかわっています。

いったいどんなパフォーマンスだったのか、
今日はNYデビューの安田さんとAkimuseさんのインタビューを中心に、
レポートしたいと思います。

会場は奇しくも、3/11の直後に、ヨーコ・オノ、RYUICHI SAKAMOTO,
ノラ・ジョーンズなどを集めてチャリティコンサートを行なった、
ニューヨークの前衛音楽シーンの仕掛人、ジョン・ゾーン。彼のライブハウス、THE STONE
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地元のコアな音楽ファンに愛される、とてもニューヨークらしい場所で、
ライブの直後にふたりをキャッチしました。

-今日は今年になって一番寒いニューヨークですが、大丈夫でした?

安田「その準備はしてきたんですが、今日はみぞれが降ったりして、
ピアノをひくには逆説的にすごくいい条件でしたね(笑)手はかじかむし、面白かった。」

Akimuse「私も寒い方が力が湧く感じがあって、何とか馬力で、という感じでやりました。」

-あのジョン・ゾーンのライブハウスというのもすごいですよね。


安田「ここはまたすごいコアな場所ですね。出ている人がとんがっている人ばっかりで。
壁一面に写真がはってあるんだけど、先鋭的な人ばっかりでね。」

Akimuse「 外から見てもわからなくて、
こんなところがあるんだ、ニューヨーヨーっぽいなと思いました。」

いかにもニューヨークらしい、看板もない隠れ家のようなライブハウスで
アラーキーの写真のスライドショーをバックに、安田さんがピアノをひき、
Akimuseさんが歌う今回のライブも言ってみればとても前衛的でした。

安田「 全部で347枚かな、全部このために取りおろしです。
かなり重みを感じていました。荒木さん自身の思いがすごく強いのと、
あまり具体的な事象に関してはとらわられない方なんですが、
やはり311の後の状況をすごく写真にこめられていて。」

その写真、いかにも荒木さんらしい普通の人々のポートレートや、
妖艶な着物の女性が次々に出て来るのですが、
いつもの荒木さんの写真とまったく違って見えます。その理由は。

安田「 写真に引っ掻き傷があってね。
絆を全部一度そこで断ち切ってしまう、という協力な写真でした。
モノクロの方はね。音楽をつけるとかなり難しいというか、責任感を感じる、というか。

そう、家族や女性たちの写真はどれも引っ掻き傷があって、
それを繰り返し繰り返し見せられることで、平和な日常がもうそこから
失われてしまったことを感じざるをえません。

一度断ち切ってしまう、断ち切られてしまったところから、
何かが再生する、それはいったい何だろう、
そんなことを思いながら、いつの間にか、
安田さんのピアノの演奏、
そしてAkimuseさんの声にひきこまれてしまっていました。


寒いなか集まったお客さんはこんなふうにコメントしてくれました。

「とても興味深かった、いったいどんなパフォーマンスになるか
まったく想像つかなかったけれど、すごくよかったよ」

刺激的なパフォーマンスを終えた安田さんとakimuseさん。
でも逆にニューヨークから刺激を受けたのは自分たちの方だと言います。

安田「 来るのはすごい体力と知力がいるんで、サバイバルというか、
かなりその気にならないと。でも来てみるともらうものが多いですね。
エネルギーというか、なんかもうやけくそになる、というか(笑)パワーをもらいますね。」

Akimuse「やはり今日本がパワーがないって言っちゃあれなんですけれど、
色々な感情が入り交じっていて混沌としていると思うんですけれど、
ニューヨークに来てみて全然違う。スピードは同じくらい早いんですけど、
ものすごくみんなが自立していて元気がいいというか、
日本で気にしているようなことは一切気にならないという、貴重な体験になりましたね。」

安田「やはり月並みな言い方ですけれど、ニューヨークでライブをやって、
色々な人が出ていて、今レコーディングをしていて、色々なタイプの
色々な国から来ている人とやってね。ちょっとしたことでも
感じることがけっこういっしょだったりするので、それが拡大していくと、
例えばひとつの出来事にたいする気持ちが共有できるかな、と。
その先はちょっとわからないですね。その先にも希望を見いだしたいと思っていますね。」

その先にある希望。。

そう、今回も震災の写真を見せたり、それについて語るのではなく、
とてもアブストラクトな形で、感性にうったえることで、
人間として同じものを共有することができた、そんなパフォーマンスだったと思います。

先週の野田英樹さんも、そして安田芙充央さんもアラーキーも、
人間を愛し、日本という土地で育まれた感性で、世界にメッセージを発信している。
それはモノよりも何よりも人の心に届く、一番大切なものだと信じています。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年01月19日

1/19(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


1月は1年で一番寒い月、ニューヨーク今の気温、マイナス4度。
それでも今年はどうやら暖冬モードで行きそう。。。うれしいんですが。
コートなど防寒アイテムが売れなくて大変みたいです。
今の時期、ただでさえバーゲンシーズン。
今年は普通のデパートでさえ7割引は当たり前。
新聞広告についているクーポンを持って行くと、さらに15%引き!!!

私たちアメリカ人の99%はクーポンを集めている間に、
ビヨンセみたいに、1億円で病院改造して出産しちゃうセレブもいる!

そのビヨンセ、出産以来初めて一般ピープルの前に登場!
と大きな話題に。

実はマンハッタンに、ハズバンドJAY-Zがオーナーの、
めちゃおしゃれなスポーツバーがあるんです。
そこのリニューアル・オープニングパーティにビヨンセが登場! というので、
おとといあたりから煽りまくってました。

私も今日夕方近くを通ったので、ビヨンセのチラ見をこころみたのですが、
チラどころか人だかりしか見えませんでした。(結局来なかったそうです)

でも、今日はビヨンセの話ではありません。
日本のセレブのチラ見話です。

野田秀樹さん、先週まで2週間NYでお芝居を上演していました。
そのお芝居「THE BEE」を見てきました。

これがNYタイムスなどメディアで大絶賛!

今日は、正確にはチラ見ではなく正面から見た(しつこい)
野田秀樹さんのお芝居の観劇レポートお送りします。
ホリデーシーズンのツーリストが帰った後の、凍りつくニューヨークは
実は芸術の秋、ならぬ、芸術の冬!

この時期開かれるさまざまなパフォーミングアーツのイベントの中の一つ、
「UNDER THE RADAR」フェスティバル。
オフブロードウェイ劇場として名高いパブリックシアターと、
日本文化の発信拠点であるジャパンソサエティ、
前衛劇場として知られるラ・ママなどのコラボレーションで、
10日間に渡って世界中から集められたミュージカル、
演劇など気鋭の16作品が上演されました。

その中でジャパンソサエティがフィーチャーしたのは、
日本の天才、野田秀樹の「THE BEE」。
原作は筒井康隆と聞くだけでスゴそうでしょ?
筒井の短編「毟りあい」をもとに、

野田秀樹自身がイギリス人の脚本家コリン・ティーバンと共に英語で執筆。
4人の俳優のうち3人はイギリス人、そして野田秀樹さん自身!

2006年にロンドンで初演され絶賛を浴び、
2007年の日本公演では数々の賞を受賞。
今回も既にニューヨークタイムスなどでレビューされ、高い評価を得ています。

ストーリーは脱獄犯に妻子を人質にとられたサラリーマンが、
逆に脱獄犯の妻子を人質に立てこもり、
互いが果てのない復讐合戦をくり広げる。。。というお話。

開演前、幕の無いシンプルなステージには
中央にレトロなテレビのようなオブジェが設置されて、お茶の間な感じ。
するといきなり芝居がスタート。
男達がドヤドヤとステージに現れ、サラリーマンをとりかこむ。
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実はこのサラリーマン、井戸さんというんですが、
この井戸さんの家に脱獄犯が妻子を人質に立てこもってしまったんです。

それと知らずに帰宅した井戸とテレビレポーターのやりとりは
すごくユーモラスでスピーディなのですが、笑っていられるのは最初だけ。

脱獄犯の奥さんに説得をたのみに行った井戸さん、
そこで彼の中で何かがパチンとはじけてしまい、
今度は井戸さんが脱獄犯の妻子を人質に立てこもってしまう。
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それから井戸さんと脱獄犯のバイオレンスの応酬になるんですが、
平和を愛する小市民のはずの井戸さんは、、
自分自身も知らなかった暴力的な本性に陶酔してしまいます。
そうなるにつれて芝居のテンポは急激にスローダウンし、
おどろおどろしいシーンが展開していきます。

現実から隔絶され、最後にはその暴力が日常にとってかわってしまう。

タイムスのレビューでは
その変化を表す脚本と演出が素晴らしいと絶賛していました。

実は、サラリーマン井戸を演じる「女優」も素晴らしい。
そう、男の役を女優が演じているんです。
キャサリン・ハンターという女優さん、ローレンス・オリビエ賞も受賞したすごい方。

極められた肉体表現で演じる、小市民から犯罪者への「変態」はすごい!
もうくぎづけです!

逆に井戸が陵辱する脱獄犯の妻を演じるのが野田秀樹。
男と女が逆転してるんです。

こうした男女の逆転も含め、芝居の至る所に2重構造の仕掛けがいっぱい。
オーディエンスは見事に歪んだ感情と精神のスパイラルの中に取り込まれてしまうんです。

ところが取り込まれた瞬間、そこで芝居はジエンド。物語はまったく解決しません。
私も含め、芝居にハマりこんだまま、半ばあぜんとしたままシアターを後にしている観客もけっこういました。
後半は彼らの感想も聞いてみましょう。


芝居の余韻に興奮した表情の若者3人組に声をかけてみました。
ハビアとビクターはキューバから、そしてヨースケさんは日本からの学生です。

「すごくシリアスなテーマだと思った。犯罪者と普通の人は表裏一体。
普通の人でもギリギリまで追い込まれるとクレイジーになるし、
すごくクレイジーな人がノーマルになったりもするんだね。」
「すごくユーモアのセンスがあって、素晴らしくエンターテイメント性も高い。
そして男女が逆転することでシリアスな中にユーモアの入る余地を残しているの素晴らしいと思った」
「普段自分でも映画をつくっているので、野田さんの英語の芝居は初めてどんな感じかなと思ったんですが、まわりのアメリカ人の評判もよくて、なんか勇気づけられる感じでした。」 

野田秀樹さん自身はこの作品に関して、
911からイラク戦争への報復の連鎖からインスピレーションを得たとコメントしています。

私が感じたのは19〜20世紀の前半まで戦争を繰り返した日本人としても、
自分たちの民族の歴史を見つめるヒントになるのではないかということだったりします。

とにかく日本人にも世界の人にも、もっともっと見てほしいと感じました。


「THE BEE」はニューヨークの後ロンドン、香港とまわり、
同じキャストでの東京公演(2012 年2月24日〜3月11日 水天宮ピットにて上演) 、
さらに日本人キャスト(宮沢りえ他)での全国公演が続きます。
Check it out!

「THE BEE」舞台写真:撮影:内河路美

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2012年01月12日

1/12(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYは16日の月曜がMartin Luther King Dayの連休です。
人種差別に反対し公民権運動のリーダーとなったキング牧師のバースデー

年が明けて2週間、アメリカ人にとっては「お助け」ホリデー
3が日というものがないアメリカでは、
ほとんどの人が2日か3日から働き始めて今ちょっとお疲れ気味。

そんな中で、新年早々明るい話題は、ビヨンセとJayZのベイビー。
NYで生まれ育ったJay-Zは 、ビヨンセ以上に人気がありますからね。
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しかも赤ちゃんの名前がBLUE IVY、これはアメリカ人でもかなり ヘンテコな名前です。
ブルーはJayZのトレードマークカラーだったりIVYにも意味があるんですが、


「蒼いツタちゃん」ニューヨーカーかなり首をひねりましたが、
セレブだから普通の名前はつけられなくて大変だよね、
というあたりに落ち着きました。

しかし落ち着かないのはこの一件です。
日本でも報道されたかもしれませんが、
このカップル、出産した病院のフロアを1億円近く払って改造、
まるでコンサート会場のようなセキュリティガードも登場し、
他の患者が大迷惑。カンカンに怒ってしまいました。

このレノックヒル・ホスピタル、私も一度お世話になった事がありますが、
アッパーイーストサイドというニューヨークでも最高級住宅地にあって、
患者もセレブな方々ばかり。

しかもこの行為が規制に反していたのでは?と、
保健衛星局が捜査に乗り出す、とまで報道されています。

いやー、年明け早々騒がしいNY。
今年はいい年になりそう?

日本でもそうかもしれませんが、
メディアに「今年はこれが流行る」なんていう記事もいっぱい。

今日はそういうもりだくさんのデータをもとに
メディアジャーナリストの私が、NYから1年を大予想。
2012年はこんな年になる! お届けします。

まずはこれです!

1)ニューヨークではミートボールが大流行!

ニューヨークのフードトレンドは、長引く不況の中でなんとなく
「B級グルメ」になってきています。

去年から盛り上がって来ているのが「ミートボール」。
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その火付け役になったのがLES(ロワーイーストサイド)に1年ちょっと前にできた
「MEATBALL SHOP」。
若いトップシェフが仲間と作るフレンドリーなレストランでは、
チキン、ビーフからベニソン(鹿肉)ベジー(野菜)などのミートボールを、
パスタでもサンドイッチでも好きなスタイルで、
好きなソースでサーブしてくれる(しかもミートボール1個からオーダーできる!)
むちゃくちゃ美味でしかも手頃な値段。
気付いたらお店は3軒にふえ、Meatball Factoryというライバル店も出現。

大予想
ユニークなミートボールを出すショップがもっと増える:日本にもそのトレンドが飛び火するかも!?

次に行きましょう。2012年大予想その2


2)アメリカではストレートの結婚が減る、ゲイの結婚は増える
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アメリカでは離婚が多い、という話は聞いたことがあるでしょう?
ニューヨークでは結婚したカップルの半分が離婚すると言われるくらい。
実は調べてみたら、アメリカ人成人のうち、結婚している人は51%しかいませんでした。 
とにかくこの数字60年代から下がり続けています。
このままいくと間もなく、結婚している人の方が少数派に!

逆に去年NYでも合法化された同性婚、今後も次々に合法化されると予想。

大予想:ストレートの結婚が減る、でもゲイの結婚は増える
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さて、ここで日本に話題を移しましょう。

去年の東日本大震災で、災害だけでなく日本という国の別の面に
少しずつスポットが当たり始めています。

その一つが、エコ。


3)日本:リサイクル大国としてもっと世界に知られるようになる

これはイギリスの「ガーディアン」という新聞にのった記事です。
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日本のプラスチックのリサイクルは世界一なんです!

ニューヨークにも確かにリサイクルはあるが、非常に大雑把。

ゴミの種類は、
普通のゴミ、
リサイクル、
新聞雑誌、
以上。

リサイクルはカン、ビン、ペットボトル全部いっしょくた。

その結果は数字になってハッキリ現れています。
日本では77%ものプラスチックはリサイクルされている。
イギリス、その半分の33%
アメリカに至っては、たったの20%

でも 日本も15年前にはリサイクル率39%だった。
ここまでになったのは国民ががんばったおかげ!
産業界の大きなサポートもあったから、と書かれています。


でもリサイクルだけでなく、商品の過剰包装などを減らすことで、
ゴミ自体まだまだ減らせる! とも記事はコメントしています。

こういう日本のエコな部分、もっとどんどんアピールして、
世界をクリーンにしていくのに貢献していきたいですよね!

3つ目の大予想:
今年は「リサイクル大国ニッポン」が世界に知られるようになる!
いやぜひなってほしい!

さて後半はもう少し一般的な話題、巷の予想でお届けします。

まず、アメリカ経済。。。気になりますよね世界経済の動向。

Yahoo.comアメリカ版ヤフーの記事によれば、

■景気はゆるい上昇傾向。
株価は10%程度の上昇。
失業率はこれ以上上がらないが急激に回復もしない。。。
確かに最近発表された12月の失業率は8.5%で下がる傾向になります。

同じくヤフーの記事は、世界の気象をこう予測。

■ラニーニャの影響で大雪、洪水、大嵐などの極端な気象現象が増えそう。

NYは暖冬で雪が全然降っていませんが、
できればはずれでほしい予想です。

さて、政治の方はどうかな?
アメリカでは年明け早々、予備選挙が始っています。
現職、民主党のオバマさんの対抗馬となる、
共和党候補を選ぶ予備選が、全米各地で、毎週のよう行なわれていますが、
大方の予想はこんな感じです。

■オバマ大統領がわずかな差で当選するだろう。


占い師のみなさんも、オバマ当選という人が多いようです。


I HOPE SO!

改めて、2012年が良い年になりますように!!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2012年01月05日

1/5(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

HAPPY NEW YEAR!!

年明け早々来ました! マンハッタン名物冷凍アイランド。
今日の正午の気温マイナス6度。顔が痛かった〜

日本のみなさんはまだまだお正月気分?

NYはタイムズスクエアで、100万人が集まって大カウントダウン
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レディガガ、ジャスティン…

まるで紅白のようなセレブがパフォーマンス。
私の友達、中国人の留学生は朝の7時から行って場所取りしたけれど、
素晴らしかったと言っていました。

私は友達の家でカウントダウンパーティ!
12時10分前くらいにテレビをつけると、
どこの局もタイムズスクエアのカウントダウンイベントを放送中。
1月1日0時1分前からカウントダウンが始るんですが、
どこの家でも、レストランやバーなどでもこの瞬間だけはテレビをつけて
いっしょにカウントダウンするんです。

そして新年が明けた瞬間、HAPPY NEW YEAR!! とシャンペンで乾杯!
さらに部屋にいる人全員とハグして、恋人同士はキス。

そのまま朝まで飲み続ける人も多く、
1月1日は二日酔いで迎える、という人も少なくない。

日本でも夜中から初詣。。。という人も多いと思いますが、
日本とアメリカが大きく違うのはその後です。

アメリカには三が日も松の内もありません。
1月2日から平日です。

アメリカはクリスマスからニューイヤーの間に休むから、時差がある。

そしてさっさとスタートした新しい年、
仕事が始った初日あたりは、ニューイヤーズイブどうしてたの?
なんて話で盛り上がるわけですが、

今日、ランチタイムにも休憩時間にもみんながささやいていた話題はこれです。


ホリデーシーズンに思いっきり飲み食いした後、いったいどうやってやせるか?
今日はこのタイムリーな話題を中心にお伝えしましょう!

その前にカウントダウンの話題をちょっと。
0時1分前から、クリスタルの大きなボールが高層ビルのてっぺんのポールを
するするっと降りてきて、最後までおちきったところで
2012という数字にパッとあかりがつき、HAPPY NEW YEAR! となります。

2012_1.JPEG

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これボールドロップと呼ばれてるんですが、(直訳すると玉落とし? お年玉?)
この玉落としのスイッチを押すのは毎年ブルームバーグ市長の仕事、
そこにいつも一人セレブのアシスタントがつきますが、
今年のアシスタントは、ニューヨークで生まれて育ったLADY GAGA。

そしてガガちゃんやってくれました。
HAPPY NEW YEAR!!と年があけた瞬間に、
隣にいたブルームバーグ市長のクチビルにブチューッとキス!

かつてのマドンナとブリットニーのキスを思い出させるような光景。
しかも隣には、市長の長年の彼女、ダイアナさんもいたのに、
新年最初のキスをガガに奪われてしまった! 

AM NEW YORKという通勤の駅で配っている新聞、今朝の1面には、
このキス写真がでっかくのりました。

ブルームバーグ市長は昨日の会見で、
「あのキスの後にダイアナと改めて新年のキスをしたけど、
やっぱりダイアナのキスが最高だったね」とエクスキューズしつつも、
「これだけ厳しいエンタメの世界で成功し続けるガガは素晴らしい」と
改めてほめちぎっていました。

おっと話は脱線しましたが、とにかくアメリカのニューイーヤーセレブレーションは、
日本より一足先に終わりました。

その前にはクリスマス、そしてその1ヶ月前のTHANKSGIVING
というホリデーで、
ほぼ2ヶ月間、熱にうかされたように買い物し、そして食べまくり、飲みまくりでした。
ちなみにTHANKSGIVINGのホリデーディナーのカロリーのトータル(一人分一食)は
3000カロリーと言われています。

どう考えてもジーンズがきつい、スカートのジッパーしまらない。。。

さあどうする?
このへんがニューヨーカーのシンプルなところですごく好きなんですが、
すごい勢いでジムに行く、またはすぐさまダイエットを始める。

この時期のスポーツクラブ、普段来ない会員が殺到するから大混雑です。
入会金無料キャンペーンなどの広告やテレビCMもいっぱい。

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すごいのは、3人のディーバが同時に3つのダイエットプログラムのCMに出ていること。
まず去年双子を出産したマライア・キャリーは、ジェニー・クレイグという
ダイエットシステムのCMで、14キロやせたというナイスボディを、
おなじみの超露出度が高い衣装で惜しみなく披露

http://youtu.be/WArl69MLkxY

ジャネット・ジャクソンはNutri SystemのCMで、27キロやせた後の
きれいなマッスルを見せているし、すごいのはジェニファー・ハドソン。

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やはり27キロやせる前と後のジェニファーが合成で出て来る
ウェイト・ウォッチャーのCMは、目をみはるものが!

アメリカの肥満は国家的な大問題。アメリカ人の75% は太り過ぎ、
3人に一人は肥満症という深刻な事態で、
こうしたCMは、国民へのポジティブなメッセージ、という意味もあるんです。

さてさて、どう考えてもふっくらしたお腹のあたりを気にしつつ、
日本より一足先にさっさと始ったビジネスデーに、
一生懸命お仕事している私たちニューヨーカー。

でもそんなに急に調子でませんよねー。

特に昨日も今日もマンハッタンは冷凍庫。
さらに今日の夕方のラッシュ時には、地下鉄が一部で信号故障、
私が乗る電車がやっと来たと思ったら、ものすごい大混雑。

ニューヨーカーは東京のラッシュの電車みたいに、
ぎゅーぎゅーづめで乗るの大嫌いなんです。
ちょっと体がふれるくらいでもう限界。
だから、そうなったら次の電車を待つ。
無理して乗ろうとすると、お客さんに「次を待てば」と言われるくらい。

私もひたすら待って4台目、
やっと乗ったけれどやはり結構混んでいる。
着ぶくれしてるから余計にそう感じる。

ところが突然、こんなアナウンスが入ってきました。
車掌さんのアナウンスです。とってもいい声の男性でした。

「次はタイムズスクエアです。みなさん忘れ物しないように降りてください。
そして今夜は暖かくお過ごしください。
目的地はそれぞれ違うかもしれませんが、
あなたが通る道はハッピネスという道です。」

仕事帰りでぐったり疲れたニューヨーカーの顔が、
一瞬笑顔になりました。

年明け1週目、
2012年、みなさんもさまざまな思いで迎えていると思いますが、
みなさんが通る道がハッピーでありますように!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年12月26日

12月26日(月)カナダ・モントリオールから關陽子(せき ようこ)さんのレポートです

カナダでは、先月、ちょっと変わった「お札」が発行されたそうです。
お札というと、普通、どこの国でも、紙の「紙幣」が一般的だと思うんですが、カナダの新しいお札は…なんと「プラスティック」でできているんだそうです。


※プラスティックと聞くと、なんだか硬そうですよね。お財布には、しまえるんでしょうか。

今日はカナダにお住まいになって、18年、現地でジャーナリストをされている「關陽子(せき ようこ)」さんにお話を伺います。

Q年末ですが、この時期の街の様子は、いかがですか?


クリスマスが終わったところですが、こちら、カナダでは12月26日から1月の2日まで休む人が多いです。
日本では仕事をされている方が沢山いらっしゃるとは思いますが・・・。

オフィスなどは全部閉まってのんびりしていますが、お店などは明日くらいからまた4開いていると思います。


Qちなみに、關さんは、クリスマスはどんな風に過ごしましたか?


家族と過ごして、料理をたくさんして、親戚などとプレゼントの交換などを行いましたね。

毎年分担しているのですが、今年は姉がクリスマスケーキを作ってきてくれました。

Qさて、カナダで先月から、プラスティック製のお札が使われるようになったそうですが、これは、どんなお札なんでしょうか?


今はまだ100ドル札のみなんです。
来年の3月からそれぞれ50ドル札、20ドル札、10ドル、5ドルと流通され始める予定です。

まだあまり普通に手にする事はないですね。
観光客など特別な事がないとお店で使われないような形です。
高額紙幣になりますので、お財布の中には入っていないですね。

Q關さんも、もう使いました?使い心地はどうですか?


興味があって銀行に行って変えてもらってきました。
なかなか面白いですね。

今回なぜこういった紙幣を導入する事になったのか。
偽札を作る事を防止するためなんです。それを防ぐいろいろな技術が使われています。


ポリマー製の紙幣を使うのは、カナダが始めてでは無く、今までにもオーストラリアなどでもこういったお札は流通していました。


今回のカナダのテクノロジーは最先端と言ってもいいほどです。


新しい100ドル札に印刷されているのは、古い井お札と同様に首相を務めたロバート・ボーデンさん。
裏面のデザインはカナダの科学とサイエンス、特に医学の貢献を現した顕微鏡を覗く女性の画がDNAのイメージなどが現されています。


最先端な部分というのは、

今回のお札には透明な部分が2カ所あります。
紙ではできないものなんですが。
横にした時に上から下まで直線でラインみたいに入っているもの。
もう一つはカナダの国旗を小窓にしたようなものです。
どちらも角度を変えるといろが違って見えるホログラフィックがあります。

いろいろな仕掛けがあって、これは偽札を作るのは難しいなと思いました。


カナダは紙幣や切手のデザインに凝ったところがあるんです。


カナダは寒い国ですので、耐久に関するテストなども行われています。
破れにくく、折れにくいし、そのまま洗濯しても大丈夫です。

2011年12月22日

12/22(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


HAPPY HOLIDAYS!

クリスマス直前のキラキラ輝くマンハッタンからレポートしています。

このアップタウンスタジオの近くの路上では、
今年もクリスマスツリー売りがオープン。

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マンハッタン中の街角にツリー売りが出て、
都会の真ん中なのに森の匂いがしてとても素敵です。

こんなスペシャルな季節、実は私たちニューヨークの日本人コミュニティの間で、
静かなブームになっているモノがあります。

クリスマスプレゼント、1人で10個も20個も買うからショッピングが大変!
という話、毎週してきましたが、
このプレゼントを包むラッピングペーパー。
アメリカはあまりお店でラップしてくれないので、
自分で買って自分で包むのが普通。

そして、この福島の子供たちが書いた絵がコラージュされた、
スペシャルなラッピングペーパーが、
ニューヨークの紀伊国屋さんで話題になっています。

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実はこれを作っているのはJPGIRLS NYCという現地日本人女性による、
震災被災地支援グループ。そのリーダーがEMI JAPANのアーティスト、
AKさんです。

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この番組でも春に何度か紹介しましたが、私もJP GIRLSのメンバーの1人で、
これまでにニューヨークのタイムズスクエアなどで募金運動、イベントなどをして、
集めたお金を被災地に送ってきました。

今回のラッピングペーパーは、今月初めから売り始めたんですが、
日本のテレビや新聞(私はラジオ代表)を集めて行ったメディアデーには、
1時間で500枚近く売れてびっくり!

被災地支援にラッピングペーパーって、とても珍しいと思うんですが、
いったいなぜ、AKさんがラッピングペーパーを作ろうと思いたったのか、
その裏には、AKさんが被災地で出会った人たちからもらった、
とても大切なメッセージがこめられているんです。

今日はAKさん自身の言葉で、そのメッセージ伝えてもらいたいと思っています。

さあ、ここでさっそくAKさんに登場してもらいましょう。AKさん、
まずラッピングペーパーについて教えてください。

AK「JP GIRLS NYCという日本支援団体があるんですね。
その団体がタイムズスクエアで募金活動を始めて以来、
みんなとても熱心で、これまで8回くらいイベントを続けていて、
現在500万円近くが被災地に送られているんです。
私自身がシンガーなのですが、
震災後の半年後の8月に東京でコンサートをしたんですね。
震災後始めて帰ったというのもあるので、
その時にやはりこれからニューヨークでもっと震災の支援をするためには、
何をしていくべきかを把握するために、被災地に行ってこようと決めました。
その理由は状況をしっかり把握してこようというのが一つ目。
二つ目は、被災地の人達、住んでいらっしゃる方々達の声が
ニューヨークまでしっかり届いてこないというのがあったので、
お話をしっかり聞いて、何が本当に必要とされているのかを把握してこよう。
そして3つ目は、私にできることといったら歌だ、
ということで、歌のお姉さんになって、 保育園、児童館でコンサートを
やってきました。そのコンサート福島と宮城5カ所でやったんですが、
その一つが福島県相馬市にあるみなと保育園だったんですね。
その園児達がコンサートのお礼に絵をくれたんです。
93人の子供たちの絵には「笑顔」というメッセージが
書かれていたんですが、もう胸がいたくなって。。。。
こんなに大変な状況の場所に住んでいる子の子たちがくれたメッセージが
「微笑んで=笑顔」。もうこれをニューヨークに持って帰って
たくさんの人に見てもらわなければ、と思ったのが最初のきっかけです。」

展覧会もやったんですよね、ニューヨークの地元の小学校で。

AK 「でも学校とかイベントだけじゃ、見る人の数が限られている、
じゃあもっとたくさんの人に福島の子ども達のメッセージを伝える方法、
ということで、ラッピングペーパーになりました。
というのは、アメリカでは贈り物を贈る習慣がとてもたくさんあって、
ラッピングペーパーを贈る側も、貰う側も、
そのラッピングペーパーを見る度にみんなが福島の話題にふれることができる。
で、もっともっとたくさんの人に買ってもらう方法はないかと、
ニューヨークの紀伊国屋さんに持っていったところ、
そのアイデアは素晴らしい、ということで、
僕たちの店でも販売しましょう、ということになって、
今本当にありがとうございます、という気持ちなんです。」

ここでそのラッピングペーパー見せてもらえますか?

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AK 「3歳、4歳、5歳の園児達12枚ずつの絵をコラージュしたものが6種類。
みなと保育園のみんなが自分たちの名前を使ってください、ということで、
子ども達のメッセージ名前入りで入っていますから、
これを見た人はすぐに相馬の子ども達が書いたってわかるはずです。」

子ども達が書いた、元気な笑顔がいっぱいのとても可愛いラッピングペーパー。
中には思わずこちらが微笑んでしまうような、ユーモラスな絵など、
見ているだけで元気をたくさんもらえます。

ところで震災直後からずっと私達JP GIRLSのリーダーとして
支援活動をしてきたAKさん。
でも夏に初めて被災地を訪れてみて、これまでと考え方、感じ方が
大きく変わったと言っていました。

AK「一番変わったのは、自分の家族、友達がこの場所に住んでいて、
それを全部失ったら私の人生どうなっていたんだろう、と
自分の体験として考えられるくらい近く感じました。
そこに住んでいる人達だけが「苦しみを誰にもわかってもらえてない」と感じている。そう感じながら生きる人がこれからももっといるかもしれない。
でも1人でも多くの人が、「自分がもしそうだったら」と
置き換えて考えることで、もっと出来る事、いっしょに考えて行けること、
できるんじゃないかな、って。
私はニューヨークに住んでいるから、遠く離れていてすぐに会いには行けない。
だけど、離れているからこそ出来ることっていっぱいあって、
例えば「思いをよせる」
忘れてないよって言うメッセージを伝える事って、距離は関係ない。
それを今回一番感じました。だから子ども達の絵が
ラッピングペーパーになったこと、
毎日ニューヨークで見れる人が増えたことに関しても、
距離はやっぱり関係なくて、思いを寄せる、忘れずにいる、
ということは、誰でも、いつでもどこにいても出来る。
それが形として何のヘルプになっていない、と思う人もいるかもしれないけれど、
いやいや実は被災地に行って、たくさんの人に会って、
たくさんの人から同じことを言われたのは、心を寄せてほしい、
忘れないでほしい、という気持ちのメッセージのほうが、
お金ください、というような事よりも 
圧倒的にずっと大きかったということが、一番学んだことというか、
忘れないでいくことだと思っています。
もらったこのメッセージをメッセンジャーとして、
何とか伝えて行こうと思っています。」

遠く離れても、気持ちでよりそってほしい、
忘れないで欲しい、というメッセージ、
それを彼らの「笑顔」と いっしょに少しでも遠くまで、
たくさんの人に伝えるのが
この「笑顔」のラッピングペーパーなんです。

クリスマスというのは本来、家族がお互いの存在に改めて感謝し、
セレブレーションを通して世界に「愛のメッセージ」を発信する日。
本当に大変な1年でしたが、
こうしてクリスマスを迎える事ができることに感謝ですよね。

そしてもしあなたもこのメッセージに賛同してくれるなら、
ぜひ私達JP GILRSのFACEBOOKページに立ち寄ってください。
JPGIRLSNYCですぐ出てきます。
http://www.facebook.com/JPGirlsNYC

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photo by Romi Uchikawa (紀伊国屋の写真はすべて内河路美撮影)
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年12月15日

12/15(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

HAPPY HOLIDAYS!!

寒くなってきました! クリスマスらしくなってきました!

先週の土曜日、まだクリスマスまで2週間もあるのに、
マンハッタンはサンタでいっぱいに!

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サンタコン。。。みんなでサンタのかっこうして街に出よう!という
草の根的なイベント。
タイムズスクエアもグランドセントラルターミナルも、
ストリートもサブウェイもサンタでいっぱいに。

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全部で数百、数千人はいたと思います。

ところがそのサンタたち、午後からはみんなバーに入って酔っぱらいはじめた。
提携バーでお酒を飲むと、その収益が子供たちのためのチャリティーに贈られる。
酔っぱらってチャリティ! というニューヨークらしいイベント。

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そんな楽しいイベントももりだくさんのニューヨークのクリスマス。


先週はマンハッタンの5番街をウィンドーショッピングしながら、
デパートやブランドのお店が工夫をこらしてデコレーションする、
クリスマスウィンドー、そのパート1をお送りしました。

バーニーズのレディ・ガガ・ウィンドー、
ティファニーのファンタジックなウィンドー
そして、
ティファニーの真上の空に浮かぶ、ユニセフのクリスタルの大きな雪の結晶。。。

今日はそのパート2、

さあ先週ご紹介したユニセフのクリスタルの雪の結晶から南に向かうと、
5番街の右側に見えるのは、この秋初めてお目見えした、このお店です。
ユニクロのワールド・フラッグシップストア

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52丁目まで来ると見えてくるのは、ニューヨークで最も権威のある教会、
セントパトリック大聖堂。
クリスマスのミッドナイトミサはテレビで生中継されます。

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ちょうど夕方のミサが終ってたくさんの人が出て来ていました。

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その隣のデパートがSAKS FIFTH AVENUEサックス・フィフスアベニュー
このクリスマスウィンドーは特に有名で、ニューヨーク中から
わざわざこれを見にやってきます。しかも並んでウィンドーを一つずつ見て歩くんです。

セレブリティデザイナーがデザインしたゴージャスなドレスを来たマネキンが、
不思議の国のからくりを動かしている、
そんな不思議なクリスマスワンダーランドが広がっています。

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5番街をはさんで反対側にあるのが、ロックフェラーセンターです。
輝く天使のプロムナードの向こうに、あの巨大クリスマスツリーが見えています。

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赤、青、緑、ゴールド、3万個の電球がちりばめられた、
世界一大きな宝石のようなツリーがキラキラ輝いています。
何度見ても、毎年見ても、1年に何回見ても見飽きないツリー。

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買い物まったくしなくても、ウィンドーショッピングだけで楽しい!
もうマンハッタンまるごと、クリスマスワンダーランドになっています。

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そんなロマンチックな街をデートしているカップルもいますが、
ほとんどの人はクリスマスプレゼントの買い物。
先週もお伝えしたように、家族や親戚みんなに買うから1人10個や20個は当たり前。
それも一人一人の顔を思い浮かべながら、その人にぴったりのギフトを選ぶ。
これは大変だけど、とっても楽しいショッピング!

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子供たちにはもちろんおもちゃ。キッズ用のタブレットが今年すごい人気だそう。
大人はやはりipad, iphoneやアマゾンの新しいキンドル・ファイア。
そして、腕時計やジュエリー。
でもアメリカのクリスマスの意外な人気の定番はセーター。
サンタの編み込みセーターや、マフラー、ニット帽なんかが不動の人気。

こうしてプレゼントを買い込んで、ニューヨーカーはクリスマスイブの夜、
いったどう過ごすんでしょう? 

クリスマスイブには家に帰って、家族といっしょに過ごす!
これがニューヨーカーのクリスマスなんです。

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ニューヨーク以外から来ている人も、みんな実家に帰る。
日本のお正月に近いんですね。

おうちのリビングルームに飾ったツリーのまわりに、プレゼントの箱を並べて、
クリスマスの朝になったら、みんなでプレゼントをあけます。

ニューヨークのクリスマスは家族ですごすクリスマス。

みなさんも今年のクリスマスは子どもの頃を思い出して、
お母さん、お父さんにプレゼントを買って帰ってあげたらいかがでしょう?

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年12月08日

12/8(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


HAPPY HOLIDAYS!!

ニューヨークはホリデーシーズン全開です。

ストリートのイルミネーションはもちろん、
オフィスのロビーやドアにもクリスマスツリーやリース。

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私がよく行くオフィスビルでは、1階のロビーに
この時期だけグランドピアノがおかれて、
1日中クリスマスソングを生で演奏しています。

そろそろクリスマスショッピングのピークにも突入。
アメリカ人はクリスマスに一人一人がサンタになって、家族全員、親戚、友達、
みーんなにプレゼントをあげる習慣があります。
一人で20個も30個もプレゼントを買うから忙しいはずですよね。
バーゲンのシーズンでもあるから、
この時期を待って家電とかパソコンなんかも買う。

今年のクリスマスギフトの予算は、一人700ドル。
自分用の買い物は130ドル。

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この時期にどれだけ売り上げるかが、お店にとってはもちろん、
アメリカの経済、そして世界経済にも大きな影響を与える重要な時期でもあります。

リストを作って街を走り回って買い物するニューヨーカー、
世界中から観光も兼ねてショッピングに来るツーリストも混じって、
街は大混雑です。

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そんな中でニューヨーカーが毎年楽しみにしている
ある伝統のクリスマスディスプレイがあります。
「クリスマス・ウィンドウ」と呼ばれるディスプレイ。
毎年デパートやブランドのショップが工夫をこらして、
ディスプレイを競うんですが、
このディスプレイの内容がニュースになるくらい、力が入っています。

私もクリスマスウィンドーめぐり行ってきました。

今日はマンハッタンのクリスマスウィンドーめぐり、パート1
キラキラのニューヨークのクリスマスの雰囲気を
とにかくみなさんにたっぷりお届けします。
スタートはマンハッタン5番街とセントラルパークのコーナー。
後ろに日が暮れたばかりのセントラルパークの深い森。
右はプラザホテル、左はアップルストアの巨大なガラス張りエントランス。
ここから5番街を南に見ると輝くイルミネーションが見えています。

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まず5番街のお隣、マジソン街にあるデパート、
バーニーズに行ってみました!

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今年のウィンドウはレディガガ・ウィンドウ!
ガガのイメージのデコレーションは超ゴージャスでグラマラス!
バックにはガガの曲が。

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ガガのベッドルーム?

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ガガマシーン

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ガガの水晶の洞窟、crystal cave

デパート内のポップアップショップ「GAGA’S WORKSHOP」は
ガガイメージのセレクトショップで売上げの25%がチャリティに寄付。
さすが!

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5番街に戻って南に歩きます。
57丁目の交差点の中空に浮かんでいるのは、ユニセフのスノーフレーク。
2万個近いクリスタルでできた巨大な雪の結晶です。

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1984年のホリデーシーズンンから、毎年この場所に輝いているスノーフレーク。
この雪の結晶は、
世界中のすべての子供たちが健康で平和に、
そして幸せに暮らせるように、という祈りをこめたシンボルなんです。

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毎年これを見るたびに、私の心にも灯りが灯る気持ちがします。

その57丁目は、北東のコーナーがルイ・ヴィトン、
その向かい南東の角にあるのがティファニー。
中も外もクリスマスのファンタジーランドのようなデコレーション

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ここのクリスマス・ウィンドー、まるでおとぎの国のお城の窓のような
デコレーションのウィンドウの真ん中に小さなのぞき窓があって、
その奥に不思議なファンタジーの国が広がっています。見ていると吸い込まれそう。
宝石でできた白馬と、その隣には小さなメリーゴーランドがまわっています。

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このメリーゴーランドは、セントラルパークにある古いメリーゴーランドから
インスピレーションを受けたものだそうです。

4つのウィンドーのうち、残りの3つはミニチュアの57丁目の交差点、
次が空から見た雪のセントラルパークと摩天楼の森。
そして雪に覆われたセントラルパークの小川にかかった小さな橋の上を、
宝石でできたキリンや鹿が歩いている、
まるでおぼろな夢の中の風景のように、ファンタジック。

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子供たちだけでなく、大人も、女性だけでなく男性も、
じっと覗き込んでいるのが印象的でした。

喧騒にあふれた街の中で、ロマンチックなウィンドーや
クリスタルの輝きに包まれているうちに、
少しずつ気持ちもキラキラしてくる、クリスマスの気分になってくる。

歩けば歩くほど、クリスマスが近づいて来る、
そんなマンハッタンを街の雰囲気、
ちょっとだけ感じてもらうことができたらうれしいです。

さあ来週はティファニーから5番街をもっと南に下って、
マンハッタンで一番人気の、行列が出来るクリスマスウィンドー、
ご紹介しますね。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年12月01日

12/1(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ついに12月になりました!

今日のニューヨークは大変な事に!
前代未聞の大渋滞でした。

その原因は、ビッグイベントが二つ重なった事。

一つは、オバマ大統領の活動資金集めイベント。
オバマさんが来る度に厳重警備で大渋滞になるんですが。。。

それがたまたま、年に1度の大イベントに重なったから大変!

それは、ロックフェラーセンターのツリーライティング・セレモニー!!!

つい数時間前に行われたのですが、すごかった!

アメリカで一番有名なクリスマスツリー、
今年のツリーは高さ74フィート(23メートル)のNORWAY SPRUCE
巨大でしょう!?
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ロックフェラーツリーというのは、ロックフェラーセンター、
つまり日本で言えば丸の内のオフィス街みたいな場所にあります。
ロックフェラーツリーは東京駅の真ん前に立っていて、
そこに何万人という人が押し寄せたと想像してください。

私たちニューヨーカー、今日まともに帰宅できませんでした。
その押し合いへし合いの中へ、私も行ってきました、
というより、巻き込まれて来ました。

今日はついさっき点灯したばかりの、ロックフェラーツリー、
そしてツリーライティングセレモニーについてレポートします。

今から5時間前に、3万個の電球がカウントダウンと共に点灯されました。
もちろんテレビ中継では全米で何千万人という人が見ましたが、

この瞬間を自分の目で見たい! という何万という人がおしよせました。
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点灯の3時間前、夜6時のロックフェラーセンター付近の歩道は
ツリーライティングを見るために集まったニューヨーカーと
世界中からのツーリスト、そして帰宅ラッシュのビジネスマン、ウーマンで
あふれかえり、見た事のないような数のNYPDの警官が、
メガホンを持って交通整理。
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押し合いへし合いの中、隣にいたカップルに話しかけてみると。。。
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インドから来ているツーリストのカップル、
「ロックフェラーのツリーを見に行くんだ!すごく楽しみ!」 と興奮気味。

ブルックリンから来た家族連れ、小学生のクリスタルちゃんは、
「ツリーも見たいけど、早くこの群衆から抜け出したい」
とお疲れ気味。

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そしてデンマークから来たというローラさん、

「ニューヨークには仕事できていて、
今日もツリーを見に来たわけではないのだけれど、
帰宅しようと思ったらすごい人でびっくり。
でもニューヨークのクリスマスはデコレーションが素晴らしいと聞いているから、
これからがとても楽しみ!」 とコメントしてくれました。

そう、そのクリスマスデコレーションも含め、
ニューヨークのクリスマスのすべてのキックオフが、
このロックフェラーツリーの点灯、と言っていいでしょう。

それにしてもなぜこんなにたくさんの人が、点灯式を見に来るのか、
なぜこんなに愛されているのか、
このツリーには、ニューヨークの歴史が息づいているからです。

最初のロックフェラーツリーは今から78年前の1933年、
大恐慌の直後で、ロックフェラーセンターはまだ工事現場でした。
新しい年が少しでもいい年になるように、と
作業員達がツリーを立ててクリスマスを祝ったのが最初。

しかもこのツリー、毎年違う場所から切って持ってくる。
今年のツリーはペンシルバニア州の
ケラーさんファミリーの庭にあったもので樹齢75年です。
実はこの木は、持ち主からのニューヨークの街への寄付。
つまり、持ち主とっては家族みたいな樹を、
ニューヨークの街にプレゼントするようなもの。

ニューヨーカーにとっては毎年必ず、
そして最初に受け取る、クリスマスプレゼント。
だからニューヨーカーにとっては、
このツリーは樹というより人みたいな感じ。
毎年やってくる友達みたいなもの。
だからツリーを見に来る、というより「会いに来る」という気持ち。
これを見ないとクリスマスって気がしない!


だからニューヨーカーの私も、毎年ツリーの話をせずにはいられない。
伝統ってそういうものですよね。

さて後半は、2011年のツリー点灯の「前座」としてかけつけた、
スーパースターたちを紹介しましょう。


高さ23メートルのエバーグリーン、
つい先ほど行われた2011年のロックフェラーセンターツリーの点灯式に
かけつけたスーパースターたち。

ツリー点灯の前、2時間にわたってパフォーマンスを繰り広げました。

とにかくすごいメンバーです。

まずはJustin Bieber,
スーパージャズシンガーMichael Bublé,
去年のグラミーウィナーCee Lo Green,
カントリースーパースターFaith Hill,
伝説的シンガーソングライターCarole King,
アメリカンアイドルKatharine McPhee,

そして85歳で現役!国宝級シンガー、Tony Bennett

それぞれがとっておきのクリスマスソングを披露しました。

ロックフェラーのツリーが伝統すると、
5番街のデパートのクリスマスウィンドーや、
ユニセフのクリスタルの星など、
ニューヨークのクリスマスデコレーションが次々にデビューします。

クリスマスシーズンは始まったばかり!
今年も楽しいクリスマスの話題、たくさんお届けします!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年11月24日

11/24(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

HAPPY THANKSGIVING!!

ニューヨーク今は24日木曜早朝2時、
毎年11月最後の木曜日と言えば?

そうです!THANKSGIVING DAY(感謝祭)です。
アメリカ生まれのChigusaさんはご存知と思いますが。。

これほど日本人に知られていない、
だから説明するのが大変なアメリカンホリデーもない。

独立記念日よりも重要な、クリスマスにほぼ匹敵する、
1年で最大の休日、しかも毎年4連休!

何をするのかというと。。。基本的には
1年無事に過ごせた事に感謝をこめて、家族で集まってゴハンを食べる


でもニューヨークのTHANKSGIVINGはそれだけじゃない!
今日はニューヨークでアメリカで一番有名な、ビッグなパレードが行われるんです。

Chigusaさんはご存知ですね?

MACY’S THANKSGIVING DAY PARADE!
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何がすごいって、このパレードの主役は人間ではなく、バルーンです。
しかも、ただのバルーンではありません。
一個が4階建てのビルくらいあります。

何回見てもワクワクするこのTHANKSGIVING DAYパレードを、
今日はレポートします。


クリスマスまであと1ヶ月、という時期に毎年やってくる、
アメリカ最大の休日が、今日。THANKSGIVING DAY

そしてこれから8時間後、朝10時からスタートするのが、
第85回、THANKSGIVING DAY PARADE!
MACY’Sという老舗デパートが毎年主催するパレードに300万人が集まり、
ニューヨーカーだけでなく、全米のアメリカ人がテレビで見ます。

さっきも言ったようにこのパレードの主役は、人間ではありません。
もちろんマーチングバンドやダンサーも何千人も参加します。
セレブゲストはアブリル・ラヴィーン、MARY J. BLIGE、CEE-LO GREEN
他にもいっぱい。

でもみんなが本当に見たいのは、
人気キャラクターのジャイアントバルーン。

スパイダーマン、スヌーピー、カーミットのカエル、
日系の人気キャラではピカチューやハローキティなど全部で19個

今年はSEGAのゲームキャラ、SONICの巨大バルーンも仲間入りしました。
どのくらい大きいか?
例えばカーミットのバルーンは高さ20メートル、幅7メートル。
想像を絶するサイズ。

これがマンハッタンの摩天楼の間をぷっかぷっか浮かびがらパレード。
見ているだけでワクワクの愉快な気分になります!

このパレードはこれから8時間後ですが、
実は私はもう今年のバルーン、見てしまいました!

つい数時間前、パレードの出発地、セントラルパーク前には、
数千、数万というニューヨーカーが集まったんですが、
そこではこんな事が起こっていました。

ここでバルーンをふくらませるんですが、
実はパレードの前夜、ふくらんだばかりのバルーンが、スタンバイ状態で
ストリートにずらーっと並んでいるところを、見る事ができるんです!

路上に置かれているというより、前を向いてうつぶせ状態なので、
これから行きますよ! と構えているような感じ。
スヌーピーのうしろにロナルド・マクドナルド、
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その後ろにスパイダーマン、そしてぴかチュー、ハローキティ、ソニック。。
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目の前で見るとありえないサイズです。もう写真のフレームに入りきらない!

数千人、数万人というニューヨーカーほとんどが親子連れですが、
カップル率も高くて、大人も子どももはしゃぎまくり。
ちょっと声かけてみました。
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「このイベント最高に楽しい!」 と言っていたジャッキーさんと、
めいのジョセフィーヌちゃん、
ジャッキーさんの好きなバルーンはカーミット、
ジョセフィーヌちゃんが好きなバルーンは、ハローキティだって言ってました。

続いて声をかけた子供たちのグループは、どのバルーンが好き?と聞いたら、
一斉に「サンタ!」と答えてくれました。

サンタの巨大バルーンも定番。

実はTHANKSGIVINGというのは、ホリデーシーズン、つまりクリスマスシーズンの
キックオフ。今日からホリデーシーズンですよ! という日でもあるんです!

さて後半はパレードで盛り上がった後、
パレードの後は何するのかと言うと。。。

家族でディナーを食べる
そこで食べるのはターキー、七面鳥をメインにしたディナー。
そのルーツは、17世紀に清教徒達がアメリカにやってきた頃にさかのぼりますが、

ポイントは家族、親戚が集まって食べるということ。

このために里帰りする人も相当いて、およそ7000万人が大移動。 
盆と正月が一緒にくる勢い。

そして木曜日のTHANKSGIVING DAYの翌日金曜日は、超ビッグなショッピングデー。
通称ブラックフライデーと言われています。

この日にどのくらいの売上げがあるかで、
来年のアメリカの経済、そして世界経済を占うほどなんです。

いったい何をどれくらい買うのか、なぜそんなに重要な日なのか、
この続きはまた来週レポートします。

では最後に、THANKSGIVING DAY定番のあいさつをニューヨーカーから、

HAPPY THANKSGIVING!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年11月17日

11/17(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは雨の1日
色づいた葉っぱがどんどん散っています。
そんな中、クリスマス準備が着々と進行中。
ロックファラーセンターのツリーも既に到着。
来週はもうクリスマスの一つ前の、ビッグホリデーTHANKSGIVING DAY
このホリデーがすぎるとニューヨークは一気にクリスマスに。
ちょっと待ってーという感じ。

そこで今日は、「ちょっと待って」の気持ちもこめて、
ニューヨークから音楽スペシャル。

ニューヨークのインディーズシーンで、
一番人気のある日本人女子二人組のユニットといえば??
CIBO MATTO チボマット
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90年代のニューヨークのインディーシーンで大ブレイク。
アメリカでメジャーデビュー
メンバーの一人、本田ゆかさんは、
ショーン・レノンのプロデュースなどでも知られています。
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90年代にはアメリカのメジャーレーベル、
ワーナーブラザースから2枚のアルバムをリリース。
アンビエント、エレクトロニック、ヒッポホップ、スラッシュメタル。
一見ミックスしそうにもないサウンドのおいしいミックスと、
羽鳥三保ちゃんのキュートでスーパークールなボーカル。
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「チボマット」というのはイタリア語で、
クレイジーな食べ物好き、という意味だそうで、
食べ物をテーマにした曲も多い。
そんな部分も含めて、世界中にひとつしかない、
チボマットの世界を作っています。

プロデューサーでもある本田ゆかさんは、
ショーン・レノンのデビューアルバムのプロデュース、
坂本美雨ちゃんや、オノヨーコさんのリミックスなども手掛けています。

このCIBO MATTO、バンドとしては
10年くらい活動していなかったのですが今年再結成、
先日ジャパンソサエティで行われたコンサートでふたりをキャッチしました。
そのインタビューのもようは、
ウェブラジオでお聞きください。


※youtubeでもCIBO MATTOの曲を聴く事ができます。

http://www.youtube.com/watch?v=tPS_YOx81O0

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年11月10日

11/10(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

11月の最初の日曜日から、
ニューヨークは夏時間から標準時間(冬時間)に戻りました。

そしてニューヨークの11月の最初の日曜日といえば、
年に一度のビッグイベント!

NEW YORK CITY MARATHON!! マラソンサンデーです。

ニューヨークシティマラソンといえば、世界最大級の市民マラソン
ニューヨーク市の5つの区を全部走りぬけ、
最後は紅葉のセントラルパークでフィニッシュ!
今年はニューヨーカーはもちろん、全米、
そして世界中から4万7千人が参加しました。

日本から走りにいらした方多かったと思います。

マラソンの規模、世界からの注目度、その経済効果、
どれをとっても世界最大級ですが、

ニューヨーカーが何よりも誇りにしている事があります。

それは、沿道の応援。
なにしろスタートからフィニッシュまで、
250万人もの人が鈴なりになって、応援しまくる。

その中にはもちろん日本人、ジャパニーズニューヨーカーもいます。

今日は2011年のニューヨークシティマラソンをレポートします。

参加ランナーの総数4万7千人、
沿道の応援250万人
市にもたらされる経済効果も去年よりおよそ8億円多い270億円
まさに不況知らず、世界最大級のマラソンイベント、
ニューヨークシティマラソン
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2011年、女子はエチオピアのフレフィオツ・ダドが
2時間23分15秒で優勝。
男子は今年のボストンマラソンも制覇したケニアの
ジェフリー・ムタイが、大会新記録の2時間5分6秒でフィニッシュ。

そんな世界のトップランナーによる優勝争い以上に
ニューヨーク市民が注目しているのは、アマチュアランナーたちのがんばり。
ニューヨーカーなら必ず知り合いの1人や2人はこのレースに出場しているから
応援にも力が入るんです。


この「応援」こそが、ニューヨークシティマラソンの最大の魅力。
スタートからフィニッシュまで沿道のほぼすべてが「特等席」
コース沿いの住人はこぞって家の前で応援
友達や同僚が通過するときはプラカードや鳴りものを持って大騒ぎ。
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知らない人にも「がんばれ!あと少し!」と声をかけまくる。
さらに音楽の応援もすごい!
トータル130ものバンドがロックやファンク、サルサまで
あらゆる音楽をプレイ!
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バックに聞こえているのはこの番組を放送している
「アップタウンスタジオ」の近所、ハーレムというエリアにある通過地点。

ちょうど地元バンドがレゲエをプレイする前を、
ランナーが次々に通過していきます。

ゴールのセントラルパークの42.195キロの間ずっとこんな応援が続くんです。

ゴールのセントラルパークで完走したランナーに聞いてみました。
最初のランナー、オランダから来たニールさん、タイムは3時間6分。
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「もう11回目のフルマラソン、ニューヨークは2回目だ。
最初はよかったが残り2マイルは、5番街の上り坂がつらかった。
でもニューヨーカーの素晴しい応援で乗り切れたよ。」

次のランナーは、テキサスから来たサラさん。タイムは3時間7分
「ニューヨークマラソンは初めてだけど、ファン、観客の応援が最高
特にマンハッタンに入って来るところの盛り上がりがすごい」
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そして、ドイツから来たランナー、フランツさんのタイムは2分55秒、
「初めてのニューヨークシティマラソン。
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特に応援が素晴しいマラソンだと聞いていたが、その通りだった。
とにかくみんなの叫ぶような歓声の中では、スローダウンなんてできない。
どんどん早く走ってしまうんだ。」

日本人のランナーもつかまえました!
「愛媛県から来た、おち やすふみです。タイムは3時間32分。
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初めてのニューヨークマラソン、初めてのフルマラソンで死ぬかと思いました。
区切り区切りきついところがあったんですが、
一番きつかったのは35キロからですね。
けど、ところどころ日本人の方が応援してくれたので、元気づけられました。
日本の国旗があったので。きつくてもそこに寄って行って
イエーなんて言ってました。」

日本人もあちらこちらで日の丸を持って応援していました。
とにかくあの応援があったから完走できた、というランナーたち、
そしてニューヨーカーの方も、「私達が応援頑張らなくてどうする!?」 
と、すごく張り切るし、それを大きな誇りにしています。

さあ後半は、マラソン中継では決して見られない、
ニューヨークシティマラソンで走り終わった後の舞台裏をレポートします。

あまり知られていませんが、実は一番最初にゴールするのは、
およそ200人の車いすランナーたち。
その車いす部門で優勝したのは、なんと日本人です!
副島正純さん。1時間31分41秒で初優勝、素晴しい!!

とにかく4万7千人も走るわけですから、
3時間をきるような早いランナーもいれば、
5時間も6時間もかかってゴールする人もたくさんいます。

完走したランナー全員にゴールドメダルが贈られ
身体を冷やさないためのアルミマントをかけてもらった後、
セントラルパークのすぐ前の路上に設置された、
ホールディングエリアに向かいます。
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スタート前に預けた服や荷物が、
ゼッケンのナンバーがついたビニール袋に入って、ずらり。
それをピックアップして、その場で汗にぬれたシャツを着替える人もたくさんいます。

友達や家族が待ち構えていて、
「おめでとう!」とハグしあったり、花束をプレゼントされたり。

でも中には、つかれきって路上に座り込んでしまっている人、
救護班の手当を受ける人もいました。

またかなり多くのランナーは、
そのまま着替えもせずに1人で、フツーに地下鉄に乗って
家に帰る人もけっこういるんです。
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つかれた足を引きずように1人で歩いていた男性。
家に帰ったら誰か待っててくれるのかな?
普段はどんな生活をしているのかな、なんて思いながら見ていると、
すれ違う見知らぬ人が次々に「CONGRATULATIONS おめでとう!」
と声をかけていくんです。
これもニューヨークマラソンならではの光景。
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マラソンを完走したという何ものにもかえ難い充実感と自信を胸に、
静かに日常に戻って行く姿、それをねぎらうニューヨーカー、
すてきだな、と思いました。

4万7千人のひとりひとりに、それぞれの人生がある。
それは実は応援する側も同じ。
長引く不況の中で耐える毎日を送っている私たちニューヨーカー、
苦しくても走り続けるランナーを大声で応援しながら、
実は勇気をもらったのは私達の方かもしれません。

それはニューヨーカーだけではありません。
実は、前半に登場してくれた日本人おちさんが走る前に考えていたのは、
今大変な試練を迎えている日本の事だったといいます。
そんな日本へのメッセージはありますか?と聞いてみました。

「どんなにきつい事があってもあきらめずにやる事が、
今後の人生につながってくると思いますので、がんばってください」

走る方も応援する方も、
私達ニューヨーカーが2011年のニューヨークシティマラソンからもらった、
たくさんの元気と勇気、日本のみなさんにも届きますように!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年10月31日

10月31日(月)NYから弘恵ベイリーさんのレポートです。

今日は、そんなニューヨークから、現地で、エンターテイナーを応援するサイトを運営されてる「弘恵ベイリー」さんにレポートを届けてもらいます。


先日の大雪の影響で、電気が無い状態で発電機を使って生活しています。
全く電気が通っていない家もあるんです。

暖をとるのも大変。
発電機がないところは布団などを被って寝ています。
その他の家庭は暖炉を使ったりとかしています。

Qハロウィーンの期間中は、だいぶ前から、にぎやかだと思いますが、今年の様子はいかがですか?

⇒1ヶ月がたって、かえって盛り上がっていくばかりで、タイムズスクエアにも
集結したようですね。(また、これから状況が変わっていくとは思います)

Qみなさん、色々な仮装をすると思いますが、今年、人気の仮装ってあります?

⇒そんな中、ハロウィーンショップは、元気いっぱいです。
レイディーガガのウィグとかも人気あるようですよ。
今年は、女性用はミニなスカートが流行ってるようです。
日本の女子高生みたいなコスチュームもあったりします。
中世ヨーロッパのイベントがセントラルパークで口コミで広がって、にぎわいも
見せたりと、中世ヨーロッパコスチュームのファンも多いようで、そうしたコスチュームも売ってます。
ipadで人気のゲーム、Angry Birdsのコスチュームもありました。
オバマ大統領のマスク、その横にお騒がせ、サラ・ペイリンの
マスクがあるのも笑えました。

Qニューヨークならではの「ハロウィーン・パーティー」の楽しみ方があれば教えていtだきたいんですが・・・・

⇒ハロウィーンのパーティーは、グリニッジビレッジのパレードの後などに盛り上がります。
ハロウィーンパーティーの楽しみ方は、くもの巣や骸骨、フランケンシュタイン、ドラキュラ、
13日の金曜日に出てくるジェイソンとかで、デコレーションされた部屋。最近の人形は、動いたり、声をあげたりするのがあって、売り場を見るだけでもめちゃくちゃ怖いです。
大人はパーティーにアルコール。
血の色みたいなカクテルや、黒いリキュール、不気味な目玉とか入ったカクテルとかです。
今年は、蜘蛛の小物が多い気がします。
お洒落なインテリアが置いてる店とかにも、蜘蛛の小物が売ってました。
恐らく、せめてハロウィーンくらいは盛り上がろうって考えている親は多いと思うのですが、
この不景気で、まともでない人が増えているからか危険だし、
大人同士のパーティーは減るかもしれませんね。

Qハロウィーンというと、子供たちにとっても、お菓子をもらえたり楽しみだと思うんですが、最近は、事情が変わってきてるそうですね?

⇒あと、最近では御礼も言わない子供がいるのに、
お金を使って買った、お菓子を見知らぬ子供たちに配るっていうことに
疑問を感じる大人も増えてきているようです。
知らない人の家をまわることにリスクを感じている大人も増えていて、
ショッピングモールやストリートのお店などを回る子供たちも増えています。

2011年10月27日

10/27(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

秋が深まるニューヨーク、
来週月曜日はハロウィーン

当日のニューヨークでは有名な夜のパレードが。
この週末はどこもハロウィーンパーティだらけです。

ハロウィーンといえば仮装と決まっていますが、

ハロウィーンの前に既に思い切り仮装をやってしまった人達がいます。
それは、ギークと言われる人たち。

10月13日〜17日、Jacob Javitz Convention Centerという
コンベンションセンターで、4日間に10万人以上を集めた、
NEW YORK COMIC CONVENTION通称コミコン。


日本でいう、東京国際アニメフェアに似ていますが、
アメリカだから中心はアメリカンコミックスやゲームなど。

そこにあつまった人たち、
「ギーク」はいわゆる日本の「オタク」に似ています。


さて、アメリカのオタクたちって、ギークってどんな連中なのか、
コミコンの4日間いったい何をして楽しんだのか?

今日はニューヨークからアメリカ版のオタク、
ギークの祭典コミックコンをレポート!

ニューヨーク・コミコン
ジャビッツ・コンベンション・センターという幕張メッセ級の巨大施設に
今年は去年より9000人も多い10万5千人が押し寄せました。

およそ2000件の販売ブース、
100人近いセレブリティや著者、出版社によるトークショー、映画上映、
300人以上のコミックアーティストによるサイン会、ゲームトーナメント、
コスチュームコンテストやデートショー、クィディッチ大会まで、
ファンにとってのありとあらゆる楽しみが結集!!

そこに集まってくるのはもちろん、GEEK=ギークたち。
ギークは日本のオタクに似ているけれど、
ちょっと違うのはアメリカのギークはコンピューターなどのテックに
めっぽう強いインテリから、コミックやゲームにハマる
日本のオタクと似たタイプまで幅広いこと。

そしてアメリカンギークはギーク同士で集まるのが大好き。
1年に1度何より楽しみにしているのが、コミコンなんです。


まずこの女の子たち、女子6人で「DRAGON AGE」という
人気ビデオゲームのキャラに扮していました。
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「ドラゴンエイジが大好きなのよ。
コミコンではゲームのクリエイターから直接話が聞けるからとても興味深いわ。」
「他のたくさんのコスチューマーにも出会えたし、ネットワーキングにもなるわ」
「コミコンのいいところはコミュニティだからよ。
好きな作品への賞賛と感謝をあらわす機会。趣味が違っても関係ない。
みんなであつまってギーキングできるのが最高なのよ。」

「ギーキング」
好きなゲームやコミック、ムービーについて語り合ったり、
コスチューマー同士で写真をとったり、ショッピングしたり。
多くののギークがこの日のためにためたお金で、
コスチュームやアクセサリー、ビンテージコミックス、
DVD、ゲームなどを買いまくり、中にはサンタのようにな袋や
ふくらんだバックパック姿のギークも多い。

そしてコスチューム。日本でいうコスプレは
スパイダーマンやキャプテンアメリカ、
スターウォーズのチューバッカの間には、スーパーマリオやセイラームーン、
トランスフォーマーのキャラもいます。
今のアメリカの20代の若者はスーパーマリオとセイラームーンで育っているし、
子供たちはトランスフォーマーが大好きなんです。

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そして最近の日本のアニメファンも少数派ですがちゃんとがんばっています。
「ナルト」や「ブリーチ」「VAMPIRE KNIGHT」なんかのコスプレも見かけました。

それにしてもこのコミコン、毎年のように動員が増え続けています。
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「ドラゴン・エイジ」の女子たちも、
「素晴しいと思うわ。以前はコンベンションといえば若い男性だけだったけれど、
今では大人、女性、そして子供たちも混ざって最高の雰囲気ね。」

年々膨れ上がるコミコンの動員、
アメリカのギーク人口の増加と大きな関係があります。

はっきり言って時代はギーク。

ハリウッドムービー、スパイダーマンから
X-MEN、STARWARSもSTAR TRECKも、「TEKKEN」から
「ANGRY BIRD」などのゲームも、
今アメリカでヒットするカルチャーはすべてGEEKYなものばかり。
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さらに象徴的なのは、アメリカのテレビ番組のオスカー、エミー賞を
4年連続受賞しているコメディドラマはBIG BANG THEORY、
その主役はギークたち。
超IQの高いインテリだけど、スタートレックや
アメリカンコミックスにハマっているという設定。

かつてギークといえば、「変わってる、よくわからない」と
学校ではいじめられっ子だった。
ところがそのギーク同士で集まってみたら、実はこんなにたくさんいた。
それにネットという「武器」が加わったおかげで無敵となったギーク文化は、
「ポップカルチャー」と名前を変え、今やハリウッドのスタジオや
大企業も見過ごせないメインストリームになったのです!

GEEK IS COOL!!

先日亡くなったスティーブ・ジョブズもビル・ゲイツもある意味ギーク。
エジプト革命をおこしたのは、ネットサヴィーでインテリなギーク。
今ウォールストリートを占拠しているのも、
ラップトップコンピュータをずらりと並べたギークたち。

GEEK IS POWERFUL!!

まさに時代はギーク!

日本のオタクと同じ、時代を動かして行くのはギークたちかもしれません。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年10月20日

10/20(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは雨と強風の1日

街路樹も少しずつ色づいてきています。

秋ですねー、

秋と言えば食欲の秋、
ニューヨークの秋の味覚と言えば、何でしょう?
(先々週も同じ質問を。。。)

ヒントは、ニューヨークのニックネームです。

APPLE!!

そう、ニューヨークはBIG APPLEと呼ばれていますが、
名前だけではありません。
今ニューヨークではいろんなリンゴが旬。
甘くてジューシーでとっても安い!食べごろです。

そして、ニューヨーク州のリンゴ生産料は、
西海岸のワシントン州に続いて全米2位を誇っているんです。

ではニューヨークはなぜ、BIG APPLE、
大きなリンゴと呼ばれるようになったんでしょうか?

リンゴがいっぱいとれるから?

うーん、そんなに単純ではありません。

いったいいつから、なぜBIG APPLEと呼ばれるようになったのでしょうか?

まずはニューヨーカーに聞いてみました。

ところが返って来た答えは。。。。

「なぜニューヨークがビッグアップルって呼ばれてるかって?
ノーアイデア、まったくわからないね。」
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と口々に言っていましたね。
声をかけたニューヨーカー、観光客、誰も即座に答えられませんでした。

そこで、いくつかの選択肢をあげることにしました。


まず最初の選択肢


Depression Era sidewalk apple vendors
大恐慌時代のリンゴの屋台

大恐慌の翌年の1930年、街には失業者があふれていました。
一方でリンゴの流通業者は大量の在庫を抱えて困っていました。
そこで、失業者が街角でリンゴを売るようになったんです。
11月にはこの屋台の数が6000件にもなりました。
でも翌年リンゴの在庫が切れると、
屋台もあっという間に姿を消したそうです。

だからニューヨークはビッグアップルと呼ばれるようになった、
と言われています。

さて次の選択肢はこれ。

1930’s Jazz Musician
1930年代のジャズミュージシャン

1930年代、40年代はジャズのビッグバンドの全盛期でした。
この頃ジャズミュージシャンたちは、
こんなスラングで会話をかわしていた、という言い伝えがあります。
それは、「おい、お前先週末どこでプレイしたんだ?」「ビッグアップルさ」

それは、マンハッタンでプレイした」という意味。
当時のマンハッタンには多くのジャズクラブがあり、
オーディエンスの数もアメリカ一だっただけでなく、
ヒップで、いちばんジャズを愛しているお客さんだった、
ということなんですね。

その頃からニューヨークはずっとジャズが盛んな街です。

そんなニュアンスをこめて、ジャズミュージシャンは
マンハッタンを「ビッグアップル」と呼んだというのです。

さて、最後の選択肢はこれです。

1930’s Race Track.
1930年代の競馬場

やはり1930年代、ニューヨークでは競馬が大流行していました。
競馬場が4カ所あり、競馬新聞も「THE DAILY RACING FORM」「THE RUNNING HORSE」そして[THE NEW YORK MORNING TELEGRAPH]3誌もありました。

そのテレグラフのコラムニスト、JOHN FITZGERALDさん。
彼は当時「AROUND THE BIG APPLE」という記事を書いていました。
ジョンさんがコラムにBIG APPLEというタイトルをつけた理由は、
当時地方から出て来ていた御者の少年達が、
大きな夢と希望にあふれた巨大都市、ニューヨークのことを、
憧れの気持ちを込めて「BIG APPLE」と呼んでいたから、と語っていたそうです。

さあ、3つのうち正しい答えはどれでしょうか?

答えは実は、3つとも正解!

大恐慌時代にリンゴの屋台がたくさん誕生した頃、
ジャズミュージシャンもニューヨークのことをBIG APPLEと呼んでいたようですし、
競馬場でもBIG APPLEが使われていたようなんです。。。

とどのつまりは、どれが本当の由来かわからないけれど、
どうやら1930年ごろからBIG APPLEと呼ばれるようになったらしい。
そして、APPLEという言葉には、大きくてヒップでいけてる、
都会的で超メジャーなイメージがあった、というのも間違いないようです。

ためしに辞書をチェックしてみてください。
俗語として「大都市」と書いてあります。

アダムとイブの時代から、アップルコンピューターの現代まで、
アップルというのはアメリカ人にとっては特別なフルーツ。
そして、ニューヨークも特別な街。

ところでニューヨークの街角には、
今でもフルーツの屋台がいっぱいあります。

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こちらのリンゴ、日本のよりちょっと小ぶりサイズ。
屋台で買って、そのままかじっておやつがわりというニューヨーカーがいっぱい。
特に不景気な今、安くておいしいリンゴは今も昔も
ニューヨーカーの強い見方です。

あなたもこの秋リンゴを食べながら、
ニューヨークのこと思い出してみてくださいね。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年10月13日

10/13(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


日本もニューヨークも秋たけなわ!

秋のイベントシーズンでもありますが、
ニューヨークの2011年の秋で一番エキサイティングで熱い、
たくさんの若者達が集まっている場所は?

「デモ」です。

ニュースで見た事があるでしょう?

ニューヨーク、ウォールストリートからスタートした若者の抗議行動が、
世界中に広がっています。

彼らの活動、名付けて「OCCUPY WALL STREET」ウォールストリートを占拠せよ!

高い失業率、貧富の差の拡大、一部の富裕層への極端な富の集中、
その理由は、
「利益優先主義の大企業が、政治に与える影響が大きくなりすぎて、
政府がちゃんと機能していないからではないか」というのが彼らのメッセージ。

だから資本主義のシンボルである、ウォールストリートを矛先にしているんです。

この活動もう4週目に入っていて、
その動きは沈静化するどころか、ますます大きくなろうとしています。

いったいどんな人達がこの運動に参加しているのか?
あなたや私のような、ごくごくフツーのニューヨーカーたちです。

その証拠に、私も先週末開かれた集会に行って、
さまざまなニューヨーカーと話をしてきました。

実際に彼らはどんな事をしているのか?
そして、この活動ではモバイルやツイッター、フェースブックなどの
ソーシャルメディアが大きなパワーを発揮しています。

日本のテレビに写った画面だけではわからない、
OCCUPY WALL STREETの真の姿、参加者の声、今日はお聞かせします。


ニューヨークで今まさに起こっている草の根運動、
OCCUPY WALL STREET(ウォールストリートを占拠せよ。)
先週土曜日の集会に集まったニューヨーカー、
まずこの声を聞いてください。
「ニュースクール・ユニバーシティのトーリーです。
私も来年卒業ですが、大学の学費がとても高く、
それを支払うために私達が大きな借金をかかえて卒業することを、
この活動を通じて知ってほしいと思っています。」
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こんな学生をはじめ、卒業しても仕事がみつからない人、
やっと就職したのに不況で解雇されてしまった人
そしてビジネスマン、ドクター、プロフェッサー、アーティスト、
本当にさまざまな人がいました。
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まずこの抗議行動を最初からおさらいしておきましょう。
始まったのは9月17日(土)
ウォールストリートで2000人規模のデモでした。
デモが終わっても200人ほどの人は家に帰らず、
ウォールストリートの証券取引所の裏手にあるズコッティ公園でキャンプを始め、
同時に毎日のように集会や抗議行動を始めたんです。
そして10/1にはブルックリンブリッジでで、
車道をふさいだということで、参加者800人近くが逮捕。
そのあたりから、世界的にその活動が知られるようになったんですね。

今ではアメリカだけでなく、日本を含む世界の200以上の都市に、
同様の動きが広がっています。

そして先週土曜日には、ウォールストリートから、
4キロ離れたワシントンスクエアパークへデモ行進。
ここはベトナム反戦運動で世界的に知られる公園ですが、
ここに数千人の市民が集まりました。
手作りのプラカードを持った人。年配の男女。
小さな子どもや赤ちゃんをつれた夫婦。
一見フリーコンサートでも始まりそうな雰囲気なんです。。。
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人々の輪の中心には主催者がいて、
「OCCUPY WALL STREET」とは何たるかを説明。
でもスピーカーもマイクも違法になるから使えない、だから
肉声で彼の言うフレーズをすぐまわりの人々が大声で繰り返し、
それを外側の人々がリピートして、まるでエコーのように広がっていく、
ヒューマンスピーカーなんです。
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メッセージが続いています。

「アメリカの99%である我々の意図のひとつは、経済、政治エリートたちに、
今の混乱を作り出した責任がある事を、世の中に知らせる事である。」
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アメリカではトップの1%が富の3割を独占し、
残りの99%で7割を分け合っている、という実態を、
彼らは不公平の象徴としているんです。

その99%の普通の人達がこの運動をやっている理由はもちろん、
アメリカの経済がひどい状況になっているからです。
失業率は9%を越えて、ニューヨークでは5人に1人が
貧困ライン以下で生活しています。
アメリカ人の年収はこの2年間で7%近くも減りました。
今は仕事があっても明日はどうなるかわからない、
人ごとではない、今何かしなければ。という気持ちで参加しています。
小さな女の子を連れたお父さん、ビジネスマンのユダさんはこう言っていました。

「もう何度もこの集会に参加してきたけれど、
僕はこの運動がかかげるメッセージに100%賛同する。
政治が大企業の利益追求に支配されているというのは本当だ。
アメリカの今の民主主義というのはそういうもので、
おかげで人々はシニカルになり、何を言っても無駄だと思うようになっていた。
こんな動きは60年代以来じゃないだろうか。
ここには素晴しいエネルギーがあると思うよ。」

同じくビジネスマンのスティーブさんは、

「ひどい不公平がある事を、長い間みんなが感じていたが、
それをようやくはっきりと認め、言葉にして語りあい始めた。
それがもっと大きな力になることを願うよ。」

その「語り始めた」言葉で人と人とをつないだのは、
ツイッターなどのソーシャルメディアでした。
後半はこの運動のパワーになっているソーシャルメディアについてお伝えします。


この運動の中心では、いつも何台ものラップトップが目立っています。

彼らは、フェースブックなどのソーシャルメディアが
大きなパワーを持ったエジプト革命にインスピレーションを得ているんです。

これまで言葉にできなかったけれど、ツイッターだったらつぶやけた本音。
その本音がつながって実体化したのが、今の運動と言えるかもしれません。

そしてこの運動自体も、とってもソーシャルメディア的というか、
自然発生的というか、はっきりとしたリーダーは不在。上下関係もなし。
それが真の直接民主主義、と彼らは言っていますが、
とてもオーガニックな感じなのです。

私はそこが、これまでのどんな運動とも違う、
2011年らしい活動だと感じています。

実はあまりにオーガニックすぎて、逆に、
「いったい何をめざしているのかよくわからない」という
批判を浴びたりもしています。

でも彼らは今はそれでいい、と言うんですね。

「まだはっきりした要求をかかげていないのは、まだ形成段階だからだよ。
今はたくさんの声を出すべき時だ。
その中からやがて最も重要なものを選び出していくだろう。」

そしてまだまだこれからもっと人を集めて大きくなりますよ、
という意味でもあります。

OCCUPY WALL STREET
これはアメリカだけの問題ではありません。
私達の声が本当に政治に届いて、世の中を変えることができるのか、
今週15日では世界71カ国、719都市で同時抗議行動が予定されています。

OCCUPY WALL STREETの動き、これからも目が離せません。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年10月06日

10/6(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今日は新パーソナリティ、Chigusaさんとの初トーク!

ニューヨーカーに「WELCOME BACK Chigusa!」というメッセージをもらって、
放送しました。

ロサンゼルス生まれだけど、生後間もなくニューヨークに移住、
4歳までニューヨークに住んでいたChigusaさんですから、
ウェルカムバックがふわさわしい!と思ったから!

Chigusa さんにとって第二のふるさとニューヨークから、
これからも毎週、まずみなさんに楽しんでもらえる、
そして元気が出るレポートをお送りしていきますので、よろしくお願いします!

さてニューヨーク、10月に入ってだいぶ気温が下がって、
今夜中の3時すぎですがもう12度まで下がっています。
そして10月といえば、メジャーリーグのプレイオフ
ニューヨークヤンキース、地区シリーズをデトロイトタイガースと対戦。
(残念ながら金曜日のゲームで敗退してしまいました!)

そして、ニューヨークの10月は、ある果物がおいしくなる時期です。
なんでしょうか?
そう、リンゴです! ニューヨークのことをビッグアップルとも呼びますが、
本当にリンゴがいっぱいとれて、おいしいんです。

そしてアップルといえば、これは悲しいニュースですが、
アップルコンピューターのCEO、スティーブ・ジョブズが亡くなったことが、
今から数時間前に発表されましたね。
世界中にショックが。。。きっと今も走っていますね。

本当は今日は、ニューヨークのアップルの話をしようと思っていたんですが、
急遽予定を変更して、
レポート前半は、ニューヨークから、スティーブ・ジョブズ氏の訃報、
ニューヨークのメディアはどうとりあげているのか、
スティーブ・ジョブス氏へのトリビュートをお送りします。

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<ミートパッキングのアップルストア>

ニューヨークのアップルストアの前には花やキャンドル、
そしてリンゴも置かれていました。

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<よく見るとかじったリンゴが>

スティーブ・ジョブズ氏が亡くなった、というニュースがとびこんできたのは、
ニューヨーク時間の夜、ちょうど夕食を終えた時間帯です。

つい先ほど街でキャッチしたニューヨーカー
「スティーブ・ジョブズが亡くなったのは大きな損失だよ。
僕にとってアップルといえば、
音楽やアートなどあらゆるインスピレーションの源だからね。」
そうコメントしてくれました。

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<ガラス張りのショップにはpost it(付箋)がいっぱい>

56歳という若さ。。膵臓ガンとの戦いの末に。。。ということでしたが、
 
昨日はiphone 4Sのラウンチの発表があったばかりで、
それが大きなニュースになったばかりなのに、
信じられない!というのは、日本のみなさんも同じですよね。


アメリカのメディアの報道、少しひろってみましょう。

まずニューヨークタイムスは、
「彼はパーソナルコンピューターの時代に私達を導き、モバイルの文化を変革し、
デジタル時代の音楽のあり方も変えた。」

ウォールストリート・ジャーナル
「彼は人々のテクノロジーへの考え方を変えた」

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<ここにもあそこにも付箋がぎっしり>


オバマ大統領は声明で、
「彼は情報革命を身近なものにしただけでなく、楽しいものにしてくれた。」

フェースブックの創始者、マーク・ザッカーバーグ
「スティーブありがとう。自分が作るものが
世界を変えることができる事を教えてくれた。」

そして、70年代からライバルとしてやってきたマイクロソフトの創始者、
ビル・ゲイツ
「彼ほど世界に深いインパクトを与えた者はそうはいない。
その影響はこれから何世代にも渡って伝わり続けるだろう。」


彼は素晴しいイノベーターであり、有能なビジネスマン。
でもそれだけじゃなかった。ドリーマーでもありました。
そしてそのドリームは、今や世界中の人たちのドリームと
つながったかのように見えます。

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<付箋にはメッセージが>


私はまさに昨日JFNの番組で、ジョブズ氏の後継者
ティム・クックよるiphone 4Sのラウンチをレポートしました。
その最後にこんなふうにしめくくりました。

「CEOとしてのジョブズ氏がいなくても、
アップルへの期待感やブランド感はゆるぎない。
言わばアメリカを象徴する、ディズニーのような存在になったと
言えるのではないでしょうか。」

その時は
まさか亡くなってしまうなんて思いもよりませんでしたが、
もしかするとウォルト・ディズニーのように、
伝説的な存在になっていくのかもしれませんね。

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<こんなメッセージも>

ところで私はアップルにはすごく思い入れがあります。
最初に買ったコンピューターは、マッキントッシュLCIII
ニューヨークに移住した直後、でした。
(今でもクローゼットに大事にしまってあります)
それからずーっとマックと共に生きてきました。

今はもうあまり言われなくなりましたが、
90年代ごろには、PC派、マック派、という言い方がありました。

当時はオフィスでも学校でもPC、つまりウィンドウズマシンが主流で、
マックは少数派、
デザイナーやミュージシャン、アーティストなど、
人と違うオリジナルを求める人が、
マックを使っていたんです。最初からデザインや
アートにこだわっていたんですね。

アップルのテレビコマーシャルも。
たくさん作られましたが、
常にカッティングエッジなアーティストの曲が使われていました。

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<日本語のメッセージも>


彼にはある有名なスピーチがあります。
スタンフォード大学の卒業式のスピーチで、学生たちによびかけたのは。
「ハングリーであれ、愚か者であれ、そして安住するな」

アップル製品には、
そんなジョブズ氏のスピリットとメッセージがこめられていました。

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<付箋のメッセージで描かれたアップル>

今では誰もがほしがるIPODや IPHONEになりましたが、
自分自身に正直に、今日を思い切り自由に生きる
ジョブズ氏のスピリットとメッセージは、
アップルの商品を通じてこれからも世界に広がって、
私達の生活を便利にしてくれるだけでなく、
私達の気持ちも元気にしてくれる、そう信じたいと思います。

THANK YOU STEVE, REST IN PEACE.


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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

【Webラジオ】10月6日(木)アメリカ ニューヨーク

★本日の放送内容を音声にてお聴きいただけます。下のボタンをクリック!
  

2011年10月05日

10月5日(水)のフラワーレポーターは、ロサンゼルスに住んで15年、現地でウェディングプランナーをされている岩瀬世征さんです。

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HP: www.iz-bridal.com
blog: http://ameblo.jp/iz-bridal


★役に立つ一言
”Love is patient, love is kind.It does not envy, it does not boast, it is not proud.”
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。
こちらは、聖書からの引用で結婚式でよく使われるんです。


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2011年09月29日

9/29(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

真木さああああん!!月日がたつのが早すぎる!
ついに真木さん最終回になってしまいました!

ニューヨークもどんどん秋に。。。ちょっと待ってー!という気持ちになりますね。
このレポートで、真木さんの中でニューヨークのイメージが
身近なものになってくれた、というのが一番うれしかったですね!

ニューヨークっていうのは楽しいところなんだなー、
日本ちょっと違うかもしれないけど、
人が夢をおいかけて一生懸命生きているというのは同じなんだなー、
そんなことを少しでも感じてくれたらうれしい!!

でも最後だからといってしんみりするのも真木さんらしくないし、
ニューヨークらしくないので、楽しい話題でしめくくりましょう!

ニューヨークの実りの秋、テレビの新番組が始る季節でもあります。
世界の交差点タイムズスクエアに今いくと、ヒットミュージカルや
新作映画の看板に混じって、テレビの新番組の看板が花ざかり!
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NYといえばSEX&THE CITYですよね。

真木さんもはまった、SEX&THE CITYのプロデューサーによる新番組なんかも話題に!
今日はニューヨークから大豊作の秋のテレビをレポート!

特にドラマを中心に紹介したいと思います。
この秋のテレビドラマ、今シーズンの3つの特色は?

1)スチュワーデス対プレイボーイ・バニー:60年代が舞台のレトロなドラマが豊作
2)SEX & THE CITYをしのぐか? ニューヨークを舞台にしたドラマが豊作!
3)アシュトン・クッチャーが豊作!(どういうこと?)


まず

1)スチュワーデス対プレイボーイ・バニー:60年代が舞台のレトロなドラマ
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スチュワーデスが出てくるのは、「PAN AM」
60年代にまだ空の旅が特別だったころ、
一斉を風靡したエアライン、パンアメリカン航空、パンナムを舞台にしたドラマ。
そしてプレイボーイバニーの方は「プレイボーイクラブ」 
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60年代モノといえば、大ヒットしたドラマ「マッドマン」というのがありますが、

この不景気の時代に、強く豊かだった時代のアメリカが懐かしい。。。
というレトロ感覚もあるのです。

2)SEX & THE CITYをしのぐか? ニューヨークが豊作!

この秋から来年にかけてオンエアされる、ニューヨークを舞台にした新番組は
記録破りの23本!

その理由は、もちろんニューヨークという設定やロケ現場が、どこよりも魅力的だから。
でもそれだけではありません。
ニューヨーク市がこうしたドラマの撮影や制作に対して免税措置をとって、
誘致にすごく力を入れているからです。
ロケものでは女刑事が活躍する「UNFORGETTABLE」
そして、スタジオ撮影もので話題なのは「2 BROKE GIRLS」
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SEX&THE CITYのプロデューサーによる新しいコメディドラマです。
いったいどんな内容なのかは、番組後半に詳しくお伝えしましょう。
その前に、この秋の豊作テレビ、特色その3)

3)アシュトン・カッチャーが豊作!

もちろん知ってますよね? 超人気若手俳優で
デミ・ムーアの16才年下のハズバンド。
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彼が主役のコメディドラマがスタート 
タイトルは、「TWO & A HALF MEN」日本語タイトルは「ハーパーボーイズ」

でも今年のはじめまでは「チャーリーシーンのハーパーボーイズ」だったんです。
そうチャーリー・シーンが、主役。でした。 今年はじめまでは。

ものすごい主役交代劇があったんですねー!!

ここ数年チャーリーの私生活がだんだんおかしくなり、キレた行動や発言続出。
ついに番組をクビになってしまいました。

でもこれだけの人気番組、終了するにはもったいない、というわけで採用されたのが、
アシュトン・クッチャーで、大金持ちだけど、大人になれないピーターパンという役。

しかも、毎回なぜか上半身裸で登場。これが毎週楽しみに。。。
あれ?これは私のような女性視聴者を狙っているのかな? 

クビになったチャーリー・シーンは、おかげでますます注目を集めた上、
キャンセル料として20億円をうけとったばかり。
ちなみにこの春のトークショーツアーでは、収益金の一部を、
日本の震災被災募金に寄付。バッドボーイだけどホントはいい奴なんですね。


さて後半はSEX&THE CITYのプロデューサー Michael Patrick Kingが世に送り出した、
新しいコメディドラマ。

今回もどんなゴージャスでセクシーな番組? と思うと、これがちょっと、いやかなり違う!!
タイトルからして「TWO BROKE GIRLS」BROKEというのは、金欠。
(I CAN’T GO OUT BECAUSE I’M BROKE! 私一文なしで出かけられないわー、みたいに使う)
舞台はニューヨークの若いアーティストやミュージシャン、ヒップスターが住む街、
ブルックリンのウィリアムズバーグ。

主役のガールズふたりは、ウェイトレス。しかもダイナーという
日本で言えば大衆食堂みたいなお店。
そのうちひとりは、 元ビリオネアのパパがウォールストリートの詐欺師で
逮捕されて一文無しになっちゃった、と設定も時代を反映。

要するにビンボーだけどがんばってる女の子たちが主役。
はっきり言って今ニューヨークの若者は基本的にお金持ってません。
なにしろこの大不況時代。
市民の5人に一人が貧困ライン以下で生活していますからね。
ヒップで才能があるアーティスティックな若者は、金欠が当たりまえ。

でも彼らには夢があるんです。
2 BROKE GIRLSも、将来は手作りカップケーキの店をオープンするのが夢。
ちなみに、カップケーキで成功した女性、現実にかなりいます。

お金がなくても、色んなことがうまくいかなくて夢を忘れそうになっても、
一歩立ち止まって、もういちどがんばってみる。
それがニューヨーカーだし、人間ってもんですよね。

お互いに夢を大切にこれからもがんばりましょうね!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年09月22日

9/22(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは国連総会開催中、マンハッタンは大渋滞中です。

しかも車道だけでなく、舗道も大混雑。。。
1年前に比べ確実に人が増えているのを実感。
さらに自転車道。。。。ニューヨークでは自転車通勤を奨励しているのです。

でも実際は、交差点では信号無視する人と
(ニューヨーカーは青信号を待ちません)
自転車と、なんとかして少しでも進もうという車の3つどもえで、
大変なことになっています。

そんなニューヨーク、確実に季節はうつりかわり、
時代が変わっていくのを感じています。
特にこの秋、911の10周年があったこと、
そして、ワールドトレードセンターに10周年にして、
ついに追悼碑が完成し、先週、911の翌日から一般公開されたことです。

実はこの追悼碑はフラっと行っても入る事はできません。
誰でも、そして無料で入れるのですが、
オンラインで予約しなければならないんですね。

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そしてその予約が始ったのが2ヶ月前、7月11日でしたが、
私はその日の夜に予約試みて、とれたのが今週月曜日19日でした。

今日のレポートはそのワールドトレードセンター、911メモリアルミュージアム、
追悼碑をレポートします。

ワールドトレードセンターというのは7つの高層ビルが集まる
ビルディングコンプレックスで、縦横が200メートル四方くらいの
かなり大きなエリア。
数年前まではただ工事現場だったこの場所、久しぶりに訪れるとびっくりします。
目の前には2013年完成予定の超高層ビルONE WORLD TRADE CENTERが
もう82階まできていて、2006年に再建された
7WORLD TRADE CENTERとともに、
既に新しいダウンタウンの風景ができつつあるんです。


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しかし全体的には、まだ高いフェンスに囲まれた工事現場、
大型クレーンや、コンクリートミキサーがひっきりなしに通っています。
観光バスも通り過ぎて行きます。ここは観光地でもあるんですね。
でも中がどうなっているのかよくわからないし、
メモリアルミュージアムも外からはまったく見えません。

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フェンスには「メモリアルミュージアムはこちら」という矢印がついています。
それに従って進むと、敷地の南のはしの空き地のような場所に、
もうたくさんの人が並んでいました。

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そこでチケットと身分証明書をチェックして、建物の中に入ると、
まるで空港のようなセキュリティチェックポイントがあります。
金属探知期がずらりと並び、爆発物探知犬の姿も見えます。

そんな厳重な警戒のセキュリティチェックポイントをぬけて、
再び外に出ると、
そこは既にワールドトレードセンターの敷地内、
しかも工事現場のまっただ中でした。

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フェンスの間の狭い通路を進みますが、視界に入ってくるのは大型クレーンや
巨大な鉄骨、地下に向かってぽっかり空いた穴など。
工事のノイズに圧倒されながら歩いて行くと、突然視界が開けました。

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そこには秋の青空の下に、広大な緑の公園が広がっていました。

木々の間にはベンチがおかれ、人々がそぞろ歩き、
その雰囲気はごく普通の公園、
都会のオアシスといった雰囲気です。

でも普通ではないことは、すぐにわかります。

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警官の姿がとても多いし、
緑の木々の向う、ちょうどサウスタワーがあった場所は、
たてもののフットプリントがそのまま、
巨大な四角いプールになり、
その四方からは水が滝のように流れ落ちています。
プールの四方は黒い大理石で、そこに犠牲になった方の名前がほりこまれています。

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名前の上に薔薇の花をたむけている人もいらっしゃいました。

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みんな静かにそれをながめたり、写真をとったりしながら過ごしています。

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私もそこで一人黙祷しました。

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サウスタワーの反対側、ノースタワーがあった場所にも、
同じようにプールが作られています。

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その真上には、建設中のONE WORLD TRADE CENTERがそびえています。

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ここに立って、まるで水のカーテンのような滝を見ながらこの水音を聴いていると、
まわりは工事現場なのに、たくさんの人もいるのに、
この水しか見えない、音しか聞こえない、そんな気持ちになっていきます。

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工事現場のまっただなかに現れた、二つの美しい水の慰霊碑は、緑の木々がつくる、
癒しの空間でした。

かつてタワーがあった場所には、建物を一切作らずに
滝の流れ落ちるプールだけにしたのはもちろん、
その周りも含めトータルで広さ16エーカー、
およそ6ヘクタールもの広い敷地をつかった、ゆったりとした空間です。

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もともと商業用地、普通ならより多くの建物を建てたいところを、
犠牲になった方々へのレスペクトということを何よりも優先し、
このような慰霊の空間が作られたことは、とても納得できる、
訪れた人の多くはそうコメントしていました。

そのビジターは、半分はニューヨーカー、中には家族づれ、
小さな子供達をつれた人もいました。

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そして半分は世界中からのツーリスト。
それぞれの思いを胸にここを訪れ、また去っていく、そんな場所でした。

私自身はここを訪れることで、現実から一度切り離され、
10年という時間を巻き戻すことができた気がしました。

どうしても普段は忘れている事を、
ここに来れば思い出す、私たちにとって、とても大切な場所だと感じました。

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そして、この不思議なほどピースフルな空間を後にすると、
そこには再び、現実のニューヨークが広がっていました。

何があっても生活は続いて行く、時間は流れていく。
それもまた大切なことなんですよね。

この911メモリアルミュージアム、
最初にお話したように、オンラインで予約してフリーチケットをとることができます。

アドレスは
http://www.911memorial.org/visitor-passes
ニューヨークに来たらぜひ訪れてみてください。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年09月15日

9/15(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

先週もお伝えしたとおり、ニューヨークは911の10周年を迎えました。
厳重なテロ警戒の中、
オバマ大統領も参加して、しめやかに追悼式が行われ、
平和と友情と感謝のメッセージを世界に発信しました。
私たちニューヨーカーとしては、
無事に終わってくれてよかった、というのも本音です。

毎年の事ですが911が終わると、ニューヨークは本格的な秋。
忙しい季節でもあります。
新学年がスタート。
そして、明日までファッションウィークも開催されています。

年に2回のNYコレクション、今回も世界中からファッション関係者が集まって来ています。
このコーナーでも毎回色々なイベント、ファッションショーなども紹介しきましたが。。。
ファッションショーというのは、コンサートやブロードウェイのように
チケットを買って見に行けるものではありません。
あくまでファッション関係者だけが、招待されるもの。
でもここ数年NYでは、一般人にもファッションウィーク参加してもらいましょう!
という催しがあって、これが超人気なんです。

その名も、FASHION’S NIGHT OUT 縮めてFNO
日本語にすると。。「ファッション夜遊び」


どういうことかというと、コレクションが始る前の夜、
ニューヨーク中のブティック、デパート何と1000件が参加して、
特別に夜遅くまでお店をオープン。

しかもオープンしているだけでなく、
デパートのイベントスペースにはファッションセレブが続々登場!
この日しか買えない限定グッズもいっぱい!
もうマンハッタン中をランウェイにしてしまおう! という
まさにファッションの夜遊び、秋祭り!というイベントなんです。

今年は私も夜遊びしてきましたので、今日はその模様をレポート!!


私が足を運んだのは、
世界一の売り場面積を誇る、有名デパートMACY’S
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ちょうど帰宅時間の6時前、お店のまわりの至るところで、
モデルの卵みたいなきれいなお姐さんたちが、FNOのおそろいのTシャツ姿で、
客寄せ。
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MACY’sデパートの正面広場に行くと、既に人で埋まっていました。
ファッショニスタはもちろん、私みたいなフツーのニューヨーカーでぎっしり。
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広場のど真ん中には特設ステージが作られて、
このあと始るジョス・ストーンのフリーライブの準備の真っ最中、
かと思うと反対側から黄色い完成が聞こえるので、人をかきわけて行ってみると。。。
カメラの列の間からかろうじてちらりと見えたのは、
大ヒットテレビシリーズ「AMERICA’s TOP MODEL」の審査員の一人、
ランウィコーチのMISS J ALEXANDERでした!
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デパートに入る前からもう盛り上がりっぱなしのファッショニスタたちに話しかけてみました。

ドイツ人のリサさんは「素敵なフェスティバルがあるというので来てみたの、
新しいファッションを見たかったのよ。」
次の男性は「ファッションは素晴らしいもの。
ファッションのフェスティバルをいっしょに祝いたくて来たんだ。」
最後の女性は「ファッションも見たかったけど、ダニエル・ラドクリフにも会いたくて来たの!」
ハリーポッターも来てたんです!
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インタビューしている間にもものすごい数の人が
デパートに吸い込まれて行くのに圧倒されながら、意を決して中へ!
すると正面売り場では、モデルさんも着ていた、
今日しか買えない限定FNOのTシャツが飛ぶように売れています。
その隣ではおねえさんたちが色とりどりの薔薇の花を配っていました。
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しっかり薔薇の花をゲットして、エスカレーターで2階へ。
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上がったところにお立ち台がずらりと並び、その上ではポーズをとるモデルさんたちが。。。
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いきなりファッションショーになってるんです。
生のDJがダンスミュージックをプレイ。
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VIPのお客さんは片手にシャンペンで雰囲気出しています。
プロも素人も私もいっしょになってシャッターおしまくっていると。。。

フロアの反対側から、また黄色い声が。。。
見るとものすごい数の女子がおしあいへしあいして、
その向うに誰かセレブがいるのはわかるんだけど、まったく見えない! 
なんとカリスマデザイナーのレイチェル・ロイだったそうです!
その後には元デスチャのケリー・ローランドが来てました。

こんな感じでどのデパートもセレブでいっぱい。

限定グッズで話題だったのは、シャネルのマニキュア LE jeans De CHANEL
ブルージーンズのようなブルーのすてきな色のマニキュア$29
そして、ステラ・マッカートニーのチャームブレスレット$165

こちらもものすごい勢いで売れていたという情報が入っています。

このFASHION”S NIGHT OUT
もともとはリーマンショックの後の2009年、
低迷する経済を何とかしよう! とヴォーグの編集長、
アナ・ウィンターの呼びかけで始ったんですが、
これがなかなかニューヨークのローカルビジネスへのいい経済効果になっているもよう。

またビジネスだけでなく、さっきちょっと紹介した限定FNO Tシャツ
この売り上げの40%はエイズ基金に寄付されます。
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またこのお祭りは、911の直前でした。
街が重—い雰囲気になっているところに、ちょっぴり息抜き、
これも地域の経済のため! とみんながいっしょに数時間の夜遊びを楽しんだ。
そんなイベントでした。

さて後半はせっかくなので、集まったNYのファッショニスタたちに、
この秋のおすすめのトレンドを聞いてみました!

最初にキャッチしたマリアさんは、実はこのデパートのバイヤーさんです。
彼女のおすすめはとにかくメタリック、ゴールド。
それほどギラギラのメタリックではなく、光るサテンのブラウスや、
バッグ、マニキュア、アイシャドーなどのメタリックな色を使うのがおすすめだそうです。

ボヘミアンルックの女の子は、「明るい色使い、スカーフ、そしてもちろんボヘミアンルック」
明るい色使い、たとえばオレンジのスリムパンツや、
ゆったりしたシルエットのカーディガンあたりが人気になりそう。

そして前半にも登場してくれたドイツ人のリサさんのお気に入りはセイラールック。
ブルーのストライプがおすすめだそうです。

他にはカラフルなプリントとプリントをあわせたり、タータンチェックだったり、
この秋は色がポイントになりそうな感じ。

ちょっぴりでもトレンドを取り入ると、気分も上がって元気になれそう。
ファッションも私たちを元気にしてくれるためにあるんです!
みなさんもこの秋のファッション楽しんで下さいね!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年09月08日

【Webラジオ】9月8日(木)アメリカ ニューヨーク

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9/8(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

911から10周年。

もう10年たったなんて信じられない。。でも確実に10年たっているんですよね。

ワールドトレードセンターの跡地では、
今年ついにメモリアルミュージアムがオープン、
(これについては、また改めてレポートしたいと思っていますが)
まだまだ工事現場の状況ですが、
完成すれば104階、NYでもっとも高いビルになる、ONE WORLD TRADE CENTER
(通称フリーダムタワー)も80階まで完成して、夜はライトがまぶしいほどです。

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でもそんな世間の騒ぎに私たちニューヨーカー、
ちょっぴり置いていかれたような気分にもなっています。
もちろん遺族のみなさんにとっては、愛する人をなくした悲しい記念日。
犠牲になった方、直接知っている人にはいなくても、誰かの親戚、誰かの友達、
どこかでつながっている。
だからニューヨークにとってはとてもプライベートな記念日でもあるんです。

この日をいったいどう迎えればいいのか、ニューヨーカーは今すごく考えている。
何をするかより、どう考えるかの方が大事だったりします。
これからの10年に向けて、いったいどういう日にしたいのか?
そんなことを考えている時ある人に出会いました。

建築デザイナーのソノ・マサユキさん。
彼は実は7年前の2004年、もうすぐオープンする
メモリアルミュージアムよりずっと早くあるコミュニティのためのメモリアル、
慰霊碑をデザインしました。

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(C)Kirit Makita

そのコミュニティというのは、スタッテンアイランドという島、
マンハッタンから、ニューヨークハーバーをはさんだ反対側にあって、
多くの人が通勤フェリーでウォールストリートに通勤していて、
犠牲になりました。
またここは消防士も多く住む島として知られ、
トータルで263人もの人が亡くなっています。

今年の911を前に、ソノさんといっしょにスタッテンアイランドに行ってきました。

今日はソノさんに追悼碑を案内してもらいながら、
この10年、911と、そして遺族と常に向き合ってきたソノさんが、
いったいどういう気持ちで10周年を迎えているのかも、
教えてもらいたいと思います。

ウォールストリートの南の端のフェリーターミナルから、
NYハーバーを渡ること20分、

Statue_of_liberty.jpg

途中、自由の女神の立つリバティアイランドのすぐ横を通って、
スタッテンアイランドに到着。
マンハッタンの摩天楼を見晴らす素晴らしいスポットに、
911の慰霊碑が建っています。

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すぐ後ろにはマイナーリーグのスタッテンアイランド・ヤンキースの球場があり、
夏の終わりの夜を楽しむ人の歓声にまじって、
港に打ち寄せる波の音や、秋の虫の声も聞こえてくる、
そんな場所で、ソノ・マサユキさんに追悼碑の事をお話してもらいました。

SONO
「メモリアルが建っている場所は、海辺でちょうど正面にかつて
ツインタワーが見えたところが選ばれています。
慰霊碑は基本的にはすごくシンプルにしようというのがありました。
犠牲になった方たちのために一番言いたかったこと、
メッセージは。。。彼らは朝仕事に出かけて
急に返って来れなくなったじゃないですか。
メモリアルというのは戦争の慰霊碑も含めていっぱいありますが、
それとは性質が違う。
日常の中でちゃんとお別れも言えなかった人たちが対象ですから。
僕が最初この敷地に来て思ったのは、当時ここから見えていた
グラウンドゼロのぽっかりあいた上空に、彼らがまだいるような気がしたんです。
だから何というか。。。繋ぎ戻すと言うか。
我々と彼らを繋ぎ戻すシンボルになるものができれば、というのがモチーフです。

Megumi
「こうやって見ていると、白い二つの翼が空に向かって
両手を広げてお迎えしているというか
“お帰り!”って言っているような気がするんですよね。
それって今ソノさんが言ったことなのかな、なんて思いました。」


Postcards2.jpg

SONO
「そうですね、だから国家とか、政治とか、宗教とかという要素は
なくそうと思いました。完全に個人、そして人々の象徴にしたかったんです。
そして最初のコンセプトのスケッチ模型を作る時に、ハガキを2枚使って、
それを島から亡くなった人の人数分に拡大して、その大きさで犠牲の重さを表す。
かつ世界で一番大きなポストカードを作って、みんなあそこに送りまた受け取ろう、
ずっと覚えていよう。そこからデザインが始ったんですね。
で実際に形にする時に大事だったのは、色々な角度から見ると
いつも違うものが見えるようにしよう。角度によって印象が違って、
腕を広げているように見えたり、翼のように見えたり、
人によっては本や日記のページが開いているように見えたり。
船の帆先のように見えたり。。。ということです。

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(C)Masa Sono

で、内部に亡くなられた方々の名前、職業、生年月日と、
その方の横顔の一筆書きのスケッチのようなシンプルなアウトライン、
横顔のシルエットが石で切り抜かれています。
その名前と横顔の間に花を置いたり手紙を置いたりする場所があって、
またそこから太陽の光や夜のイルミネーションの光が入って、
横顔を浮かび上がらせるようになっています。

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(C)Suisho Mizoguchi

実際にデザインの作業に入った時には、
遺族の方々にアルバムを持って来ていただいて、
いっしょに横顔をスケッチしました。みなさんの許可が出るまで
何度も書き直したりしながらやっていたんですが、
こういう事は僕も経験がなかったので。。。
遺族の方々はとてもエモーショナルです。でもそれも人によって違う。
アルバムを開いたとたんに泣いてしまう人も大勢いましたし。。。
これまでアルバムも見る事ができなかったという人もいらっしゃいました。。。
かと言えば、“あいつはこんな奴だった”なんてジョークを飛ばす人も
いましたしね。」

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遺族たちの思いがこもったメモリアルをいっしょに作り上げてきた
ソノ マサユキさんにとって、
911の10周年に必要なものは「イマジネーション」だといいます。
いったいどんな想像力なのでしょうか。

SONO
「ここで毎年911に地域の人たちと市の人たちとの集会があるんですが、
その時に工事中にお会いした遺族のお子さんが、去年のセレモニーであったら
もう中学生でびっくり! でもそういうことなんですよね。
それだけの時間がたっていて、そうやって前に進んでいる、
そういう意味では10周年というのは意味があるんです。
ニューヨークの人は皆忙しくて、生活に追われて目の前しか見ていないで
走っている状態になってしまっている。そういう時にこういう節目があると、
一歩下がって立ち止まって考える。。。そういうことがないとだめなんです。
要するに集団の記憶ですからね。スタッテンのコミュニティ、ニューヨーク、
そしてアメリカ中の集合的な記憶として埋めて行けるとは思いますけどね。

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SONO
「フリーダムタワーが大分姿を現れて来て、どんどん高くなっていますよね。
また新しいシンボルになるわけです。あれが建っている理由は、復旧作業をして、
今は車椅子になっている人、癌になって亡くなってしまった人がいたから。
そんな人たちの上に立っているわけですよね。でもそれはもう見えないですよね。
今行ってもただの工事現場です。でもそういう目に見えない部分というのも
ちゃんと見えるような、考える、想像できるような余裕というか、
本当は当然の事なんですが。。。そういう状態に行くべきだとは思います。」

ソノさんと話しているうちに、私の中で少しずつ考えがまとまってきました。
決して忘れてはいけない日なのはもちろん、
911というのは私たちが一歩立ち止まって振り返り、
同時にここから未来を見つめて、
私たちがこの世界を、どんなふうに私たちの子供達に残したいのか、
それを考える日だということです。


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ニューヨークで、そして日本で
それをいっしょに考える日になれば、
ニューヨーカーとしてこんなにうれしいことはありません。

Photo by
Masayuki Sono, Kirit Makita, Suisho Moriguchi and Megumi Sato
(クレジット表記のあるもの以外)


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年09月05日

9月5日(月)New Yorkから榮枝洋文さんのレポートです

今日はADKアメリカのCFO で株式会社 アサツー ディ・ケイ(ADK)ニューヨークのCFOをされている傍ら 、NYまたアメリカで活躍する、またアメリカンドリームを目指す若者を応援すべく、NPO法人「アメリカンドリーム・ジャパニーズ・ネットワーク(JaNet)」の理事長を引き受けていらっしゃるニューヨークで最も盛り上がっている「時代の人」


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自称 「ミスタータイムズスクエア」の榮枝洋文さんにアメリカ経済の『今』についてレポートをしていただきました。

(世界一目立ち 世界一賃貸料が高いタイムズビルのビルボードを広告会社として担当!年末の世界が注目する100万人イベントのカウントダウンを仕切っているのは、実は日本人、日本企業なのです。)


アメリカはレイバーデーの連休最後の日で、いわゆる「マーケット」は開いておらず、連休モード。

観光客で賑わっていました。

広告、マーケッターのご視点から、榮枝さん御自身の肌で感じられていることをお話頂きました。

Qさて、日本でも伝えられてますが、ドル安が進むなど、アメリカの経済悪化が心配されています。榮枝さんは、どうご覧になりますか?


心配をすると心配になってしまうんですが、これをチャンスと捉えれば、楽しいことが実際起こっている、或はいろんな教えをもらっていると思えば楽しいと思います。


買い物や、観光客もたくさんきているので、景気が悪くなっていると感じるのがしんどいと思います。


Q先日、アメリカの国債の信用格付けが引き下げられ、日本でも大きく取り上げられました。アメリカの方々は、どのように捉えているんでしょう?


真っ二つにきれば シリアスに捉えて、この先どうなるのか? 
と思うのもありかと思うんですが、70年続いたAAAに変化があるのも、先日地震がきたのも常に世の中にあるんだという教訓を学べたという点で考えれば、ラッキーだったと思います。

Qアメリカ経済がなかなか良い方向に向かっていかない原因は、なんだと思われますか?


うーん、良い方向に向かっていると思いますよ。
この先は二番底というものがやってきて、それから上に向かうであろうという期待感もありますね。


Qアメリカで、今、注目されている産業やビジネスはありますか?


ネット関係という大きな括りで考えれば、沢山の新興企業、産業がなどが生まれてきています。
シリコンバレー関係、東海岸などで盛んな産業などが注目です。


Q榮枝さんは、アメリカで活動する若者を応援するNPO法人「アメリカンドリーム・ジャパニーズ・ネットワーク」の理事長もつとめてらっしゃいますが、このNPO法人では、具体的に、どのような活動をしているのでしょうか?


個人で頑張っていらっしゃる方が多いんですね。
そういう方を支援する場所などが少ないと感じました。
そういった目的で活動しています。

QこのNPO法人を利用される方は、どんな人が多いですか?
アメリカでどんな活動をしようと思ってる方が多いんでしょう?

幅広いですね。
学生、主婦、アーティスト、個人事業主、企業を目指している方、長期滞在で来られている方、様々です。


NYって夢を叶えたいと思ってこられている方が多いんです。
それが事業なのか、ビジネスなのか、就職なのか、パフォーマンスなのか・・・は様々ですが。


それを個人一人で考えていると大変。どうしていいかわからないと思うんです。

そういった時に日本語が使える環境を与えられる場所を提供することで、いろんなネットワークが出来ます。

最近はアジアなどに目を向けている方もいらっしゃいますが、引き続きNYもいろんな事の震源地になると思います。


【榮枝洋文さんプロフィール】


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神戸生まれ。コロンビア大学でMBA取得。広告マーケティングのグローバル戦略畑
で15年の経験を持つ。世界中が注目する年末カウントダウンのイベントを支援し、毎年10億人が視聴する年末カウントダウンのクライマックスを演出。ベンチャー投資相談から、日本人留学生のキャリア開発コンサルタントまで請け負う。日本広告業協会広報誌コラムニスト、ニューヨーク日本人起業化相互協力の会「一旗会」幹事、NPOJaNet理事長などを兼務。

HP *NYの日本人の夢と希望と勇気と英知と情熱がたくさん集まる場所、それが
JANET会館 janet榮枝理事長のリーダーシップのもとにいよいよオープン!!!
http://japanesenetwork.org/sponsers/fundforhall

2011年09月01日

9/1(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク先週末珍しくハリケーが襲来
地下鉄が止まったり市内で10万世帯が停電するなど大変でした。
なにしろこのハリケーン・アイリーン、
ヨーロッパ全部すっぽり入るくらいの大きさだったそうで、
アメリカ東海岸全体に大きな被害が出たんですが、
幸い私の近所は無事でした。

そのハリケーンもすぎてニューヨークは夏の終わりのさわやかなお天気

毎年最後の夏を祝うイベントもいっぱい
月曜日からはUSオープンテニス!

今週はおそらく日本ではこの番組でしか紹介されない、
でもニューヨーク地元ではすごい人気のイベントを紹介します。

「ハーレム・デー」

「ハーレム」というのはマンハッタンの北の方、
アップタウンにある地域のこと。
ジャズとかR&B, ヒップホップ好きな人は知ってるでしょう?
あの「アポロシアター」があるのがハーレム。
マイケル・ジャクソンもスティービー・ワンダーも、アポロシアターから生まれて来た。

ブラックミュージックだけでなく、アメリカのあらゆるポピュラー音楽、
ジャズやブルース、R&Bやヒップホップはもちろん、
ロックンロール、そしてそこから派生したロックも、エレクトロもダンスミュージックも全部、
もとをただせばそのルーツは黒人霊歌や労働歌などのブラックミュージック!

ハーレムというのはアメリカのブラックミュージック、
ブラックカルチャーを育てた、「ふるさと」のような場所。

そんな「ふるさと」のような街のお祭りだから、
大都会のニューヨークらしくダイナミックなのに、
何となく故郷の縁日のような懐かしい匂いがしたりする、
そしてもちろん音楽でいっぱいの世界中どこにもない街のフェスティバル、
「ハーレムデー」を今日はレポート。
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まず、ハーレムデーに集まった人たちの声に、ハーレムデーって
どんなフェスティバル?と聞いてみました。

ハーレム在住のMS. Gは、「ハーレムデーは、長い歴史を持つハーレムで、
みんなが集まっていっしょに食べたり、何かを学んだりするフェスティバル」
市内から来ている女の子は「色々な食べ物、ダンスやアクティビティが楽しめる、
すごく大きなイベント」
もうひとりハーレム在住の女性は「コミュニティ、そしてファミリーが集まって、
お互いに助け合いながら楽しむ素晴らしいフェスティバル」

こんなふうにコメントしてくれました。

マンハッタンのアップタウンにあるハーレムは、
セントラルパークの北、広さでいうと東西2.5キロ、南北4キロくらいのエリアに、
ブラックカルチャーがギューっと凝縮されている雰囲気の場所。
ここで20世紀のはじめには、ジャズを中心に
ハーレムルネサンスと呼ばれるほどのブラックチャーが花開きました。
今もその頃の美しい建造物やゴスペル教会などが残る、歴史を感じさせる街並です。
そんな中にジャズクラブがあったり、ストリートバスケのコートがあったり。
スイカ売りの屋台があったり、他にはどこにもないこの街の文化と雰囲気を味わおうと、
世界中からの観光客もたくさん訪れています。
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ハーレムデーには135丁目の東西1.5キロにわたり、
広いストリートの両側に屋台がギッシリ。その屋台も。。。
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フライドチキンやスペアリブなどのソウルフード、レモネード、
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アフリカンファッションやお香やオイル、派手派手な帽子、
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ファンキーな柄のTシャツ、雑貨、R&Bやヒップホップのミックステープ、
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オリジナルのアート、アクセサリー、
どれもこれもハーレム以外では食べられない、買えないものばかり。
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そんな屋台の間を、あらゆる肌の色のあらゆる年齢の人々が行き交っている。
それぞれの屋台が大音量でR&Bやヒップホップをがんがんかけているから、
それにあわせて路上で踊り出す人もいっぱい。
レモネード片手に盛り上がっていた女子4人組に話しかけてみました。

「今日はダンスのパフォーマンスをしに来たの。
踊ったのはアクロバットをふんだんにとり入れた
コンテンポラリーなダンスピースで、お客さんがものすごく盛り上がってくれてうれしかったわ」
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彼女たちはアップタウン・ダンスアカデミーに通う、アマチュアダンサーなんですね。

こんなふうに歌やダンスを披露するトレーラー式の舞台もいくつか用意されています。

中でも最大のステージは、ニューヨークの超人気ラジオステーション、
R&B専門のKISS FMの舞台。

ハーレムと切っても切れない音楽ですが、
そして音楽と切っても切れないのがラジオ、というわけです。

ステージではちょうど、R&BスターのJOEがパフォーマンス中。
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ヒット曲「ALL THE THINGS」を歌い出すと、観客は大合唱で盛り上がっていました。

毎年このハーレムデーでコンサートを開いているKISS FMのアソシエートプロデューサー、
KEN SIMMONSさんに聞いてみました。
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「KISS FMは毎年ハーレムデーでイベントを開いているけれど、
今年はキッスの30周年のお祝いも兼ねている。ちょうどステージで
JOEがパフォーマンスしたんだけど、
全身パープルでパープルの蝶ネクタイでドレスアップして、観客を盛り上げてくれたね。
KISS FMはR&Bステーションで、JOEはそのコアアーティストの一人だから、
彼が出てくれて本当にパーフェクトだったと思うよ。」


アメリカのあらゆるポピュラーミュージックのルーツとなったブラックミュージック。
そのふるさとのようなハーレムのお祭りだから、とにかく音楽があふれまくり。
そして音楽と切ってもきれないのがラジオステーション。

メインステージでイベントを行なったKISS FMだけでなく、
ハーレムの小さなコミュニティラジオステーション、WHCRも、ブースを出していました。
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DJのTINA DIXONさんをキャッチ

彼女はもう10年もこのステーションでしゃべっていますが、
ハーレムが大好きでついに2年前にひっこしてきました。

「ここは大都会の真ん中なのに、まるで故郷の村のような暖かい雰囲気があるの。
こんな場所は他にはないと思うわ。」


ハーレムの青空に響き渡る、R&B、ソウル、ヒップホップ、そしてラジオ。

今は多くの人で賑わうハーレムですが、実は90年代なかばくらいまでは、
ドラッグなどの犯罪の巣、危険な地域と言われていました。

でもここ10年は、ニューハーレムルネサンスと呼ばれるほど盛り上がっています。
マンハッタンの中でも手頃な家賃で住める場所として再開発され、
安全になったハーレムには、あらゆる人種の人が移り住んで、
新しいコスモポリタンな文化が生まれているんです。

前半に登場してくれたKISS FMのKENさんは、こんなふうに語ってくれました。

「ニューヨークの文化の中心地の一つハーレムは、
今これまでにないほど大きくなって来ている。
たとえばオバマ大統領がレッドルースターという新しいレストランで
資金集めパーティをやったおかげで、全米がハーレムに注目したんだ。
こういう新しいレストラン、ホテルもどんどんてきている。
何年か前にはクリントン元大統領が、ハーレムにヘッドクォーターを構えたことも
象徴的だ。今ハーレムはブラックだけでなく、あらゆる人種国籍の人が集まる、
ユナイテッド・ネイションみたいな場所になっている。
ニューヨークに来たら、ハーレムを見ずして帰るなんてありえないと思うね。」


ブラックカルチャーを育んだ、ふるさとのあったかい雰囲気を残しながら、
世界のあらゆる人種国籍の新しいビレッジとして
未来に向かって変って行くハーレム。

もしニューヨークに来るチャンスがあったら、アップタウン、ハーレムを、
ぜひ訪れてみてください。

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(日本人のゴスペルコーラス隊もパフォーマンスしていました!)

Photo by Romi Uchikawa

Ken Simmons (Kiss-FM) photo by Megumi Sato

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年08月29日

8月29日(月)アメリカ・アリゾナ

今日は、アメリカ・アリゾナ州の街「セドナ」とつなぎます。

セドナといえば、パワー・スポットが数多くある場所としても有名ですが、フラワー・レポーターをつとめていただくのは、そのセドナで、旅行会社を経営されていて、「スピリチュアル・ナビゲーター」もやってらっしゃる「丹羽嘉一(にわ かいち)」さんです!


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Qまず、セドナが、なぜパワースポットと言われるのか?教えて頂けますか?

80年代の初めにアメリカ人のブライアン・ページさんという霊感師の方が土地のエネルギーがおかしいんじゃないか?と疑問を持って、そこからパワースポットと呼ばれるようになりました。

Q特に、人気のスポットというと、どんなところがありますか?

4大パワースポットが人気です。
パワースポットというのはエネルギーの増幅作用がある場所なんです。
日本の方は良いアンテナを持っているのでわかるんだと思います。


特に日本の女性の方はパワースポットで普通の土地ではないことを体を持って感じるのが強い。
五感以上の感覚、第六感的なものも持っているんです。


Qよく、気温が低いというのもあると思いますが、そういうのは本当なんですか?

人それぞれに感じる人がいます。
気温で感じる人や、ざわつきで感じる人、匂いで感じる人などがいます。

Q4大パワースポットの特徴は?

例えば一番小さいのはエアポートメサ。
世界平和の祈りのためには一番いい場所です。
ここは比較的楽に行けます。


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ベルロックは行くのは少し難しいですね。
出会いの祈りの鐘を鳴らす場所です。

出逢いを求めている人が、世界のどこかにいるパートナーに向けて鳴らすベル。
セドナでわくわく!


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ボイントンキャニオンは魂の癒しをする実践、練習をする場所。
アメリカ建国当時にかなりのネイティブアメリカンたちが命を落としているパワースポット。
ここで尊い地球人同胞の魂の癒しの実践を。
このカチナ・ウーマンにはネイティブアメリカンの故郷の青い星、カチナからの神聖なエネルギーが降り注いでいるとされる。岩のてっぺんが女性の顔のように見えるところからこの名前が。


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カセドラルロック。
ゴールインしたいパートナーと行く場所。
意味は大聖堂という意味。

自然のエネルギーの増幅器の上で手をつなぎ合わせれば共鳴して宇宙に繋がって行きます。


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ちなみに写真も現地と繋がっていますので、待ち受け画面などにしてもいいです。

Q「スピリチュアル・ナビゲーター」としては、どのような活動をされてるんでしょう?

それぞれの方の能力開発のお手伝いをしてます。
人それぞれ持っている能力は違うので、それを感じて開発したりしています。

番組では紹介できませんでしたが、セドナに行った時に、会話に花が咲くような「役に立つ一言」を教えていただけますか?

(役に立つ一言)
Prayer through powerspots can heal Fukushima.
May the benevolent prime minister emerge for the future of Japan.

日本語訳:パワースポットを通じた祈りが福島を癒します。日本の未来のために光る仕事をする首相が出現しますように。


2011年08月25日

8/25(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは夏の終わりのさわやかなお天気
そんな中実は昨日ニューヨークで地震があったんです。

アメリカには日本のような震度の基準がないんですが、
ニューヨークでは多分1とか2くらいの揺れだったと思います。

小さな地震にもかかわらず、その反応は大きなものでした。
今朝の新聞は1面トップの大ニュースになりました。
ニューヨークでは地震はかなり珍しいものなので、
みんな本当にびっくりしたんですね。
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私もNY生活20年で初めて経験した揺れ。。。

高層ビルでは退避したところもたくさんありました。

実はこの地震、アメリカ東海岸のかなり広い範囲で揺れを感じていて、
マグニチュードは5.8。
これほどの規模の地震がNYで起ったのは67年ぶりだそうです。

生まれて初めて地震を経験した人もたくさんいるニューヨーカー、
いったいどんな反応をしたのか、
またニューヨーカーはいったいどんな災害対策をしているのか、
今日はそれをレポートします。

地震が起きたのは8月23日午後1時51分、遅いランチタイムの時刻
アメリカ東海岸の広い範囲で地震を感じました。
マグニチュードは5.8

震源はバージニア州。何百キロも離れたニューヨークをはじめ、
12の州にわたる広い範囲で揺れを感じたのは、
アメリカ東海岸の地質が固い岩盤のため、
地震の波が伝わりやすいからだと説明されていました。
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震源に近いバージニア州では、教会のレンガがくずれたり、
スーパーマーケットの棚が倒れて商品が床に散乱するなどの写真が
ネットに出ていました。
すぐお隣のワシントンDCでは震度3か④程度のゆれだったそうです。
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でもNYではかなり状況は違っていました。
地震から一日たった今日のランチタイムにインタビューしたニューヨーカーの
半分以上から、こんな答が帰ってきました。

きのうの地震、感じました? という質問に、
多くの人が、ぜんぜん気付かなかった、と答えました。
ランチタイムで外でショッピングしたりしていたしね。

いつも車と人がひっきりなしに行き交うマンハッタンのストリートに居た人は、
ほとんど気付かなかったんです。

ちょうどランチを終えたビジネスウーマン3人組は

「7階のオフィスにいた時、あら、何か揺れてるような気がするわ、と思ったけれど、まさか地震とは思わなかった。
後になって同僚に聞いてわかったのよ。
80年代にも一度地震を経験しているけれど、その時の方がこわかったわ。」

「ストリートでショッピングしていて全然気付かなかった。
近くのビルからぞろぞろ人が出て来たけれど、まるでピンと来なくて、
後でオフィスに戻ってわかったのよ。」

地上に近いところにいた人とは正反対の反応だったのが、
上層階にいたニューヨーカーたち。
ミッドタウンやウォールストリートのビルでは大事をとって、
全員退避させたところも少なくありませんでした。
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パニックに陥った人も結構いたもようで、
今朝の新聞にはセントラルパークで結婚式の真っ最中の花嫁さんが、
携帯を握りしめて走っている写真が大きくでていました。 

そして、こんな反応をした人もいました。

「私はビルから人が出て来るのを見て、テロの爆弾騒ぎだと思ったわ。」

そう、揺れが爆弾テロだと思って震え上がった人も結構いたんです。
911の10周年まであと数週間、という今、
なんとなく落ち着かない気分になっているニューヨーカーも少なくありません。

とにかく、いた場所、人のよってまったく違う反応だったわけですが、
ニューヨークってこうした自然災害に対して、
どのくらい対策しているんでしょうか?

911を経験し、間もなく10周年を迎えるNY。
テロの恐怖を味わったニューヨーカーですが、
ここ数年、世界を襲う自然災害をまのあたりにして、
考え方が少し変ったかもしれません。

ある女性は
テロも怖いけれど、今や自然災害が何より一番怖い、と言っていました。

ではニューヨークは地震などの自然災害に対する備えはあるんでしょうか?

今朝のモーニングショーでは、水やファーストエードキット、食料はもちろん、
重要な書類なども入れたバックパック「go-bag」を準備するように
呼びかけていました。
携帯電話が使えなくなった時のための、小さなラジオも必需品、と言っていました。
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でも街で話しかけたニューヨーカーは、誰一人そういう準備していませんでした。

その中でも多かった反応は、
「ニューヨークは自然災害にはまったく無防備だと思う、
でも今度の地震で、私もgo-bagを用意しなくちゃと思うようになった」というもの。

正直言って、私も同じ気持ちになりました。

実際日本の震災で、NYでは地震や津波の恐ろしさを
初めて知った人が少なくありません。
ニューヨークで起ったらいったいどうする? 
という論争する科学者もいます。
だから今回、小規模でもそれが現実になったわけで、
ニューヨークでもテロ対策だけでなく、
自然災害への対策が今後大きな課題になっていくことは間違いないと思います。


そんな話をしている間にも、巨大ハリケーン「アイリーン」が
珍しくNY直撃コースを進んでいて、
今週末は大嵐になる、というニュースも流れています。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年08月18日

8/18(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本はお盆でしたね。

ニューヨークは「お盆」とは縁のない街、
でも今年は違いました。

震災から初めてのお盆、
在住日本人が集まって、キャンドルをともして黙祷。

ニューヨークにいるから何もできない、
でも何かしたいというたくさんの日本人が、アメリカ人をまきこんで、
募金活動、チャリティコンサートなどをやってきました。

その様子を、被災地の人にも知ってほしい! と写真やビデオにおさめたり、
アメリカ人からのメッセージをもらって、
個人で被災地にデリバリーした日本人もたくさんいます。

今日ご紹介したいのはそんなたくさんの日本人の中のひとり、
フォトグラファーの佐々カンナさん。
カンナさんは、3月から4月にかけて、私たちJPGIRLSの募金活動なども含め、
ニューヨーク中のストリートの募金活動の様子をカメラにおさめ、
5月に被災地にボランティアに行った時に、それを携えていきました。

でもただ持って行った訳ではないんですね。
音楽もいっしょに、プロモーショビデオみたいにして持っていきました。

しかもその音楽を作ったのは、スウェーデンに住むアフリカ人アーティスト 
“マン”
しかもしかも!「日本語」でラップしている、日本への応援歌なんです!!

今日はその草の根の応援歌をオンエアしながら、
ニューヨーク、そしてスウェーデン、国境を越えた友情と、
日本への思いを届けたいと思います。

Timessquare.jpg
© Ko Tsuchiya/ Go Nakamura

ニューヨーク在住の佐々カンナさんは最近、映像クリエーターの夫のHIROAKIさん、
そして同じフォトグラファーNAKAMURA GOさん、YUKOさんと4人で、
ブルックリンのギャラリー「Art Space graphite」(http://www.graphiteny.com/about/)で
写真展を開きました。
3月から5月にかけて、震災被災地でボランティアした際に
撮影した写真を集めたものです。


大阪出身のCANNAさんは、16年前の阪神大震災の時は15才でしたが、
いちはやく一人でバックパックをしょってボランティアに出かけたそうです。
でも今回は遠いニューヨーク、そう簡単にはいきませんでした。

「最初の二日間はUstreamで延々映像をかじりついて見ている状態で、
もうこんなことでは何もできないと思ったので、主人を巻き込んで
13日に募金活動を路上で始めたんですけど、
その時にはもうたくさんの日本人が、募金活動を個人で
そのお金をどこに持って行けばいいのかもわからず、
それでも何かしなきゃという感じで。
お茶碗ひとつで道に立って泣きながら募金活動している学生の女の子とか。
何かしたい、みんなで力をあわせて。本当に遠いところにいますけれど、
思いを届けたい、というのをすごく感じました。」

写真をとるだけでなく、CANNAさんは被災地に向かう準備をはじめました。

「物資をその時はまだたくさん集めていた時期だったので、
何か物資を持っていかなければいけない、と思った時に、
スーツケースに入れて持って行ける物ってすごく限られているんですよね。
本当にどうしようかな。何が一番ほしいものなのかな、とわからなかった時に、
たまたまマンの曲に出会って。それもYOUTUBE,
リンクが多分FACEBOOKだったと思うんですけれど、
何か本当にクリックして流れていた曲を聴いていた時に、
“これだ! これを持って行こう! 
この曲にニューヨーク中の支援活動を、自分がとっている写真や、
いろんな人の写真をつなげて、
ただただ応援しているだけの写真を並べる。
それでもこれはいい物資になるんじゃないか。
本当に人の気持ちを届けることができるんじゃないか、と思いました。


それは”MAN“という名前のアーティストの日本語で歌うラップの曲でした。

いったいMANって何ものなのか? なぜ日本語がしゃべるのか? 
まったくわからないまま、何度も歌詞を聞き直して
「やはりこの曲を持っていこう」と確信したCANNAさんは
、思い切ってYOUTUBEを通じて”MAN“にコンタクトします。
実はMANは日本の名古屋に2年間留学していたことがあり、
名古屋弁が堪能!
ニューヨークとスウェーデン、大阪弁と名古屋弁のやりとりで、
彼の驚くべき経歴があきらかになります。

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「彼自身はアフリカで生まれて、家族でポルトガルまで難民として逃げて、
その後最終的にスウェーデンの今のご両親にひきとられて、
白人社会で黒人1人で、やっぱり人種差別にものすごくあって、
本当につらい時が続いて。
ある日、はっと気づいたら線路の上にマン自身が立っていて。
“もうこんなオレのクソ人生やめにしてやる!”と思って。。。
本当にそう思ったのに、気がついたら、
まるで身体があやつり人形にあやつられるように、
ゆっくりゆっくりと線路の中から逃げ出そうと、
身体が無意識に動いたそうで、
でも結局肘が引っかかってしまってものすごい大けがをしたそうなんですけど。
その時に彼は、大きい声で、
“オレ行きているんだ! オレは生きる事を自分で選んだんだ!“って
すごく思って叫んだそうなんですね。
その気持ちがあるからこそ、今日本のつらい気持ちを持っている人にも、
何か自分が経験した事の中から出て来る言葉で、伝えられる言葉がないかな、
と思って作ったんだと思うんですね。

よみがえれ、という漢字は二つあるんですけれど、
ひとつは、命が蘇る、もうひとつは、更に生きると書いて蘇る、
マンは更に生きるという文字を選んで、この曲を作ってくれました。」

MAN_2.jpg

スウェーデン在住のアフリカ人アーティスト「MAN」が日本語でラップする「甦れ」
ニューヨーク在住のフォトグラファー、佐々カンナさんは、
この曲をニューヨーカーの支援活動のもようのコラージュしたビデオにして、
被災地に持っていきました。

Hinanjo.jpg
©CANNA SASA

もちろんビデオはあくまで「物資」
カンナさんと夫のヒロユキさんは2週間の間、
沿岸地域をまわりドロだしから物資の運送まであらゆる活動にかかわりました。
それでもなかなか被災した人たちにビデオを見せる決心がつかなかった時、
カンナさんはある事を思いつきました。

「アメリカにはハグという文化があるんです。
おじいちゃんおばあちゃんはハグなんて、みんな知らないんですけれど。
突然目の前に私が立って、おばあちゃんに
“ニューヨークから来たんですけどハグしていいですか?”と言うと、
だいたい皆さん、“何だねそれは知らんねー”と言われるですけれど、
“こうやって”って言って背中に手を回して、
“アメリカではこう挨拶をするんですよ”とハグをすると、
“あー、テレビで見た事あるー”と突然顔がぱーっと明るくなって、
さっきまでは知らない人だったのに、
ものすごく心が打ち解けたりとか、“あの日こうでね”と
突然話してくれたりとか、ハグって不思議なパワーがあったので、
見て頂く前にはもう避難所になっている小学校だったら、
すべての教室ノックして。全部の方にハグさせていただいてから、
ニューヨークからハグしたい人たちの気持ちを預かって来たので、
見ていただいていいですか? という形で見て頂きました。

Joei_1.jpg
Joei_2.jpg
©CANNA SASA

CANNAさん気持ち、そして私達ニューヨーカーの気持ちが
MANの歌を通じて伝わったことを、私も信じたいと思います。

ところでこのMAN、実は今日本にいます。

カンナさんが活動に参加したボランティア団体のスタッフがこの曲に感激して、
日本に招待することになり、9月いっぱい全国をまわっているようです。
あなたの近くで噂を聞いたらぜひ会いにいってあげてください。

まだ正式なサイトなどはないのですが、
お問い合わせ先は
テックスエージェンシー:03.3423.6730 


そしてMANの「甦れ」をもういちど聞きたいというひと、
YOUTUBEのリンクは
http://www.youtube.com/watch?v=bUJxTfR534w

このフェースブックのページではマンやカンナさんの活動が見られます。
https://www.facebook.com/pages/Song-for-Japan-Man-Yomigaere-%E3%83%9E%E3%83%B3-%E7%94%A6%E3%82%8C-NY/207899729237480

写真展をコラボしたGo Nakamuraさんのサイトには貴重な写真がアップされています。
http://photogoraphy.blogspot.com/

ビデオには私たちJPGIRLSも映っているので見てね!
アマゾンでで購入すると、売り上げが被災地に寄付されるようにもなったそうなので、
そちらもアドレスのせておきます。
http://www.amazon.co.jp/Song-Japan-YOMIGAERE-%E3%80%8C%E7%94%A6%E3%82%8C-%E5%BF%9C%E6%8F%B4%E6%AD%8C/dp/B005DVVHSA/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1311561089&sr=8-1

ぜひチェックしてくださいね!

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©Go Nakamura

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年08月11日

8/11(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


からりと暑いニューヨークの夏の1日

タイムズスクエアは観光客であふれ返ってました。

今週も色々な事がありました。
株価の乱高下などでニューヨーカーの気持ちも上がったり下がったり。。。

ところで気分をアップしたい時にニューヨーカーは何をする?

お答え:高いところにのぼる!

これホントです。

マンハッタンといえば摩天楼、高いところには事欠かない。。。
観光名所も高いところが多い。。。
有名なのは、ニューヨークで一番高いビル、地上102階のエンパイアステートビル
背が高いだけじゃない。1933年建造アールデコ建築の美しい高層ビルなんですね。
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ライトアップされた夜景は、まるでスクエアカットのダイアモンドのようです。

が、ここの86階の展望台に上るだけで2時間待ちは当たり前。。。
地元の人は行かないし、ツーリストも忙しいから2時間も並べない。。。。

そんなに待ちたくない、というあなたに?
マンハッタンの眺望360度の素晴らしいビュースポットを今日は2つもご紹介!
今日は真夏のマンハッタンから、暑気払い観光スペシャル!


ツーリストであふれる真夏のニューヨーク。
メンフィスから来たという家族連れに話かけてみました。

ニューヨーク3度目というお父さん、
「ニューヨークがすごいのは、1日24時間、何かが起っていること。
夜中の2時でもディナーができるし、
朝早起きしてバッテリーパークやセントラルパークも楽しめる。
そして、ニューヨーク初めてというお母さんは、
テレビでしか見たことがない自由の女神やタイムズスクエアに行くのが
すごく楽しみ!」 と言っていました。

彼らをキャッチしたのは、マンハッタンを見渡す地上70階の展望台、
ロックフェラーセンターのトップ・オブ・ザ・ロック。
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Top_3.jpg

ロックフェラーセンターというのは、ビジネスの中心地。
マンハッタン5番街に面する、超高層ビルの集合体で、
3大ネットワークのNBCテレビをはじめ、世界の巨大企業が軒をつらねている。

ニューヨークでいちばん有名な巨大クリスマスツリーが立つのは、
このロックフェラーセンターの広場。

そして、その広場の真ん前のGEビルの屋上、地上70階にあるのが、
大展望台、TOP OF THE ROCKです。

実はこの展望台、最初にオープンしたのは1930年代。歴史が古いのですが、
1986年から2004年まで閉鎖されていました。
そして2005年に、高速エレベーターを設置してリオープンしてからは、
超人気の新名所になったんです。

実は私も今回行くのが初めてで、けっこうわくわくしてしまいました。

入り口はビジネス街のどまんなか。
早足で通り過ぎるビジネスマン、ウーマンをかきわけて入って行こうとすると、
ちょうど夏休みの子供達が、おそろいのTシャツを着て、観光バスから降りてきました。

彼らといっしょに中に入ります。
入り口でチケット購入。19ドル、日本円で1500円? 買ってエレベーターへ。
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混んでるわりには列はスムーズに進み、待っている間には
ロックフェラーセンターの歴史のビデオなんかも見てから、エレベーターに乗り込みます。
高速エレベーターであっというまに70階に到着!
屋上に出ると、うわーすごい!!!
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北はセントラルパークの広大な緑が、見渡す限り広がり、
南はダウンタウンまで、摩天楼の森。 
左はイーストリバー、右はハドソンリバー、
そして目の前にはあの、エンパイアステートビルがすぐそこに見えています。
まさに絶景!

まわりのツーリストもみんなはしゃぎながら写真をとりまくっています。
Top_4.jpg

私もたくさん撮影。。ところで、今回行ってみて思ったんですけど、
とにかく初めてのニューヨーク旅行の最初にこのTOP OF THE ROCKにのぼって、
マンハッタンを上から見て、気分を上げて、
それから色々な場所に出かけるというツーリストが結構多かったんですよね。

カナダのケベックから来たという、大学生の女の子4人組も、
そんなツーリストの一人でした。
Top_6.jpg

フランス語なまりの英語で、ちょっと恥ずかしそうに答えてくれました。
ニューヨークは初めて、とすごく興奮していましたね。
「今日ニューヨークに到着したばかり、これからタイムズスクエアでショッピングして、
チャイナタウンに行って、明日はまたタイムズスクエアでショッピング!
とにかくショッピング!」 というのがさすが女子!

マンハッタンの絶景が楽しめる、ロックフェラーセンターのTOP OF THE ROCK
ニューヨークに来たらぜひトライしてみてください!

そういえば、彼女たち、クラブにも行きたいって言ってました。
そう、ニューヨークといえばクラブです!
後半は、クラブで、そして屋上で、マンハッタンの素晴らしい夜景が楽しめる
しかも、リーズナブルな値段! という、超穴場スポットをご紹介!

場所はマンハッタンで今一番アツイ夜遊びスポット、ミートパッキングエリア。
ここがまたすごい!

ビジネス街のロックフェラーセンターとはまったく違って、
おしゃれなブティックやレストラン、クラブばかりが並び、
週末の夜となればおしゃれに気合いが入りまくった若者であふれかえる場所。
もうあのSEX&THE CITYそのものーという感じのスポットです。

ここに去年にできたばかりの新しいブティックホテルがスタンダードホテル。
セレブ御用達。
この前はロビーでビヨンセの妹ソランジュを目撃!

ゲストルームも相当ゴージャスですが、今回は屋上にフォーカス。

ここの最上階にはブンブンルームというクラブとLEBAIN(ルベイン)という
ラウンジがあるんですが、クラブはインビテーションオンリーだったり、
ちょっと敷居が高いので、おすすめはラウンジの方。

ホテルとは別の入り口からはいって、エレベーターで一気に最上階へ。
エレベーターをおりてびっくり!
DJのプレイするダンスミュージックとお酒を楽しむおしゃれなクラウドの向うは、
天井から床までガラス張り
ハドソン川の素晴らしい夜景が!
窓際に座ると、まるでマンハッタンの空の上に浮かんでいるような気持ちに。。。

さらにここはラウンジなのに、バーのとなりに小さな室内プールもあって、
自動販売機で水着も販売しています。
酔っぱらっておっこちる人もたまにいるらしいんですが、
スタッフのモデルのようなお姉さんがバスタオルを持って待ってるから大丈夫。

さらにこの上にはオープンエアーのルーフトップラウンジもあり、
デッキチェアの上でのんびりくつろげます。
さらにジャグジがいくつもおいてあって、みんなそこにつかって大はしゃぎ。

夏の夜を楽しむには最高のスポット。
こんなにゴージャスなのに、入場料もないし、
お酒1杯(1000〜2000円)だけで楽しめちゃう!

そして私がここで一番驚いたのが、トイレ。
クラブだからほとんど真っ暗な個室に入ってみてびっくり。
ここも天井から足下までガラス張りで、外(ニューヨークの街)が丸見え!
外からは見えないようになってるんでしょうけど。。。かなりぶっとびます。

スタンダードホテルのルベイン。行くときはぜひおしゃれして出かけてみてね。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年08月04日

8/4(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

この1週間もホントにいろいろありました。。。

が私たちニューヨークに住む日本人、
そしてヤンキースファンにとっての大事件は、
伊良部投手の訃報。。。。

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未だに信じられない気持ち。。。本当に悲しい。

ニューヨークでの伊良部投手は、私たち日本人ニューヨーカーにとって、
ヤンキースにやってきた最初の日本人でしたからね!

90年代半ば、まだ日本人メジャーリーガーが珍しかった頃にやってきた。
ヤンキースは強くなりはじめた頃で、今ほどのスーパースター軍団ではかった。

それだけに、ニューヨークの一般人、残念ながら
伊良部選手のこと覚えていない人の方が多いんです。
でも、ベースボールファンには強烈な印象を残したピッチャーでもありました。
西の野茂、東は伊良部だ! というノリだったんですよね。

そんなベースボールファンたちも、今回たくさんネットに書き込みしていました。
彼らがいったい何を思ったのかも含め、
今日はニューヨークの伊良部投手の追悼レポートをお届けしたいと思います。

伊良部投手。。。
今だからこそ、ニューヨークでは日本人メジャーリーガーといえば、
松井かイチローという認識があるけれど、
伊良部投手がヤンキースにいた90年代の半ばというのは、
今とはまったく違う時代だった、というところから、
始めなければいけないと思います。

西海岸ではトルネードの野茂さんが大きな注目を集めていて、
ニューヨークにも誰か日本人が来てくれたらいいな、とファンが思っていた頃に、
やってきたのが伊良部投手。

すごい豪速球を投げるというこことで、伊良部選手はたいへんな注目を集め、
実際スタートはアメリカのファンを「おっ!」と言わせて、
それを見ていて私も鼻が高かった?のを覚えています。

入団2年目の98年には13勝をあげて、チームはワールドシリーズに進出。
伊良部投手はプレイオフのロ-テーションには入っていなかったけれど、
ワールドチャンピオンになった瞬間、
チームメートといっしょにグラウンドに飛び出してきた伊良部選手の、
まるで子供みたいにうれしそうな笑顔は忘れられません。

けっこう活躍もしたけれど、なかなか安定せず、
当時の名物オーナー、ジョージ・スタインブレナーに、
「太ったヒキガエル」と言われたこともありました。
これはニューヨークはもちろん、ESPNなどの全国メディアで報道されて、
「あれはひどかったね」と今でも語りぐさになっています。

アメリカの記事には、「大きな期待とプレッシャーに応えられなかった。」
「見かけによらず優しく繊細な性格だった」
「常に苦しんでいて、見ていて痛々しかった」などと書かれていました。

また、ESPNのコラムでは1997年の目の覚めるような投球ゲームを振り返って、
「伊良部は忘れられない一夜を残してくれた」と書いています

それに対するファンの書き込みも感慨深いものがあります。
「彼は調子がいい時はホントによかった」「あの試合は本当によかった。。
思わず球場の外で売っていた彼のユニフォームを買ってしまったほどだ。
ブートレグ(偽物)だったけどね。」
「あんなにいじめられて気の毒だった。REST IN PEACE」
また、「一番攻撃してさわぎたてていたのはメディアなのに、
今度は手のひらを返したように彼をたたえているなんて偽善的だ」というのも。

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はっきり言って、ミスをしたり不調の選手ボロクソに攻撃し、
ファンも同調したり反論したりしていっしょに大騒ぎするのは
アメリカのスポーツ産業の一部。
ラジオのトークショー、スポーツバー含め、
アメリカのプロスポーツは「見る」だけではなく
「トークのネタ」と言ってもいいくらい。
“これだけの年俸をもらっているのだから活躍するのは当たり前。
ダメなら攻撃されるのは当たり前」というのは日本でも同じですよね。

でもNYのメディアやファンの厳しさは日本人の想像を絶するものが。。。
あのスーパースターのA-RODでさえ、
メディアの攻撃にたえられず、セラピストに通っていたほど。
地方のファンからは「ニューヨークの選手は気の毒だ」という声が
あがるほどなんです。

一方アメリカのファンの間には、日本人メジャーリーガーが
過大に評価されすぎている、その責任はメディアにある、という声もあります。
他のネットの書き込みにこんなのがありました。

「高額契約した日本人選手が来るたびに大げさに騒ぎ立てているが、
本当に期待に応えられたのはイチローだけ。
最初からみんながそれを分かっていれば、
伊良部もそれほど期待もされなかったし、こんなに非難もされなかっただろうに。」

そして私が一番気になったのはこれでした。

「外国人メジャーリーガーが直面する肉体的、精神的な試練について
もっと考えて欲しい。
伊良部の日本にいた頃の記録を見ると驚くはすだ。
彼はニューヨークのような世界で最も過酷なマーケットでは
本領を発揮できなかったのだ。」

これはポイントついているかもしれません。

90年代からアメリカにやってきた多くの日本人メジャーリーガー。
でもなぜイチロー以外の日本人選手は
どうして期待されたほどうまくいっていないのか?

アメリカのファンもその理由を考えるようになってきています。
そしてその理由に大きくこの二つがあげられています。

ひとつはほとんどの日本人メジャー選手は日本でのデビューから10年たっている、
つまりキャリアのプライムに達しているか、
それを過ぎてからメジャーにやってくるため。

もうひとつは、日本とは大きく違う環境への適応の難しさが、
本領発揮をさまたげているというもの。

日本に住む人には、1人でアメリカにやってきて体を張ってがんばっている日本人が、どれほど苦労しているものなのか、想像をするのは難しいと思いますが、
ホントにキツイ。特に「言葉の壁」は、思っているよりずっとキツイです。
そして食べ物やその他の環境の問題。
中でも大きいのはアメリカのメディアの厳しさとも言われています。

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しかし、こういった認識が一般的になったのはイチローや松井秀喜選手以降、
日本人がたくさんやって来るようになってからなんですよね。

アジア人はどちらかというと無口でおとなしく、
言葉の壁もあってなかなか他の選手とうちとけないで孤独になりがち、
という傾向も理解されるようになってきた。

でも、伊良部が在籍していた90年代はまだ日本人の数も少なく、
ファンの理解もなかったからもっと難しかったと思います。

ちなみにメディアの扱いの難しさをよーくわかっているアメリカのスポーツ界は、
高校、大学時代から選手たちへの教育を欠かしません。
有望選手はアマチュアの頃から記者会見で質問されるのに慣れているし、
メディアが書く事と真実が必ずしも一致しないことも教えられる。
選手の心の健康を守るのはもちろん、そうする事が選手のパフォーマンスに直結し、
高額の契約金に見合う活躍をしてくれるだろうというビジネス的な計算もあるんです。

実際、松井秀喜選手が比較的ニューヨークメディアにうまく対応していたのも、
高校時代からメディアの目にさらされ、
巨人という全国区の球団のスターだったからだろうとも言われています。
イチロー選手は、アメリカメディアにはほとんど対応しないそうですね。

岡島投手はレッドソックス移籍1年後のインタビューで確か、
「英語がうまくなろうとも思わないし、チームメートとつきあおうとも思わない。
自分は野球をしにきたのだから」と言いきっていましたが、
その強靭な精神にびっくりしました。

でも誰もが強い精神力を持っているわけではないし、
A-RODのようにメジャー始って以来の天才バッターと言われながらも、
セラピストに通った時期もあるのです。

こうした問題が認識されているのなら、
それに対する対策も必要なんじゃないでしょうか。
セラピストもいいかもしれないし、
ただアメリカの実態と日本人特有の傾向をわかった人が、
話を聞いてあげるだけでもずいぶん違うのではないでしょうか。
「心のケア」が必要なのはメジャーリーガーも同じだと思います。

伊良部選手がこうした問題にどう対応していたかは、
今となってはもうわかりませんが、パイオニアとして本当に大変だったと思います。

伊良部投手、最後は悲しい別れになってしまいましたが、
私たちに素晴らしい喜びを与えてくれたことに変わりはありません。
THANK YOU SO MUCH AND REST IN PEACE.

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年07月28日

7/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ゲイウェディング解禁!

先月ゲイパレードの時にお伝えした通り、
ニューヨーク州はアメリカで6つめの同性婚OKの州になりました。
その条例が施行された27日(日)シティホールのチャペルでは数百組が結婚式をあげる、
結婚ラッシュとなりました。州外からのカップルも多く、新たな時代の幕開けを感じました。
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その同じ週末、日本から宮本亜門さんがやってきました!

彼はもちろんウェディングではなく。。。。お芝居の上演のため。

宮本亜門演出の「金閣寺(英語タイトル:The Temple of The Golden Pavilion)」が
リンカーンセンターフェスティバルで上演されました(7/21-24)。
海外でも知られる三島由紀夫の原作を舞台化、
(彼が芸術監督も務める神奈川芸術劇場のこけらおとしで公演された作品)
Temple.jpg

リンカーンセンターフェスティバルは、世界中から演劇やダンスなど
最高パフォーミングアーツだけを集めて毎年夏開催される、ニューヨークを代表する芸術祭。
亜門氏は2002年にも「太平洋序曲」で招待された。
同じ「太平洋序曲」ではブロードウェイ公演(2004−05)も。
今回は三島作品を引っさげてのニューヨーク再チャレンジ。
これまで2回とも見ていますが。。。今度のは本当によかった!

久々のニューヨーク公演を目前に、会場のローズホールで、
亜門氏と3人の主演男優(森田剛、高岡蒼甫、大東俊介)による記者会見、
この模様をテレビで見た方も多いのでは?

テレビではカットされてしまった? 亜門さんのとても興味深いインタビュー
今日はお届けします。

ここでちょっと物語について紹介しておきましょう。
「金閣寺」は1950年に実際に起こった「金閣寺放火事件」を題材にしています。
主人公の溝口は16才、お寺の息子ですが、吃音がコンプレックスになって
友達もできず孤独で、将来への夢も持てない少年。
そんな彼が、お父さんにいつも聞かされていたのが京都にある
「金閣寺」の信じられないほどの美しさ。
お父さんが亡くなった後は、「金閣」のある京都鹿苑寺に奉公に上がるのですが、
あこがれの「金閣」は溝口に乗り移ったかのように、
溝口のあらゆる行動をコントロールして破滅に導いて行く。
その呪縛から逃れて自分を変えるために、溝口は金閣を燃やしてしまうという物語です。

宮本亜門さんの記者会見で、いくつか聞きたかった質問をぶつけてみました。
まず「金閣寺」でアメリカ人にいちばん伝えたいメッセージは何ですか?

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photo by Romi Uchikawa


「ソンドハイムの「太平洋序曲」は、日本という舞台設定で
アメリカ人が作った作品だったんですが、今度は(日本人の原作ということで)
今までにないある緊張がありますね。三島の作品を歌舞伎、
能という古典芸能のオブラートをかぶっていない実験的なやり方で、
このキャストで上演することで、「現代の日本人」というものを見せたいんです。
それもニューヨークのアバンギャルドな人達や前衛的な人達に、
ぜひフェスティバルで見て欲しい。今までの作品とは違う反応があると思っています。
特にニューヨークのブロードウェイスタイルとはまったく違う作品を、
あえてこのキャストとスタッフでやりたかったという思いがあります。」

そのキャストというのは、主演3人の他に中越典子、高橋長英、岡本麗、瑳川哲朗などの
トップ俳優の他、大駱駝艦、山川冬樹など個性的なパフォーマーが独特の
亜門ワールドを繰り広げました。

では亜門氏が見せたい「現代の日本人」とは何でしょうか?

「やっぱり海外に来て、ニューヨークもそうだけど、皆さん日本の事をとてもよく知っているし、
日本好きの人はたくさんいらっしゃるんだけど。日本の文化や精神とか日本人の
“もがき”とか、そういうところがなかなかわかってもらえていないんですよね。
それがいつも海外で仕事してフラストレーションがたまるところなんで、「金閣寺」で
三島由紀夫が描く青年の、日本人の悩みだとか生き方とか、
生きることについての思いとか、そういう「気持ちの奥」みたいなものを
ちゃんと伝えたいと思ってるんですね。それは同じ人間なんだから絶対伝わると思っています。」


戦中戦後を舞台にしたこの作品のどこが、
「現代の日本人」を見せる事にどうつながるのでしょうか?

「今日本は、あの地震があって大きく変わり始めているのか、それとも変わらないのか、
大きなパラダイムシフトにかかっている時期と思っているんです。
「金閣寺」の舞台は戦中ですが、京都が爆撃でやられるかもしれない、という時に、
主役の溝口は「これが最後や、金閣燃えるんや」。
溝口は金閣寺が燃えることで自分が再生できると思ったんですね。
僕はそこがたった今の日本と重なっているような気がしているんです。
今の若い人達、もちろん僕もそう感じているけれど、
今の日本じゃない新たな日本に生まれ変わるのか? 
また自分自身の中でも新しく生まれ変われるのか、変われないのか? 
原発も含めて、大きな時代の変わり目に来ている。
それと溝口の悩みとか、彼がギリギリまで追い込まれている事も、
重なっているような気がするんですよね。
作品のテーマは「生きる」ということ。「それでも生きるのか」「どうやって生きるのか」というのが
深いところにあるので、今この時期にこの作品をニューヨークという街でやることで、
世界中から集まった色々な方達に見せられるのがうれしいと思います。」

亜門さんのメッセージがこもったこのお芝居、どんな反響があったのでしょうか?

まず始る前、ニューヨーカーのお客さんとはホールに入って、席について、
そこでみんなステージを見てぎくっ! としていました。
既に幕が開いている。。。まるで高校の教室のように、
黒板があって、天井に蛍光灯があって、というセッティングのステージなんですが、
もう俳優さんがスタンバっているんですね。
そして、突然物語が始ってしまうんです。

主人公の孤独な溝口をせせら笑うかのように、
大駱駝館の舞踏ダンサーが踊り回り、
彼の感情をコントロールする「金閣」は、「人間」の姿をして現れる。
(その役にホーメイ歌手の山川冬樹さん。アンドロジナスな雰囲気で異彩を放っていました。)
またセットも、歌舞伎の黒子のような役割の人が何人も常に舞台にいて、
お話の展開とともにものすごいスピードでセットが変り、
最後の炎とともに金閣寺が燃え上がるシーンにつないでいきます。

とくにこのセットに関して、専門家からは賛否両論でした。
ニューヨークタイムスは「派手なだけ」と辛辣にこきおろし、
一方でシアターマニアのレビューは「金閣が燃える部分だけで一見の価値あり」と正反対。
これもニューヨークらしいところです。
Times.jpg

Theatermania.jpg

私の感想を言うと、
ひとくちで言って、日本の古典芸術の文脈を残しながら、ものすごく前衛的で、
しかもスパイダーマンに代表されるようなブロードウェイ的に華やかで
わかりやすい部分もちゃんとある、
色々な時代のさまざまなモノが混在する、という部分はすごく日本的な感じがしました。
ある意味混沌とした舞台が、移り変わりの早い混乱した時代や、
人々の心の不安を表現している気もしました。

専門誌「バックステージ」では
「混沌」をこれだけの美しい芝居におとしこむことができるよい例、と書いていましたがまさに同感。

何といってもアメリカ人の観客が口々に言っていたのは、
主役の溝口(森田剛さん)が素晴らしかった。
吃音というコンプレックスをかかえてまったく自分に自信が持てず、
たったひとり孤独で、未来への希望もなく、他人を恨んだり傷つけてしまうという
その苦しみや悩みが痛いくらい伝わって来た、ということ。

それを見ながら、震災で苦しんでいる日本を感じた、という人ももちろんいました。
溝口が金閣寺に火を放った時に、
つい先日ノルウェーで起ったテロ事件を連想した、という人も。
孤独な青年の心の闇が生んだ悲劇が、世界中で繰り返されている、
それを思ってつらかった、という人もいました。


でも苦しみ抜いた最後に溝口は生きることを選ぶんです。
日本だけでなく、ニューヨークを含め世界中に大きな時代の波が来ている今、
多くの人が、何があっても「生きて行く」方法はあるんだ、
という希望を感じたのではないかと思います。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年07月21日

7/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

なでしこジャパン、素晴らしいゲームでしたね。
大きな国際試合負けて、これほど悔しがっていないアメリカ人を見たのも初めて
悲劇に見舞われて必死にがんばるなでしこジャパンに感動。
でもアメリカは既に、2012年のロンドンオリンピックで
この借りを返すと宣言してますからね! 楽しみです!


ところであのゲームと前後して、
なでしこジャパンに負けないくらい素敵な日本人女性が
ニューヨークにやってきました!

蒼井そらさん!
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女優でタレントで、なんと中国では
ツイッターのフォロワーが300万人を超えた!

今年も開催された、ニューヨークで唯一、日本の最新映画が見れる映画祭、
ジャパンカッツ・ムービーフェスティバルのゲストで招待されました。
そらさんは「スリーポイント」という映画にご出演、
これがまたいい映画!

この夏もニューヨークからやっちゃう、ジャパニーズムービーレビュー!
そして、
蒼井そらさんの素顔が見えるインタビューもお届けします!

まず、今年もJAPAN SOCIETYで開催された、
ジャパンカッツ・ムービーフェスティバルは、
今年は明日22日までの3週間に、新作邦画32本 、
『手塚治虫のブッダ』
三池崇史監督の『忍たま乱太郎(にんたまらんたろう)』は
日本に先駆けて世界初公開国外でも圧倒的の『GANTZ』などが上映されて、
多くがソールドアウトになりました。

そして、問題の作品、「スリーポイント」もソールドアウト!
山本政志監督は「闇のカーニバル」などの作品で知られる、インディーズの鬼才!
主役は、山本監督の「聴かれた女」にも出演した蒼井そらさんです。


まずニューヨークについて聞いてみました。

「プライベートで2〜3回来ているので、3〜4回目くらいですかね。
ニューヨーク好きですね。もう住みたいです。
元気になると言うか、前に進める感じがするというか、背中を押されるというか。
何を見るわけでもなく、いるだけでパワーをもらえる、とういか
パワースポットという感じがするんです。
セントラルパークに行った時に、馬がいた!というのにびっくりして、
リスとかいる!と思って。すごい最先端なところなのに、
動物がいるんだ、みたいな。リスとか野生なんだ!と思ったりとか。」

実はニューヨークって人も動物なんですよね、とふると、

「わかります、なんかすごく野生な感じがしまでよね」
という返事が返ってきました。

実は映画「スリーポイント」もとても野性的で、そして不思議な映画です。
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3つのストーリーが1つの映画になっているんですが、
一つ一つがまったく関係ないし、作り方の手法もまったく違っていて、
え?どうなってるの? と思いつつも引き込まれてしまう。

最初は京都のラッパーたちが主役で、ほとんど即興劇みたいなスタイル。
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2つめは沖縄が舞台のドキュメンタリーで、
素手でカニをとるターザンみたいな人や、
アメリカ軍の若い兵士、そして山本監督自身も登場。
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これがまた行き当たりばったりの、やたらナマっぽい映像で面白い!
最後の東京のストーリーが蒼井そらさんのドラマで、
現実と虚構の区別がつかなくなってしまうような内容。
これはちゃんと脚本があるけれど、
そらさんの役、主人公のサキというのは多重人格的な性格で、
とても難しそうな役なんですが。。。

「そうですね、多重人格でもなくて、つきあった男の人にあわせていく
という役なんですが、私の頭の中ではパニックだったりしたんですけど。
監督に“これどういう感じなんですかね?”という話をしても、
“あまり考えないで、思ったようにやればいいんだよ”という監督なんで、
そうやっているうちに、出来上がったかなという感じなんですよね。」

最終的にこういう映画になるとわかっていたんですか?

「思ってなかったですね。
監督から“沖縄篇にへんなのがあって、カニとか取ってるから”、と言われて、
どういう事だろう、と思ってたら、沖縄篇に監督が出て来た時にびっくりして、
あ、この隣にいる人があのポスターの人かと思って、
ああ、なんて言う話してるんだろう?大丈夫かな? 
と思いながら見てたら笑いが止まらなくて。
監督いったい何してるんだろう?と思いながら。
スリーポイントとしてどうつながっていくのかとか、
最初なかば不安で見ていたんですけど、監督らしいな、と思う事とか、
監督って幅広いなというか、ドキュメンタリーもこういうふうに作るし、
台本がほとんどないという京都編もああやって自然にできるというか、
人間の色が見えるような作品に仕上がるんだなと思った時に、
すごいなとすごく感じましたね。」


そらさんが言うとおり、バラバラなようで見終わってみると
ちゃんと一貫したメッセージを感じさせるのは、さすがの一言!

ちなみにお客さんはのほとんどは中国系アメリカ人男子、 そして日本人男子、
みんな間違いなく、蒼井そらさん目当てで来ていましたが、
沖縄シーンで意外な日本が見られて面白かったという声も多かったんです。
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ところでこの「スリーポイント」の撮影で、そらさんが「もうやめて監督!」と
叫びたかったシーンがあったそうです。

「全部ゲリラ撮影で、大変でした.山本監督は
ゲリラ撮影の監督みたいに言われているので。
スクランブル交差点でのゲリラ撮影は一番大変だったんですけれど、
芝居をしながら歩いて来て、立ち止まって、
車が目の前を通ったらどうしようと思いながら、
“でも今は私はサキ”とおもいながら演じているのがすごく大変で。
もういつカットかかるの? もう信号赤だよ、ねえ見てます? みたいな。
さらには、もういいじゃないですか、もう撮れましたよね? みたいになって、
もうホントここから私を引き上げさせてください!というぐらい、
もうホントにパニックで、キーってなってたんですけど。
やっぱり映像で見た時一番いいシーンだなと思ったんですよ。
もうそれを見たとき泣いちゃって。監督ありがとうございます、
とすごく思いましたね。」


ほとんど台本なし、または台本があってもゲリラ撮影、
低予算のインディーズだけど、作り手、出演者の熱や
気合いがガンガンくる野性的な映画!

そして主演の蒼井そらさんも、 自然体でわが道を行く、かわいさと
野性をあわせもった素敵な女性、

「スリーポイント」は眠っていた野性が目覚める
(ギターウルフの時もそんな話しましたね)見終わった後、すごく元気になれる、
そして生きていくことにたいして、前向きな気持ちになれる、
素敵な映画、おすすめします!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年07月14日

7/14(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

なでしこジャパン、ワールドカップ決勝進出!!

日本のみなさんは寝不足? うれしい寝不足ですね!
こちら午後スポーツケーブルのESPNで、アメリカ対フランスの準決勝に続いて生中継。

感動的な勝利。
アナウンサーは、「大災害に見舞われた日本で、計画停電などで練習もままならなかった
日本チームが勝ち取った歴史的な勝利!」と言っていました。

そしてついに、次はアメリカと決勝。

今日はこのなでしこチームの快挙、ニューヨーク、そして世界ではどう報道されているのか、
そしてワールドカップトロフィーをかけて戦うアメリカチームとはどんなチームなのか? 
今日はニューヨークから緊急サッカーレポートをお送りします。
まず日本のゲームを、世界のメディアがどう報道したのかをお伝えしましょう。

SPORTS ILLUSTRATEDのオフィシャルウェブサイト
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「日本の優れたスキルと、パワフルなスウェーデンの戦いは、
前半エラーで得点されたSAWAの勝ち越しゴールと、
初めての先発となったKAWASUMIの、素晴しいだめおしゴールで決まった。

スウェーデンは女子サッカーのパワーハウス。
ほとんどの観客はスウェーデンが勝つと思っていたが、
アジアの新しいパワーの前に敗退。
その日本の選手たちにとって、これはただのトーナメントではなかった。
3/11の大災害に見舞われた日本に、
ハッピーなストーリーを送りたいという気持ちでいっぱいだったのだ。
そして彼らはその思いを果たしたのである!」

さらに、ドイツ戦の前にはコーチとチームがいっしょに被災地の写真を見て、
「勝利への決意」を新たにしたこと、

また試合後「世界のみなさん、日本をサポートしてくれてありがとう」と
書かれた旗を広げ、感謝のメッセージを送ったことも報道していました。


さて続いていきましょう。
HONG KONGに本拠地のあるEURO SPORTS.COMの記事見出しは、
「STYLISH JAPAN SAUNTER INTO FINAL!!」
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日本語にすると、「洗練されたチーム・ジャパンは、優雅に決勝進出」

優雅に、ですよ!

その内容は、
「ドイツ戦で開催国をびっくりさせたジャパンは、
ふたたびその素晴しい試合で観客の目を奪った。
とくにKAWASUMIのだめおし点は、気品を感じるほど美しいゴール。
まさに決勝進出にふさわしい、堂々とした試合であった。


続いて、アメリカの人気ブログ、PAJAPA MEDIAは、

「日本はスウェーデンに先制得点されてもあせらず、卓越した技術で3点を取り返した。」
さらに、
「日本は非常にデンジャラスなチーム。守備もいいし、
オフェンスでは相手チームの裏をかく攻撃で、パワーも体格もスピードでも
勝っていたスウェーデンを打ち破ったのである。」

本当にこういう記事を読んでいて、
なでしこジャパン、本当に誇りに感じるし、
もうとにかくうれしいのひとこと! 

でも世界一まではあと1試合。
決勝の相手は強豪アメリカです。

ここからは、決勝の相手、アメリカチームの話題です。

前にもお伝えしたことがあると思いますが、アメリカはサッカー王国ではありません。
プロスポーツとしても、フットボール、野球、バスケに比べると
はっきり言って弱いし人気も低い。

どちらかというと、郊外の子どもたちに人気の、アマチュアスポーツというイメージ。

でもそれを何とかしようとがんばった結果、前回、去年の男子のワールドカップでは、
なんと80年ぶりに決勝トーナメントに進出しました。

しかし、実は女子の方が男子より全然強いのです。
世界ランキング1位
1991年 99年にワールドカップ優勝。
オリンピックでも1996年、2004年、2008年、ゴールドメダルに輝いています。
そのわりには、かなり地味な存在です。
プロリーグもありますが、いつも動員に苦心していて、選手の給料も安く、
アルバイトしながらやっている選手もいるほど。本当に大変そうです。

もうひとつ、アメリカという国はオリンピックも含め国際試合の盛り上がりにはいつも乗り遅れて、
そのくせ勝てば一番騒ぐ、そんな国なんですね。

思い出すのは1999年の女子ワールドカップ。アメリカ大会だったんですが、
この時は、ミア・ハムというアメリカ史上最初のサッカースターが生まれました。
そして中国との決勝はペナルティキックに持ち込まれ、
4−4ののち、最後にゴールを決めたブランディ・チャスティンは
思わず9万人の大観衆の前でユニフォームを脱ぎ捨てて、
スポーツブラいっちょうになってしまいました!
その姿は今も多くのアメリカ人の目に焼き付いています。

しかし、そんなに大騒ぎをしたのに、
今回もかなり地味な始まり方でした。
そもそもワールドカップをやっている事を知っている人自体が少ない。

昨日はメジャーリーグのオールスターゲーム。
先週末はヤンキースのスター、デレク・ジーターが史上28人目の3000本安打を達成し、
そういうニュースの陰にかくれていました。

今日の決勝進出決定でようやくマスメディアも大きくとりあげはじめたという感じ。
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それでも今夜のネットワークニュースの最後にちょこっとふれた程度でした。

だからその相手が日本、という事もまだほとんどの一般人は認識していません。
多分直前になってから騒ぎ始めると思います。

でもどちらが勝つかという部分になると、どのスポーツメディアも
「アメリカは世界のトップランキングチーム、
ブラジル戦やフランス戦と同じように戦えれば優勝できるだろう。
それにこれまで日本には負けたことは一度もない。」

ともう勝って当たり前のような言い方。

素晴しくがんばっているのに、こんな扱いをされているアメリカの女子チーム、
なんだか可哀想になってしまいます。

ところがゲーム中継したESPNの解説者は、さすがにわかってらっしゃるというか。。。

「日本は3ヶ月前とはまったく違うチームになっている。
さらに世界の人は日本の目の覚めるような快進撃を見て、
大災害に見舞われた日本を応援したいという気持ちがますます高まっている。
ハッキリ言ってアメリカを応援しているのはアメリカ人だけ。
それ以外の世界は、すべて日本を応援していると言っていいだろう」とコメント。

世界は日本を応援しています!!
そして、日本人だけでなく、世界の人も、なでしこジャパンと日本人のがんばりから、
勇気をもらっているのです!

とにかくきっと素晴しい試合になることでしょう!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年06月30日

6/30(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今週末はいよいよJuly 4th
アメリカ独立記念日の3連休
学校も100%夏休みに突入して、完全夏モードのニューヨーク。

そんな時期に毎年やってくるのが、PRIDE MARCHというパレード
通称ゲイパレードです。
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同性愛者の権利と、プライド、そして文化をセレブレートするパレード
今年はその41回目!

今年のパレードは特別でした。

パレードの2日前の6月24日。ニューヨーク州議会で、
ある法案が可決されたからです。

Marriage Equality Act
つまり、同性同士の結婚が認められたんです。
これでニューヨークは同性婚を認める全米で6つめの州となった。
(日本とは違い、合衆国であるアメリカは結婚も州法にのっとって施行される。)

法案は既に州議会下院を通過しており、上院での投票の結果が注目されていた。
結果が発表されたのは金曜日の夜遅く。
私はクラブにいたんですけど、「可決した!」というツイッターがまわってきて
中は大騒ぎになりました。
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いきなり「同性同士が結婚」と言われても、
社会状況が違う日本では突然すぎる感じがするかもしれませんね。
ニューヨークではもう何年も前から、
同性同士が正式に結婚できるようにすべきだという気運が高まっていて、
既にゲイだけでなく、あらゆるニューヨーカーをまきこんでの課題になっていたんです。

それはなぜか? その理由も、このゲイパレードに参加してみると、
肌で感じるというか、ハッキリわかるんです。

今日はこのPRIDE MARCHと、MARRIAGE EQUAL ACTについてレポートします!

26日日曜日、ニューヨークで行なわれたPRIDE MARCH
参加者、見物客を含め200万人近くが集まりました。
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パレードしてくるのは、爆音で流れるダンスミュージックにのって、
上半身ハダカのゲイのお兄ちゃんたちが踊っているフロート
二階建てバスの屋根のない2階部分に、ダンサーが鈴なりというのも。
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かと思えば、さまざまなドレスに身を包んで、Sassyに歩いて来るドラッグクイーン
みんなレインボーカラーの旗やバルーンを持って、歩いてきます。
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この7色のレインボーが、シンボルカラー
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もともとこのパレードは、同性愛者に対する差別や時には暴力に対して、
「人間はみな同じ、誰もが差別されるべきではない」というメッセージをかかげ、
あらゆる肌の色の人や性別の違う人たちがひとつになって祝う、という意味で
レインボーカラー。
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まさにニューヨークのスピリットがここにある。

だからパレードにはマイノリティの人権保護グループもまざっていれば、
ユダヤ人やコリアン、日本人のグループもいます。
さらにクオモ州知事、ブルームバーグ市長も参加。

もちろんニューヨークの文化にもゲイカルチャーはなくてはならないもの。

たとえばクラブシーン。ダンスシーンを盛り上げているのはゲイ・コミュニティ。
ファッションシーン、音楽シーン、
経済的にも、高学歴で年収が高い人が多いと言われていますから、
彼らをターゲットにした専門のツアー会社など、サービスもいっぱい。

アートシーンでは、日本でも有名なキース・へリング
彼はエイズで亡くなりましたが、

ニューヨークでエイズが問題になりはじめた80年代には、
ゲイコミュニティがいちはやく、エイズ撲滅運動を始めたために、
ニューヨークではエイズ患者への差別が比較的少なかったとも言われています。

シリアスな問題に真剣に取り組みながらも、
楽しむときは思い切り楽しむという彼らのスピリットは、
そのままニューヨーカーのもの、とも言えるかも。

ちなみに、80年代からニューヨークでブレイクしたアーティスト、
たとえば、マドンナが売れる前にサポートしたのはゲイ・コミュニティ。

そして今やスーパースターになった、レディ・ガガの
最初のブレイクのきっかけになったのもゲイたち。

彼女のシングル、「BORN THIS WAY」は
まさに、このゲイ・コミュニティのアンセムになっています。
パレードでも流れていました。


さて、パレードの2日前、ニューヨーク州議会で、
同性婚を認める法律が可決されたため、目立ったのは、
「PROMISE KEPTt」 約束が果たされた」という
プラカードをかかげた人たち。

また、「18年間つきあって、やっと婚約、ついに結婚できる」という
プラカードをもったカップルもいました。
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全米で6つめの州、世界をみるとカナダ、オランダ、スウェーデンなど
11カ国が既に同性婚を認めています。

ニューヨークではゲイやレスビアンだけの問題ではありません。
ここ10年ほどの間に、ストレート、つまりゲイではない
ニューヨーカーの間でも「同性愛者も同様の権利を得るべきだ」という声が
多数派になってきていました。

その背景には、結婚はしていなくても子供を育てるカップルが増えてきたため、
子供達への配慮。同級生の両親はお母さんが二人、という事も普通にありますから。

パレードでキャッチしサラさんはこうコメントしてくれました。
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「重要なのは未来の子供達が、一人も社会から拒絶されることのない、
真の平等に一歩近づいたということね。私はゲイではないけれど、
私の友達や家族が、自分のありのままに生きて、自分を表現できるというのは、
とても大切な事なのよ。」


この法案通過を強力にプッシュしたクオモ州知事は
「この歴史的な法律通過はニューヨークのみならず、
全米のアメリカ人に対するメッセージである」

その言葉通り、ニューヨークでの法案可決は、
これから他の州の同性婚法案の行方に強力なインパクトを与える事は
間違いないでしょう。


一方で反対する勢力もあります。
特に同性婚が教義に反するカトリック教会や保守派のニューヨーカーは
「社会規範や道徳をひっくり返す法案」と懸念を表しています。
また同性愛者への差別や彼らをターゲットにした暴力犯罪(ヘイトクライム)も
後を断たないという現実もあり、この法案成立でこうした犯罪が
減るのではないかという期待も持たれています。


でもこうした懸念も、このカップルの喜びの声を聞くと、
吹き飛んでしまう気がしました。婚約したばかりという二人です。

「ものすごくエキサイティングなパレードだよ、なぜってこれは
「平等パレード」だからね。僕たちはみんなと対等になったんだ。
これで公的な場にも二人で堂々と出られるし、もし僕が入院した時、
彼が正式な家族として僕に面会に来れるようになるんだ! 僕の夫として、ね!」
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すぐに結婚すると言っていたカップル、
レインボーカラーの日傘の下で二人ホントに幸せそうでした。

法律の施行は7月24日から。シティホール(市役所)のチャベルでは
ウェディングラッシュに備えて準備を始めているそうです。
ウェディング業界や旅行関係者は、
全米から同性婚を希望するカップルの誘致に意欲的です。


ニューヨークはこの夏、ゲイウェディングの首都になりそうです!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年06月27日

6月27日(月)カナダ・モントリオールから關陽子さんのレポートです

今日はカナダにお住まいになって17年

フリーランスのジャーナリストとして活躍されている關陽子さんのレポートです。


關陽子さんブログ
http://canadays08.jugem.jp


第32回モントリオールジャズフェスティバルが開催中(25日から7月4日まで)
http://nouvelles.equipespectra.ca/blog/?p=1661&langswitch_lang=en


Qモントリオールの街の様子。週末は盛り上がりましたか?

初日のイベントはあいにくの雨模様で屋外はあまり盛り上がってなかったのですが、屋内でのイベントなどは楽しめました。

子供たち向けのジャズ講座なども盛り上がっています。

このフェスの中心となる町はどこにいても音が聞こえます。

3大ジャズフェスティバルの一つで、世界最大と言われているこのフェスティバル。

町はたくさんのステージ、その他にもところどころでストリートミュージシャンが演奏していたりとかもあるんです。


Q在住年数 17年 モントリオール通 關さんおすすめのアーティストや このジャズフェスティバルの一番の魅力とは?

年々感じる事ですが、名前はジャズフェスティバルですが、いろいろなアーティストが参加していますね。
元LED ZEPPELINのロバート・プラントや、アレサ・フランクリン。プリンスは飛び入りで夜のダンス中心のステージを行いました。


第32回 モントリオール・ジャズフェスティバル ( 6/25 - 7/4)
世界最大ジャズフェスティバル(ギネスブック)ジャズの祭典。世界中のジャズファンにはおなじみになったモントリオール・国際ジャズフェスティバルがこの夏で 32 年目を迎える。モントリオールとジャズとは深い関係がある。ジャズ界で活躍しているアーティスト、オスカー・ピーターソンなどモントリオール出身が多い。


これまでにモントリオールには、トニー・ベネット、エラ・フィッツジェラルド、MJQ,マイルス・デイビス、マッコイ・タイナー、キース・ジャレット、パット・メセニー、ハービー・ハンコック、レイ・チャールズ、ジョージ・ベンソン、デーブ・ブルーベック、B.B.キングといった、そうそうたるジャズマンが登場し演奏してきた世界で最も伝統あるジャズ・フェスティバルだ。

今年の モントリオール・ジャズフェスティバル・インターナショナルは32回目
1000を超えるのコンサートやアクティビティーのうち750以上が無料!
アクティビティーというのは、子供向けの遊戯施設や、「ジャズ講座」のようなイベントを含む。

6月25日から7月4日まで、2週間、モントリオールのダウンタウン通りがジャズフェスティバルで埋まる。今回は、オリジナルのコンサートを豊富に揃えたプログラムが中心。世界各国から200万人以上の観光客が、2週間ジャズフェスティバルでダウンタウンを埋める。

モントリオール国際ジャズフェスティバルは世界3大ジャズフェスティバルのひとつにも数えられ、世界中の音楽ファンの注目を集めています。街全体に特設ステージが設けられ、期間中に行われるライブは500を超えます。屋外のステージは基本的に無料。街を歩きながら、気に入った演奏に足を止め、音楽に身をまかせる・・・市民のための開放的なフェスティバルは、ジャズファンでなくても十分に楽しめます。

世界中からアーティストやパフォーマーが集まり、ジャズだけではなく、伝統音楽やポップスなども演奏されます。また、街角では様々なストリート・パフォーマーがユニークな技を披露し、喝采を浴びる姿があちこちで見られます。これまで日本人も出演しており、好評を博しました。美しい自然と歴史遺産、そしてモダンな都市が調和したロマンチックで洗練された街、モントリオール。そこで、子供からお年寄りまでが一緒に、家族や友人と連れ立って、アウトドアのステージを思い思いに楽しみます。街中が音楽を楽しむ人々の熱気で包まれます。

モントリオール国際ジャズフェスティバル開催期間中のビジターは毎年200万人にも及び、その訪問者数において、ギネスブックでは「世界最大のジャズフェスティバル」と称されています。

Qちなみに、モントリオールでは、7月に、昨年から始まったサーカス・フェスティバルもあるんですって?詳しく教えてください!
今年で2回目なんですが、シルク・ドゥ・ソレイユの本拠地であるこの街に、これまでなかったことのほうが不思議、という感じのイベント!

動物を使わない、演劇的な部分を多く取り入れたショーです。

■モントリオールに行った時に、会話に花が咲くような「役に立つ一言」

「Joie de vivre(ジョワ・ド・ヴィーヴル)」、つまりは「人生を楽しく!」。ケベックの人々の人生観を表した言葉です。一度しかない人生を存分に謳歌しようという彼らの生き方は、モントリオールの街を歩けば誰でも体験できます。夏の清々しさ、芸術の楽しさ、そして人生の素晴らしさを彼らと一緒に満喫してください。

2011年06月23日

6/23(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

既に真夏のニューヨーク、
世界の交差点、タイムズスクエアは、
ものすごい数のツーリストであふれかえっています!

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しかも本当にカラフル、さまざまな肌の色の人々、サリーを着たインド人ファミリーがいるかと思えば、お揃いのTシャツを着た修学旅行の小学生の団体、
本当にここは世界のエネルギースポットです!!

そのタイムズスクエアから1分のブロードウェイで、見ました!
ミュージカルバージョンののスパイダーマン

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正式タイトルはSpiderman Turn Off The Dark
制作予算60億円、
音楽はU2のボノとエッジ、演出はライオン・キングのジュリー・テイモア
天才が集まったスーパーヒーローのスーパーミュージカル!

たしか2月にレポートした時は、もう何ヶ月もプレビュー公演をしているのに、
正式にオープンしない。危険なスタントでけが人も続出。。。とお伝えしましたが、

延期の回数トータル6回!
呪われたミュージカル? とまれ言われたのがついに正式に開幕!
ブロードウェイに新たな歴史が刻まれました。
6月14日(火)マンハッタン42丁目のフォックスウッドシアターで
ついに正式に開幕!

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6回の延期の末、ようやく正式オープニングにこぎつけた、
そのいきさつが内容に劣らずドラマチック。その経緯を振り返ってみると。。。

まずSpidermanのミュージカル化が計画されたのは2002年実に9年前。
2007年には制作がスタートしていたにもかかわらず、たびたび中断。
2009年には20億円以上の深刻な財政難に陥ったとも報道されました。

ようやく去年2010年、11月28日からプレビューがスタート。
ブロードウェイの慣習では、プレビューの間にセットや脚本を微調整し、
一旦正式にオープンしたらせりふ一言変更してはいけません。
ふつうこのプレビューは2〜3週間なのですが、実際には半年以上続く異常事態になってしまいました。
その最大の理由は、12月にはスタント俳優が落下して大ケガするという事故。
またストーリーも、「アメリカ人が見てもわからない!」と大不評で、
内容を見直す間にオリジナルの監督で作品の土台を作り上げたジュリー・テイモア(ライオン・キングで有名になったカリスマディレクター)が辞任、
結局脚本は大幅に書き換えられ、音楽を担当したU2のボノとエッジも曲を書き直したといいます。

いったいどんな作品になったのか? 正式オープンから3日目の先週木曜日
ドキドキしながら見てきました。
チケットはもちろんSOLD OUT。
既に夏休みシーズンも始っているアメリカ、
お客さんは年配で身なりのいいのいかにもブロードウェイの常連客、カップル、家族連れ、世界中からの観光客。全身スパイダーマンのコスチュームの子供。。。

いよいよ幕が上がると。。

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© Jacob Cohl

オープニングはシルクドソレイユを思わせるドラマチックで幻想的なシーン、
めまぐるしく変っていくセットとビジュアルエフェクトはさすが60億円の豪華さ!
全編を通して、マーベルのコミックブックの世界が、ハイテク、ローテク、あらゆるアイデアと工夫を総動員してマジカルにアーティスティックにくり広げられ、「さすが」と思わせる場面ばかり。
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© Jacob Cohl

たとえば、ものすごいハイテクCGの向うに、おもちゃの電車が走ってたり、
スパイダーマン、ピーターがぶらさげているカメラが紙でできたハリボテだったり、
かなりユニーク。
そして、世界のコスチュームデザイナーEIKO ISHIOKAが作った悪役ミュータントたちの衣装?も目を見張る素晴らしさ!

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© Jacob Cohl

さて、問題のストーリー。
心配していたんですが、とってもわかりやすい筋になっていました!
これなら英語があまりわからなくても楽しめます!
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© Jacob Cohl
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© Jacob Cohl
そして音楽、ミュージカルではストーリーを紡ぐ最も重要な存在が音楽です。
ボノとエッジの世界がスパイダーマンワールドとどう合体したのか気になるところですよね。
これはさすがのボノとエッジも苦心したのかな? と思いました。
U2らしい個性のあるリリカルな楽曲もあるんですが、
全体にわかりやすいミュ−ジカルナンバーに、ちょっとひねりを聞かせた感じの曲が多い印象でした。
当初は保守的なブロードウェイと、U2という対極のイメージのギャップが話題を呼んだんですが、結局U2の方がかなりブロードウェイ側に歩み寄ったのかもしれません。

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© Jacob Cohl
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© Jacob Cohl
圧巻だったのはやはりアクロバット。特に空中戦のシーンはすごい!
このスタントだけでもブロードウェイの歴史に残るものになるはず!
スパイダーマンが舞台を飛び出して、いきなり私たち客の頭上を縦横に飛び始める。
ハイスピードでかなりの低空飛行だから、落ちて来るんじゃないかとハラハラドキドキだ。
さらに敵のグリーンゴブリンとやはり客席の真上で空中戦、ぶつかりあう二人に接続したワイヤーも超高速で動いているから、からんだりしないのか? と心配になるけど大丈夫。すごいテクニック!

見終わった直後のオーディエンスたちは
「すごくよかった、楽しかった。スパイダーマンが飛ぶシーンが最高。
音楽も良かったけどダンスがも素晴らしかった。」
「とてもよかった、すごく楽しめた、アクロバットシーンがよかった」と絶賛の嵐!

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© Jacob Cohl

ところがこれだけのアクロバットにも満足してないお客さんもいました。

すでにプレビューを見たお客さんは、プレビューの方がよほどエキサイティングだった、というという人が多いんですよね。

プレビューではそのおかげで失敗や事故が続き、様々な変更を強いられたわけだから皮肉です!

新聞やウェブなどの批評も軒並みそのへんをついて来ています。
NYポストは「空を飛ぶシーンは欠陥がなくなった結果、ものすごいと驚かせる部分もなくなってしまった」
ローリング・ストーン誌は「事故のおかげで、誰もがスリルを求めその危険なスタントを見たいを期待するようになったが、ふたを開けてみるとその危険な輝きは消えてしまっていた」

厳しい!
こうなると、もう2度と見られない初期のプレビューの方が価値があったかののように聞こえますが、未完成はあくまで未完成。
特に2.0に対しては「ストーリー運びがしっかりして、全体にソリッドになり、ずっと良くなった」とちゃんと評価も与えられています。

“スパイダーマン・ターン・オフ・ザ・ダーク“は、アメリカ人なら誰でも知っているマーベルのコミックの世界を、ジュリー・テイモアという希代の演出家とU2の力で、まったく新しいシアターエクスペリエンスに作り上げようという、企画だけでも感動を呼ぶほどの野心的な試みでした。

全部が成功しなかったかもしれませんが、それでも十分楽しめる。
もちろん他のミュージカル作品とは比較にならないスケール感は保障つき。
誰が何と言おうと歴史に残る作品である。批評が良かろうと悪かろうとヒットする、
最初から「格」が違うんです。

当分ロングランを続ける事は間違いないから、
あなたもぜひ見に来て、自分の目で確かめてみてください。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年06月16日

6/16(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

先週は37度だったニューヨーク

週末にかけてものすごい雷雨が降り気温も下がったのですが、
その雷雨のおかげで、停電などの被害もでました。

そして大きな影響を受けたのが、木曜日の夜セントラルパークで予定されていた、
BLACK EYED PEASのフリーチャリティコンサート。
これが中止になって、待っていた6万人のファンはがっかり。

このコーナーでは日本からニューヨークにやってくる
さまざまなアーティストを紹介していますが、今年もたくさんやってきます。(KALFINA、kanon x kanon (分島花音とAn Caféのkanonによる新プロジェクト)、SCANDAL、ケミストリーなど)
初アメリカ、初ニューヨーク、という人が多い中、
もう十何年も、毎年のようにアメリカをツアーしているアーティストもいます。

でも日本よりも先にアメリカデビューしていた、というアーティストは、
彼らだけかも?

GUITAR WOLF

日本でも正当派ロックバンドとして君臨している彼ら、
アメリカでは彼らの曲をカバーしたトリビュートアルバムまで出ている!
とにかくカルトファンがすごい。

先日そのライブを見に行きましたが、もうこんなに盛り上がるライブ、
ニューヨークでも見た事ない!

いったいどんなライブだったのか?
そしていったいなぜこんなにアメリカで人気があるのか?

今日はGUITAR WOLFのライブレポート、ギターウルフのバンドリーダーで、
ギターウルフ本人、セイジさんやファンといっしょにお届けします。

まずライブに集まったファン、始まる前からもう既に熱い!

「ギターウルフはすごい!
なんであんなにパワフルなのか信じられない!
ギターウルフを聞いて人生が変わってしまった!
ギターウルフを聞くと、ロックンロールは未だにデンジャラスなものと思えるよ」

ギターウルフが日本でメジャーデビューしたのは1997年、でもその3年も前に
アメリカで、先にデビューアルバムをリリースしていたんです。
つまり、アメリカデビューの方が先!

いったいどうやってアメリカでのデビューを果たしたのか、その秘密は
ニューヨークから南に1500キロ下った、テネシー州メンフィスにありました。
セイジさんはこう語ります。

「ギターウルフはもともとメンフィスからデビューアルバムを出して、
それまで俺たちは色んな世界のレーベルに音源を送ってたんだけど、
どこにも相手にされなかったんだ。ある時メンフィスを訪れた時に、
一本のデモテープをエリックという男に渡したんだ。
そしたら日本に帰って3ヶ月後にそのテープがLPになって帰って来た。
つまり世界のどこも俺たちを無視してたんだけど、
メンフィスだけが俺たちを認めてくれたんだ。感動したね。」

すごいドラマがあったんですね。
そしてメンフィスといえば、エルビス・プレスリー、そしてサン・レコードという、
ロックンロールを育てたレコードレーベルとそのスタジオがある、
ロックンロールの聖地。世界のファンが目指す場所です。

「20代の頭ぐらいにニューヨークからロサンゼルスまで
グレイハウンドのバスで旅したことがあるんだけど、2ヶ月くらいかけて。
その時からメンフィスは目的の場所でもあったから。
ブルースと、エルビス・プレスリー。
ロックンロールをやっている者にとって、エルビスは基本でしょう。」

心から愛して目指した土地、メンフィス。
実は憧れのサンスタジオの近くのダイナーでの、こんなエピソードもあります。

「ある時ギターウルフのチラシが、サンスタジオのレストランに
張ってあったんだよ。そうしたら、あるロカビリーのお兄ちゃんたちと
おねえちゃんのカップルが来て、それを指差して“あ、ギターウルフだ!”
と言ったんだ。そうしたらサンスタジオのお兄ちゃんが近づいて来て、
“お前らギターウルフを知ってるのか? ギターウルフ知ってる奴からは
金は取れない”と言っておごってくれたらしい。びっくりしたよ。
うれしいけれど、そういう事をしてくれる彼らに対して、
ありがたいなあ、という気持ちでいっぱいだね。」

メンフィスではギターウルフ知っているとゴハンがタダに!?
と聞いたらセイジさん笑ってましたけど。。。

本当に愛する音楽を愛するアメリカの地で大音量で鳴らし続けているギターウルフ。
なぜギタ−ウルフが日本人以上にアメリカ人に愛されるのか。

それはライブを見れば一目瞭然!

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ソールドアウトのKNITTING FACTORYのライブ。
前座のバンドの後半から、オールスタンディングのフロアはもう
満員になっていました。ビール片手に会場の雰囲気が盛り上がったところで、
登場したギターウルフは、黒いレザーの革ジャンにレザーパンツ、黒いサングラス。
わーかっこいい! と思った瞬間にものすごい大音量で演奏が始まって、
ものすごい加速度であっというまにトップスピード。
信じられないパワーで次から次へプレイする曲はどれもめちゃくちゃファンキー、
とにかく「かっこよすぎ!」「楽しすぎ!」
そしてステージ以上にものすごいことになっていたのが、超満員のファンたち。
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実は私達の前にギターウルフのインタビューをしたのは、
ドキュメンタリーフィルムの監督の、ジェフ・フルーメスさん。
この日はMISIFTというパンクバンドのドキュメンタリー映画のためのコメント取り
に来ていたのですが、実はこのジェフさんがギターウルフの大ファンなんです。
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「ギターウルフがコメント出演するだけで、僕の映画はかっこよくなるよ。
ギターウルフがクールな理由? 彼らのスタイルだね。
黒いレザージャケットにブラックヘア、まるでラモーンズのように、
強烈なスタイルを持っている。
そしてファンも素晴らしい。彼らはロックンロールを深く知り、愛している。
強く強くギターウルフを愛しているファンたちなんだ。」
                
そう熱く語ってくれたジェフさん。
このNYライブ、ファンの盛り上がり方もハンパありませんでした。
バンド以上のエネルギーでステージ前に突進、もみくちゃのモシュダンス。
人が何人飛んで来たか。。。
しかも、ギターウルフはカッコイイと同時に面白い!
途中でエルビス・プレスリーのダンスを客に踊らせたり。。。
そしてなんと最後はヒューマンピラミッド!!

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たっぷり2時間のステージ、アンビリーバブルな4回のアンコール!
それでもまだ満足できなくて、全然帰ろうとしないお客さんたちに聞きました。

「いやー、すごかった。とにかくすごかった。
これまでさくさんライブを見ているけど、5本の指に入る素晴しいものだったよ。
人間ピラミッドまで見せてくれるなんて思わなかった!
言葉が出ないくらいスゴいライブだった。頭がボーとしているわ。」

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ギターウルフのファン、10代から40代まで男性7割。
でも中にはギターウルフを見るために7時間かけてバスできた、
という女性ファンもいました。
そして女性は、カッコイイお姉さんがすごく多くてびっくり。その彼女は、
「私達ただのファンじゃないのよ、子どもの頃からの大大大ファンよ。
私はDJだけど、いつもギターウルフをかけているわ!」

アメリカのロックンロールを愛し、
ロックンロールの神様、そしてカルトファンたちに愛されたギターウルフ。
音楽はホントに世界をつなぐ素晴しいモノですよね!

あなたもギターウルフの音楽体験してください! 
あなたの中で眠っている「野性」が目覚めます!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年06月09日

6/9(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは既に真夏!!
夕方8時をすぎても明るいサマータイム、
セントラルパークの最寄り駅の一つ、72丁目のサブウェイステーションの
隣のアップルバンクの気温計は、華氏93度(摂氏34度)をさしています。

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日本はスーパークールビズ?
アメリカはそういうモノがないので、ビジネスマンはスーツにネクタイで
かわいそうになります。

IT企業などの影響で、ファッションのトレンドは
少しずつカジュアルになってきている男性のオフィスファッション、
最近のトレンドのひとつがノーソックス。

カーキパンツやライトな素材のスーツの場合、ダークなソックスは似合わないし、
白いコットンのソックスもNGです。

でもノーソックスでは足がむれてかえって暑い!?

そこで、INVISIBLE SOCKS 「見えないソックス」流行の気配、
何のことはない、くるぶしまで、ローファーをはいても見えない
カットのソックスのことなんですが、BANANA REPUBLICやNIKEから発売中!

もうひとつ、日本ではサマータイムを導入するところが増えているとか?

ご存知のように、サマータイムといえば欧米ではもう長い歴史が。。。
この番組でも何度か話題にしたことがありますね。

いったいどのようにして始まったのか、実際どのくらい省エネになっているのか、
その現状をニューヨークを中心にアメリカの例を見ながら、
レポートしたいと思います。

今日、最高気温36度のセントラルパークは、ニューヨーカーも暑さにびっくり。
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さあこのヒートウェーブにふさわしい今日の話題は「サマータイム」

アメリカではサマータイムはDaylight Saving Timeと呼ばれます。
その名の通り「太陽の光を節約するため」の連邦のエネルギー法にのっとっています。

アメリカでは今から100年近く前、
1918年に第1次世界大戦のための資源節約で始まりました。
しかしそのアイデアは既に、18世紀の後半、
建国の父で雷が電気である事を発見したあのベンジャミン・フランクリンから、
ろうそくを節約するための方法として提案されていたそうです。

現在アメリカではハワイを除く全米49の州で施行、
アリゾナ州のほとんどの地域ではやっていないし、
またプエルトリコやUSバージンアイランドなどのカリブ海の島でもやっていない。
Daylight Savingは、夏と冬の日照時間が大きく違う高緯度の地域でやってこそ
効果が出るためです。

現行の方法はこうです。
Daylight Savingが開始される毎年3月最初の日曜日、午前2時ちょうどに、
時計の針を一斉に1時間進める。
そして終る時は、11月最初の日曜日の午前2時ちょうどに時計の針を1時間戻す。

これを読んだだけで、日本人はえっ? そんな事できるの? 
と思うかもしれませんが、
生まれてからずっとこれを続けているアメリカ人にとっては、
カレンダーをめくるようなもの。
Spring forward, Fall Back. 「スプリング・フォワード、
フォール・バック=春はすすめて秋は戻す」と慣用句のように覚えてしまっています。

でSpring Forwardすると、昨日までの2時が3時になり、
朝7時起きの人はこれまでより1時間早く起きるのと同じことになります。
そして1時間早く仕事を切り上げて帰宅する事に。

結果、こういうことになります。

例えば6/7 夜明けが5時23分だから朝起きるともう明るい。
そして5時に仕事が終ったとする。日没は8時23分だから3時間以上まだ明るい。
暗くなってから寝るまでの時間が1時間短くなれば、
その分照明をつけなくていい。その分の電気代が節約になると言うわけですね。

アメリカ内務省のウェブサイトによれば、1970年代の研究では、
これを実行するとしないとでは、エネルギーの使用料に1%の違いが出たといいます。
たったの1%? いやいや全米の電気使用料に換算すると大変なもの。

実はDay Light Saving Timeは2007年からさらに4週間延長になりました。
これでさらに1日の電気代が全米平均0.5%節約になったという数字もあります。

ただし、デメリットもあるという意見にも注目!
エアコンの存在です。

Daylight Savingをはじめた頃には存在しなかったエアコン。
明るければ暑い、その分エアコンを使う、ということで、
広いアメリカでは夏が暑いエリアになればなるほど、省エネ効果は薄れてきます。
場合によってはDaylight Savingのおかげで
かえって電気代がかさむという研究結果もあるんです。

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それでも、サマータイムをやめよう! という声は出ていません。

これだけ長く続いた習慣を変えるのが大変という理由もありますが、
実はアメリカ人の多くはサマータイムが大好きだからです。

実は、Daylight Savingの大きな目的は「太陽の光を節約するため」で、
省エネだけではないことにも注目!

アメリカ内務省のウェブサイトにはこう書いてあります。

「長くなった明るい時間、ほとんどの人はアウトドアで過ごす。
そうすればおのずと電気代も節約になる。
それだけでなく、運輸省の調べによれば“アメリカ人が
Daylight Saving Timeを支持する理由は、日が長くなって、
外で色々な事ができるから”である」

これはポイントをついています。
例えば仕事が終ってから日没までに3時間、セントラルパークはラッシュアワー。
野球、テニス、サッカー、サイクリング、ジョギング、
あらゆるアウトドアスポーツを楽しんでいます。
ディナーも庭でバーベキュー。
仕事の後にゴルフを1ラウンドなんて人も。

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そのゴルフ業界の発表では、Daylight Saving Timeがあるおかげで、
年間$400M(約320億円)もの売上げ増につながっているといいます。
つまりサマータイムはかなりの経済効果になっていると考えられています。

アウトドア好きアメリカ人だからこそ、
Daylight Saving Timeの存在意義があると言ってもいいでしょうね。


何より1時間でも夏の日が長いというのは、
トクした感じで気分もアガるのから不思議!

日本でも、長くなった夏の日の1時間を親子で楽しむような
サマータイムだったら素晴しいと思います。


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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


2011年06月02日

6/2(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク先週末から最高気温30度近くまで上昇!

海開きだったからちょうどいいんですが。。。
ニューヨークの電気店ではエアコンが売り切れ状態でした。

ニューヨークはこの時期急に夏になります。
梅雨がない、というのが大きな違いなんですが。。。

この時期にやって来るホリデーが、メモリアルデー
5月の最終月曜日、つまり先週末がメモリアルデーの3連休でした。

このメモリアルデーという日、
アメリカの重要なホリデー、独立記念日に次ぐ、大事な休日です。

いったいどんな休日なのか、
そして、どんなふうにニューヨーカーがこの3連休を過ごしたのかを知ると、
アメリカ、という国がどんな国なのか、そしてその「たった今」がよく見えて来る!
ということで、今日はメモリアルデーをレポートします。

大多数のアメリカ人にとっては、この週末は「海開き」の週末で、
9月最初の月曜日のレイバーデーまでが
「UNOFFICIAL SUMMER非公式な夏」ということになっています。


日本から見ればずいぶん早い海開きだし、長い夏だなあという印象?、

この週末は海に行く人はもちろん、
庭でバーベキューパーティーという人もいっぱい。
私の住むハーレムも、街中にバーベキューの煙がただよっていました。

しかし、海とバーベキューだけではないのです。
そもそもメモリアルデーというのは戦争で亡くなった兵士たちをトリビュートするホリデーなんです。

戦没者を追悼する催し、パレードや集会が全米各地で開かれますし、
ニューヨーク港には軍艦がいくつも集まってきて一般公開もされる、
フリートウィークなんていう催しもあるから、
街は水兵さんでいっぱいになります。

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テレビでは戦争映画の名作を続々放映。
それもゲッティスバーグからパールハーバー、
ミッドウェー海戦からノルマンディ上陸までさまざま。

もともとこのメモリアルデ−は南北戦争で亡くなった兵士を追悼する
記念日としてスタートしたという歴史がありますが、
アメリカという国は本当にさまざまな戦争をしてきて、
その歴史が今につながってきている。
イラクとアフガニスタンでは今も続いている事も含め、
アメリカという国のそういう一面を感じます。

もちろんアメリカ人もみな平和を願っていますが、
でも戦争をしている、という事実は否定できないし、
ましてや起ってしまった歴史は変えられないことも知っています。

一方で、戦争で闘っている人、亡くなった人にはこれ以上ないくらいの
レスペクトと感謝の気持ちがあります。

イラクとアフガニスタンではこれまでに6000人ものアメリカ兵士が亡くなっている
しかも20才前後の若い兵士が一番多い。痛ましい犠牲です。

NYのMARBLE COLLEGIATE CHURCHという教会には、
彼ら一人一人の名前が書かれた、黄色いリボンがかざられていますが、
ここでも記念のセレモニーがありました。
ここには黄色いリボンだけでなくグリーンのリボンも飾られていますが、
これは「平和への祈り」を象徴するリボンなんですね。

ヴァージニア州アーリントン国立墓地でのセレモニーで、
全アメリカ軍の最高司令官でもある、オバマ大統領はこう演説しました。
「"The blessings we enjoy as Americans came at a dear cost,"
私たちが毎日の幸せは、彼らの犠牲の上に成り立っています。」

もちろんイラク人やアフガニスタン人の犠牲はもっと大きいでしょうが、
一人一人の命の重さは同じ。

戦争をやめるためには、
なぜこの戦争をすることになってしまったのかを考えなければならない。
庭でバーベキューを食べながら、そんな話題が出たりするのも、
メモリアルデーの一面なんです。

さて後半は、メモリアルデーの楽しい方の一面、海開きについてお話しします。
ニューヨークのビーチ、この夏は去年とひと味違います。何でしょうか?

アメリカのビーチといえば、広い砂浜にボードウォーク。
そして90年代のテレビドラマ「ベイウォッチ」に出て来るような
海難監視救助隊をイメージするかもしれないですね。

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ニューヨーク市内には、そのボードウォークで有名なコニーアイランドビーチ、
サルサが聞こえるファンキーなオーチャードビーチ。
サーファーに人気のロッカウェイビーチという3つの人気ビーチがあります。
どれも地下鉄でお手軽に行けます。

もうちょっと足をのばして市外に出れば、ロングビーチ、ジョーンズビーチなど
日本で言えば「湘南」といった雰囲気のビーチが続き、
さらにその先は高級ビーチリゾートのハンプトンズからずーっと東のモントークまで、
まるで伊豆半島のような、素敵なビーチが続きます。

ここまでは例年と変わらないのですが、今年ビーチで大きく変わった事があります。
ニューヨーク市内のビーチが「完全禁煙」になったんです!
ニューヨーク市内では90年代以来、レストラン、バー、クラブはもちろん、
オフィスビルでも公共の建物内も次々に禁煙に。
それがまた一歩進んで、5月23日から新たな禁煙条例が施行され、
市内のすべての公園とビーチも禁煙になったというわけです。
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実はこの禁煙条例の施行に合わせて、
地元の新聞NYデイリーニュースがこんな実験をしました。
コニーアイランドビーチのボードウォークでスタッフに
わざとタバコを吸わせたのである。

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以前もお伝えしたようにニューヨークの道路で違法駐車しようものなら、
ものの数分とたたないうちにチケットを切られれます。
ところがこの日はパトロールの警官に軽く注意されただけで、
チケットは切られなかったとそうです。(罰金は50ドル)
同じビーチに来ていた地元ニューヨーカーは「レストランやオフィスならわかるけど、
ビーチや公園みたいなオープンスペースで禁煙なんてバカげてる。」とキッパリ。
ちなみにコニーアイランドビーチだけでも全長6キロもあるんですが、
市の公園局は「これだけの面積をとり締まるのは不可能。
みなさんの良識にお任せします」とコメントしたそうです。
それにしてもこの条例に関しては、
「ブルームバーグ市長いくらなんでもやりすぎ」と悪評なんですね。
この夏、本当にビーチでの禁煙が徹底されるんでしょうか?

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メモリアルデーから海開き、ビーチの禁煙条例まで、
さまざまな表情を見せながら夏になっていく、
そんなたった今のニューヨークの素顔を、今週はレポートしました。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年05月26日

5/26(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

早くもサマーウェザーの今週のニューヨーク

中西部では荒れ模様、また竜巻が。。。

気温が上がるにつれて、日に日に人が増えているのが、セントラルパーク。

ニューヨークには欠かせない緑のオアシス、ニューヨーカー自慢の公園。
マンハッタンのど真ん中にあって、その広さ3,4平方キロメートル、皇居の2倍以上の広さです。
縦に細長いけれど、そのすぐ横を通っている地下鉄で7駅分もある!

歩いて行ったら行けども行けども広—い芝生、かと思うと丘、山、池、、
野球場、サッカー場、テニスコート、サイクリングコース、屋外シアター
レストラン、動物園、乗馬、プール、スケートリンク
人間が「楽しい」と思うありとあらゆる事ができる
もちろん何にもしないで、ぼーっとしたり昼寝してもいい。

こんなに楽しい場所だから、
1年間に訪れる人3800万人 1日10万人以上が来ていることになる!!

このセントラルパークの一角にある、ラムゼイプレイフィールド。
ここは夏になると毎日のようにライブが開かれるコンサート会場。
ここで、日曜日にこのイベントが行なわれました。

JAPAN DAY

日本人とニューヨーカーの文化交流イベントも今年で5回目。
でも今年はちょっとだけ例年と違っていました。

何が違っていたんでしょう?

そのヒントは。。。というかJapan Dayから今日みなさんにお聞かせするインタビュー、
これは豪華ですよ!
RUN DMCのDMCと大江千里さんです! さっそく本題にはいりましょう!

5月22日(日)ニューヨーク、セントラルパークで、
毎年恒例の日米文化交流イベント「Japan Day」が開催されました。
在住日本人を含む3万人が大集合

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日本の伝統音楽、J-POPなどのコンサートと、折り紙、書道など
日本の文化を体験してもらおうと開かれているもので今年で5年目。

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今年も日本から多彩なゲストがやってきました。
コーラスグループのサーカス、
J-POPのふくい舞、
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ジャズの松井慶子、 新人R&BシンガーAISHA(アイシャ)、
そして現在ニューヨーク在住の大江千里さん。

バラエティに富んだジャパニーズミュージックのショーケースになりました。

ここまでだと去年と同じなんですが、
今年は東日本大震災を受けて、チャリティーイベントの色を強く打ち出した。
「頑張れ!JAPAN!」をテーマに募金をしてくれた人には
オリジナルTシャツ、エコバッグなどがプレゼントされ、集まった義援金は
日本の復興支援団体へ寄付されます。

まだまだそれだけではありません。
今回のゲストはこのテーマに共感して参加した皆さんばかりですが、
その中にこのアメリカ人スーパースターがいました!

ニューヨーク、そしてアメリカのヒップホップの伝説的大御所グループ、
RUN DMCのラッパー、DMC。
彼らがいなかったら、ヒップホップはここまで世界のポップミュージックに
ならなかったと言っていいくらい。これまで世界で売ったCDの売上げ3千万枚!
アメリカ人にDMCがJAPAN DAYに出たよ! と言ったら、
えっすごーい!という会話になるくらい。ニューヨークでは国宝級。

彼は AISHA の曲にゲストラッパーとして参加しているのですが、
今回このタイミングでニューヨークでステージ初共演が実現したんですね。

ショーではそのコラボ曲「FALLIN’ 4 U」の他、RUN DMCの
ビンテージ大ヒットナンバー「WALK THIS WAY」を披露。
スーパーレジェンドDMCのエネルギッシュなラップに会場は盛り上がりに盛り上がりました。
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AISHAは日本人とアメリカ人のハーフで、日本で育ち、まだ若くて小柄な体から、
クリスティナ・アギレラばりのパワフルなボーカルを聞かせて、ニューヨーカーをびっくりさせました。

ステージの後にインタビューにも答えてくれました。
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まずAISHAさんは、

「 今日本の大学でドキュメンタリーのコースをとっているんですが、
そのために宮城に行き、家を流された被災者の方々ともお話しました。
だから今回はこういった形で日本救済に参加することができてよかったと思っています」

その言葉を受けてDMCは、

「日本は世界で一番好きな国。その国のために何かできるのは本当に光栄だ。
こうやって参加することで、被災が今も深刻であることを世界に伝えるのはもちろん、
音楽の力でひとつになったニューヨーカーが日本の事を思い、愛と祈りとエネルギーを
送っていることを知ってもらい、日本の人たちに心を強くもってほしい」

このDMC、もともと恵まれない子供達のためのチャリティを活発に行なっています。

「夏には日本でチャリティコンサートを開きたいと思ってプランを練っている。
なぜならそれがヒップホップの精神だからだ。商業化してしまった
ヒップホップも多いけれど、もともとは人種や宗教、文化を超えて
人と人とが助け合うために出来た音楽がヒップホップだからね。」

彼らはもちろん、さまざまな思いを持って参加した日本人アーティストたちがいます。

その中で、日本でのスターダムを離れ、一人でニューヨークに渡って
4年になるこのアーティスト、大江千里さん。
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ジャズピアノを学びたいという長年の夢をかなえるために、
大学で勉強しながらライブ活動しています。
今回は地元ニューヨークのミュージシャンによるビッグバンドを率いて、
自らのJ-POPのヒットナンバーをファンキーなジャズアレンジで
演奏するという新境地を見せました。
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そんな千里さんが今の思いを語ってくれました。

「今日本は、政府の事も含めて、信じられないというか、
未来に対する目標みたいなものを失いつつあるというのを、
海外にいてもすごく不安に感じることがあるんですけれども、
今思った瞬間から始めることだと思うんです。
ファンシーじゃなくでも心の伝わる国というか、
日本が本来持っている素晴らしさを世界にアピールできるような、
そんな国を作るんだ、という意識を常に持っていたいですね。
自分がこのタイミングでアメリカにいるという意味がきっとどこかにあると思うので、
自分の本分を全うして行きたいと思っています。」

千里さんの言葉どおり、ニューヨークから日本へメッセージを
出す立場にいるわけですが、そのメッセージも震災の前と後では変わったと言います。

「僕は作詞家でもありますから、震災以来、言葉の意味が自分の中で変わりました。
たとえば“がんばろう”という一言の意味、素直に気持ちを伝えるということ、
誠実、配慮、思いやり。何かおすいうちょっと気恥ずかしいよなっていう言葉が
自分に響くというか、そこらへんの音楽の根底にある言葉、
心の意味みたいなものをもう1回洗い流しながら、
曲を作って行きたいなと思ってますね。」

日本から来た日本人、ニューヨークの日本人、そしてニューヨーカー、
アーティストもお客さんのそれぞれの思いが、音楽になって響いたセントラルパークの日曜日。

ニューヨークはまだまだ日本の事を見守っています。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年05月19日

5/19(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは卒業式のシーズンに突入です!

こちらの大学や高校の卒業式は、有名人がスピーチすることが多いんです。
オバマ大統領は、メンフィスの高校でスピーチしました。
ニューヨークのブルームバーグ市長は、
ワシントンDCのジョージワシントン大学でスピーチ

「将来が不安でも安全パイはとるな。やり直すことや変化を恐れるな」

いかにもアメリカらしいスピーチですよね。

アメリカではよく、日本は変化が遅いとか保守的と言われますが、
それとまったく逆なのが、アートの世界。

特に、MANGA!!

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日本のマンガが世界で熱烈に愛されている理由のひとつに、
常識をくつがえすような、斬新なイマジネーションの世界があります。

日本の伝統とかコンサバなイメージとのギャップも、
また興味をそそるんですね。

ところで日本でもマンガ家の先生と会うチャンスってあまりないと思いますが、
ニューヨークのファンにとってはなおさら。

そんなファンにとっての最高にうれしいイベントが、
先週ニューヨークの紀伊国屋ブックストアでありました。

リストランテ・パラディーソなどで日本でも若い女性を中心に大人気のマンガ家、
オノナツメさん、ご存知ですよね?

オノナツメさんがトロント・アニメフェスティバルの帰りにニューヨークに立ち寄って、
アメリカ人ファンの前で公開インタビューを開催。
その司会を私が担当しました。

オノナツメさんといえば、イタリアのイメージですが。。。
実はニューヨークとも強い縁で結ばれていました。

今日はオノナツメさんのイベントのもよう、そして久々に日本のマンガ事情をお伝えします。

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Ristorante Paradiso © 2006 NATSUME ONO/OHTA PUBLISHING CO.

リストランテ・パラディーソ、さらい屋五葉、NOT SIMPLEなど
独特の絵柄と、人間の深層心理まで描くディープなストーリー展開で、
独特の世界観を描き出すマンガ家、オノナツメさん。

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かけつけたファンの8割は女性、オープニングに、
「みんなの好きな作品の名前を教えて!」とたずねたら、
さまざまな作品の名前が飛び出しました。

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SARAIYA GOYOU © 2006 Natsume ONO/Shogakukan

リストランテ・パラディーソではイタリア
さらい屋五葉では江戸を舞台にしているオノナツメ作品ですが、
実は、ニューヨークを舞台にした作品もあるんです。
「COPPERS」という作品 

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カッパーズというのは警官のことで、ちょっと古いスラング。
ナツメさんにとってニューヨークってどんな場所なのでしょうか?

「今回のニューヨークは2回目です。
1回目はCOPPERSを書く前に取材に来たんですが、
舞台にする地域は決めていたので。。。
ブロンクスとかクイーンズとかを、ジャーナリストの方といっしょに取材でまわりました。
怖かったですね、車の中からなるべく出ないようにと言われましたから。(笑) 
ニューヨークに来てすぐに、マンハッタンも見ないうちにブロンクスに行ったんです。
観光で言ったらなかなか見られない場所で、
なかなかできない体験をさせてもらったと思います。」

ナツメさんはいったいなぜ、ニューヨークの警官をテーマの漫画を書こうと思ったんでしょうか?

「NYPDに興味を持ったのが、子供の頃に日本で見たNYPD(ニューヨーク市警)の
ESU(特殊部隊)をテーマにしたドラマで、それがすごく好きだったんです。」

本当のNYPDを知るために、ちょっと危ないニューヨークの奥まで踏み込んで行ったんですね。
愛らしい眼鏡ッ子という雰囲気のナツメさんとは思えないガッツにファンもびっくり。
実はイタリアのマンガを書くために、イタリアには1年間留学していた事もあります。

この後もおしゃべりはとても盛り上がって、最後はサイン会。
好きなキャラクターを直筆で書いてもらって、ファンは大喜びでした。

彼らがなぜオノナツメさんが好きなのか聞いてみました。
まずブックストアで働いているというサンドラさんは、

「彼女はとても才能がある作家だと思うわ。
最初に読んだのは「NOT SIMPLE」でものすごく感動してしまったの。
普通の本もたくさん読むけどこんなに感動することはめったにないわ。
それからオノナツメ作品すべてを読みあさったの。」

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not simple © 2006 Natsume ONO/Shogakukan

続いてニッキー。
「いやーなんていうか、ストーリーも絵のスタイルも
他のマンガ家とは比べ物にならないくらい素晴しいしユニークなのよね。」

そしてとても上手な日本語で答えてくれたのはイシさん。
「物語とアートワークがもう素晴らしい! とてもインスパイアされます。」


アメリカにだんだん定着してきた日本のマンガ。

日本のように、駅の売店でマンガ雑誌が買えるほどではありませんが、
普通の大手ブックストアチェーンには必ずマンガのコーナーがあるほど、

アメリカでの日本のマンガの売上げは、
2004年頃から急上昇して、2007年がピーク。
その後は歴史的な大不況と、本離れの影響でダウンしています。
アニメが大ヒットした「ナルト」以降、爆発的なヒットが出ない事も影響しています。

一方で、ナルトやポケモンのように、子供だけのものだったマンガを、
成長した20代の若者や女性が読むようになってきたのがここ数年の傾向です。
前半に登場してくれたオノナツメさんもその代表です。

もうひとつ、日本では携帯で本やマンガを読むのは当たり前と思いますが、
アメリカではまだまだ。
かわりに、アマゾンKINDLEのような電子ブックリーダーがすごい勢いで普及してきています。
電子ブックマーケットでのマンガの未来も期待されています。

では最後に、今週日曜日に発表された、
ニューヨークタイムスの最新マンガチャートからトップ5をお伝えしましょう。


TOP 5

#5 BLUE EXORCIST VOL. 1 BY KAZUO KATO 青いエクソシスト第一巻
#4 BAKUMAN VOL. 4 BY TSUGUMI OHBA バクマン第4巻
#3 BLACK BUTLER VOL.5 BY YUNA TOBOSO 黒執事 第5巻
#2 MAXIMUM RIDE VOL. 4 BY JAMES PATTERSON
アメリカを代表するベストセラー作家ジェームス・パターソンの原作を、
日本語のマンガスタイルの劇画にしたアメリカ発のオリジナルコミックス、
マキシマム・ライド第4巻
こういうアメリカのマンガが逆輸入される日も来るかもしれないですね。
そして
#1 BLACK BIRD VOL 8 BY KANOKO SAKURAKOJI ブラックバード第8巻

少女マンガがナンバーワンになるのも新しい傾向ですね。
今週はチャートインしていませんが、
ナルトの新刊が出れば、もちろんトップになります。
ポケモンやナルトでマンガを読み始めたキッズが、成長してオノナツメを読む、
アメリカのマンガジェネレーション広がっています。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年05月12日

5/12(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今週はBack To Basics.
ニューヨークといえば、
あなたは何を連想しますか?

音楽、
エンタメ、
ビジネス
さまざまな人種
NYCマラソン
そして、ブロードウェイミュージカル!!

実は1年のうちで今の時期が、一番力の入ったブロードウェイの舞台が見られる時期。

その理由は、トニー賞
ご存知? 映画にアカデミー賞、音楽にグラミー賞があるように、
ブロードウェイの舞台にも、トニー賞という最高のショーがある。

過去にはコーラスライン、オペラ座の怪人、レント、ライオンキング、ヘアスプレーなどが受賞

ノミネートが発表されたばかり、
6/12の発表まではどの舞台も気合いの入って、
1年で一番ブロードウェイがアツくなる時期かもしれません。

私もノミネート作品のひとつをみてきました。
CATCH ME IF YOU CAN
あのデカプリオ出演映画の舞台化

今日はこのCATCH ME IF YOU CANを中心に
ホットなブロードウェイの話題です。


ブロードウェイというのは、マンハッタンの中心にある
ブロードウェイのシアター街の名前でもあるし、
そこで上演されているお芝居やミュージカルの事もいいます。

1年に1回選ばれるブロードウェイの最高の賞がトニー賞
その年に始まった新作が対象になります。

そこに選ばれることはロングランを約束される事でもあるし、
ノミネートされるだけでもヒットのしるし

今日は日本人にもなじみがある、ミュージカルを中心にお話しますが、
今年のノミネート 作品の中で最多ノミネートされたのは、
「BOOK OF MORMON」という作品で14部門の最多ノミネート

モルモン教徒の二人の若者が、ウガンダに布教に行くと言う話で、
ギャグとユーモアがいっぱいの面白い作品。
クリエーターはヒットアニメ「サウスパーク」とやはり
ヒットミュージカルの「AVENUE Q」のしかけ役。。。話題がいっぱいですごいんですが、

日本から見に行く身になって考えると、チケットはソールドアウトしてるし、
ギャグやユーモアも英語でちょっとわかりにくい。。。。

そこで今日ご紹介するのは、もう1つのトニー賞候補の新作、
ベストミュージカル他4部門にノミネートされています。
とってもブロードウェイらしく、しかもわかりやすくめちゃめちゃ楽しいこの作品です。

CATCH ME IF YOU CAN
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2002年にリリースされたスピルバーグ監督の映画を見た人も多いでしょう?
レオ・デカプリオが家出した10代の少年フランク
パイロットや医者のふりをして詐欺を繰り返していくフランクをおいかける
FBIエージェントのカールにトム・ハンクス、という映画でしたが、

ミュージカルの方も豪華なクリエイター陣です。
へアスプレイのソングライター(Marc Shaiman and Scott Wittman)
振付けもやはりヘアスプレイ、キューティ・ブロンドで今トップの振付家、
JERRY MITCHEL

ミュージカルではこの映画のストーリーを、うまーく舞台におきかえて、
それぞれのキャラクターを生かしたシーンを、歌とダンスで盛り上げています。
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たとえば、映画ではデカプリオがパイロットになって、ブロンドのスチュワーデスに囲まれて、
ニューヨークのパンナムのターミナルを颯爽と歩くシーンがあるでしょう?


このセクシーなスチュワーデスが全員ダンサーで、見事なラインダンスを踊ったり、
時にはセクシーな看護婦になって歌ったり、とても華やか。
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そしてフランク役のアーロン・トゥベイット        
トニー賞のベストアクターにもノミネート、若手ミュージカルアクターのナンバーワン、
レオ様というよりジャスティン・ティンバーレイク風?
アイドルっぽいルックスではまり役。
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歌も踊りも演技もうまくて、これから期待できそう。
彼だけでなく、キャストがすごい!
カール役のノーバート・レオ・バッツは、ちょっとクセのある役をやらせたらピカいち、
既にトニー賞も受賞しています。
他にも実力派の俳優ぞろいで、ダンスも歌も素晴しい!
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満員のお客さんは、若者からお年寄りまで幅広く、
最後にはスタンディングオベーションになりました。
劇場から出て来たばかりの彼らの感想、聞いてみました。

まずニューヨーカーのマダム二人。
「すごく良かったわ、とってもチャーミングだった」
次は中学生の女の子、
「主役のフランクが色々なコスチュームに早変わりして、FBIを翻弄していくのが面白かった」
高校生の3人組、
「とてもよかった、ストーリーもわかりやすくて、
いつもこういう舞台って眠くなっちゃうんだけど、今日は最後まで目がパッチリ冴えたわ。」
「演技がすごくよかったよ。キャスティングもはまり役ばかりで、とてもリアルだった。」
「映画を見てたから、どんな舞台になるのかなーと思っていたけど、とてもよかったわ。
特にダンスの振付けが最高だった」

彼らの興奮、伝わりました?

とにかくニューヨークに来たら時期に関係なく、
ぜひぜひ生ブロードウェイを見る事をお勧めします。

ここは文句無し、世界一のライブを見せてくれる場所です。
まずパフォーマーがすごい。
激しい競争と、世界の評論家やファンの厳しーい視線にさらされているからですね。
彼らを見るだけで「うわーすごい」と感動できるし、
何度行っても、毎回「うわーっ」と思える。

だからブロードウェイを見に行くというのは、ニューヨーカーにとっても
特別なことなんです。

その中でも、CATCH ME IF YOU CANは大おすすめなのは、
ストーリーを知ってるから英語がわからなくても楽しめる。
(特に日本から旅行で来ると、時差ぼけでちょうど夜のこの時間に睡魔が襲ってくる。
そういう時にわかりにくいものをみると、さっきの女の子じゃないけど、
本当に寝てしまったりします)

その点、この作品はダンスも派手でいかにもブロードウェイ・ミュージカルらしい作品だから、
初心者にも安心しておすすめできる。
ニール・サイモンシアターで月曜日以外の毎日上演中です。

ところでブロードウェイミュージカルといえば、「スパイダーマン」覚えてます?
70億円もかけて、ライオンキングのジュリー・テイモアが演出、
U2のボノとエッジが音楽という史上最高のミュージカルになるはずが、
オープニングが何度も延期になり、プレビューが始まったらセットの故障でケガ人が続出、
いったい本公演は実現するのか、というレポートを今年の始め頃しました。

「その時に3月に本公演」とお伝えしましたが、
その日が来ても、結局オープンしなかったんですね。

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しかも、ジュリー・テイモアが演出をおりてしまいました。
そんなこんなでプレビュー公演も4/18から3週間おやすみして、
12日木曜日から再開。本公演は6/14〜今度こそオープンできるか!?
作品以上にドラマがすごそう、ですが、
そんなわけでスパイダーマンは今年のトニー賞の選考の対象にはなりませんでした。

さあ今日ご紹介したCATCH ME IF YOU CANが
最有力のBOOK OF MORMONに対してどれだけ健闘するのか?

また、主役の(ジャスティン似?の)アーロン・トゥベイットは、主演男優賞をとれるのか、
結果はトニー賞の授賞式、6/12の後の番組でお伝えします。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年05月05日

5/5(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYも5月になりました!

先週末ブルックリン植物園では、「SAKURA MATSURI」が盛大に行われました。
以前もお伝えしたことのある満開の八重桜の下で、
お茶会やお琴の演奏があると思えば、そのまわりをサムライとゴスロリ、
そしてコスプレキッズがあふれるという、不思議なイベント、でした。

そしてこちらの日曜日の夜遅くの、オバマ大統領の演説。
ウサマ・ビン・ラディンの一件で、ニューヨークは警備が厳しくなっています。
報復攻撃の情報はないが念には念を入れて。。。ということで、
特にターミナル駅にはいつもより警官の姿が多く、 爆発物探知犬も出ています。
ランダムなバッグのチェックも、いつもより厳しくなっていますが、
街は普段と変わりない雰囲気。

日本ではお祭り騒ぎのアメリカ人の様子が伝えられたと思いますが、
大半のニューヨーカーにとっては、祝うというよりは、
当時の事を振り返って複雑な信教というのが本音。。。
今年は911から10年、関連の話題はまた次の機会にお伝えします。。。

今日のテーマは「ジャパン」です。

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Takeshi Kanno picture by Masa Sono

先週は「タイム誌世界の100人」に選ばれた、
宮城県南三陸町の医師、菅野武さんのインタビューをお届けしましたが、
ニューヨークにはSAKURA MATSURIがあったり、おスシも人気だけど、
いったいどんな日本人がいるんだろう? そして有名なんだろう? 

実は、ニューヨークで知られている日本人は、意外と日本では知られていない人だったりします。

今日のテーマは、「NYの日本人」

その前に、ニューヨークという場所、人種のるつぼと言われているのはご存知ですね。
世界のあらゆる人種、国籍、宗教の人が集まっている、
結果、
誰もがみんな知ってる有名人というのは、大統領とかハリウッドスターとか、
しょっちゅうメディアに出ている人に限られてきます。

そんな中で、誰もが知っている日本人といえば、この人しかいません。
「オノ・ヨーコ」さん。

もちろん、あのジョン・レノンのワイフ、ということですが。
かつてはビートルズの解散の原因になった女、とスキャンダルの標的になりましたが、
ジョンが亡くなった後は、ジョンのメッセージを引き継いで、
さまざまな活動をしてきたのは、日本のみなさんはよくご存知ですよね。

亡くなって30年以上たったのに、ジョンの存在感が少しも薄れないのは、
ヨーコさんの存在があるからだ、ということはニューヨーカーが一番よくわかっています。

さあそしてヨーコさんの次は。。。かなり違うジャンルですが、この人です。
HIDEKI MATSUI
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ニューヨークを離れて1年以上になりますが、ヤンキースを優勝に導いたゴジラは、
未だにニューヨークの伝説的存在です。

さあ松井さんの次は誰?

ニューヨーカー誰でも知っている、とはいきませんが、
そのジャンルの中ではかなり知られている日本人をあげてみましょう。

まずは クラシック界では小澤征爾さん、そしてバイオリン五島みどりさん
坂本龍一さん、前衛的な音楽が好きな人にはたまらない存在
ジャズピアニスト、アキヨシ・トシコさんと上原ヒロミさん、

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Toshiko Akiyoshi photo by Kosuke Furukawa

作家の村上春樹さん、海外小説が好きなインテリの間ではよく知られています。
芸術家の村上隆さん、アート界ではもう巨匠。
宮崎駿さんはアニメファンの神様

全体的に見て、かなりインテリジェントでアーティスティックなカテゴリーで
知られている人が多い気がします。

だからこの人が出て来たときは、かなり意外な感じがしました。

暖かい季節がやってきて、そろそろ夏のことを考え始める時期、
ニューヨーカーがふと思い出す日本人、それがタケル・コバヤシ
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ニューヨークの独立記念日の風物詩、全米でテレビ中継されるホットドック早食い
コンテスト連覇。

巨体のアメリカ人の隣で、やせて小柄で、
パンクロッカーのような金髪の小林君の食べっぷり、とにかくアメリカ人をびっくりしました。
これぞサムライ!と思ったんですね。

アメリカ人にとってのホットドッグというのは、 夏のアウトドアの食べ物。
日本人にとってのヤキソバとかタコヤキみたいなもの。
名前を忘れちゃっても、「ああ、あの早食いの日本人」と思い出す、
コバヤシ君はニューヨークの夏の都市伝説になっているんです。


後半は、日本ではほとんど誰も知らないけれど、
ニューヨークではかなり知られている日系人を紹介します。

ちなみに日本人、日系人ってアメリカ、そしてニューヨークにどのくらいいるんでしょう?
まずアジア人、全米で4.8% 
日本人はアジア系の中では6位の人口で、全米の0.3%120万人

一番多く住んでいるのはカリフォルニアでおよそ40万人、ハワイ30万人、
ニューヨークの周辺のメトロエリアには、
駐在や留学生も含め10万人いると見られています。

そんな日本人がアメリカへの移民が始ったのは19世紀後半、
第二次大戦では日本がアメリカの敵となったため、強制収容所に入れられた歴史があります。
日系人はアメリカ社会にさまざまな貢献をしてきました。
その一つは西海岸の農業に、優れた灌漑設備をもたらしたこと。
また、1959年ハワイがアメリカの州になると、多くの日系人政治家が出ました。
例えば現在、アメリカ上院仮議長のダニエル井上、
オバマ政権の閣僚で退役軍人長官のエリック・シンセキ

科学者、ノーベル賞をとったシカゴ大学の南部洋一郎さんが日本では有名ですが、

ニューヨークでだんぜん知られているのは、理論物理学者のカク・ミチオさん
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ニューヨーク市立大学の教授で、
ナショナル・ジオグラフィックのテレビ番組によく出て来る、エネルギッシュなサイエンティスト。
真っ白なロンゲ頭をふりながらしゃべる、キャラの立ったトークでおなじみ。
最近は、日本の原発問題を受けて、セレブリティが出るトークショーにも登場し、
日本の現状をわかりやすく解説するなど、ますますおなじみになってきました。

みんな見てるテレビのモーニングショーのキャスターも日系人。
NBCのNYスタジオから全米生中継のTODAY SHOWのキャスター、アン・カーリー
お母さんが日本人。

東日本大震災の直後には日本に取材におもむき、
宮城県南三陸町で行方不明になっていた、
アメリカ人の英語の先生と家族との再会を助けて話題になりました。

最後に、ニューヨークで知られている日本人、きわめつけはこのひとです。

ニューヨークタイムスに執筆、アメリカの文壇に最も影響力があり、
泣く子も黙る文芸評論家といえば、ミチコ・カクタニ
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ピュリツァー賞受賞、
ミチコ・カクタニといえば、ほめる時はほめまくる、けなすときはけなしまくる。
そして、貶すことの方がずっと多い鬼評論家。
また業界の掟を破って「ハリー・ポッター」のネタばらしをしたことで大騒ぎになったことも。
相手がベストセラー作家だろうが超大御所だろうが、抗議されても相手にしない。
その貶し方があまりにインテリジェントで面白いため、もう20年以上業界のトップにいる。

あの「SEX & THE CITY」の中でも、主人公でライターのキャリーが
ミチコ・カクタニのキビシイ書評を気にしまくるという場面が出て来る。

これほど有名なのに、本人の姿を見た事がある人はほとんどいない。
インタビューにも応えないし写真も取らせない、出版パーティなどにも一切出て来ない。
知られているのは1955年生まれでイエール大学卒業の才女ということだけですが、
1枚だけ世の中に出回っている写真は、何と言うか才媛な雰囲気。

まさにアンタッチャブル、ミステリアスな日本女性が最も有名、というのも
日本的といえば日本的なのかも?


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年04月28日

4/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

毎週さまざまなイベントや話題でつきないニューヨーク、
今夜はオバマ大統領のための資金集めパーティが3カ所で行われました。
オバマ大統領はそれをはしご。
おかげで今日のマンハッタンは午後から交通規制で大渋滞でした。

そして昨日は、やはりセレブが大集合したパーティがありました。
TIME MAGAZINE、世界で最も影響力がある100人、を記念したパーティです。
その100人に選ばれた、STING,マーク・ウォルバーグ、
ブルーノ・マーズなんかがぞろぞろ。。その中に、1人の日本人の姿がありました。
テレビで見た人も多いでしょう?

東日本大震災で被災した、宮城県南三陸町の志津川病院で、
献身的な活躍をしたドクター、菅野武さん。

福島県南相馬市長の桜井勝延さんとともに、タイム誌の100人に選ばれました。
この100人の中には、オバマ大統領も入っているんですよ!

昨日のパーティに招待されてニューヨークに二日間だけいらしていた、
ドクター菅野にお会いする事ができました!
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まだ31歳、
ニューヨーク初めてだけど、ジャズが大好きという
若くてかっこいいお医者さんです。

でも菅野先生はただ招待されたからニューヨークに来ただけではありません。
地元の多くの人から思いを携えてやってきたんです。
今日はその思いを菅野先生にお聞きしたインタビュー、お届けします。

「自分がやったことは究極的には普段の仕事の延長
目の前のことを一生懸命やり続けただけ。
世界的にとりあげあられた事にまだ実感がわかない。
きっと、がんばっている日本人がいっぱいいたところ
僕と言う形ははっきり見える形だったので、代表になったのでは?」

あくまで自分は被災者の代表、象徴のようなもの、というドクター菅野ですが、
あの日の体験は、「普段」とはかけ離れたものでした。
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「大きな揺れがあって少ししてから、無線で大津波警報が出まして、
高台に上がってください。高い建物ではより上のフロアに上がってください、
というのが出ましたので、少しずつ病院の中の方、外からの人達を上のフロア、
最上階は5階なんですけれど、誘導して行ったんですね。
地震から30分くらい、津波警報から20分くらいしかなかったんですけれど、
大きな津波が来まして、上がりきれなかった方々が
波に持って行かれてしまったんですね。自分たちも死を感じたんですけれども、
その中で思ったこととしては、「これ以上後悔したくない、
既に多くの人が死んでしまっていたので、これ以上誰にも死んでほしくない」
という気持ちが強くありまして、みなさんいっしょにやってくれた
スタッフの人達と、気持ちをひとつにして、助けが来るまでがんばりましょう、
ということで二晩過ごしたんですね。」

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電気も点滴もない二晩は本当につらかった、という菅野先生。
3日目にヘリで救出されて、ようやく家に帰った数日後に奥さんが
二人目の子どもを出産。
またその数日後には病院に戻り、仮設の診療所と多くの
医療支援チームのリーダーとして、被災者の診療にあたってきました。
そこに飛び込んで来たのが、タイム誌からの招待状でした。

「インビテーションが来て、周りの人たちにいうと、
被災した人の言葉を直接聞きたいひとはたくさんいる。
そうでないと伝えられない事はたくさんあるから、言って来なさいと
後押ししてくれる人が多くて。応援してくれた
自治医大のメンバーもそうですし、今所属している東北大の教授も、
「ぜひ言って来なさいと、あなたにしかできない体験があったのだから、
それを伝えることで何か変るかもしれないから」と応援をいただいて、
こっちに来ようと思いました。」
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ニューヨーク、という世界に発信するメディアの中心地で、
世界の人に伝えたい思いがあります。

「まだ災害は終わってないです、ということですね。
ニュースに乗らなくなってきちゃっているんですけど、
ダメージは残っていますので、まだまだ見ていてほしいというのが一番、
もうひとつは、僕らは自立に向けて一生懸命前を向いています。
ただ心の休憩も必要ですし、援助もまだまだこれから必要ですので、
そういう意味でご協力をお願いします、という2点かなと思います。」

菅野先生の気持ち、ニューヨーク、そして世界の人に届いたと思います。
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菅野さんは実は志津川病院での勤務契約を終え、
現在は東北大学病院消化器内科大学院博士課程所属。
でも、心のつながりがある志津川病院にはこれからも通い続けると言います。

そんな菅野さん、ニューヨークに来てとてもよかったとおっしゃっていました。
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「大きく癒されました。ひとつは当たり前に生活しているところそのものですね。
人間が人間として普通の生活をしているところが。これが普通なんだな。
これを目指していかなければいけないんじゃないかなば、と思いましたし、
芸術があって音楽があって、私たちの心がリラックスする時と
緊張することがあるというのが、人間の生活なんだな、とすごく感じます。
緊張ばっかり続いてて、不安ばっかり続くのはやはりイレギュラーなんですよね。
とてもそういう状況は続かないですし、やがて疲れが出て来てしまうので、
日本人全体、どこかでもう一回一息つきたいし、笑顔を取り戻せる時間が、
復興ということが達成される日まででは長過ぎるので、
一回笑顔をとりもどしながら、笑いながら。。。笑いながらというのは
難しいですけれども、少しリラックスも交えながら
少し前にでるというのが必要だと思いますし、
僕も音楽が大好きなんですね。ジャズ大好きですし。
ジャズバンド大学でもやってたんですけれど。
涙でますよ、被災地でずっと音のない中、人の咳の音ととか
苦しがって休んでいるところに、ピアノの音が流れて来たりとか、
人の歌う声が流れて来たりとかすると、感動します本当に。
被災者の皆さんの中に入った時には、
みんなもう少し休んでいいんじゃないとか、音楽聞いてる? 
テレビ見てる、新聞どう? 
もっとこう、いろんなことを感じていいんだよ、と。
それこそラジオもそうですし、音楽を聞いていっしょに歌って、
心やすらぐ時間をもちながらもう一回自立に向かって一歩すすめるといいね、
という話ができるかもしれないですね。今までの僕にはなかった余裕です。
ここに来てよかったと思います。」


菅野先生は、ニューヨークでたくさん行われているチャリティーコンサートも、
募金のためだけでなく、被災地にも音楽をもってきてほしい、と
おっしゃっていました。
先週インタビューした ジャズピアニストの秋吉敏子さんが、
夏に東北ツアーに行かれるそうですよ、とお伝えしたら、
「僕、秋吉さんも大好きなんですよ」とうれしそうに答えてくれました。

菅野先生の言葉と気持ちが、今度は被災地のみなさんに届くように、
そして、被災地のみなさんが少しでも休んで、いやされるように、
心から願っています。
そのために、私達も今できる事を続けていきましょう!

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Takeshi Kanno, M.D.
©2011 GION for SAVE JAPAN BENEFITS

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年04月21日

4/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

NY街路樹にも緑が萌え始めました。

日本はGWが近づいていますね、NYも今週はホリデー気分、
週末日曜がキリスト教のイースターサンデー
ユダヤ系のニューヨーカーは、パスオーバーというホリデーがありました。

そんな中でもニューヨーカーの日本への愛はとまりません!
日本のためのチャリティーイベント、今週もたくさん行われています。
毎週お伝えして来たSAVE JAPANの動き、今日はそのフィナーレ。

ニューヨークといえば、ジャズ!
ニューヨークのダウンタウンにあるライブハウス、「ブルーノート」ご存知ですよね?

このブルーノートがジャズで日本を支援しようと呼びかけたところ、
もう大御所から若手までが次々に手を挙げました。すごいメンバーです。
マッコイ・タイナー、ロン・カーター、ジョン・スコフィールド、マデリン・ペイルー、
ロイ・ハーグローブ、パキード・デ・リベラ。。。(まだまだ続く)
そして国宝級の日本人ジャズピアニスト、秋吉敏子さんまで全部で15組が,
ハイライン・ボールルームで4時間にわたって次々に演奏。

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これだけのメンバーが一度に見られるライブなんてまずありません。
まさにジャズの紅白?にニューヨーク中の音楽ファンが押し寄せました。

なぜこれだけのメンバーが日本のために集まってくれたのか、
実はそれには理由があります。
今日は「BLUE NOTE JAZZ BENEFIT」をレポートします。

めったに見られない大御所と若手のジャズのトップスターが大集合した
超ぜいたくなライブはもちろんソールドアウト。開演前、会場の前には長い列ができました。

「こんなに豪華なラインアップで、しかも日本のために何かできるなんて、
素晴しいイベントだ。見に来ない方がおかしいね」

お客さんにとっては、大好きなジャズミュージシャンの演奏を一度に見られる
まさにドリームコンサート。

ハイラインボールルームは、広いホールでテーブルでお酒や食事を楽しみながら
ライブが楽しめるんですが、カップル、グループ、家族づれ、
若者から年配、人種国籍もさまざま、日本人お客さんもけっこう見かけました。

ドリームコンサートという点では実はミュージシャン同士も同じ、
めったに顔をあわせない同士「ひさしぶり」と抱き合ったり
「子供たちは元気?」なんて会話が飛び交って、まるで同窓会のような暖かい雰囲気。

その様子をピアニストのマイケル・カミロはこんなふうに語ってくれました。
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「今夜は伝説に残る夜になるだろう。このメンバーが同時にニューヨークにいて、
同じステージに立つなんて、とても珍しいことだからね。
何より会場のバイブが素晴しい。みんなが「シェアする」気持ちになっているからだよ。
誰も自分の事を考えていない。日本のため、という事を考えている。
だから僕も参加したいと思ったんだ。これから心をこめて演奏してくるよ。

そういって楽屋を去っていったマイケル・カミロは、感動的なピアノソロを聴かせてくれました。

そのマイケルのちょっと前にステージに立ったのは、
秋吉敏子さんとハズバンド、ルー・タバキンのカルテット。
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1956年に26歳で渡米してから、ずっとアメリカのジャズの第一線で活躍して来た
秋吉さんも、いつものパワフルなソロにいっそう力がこもっているように聞こえました。

秋吉さんともお話する機会がありました。
長いキャリアの中で、東北をツアーしてまわる機会も多かった秋吉さん、
震災の知らせを聞いた時には

「仙台には自動車の部品を作る工場があって、
その中にコンサートホールがあるんですね社長さんが非常に音楽がお好きで。
社員のみなさんが大丈夫だったということだったので、それを聞いてほっとしました。」

実は秋吉さんは、この夏、チャリティコンサートで東北を訪れることを決めています。

「ルーと二人で8月に、岩手で、北海道でライブをやる予定だったのですが、
それがもし中止にならずやるなら、出演料は全部さしあげますから
何かの役に立ててください、と連絡したんです。
そうしたら陸前高田でもチャリティーコンサートをやることになり、
もうどうぞどうぞ、と言うお話をしました。」

もうひとつ、秋吉さんの曲「HOPE」は今この災害を受けて、
日本の様々な場所で演奏されたり歌われたりしています。

「東京の知り合いの方からも連絡があり、HOPEを演奏してよろしいですか? 
と聞かれたので、光栄です、どうぞどうぞ、とお返事しました。
あれは「ヒロシマ、そして終焉から」というとても長い曲のエピローグなんです。
そこだけ独立したようになっていて、谷川俊太郎さんが詩をおつけになったので。
こういう時に他の人が演奏してくださるのは本当にうれしいですね。」

秋吉さんが曲にこめた思い、今多くの日本人がシェアしているのかもしれませんね。
秋吉さんはこの夜だけでなく、ニューヨーク近郊でもいくつもの日本のための
チャリティコンサートに招待されています。
自分の音楽でお客さんが集められるなら、とすべて受けていると言っていました。
どれもアメリカ人が主催するイベントで、アメリカ人の気持ちの暖かさ、改めて感じました。
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そして、何よりニューヨークのジャズミュージシャン、ジャズコミュニティは、
日本に特別な思いがある、と語ってくれたのは
ラテンジャズのサックス、そしてクラリネットプレイヤーのパキート・デ・リベラ
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「私の名前はパキート・デ・リべラ。
日本には何度も招待されていて、日本が大好きだ。
今夜ここにマッコイ・タイナーやマイケル・カミロ、ロバータ・ガンバリーニ、
これだけのミュージシャンが集まり、すごい数のお客さんが集まったけれど、
私は全然驚いていないんだ。
だって日本のためだろう、当たり前だよ。
日本はこれまで長い間、ジャズという音楽を愛し、どこよりもサポートしてくれた国だ。
その日本が我々の助けを必要としているんだから、助けるのは当たり前だと思っている。
日本人はとても勇敢で強い国民だ。
世界の人の助けをかりて、きっと再生すると信じているよ。」


パキートだけでなく、自分たちの音楽を愛してくれる日本人に対し、
今自分たちが何かできることがうれしい、
他のミュージシャンたちも口々にそう言ってくれました。

日本とニューヨーク、ジャズという音楽を通じて、こんなに深くつながっていたのか、と
改めて知る事ができた一夜でした。

< photo by Kosuke Furukawa >

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年04月14日

4/14(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークもようやく花の季節、
毎年お伝えしている、マンハッタンの街路樹の桜にちょっと似た白い花、
DOGWOOD ハナミズキが満開になっています。
気温も少しずつ上がってきました。

そんな中、ニューヨークでは日本が震災から1ヶ月を迎えたその日に、
大きな余震があった事なども伝えられました。

このところ、ずっとニューヨーカーが日本を助けようとがんばっている活動、お伝えしていますが、
ニューヨーク市でも独自の募金をやっているのご存知でしたか?
この募金、既に1000万円以上を集めました。
そしてこれに加え、今回は市の職員で希望した人の給与から、
希望の金額を自動で引き落として、日本の被災地に寄付するプログラムが実行されます。
これと同じシステムで去年はハイチの地震被災者に2億円が送られたんですね。

ニューヨーカーに日本を思う気持ち。。。どんなにお伝えしたも足りない気持ちです。
同じ思いを音楽で届けるイベント、
Concert for Japanも 先週末に5回公演を終えました。

オノヨーコ、坂本龍一、ノラジョーンズ、フィリップ・グラス、ルーリード、
そうそうたるメンバーが数十組も出たConcert for Japanシリーズ。
ニュースで知った人も多いと思いますが、
私もこのコンサートを取材しました。

Norah_%C2%A92011%20GION%20for%20SAVE%20JAPAN%20BENEFITS.jpg(©2011 GION for SAVE JAPAN BENEFITS)

実はこのコンサートは、この日本人女性アーティストの強い思いがなかったら、
もしかすると実現しなかったかも。

仙台出身のアーティスト、にしな あやさん。
ご家族は今も被災地で生活されています。

Aya_Nishina.jpg

あやさんと、コンサートの直後お話する機会がありました。
今日はそのインタビューを中心にお届けしたいと思います。

まずConcert for Japanについてお伝えしましょう。
3月27日(日)の初日はオノヨーコ、ショーン・レノン、矢野顕子、チボマットらが出演して
コロンビア大学のミラーシアターで開催。
先週末8日(金)の2つのコンサートは、エイブロンズ・アーツセンター。
ノラ・ジョーンズはじめ、コンサート主催者でニューヨークの音楽シーンのキーパーソンである
前衛アーティストで発起人であるジョン・ゾーンと、仙台出身のにしな あや、
オルタナロックのソニック・ユースら、ニューヨークならではのジャンルを超えた
個性豊かな22組が次々に登場。
SonicYouth.jpg

続く9日(土)の最終日は2回のコンサートがジャパン・ソサエティで開催、
フィリップ・グラス、ローリー・アンダーソン、ルー・リード、ビル・ラズウェルなどの
ニューヨーク・レジェンドらが出演。
坂本龍一氏のセットは能の舞とバイオリン、ピアノ、ターンテーブルという
シンプルなセットで観衆を魅了しました。
Sakamoto.jpg


このシリーズほとんどがソールドアウト
そしてニューヨークの音楽関係者を驚かせたのは、
震災からおよそ2週間後に初日というスピードです。
異例の早さで大物が集まった舞台裏には、この人がいました。


仙台出身のアーティスト(作曲家)、にしな あやさん。
このコンサートが企画されたきっかけは彼女自身の言葉だったんです。

あやさんは高校からアメリカに留学、所属レーベル「TZADIK」のオーナーでもある
ジョン・ゾーンとは家族のような関係です。
実はあやさんのお母さんは仙台ではよく知られたピアニストの仁科篤子さん、
障害を持つ子供達を音楽で癒すNPO法人「ミューズの夢」を主催しています。
そのお母さん、そして同じく音楽家のお父さんがこの震災で被災しました。

地震が起ったのはニューヨーク時間の真夜中でした。
「多くの友人からの電話が鳴り続けたため、重大さに気付きました。
家に電話してもまったく通じず、生まれて初めて母と電話が通じないことが不安で。
ひたすらかけなおしました。」

あやさんはあまりの事に呆然としながらも、何かできないかと必死に考えました。

「今何ができるのか考えた時「コンサート」だと思いました。
上司のジョン・ゾーンに電話して、「私は今精神的にいっぱいいっぱいだけど、
とにかくコンサートを開きたい」と言ったらい、ジョンが
「わかった。僕が全部やるから。とにかく演奏してくれる友達のリストを作りなさい」と
言ってくれたんです。」

実はジョンは911の直後や、去年のハイチ大震災の時もいち早く
チャリティコンサートを開いて収益金を寄付しているんですね。

「マネージメントなどは一切通さずミュージシャン同士が結束した結果、
3日ですべてが決まりました。でもミュージシャンだけで宣伝をどうしようか、という時に
日本人のボランティアが結束してくれて、
SAVE JAPAN BENEFITというプロジェクトがたちあがったんです。」

その結果こんなにすばらしいコンサートになり、
お金も、およそ1000万円が集まり、ジャパンソサエティを通じて寄付されます。

「多くのアーティストが参加してくれた、という事自体がメッセージだと思ってい明日。
心細いんですけどその事が支えになっています」


あやさんがコンサートのために書き下ろし、演奏した作品「NOZOMI」は
女性の声をフィーチャーした作品でした。

「「NOZOMI」という曲のタイトルには二つの意味があります。
ひとつは「望み」という言葉の持つ意味そのもの、
もうひとつは、のぞみさんという中学時代からの同級生。
彼女は自分が被災者で、6歳の娘を1人で育てているにもかかわらず、
沿岸地方にセーターを届けるなどの活動をしています。」

故郷と親友を思う気持ちがこもった曲、「NOZOMI」で共演したのは
クラシック、ジャズなど12人のプロ歌手の有志たち。
真っ赤なワンピースに身を包んだ女性たちがステージに並び、
にしなさんの指揮。。。。心をいやすハーモニーが会場に響きました。
Aya_%C2%A92011%20GION%20for%20SAVE%20JAPAN%20BENEFITS.jpg(©2011 GION for SAVE JAPAN BENEFITS)

こうしてコンサートは終わりましたが、あやさんの仕事はまだ続いています。
次のコンサートシリーズも企画しているし、
地元の仙台に、ニューヨーカーたちの気持ちやお金を、
もっとダイレクトに届ける方法を日夜模索しています。

あやさんは最後に、こう語ってくれました。


「被災地の人たちに“がんばって”とは絶対言いたくないんです。
今は一回休んで甘える事が大事だと思うから。
日本人はできるだけ人に迷惑をかけないようにという気持ちが強いけれど、
今回だけは本当に甘えてほしいと思います。
甘えてもらえるように、がんばるのは私たちの方だと思っています。」


時には涙を浮かべながら、一生懸命話してくれたあやさん、

被災地のみなさんに少しでも甘えてもらえるよう、私たちもNYで がんばります!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年04月07日

4/7(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークも4月になりました!

このところニューヨークから日本のみなさんを応援するレポートを
毎週お送りしてきましたが、ニューヨークではまだまだ日本を支援する募金、
イベント、毎日のように行われています。

今週月曜日の夜には、
ニューヨークのランドマーク、エンパイアステートビルディングが
赤と白にライトアップされました。

Empire_Japan_1.jpg

日本とニューヨークの友好のしるし。
そして被災した日本の状況をもっと知ってもらいたい、
メッセージもこめられています。
このライトアップはニューヨークだけでなく、
世界7カ国の高層ビルやタワーが参加しました。

一方で、4月になって世界は新しいフェーズに入っています。
メジャーリーグが開幕! (ここでもヤンキースをはじめ
開幕戦では日本のために黙祷も捧げられました)

そして今週、オバマ大統領が二期目への出馬を発表。
次の大統領選まであと1年半。

世界は動き続けています。

そんな中で、今日はそんな世界の動きに連動する
アメリカの子供たちの活動を紹介します。

アメリカの子供たちが今やっていること。
子供たちが折り鶴を折っているんです。
しかも、これはただの折り鶴ではありません。
鶴を折ることで日本のためのチャリティー募金にもなっているんです。

いったいどんなふうにやっているのか? 今日はそれをレポートします。


チャリティやボランティア、言葉の定義は色々ですが、
要するに、助ける、時には助けられる。その動きを通して、
コミュニティが結びつき、人が成長する、
また自分が成功したら感謝をこめてコミュニティに返す、
というフィロソフィーが、アメリカには強くあります。

そして例えば地域のためのイベントを開きたい、
でもお金が足りないからどうしよう!なんていう時に、
お母さんや子供たちがいっしょにクッキーやケーキを焼いて売る、
「ベークセール」はとても人気があります。

クッキー1枚でも、誰かの役にたつことができる。
同じように、折り鶴一個でも、日本を助ける事ができる、という運動がこれです。

折り鶴を折って、それをあるオーガニゼーションに送るだけで、
1個につき2ドルが日本の被災地のために寄付出来るんです。

このプロジェクトをたちあげたのは、
DO SOMETHINGというノンプロフィットのオーガニゼーションで、
その目的は、青少年のボランティア活動をもっと盛んにする事。
全米の青少年のボランティアをコーディネートしたり、
必要な資金を調達したり、時にはその調達の仕方を教えたり、
という、まるでボランティアの学校みたいなオーガニゼーションなんです。
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1993年のたちあげから、これまでに200万人以上の若者が、
DO SOMETHINGを通じてボランティアにかかわってきました。
大企業やセレブも活動を応援しています。
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そして今回、震災直後に立ち上がったプロジェクトが
「PAPER CRANES FOR JAPAN」
日本のために折り鶴を折ろう、というもの。

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プロジェクトを立ち上げた、ベッツィー・ファーストさんに聞いてみました。


<災害の情報が入って来た時、私たちで何ができるか考えました。
子供たちの日本を助けたい、という願いを
どうやって世界の子どもたちとシェアし、同時に形にできるかを考えたのです。
そこで、「千羽鶴」を思いついて、すぐにフェースブックで募集しました。>

その呼びかけに、すぐに全米の、そして世界の子どもたちや学校、
生が反応してきました。

<今の時点でアメリカのほとんどすべての州の学校や子どもたち、
外国ではルーマニアやアフリカ、去年地震で大変な被害を受けた
ハイチからも7つの学校が参加しています。日本から参加している学校もあります。>

フェースブックのページには、見事な千羽鶴がたくさんアップされています。
先週の時点で2万個以上が集まって、まだまだ続々と集まってきているそうです。
目標は千羽鶴100個、10万個の折り鶴で、目標額は20万ドル、
およそ1800万円です。
お金を出すのは、BOZO’S FAMILY FOUNDATIONという基金。
このお金、実際にどんなふうに使われるのか聞いてみました。

<ARCHTECTURE FOR HUMANITYという
ノンプロフィットオーガニゼーションを通じ、
災害地の復興、建物の建築に役立てられます。
建物が完成した後には、作った千羽鶴をそこに飾ってもらいたいと思っています。>
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このARCHITECTURE FOR HUMANITYというのは、
災害や戦争などの被災地の再建で、家や学校などの建築に必要な
「建築家」を派遣しようというノンプロフィットオーガニゼーション。
1999年コソボの戦争難民の仮設住宅の建築のためにスタートしました。
彼らの働きで作られた住宅には、今世界で70万人の人達が住んでいます。

子どもたちは今、再建された建物と、そこで暮らす日本人の姿を思い浮かべながら、
慣れない手つきで一生懸命折り鶴を折っているんです。

papercranes1.jpg


ところで折り鶴の折り方はサイトにいくとのっていますが、
それにしてもこんなに折り紙や折り鶴、千羽鶴の事をアメリカ人が
よく知っているなんて、驚きです。何か理由があるんでしょうか?
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<アメリカの小学校で多くの子どもたちが読む本に、
「SADAKO AND THE THOUSAND PAPER CRANES」という作品があります。
これを読んで私も含めアメリカの子どもたちは折り紙と千羽鶴について学びました>


この作品は広島に実在した被爆者の少女、佐々木禎子さんが、
白血病で亡くなるまで祈りをこめて折り鶴を折り続けた、
そのストーリーをアメリカ人の作家エレノア・コアが
1975年に出版した物語が、今でも広く読まれています。

アメリカ人と日本人の気持ち、ここでも強くつながっていました。


ところでこのDO SOMETHING、他にもさまざまな活動をしています。
たとえば、「読み終わった本を集めて、ハリケーンカトリーナで被災した
図書館の復興に役立てよう。」「使い古したテニスボールを、
アニマルシェルターにいる犬たちのおもちゃとして寄付しよう」


彼らのウェブサイト、DO SOMETHING.ORGに行くと、
こうしたプロジェクトやボランティアが膨大な数アップされていて、
自分の興味のある分野でどんな事ができるのか一目でわかり、
アイデアを提案することもできます。

プロジェクトリーダーのベッツィーさんと話していて痛感したのは、
世界で起こっているどんな災害も戦争も貧困も、助けを必要としている人達がいる、
という意味では同じということ。

ベッツィーさんは

<今の時代、世界で起こっている事はメディアやネットを通じてリアルタイムに、
生々しく伝わってくる、子どもたちはそれを前向きな気持ちで受け止め、
そして何かしたいと思っていて、ネットなどのツールを使って大きな動きに広げて
行く。私はそんな若者を信じている。彼らは何かしたいと思っているのです。>


今の日本はもちろん、世界中で人の助けを必要としている人が本当にたくさんいる、
そういう人達の事を常に考えて行動して行く、新しい世代を育てる事も今とても大切。

そしてこうしたつらい出来事が起きるたびに、
世界中の私たちが少しずつ、お互いにつながっていく、
そしてつながる事で、少しでも苦しんでいる人々が癒され、
世界中の戦争や争いが減っていく事を、若者たちは信じて行動している。
私たちもそれを信じていきたいと思います。

papercranes3.jpg


(折り鶴と子供たちの写真はDo Somethingからお借りしました)

Do Something
http://www.dosomething.org/
http://www.facebook.com/papercranesforjapan?sk=wall


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年03月31日

3/31(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今週もニューヨークから日本のみなさんを応援するレポートです!

日本からは桜の開花のたよりが。。

ここニューヨークでは花の季節はまだ少し先。。。
でも、日本の震災の被災地を支援するチャリティーイベントは、
先週を上回る数とパワーでアツく開催されています。

今日もそれをお伝えする前に、

日本のニュースで、日本赤十字が2週間で集めた義援金は400億円以上、というのを見ました。
アメリカでは、2週間に赤十字だけで100億円以上、他のチャリティー団体が少なくとも
35億円、トータルで135億円。

これはアメリカが同じ期間にインドネシアの津波被災地に剥けて集めたお金とほぼ同額だそうです。

これには私たちがやっている日本のチャリティグループとの独自の募金は入っていませんし、
他にも相当な数のチャリティ募金や運動がありますから、トータルはもっと大きくなるはずです。

行った事もない外国の被災者のためにお金を出したり、できることで助け合う、
本当にありがたい事だし、素晴しいことですよね。

そのニューヨークのチャリティですが、種類の多さやアイデアにびっくりさせられる事、も多いんです。

アメリカはチャリティ精神が強い国とよく言われますが、自分がお世話になる側になって、
本当にそれを実感しています。

今日はそんなアイデアと愛がいっぱいのニューヨーカーの日本への
ベネフィットのイベントやプロジェクト。

そして後半は、またやりました。私たちJPGIRLS NYCの募金活動。
先週土曜日です。
今回は世界規模のチャリティ団体であるライオンズクラブの会員、
そして岩手県人会の皆さんや空手教室の子供たちも参加しての大規模なものになりましたので、
それもいっしょに報告させてください!

もちろんJPGIRLS NYCのリーダー、アーティストのAKと
ニューヨーク日系ライオンズクラブ会長の伊藤リキ会長も参加。

http://www.facebook.com/pages/JP-Girls-NYC-Save-Japan-With-Your-Love/185400794837795

今回うれしかったのは、ニューヨーク大山空手のクラスに通う子供たちです。
小学生を中心に20人くらいが柔道着で声をはりあげて募金活動してくれました。

Karatekids.jpg

メンバーはアメリカ人とアメリカで生まれた日系人の子供たちが中心、
師範の松本先生によれば、「募金運動したい」という希望が子どもたちの方から出たそうなんです。

慣れない日本語で一生懸命応援のメッセージ。
私たち大人もたくさん元気をもらいました。
Linda.jpg


そして私たち、ニューヨークに住む日本人女子のグループJPGIRLS NYC
今回もがんばりました。
JPGIRLSNYC.jpg


アーティストのAKを中心に、
ライオンズクラブのみなさんといっしょに、
グランドセントラルステーションと、
若者の街、イーストビレッジのユニオンスクエアで募金運動を行い、
今回も70万円以上を集めました。
AK%26RIKI.jpg


さらに、ほとんど毎日のように募金活動したニューヨークの日系人ライオンズクラブは
2週間トータルで500万円集めたそうです。
その大きな原動力になったのは、被災地にゆかりのある各県人会のみなさんです。

ライオンズクラブの一員で岩手県人会会長の日系人、
ロバート・イワサキさんはこんなふうに話してくれました。


<岩手県人会、ロバートさん>

「最初はこちらの朝の2時に報告をうけて、県人会のメンバーに連絡、
東京に電話しても電話も通じない、日本でも情報がつかめない状態でした。
日が経つにつれて、民間サイトなどがたちあがり、
沿岸地方の安否を確認、名前を全部あげて、それに4日くらいかかりましたかね。
次に我々は何ができるか、と考えて、義援金になるわけですが、
私がたまたま長年ライオンズクラブの会員だったので、
このライオンズクラブの大きな組織を利用して、
義援金を確実に被災地に、岩手、そして他の被災地で分けて頂くということをやっています。
これからは復興に気の遠くなるようなお金と時間がかかるわけですが、
これからも募金活動をどんどん続けていくつもりです。
もうひとつは私たちの気持ちを岩手のみなさんに届けたいということで、
県庁さんと岩手日報には逐次情報を送って、
ニューヨークの岩手県人会はこういう事をやっているという事を
報道してもらっています。」
Robert.jpg


ロバートさんの隣では、東北6県北海道連合のヤマモト・マサトシさんが、
何度も力強くうなずいていました。

Yamamoto.jpg

そして今回もお金だけでなく、多くのニューヨーカーから温かいメッセージがよせられました。
歌を歌ってくれた人もいます。
募金運動のサポートでかけつけてくれた、アマチュアバンドのファントムズです。
Phantoms.jpg


日本語も披露してくれたメンバーのひとりドンさんはこう言っていました。

「被災地のみなさん、ニューヨークにも同じ気持ちで、
なんとかして助けたいと思っている人がたくさんいる事を忘れないでほしい。」

暖かいニューヨーカーからの募金と声援。

今ニューヨークでは驚くほどたくさんのニューヨーカーが、日本のためにがんばっています。

震災から3週間近くがすぎて、ニューヨークでの報道はだんだん減って来ています。
内容も原発の状況が中心で、被災地の様子などはなかなか伝わりにくくなっています。
もちろん忘れられているわけではありませんが、
世界ではリビア情勢など、大変な事件が次々に起きているということなんです。
日本だけでなく、苦しんでいる人が世界にはこれほどいるのか、と実感させられます。

だからこそ、今ニューヨーカーがあちらこちらで開いてくれているベネフィットや
募金イベントは本当にうれしく感じます。

それも、もうどこから始めていいか迷うくらいたくさんあるのですが。。

Dine Out for Japan Relief”
ニューヨークのトップレストランおよそ60件が、
今日まで1週間の売上げの5%を赤十字に寄付
http://www.nbcnewyork.com/on-air/community/-APANBCUniversal-Sponsors-Dine-Out-for-Japan-Relief-118521739.html


HELP BY DESIGN
今日水曜日夜、ファッション、デザイン関係者がパーティを開催。
入場料とサイレントオークションの売上げは100%赤十字に寄付
https://sites.google.com/site/helpbydesignjapan/home


サンプルセールもチャリティ!
Fashion Girls for Japan
60人以上のトップデザイナーが春のトップデザインアイテムを無料で提供
4/2,3 バワリーホテルで大サンプルセール。
100%赤十字とジャパンソサエティを通して寄付。

RING OF LOVE FOR JAPAN
4/9-10100人近いジュエリーデザイナーが集まって作品を寄付し、
通常の最高50%オフで販売、売上げは100%寄付
http://ringoflovedesigners.blogspot.com/


一軒一軒のお店もがんばってます。

クラブっぽい雰囲気の中でおスシやカクテルが楽しめるSUSHISAMBAでは
$12のスペシャル・ロールを用意し、売上げの100%を赤十字に寄付。
ニューヨーク店、シカゴ、マイアミ、ラスベガス、それぞれの日本人スシシェフが
オリジナルのロールをデザイン。中身はカニ、ウナギ、キューリ、卵など。
これまでに600万円売り上げたそうです。
http://www.sushisamba.com/index.cfm/id/4/Id2/228/outStoryId/396/pageNumber/1.html


今ご紹介したのは、ほんの一部です。
食、ファッションといった日本人の得意分野が中心ですが、その結果、
素晴しいのは、ニューヨーカーの普段の行動が全部募金につながっていること。
外食したり、ショッピングしたりしながら、みんな日本の事を思い続けてくれています。


こうしたイベント、まだまだこれから続きます。
例えば準備にもっと時間がかかるベネフィットコンサートなどが、
続々行われます。またご紹介しますね。
そして来週は小学生から高校生まで、アメリカの子供たちが今みんなでやっている、
ある日本への支援の動きをレポートします。

ニューヨーカーハートはみなさんといっしょです。
心から応援しています。
mesasges.jpg

Hinomarudog.jpg


(photo by Atsuko Tanaka and Romi Uchikawa )


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年03月24日

3/24(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本のみなさん、
今日もニューヨークから皆さんを応援するレポートです。

ニューヨーク中でチャリティー運動が行われています。
毎日、いや毎時間届くお知らせや情報に圧倒されるくらい。

他にも多くの日本人、日本人、日系人、そしてアメリカ人有志による
被災者のためのチャリティ募金やベネフィットコンサートが毎日のように開かれています。
ほとんどが草の根の動き。
先日お伝えした新妻さん、コンスタントに毎日20万円くらいずつ集めているとお聞きしました。

またアメリカ人には日本のアニメファンが数多いんですが、
人気アニメ「ワンピース」のアン・オフィシャル・ポッドキャスト(ファンのトーク番組)の
ウェブサイトが中心になって24時間ポッドキャストマラソンを行ない、
100万円以上を集めたという情報も入って来ています。

またニューヨークの地元アーティスト、ジョン・ゾーンが中心となり、
オノヨーコ、坂本龍一、ルー・リード、ローリー・アンダーソンらが
27日から5回にわたって繰り広げるコンサートシリーズは、
既にソールドアウトになりそうな勢いだといいます。

そして、私たちも日曜日、タイムズスクエアで募金運動しました。
日本人アーティストのAKさん、
JFNの他の番組でご一緒していて仲良しの彼女が、
ニューヨーク在住の日本人ガールズ。。。。ガールズと言っていますが
全員アーティストやデザイナー、フォトグラファーなどの
プロフェッショナル集団を集めて、
募金&メッセージ発信活動を始めたんです。
私もそのパワフルガールズのメンバーの一人として、
日曜日ストリートに立ちました。


すごい反応でした!

今日はその時のもようを中心にレポートします。

東北関東大震災に関し、ニューヨークの報道はかなりシフトしてきています。
悪化するリビア情勢に対し、19日(土)からアメリカを含む
多国籍軍の空爆が始まったからです。

そのため日本の震災のニュースはほとんどが原発関連。
それもこの状況がアメリカにどう影響するかという報道が中心になっています。
一方CNNなどでは短い時間でですが、被災地の状況をコンスタントに伝えていて、
CNNの東京レポーターは「日本はまだまだ助けを必要としている。
お金も、食べ物も、燃料も足りない」と訴えていました。

そんな声に答えて、ニューヨークでは被災地へのチャリティ活動が
非常に活発になっています。
私たちニューヨークの日本女性、みんなでいっしょに、募金活動を始めました。
日本に家族や親戚を残し、ひとりでニューヨークにやってきて、
ファッションやアート、音楽、さまざまなジャンルでがんばっている女性達が、
何か自分でもできないか、とアーティストAKさんのまわりに大集合しました。

みんなが徹夜して、SAVE JAPAN WITH YOUR LOVEという
真っ赤なハートのロゴマークや、写真をコラージュしたメッセージボード、
フライヤーなどが次々に完成。
世界中の観光客とニューヨーカーで賑わう世界の交差点タイムズスクエア、
そしてターミナル駅グランドセントラルステーションに、二手に分かれてスタンバイ。
地元ライオンズクラブとのコラボレーション募金です。

テーマカラーの赤と白に身を包んだジャパニーズガールズたち、
リーダーとして一番がんばったのは、ニューヨーク在住の日本人アーティスト、
AKさんです。
AK.jpg


「人生初です。人生初でみんなに声をかけて、みんな集まってくれて。
日本の救済のために、何ができるかわからないまま集まってくれて、
もう感無量です。みんなの声を広げて行って、そしたら声をかけられたアメリカ人も
すごい暖かくて、なんだか世界ってひとつなんだな、気持ちはいっしょなんだなって、
今日は本当に思いました。
感動的だったのは、日本はあんなに災害がひどくて、
特に一番苦しい場所にいる人達が、
あんなにみんな我慢して、ゆずりあって。
例えば私の弟の奥さんの両親なんかも福島の避難エリアにいるんですけど、
ニューヨークでも受け入れてあげるからおいでよ、といっても
いやいや周りの人達と助け合いたいからここに残る、と言ってたり。
みんなそんな気持ちでいる日本人がいっぱいいるということも、
CNNなんかで放送されていて、日本人ってすごい、というか、
あとは「GAMAN」という言葉が英語になりつつあったりして、
日本のイメージが素晴しいスピリットの国として伝わって来ていますよね。」
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AKさんの言う通り、
多くのニューヨーカーはそんな日本人のために、少しでも何かできることがあれば
やりたいと思ってくれています。
また、911やハリケーン・カトリーナ、ハイチ大地震で被災したり
影響を受けたたくさんの人達にとっては、日本は人ごとには思えません。

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募金を終えたばかりのメンバーのひとり、ろみちゃんは、

「わざわざ翻訳機で日本語を調べて、
「あなたたちのことを考えると心が痛みます」と言いながら募金してくれた人。
道路からプップーっと鳴らすから見たら、タクシーの運転席からお札をつき出した
タクシーの運転手がいました」
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この人に募金のお礼に日の丸をあげたら、それをイエローキャブにつけて走り去ったそうです。
私たちも驚くほどのニューヨーカーの反応。
この日グランドセントラルステーションでの3時間の募金で、70万円以上が集まりました。
このお金はライオンズクラブを通じて被災地に送られます。

でもニューヨーカーがくれたのは、それだけではありません。
今回はみんなに手書きのメッセージをもらうのも大きな目的でした。
この日の私たちの活動を写真に収めてくれたフォトグラファーのティナポールさんは

「どんな小さな事でも助けになる。
これをすることでポジティブなエネルギーが日本に送られるから。
みんなが日本の事を思い、考え続けること、それが世界にエネルギーを発信し、
助けになることを信じている。
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そしてもうひとり、手作りの看板を持ってかけつけてくれたヒューさん。


「僕たちは同じ地球の上に住んでいる同じ人間だ。
この状況をできるだけ広く伝え、多くのひとを巻き込むこと。
それが日本にいるブラザー、シスターのために、人間としてできる当然の務めだと思っている。

最後にまたみんなのメッセージでしめくくりましょう。
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「みなさんの気持ちを感じます。みなさんの事を考えて、祈りを送っています。本当に悲しい。
みなさんがこのつらい時間を乗り越え、日本という国が復興する事を祈っています。」

「ゴッドブレス
みなさん、頭を高くあげて、誇りをもって空を見てください。そこには新たな日が昇ります。
それが日本という国です。」

「今はとてもつらいと思いますが、きっと時間が癒してくれます。
一番大切なのは家族で助け合うこと、
気持ちを強く持ってどうかがんばってください。」

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私たちはニューヨーカーから募金やたくさんのメッセージとともに、
本当に大きな勇気をいただきました。
それがこの番組を通して、みなさんに伝わってくれることを心から祈っています。

ニューヨーカーハートはみなさんといっしょです。
心から応援しています。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年03月17日

3/17(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーカーは今みんな日本を見ています。


この大災害が起ってから、
毎日ずっとトップニュース扱い。
どのメディアも24時間体制で追っています。

そして、ニューヨーカーからは毎日のように、
メールや電話で、励ましの言葉が届いています。
日本の家族や友達は大丈夫? とか、
被災地の事をテレビで見たけど、何か自分たちにもできないかな、とか。

今日はこの番組、
そんなニューヨーカーからのメッセージを中心に
お送りしたいと思っています。

まず街でキャッチしたニューヨーカーたちのこの災害への反応です、
「地震や津波、そして原発問題、みんなが日本の事を考えて祈っている。」
「信じられない悲劇で緊急事態、世界が今日本を助けるべき」
と口々に言っていました。

災害発生と共に、24時間体制で報道されている現地の様子、
それもそのはず、アメリカを代表するテレビアンカーやジャーナリストたちが、
先週末から続々と日本入りしているからです。

NBCのブライアン・ウィリアムス、ABCのダイアン・ソーヤー、
そして
CNNのアンダーソン・クーパー。
この人はハイチ地震の時は2週間着の身着のままで被災地からの生々しいレポートを入れましたが、
今回も月曜日に現地に入り、昨日は秋田、今日は東京から先ほど生放送を入れました。

常に弱い者の見方、庶民のくらしをきめ細かくフォローする事で知られるアンダーソン。
毎日のように、必死に救出作業や、さまざまな被災地の様子やその暮らし、
水も食べ物も何もかもが足りない事などを世界に訴えてきました。
しかし今夜、数時間前に行なわれた生放送は、福島第一原発に関する報道に集中、
ヘリコプターによる放水の映像や、
放水車による放水も予定されている事なども放送されました。
アメリカ軍からの二台の放水車が送られている事,
また150人の作業員が健康の危険にさらされながら作業を続けている事なども伝えました。
当局や企業などの動きや言動に鋭くメスを入れるのもアンダーソン・クーパーの特色です。
今夜は日本の政府関係者に直接電話をつなぎ
「情報収集はきちんとできているのか」とたずね、
それに対し関係者は「出来る限りの事をしています」と答える場面もありました。

報道だけでなく、アメリカはオバマ大統領の言葉の通り、
通常では考えられない規模で日本をサポートしています。
アメリカ軍が15隻の軍艦を送って救援活動をしていることはみなさんご存知だと思いますが、
ある軍艦からは大型ヘリで1日トータル30往復くらいして物資を運んでいるということですから、
15隻あわせればかなりの数になっていると思われます。

こうした報道を見ているだけでなく、行動を起こしている人もたくさんいます。

ブルームバーグ市長がニューヨーク市として救援基金を立ち上げると発表。
市役所の何でも相談ナンバー311をダイヤルして、募金する事ができる。
続き、NYタイムス、ヤフーなどあらゆるメインストリームのメディアで、
どうすれば被災者を救済できるかという情報、
救援募金を受け付けている代表的な団体と募金方法を流し、
それがフェースブックやツイッターを通じて、世界中に広がっています。

その中で、赤十字はハイチ地震の時と同様に、
テキスト(ショートメール)で1回10ドル募金できるシステムで募金を呼びかけています。

企業や団体、セレブも、
ニューヨークヤンキースは今日午後、およそ800万円、
ボストンレッドソックスは500万円を被災者に寄付すると発表。

セレブリティも、レディガガのブレスレット募金に2日で2500万円が集まったというのは、
もうご存知かもしれませんね。
ケイティー・ペリーも、アーティストグッズの売り上げを寄付すると発表。

そして、普通の人が個人で募金活動している人もたくさんいます。

こういう話を聞くと、本当に私たち日本人、一人じゃない、
世界中が見ていてくれるんだ、という気持ちになります。


特にニューヨークに住んでいる若い日本人。
自分たちも何かできないか、と立ち上がる人は少なくありません。

後半はその一人を紹介します。

今夜ダウンタウンの若者の集まるエリア、ユニオンスクエアで、
日本人が数人で募金活動をしていました。
大きな段ボールのボードに、新聞の切り抜きを何枚も貼付けたものをかかげていました。
Nistuma.jpg


福島に家族や親戚がいる新妻さんは、パソコンの前で情報収集しているうちに
居てもたってもいられなくなって、何とか少しでも助けになればと募金活動を始めました。

実は新妻さんといっしょに募金運動していた数人の日本人、
全員通りがかりの人なんです。
最初は誰かをさそってやろうと思ったけれど、それをしている時間も惜しくて、
震災の翌日から1人で始めたそうです。
新妻さんは集めたお金を、ジャパンソサエティというアメリカと日本の文化交流団体を通して、
被災地に送ると言っていましたが、募金箱にはかなりのお金が集まっていました。

そして、新妻さんの他にも、
自発的に募金活動や、チャリティーコンサートなどの行動を起こす日本人ニューヨーカー、
どんどん増えて来ています。


自分なんて何も出来ない。。。とパソコンの前で落ちこんでいたけれど、
やれば自分も日本のために何かできる! と今は信じています。

最後に、募金してくれたニューヨーカーたち、
本当にたくさんの人が一人で10ドルも20ドルも募金してくれたんですが、
彼らから日本のみなさんへのメッセージをもらっています。

「みなさん、どうか助け合って。大変になればなるほど強くなって」
「頑張って強い気持ちでいて。そしてできる限りの助けを受けてください。あきらめないで」
「私たちは自分たちへの放射能の影響を心配しているだけではありません。
あなたたちの国を必ず助けます」
「祈っています。とにかく皆さんのために祈ります。」
「強くいて。そして助け合って。みんなが力をあわせればきっと乗り越えることができます。」
「日本のみなさんのベストを祈ります。そして発電機の冷却作業をしている人は
ヒーローだと思います。彼らは本当に勇敢だ」

フランス語でメッセージをくれた人もいました。

最後に、福島に家族がいるヒロキくんも、
「とにかくがんばって!と言いたい」

ニューヨークにいる私たちの気持ちは同じです。
どうかどうかみなさん、力をあわせて、がんばってください。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年03月11日

3/10(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYこの季節はアートのシーズン、
世界のアートの中心というと。。。パリとかベルリンとか?
ニューヨークは世界のアート、特にビジネスの中心。
先週末はTHE ARMORY SHOWなど、主要なアートのトレードショーが続々開催されました。


色々なアートイベント1年中行われているニューヨーク、
私がよくいっしょにイベントをやっている、ニューヨークの日本文化の発信拠点、
紀伊国屋ブックストアニューヨーク店でも、
小さいけれどユニークなアートイベントがあったので、それをレポートします。


HIP HOP SNEAKER BATTLE
ヒップホップ・スニーカーバトル


hiphopsneaker1.jpg


真っ白なスニーカーをキャンバスにして、若者達が腕を競う、というものです。


HIP HOP USAというノンプロフィットグループが、
ニューヨークの主にブラックコミュニティを中心に展開しているイベント。


どんなイベントなのか、主催者のテリーさんによれば。。。。


ヒップホップUSAはアフリカンアメリカンのアートであるグラフィティを守り育て、
社会に貢献しているグループ。
スニーカーバトルはスニーカーの会社から真っ白いスニーカーを提供してもらい、
中学、高校や、地域のコミュニティセンターなどで、
子供たちに好きなように表現してもらうというもの。


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草の根イベントですが、少しずつ広がって来て、
優秀な作品はハーレムのスニーカーショップに展示されていたりします。


子供たちの自由な自己表現をもっともっと伸ばしてあげたい。
アメリカの公立学校では、美術の授業がないところが多いから、
こういうイベント貴重でもあるんですね。


さて、このヒップホップスニーカーバトルを応援、子供たちの指導にもあたっているのは、
グラフィティ・アーティストと呼ばれるアーティストたち。


グラフィティというのは、落書きのこと。
70年代からニューヨークのブラックコミュニティでは、
スプレーペイントで街にゲリラ的に落書きをするアートがブームになりました。
特に地下鉄の車両にびっしり描かれたグラフィティは世界的に有名になり、
それがあまりに素晴しいので、グラフィティアートというジャンルになったんですね。


hiphopsneaker2.jpg


hiphopsneaker4.jpg


ニューヨークが誇るグラフィティアーティストのジェームス・トップさん。
この日も一生懸命スニーカーをペイントする子供たちを、暖かい目で見守っていました。
ジェームスさんは、
「グラフィティは自分たちアフリカン・アメリカンにとって、とても大事なアート。
それを新しい世代に伝え、若い才能や表現を育てて行くことはとても大事。
何より若い連中といっしょにモノを作るのは楽しいし、どんなモノが生まれてくるかとても楽しみ。」とコメントしてくれました。


ヒップホップカルチャーの大きな要素のひとつ、グラフィティアートと、スニーカー。

それがなぜ、日本のブックストアで開催されたんでしょう?
その秘密は、もちろん日本が誇るアート。マンガ、アニメです。

その秘密は、このイベントをヒップホップUSAといっしょに開催してきた日本人
鈴木陽平さんの頭の中にありました。


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ヒップホップというとラップなどの音楽が最初に思い浮かぶけれど、
実はグラフィティもとても大切な要素。
それを日本のアートであるマンガやアニメのコミュニティと組み合わせようと思った理由は、
二つのサブカルチャーが出会うことで、
サブではなくメインストリートに育って行く可能性があると思ったから、と語ってくれた鈴木さん、


ニューヨークで生まれたヒップホップカルチャー、
そして日本で生まれたマンガが、ニューヨークという世界の交差点でまさに出会ったわけです。


その結果、素晴しいスニーカーがたくさん誕生しました。


この日は5人がウィナーの名誉に輝きました。彼ら若いアーティストの卵たちに、
仕上がったスニーカー、ちょっと見せてもらいました。


Suki.jpg
スーキーさんが描いたのは大好きな日本のバンド、ディルアングレイのギタリストのダイスケ。


Kuroshi.jpg
クロシさんはベストフレンドのシロシくんと共同制作、
描いたキャラクターはクロシとシロシが合体したもので、
鋲やレースなどをあしらって、フレーバーを出しています。


みんな日本のポップカルチャーが大好き。
でもヒップホップも聞くという若い世代です。


日本のマンガのテイストとヒップホップフレーバーが合体した、
本当にすてきなスニーカーばかり。


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遠い国の人と文化が出会うって本当にエキサイティング。
私たちはそういう時代に生きてるんですね。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy


2011年03月03日

3/3(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本は今日はひな祭り!

アメリカにはひな祭りはありませんが、
3月はNATIONAL WOMEN’S HISTORY MONTH
女性の文化や社会への貢献を祝う月。
もともとは1979年にカリフォルニアのローカルイベントとして始まったものが、
今ではアメリカ全体で、国や地域レベルで、歴史に貢献した女性を表彰したり、
いっしょに学んだり、という月です。

そして、3/8はINTERNATIONAL WOMEN’S DAY 国際女性デー
これはもっと歴史が古く、20世紀始めにニューヨークの女性が、
「女性参政権」を要求したデモがきっかけで始まりました。

祝い方は違っても、3月という月はなんとなく女性の月という感じ?
春が近い、というのもきっと関係あるのでは?

さて今日は、ニューヨークからのフラワーレポート、
女性をセレブレートしたいと思います。

実は、このWOMEN’S HISTORY MONTHを記念して、
なんと50年ぶりに、「アメリカ女性のたった今」に関する、
政府レベルの調査結果が、今月1日に発表されたんです。

これが、アメリカ女性自身もびっくり、という興味深い結果だったので、
日本のみなさんともシェアしてみたいと思います。
そして後半は、

春が近づいてくると、私たちNY女性はやっぱり
ちょっとうきうきモード入ってきます。
思いコートとモコモコブーツから脱皮して。。。おしゃれの季節!

今日はNYから春のファッションプレビュー!
先日のアカデミー賞授賞式のファッションの話題なんかも含めて、
お花の季節を先取りします!

アカデミー賞、みなさんチェックしました?
ニューヨーカーはみんな「オスカー」と呼んで親しんでいる
年に1度の国民的イベント。
この季節が華やぐのは、オスカーとも無縁ではありません。

Oscar_4.jpg

ちなみに最優秀映画に輝いた「英国王のスピーチ」は、
オスカー翌日の興行成績が1週間前の2倍にはねあがったそうです。

歴史ものだし、マジメなおかたい作品かな?と思ってみると、
目からウロコがおちるような新鮮な驚きのある、
見終わった後幸せな気分になれる
私も大好きな作品です。まだの方はぜひ!

さあ、そのオスカーも終わり、いよいよ3月。
その3月に入るやいなや、WOMEN’S HISTORY MONTHを記念して、
ホワイトハウスが発表したのが、、
「WOMEN IN AMERICA」という調査レポート。
Oscar_1.jpg

同様の調査からおよそ50年ぶり、
オバマ政権が総力をあげて取り組んだアメリカ女性のたった今です。

まず、
アメリカの男性がおっと驚いたのは、この結果です。
アメリカ人25歳から34歳では、
大卒男子の数より、大卒女子の数の方が多い。

いつの間にか逆転していたんですね。

勉強に、キャリアにがんばってきた女性たち、
その結果結婚やファミリーにも変化が出ています。

これは、女性が聞いてびっくりした数字です。
アメリカの大卒女性の平均結婚年齢。30歳。

SEX & THE CITYなんていうドラマもありましたが、
ニューヨークもどう見てもシングル女性が目立っています。
でも数字になると、おっ!と思いますよね。

結婚していないだけでなく、30歳以下で子供がいる女性も年々減り続けています。
確かに、私のまわり、子供がいる20代、ほとんどいません。

一方で、こういう数字もあります。
男性と女性の所得格差。
男性1ドルに対し、女性が得るのは80セント。男性の8割です。

これを聞くと、なんだか切ない気もしますが、
30年前には、女性の所得は男性の6割だったんです。大きな変化ですよね。

女性がちゃんと所得を得られるかどうか、男性にとっても大問題です。
たとえば、ニューヨークのように物価も家賃もものすごく高い街では、
夫婦共働きでないとやっていけません。

一昔前には、結婚相手は稼げる男性、なんて言っていたのが、
稼げる女性、という時代にもうなっているんですね。

現実はホント厳しい、思わずタメ息が出てしまいます。

でもキビシい事ばかりじゃありません。

数字には出てきませんが、この50年間に、
アメリカ女性はもちろん、日本女性もどんどん若く美しくなっている気がします。

最近は30代、40代で始めて子供を産むのは当たり前になりました。
いくつになっても、若くて美しい女性増え続けています。

たとえばセレブでは。4月に出産予定のマライア・キャリーも、
41歳で初めての赤ちゃんです。

女性が輝けば、男性も幸せになれる、
いっしょに力をあわせてがんばって生きて行く。そんな時代なんですね。

さて、日本はおひな祭り、
アメリカは3月WOMEN’S HISTORY MONTHに、
ニューヨークから女性をセレブレートしてお送りしている
今日のフラワーレポート。
後半は、お花の季節先取り、ファッションの話題です。

日曜日に発表されたアカデミー賞。
実はオスカーの数日後は、受賞作品以上に、
セレブが着たドレスの話題のメディアをにぎわします。
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特に「ファッションポリス」と呼ばれる、業界のファッションご意見番たちが大活躍。

今年ファッションポリスたちが選んだベストドレスは、
ブラックスワンで主演女優賞をとったナタリー・ポートマンの
プラム・パープルのドレス

ワーストドレスは、
ケイト・ブランシェットのジバンシーのドレス。
胸のところが大きな丸いパッチワークをつけたようにふくらんでいて、
背中のギザギザのアクセントも、ドレスというより仮装のコスチュームって感じで、
大不評でした。
Oscar_2.jpg


実はケイト・ブランシェット以上にファッションポリスにこきおろされたのはマドンナ。
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授賞式の後、雑誌バニティフェア主催のパーティで、
マドンナが着た黒いレースのドレスはお尻半分から下がスケスケ。

いっしょにパーティに出席した14歳の娘ロルデスさんはこれを見て
「ママ、どうしてもこのドレスじゃなきゃだめだったの?」と言ったとか。

マドンナは露出度高過ぎて失敗しましたが、この黒いレース、
実はこの春のトレンドアイテムです。

ブラックスワンの大ヒットで、
バレエにインスパイアされたファッションがはやっていますが、
黒いレースもそのひとつ。
黒いレースの指無し手袋や、黒いチュール使いのアクセサリー、
ドレスアップのアイテムです。
普段から楽しめるのはもちろん、バレエフラッツ。
この春もカラフルなフラットシューズはやりそうです。

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そして、鳥の羽のアイテム。フェザーのついたイヤリングやネックレス、
ヘアアクセサリー。FOREVER21に行くと安いのがいっぱい売ってます。

さて、続いては、この春のトレンドカラー。
ホットピンク:

特にアクセサリーやメークでピンクのアクセントをつけるのがこの春のスタイル。
ケイト・スペードのショッキングピンクのバッグや、お花の指輪なんかが話題。

ただ、普通のニューヨーカーは、もっと安いのを
H&MやFOREVER21あたりで探します。

ピンクメークも人気、
オスカー授賞式では、ブラックスワンのもう1人のバレリーナ。
ミラ・キュニスがセクシーで愛らしいピンクメークで話題になっていました。


アクセサリーではなく、服として着るなら、もうちょっとおさえた
コーラルピンク、コーラルオレンジ ピーチなんかがこの春の色。

トップ1枚、アクセサリーを1個買うだけでも、春らしい気分になれるもの。
これからやってくる春を、思い切り楽しみたいですね!

男性の皆さんは、ホワイトデーのプレゼントの参考にしてくださいね。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年02月28日

【webラジオ】2月28日(月)

★本日の放送内容を音声にてお聴きいただけます。下のボタンをクリック!
 

2月28日(月)アメリカ・LAから千歳香奈子さんのレポートです。

今日はアメリカから千歳香奈子さんのレポートです。

日本時間今朝に行われたアカデミー賞の模様をレポートしていただきました。


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最も注目を集めていたのはFace Bookを作ったマーク・ザッカーバーグ氏の半生を描いた映画。
「ソーシャルネットワーク」とイギリス王ジョージ6世の史実を基にした映画、「英国王のスピーチ」でした。

結果は「英国王のスピーチ」が作品賞、監督賞にトム・フーバーさん、主演男優賞にコリン・ファースさん、そして脚本賞と4つのカテゴリーで受賞という結果になりました。


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千歳さんも期待していたというソーシャルネットワークは残念ながら、主要での受賞は逃しましたが、脚色賞、編集賞、作曲賞の3部門での受賞に終わったそうです。


毎年豪華なプレゼンターが登場するオスカーですが、今年は昨年受賞のサンドラ・ブロックさん、スカーレット・ヨハンソンさんが登場。
開場を盛り上げていたそうです。

一番目立ったのは司会のアン・ハサウェイ!!真っ赤なドレスで一番の注目を浴びていたそうです。


そんな豪華な授賞式が終わると、隣接するガバナーズ・ボールという施設に移ってアカデミー賞が主宰するアフターパーティが行われるそうで、こちらは夜通し行われるそうですよ!?


その他にもマドンナやデミ・ムーアも他のパーティを主催していたそうです。

さすが、セレブの街ハリウッド!!というところでしょうか。

千歳香奈子さんHP
http://www.chitosekanako.com


千歳香奈子さんプロフィール

札幌生まれ。稚内北星短期大学(現稚内北星大学)在学中に交換留学で訪れたサハリンで、同行取材した地元の新聞やテレビの記者の方々の仕事ぶりを見て ジャーナリストに 憧れる。もともと、テレビの旅番組のレポーターとして世界中を回ることが夢だったこともあり、卒業後にシアトルに語学留学。その後、観光で訪れたサンタモ ニカに魅せられて、サンタモニカ─w)タ鹿届淋昭届淋ム冨貼応徳壇就MS ゴシック">・カレッジに進学。写真家の父の影響もあり、フォトジャーナリズムに興味を持ち、写真を専攻。サンタモニカ・カレッジ卒業後は、ロサンゼルスで日本のテレビ番組を製作するプロダクションでのコーディネーターやカメラマンのアシスタントなどを経て、 1996年に日刊スポーツ新聞社アトランタ支局にアシスタントとして現地採用される。念願のアトランタ五輪の取材に携わり、様々な選手や競技、街ネタの取 材および記者やカメラマンの取材アシスタントを経験。全米陸上で撮影したカール・ルイスの写真 が初めて紙面に掲載される。五輪終了後はロサw)ンゼルス支局にアシスタントとして勤務。1997年にビザの関係で帰国し、日刊スポーツ新聞社東京本社にて海 外ニュース を扱う外電部に2年間勤務。メジャーリーグやNBA、NHL、サッカーなど海外ニュースを担当する。99年に再渡米して以来、ロサンゼルスを中心にハリ ウッドの芸能情報や映画・ゴシップなどエンターテイメントニュースを中心に取材・執筆中している他、多くのハリウッドセレブにもインタビューしている。


<これまでインタビューした主なハリウッドセレブ>

>クリント・イーストウッド、トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、ケビン・コスナー、シルベスタ・スタローン、パリス・ヒルトン、レオナルド・ディカプ リオ、キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック、トム・ハンクス、マット・デイモン、シャロン・ストーン、ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、リン ジー・ローハン、ジェニファー・ロペスら数知れず。中でも一番印象に残っているのは、生まれて初めてのハリウッドスターのインタビューとなったケビン・コ スナーとホテルのスイートルームでひざを突き合わせる距離で話しをしたこと。それと、離婚直後にイン タビューしたニコール・キッドマンは、女性のインタビューアーに安心したのか、ホテルの部屋のベッドの上に座ってくつろぎながら話をし、さらにはこちらの 予想に反してトムとの離 婚にも「彼がペネロペ・クルスと出会ったからよ」とさらりと答えてくれたことがとても印象に残っています。


2011年02月24日

2/24(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

また雪!

でも少しずつ春の気配が。。
セントラルパークもまだ雪が一杯ですが、
木の芽が少しずつふくらんできていました。
気温も少しずつ上がって来て、今日の最高気温 4度。

まだまだ寒いニューヨークの街をホットにしてくれたのが、
LADY GAGAのコンサート。
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3万人収容のアリーナ、マジソンスクエアガーデンで、
月曜と火曜の2daysは完全ソールドアウト。
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日本にも去年の春行っているから見た人いるかもしれませんが、
いやー、驚いた。何に驚いたって。。。コンサートもすごいが人が!

日本でも幅広い年齢層に人気があるんですよね?
でもニューヨークの年齢層の幅広さには驚きです。

小学生がわんさか! それどころか5才くらいの幼児まで。。。

しかも、親子連れ、親子4人。
親戚一同7〜8人のグループで来ている人もいっぱい。

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まさに国民的アイドル?

ところがステージの上では、男のダンサー同士がキスしたりして。。。

もうホントに何でもあり。
でもショー自体は「最近こんなにすごいショー見たことない」というショーでした。

今日はじっくりレポートします。

ここで問題です。レディガガは何回衣装を変えたでしょうか。
答えは。。この後お伝えします。

ニューヨーク、マジソンスクエアガーデン、デイ・ガガ、コンサートの直前、
ショーの前からおしゃれした女子のグループが
絶叫しながら私の前を走って通り過ぎて行きました。

一番目立ったのはこういう女の子たち。
でもカップルもいれば、最初にお伝えしたように家族連れもいっぱい。
クラブファッションのギャルもいれば、コスプレチックな女の子も
ガガコスプレ:ありとあらゆるウィッグ。

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彼女がビデオでやっていたコーラのカンをカーラーみたいに巻いたヘアの女の子も。

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でも思ってたほどファンの衣装はすごくなかった。
意外と私みたいにフツーの人が多かったです。
さて、およそ1年続いたモンスターボール・ツアーの最後のショー
ソールドアウトのマジソンスクエアガーデンは、
マジソンスクエア・ガガーデン(NY式親父ギャグ)となって、
もうめちゃめちゃ盛り上がりました。

オープニング、DANCE IN THE DARKでスタートしたショーは、
トータル2時間、19曲を歌って踊りまくり。
JUST DANCE, LOVE GAME, POKER FACE, BAD ROMANCE, PAPARAZZI, ALEJANDRO
どれもこれもヒット曲。
Ladygaga_5.jpg


ステージセットは最初はニューヨークのストリートをイメージしたセットから、
地下鉄、そしてセントラルパークへとめまぐるしく移り変わる中、
なんとレディガガのコスチュームチェンジ、 全部で14回!!
ネットでかなり話題になった、スケスケの尼さんドレスから、
コスプレ調の真っ赤なケープから、全身ラメラメのジャンプスーツから、
トレードマークのビキニまで、
そのビキニの胸から血が流れてみたり、パーっと花火が出てみたり(胸からですよ)
全部で15種類の衣装を、ほとんど1曲ごとにチェンジ。
その衣装チェンジもセットチェンジも早くてスムーズで、
これぞ世界最高のプロダクション、とうなりましたね。
Ladygaga_6.jpg


もちろん、歌はほぼ全曲ダンサーとの激しい踊りの連続、
振り付けはどれもかっこいいの極み。
そして、すごいのはダンスだけでなく、LADY GAGAの歌。
あんなに激しい振り付けのパフォーマンスで、
1曲もリップシンクなし。 つまり口パクは一切なしで、
R&Bシンガーかハードロッカーもびっくりの声量で、
音程もまったく外さず、19曲歌い通しました。

こんなことが出来るアーティスト、今ほとんどいません。
私これから、ガガさまと呼びますね。
実際これで彼女、音楽評論家などからの評価が一気に上がったんです。

そしてアンコールで歌ったのがニューシングルの「BORN THIS WAY」
この曲のオープニングは、3人の黒人女性コーラスといっしょに、
アカペラで歌いあげて、その歌唱力をいやというほど見せつけました。

さてここで、6才から60才まで、幅広いニューヨークのレディガガファンたちに、
なぜそんなにガガがすきなのか聞いてみました。


「そりゃ他と違ってすごいからに決まってるじゃない!
歌もすごいし、あの衣装、オマイガーって感じ!」
「才能があるし、びっくりするほど美しいわ。」
「他と違ってユニークで才能があって素晴らしい」
「他と違うし、声が大好き」
「僕は彼女の音楽大好きさ、でもルックスはそうでもないかな」
「型破りでクリエイティブ、唯一無二の存在だね」

SHE’S DIFFERENT, SHE’S OUTSIDE OF THE BOX
彼女は他と違う、という意見。

何が他と違うのか?
もちろん他には真似のできない第一級のエンターテイメントなわけですが、
同時にこれまでのパフォーマーとは違うレベルで、
ものすごく一貫したメッセージを打ち出しているんですね。
今回のショーでも言ってましたが、
「子供の頃からパフォーマーになりたかったけれど、
太り気味だったから同級生には本当にいじめられた、とか。
学校の先生には、“あなたみたいな声とルックスだったら絶対成功できない“と
頭ごなしに否定された、とか。
それでも私は自分を信じて、あきらめなかったらからここにいる。
あなただって同じ。誰もがスーパースターになれる可能性を持っているのよ!
自分を信じて、がんばるのよ!」というメッセージ。

こういう言葉、誰かが言ってくれるのをみんな待っていたんですよね。

この同じメッセージをマントラのように繰り返し繰り返し。。。。
聞かされているうちに、人間って自然と勇気がわいてくるもの。

だからパパやママも子供を連れて見に行きたくなってしまう。
レディガガはスーパーマンやスパイダーマンと同じように、
たった今のアメリカのスーパーヒーローなのかもしれません。
それにしても衣装チェンジの多いスーパーヒーローですね。

それが男じゃなく、女だというところも、「たった今」
いや、女だからこそ、届くのかもしれませんね。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年02月17日

2/17(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

チャックは正しかった!

覚えていますか?  
先々週の番組で、ニューヨークでは春の訪れを
グラウンドホグという動物で占う。。。という話。

冬眠から出て来たグラウンドホグのチャックが、
地面に映った自分の影を見るとびっくりして巣に戻ってしまう、
つまり春の訪れは遅い。
逆に、自分の影を見なければ、春の訪れは早い、
その結果、今年は春の訪れが早い!という事になったんです。

そのチャックの予報通り、今週からぐんぐん気温があがってきました。
今日の最高は8度!
まぶしい日差しはもう春のもの!

久しぶりにスノーブーツではなく、
普通のシューズをはけるようになってうれしい!
そしてもっとうれしい事が!

ロサンゼルスで日曜日、日本時間では月曜朝に行なわれたのが、
第53回グラミー賞。

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ここで珍しい事に日本人が4人も授賞! 
これまでにグラミーを授賞した日本人はたったの4人だからホントにすごいこと。

その一人、スタンリー・クラークバンドの一員として授賞した、
ジャズピアニストの上原ひろみさん、
彼女の本拠地は、実はNY。

今日はひろみさんがニューヨークではどんなふうに愛されているのか、
そんなお話も含めて、グラミーのレビューをしたいと思います。


さて音楽のファンのみなさん、
グラミー賞の結果に色々な感想を持ったと思いますが、
一般人の話題はもうこれにつきます。

レディ・ガガの卵。

grammy_pix3.jpg

grammypix.jpg


奇抜な衣装で知られるガガ、ここでもお話したと思いますが、
去年秋のMTVアウォードでは、生の肉をはりあわせたドレス、
通称ミート・ドレスで登場して度肝を抜きました。
だからアメリカ人は、ガガが今度は何を来て出るのかに一番期待していたんです。

その期待にかなり?応えて、ガガは4人の男たちがかつぐ
御神輿の上の巨大な卵に入って登場。。。リムジンからおりて会場入りするときも、
レッドカーペットの上もそのままで通って、
ステージパフォーマンスの時に初めて、卵のカラがパカっと割れて、
ガガさまご誕生! となったわけです。

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月曜日の新聞のヘッドラインは、
エクセレントをもじって、 エッグセレントと書かれていました。
ハイ、ニューヨークにもオヤジギャグはあるんですよ。

まあそんな感じでテレビに映ったのは
こういうメジャーなアーティストだけでしたが、
グラミーというのはテレビ中継の何時間も前からずっと授賞式をやっているんです。
その理由はクラシックやジャズ、
朗読などもあわせてトータルで110部門も賞があるから。
そういう意味でもアメリカのレコーディング業界を代表する賞なんです。

日本人も授賞しました。
みなさんもご存知と思いますが、
B'zの松本孝弘さん、ピアニストの内田光子さん、
琴の松山夕貴子さん、

そして、スタンリー・クラーク・バンドの一員として
アルバム「THE STANLEY CLARKE BAND FEAT. HIROMI 」が
「Best Contemporary Jazz Album」を授賞したのが
ニューヨーク在住のジャズピアニスト、上原ひろみさんです。
日本人ジャズミュージシャンとして初めての快挙です。

私がひろみさんに初めてお会いしたのは8年前の2003年、
初めてのアルバムをリリースした直後でまだ20代前半でしたが、
もうその頃には、ビレッジ・ヴァンガードなどの
名門ジャズクラブでプレイし始めていて、
すごいジャパニーズピアニストがいる、という噂が
ジャズシーンでたちはじめていました。

そしてそれからあっという間に、ジャズのトップベースプレイヤー、
スタンリークラーク・バンドに招待されたり、
やはりトップのジャズピアニスト、チック・コリアと共演したり。

まさに彗星のごとく登場し、
今やアメリカのジャズピアノを代表する若手になりました。

実は私が親しくしている、アメリカ屈指の名門ジャズラジオ局、
WBGOのプロデューサー、
ベッカ・プリアムさんも、ひろみさんの大ファンの一人。

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番組の合間のスタジオに電話をつないで、話をきいてみました。

「私が初めてHIROMIの演奏を聞いたのは、
ピアノジャズという番組にゲスト出演した時。

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彼女はまるで成熟したアーティストのようなテクニックと同時に、
生き生きとエネルギーに満ちてフレッシュな演奏で、
「いったいHIROMIって誰?」とびっくりしたのを覚えています。
どうしても彼女の生演奏が見たくなり、ブルーノートに出かけました。
それが2年前、2009年でした。
同じ年の大晦日に、私たちのステーションでは
全米のジャズライブハウスを生でつないで、ライブ中継するイベント
「TOAST OF NATION」を行ないました。

その最初のライブハウス、ボストンからの中継で
HIROMIさんにプレイしてもらったんです。
これは全米のナショナル・パブリックラジオ150局すべてを
ネットする番組だったのですが、これを聞いたリスナーが
「いったいHIROMIって誰だ?」とすごい反響になり、
とてもうれしかった事を覚えています。」


実はベッカがプロデュースする番組「ジャズセット」のパーソナリティで、
シンガーのディーディー・ブリッジウォーターも、
今回グラミーを授賞。
本当に実力とキャリアのあるアーティストだけが受け取ることのできるグラミー。
ベッカは、ひろみさんはこの賞を受けるにふさわしいアーティストだといいます。

ジャズのエキスパートからみて、ひろみさんの魅力って
いったいどんなところなのか聞いてみました。

「HIROMIはこんなに小柄で、そしてまだ本当に若いのに、
自信に満ちた力強い演奏を聴かせてくれる。
すごい早いプレイも正確で、表情豊かでリズムも素晴らしい。
アイデアも豊富でモダンな演奏もできれば、
非常に難しいトラディショナルなスタイルもできる。
聞いているとその熟練した演奏に息をのむくらい。
そして、すごいだけでなく、聞いていて本当に楽しい、
喜びを感じさせてくれる演奏ができるところが、素晴らしいと思う。」

そんなふうにベッカは語ってくれましたが、
実際にお会いしてみるとひろみさんって本当に小柄でかわいらしくて、
音楽とのギャップにびっくりするくらいなんです。

でも彼女は1年の3分の1は世界中をツアーでまわるという、
ものすごい過酷な生活を何年も続けていて、
それでも毎回毎回、ピアノをひく喜びとパッションをまったく失わない、
そのポジティブさ、ピアノへの愛情が演奏を通してつたわってくるから、
聞いている私たちも幸せになれるんでしょうね。

ひろみさんのこれからの活躍本当に楽しみです!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年02月14日

2月14日(月)アメリカ・ハリウッドから千歳香奈子さんのレポートです。

今日はハリウッドで芸能レポーターをされている千歳香奈子さんのレポートです。

2月14日(月)現地LAのステイプルズセンターで行われたアメリカ音楽界の祭典・グラミー賞のレポートをしていただきました。


開場のステイプルズセンター

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隣接するLA LIVEにはグラミー博物館があります。
この博物館にはグラミー賞に関する展示物の他、アメリカの音楽史が分かる展示物も多数あります。

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まずは主要4部門ですが、Record of the year、Song of the yearの2部門でLady Antebellumが受賞!
Album of the yearはカナダのバンド、Arcade Fireのアルバム「The Suburbs」が。
Best new ARTISTはEsperanza Spaldingがそれぞれ受賞しました。


今回はなんと言っても、B'zのギタリスト、松本孝弘さんがラリー・カールトンと共作したアルバム「テーク・ユア・ピック」が、最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞しました。

日本人がポップス部門にノミネートされるのは稀で、受賞はすごい快挙。カールトンが
ギターメーカーのギブソン社を通じてオファーして実現。B’zは結成20周年
を迎えた07年にハリウッドのロック界に貢献したアーティストを讃える米国の
Hollywood’s RockWalk(ハリウッド・ロック・ウォーク)に日本人アーティスト
として初の殿堂入りを果たしたが、その偉業に続く快挙となりました。


また、日本のジャズピアニスト上原ひろみさん(31)が参加した「スタン
リー・クラーク・バンド」の同名アルバムが最優秀コンテンポラリー・ジャズ・
アルバム賞を獲得した。 最優秀ニューエージアルバム賞には、大阪出身で南カ
リフォルニア在住の琴演奏家、松山夕貴子さんが参加したポール・ウィンター・
コンソートの作品が受賞。
さらに、クラシックのピアニスト内田光子さん(62)がクリーブランド管弦楽
団と共演した作品で最優秀インストゥルメンタル・ソリスト演奏賞を受賞してい
ます。

日本人は過去、ラストエンペラーで坂本龍一が最優秀オリジナル映画音楽賞
(89年)、シンセサイザー奏者の喜太郎ら(01年)が最優秀ニューエージア
ルバム受賞、太鼓奏者の中村浩二さんが最優秀ニューエージアルバム賞(08
年)を受賞していますが、ポップス部門での受賞は快挙です。


●最多10部門にノミネートされていたエミネムは「リカヴァリー」で最優秀
ラップ・アルバム部門など2冠に終わる大波乱に。今回のノミネートでエミネム
完全復活とも言われましたが、結果は2冠に終わり、同じく主要3部門にノミ
ネートされていたレディ・アンテベラムが、年間最優秀レコード、年間最優秀楽
曲賞を含む最多5冠となりました。最高賞といわれる「年間最優秀アルバム賞」
はカナダ・モントリオール出身バンド、アーケード・ファイアの『ザ・サバーブ
ス』が大穴受賞に。

エミネムはドメスティック・バイオレンスを題材にした「ラブ・ザ・ウェイ・
ユー・ライ」で、恋人からDVを受けたことのあるリアーナとコラボして話題
に。全体では、このパフォーマンスが一番の盛り上がりを見せていました。


●注目のレディー・ガガは「バッド・ロマンス」で最優秀ポップ・パフォーマン
ス、最優秀ショート・フォーム・ミュージック・ビデオ、アルバム「ザ・モンス
ター」で最優秀ポップ・ボーカル・アルバムの3部門を受賞。ステージでは新曲
「ボーン・ディス・ウェイ」を初披露し、注目を集めました。


●ミック・ジャガーがグラミー賞に初登場

ミックは86年にローリング・ストーンズで功労賞を受賞したときにロンドンか
ら中継で参加したことはあるが、意外にも生パフォーマンスは初。昨年亡くなっ
たソロモン・バークさんのトリビュートコーナーに出演し、名曲「Everybody
Needs Somebody」を熱唱しました。

千歳香奈子さん
HP http://www.chitosekanako.com

プロフィール

>札幌生まれ。稚内北星短期大学(現稚内北星大学)在学中に交換留学で訪れたサハリンで、同行取材した地元の新聞やテレビの記者の方々の仕事ぶりを見て ジャーナリストに 憧れる。もともと、テレビの旅番組のレポーターとして世界中を回ることが夢だったこともあり、卒業後にシアトルに語学留学。その後、観光で訪れたサンタモ ニカに魅せられて、サンタモニカ─w)€タ鹿届淋昭届淋€ム冨貼応徳壇就MS ゴシック">・カレッジに進学。写真家の父の影響もあり、フォトジャーナリズムに興味を持ち、写真を専攻。サンタモニカ・カレッジ卒業後は、ロサンゼルスで日本のテレビ番組を製作するプロダクションでのコーディネーターやカメラマンのアシスタントなどを経て、 1996年に日刊スポーツ新聞社アトランタ支局にアシスタントとして現地採用される。念願のアトランタ五輪の取材に携わり、様々な選手や競技、街ネタの取 材および記者やカメラマンの取材アシスタントを経験。全米陸上で撮影したカール・ルイスの写真 が初めて紙面に掲載される。五輪終了後はロサw)ンゼルス支局にアシスタントとして勤務。1997年にビザの関係で帰国し、日刊スポーツ新聞社東京本社にて海 外ニュース を扱う外電部に2年間勤務。メジャーリーグやNBA、NHL、サッカーなど海外ニュースを担当する。99年に再渡米して以来、ロサンゼルスを中心にハリ ウッドの芸能情報や映画・ゴシップなどエンターテイメントニュースを中心に取材・執筆中している他、多くのハリウッドセレブにもインタビューしている。


2011年02月10日

2/10(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今週のニューヨーク、やっと雪どけ!
久しぶりに、白くない普通の道路を見ました。
ところが雪が溶けた後の道路。。。。穴ぼこだらけ!!
ポットホール、と呼ばれる道路の穴。
直径30センチから数メートルまで、深いものは10センチくらいある。
あそこにも、ここにも。。。。という状態で、
こうなると車はどんなに注意してもハマってしまう。
おかげで昨日イエローキャブに乗って。。。車酔いしました。
40人の穴埋め戦専門職員が1日中がんばっても1日2000個。
この冬既に4万5千個の穴を埋めたそうですが。。。おいつかないそうです。

そんなニューヨークに間もなくやってくるのは、バレンタインデーです!

道路は穴だらけのニューヨークにも、
ロマンチックなムードがただよっているのでしょうか?
今日のレポートは、今年のNYのバレンタインのトレンドに加え、
ニューヨーカー男性がアドバイスする、成功するのデート。
ラブいっぱいでお届けします。

バレンタイン前のニューヨーク、デパートやショップのウィンドーには
ピンクやレッドのハートがいっぱいで、街全体がピンクの空気がただよっている感じ。
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以前もお伝えしたかもしれませんが、
ニューヨークのバレンタインは究極の「デートの日」
あくまでカップルが主役なので、日本のように義理チョコも友チョコもありません。

反対に、カップルにとっては次のステージに進むための重要な日です。

たとえば、つきあい始めて間もないカップルは、バレンタインデートに誘われたら、
逆に誘ってOKされたら、これはおつきあいが発展しそうな予感。

既にしっかりつきあっている二人にとっては、バレンタインはかなり緊張が高まる日。
「BIG QUESTION」が出るかもしれないから!
そのクエスチョンとは?“WILL YOU MARRY ME?“

ダイアモンドジュエリーの会社の調べではバレンタインデーは
1年で最もプロポーズが多い日だそうです。
そして、結婚しているカップルにとっては、
子供達をベビーシッターに預けて出かけるデートナイト。

そんなふたりで過ごす時間を盛り上げる小道具がプレゼントです。
もうご存知と思いますが、バレンタインにプレゼントを贈るのは
基本的に男性ですからね。

バレンタインのプレゼントの人気トップ3

1)何と言っても一番ポピュラーなのは、赤い薔薇の花束
今年のトレンドとしては、オーガニックのバラの花。

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2)アンダーウェア。ビクトリアシークレットのショップ、
この時期は男性があふれています。

3)そしてチョコレート。
知ってました?ニューヨークはチョコレート天国。
オリジナルのチョコレート専門店がちょっと思い浮かべるだけで10件はあります。
ジャックトレスやキーズチョコレートの宝石箱のようなチョコレートボックス!
もらってうれしくない女性はいません!
ちょっと変化球でホットチョコレートのプレゼントなら、マリベル
シティベーカリーのジンジャー・ホットチョコレートもナイス!
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オーガニックにこだわるなら、オーガニコア。。。きりがありません。

こうしたショップにも、この時期の行列は男性です。

ニューヨークのバレンタイン、私が一番好きなのは、
花束を抱えた男性が街中にいっぱいになること。
花をプレゼントしてくれる男性は、やっぱりすてきに見えてしまいます!

さて、後半の話題はニューヨーカーのデート。

ニューヨークの女性や女性はどんなデートを夢見ているのか、
後半は夢のデートを実現させるための、男性へのアドバイス。


バレンタイン直前のニューヨークからレポートしている今日のフラワーズ、
ここで若いニューヨーカーの好きなデートのスタイルを聞いてみると。。。
意外とフツーな感じ。
レストランでお食事をして、お酒を飲んで、クラブで踊って、という
カジュアルデート。
ディナーでじっくり会話を楽しむ、ちょっと大人のデート。
レストランに行って、その後ちょっと散歩を楽しんで、彼のアパートに行く。。という上級篇?デート。

デートの仕掛けは実はシンプルな方がいい、でもディテールにこだわるべき、
というのは、男性による男性へのアドバイスサイト、ASK MEN.com、
シンプルでもちょっとした工夫と努力で、
女性が一生忘れられないデートが演出できる!
では、いったいどんなアドバイスかというと。。。。

まずデートの準備はショッピングから。
ここがポイント:プレゼントを買う前に、自分の服を買いなさい。
まず自分を魅力的に見せる事が基本、ということで新しいシャツかセーター、
できれば彼女の好きな色を購入。

次はプレゼント。近くのフラワーショップで赤い薔薇を1ダース購入。

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待ち合わせには絶対遅刻しないこと。
彼女を迎えに行くなら、車のドアをちゃんと開けてあげる、
その際薔薇の花束とキスをプレゼント。
普段とはちょっと大げさなアクションがバレンタインには効果的。

次はレストランの選び方。
こぢんまりとして居心地のいいロマンチックな雰囲気の店を選ぶ事。
騒がしい人気店より、小さくても静かに音楽が流れ、
キャンドルライトがともっている店がおすすめ。もちろん予約を忘れずに!

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レストランについたら、必ずドアを開けて、彼女を先に入れてあげる事。
(こういう小さいことに女性はぐっと来る!)

テーブルについたら、
ここがポイント:会話の話題は、必ず彼女を中心に進めること。
それも仕事など具体的な事よりも、
彼女が食べたいもの、飲みたいもの、将来の夢など、彼女の好みや考え方を聞く。
逆に自分の事ばかり話すのは絶対NG!
(女性は話を聞いてくれる男性が好き!)

ここがポイント:彼女の目をじっと見つめ、自分のまわりの事は一切無視する。
(隣のテーブルの女性がいくら魅力的でも、見てはいけません)
彼女のワイングラスが空になったら、ちゃんとついであげる。
機会があるごとに、彼女をほめる。

つまり、デートの間中、
「自分の世界は彼女を中心に回っているのだ!」という態度をキープする。

どうですか男性のみなさん?


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年02月07日

2月7日(月)アメリカ・ピッツバーグから安澤文夫さんのレポートです

今日はアメリカ・ピッツバーグに住んで35年、安澤文夫さんのレポートです。

現地2月6日の日曜日にはアメリカ最大のスポーツイベントNFLチャンピオンを決める第45回スーパーボウルが行われました。

出場した2チームはグリーンベイ・パッカーズとピッツバーグ・スティーラーズの2チーム!
結果は31対25でパッカーズの勝利となりました。

安澤さんはこのスーパーボウルに出場した1チーム
ピッツバーグ・スティーラーズの本拠地ピッツバーグで日本レストランを経営されているそうです。

そんな安澤さんに現地の盛り上がりを伺いました。

アメリカ最大のスポーツイベントという事で、ピッツバーグの街も、スティーラーズ一色!!
安澤さんは友人の家で10人ほどで集まり、スーパーボウルを観戦さsれたそうです。
ちなみに6万5千人が入るスタジアムには10万人近い人が訪れたそうです。

試合中の街の様子は、店も休業!、空いてる所も開店休業、街は静かな様子だったそうです。


試合中、テレビに映ったのはスティーラーズのあるスタッフの方。

なんと日本人の女性の方がチームのスタッフとして働いていたんです。

安澤さんに伺うと、日本人で初めてスティーラーズのトレーナーになった方だそうです。
10年近く働いているそうで、安澤さんのお店にもよく訪れるそうです。

ちなみに炙りトロとウニが大好きだそうです。

NFLのチームの中でも親しみやすいチームとのことで、今回は残念ながら負けてしまいましたが、スティーラーズは最高のチームですよ!と地元を愛する安澤さんの気持ちが伝わりました。


2011年02月03日

2/3(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

また雪!
昨日も、そして今日もまた雪!
ここ1ヶ月、スノーブーツ以外はいた事がない、というのは大げさではありません。

アメリカ大陸北部はまたブリザードにおそわれ、
今回NYの積雪は5センチ程度で大したことありませんでしたが。。。
中西部のシカゴでは50センチ、場所によっては90センチという
歴史に残る巨大ブリザードが吹き荒れました。
なんと、広いアメリカ50州のうち30州が影響を受けたそうです。

そんな毎日でも、春は少しずつ近づいているのでしょうか?

日本は立春、節分。。。

ニューヨークの2月にもこんな日があります。
日本にはほとんど知られていないと思いますが、
昨日2/2はGROUND HOG DAYでした。
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グラウンド・ホッグというのは、
日本語だと「ウッドチャック」 大型のリス、という感じの動物、
ネコくらいの大きさのリスを想像してみてください???
アメリカでは、冬眠中のグラウンドホッグで、
今年の春は早いか遅いか、占う、という習慣があります。

ニューヨークでは、わざわざブルームバーグ市長が直々に
このグラウンドホグのねぐらに出むき、
テレビカメラも集まって、
でっぷり太ったグラウンドホグをよっこらしょと穴から引っ張り出しました。

ちなみにちゃんと名前もついていて、チャックといいます。
チャックが穴から出た瞬間、「自分の影」を見る、つまり晴れていると、
チャックの影が地上に移りますよね。それでびっくりして穴に戻ってしまうと、
あと6週間は冬が続く、春は遠いという事なんです。
逆に影を見なければ、つまり曇っていれば、春は近い。

さあ今年はどうだったんでしょうか。。。

チャックがのそのそのそっと穴から出て来たとき、空は雲っていました、
つまり影を見なかった! 春は近いぞ!

この動物占い、アメリカ各地で行なわれていて、
もともとは古代ヨーロッパの風習が、18世紀にドイツ移民と共に渡って来たと
言われています。

実は全米で一番有名なのはニューヨークのご近所、
ペンシルバニア州のグラウンドホッグで、その名もフィル。

フィルも、チャックと同じように今年は影を見ませんでした。
春、近いんでしょうか?

ニューヨークではこんなのどかなニュースも伝えられていますが、
やはり連日のトップは、エジプトの反政府運動です。
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実はニューヨークはアメリカ最大のエジプト人のコミュニティがあります。
先週土曜日、
そんなエジプト移民を中心に数百人が、国連前に集まって、
本国での反政府運動をサポートする集会を開きました。

関心が高いのはエジプト人だけではありません。
アメリカ人にとってエジプトは日本と同様の同盟国、
特に中東での最大の同盟国で、エジプト情勢の行方は、
イスラエル情勢になどにもダイレクトに影響するため、
アメリカの国益にとって非常に大きなインパクトを与えるからです。

それだけでなく、エジプト国民がかかげる
「民主主義、人権、自由」といったスローガンは、
アメリカ人の価値観そのものですからね。
とにかくこの運動の行方、気になってしかたありません。

また、この動きがイスラエルや他のアラブ諸国にどう波及するかも見逃せません。

移民の街NYでは、世界情勢がダイレクトに市民生活とつながっています。
刻々と変る情勢に本当に目が離せない、
そして、一刻も早く、少しでも平和的に問題が解決し、
エジプトの人たちがよりよい生活を送れるよう、
私たちニューヨーカーも祈っています。

2/3は旧正月ですね。
英語では、LUNER NEW YEAR  
CHINESE NEW YEAR という言い方もします。

中国人をはじめ、アジア系移民が多いNYシティー
人口の12%がアジア系

だからLUNER NEW YEARけっこう盛大です。

その中心はもちろんチャイナタウン。
ニューヨークのチャイナタウン、世界最大のCHINESE COMMUNITYの一つ。
マンハッタンだけでなく、周辺地区にどんどんチャイナタウンが
誕生、拡大しています。

マンハッタンのチャイナタウンでは、1日中獅子舞が練り歩くパレードや花火。
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中国系アメリカ人の私の友達は、夜は家族で盛大なディナーを囲むそうです。
メニューはローストしたチキン、ポーク、フィッシュ、
そして guaoという蒸しカステラなど。
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あとはみんなが楽しみにしているのは、RED POCKET 
日本のお年玉みたいなものだと思いますが、
赤い封筒RED POCKETにお金を入れてもらうんですね。
子供だけかと思ったら、大人でも未婚だったらもらっていいそうなんです。

私は特にLUNER NEW YEARを祝いませんが、
おめでとう、というのは何度言ってもいい言葉ですよね。
だから、気持ちだけでもお祝いしようと思います。


Sun Neen Fai Lok

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年01月27日

1/27(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

オンエアの最中、スタジオの外は吹雪でした。
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金曜日、火曜日、そして今日水曜日、明日も雪の予報
この冬これまでに降った雪は既に1メートルを超えています。

しかも昼でも零下という毎日が続き、昨日やっとマイナスを脱出!
月曜日の最低気温は摂氏マイナス15度、
こうなると、寒い。。。というより「痛い」
数分外にいるだけで顔が真っ赤になっちゃいます。
このままいくと史上最も寒い冬になりそうな勢い。

そんな中、ニューヨーク忙しいです。
昨日はオバマ大統領の一般教書演説が行なわれました。
アカデミー賞のノミネートも発表されました。
天気は寒いけど、ニューヨークはアツい!!

今日はフリーザータウン、ニューヨークから
極寒スペシャルもりだくさんでお届けします。

今も降り続いているニューヨークの雪、
朝までに25センチくらいつもるという予報が出ています。
その雪の話の前に、このホットな話題からスタートしましょう。

オバマ大統領、一般教書演説が昨日行なわれました。
下院が共和党、上院は民主党が支配するねじれ状態でのスタート。
でこの一般教書演説、例年だと共和党と民主党が別れて座り。。。。
大統領が何かいうと民主党側の部屋の半分はみんな立ち上がって拍手。
残り半分は腕くんでしぶい顔。。。という図式だったんですね。
ところが今年は、その共和党と民主党の議員が隣同士にまざりあって座ったんです。
議会が超党派を目指している事をアピールするためです。

オバマ大統領はずっと超党派的なアプローチを呼びかけていますが、
それに応えて、というよりは、今年始めに起ったアリゾナの銃撃事件が大きい。
民主党のギフォード上院議員を狙った銃撃で6人が亡くなり、
上院議員も重傷を負いましたが、この事件の原因の一つが両党の激しい対立にある、
とされたから。

「僕たちホントは仲良しなんだよ」というのをアピールしたかった、
というわけです。
アメリカ国民は「そんなの見かけだましじゃないの?」と言いつつも、
見かけのインパクトというのはけっこう大きいですからね、
なんというか男子校と女子校がいきなり合併したみたいな、
ちょっとわくわくするような感じがしました。
これがホントに両党の雪どけにつながって、
さくさく問題を解決してほしいというのは、
アメリカ人みんなの望みなんですけどね。

さてここからはホンモノの雪と寒さの話題。
この冬既にNYではおよそ1メートル近い雪が降って
既に平年(27インチ=70センチ)を超えています。

以前、ニューヨーク市は雪対策に1インチにつき1ミリオンダラーズ、
およそ8000万円かかるとお話しましたが、
今年はこれまでにもう40インチ降ってますから、
30億円以上使ってしまった事になります。

もういいかげんにしてほしい、という声も出ている今日この頃。
でもこればかりはどうしようもないですよね。

今日も雪の中を通勤のニューヨーカーに、ちょっと話しかけてみました。
まず、ものすごく寒そうに歩いていた女の子。
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「雪—、ひどいわね、この冬はだいぶひどいわ。」
「今年は雪が多いね、でも冬に雪が降るのは当たり前だろう? 
雪? きらいじゃないよ。雪かきしなくていいなら、もっと好きだよ。
寒いかって? 僕はNYに来る前はシカゴとデトロイトという
もっと寒い街に住んでいたからね、それに比べたらここはバハマみたいなものさ。」
「雪? 神様ありがとうって気持ちね、だったほら見てよ、美しいでしょう。
神様が街を美しくしてくれているのよ。今年はいい年になるはずよ。」

さすがニューヨーカーは前向きです! 
確かに!雪のNY、美しいです。
白く雪化粧した古い街並、雪の夜にキラキラ輝くエンパイアステートビル。
公園の木々もガラス細工のよう。
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さて、雪だけならまだいいのですが、
日曜日から月曜日にかけて、アメリカ全土を襲った大寒波で、
ニューヨーク市内でも最低気温マイナス15度を記録。
郊外では場所によってマイナス38度、
体感気温はマイナス45度なんてところもあったそうですけれど、
まるで北極並みですよね。

その北極圏の方が、今年は暖かい冬なんだそうです。
グリーンランド付近にある高気圧が、冷たい空気を押し戻している影響で、
同じパターンの大雪がくり返されている、
さらにはラニーニャのために地球全体の気温が下がっている、という事らしいです。

まだ冬は半分までしか来ていないに、すでに積雪の合計1メートル
これは記録更新ペースです。
このまま行くと、観測史上最も寒い冬になる勢い、と報道されています。

ところでこの極寒シーズン、アメリカはアウォードシーズンでもあります。
昨日はアカデミー賞のノミネートも発表されました。
最多12部門ノミネートは、
イギリス国王ジョージ6世が主役の歴史ドラマ、キングス・スピーチ。
ケン・ワタナベも出ているINCEPTIONは8部門、
フェースブックの内幕を描くドラマ、
ソーシャル・ネットワークも8部門ノミネート。
2月27日の授賞式、楽しみですね。

寒い時は家で映画やテレビ、そしてラジオが一番です!

とはいえ、仕事に行かないわけにはいきません。
ここでニューヨーカー、佐藤めぐみから、
ニューヨーク流防寒ファッションアドバイス。

1重ね着  何層にも重ねると間に空気が入って暖かい! 薄めのを重ねるのがコツ。
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2ブーツ  特にここ数年ずーっと人気なのは雪の中でも暖かいモコモコブーツ。
ところがモコモコブーツは雪が降っている時はいいのですが、やんだ後が困る。
人通りが多いマンハッタンでは、溶けた雪がぐちゃぐちゃになって、
モコモコにしみてきちゃうんです。
そこで、今人気急上昇なのはゴム長。特にみんながほしいのが、
HUNTERというイギリスのトラディショナルなスタイルの長靴です。
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3帽子  これは東京あたりではなかなかわからない感覚。
ニューヨークの冬は帽子をかぶらないなんてありえない。
その帽子、今年のトレンドはTRAPPER HAT 
ロシア帽と飛行帽がミックスしたようなスタイルで素材は毛皮かフェイクファー。
耳からほっぺのあたりまでカバーするので暖かくこれをかぶっているとかなり幸せ。
H&Mあたりでフェイクファーのが20ドルでゲットできます。
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ではみなさん、今週もSTAY WARM!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年01月20日

1/20(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

また雪! 

週に2回は雪、気温も今日は4度まで上がって暖かく感じたほど。

でも毎日だいたい最高が0度を超えるかどうか。。。寒い冬です。

また明日スノーストームが来る、という予報が。。。


そんなニューヨークは今で流行っている色は、グリーン!

緑の春が待ち遠しいからではありません。
NFLフットボール(アメフト)今プレイオフの最中。
(アメフトはベースボールよりも何よりも、アメリカで最大の人気スポーツって知ってた?)


このプレイオフでがんばっているニューヨークのチームが、ニューヨーク・ジェッツ!!
そのチームカラーがグリーンなんです!
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ジェッツは今週末のゲームで勝てば、スーパーボウル出場決定!
(スーパーボウルはアメフトのワールドシリーズ)

そんなわけで、グリーンを見つける人、増えています。
今週のテーマカラーはグリーンのニューヨークから、
今日のレポートのテーマは、

2011年、NYのホット・トレンドです。

凍り付くようなニューヨークの夜空にさんぜんと輝く、エンパイアステートビルディング。


この週末は3日間、ライトアップがグリーンに変ります。
そう、今行なわれているNFL、アメフトのプレイオフで戦っているニューヨークのチーム、
ジェッツを応援するため。

この週末ピッツバーグで行なわれるスティーラーズとのゲームは、
AFC championship、つまりリーグチャンピオン決定戦。ということはこれに勝つと、
スーパーボウル進出!!

スーパーボウルはお伝えしたように、ワールドシリーズ優勝に匹敵する大快挙!!

ニューヨークにはジャイアンツとジェッツ、二つのチームがあって、
ちょうどヤンキースとメッツみたいな感じ。

歴史の古いジャイアンツはこれまでに優勝経験7回、
でも比較的新しいチームのジェッツは1回のみ、しかも60年代

アンダードッグ、ジェッツが勝てるか!?

さて、年明け早々アツくなっているニューヨークですが、

この1年もホットなエンタメのイベントたくさんあります。

今ヘッドラインを最も賑わしているのが、
このブロードウェイミュージカル、これです。

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ブロードウェイバージョンのスパイダーマン Turn off The Dark。
制作総額ブロードウェイ史上最高の64ミリオンダラーズ、
監督はライオンキングのジュリー・テイモア
音楽はU2のボノとエッジ

あれ、この話去年も出なかったっけ?
と記憶力のいいあなたは覚えているかも。

そう去年の今頃、2010年の2月にオープン予定! とレポートしたはず。

ところがこのすごいミュージカル、
あれからおよそ1年たった今もまだ正式オープンしていないんです。

いったいどういう事なんでしょう?

去年の2月の時点で延期が決定、秋にはオープンすると発表されました。
しかしそれも実現せず、
11月の終わりに、やっとプレビューが始りました。

そのプレビューというのは、日本ではあまり聞き慣れないと思いますが、
ブロードウェイは正式オープンの前の最終調整を、観客を入れてやるんです。
どの作品もだいたい最長で1ヶ月くらいプレビューをします。
その間なら、衣装やセットを変えたり、台詞やシーンの変更をしてOK
でも、正式にオープンしたら台詞のひとことでも変えてはいけないというルールになっています。

なのでスパイダーマンも11月末にプレビューが始まった時点で、
1月11日に正式オープン、という予定だったのですが。。。。

年末の時点で、オープンは2月に延期され、
今週始めの時点で、またまた3月に延期されました。


その間にもプレビュー公演は続いているわけですが、
一昨日の公演は急にキャンセルになりました。

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いったいなぜこんなに延期、キャンセルが相次いでいるのでしょうか?

それはこのスパイダーマン、プレビュー公演で問題続出、
出演者にけが人まで出ています。それも一人ではありません。
呪われたミュージカル、とまで言われているんです。

今週火曜日の公演もキャンセルになり、
シアターの前ではがっかりしている観客がいっぱい。。
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ブラジルから来た男性、
「すごいシーンの連続だって聞いてたからとても楽しみにしてたのに。」

同じくツーリストのファミリーは、
「スパイダーマン大好きだし、友達からも勧められていたから
とても楽しみにしていたのにがっかり。明日はもう国に帰るからもうチャンスがない。。。残念!!」
と嘆いていました。

この日のキャンセルは、細かい内容の調整のため、ということでしたが、
年明け前の12月にはもっと深刻な理由で公演が何度もキャンセルになりました。
公演中スパイダーマンのスタントの俳優が誤ってワイヤーにからまり、
およそ9メートル下のオーケストラボックスに落下、肋骨を折る大けがをしてしまったんです。
実は俳優の怪我、これで4人目。

ところがこんな事故があっても観客が減るどころか、ソールドアウト続出。
ちょうど前売りチケットを買いに来ていたこのニューヨーカー、こんなふうに言っていました。

「こういう悪い出来事も、エキサイティングな話題になってしまっている。
内容は完成していなくても、話題が話題を呼んで、
ますますたくさんの人が興味を持ってこれに参加したい、と思うからじゃないかな。」


本当にその通りで、アクシデントや延期のおかげで
スパイダーマンのニュースが絶えない。。。こんなブロードウェイ作品史上初めて。

実際見た人によると、確かにセットや空中シーンは
これまで見た事のないような目を見張る素晴らしいもの。
ステージだけでなく、観客の頭上をスパイダーマンが飛び回るそうなんです。

でもこれもうまく作動せず何回か止まる場面があったそう。

またストーリーも、映画とはまったく違う内容で、
アメリカ人が見てもわかりにくく、ついて行くのが難しいということで、
それを今手直ししているという事なんですね。

いや−、完成したものを早くみたいですよね!

現在の時点でオープニング予定は3月18日。
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実際にオープンできると思うか? お客さんに聞いてみました。

「うーん、どうかなわからないなー」
「もしこれ以上延期になるとしても数週間程度じゃないかな」


いったいどうなる事やら、
でも完成したら、誰も見た事がないようのものすごい作品になるのは間違いない!
この春以降NYにいらっしゃる方、スパイダーマンを要チェックです。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年01月17日

1月17日(月)アメリカ・LAから千歳香奈子さんのレポートです。

アメリカLAからハリウッドで芸能レポーターをされている千歳香奈子さんのレポートです。


現地の気候ですが、今年に入って急に暑くなって、1月としては25度を超える暑さを記録したそうです。


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そして、この時期に現地で注目を浴びた出来事と言えば!!
ゴールデングローブ賞授賞式。


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千歳さんは今回は自宅で授賞式を見ていたそうです。

今年は話題の作品が少なくメディアの報道もそこまで過熱していなかったそうですが、最も注目を集めていたのは、ソーシャルネットワーク!!
Face Bookを作ったマーク・ザッカーバーグ氏の半生を描いた映画。


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作品賞にノミネートされていました。
その他にはイギリス王ジョージ6世の史実を基にした映画、英国王のスピーチもノミネートされていました。

その他
主演女優賞の受賞はナタリー・ポートマン

主演男優賞はコリン・ファースが受賞し、サプライズの無かった式になったそうです。


このゴールデングローブ賞は来月行われるアカデミー賞の前哨戦

千歳さんには来月のアカデミー賞のレポートもしていただきます。

アカデミーでの予想は?
やはり今年はソーシャルネットワークが本命視されています。

千歳さん的にはナタリーポートマンに女優賞を受賞してほしいそうです。


来月のアカデミー賞の授賞式の模様もお楽しみに!!


2011年01月13日

1/13(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

NY先週の放送から2回も雪がふりました。

まず先週末土曜日、そして2度目は昨夜、これはかなりの大雪で、
マンハッタン、セントラルパークでは一晩で23センチの積雪を記録。
でもこれでも今回はブリザードの直撃はまぬがれたんですね。
しかも珍しい事に、フロリダ以外のアメリカ49の州(ハワイも)で
同時に雪が降る、という不通では考えられない現象が起きました。
ナショナルウェザーサービスによれば、この結果広—いアメリカ全土の
7割が雪に被われているということです。

そんなわけで
朝早くから舗道の雪かきをする人、路駐の車を掘り出す人で忙しい1日でした。

ちなみに、ニューヨーク市では雪が1インチ(およそ2.5センチ)降るごとに、
費用が$1M (8500万円) かかると言われています。
これには5000人近い職員の人件費と
1700台のショベルカーなどの稼働費も含まれるわけですが。。。

そうするとこの冬はこの間のブリザードなども含め、
もう25億円くらい使ってしまった事になるんです! 
雪が降れば降るほど市の財政が圧迫されてしまう。。。
でも自然のパワーには勝てませんね。

さて、そんな先週末の雪の夜、マンハッタンで
ちょっと珍しいコンサートが開かれました。
日本もお正月で、日本の伝統文化にふれる機会が多かったと思いますが、
ニューヨークでも、三味線と琴と琵琶の演奏が
一気に見られるコンサートがありました。
今日はそれをレポートしたいと思います。


NYでは1年中、さまざまなイベントやビジネス関連の見本市などが開かれていますが、
1月には、全米の数多くの劇場やパフォーミングアーツの関係者、
アーティストが大集結する、ビッグなエンタメの見本市があります。

それが先週末開かれたAPAPコンファレンス。
正式な名前は、 The Association of Performing Arts Presenters Conference
約してAPAP: 一般の人にはあまり知られていませんが、
たとえばシルク・ド・ソレイユのような出し物は、
それを上演する劇場が必要ですよね。
そして劇場にとっては、自分のところに出演してくれる出し物や
アーティストが必要です。
そんな両者がお見合いする見本市がAPAP

ヒルトンホテルの広—いスペースに何百というブースが設けられ、
4000人の関係者がおしよせました。
パフォーマーはクラシック、ロック、ジャズ、そしてダンス、
ありとあらゆるジャンルの、有名無名アーティストが世界中から1000組も参加。
ホテル内外のイベントホールで1日中ショーケースをやっていました。

その一つが今日ご紹介するコンサート。

アジア・ソサエティという、アジア文化を紹介する団体と、
日本の国際交流基金の共催で開かれたコンサートのタイトルは、
「HOGAKU, NEW SOUNDS OF JAPAN」

出演したのは3組の邦楽アーティストで、

SANSHIという三味線と横笛のトリオ、
SAKURAという薩摩琵琶をフィーチャーしたグループ
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そしてニューヨーク在住の琴のアーティスト、黒澤有美さん。

もちろんお客さんのほとんどはアメリカ人で、
こうした日本の伝統音楽は初めて、という人がほとんど。

たとえば黒澤有美さんは、20弦と13弦の2台の琴を演奏しましたが、
最初は「んー珍しい音楽ね」という感じで聞いていたのが、
だんだんとのめりこんでいくのが、見ていてわかるんですね。
そして琴とコンピューターサウンドをシンクロさせた曲になると、
琴という楽器の予想以上の可能性に、目をみはっていました。

そして薩摩琵琶をフィーチャーしたSAKURA
櫻井亜木子さんの平家物語の弾き語りが始ると、
ピンと張りつめた緊張感に、会場は水を打ったように静かになって、
終わった瞬間には、ハーっというため息ももれていました。

そんなお客さんの感想、ちょっと聞いてみて下さい。

ニューヨーカーのデイブさん、
「素晴らしかったね。特に最後の琵琶のグループは、
これまで見たどんな音楽よりもドラマチックだった。
言葉もバックグラウンドもわからないけれど、
これはただの音楽ではなく、あらゆる要素を含んだパフォーマンスだと思ったよ。」

ちゃんと伝わっているんです。それに対して、
琵琶アーティストの櫻井亜木子さんはこう言っていました。

<インタビュー:櫻井亜木子>
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日本人は特に物語の内容を知ってしまっているので、自分の生活とか日本文化まるごとにオーバーラップしての感動なんですけど、海外はまったく言葉を通じないので、例えば動物は火を見れば怖いとか興奮するとかあるじゃないですか。だからわけがわからないけど感動した、と言ってもらえるのが一番うれしいので」
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そしてもうひとりの観客ポールさんは、

「演奏者を見てるととても深いものを感じたね。すごく集中しているところとか、 その緊張感は西洋のオーケストラと似たものがあるけれど、それ以上に演奏者と楽器の距離がものすごく近い感じがしたね。」

これ、面白いコメントだな、と思いました。
楽器に魂をこめる、そんな日本人の音楽の演奏スタイルが、
初めて見たニューヨーカーにもちゃんと伝わるんだな、とうれしかったです。
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東洋と西洋が同居する不思議な、でもとても心地いいサウンドをかなでる
黒澤有美さん。
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琴という日本古来の楽器のアーティストでありながら、
あえてニューヨークという場所を選んで、
ニューヨークのジャズやエレクトロニック系のアーティストともコラボしています。
その理由は何か聞いてみました。

<インタビュー:黒澤有美>
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私大学時代からずっともう7年くらい、なぜかニューヨーくに行きたいと思っていたんです。というのは、ここに来るともうあらゆるジャンルのミュージシャンとかアーティストがいるだろう、そういう人たちとセッションできて、20弦の可能性が探れたらいいな、と思ったんです。
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—どんなものにインスピレーションを受けますか?

生活、毎日の生活の出来事からインスパイアされるのが多いのかな、と思います。

−日本にいた頃と演奏する音楽は変りましたか?

変ったと思いますね、ただ一つだけ言い聞かせているのは、伝統とかルーツとかいうのは絶対に失わないようにしようと思っています。


日本古来の楽器やサウンドが、ニューヨークという街でどんなふうに受け入れられて、
さらには新たな時代の音として進化していくのか、楽しみですよね。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2011年01月06日

1月6日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

前回のレポートから2週間、ニューヨークはガラリと様子が変わりました!

クリスマスと年明け、という
1年で最大のイベントが二つも終わったというのはもちろん、
クリスマスの翌日には60センチの大雪が降りました、
それがカチカチに凍ったまま街中に残り、
ツリーもイルミネーションも飾りもすべて消え去った街の中、
雪だけが名残惜しそうに残って、
ニューヨーカーは何もなかったかのように、もうトップスピードで働いています。

そのニューイヤーのカウントダウン、タイムズスクエアにはなんと
100万人もの人が集まりました!!
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日本の大晦日は除夜の鐘がゴーン。。。。初詣。。。
清々しく気持ちが改まる。。それに比べ、
ニューヨークのニューイヤーズイブは、年に一度のパーティナイト!
もともとパーティ好きなニューヨーカーですが、
ニューイヤーズイブはとにかく騒ぐ、飲む、踊る、叫ぶ、てんこもり
とにかく思いっきり楽しんではじけて新年を迎えよう! 
というのがNYスタイル。

それにしても、このニューイヤー、色々な意味で
明るい兆しが見えてきている気がします。
その根拠はこの後お話ししましょう。
そして、ニューヨーカーは今年どんな1年にしたいのか、
どんな目標や夢を持っているのか?
そんな事も含め、今日はニューヨークから、
新しい年への希望をこめてレポートします。
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日本はまだまだこの週末までは、新春モードと思いますが。。。
新年あけたニューヨークはイルミネーションも飾りもすっかり片付けられて、
すでにビジネスモード。

すっかり殺風景になった街には、残った雪の隣に、
真っ黒なビニール袋がゴロゴロと山のようになっています。
雪のためのゴミの収集ができず、1週間以上たまったゴミの山なんですね。
その隣には役目が終わったクリスマスツリーもゴロゴロ!

そう、ニューヨークのホリデー気分は新年あけた瞬間に全部終わってしまうのです。
だから逆に、その年明けまでの盛り上がりがスゴイ!

一番有名なのは、やはりタイムズスクエアのカウントダウンです。

タイムズスクエアにあるビルの屋上に設置された、
クリスタルの巨大な玉が降りて来るのを見ながら、
付近の路上を埋め尽くした100万人が同時にカウントダウン。
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もちろん全米の人がテレビで見ながら、家とかレストラン、
バーでいっしょにカウントダウン!
私はタイムズスクエアではなく、ダウンタウンのレストランで新年を迎えましたが、
シャンペン片手にカウントダウンして年あけの瞬間、
街中から「HAPPY NEW YEAR」の絶叫と、車のクラクションが響いて、
隣の人とハグしたりキスしたり。。。

そんな大騒ぎで開けるNYの新年、ちょっと「厄落とし」的な気分もありますね。

そしてもちろんパーティしているだけではありません、
今年1年をいい年にしたい、幸せに充実して過ごしたい、という気持ちをこめて
ニューヨーカーも今年の抱負や目標、ちゃんと決めます。

今年こそこれを実行したい! という目標は、
「NEW YEAR’S RESOLUTION」
そして、この1年はこうなってほしい、という希望は、
「NEW YEAR’S WISH」

この二つを、世界中の人が集まる通称「世界の交差点」タイムズスクエアで、
カウントダウンが行なわれる直前に聞いてみました。
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最初の男性はカリフォルニアからのツーリスト、
んー、今年はもうちょっとヘルシーな生活をしたいね、

タイムズスクエアはNYの中心、宇宙の中心と言ってもいいくらいの場所!
と言っていた女性の新年の目標は、健康な食生活。

「健康」は誰にとっても大きな目標です。
そして、世界に望むのはワールドピース。
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イギリスから来ている男性の今年の目標は、禁煙、そしてもっとたくさん旅をする事。

最後にテネシーから来ている男性は、2011年はみんなと同じ、
幸せな1年にしたいね、
そしてお隣にいたスペイン語を話す女性のNEW YEARS WISHは「もっと仕事を!」

と言っていましたが、アメリカの失業率は未だに9.3%と高い水準。
景気がよくなってほしい! というのは世界の人共通のウィッシュですよね。

それでも今年は少し良くなるのでは? 
という明るい兆しがようやく見えつつあります。
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年明けのNYで話題になった、ある数字があります。
5.5%増。
マスターカードが発表した去年のアメリカのクリスマス商戦
(11/5からクリスマスイブまで2ヶ月)の売り上げ、前年に比べて5.5%増加。
過去5年間で最高。

以前もお話した通りクリスマス商戦は、店によっては
1年の1/3から半分を売り上げ。
逆にいうとここで売れないと大変な事になる、アメリカ小売業、
そしてアメリカ経済のまさに生命線!

売り上げが伸びた最大の理由は?
劇的な値引き合戦である。
クリスマスのかなり前から大幅なディスカウントが始り、
デパートでさえ直前には6〜70%引きは当たり前だったこと。
これも前にお話した通り、アメリカ人のクリスマスはプレゼント交換が
ハイライト、それも家族全員でプレゼント交換する。
親戚、友人、同僚。それぞれ20個や30個買うのは当たり前。

その結果5.5%という数字を見て、アメリカ人はホッ!!

おかげでニューイヤーイブも去年よりはじけちゃったわけですね!

ちなみに、この大幅なセールはただ今も続行中、
いやいや、もっと安くなっています。
みなさんもニューヨークに買い物に来るなら今かも!

最後に、ニューヨークからもういちど
HAPPY NEW YEAR AGAIN!!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年12月23日

12/23(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

明日はクリスマス・イブ!!
ラストミニット・ショッピングです!

世界最大の売り場面積を誇るデパート、MACY’Sは、
クリスマス・イブまで3日間24時間オープン!!

今午前2時ですが、これから行けばお買い物OK
サブウェイも常に24時間走っている街、CITY NEVER SLEEPSだからこそ。

それにしてもなぜこんなに必死にギフトショッピングするのか?
家族や親戚みんなに、一人で10個も20個も30個も買うから、というお話、
毎週のようにしてきましたが。
じゃあなぜ、こんなに一生懸命プレゼントするのか?

そのヒントは、あの有名なロックフェラーセンターのクリスマスツリーにあるんです。

今日は世界で一番有名なロックフェラーのツリーが世界に発信している、
本当のクリスマスのメッセージとは?
ニューヨーカーといっしょにレポートします。

イエローキャブや買い物客であふれる5番街に面して、
ロックフェラーの広場に続く、キラキラ輝くプロムナードがあります。
光の天使のオブジェが両側を囲むように並んでいるプロムナード、
その向うにキラキラした宝石のように見えているのが、
あのロックフェラーセンターのクリスマスツリーです。
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ここからだとまだ小さいんですが、プロムナードを歩いていくと、
どんどん大きくなって近づいて来て、ものすごくワクワクしてきます。
子供達大人もみんなで記念写真をとったり、すごくはしゃいでいます。
今年のツリーは高さ22メートル、色とりどりの豆電球の数は3万個 
てっぺんにはスワロフスキーのクリスタルの星がもうまぶしいくらいです。
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ところで今「今年のツリー」と言う言い方をしましたが、
もちろん生の木だから毎年違う木なわけです。でもそれだけじゃありません。
この巨大ツリーは植木屋さんから買って来るわけではないんです。
じゃあどうやってここにやって来たのかというと?
毎年ロックフェラーセンターの職員が1年かけて、
ニューヨーク周辺の森を文字通りヘリで飛び回って、ふさわしい木を探します。

その木はたいてい誰かの家の庭に立っているから、その家族と交渉。
家族にすれば、長年かけて大きくなった家族の一員のような木が
ロックフェラーセンターのツリーになるというのは、
寂しくもあり大きな名誉でもあります。
今年のツリーはNorway Spruce(オウシュウトウヒ)で、
ニューヨーク州北部のピーター・アクトンさんの庭にあったもの。
彼は911の救護隊員だった事でも話題になりました。

そして、最終的にはこのツリーは売り買いするのではなく、寄付されるんです。

実はロックフェラーのツリーは、木の持ち主、そしてこの木を育んだ森からの、
ニューヨークの街への「クリスマスプレゼント」だったんです。

そして、このツリーが愛される理由はもうひとつあります。
ロックフェラーセンターに初めてクリスマスツリーが立ったのは、
大恐慌の爪痕が残る1931年、
その頃はまだ建設現場で、
クリスマスイブに作業員が未来への希望をこめてツリーを立てたのが始まり。
最初のツリーはずっと小さく(6メートル)飾りつけもブリキの缶だったそうです。
大変な時代に人々はこれをいっしょに見て、未来への希望を分かち合ったんですよね。

ロックフェラーのツリーは、見る人の心をつなげるツリー
そういう意味では世界中すべての人へのプレゼント。

そして、そのプレゼントは、ただもらうモノではなく、
あげたい、という気持ちや、相手の事を考えながら一生懸命選ぶ喜びや、
その気持ちを分かち合う、心と心をつなげるモノ。

当たり前のようで、普段は忘れているこんな事を、
ロックフェラーのツリーは世界に発信しているんです。
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そして、このプレゼントはもらうより、あげる方がもっと大事。
と考えるニューヨーカーのクリスマススピリットの話、後半に続きます。

ニューヨークのこのシーズン、どこに行ってもサンタのソリの鈴のような、
リンリンリンという音が聞こえています。

これはサルベーションアーミーの募金運動で、
この時期ボランティアが街中に立っています。
恵まれない人たちにもクリスマスを少しでも暖かく、幸せに過ごしてほしい、
特に子供達、ニューヨークは実に5人に一人の子供達が貧困ライン以下で暮らしています。プレゼントをもらえない子供達も少なくありません。
そんな子供達におもちゃや服をプレゼントするチャリティがたくさんあります。
街中のショップ、銀行やショッピングモールなどではトイドライブ、
といってラッピングされたおもちゃの寄付をつのっています。
おもちゃを寄付すると、フリーコーヒーをくれるカフェもあります。

こうした中でも一番歴史が古く有名なのは、
郵便局がやっているオペレーションサンタ。
もう100年近く続いています。
まず子供たちがサンタさんへ手紙を書きます。
「サンタさん、今年のクリスマスにはバービー人形をください」
「うちのCDプレイヤーが壊れてかわりのを買えません。
サンタさんどうかCDプレイヤーをください」なんていう手紙。
宛先は、「SANTA」とか「NORTH POLE」で住所なしで送ってOK

それを受け取った郵便局で、一般の人がレターを閲覧できるようになっていて、
その子供達にバービー人形やCDプレイヤーを送ってあげるんです。

今では毎年全米の郵便局に50万通ものサンタあての手紙が届くそうです。

まだまだ不況から抜け出せない今、こうしたチャリティ今年は
ちょっと苦戦しているようです。
それでも高いプレゼントを無理して買うよりも、こうしたチャリティに参加する方が
クリスマスらしい気持ちになれる、というニューヨーカーもたくさんいます。

クリスマスは、与える、シェアする、”GIVE”  がクリスマスの本当のスピリット。
そこで”GIVE”するものはやっぱり、”LOVE”

そして、MEERRY CHRISTMAS. HAPPY HOLIDAYSと声をかけあうのも、
そういう気持ちを一人でも多くの人とシェアするための、言葉のプレゼントなんです。


ツリーを守るおもちゃの兵隊もライトアップ
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ロックフェラーのビジネス街の定番オブジェの前で記念撮影
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サルベーションアーミーの募金隊は音楽にあわせて踊りながら鈴を振ってます。
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募金サンタ(なぜかヤンキースのマークつき)さんはくつ下が募金箱がわり。
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ミッキー&ミニーも募金運動中
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世界最大の売り場面積を誇るデパート、メイシーズのデコレーションは建物がそのまま光のツリーのよう
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ショーウィンドーはクリスマスのストーリーが展開中

私のもうひとつのお気に入りツリーは、ブライアントパークのブルーツリー
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年12月16日

12/16(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

昨日と今日大寒波が来ています。今日の最高気温マイナス4度!

寒いと言っていられないほど忙しい1週間。

まず、今日タイムマガジンのPERSON OF THE YEAR今年の人が発表に。
FACEBOOKの創始者のマーク・ザッカーバーグ。
今世界で5億人がFACEBOOKでつながっている!ってすごい! 
2位はWIKILEASKのジュリアン・アサンジ!

もうひとつ、これもすごい! 
一昨日はマイケル・ジャクソンのニューアルバム「マイケル」がリリース!
ニューヨークでは月曜の夜4000人が集まって、
リリース記念大ディスコ大会があって、私も行ってきたんですが、
ローズランドという巨大ライブハウスにつめかけたファンが、
DJがプレイするマイケルの曲で踊りまくり、中にはいろいろなマイケル、
女の子マイケル、巨体のマイケル、スリラーの赤いジャケットのマイケル、
黒い革ジャンマイケル、 白いマイケル、白いソックス、手袋も氾濫。
盛り上がりました!

マイケルのイベントもすごいんですが、
ニューヨークにはホリデーを盛り上げるための恒例イベントが色々あります。
一番有名なのは、1933年から続く
ラジオシティ・ミュージックホールのクリスマス・スペクタクラー
もう一つがニューヨークシティ・バレエのくるみ割り人形。
どちらも家族みんなで見に行くショー。

そこに4年前に仲間入りしたのが、シルクドソレイユのウィンタック。
「WINTUKウィンタック」
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シルクドソレイユの中でもNYでしか見れないショーは今年で4年目。
ここに日本人のキャストメンバーがいるんです。

有薗啓剛(ありぞのけいごう)さん、
マウンテンバイクに乗ってステージを走り回る、かなり目立つ役。
ちょっとアイドルっぽいルックスのかっこいい有薗さんに、
インタビューしたので今日はそれをお送りします。

会場はあの有名なアリーナ、マジソンスクエアガーデンの小ホール。
小ホールといっても4500人収容のビッグステージで、
この時期およそ1ヶ月半に渡って上演されています。
ウィンタックは、ミュージカル仕立てのステージショーで、
ストーリーは「クリスマスを迎えた街に雪がないのを残念に思った男の子が、
雪国を目指す」という至ってシンプルなもの。

ニューヨークという都会を意識して、スケートボーダーやインラインスケーター、
マウンテンバイクライダーがステージをハイスピードで飛び回る中、
道ばたの街灯がいきなり踊り出したり。もちろんシルクドソレイユらしい、
ヌーヴォーサーカスの要素がたっぷり。
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マウンテンバイクに乗った二人の警官の一人が、日本人の有薗啓剛さん。
たった一人の日本人キャストです。
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ショーのすぐ後、カラフルな自転車ポリスのユニフォームとメークのまま、
インタビューしました。
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ここは4500人入るんですが迫力がすごいんですよね。
自転車で泥棒を追いかけるポリスなんですが、
障害物を乗り越えて逃げて行く泥棒を追いかけて、
最後は車輪で押さえつける。特別難しいわけではないのですが、
泥棒と自分との意気が合わないと大事故につながりかねないので、
毎回が真剣勝負ですね。
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実は有薗さんはマウンテンバイクで8年連続全日本チャンピオン、
エキスパートクラスの世界チャンピオンでもあり、
いくつもの世界記録を作ってきました。
その彼がシルクドソレイユに入ったきっかけを教えてもらいました。

もともとマッスルミュージカルという舞台に出させてもらって、
その前はバイクトライアルという競技者だったんですが、
競技者からエンターテイメントの世界に入って、
日本のエンタメの世界には満足できなくなって、
世界にはどんなエンターテイメントがあるのかな、とリサーチしはじめたら、
このシルクドソレイユというところに行き着いたんですよね。
オーディショんを受けたんですが難しくて。
オーディショんに受かったからといってショーに出られるわけじゃないんですよね。
シルクドソレイユは世界中でショーをやっているんですが、
オーディションに受かった人がためられているプールみたいなものがあるんですよね。新しいショーを作るとか誰かがケガをしたりするとそこから人材を連れて来るんです。僕がウィンタックに出られるようになったもの偶然と言えば偶然なんですよね。

こうしてウィンタックのキャストとして3年目の有薗さんですが。

言葉がやっぱり苦手なんで、みんなが話している中に入ると
わからない事が多々ありますね。そういう時はジェスチャーだったり、
後は苦笑いですね。かなりジョークとかも言ってるみたいなんですけど、
オチがわからないから自分だけまじめな顔していると
「お前今のジョークだよ」みたいな感じでみんながつっこんできて、
そこでまた盛り上がるみたいな。

大変ながらも楽しんでいる様子が伝わってきますよね。
クリスマス、そしてニューイヤーを含めたおよそ2ヶ月間毎日、
ピークシーズンには1日3回も公演があるウィンタック。
当然有薗さんも毎年クリスマスをNYで過ごしています。
ニューヨークのクリスマスはいかがですか?

まず人が多いですよね。観光客と思いますがそこにまずびっくりしますよ。
あとは寒さ、日本にはあまりない寒さですよね。北海道くらいじゃないかな。
街を歩くと、デパートのウィンドウとか、
映画のワンシーンみたいなところもありますよね。
カップルばっかりじゃないですか。ファミリーとか。
寄り添いながら楽しそうに歩いているのを見ると、
ちょっと寂しいですよね一人は。

世界のエンタメの街のクリスマスを盛り上げている有薗さん、
自転車とエンタメの両方で新たな道を切り開いて行きたいと言っていました。

そしてニューヨークからこんなメッセージを送ってくれました。
マウンテンバイクって多分アメリカから来てるんだと思うんですが、
ニューヨーク、アメリカなので、なんでアメリカ人じゃないの?
アジア人なの?みたいな。
最近になってやっとシルクドソレイユの中で日本人のパフォーマーが
増えてきてるんですよね。シルクドソレイユはカナダなんですが、
カナダ人にも日本人のパフォーマンスが受け入れられているのかな、って
感じを受けていて。サムライ魂じゃないですが、日本人もやればできる、
世界で通用する、というのを、
これから若い人もどんどん海外に出てチャレンジしてほしいなと思います。
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大きな夢も最初の一歩から!!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年12月09日

12月9日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークの街、寒さを感じないほど。
クリスマスのイルミネーションが華やかで美しいのはもちろん、
とにかく街が忙しい!!
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5番街、クリスマスショッピングの買い物客で、まっすぐ歩けない。
みんな巨大な紙袋を3つも4つも5つも6つも持ってますからね。

世界中からの観光客も、ドルが弱いからプレゼント買い放題。

先々週はクリスマスショッピングの初日は、
お店が朝4時からオープンとお伝えしましたが、

クリスマス前のデパートは夜の11時や12時までオープン、
クリスマス直前には24時間営業のデパートやモールも。
それでも間に合わず、仕事をぬけて買い物に行く人も少なくありません。
(オフィスでは上司から順番に行く)

ギフトショッピングにかける時間、一人平均10時間だそうです。

いったいなぜみんなこんなに必死にプレゼントを買うのかというと、
それは家族や親戚みんなにプレゼントするから、
一人20個も30個も買う人もいる、というお話もしましたね。

特にこの経済事情、みんなバーゲンを狙って必死!

ではそこでいったい何を買うのか?
今日はクリスマスのプレゼントショッピングについてレポートします。

ニューヨークでは「クリスマスウィンドウ」といって、
各デパートが工夫をこらしたウィンドウディスプレイをします。
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例えばこのSAKS FIFTH AVENUE(サックス・フィフスアヴェニュー)も、
クリスマスの風景が機械仕掛けで動く、とてもメルヘンチックなウィンドー
わざわざこれを見るために、デパートの前には行列が出来ています。
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そしてデパートのファサード、外壁一面にはプロジェクターでたくさんの雪の結晶が3Dで映し出され、それが15分おきに音楽にあわせて踊るんです。
ちょうど今、この音楽にあわせて踊っているところ、
夜になるとものすごくきれいでロマンチック。

そんな中、ショッピングで走り回るニューヨーカー。
10人分、20人分のプレゼントを買うために、まずリストを作ります。
パパにはセーター、ママにはジュエリーやフレグランス、子供達にはおもちゃ
あたりが定番。
トレンドギフトももちろん!
リストの中に一番多い、今年のトレンドギフトのトップ5はこれです。

#5 Apple iPad
#4 Digital Camera
#3 Kindle eBook Reader
#2 Apple iPod touch
#1 Xbox 360 with KINECT Body Sensor

ガジェットばっかり!
他にもフラットスクリーンのテレビ、
テック系以外では、ハリーポッターのお城のレゴ、Lalaloopsyという人形などが
超人気ギフト。

買ったギフトは、クリスマスイブの家族のディナーで交換したり、
遠くの親戚には送ったり。。
もらったギフトはクリスマスツリーの下につんでおきます。

そして、子供達のプレゼントはもちろん、24日の夜中にサンタさんが届けに来ますよね!

それをクリスマスの朝にみんなでいっしょに開けるんです。

1年に1度だけのクリスマス、そこで愛する人の喜ぶ顔を見たい、
その一瞬のために、
みんな今街を走り回っています。

ニューヨークのクリスマス準備が慌ただしいだけでなく、とてもロマンチックなのは、
みんなが誰か大事な人の事を考えているから、かもしれません。

ところで、そんな12月のニューヨークには、
ニューヨーカーが忘れられない大事なイベントがもうひとつあります。

12月8日はジョン・レノンの30回目の命日でした。

彼が撃たれたのはニューヨークの自宅、セントラルパークを見晴らすダコタハウスというアパートメントビルディングの目の前でした。

ちょうど公園を入ったところにある広場に、ストロベリーフィールズという名前が
ついています。イマジンと書かれた石碑もあります。

で、ジョンの命日、
東京では大規模なコンサート、ジョン・レノン・スーパーライブがありましたが、
実はニューヨークではこんなに大きなイベントはありません。

かわりに、ストロベリーフィールズにたくさんの人が自発的に集まってきて、
ギターをひきながらジョンやビートルズの歌を歌って過ごすんです。
ラジオでもジョンの曲が流れ、テレビではドキュメンタリーも放送されました。
一人一人がジョンの思いと夢を改めて確認し、引き継いでいく、そんな1日です。

日本もそうですが、
世界がクリスマスや新年を迎える1年で一番あわただしい季節、
この時期にジョンの命日がやってくるのは、偶然ではありません。

今日のニューヨークタイムスには、
ONO YOKOさんのエッセイがのっていました。

そこにはこう書かれていました。
「"The most important gift we received from him was not words but deeds. He believed in truth and dared to speak up.
ジョンがくれた一番大切なプレゼントは、彼の言葉ではなく行動だった。彼は真実を信じ恐れる事なく言葉で発信しました。」

本当にそうですよね、
でも私たちニューヨーカーの心を強く打ったのは次の1行でした。

「But my memory of us is that we were a couple who laughed.」
でも私の中にある思い出は、私たちはカップルであり、いっしょによく笑ったということです」

短い言葉の中に、ヨーコさんの痛みと誇りが同時に伝わってきました。

いっしょに笑える相手といつまでも幸せに暮らしたい。
それが世界のすべての人の願いだし、それを世界中でいっしょに願うのがクリスマス。

それを私たちに思い出させてくれるのがジョンの命日。
彼が残してくれたプレゼントは本当に大きいと思います。

THANK YOU JOHN AND YOKO, AND HAPPY HOLIDAYS!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年12月02日

12月2日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

12月最初のレポート
ニューヨークはロックフェラーセンターの巨大クリスマスツリー
昨日点灯されました。

そして今日、つい4時間ほど前、ロサンゼルスでは、
第53回グラミー賞のノミネートが発表されました。

最多ノミネートは、10部門のエミネム、続いて7部門ブルーノ・マーズ、
さらに6部門LADY GAGA, JAY-Zと続いています。
ベストアルバム賞エミネムとガガ、ケイティー・ペリーの3つどもえの戦いに注目!
また今年からノミネーションがコンサート形式になりました。
ジャスティン・ビーバー、ケイティ・ペリーのライブが全米に生中継されました。
賞の発表と授賞式は来年2月13日です。  

まさに今年も終わりに近づいていますが。。。

今年は日本からもたくさんのアーティストたちがニューヨークにやってきました。
この番組でもたくさんご紹介しましたね。
チャットモンチー、古内東子さん,PUFFY,BOOM BOOM SATELLITESのインタビュー、
他にもVAMPS, X-JAPAN, MIYABI などビジュアル系のスターたち
先々週はJIN AKANISHIのライブもありました。

2010年はこれまでで一番多くの、それもビッグネームのアーティストが
ニューヨークにやってきた年だったと思います。

それも、これまでは「初ニューヨーク」の場合がほとんどでしたが、
2回目とか3回目というケース増えてきています。これはすごいこと!
なぜかというと、
ニューヨークのお客さんは1回見て「つまらない」と思ったら二度と見に来ない、
厳しいお客さんだからです。

元JUDY & MARYのバンシーがリーダー。
作家でも映画監督でもある辻仁成さんがボーカルのバンド、ZAMZAは、
去年初NY。今年10月NY含め東海岸ツアーの形で戻ってきました。
アメリカ中からバンドが200以上集まるCMJミュージックマラソンにも参加。

辻さん、去年と今年で手応え違いましたか?

>辻<ZAMZA違いましたね、去年は用意されたライブでしたが、
今回は地元のイーストビレッジのロックファンの中に入れたし、
その連中が「知らない、このバンド」という中で見ていて最後は熱狂してくれたので、それはものすごく大きかった、人生の節目になりましたね。>

>バンシー<やっぱり去年があったから今回、今回があるから次、
一つも階段を踏み外したらいけない、その階段を2段上がれたのかなと思う。>

階段を一歩一歩上がらなければ、というバンシーさん。
それだけアメリカでやるって大変だということですね。

>辻<アメリカでやるって壁があるんですよ。言語の違い、文化の違い。
簡単に日本から日本の音楽を持って来ても、はいそうですか、と
受け入れてもらえない。
だから前回学んだ事が今回反映できて。>

その前回学んだこととは?

>辻<アメリカ人って嫌いだとぱっと帰っちゃう。
最後までいさせるためには、一秒も飽きさせない、
最初必ず腕組みしてみてるんですよ、1曲目上がってくと。
でももう俺たちも慣れたから関係ないよぶざけるなよ、と思って歌ってると、
1曲目終わるとみんな手がこう上がってるの。わーっとなってて、
3曲目ではもう踊ってるの。それはすごいね>

>バンシー<1曲終わるごとに歓声が大きくなっていくから、
楽しんでくれてるのかなーって。>

>辻<もう最後はコブシになって。それがすごく気持ちがいい、
やったージャパニーズロック!みたいな>

>バンシー<夢のようですよ本当に、本当かなーって>

>辻 <ごほうびだったみたいよ、俺たちが音楽やってきた中の。昨日はね。>


ご褒美だった、というライブ。
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ニューヨークのお客さん、厳しいけれど、先入観ゼロで聞いてくれて、
気に入ればとことんファンになってくれるいい素晴らしい音楽ファンなんです。

そしてリーダーのバンシーさんは今の思いをこんなふうに語ってくれました。


>バンシー<日本に住んでるから、アメリカ人が作る音楽は絶対無理だと思った。
だから日本に帰って日本で音楽やってる時は日本人としての音楽を確立しないと
だめだと思って、それはできたと。
でそれを持って、自分を奮い立たせてくれたアメリカとか世界で活動したいと思う。
そこでアメリカ人と同じようにやってもだめ、自分たち日本人、
アジア人としての視点とか好みとかエッセンスで入れていくと、
アメリカ人とは違う、でもロックとは楽しいものができる、
それが理想なんだと思う。できている部分もあるし、
もっともっとふくらませて充実させていきたいと思う。
僕たちロックミュージシャンだし、できるだけゼロに近いところから
やりたいと思っているから、こうやってライブハウスでいちアマチュアのつもりで。
ゼロから始めないと、大切なものって伝わらないと思うんですよ。
だって昨日見てくれた人たちだって、日本で僕たちが
どんな活動しているか知らないわけで。
そういう人たちがライブ終わってから喜んで話しかけてくれる、
そういう手応えこそが真実と思うから。>

>辻 <自分たちにとっては、東京ドームや武道館が
いっぱいになるような得難いものが。
ここに住んでたらぜったいもっと増やせるよね。毎月やれればね、
でもちょっと遠いよね太平洋を渡らなければいけないから>


自分たちの事をまったく知らない観客の前での
ライブからの手応えこそが真実、というバンシーさん。
住んでいればもっと観客が増やせる、という手応えを感じたという辻さん、
来年春頃にはまた戻って来たい、という言葉を信じて待っています。

いつも新しくて刺激的な音楽ウェルカムな街ニューヨーク、
ZAMZAと同じように階段を一歩一歩昇っている日本のバンドやアーティストたち
来年はどんな人たちが来てくれるかとても楽しみです。
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Photo by Takahiro Masuda/Crea Creations LLC


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年11月18日

11月18日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ロックフェラーセンターのクリスマスツリーが先週金曜日にやってきました!
高さ21メートルの巨大ツリー
今月30日に点灯式が行なわれます。

ニューヨーカー、今週当たりからもうソワソワしています。

来週木曜日はアメリカ最大のホリデーのひとつ、THANKSGIVING DAY
感謝祭。木〜日と4連休になります。

感謝祭ってどんな日か?話すと長くなるので来週にしますけど、
クリスマスと違ってコンセプトがハッキリしないから、
日本人にはピンと来ないホリデー。
私もアメリカに来てから、盛大さにびっくりしたくらい。

何より大事なポイントは、このサンクスギビングをきっかけに、
アメリカはクリスマス準備に入る、いわゆるホリデーシーズンの幕開け。
そしてそのまま1年がものすごい勢いで終わってしまう〜というわけで、
サンクスギビングが目前に迫った今週は、
ニューヨーカーはたまった仕事を必死で片付けながら、
「ああ、もう今年も終わってしまう!」という焦りとあきらめと、
ワクワク感がごっちゃまぜになっている、というわけです。

とにかく、今年もシメに入って来ているニューヨークから今日のレポート。
2010年にニューヨークの音楽シーンに確かな一歩を刻んだ、
日本のバンドをレポートします。

BOOM BOOM SATELLITES
ブンブンサテライツ

テクノロックの二人組、
ここ数年フジロック、サマソニにも出てビッグになってきていますが、
彼らの音楽スゴイ! 聞くと体を動かさずにはいられないし、
胸がカーっと熱くなって脳髄までしびれてキモチいい!

実は90年代にはヨーロッパでの方が人気があった。
アメリカでは、2008年のバットマン続編「ダークナイト」のサントラや
今大ヒット中の「SAW 3D」サントラにも曲がはいっている。


10月に全米をツアーしたブンブンサテライト、
中野雅之さん、川島道行さん 二人のインタビューと共にお送りします。

先月23日、タイムズスクエアのベスト・バイ・シアターで行なわれた
テクノの帝王GARY NEWMANのコンサート。
ソールドアウトのコンサートのオープニングアクトをつとめて、
会場をめちゃくちゃ盛り上げたのがBOOM BOOM SATELLITSでした。

このコンサートのレビューはニューヨークのタウン誌や
ウェブサイトなどに掲載されました。
たとえば、ニューヨークで今一番影響力があると言われる音楽ブログ、
BROOKLYN VEGAN(ブルックリン・ヴィーガン)
ここにのるにはただ売れているだけではダメで、
ニューヨークらしいエッジと勢いのあるバンドだけが、ここで紹介される、
本当に音楽好きな人だけが読む、そんなBROOKLYN VEGANに、
BOOM BOOM SATELLITESの大量の写真が掲載されました。

今回の全米ツアーは、BOOM BOOM SATELLITESはまだまだこれから行くぜ!
というインパクトを与えたと思います。

それにしても、日本以上にアメリカやヨーロッパで熱いブンブン、
なぜこんなにウケるのか?
ベースの中野さんがこう答えてくれました。
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中野:アメリカにはないタイプの音楽だから。やっぱり日本人なので、
基本的にロックとかダンスミュージックのミックスだけど、
アメリカにはない繊細なものであったりとか、
それが僕たちの持ち味なんじゃないかな。


そうなんですよね、
西洋人がもともと大好きなロックやダンスサウンドだから、
まずとっつきやすい。

今回ジョイントが実現したテクノの帝王ゲイリー・ニューマンもそうだけど、
ブンブンが影響されたナインインチネイルズのトレント・レズナー
彼はテクノロックのカルト的スターで、
ナインインチネイルズが好きだからブンブンも好き!というファンも多いんです。
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でもそういう影響をうけつつも、
日本人の彼らには、アメリカ人には絶対出せない音が出せる、
それがバンドの個性として輝いているんですね。
日本人らしい音楽、たとえば和楽器を使うから
日本人のサウンドになるわけではないということが、よくわかりますね。

そういえば、
ボソボソしゃべる普段の二人とは別人のようなステージ。
サウンドはハードだけど、ステージングはストイックとも言えるくらいのクールさで、
アメリカのファンに言わせると、
二人のサムライが真剣勝負をしているように見えるそうです。

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ブンブンサテライツ、今回ニューヨークではなんと3回も公演。
前半レポートしたベストバイシアター。
以前お伝えしたNYアニメフェスティバルのオフィシャルコンサートで
パフィーとジョイント。
さらに、カレッジロックの大フェスティバル、
CMJミュージックマラソンにも出ました。

実はアメリカでは、ライブをたくさん、特にツアーしないと売れるようにならない。
テレビに出るだけではだめなんです。
一回だけのコンサートでも歓迎はしてくれるけど、それはただのお客さん。
去年きて、「あ、自分の街にまた今年も来てくれた! すごいショーを見せてくれた」
というのを何度も何度もくりかえしてファンがついてきて、
会場も小さなライブハウスから大きなホールになっていくんです。

しかもアメリカは広いからツアーするのも大変。
日本では飛行機で移動するようなアーティストが、
バスやバンで移動なんてこともざら。
どんなに疲れていてもベストの演奏をして客をのせたアーティストが
リスペクトされる。

日本にいる方が絶対楽なのに、
どうしてもアメリカで演奏したい理由が彼らにはあります。

中野:アメリカのオーディエンスからもらえるものはすごく大きいんです。
日本でアメリカの映画や音楽に影響されて育ってきた自分にとって、
エンターテイメントの中心地でライブをやるということは、
自分が何ができるのかをはっきり確認するする事になるので。
ポジティブなリアクションがあっときに、自分のやってきた事は
間違っていなかったんだなとか、コミュニケートできた事自体が
うれしかったりとか。また自分が音楽を続けて行こうとか、
新しい音楽を作ろうと思わせてくれる。アメリカでライブをするというのは
そういう事なんです。

アメリカのファンからたくさんもらっている、と言っていましたが、
それはこちらのファンも、BOOM BOOMの音楽から
たくさんの何かをもらっているから。

ライブハウスが300件もあるこの街の競争ははんぱありません。
でもだからこそ、ここの音楽ファンに愛されたら本当の本物です


BOOM BOOM SATELLITESがんばってほしいです!
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Photo by Romi Uchikawa
Boom Boom Satellites Stage photo by Mayumi Nashida

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年11月15日

11月15日(月)アメリカ・ニューオリンズから藤井美紀さんのレポートです

ハローウィンウイークエンドにVoo Doo Fest(ジャズフェスのような大きな音楽イベント)がありました。

HBOというSEX and CITY で有名な、有料ケーブルで、”TREME”というニューオリンズを舞台にしたドラマが始まっており、シーズン8月までやっていたのですが、好評のためシーズン2もすぐに始まる予定。
今までのニューオリンズを舞台にしたドラマと違い本物のニューオリンズのミュージシャン、インディアン、人々がいっぱい出ており、地元の音楽クラブもたくさん使われているため、どの店もショウがあるときはすごい込むようになるました。
私のバーテンダーの仕事をしている、VAUGHAN”Sも毎週木曜カーミットラフィンが演奏していて、ドラマにも使われているのですごい人です。

私も毎週月曜日に地元で有名なFRENCHMAN STのIZAKAYA YUKIでジャズ、日本の童謡をジャズ風にアレンジしたものなどを歌わせてもらっています。

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最後に、現地の言葉で役に立つ(よく使われる簡単な「一言」

”WHO DAT!!!”

やはりまたまたフットボールシーズンが始まっていて、町はセインツのゲームのときはブラッック&ゴールドーカラー一色で、前回と同じこの言葉がとびかっています。

藤井さんのウェブサイト  http://www.cdbaby.com/cd/mikifujii


2010年11月11日

11月11日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


ニューヨークは今週から冬時間になりました。
週のはじめには、郊外で雪もちらついて、
ホント冬! という感じ

日曜日のNYCマラソンも、風はつめたいけれど日差しは暖かい、
マラソン日和になりました。(日本から来たみなさんも帰国された頃ですね?)
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NYCマラソン素晴らしかったです!
何が楽しいって、応援です。
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たとえばヤンキースの試合でも何でも、応援すると言っても球場の中だけ。
でもNYCマラソンの場合、街中のあらゆるストリートで、
市民が思いっきり応援するんです。
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あるランナーは、「疲れてもうやめたいと思っても、やめられなかった。」

また他のランナーはこのNYCマラソン、
「ずーっとレッドカーペットの上を走ってるみたいだった。」

応援もすごいし、ボランティアもものすごくがんばるから、
ランナー一人一人がVIP待遇なんです。
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その応援が一番すごい!と言われているのが、
このフラワーズアップタウンスタジオのある、ハーレムです。
ハーレムというのはご存知、ニューヨーク、
アメリカ最大のブラックコミュニティ。
ファンキーな街のファンキーな応援も、今日はみなさんに初公開。

第41回ニューヨークマラソン
世界100カ国以上 4万人以上のランナーが
ニューヨークの街をダウンタウンからアップタウンまで走り抜け、
途中、摩天楼の下や、ファンキーな移民の街を通って、
最後は紅葉の輝くセントラルパークにゴール!
という、走りながらニューヨークを堪能できるゴージャスなマラソン。

今年の勝者は、男子はエチオピアの ゲブレグジャベル・ゲブレマリアム
女子はケニアの エドナ・キプラガト。
そして先週お伝えした、チリの炭鉱事故のサバイバー、エジソン・ペニャさん、
69日間地中に閉じ込められている間、毎日6マイルもジョギングしていたという
ペニャさん
5時間40分51秒で見事完走しました!

ペニャさんはもちろんVIP待遇
他にも俳優のエドワード・ノートンなどが走りましたが、

何と言ってもNYCマラソンの素晴らしさは、普通の市民が主役というところ。

そのスピリットは東京シティマラソンにも受け継がれていると聞きました。

とにかく走った人がみんな口々にいうのは、 市民の応援が素晴らしく、
ランナーひとりひとりがVIP待遇、ということ。

こんな例があります。
何年か前に、完走をめざしたひとりのランナー、
その日の夜になっても、次の朝になってもまだ走っている。
その間、ボランティアが帰らないでずっとゴールで待っていました。
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そのボランティアはトータル6000人
途中の給水所で水やバナナを手渡したり、
ランナーが落としていく大量の紙コップを掃除したり、
ボランティアなしでマラソンは成り立ちません。

そして、ひとりひとりの市民の応援もです。
それぞれのコミュニティが、ご近所のプライドをかけて応援。

その応援のしかたも、場所ごとに特色があります。

たとえばマンハッタンに入って来る時に渡る橋、クイーンズボロブリッジ
ここはちょうどマラソンの半分で、
かなり苦しくなってくるところ、といわれていますが、
橋の下でDJがロッキーのテーマをガンガンにかけていたりします。
ダウンタウンではロックバンドが演奏していたり、
とにかく大声援が走っている間にずーっと続くから、
疲れても、最後まで走れてしまう、とランナーは口々に言っていました。

特に、フラワーズアップタウンスタジオがある、アップタウン、ハーレム

ここの応援は特別ファンキーです!

NYCマラソンのコースが35キロをすぎて、ゴールのセントラルパークに向かう直前、
かなり疲れてくる頃通過するのが、ハーレム。

フラワーズ、アップタウンスタジオのすぐ近所でもあります。

ここにさしかかると、いきなりレゲエがガンガンに流れてきます。

給水ポイントなんですが、
その隣にはDJブースがあって、レゲエとかファンクをずーっとかけています。
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そしてランナーのすぐ横で、ファンキーなMCが、
「ハーレムのコミュニティの誇りをかけて、応援しようぜ!
ほら、ジェフ!がんばれよ、ジュリー、行け行けゴーゴーゴー」と名指しで応援、

そして、ボランティアと地元の小学生が水やバナナを手渡しています。
5才くらいの男の子もバナナを持って一生懸命です。
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そして、マラソンなんてしたことないようなおじさん、おばさんも、
「ほら、もうちょっとだがんばれ! あと一息だ」と一人一人に声をかけている。

もうコミュニティのパワー全開なんです。

かと思うと、
突然どファンキーなファンクバンドの演奏が始りました!
ランナーも疲れているところで目が覚めたとことでしょう!
もうこうなると、応援も腰を振りながら。。。

こういう応援もマラソンのうち。
ニューヨーカーはこれをとても楽しみに、そして誇りにしています。

世界には色々なマラソンがあって、
応援の仕方も地域によって違うと思いますが、
世界中からのランナーとコミュニティがつながるマラソン!
NYCマラソン世界一!と自慢できます。

みなさんにもぜひ、走ってみてほしいです!
私プラカード持って応援しますよ!
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年11月04日

11/4(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク、気がついたらもう落ち葉が散っています。

そして昨日のアメリカ中間選挙、共和党の大勝で終わりました。
民主党、オバマ政権の特に景気対策に、ノーが出てしまったんですね。
でも勝った共和党も、これまではオバマを攻撃していればよかったわけですが、
ねじれ状態になった議会で、
これからは民主党も共和党も両方がいっしょになって、
真剣に景気対策を進めないと、今度は両方にノーが出てしまう。
そういう意味では、国民にとってはいい結果だったんじゃないか、
いや、そうなってほしいと祈ります。
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それにしても、この9.6%という失業率を、景気を何とかしてほしい、というのは
このグローバル経済の世界では、世界中の私たちの願いでもあるわけですね。

そんな中で、働くニューヨーカーが、景気のテコ入れとして当てにしているが、
この季節を彩るさまざまなイベント、というのが今日のお話
先日お伝えしたハロウィーンも終わり。。。。
ワールドシリーズも終わり。。
休む間もなく、今週末はNYCマラソンです。

ニューヨーカー遊びまくっているように見えますが、
こういうイベントがちゃんと街の、そして世界の経済に貢献してるんです! 
というのが今日のレポートです。

アメリカも長い不況に苦しんでいますが、
世界の富とビジネスが集中するニューヨークは、
アメリカの中ではずっとましな状況と言っていいでしょう。
実はこの街の経済を支えているものに、数々のイベントがあります。
世界の人とお金が集まる大イベントは、この街にはなくてはならないもの。

たとえばハロウィーン。
ニューヨークでは夜のパレード、ハロウィーンパレードに200万人!!が集まり、
子供達は近所の家をまわってお菓子を大量にもらい、
街は、お化けから魔女、セクシー婦人警官からバナナから
マイケル・ジャクソンまで、ありとあらゆる仮装であふれ返りました。

ハロウィーンの夜に街を歩くと、
前を歩いている人が急に振り返ったら、その人の顔がゾンビだったり、
暗い道にドラキュラが立っていたり、
わかっていても、びっくりします。
サブウェイも、車両もホームもお化けだらけのモンスタートレイン。
自分はなんにもしなくても、いるだけで楽しめちゃう。

そしてハロウィーンは経済にも貢献してるんです。
つい昨日、ハロウィーン関連グッズ、衣装やキャンディなどを売る
大手リテイルチェーンは10月の売り上げアップ、という報道がありました。
この不景気に、ハロウィーンがあってよかった!

でもドキっとした事がもうひとつあります。

そんな大手リテイルチェーンに、ハロウィーンの夜に入ったら、
既にキャンディやコスチュームは一切消えていました。
かわりにもうショップ内がクリスマスになっていました。。。!!
いくらニューヨークでも早すぎる?。。。景気がなかなか回復しない今、
少しでも売り上げを! と、
クリスマス商戦もますます前倒しになっています。

このクリスマス商戦というのが、お店の多くは1年の3分の1を
1ヶ月で売ってしまうというすごさ。
クリスマスプレゼントに世界中のモノが入ってきますし、
ニューヨークにはクリスマスめざして
世界中からものすごい数の観光客もやってきます。
アメリカのビジネスは、クリスマスを中心にまわっていると言っても
言い過ぎではありません。

さあ、そのクリスマスの前に重要なイベントが、ニューヨークシティ・マラソン。
東京マラソンのモデルにもなった、世界最大規模の市民マラソンです。
今年は4万3千人が走る予定。
世界中からランナーや200万人もの見物客が集まるこのマラソンが
もたらす経済効果は、200億円以上と言われています。($250M)


ニューヨークのビジネスはウォールストリートだけじゃない、
メインストリートでも、世界中から集まった人たちが一生懸命働いて
アメリカの、そして世界の経済に貢献している、それがニューヨークなんです。

さあ、このマラソンの今年の意外な注目ポイントがあります。
しかも、ちょっといい話だったりします。
後半はそれをお伝えします。


ニューヨークシティマラソン、
ニューヨークの街をダウンタウンからアップタウンまで走り抜けます。
途中、摩天楼の下や、ファンキーな移民の街を通って、
最後は紅葉の輝くセントラルパークにゴール!
という、走りながらニューヨークを堪能できるゴージャスなマラソン。

このニューヨークシティマラソンを、今回意外なランナーが走ります。
まだ記憶に新しいチリの炭鉱事故、
69日間地中に閉じ込められている間、毎日6マイルもジョギングしていたという
エジソン・ペニャさんの事、覚えていますか?
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ニューヨークマラソンの主催者がこの事を知って、
ペニャさんをぜひ主賓として招待したい、とラブコールを送ったところ、
だったらゲストではなく、ランナーとして走りたい! とお返事があり、
4万3千人にまじって42.195キロを走ることになりました。

ペニャさんは地中にいる間、エルビスの曲や太陽の写真なんかを
リクエストして話題になった、キャラが立った面白い人。
明日ニューヨーク入りして、テレビ番組にもゲスト出演する予定。
今度のマラソンはペニャさんの話題でも盛り上がりそうです。

そうは言っても一般市民が主役のこのマラソン。
実はこのフラワーズ・アップタウンスタジオのすぐ近所も、
マラソンのコースです。
来週はそんなマラソン話題もお伝えできるかも。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年10月28日

10/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ワールドシリーズがスタートしましたが、
ニューヨークヤンキースは既に敗退。。。でもがっかりしているヒマもありません。

しかしニューヨークは今週ますますアツイ!

ニューヨークのバトルの舞台はついに1週間をきったMIDTERM ELECTION
中間選挙に移っています。

さらに今週末は、年々盛り上がる一方のハロウィーン!

仕事も遊びも、そして社会参加も全力投球のニューヨーカー、
忙しい1週間!

今日は4日後の31日にせまったハロウィーン。

ハロウィーンというと、日本では?
仮装とか、カボチャとかをイメージすると思いますが、
アメリカでは 。
もうひとつのクリスマス、と言われるくらいもりあがっています。
そして後半はアメリカ中間選挙直前情報、2本だてでお送りします。

クリスマスに迫るビッグイベントになりつつあるハロウィーン
ハロウィーンを前にしたニューヨークの街は、カボチャでいっぱい、
オレンジ色に輝いています。
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ハロウィーンのルーツはヨーロッパで、年に1度戻って来る悪い霊たちを、
人間が霊に扮し混乱させて撃退する、ということらしいですが、
今ではそんな事はほとんど誰も気にしていません。

子供達は仮装して近所の家を回り、「Trick Or Treat(おかしくれないと
いたずらしちゃうよ!)と言ってチョコやキャンディーを大量にもらえる、
夢のような日。
大人も仮装してパーティに出かけたりニューヨーク名物の夜のパレード、
ハロウィーンパレードに参加。
子供から大人までが誰もが自分ではない誰かに変身し、堂々とはめをはずして
とにかく楽しんじゃうのがハロウィーン!

そのハロウィーン準備はやっぱり衣装の調達。

もともとパーティタウン・ニューヨークにはコスチュームや
パーティグッズを売る店がいっぱい。
それがハロウィーンの前になるとあちらこちらに
ポップアップショップがお目見えし、
普通の大手スーパーマーケットチェーンでさえありと
あらゆる仮装の「セット」がON SALE

私が昨日行って来たお店はその名も「Party City」
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まるで巨大倉庫のような店内には、コスチュームが1000種類以上!
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大混雑の店内はまるでお化け屋敷のようにディスプレイされています。
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衣装は定番の魔女やドラキュラだけでなく、
女性は看護婦さんやセクシー婦人警官、チアリーダーなどセクシー系が主流。
男はホットドッグとかバナナなんている笑いをとる系も結構人気。
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子供や赤ちゃん用では、
フットボールサヤエンドウなんていうのが意外とカワイイ。
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ペットの衣装もちゃんとあります。
1セットでだいたい3000円から6000円くらい。
これが飛ぶように売れています。
ハロウィーンはビッグビジネスなんです。

店の前でキャッチしたニューヨーカーにどんな衣装を着るか聞いてみました。

若いママは自分はティンカーベルで娘が白雪姫
高校生の男の子はアバター
もうひとりの高校生はストリッパー?
女性コンビは映画「俺たちに明日はない」のボニー&クライド

最後のお母さんは、3才の娘のためにテレビの人気キャラのコスチュームを
探していましたが、ソールドアウトで他を探すそうです。見つかったかな?

トレンドのコスチュームというのも、もちろんあります。

Yahoo.comによれば、今年もっともサーチされているコスチュームのトップは、
LADY GAGAの「生肉ドレス」。
これはさすがに普通のショップでは売ってません。
ニューヨークの人気新聞デイリーニュースが
市内のお肉やさんの見積もってもらったら、お値段10万円だそうです。
この不況時にそんなお金を出す人がいるのか? ハロウィーン当日が楽しみです。
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ニューヨークレポート後半は、
来週火曜日に迫ったアメリカ中間選挙。

オバマ大統領誕生から2年、
アメリカは今失業率が9.6% 10人に一人は働きたくても仕事がない状況です。
一方で食品や公共料金はどんどん値上がり
たばこの値上がりの話もしましたよね。
私たちのニューヨーカーの生活も厳しくなる一方です。
いったいどうなってしまうんだろう? という不安は否定できません。

そんな中でオバマ大統領の47%前後の低い支持率に乗って、
議会の過半数奪回を狙う共和党は、
夏頃からオバマ攻撃に入り、イケイケな感じでした。

しかし、ここに来て民主党支持者も勢いを盛り返しています。
「これは投票しなければやばい」という雰囲気になっているんですね。

同時にオバマ大統領の支持率もリバウンド。
特にニューズウィークの世論調査では、支持率は54%にまで回復してきています。

もともと民主党支持者が多いニューヨーク。
特に若者は、何があってもオバマを信じるという人もまだまだ多い。
オバマ大統領の景気刺激策がなければ、
もっとひどい事になっていたかもしれないが、
そういう事は決して評価されない、という専門家のコメントもあります。

共和党の有利は変らないものの。。。最後までどうなるかわからない。
2年前の大統領選ほどではないものの、熱い選挙になりそうです。

そんなわけでニューヨーカー、
土日はハロウィーンで不況もヤンキース敗退も忘れてはじけた後、
1日おいて、火曜日は選挙に行く。

という忙しい1週間になりそうです。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年10月25日

10月25日(月)アメリカ・サンフランシスコから筑紫心保さんのレポートです

今シーズンのジャイアンツの好調ぶりの要因は?

まず好調になる前に:
高齢のベテランが集まるチーム、「メジャーの中のシニアリーグ」などと呼ばれていたジャイアンツ。2005年以降は3シーズン連続で負け越し、2007年には4位以下に(1996年以来11年ぶり)転落。チームの要であったバリー・ボンズも、高い年棒、チーム低迷、若返りを図るチームの方針などにより2007年に退団となった。

ジャイアンツのホームスタジアム
AT&Tパーク
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海から見たAT&Tパーク
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カヌーが見えます。ライトスタンド後ろでホームランボールをカヌーで待っているんですね。
これは有名ですよね。
ボンズ選手のメモリアルボールもこのカヌーで拾われていました。
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チーム若返りを図った後、少しずつ調子を上げてきたジャイアンツ。特にピッチング陣が好調と言われています。
26歳マット・ケイン投手もよいですが、サイ・ヤ ング賞を二回2008,2009受賞した
(シーズンの最優秀ピッチャーに与えられる賞)これまた同じく26歳のティムリンスカム選手が、
際立って良い様子。ジャイアンツ自身はこつこつと、チーム一丸となって頑張ってきたので、
ジャイアンツ以外の人たちはこの好調さが不思議のようですが、彼ら自身は驚きではないようです。
他にも若手で24歳のカンフー・パンダとあだ名のある、スウィッチヒッターの、
ベネズエラ出身の選手、パブロ・サンドバル選手 (内野手)も良い原因のひとつあると地元の人たちはみています。


そんな筑紫さんのやられている会社はどんな会社?
当地で出会いが無い男女を引き合わせる仕事です。

筑紫さんがされている会社、GLOWのサイトです。
http://www.glowjp.com/main_jp.html
カリフォルニア州サンフランシスコで皆様の出会いをお手伝いする会社です

2010年10月21日

10/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーカー、今超多忙な毎日です!

CMJ ミュージックマラソンというカレッジミュージックの祭典で
数百ものこれから注目のバンドがニューヨーク中でライブを開催中

ハロウィーンが10月31日にやってくるし、その週があけると
11月2日火曜日が中間選挙、
さらにNYCマラソンが11月7日日曜日にあります。

毎日レポートしても間に合わないですね!?

これらの詳しい情報をお伝えする前に、
今日のレポートは先週に引き続き、
ニューヨーク・コミックコン&アニメフェスティバル
3日間で10万人を動員、

スパイダーマン、スーパーマン、アバターのコスプレと、
ナルト、ブリーチ、黒執事のコスプレが同時に見られる。
R&BスーパースターのNe-Yoと、
X_-Japanのヨシキに同時に会える、
アメリカ東海岸最大のポップカルチャーフェスティバル。


バットマンなどアメコミ主導のポップカルチャーに、
日本のアニメも溶け込んでいる。
もうアメリカンカルチャーの一部になってきている、という話を
先週しましたが、
今週は名誉ゲストとして招待され、アメリカのファンの前で久々のコンサートも
行なったPUFFYを
そのコンサートの直前にホテルでキャッチしました。

アメリカのポップカルチャーファンにとって、日本のアーティストの中でも
PUFFYは特別な存在です。

2000年に初めてニューヨークでライブ、
2002年には1ヶ月にわたる全米ツアー

ファッショナブルでキッチュなジャパニーズアーティスト、
PUFFY AMI YUMIはファッションアイコンとして、ニューヨークタイムスで
フィーチャーされた事もありました。
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でも何といってもPUFFYがアメリカンキッズに知られるようになったのは、
二つのアニメシリーズです。
2003年から始ったキッズ向けのアニメーション、
「ティーン・タイタン」は2006年まで毎週土曜日の朝のキッズの
ゴールデンアワーに放送されました。
その主題歌をPUFFYが歌っていたのです。

そして2004年にはなんと、カートゥーン・ネットワークという
アニメ-ション専門チャンネルで、「HI HI PUFFY AMI YUMI」という、
PUFFYの二人がアニメのキャラクターになる、画期的な番組がスタート。

基本的にアニメだけど、エピソードの間に二人が演奏するシーンも出て来る、
というとてもキュートな番組。

それにしてもこのプロジェクト、どうやって実現したのか聞いてみました。

<PUFFY INTERVIEW-1>

AMI: カートゥーン・ネットワークというテレビ局の方から直に
オファーをいただいたんですが「ウッソだー」と思って。
うさんくさいタイプのアメリカ人だったから。(笑)
YUMI: そんな、怒られるって! 偉い人なんだから(爆笑)
AMI: とにかくオンエアされるまで半信半疑でした。
YUMI: 初回をまさにニューヨークで見たんですよ。
そしたらアメリカでずっとお世話になっているレコード会社の方が
すごく感動して半ベソかいて「よかったね!」みたいになっているのを見て、
「あ、これ本当に起きているんだ」という実感がわいたくらい。
なかなか現実的じゃない話じゃないですか。
未だに自分たちじゃないようなヘンな感じがします。


未だにヘンな感じ、という二人、

久々のニューヨーク公演については?

<PUFFY INTERVIEW-2>

YUMi: ずいぶん長く来れてなかったので「(アメリカのファンは)忘れてないかしら」と思っていたから、こうやって呼んでもらえてうれしいです。
久々にライブもするのでドキドキですけど、やっぱり楽しみですよね。

そのライブ、アニメフェスティバルのオフィシャルコンサート、
FAR EAST TO EAST というタイトルで、
ニューヨークでもトップアーティストしか出ないIRVING PLAZAで開催。
BOOM BOOM STELLITES, ZAZEN BOYS, ECHO STREAMとのジョイントの
トリがPUFFYでしたが、盛り上がりましたね!

アニメシリーズのターゲットがキッズだっただけに、
やっとライブハウスに行ける年に成長したファンもかなり来ていました。

実はPUFFYこのライブにあわせアメリカでHONEY CREEPERS, BRING IT
2枚のアルバムをリリース、両方ともアヴリル・ラヴィーンのプロデューサーとして
知られるブッチ・ウォーカーのプロデュースです。

そんなPUFFYは来年が15周年
長いキャリアの中でも海外での活動が光っていますが、
アメリカでの体験から得た、一番大きな事って何か、聞いてみました。

<PUFFY INTERVIEW-3>

YUMI:2002年に1ヶ月全米ツアーをバスで回った時はとても過酷でした。
日本だとすごく恵まれた環境でやらせてもらってたので。
どんな状況でもステージに立たなければいけないわけじゃないですか。
自分たちの体調も会場の環境も色々で。でもやらなければならない、というのを
重ねていくうちに、どんな時でもどんなところでも「大丈夫、できる」という自信が
すごくついて、日本に帰ったという記憶がありますね。

そんな自信に支えられた15年間。
15周年となる来年をめざし、初めてのファンクラブのたちあげや、
ニューアルバムのレコーディング、
そして、まだ発表できないけれど新たなチャレンジも考えているという二人。

それにしても、ニューヨークでのビッグなコンサートの直前なのに、
二人のたたずまい、まったく無理してなくてフツーな感じ。
そんな自分たちのスタイルを貫いているところもすごい。
同時に、メンバーやスタッフへの気遣いや感謝の気持ちも忘れない、
どこに行ってもそんないい感じで力がぬけた自然体でいられるのも、
長く続く秘密なのかも。

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Puffy photo by Romi Uchikawa
Puffy concert photo by Mayumi Nashida

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年10月14日

10/14(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークヤンキース!

地区シリーズを制しました!

次はアメリカンリーグ・チャンピオンシップシリーズ
ここで7試合のうち4回勝てば、ワールドシリーズです!

ヤンキースも松井秀喜がいなくなって、
「えーなんだか全然わかんなーい」という人も多いと思います。

でも一人だけでも選手を覚えておいてください。
ヤンキースの主砲は、アレックス・ロドリゲス、ニックネームはA-ROD 36才、
今シーズン、史上最年少で600号ホームランを達成した、
メジャーの歴史でも最高のプレイヤー、年俸もメジャー最高の30億円。
しかも、ガールフレンドはキャメロン・ディアスです。
しかも、去年のこの時期は違う彼女でしたが。。。ケイト・ハドソンでした。
どんな顔してるのか、思わずネットで調べたくなったでしょう?

ヤンキースタジアムでの試合はキャメロンも時々見にきています。
この夏にはゲームが終わった後、キャメロンと親友のグウェネス・パルトローと
3人で、チャーターしたヘリに乗り込む姿がパパラッチされています。


盛り上がってるのはメジャーだけではありません。
先週末ものすごいイベントがありました。

スパイダーマン、スーパーマン、アバターのコスプレと、
ナルト、ブリーチ、黒執事のコスプレが同時に見られるイベントといったら、
世界でもここしかありません。
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ニューヨーク・コミックコン・アニメフェスティバルに、
3日間で10万人が押しかけました。

いったいこれどんなイベントだったのか?
今日はそれをレポートします。

コミックコンというのはアメリカを代表するアメリカンコミックスや、
それが原作になったスーパーヒーロームービーやSFノベル、ゲームなどの
クリエーターやファンが大集合するイベント。
そしてアニメフェスティバルはもちろん日本のアニメやJ-POPが大集合するもの。
この二つ、去年までは別々に開催されていたのが、今年は合体して
巨大イベントになりました。
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幕張メッセのような巨大コンベンションセンターを使ったコミコン
一番目立っていたのは、アメリカの2大コミックジャイアント、
スパイダーマン、X-MANなどのマーベルと
スーパーマンやバットマンのDCコミックス

それにAVATARなどの大手映画会社やゲームメーカーのブース。
もちろんTシャツやコスプレグッズ、マンガやアニメDVDを売る小さなものまで、

現代アメリカのポップカルチャーがビッグバンを起こしているような
ものすごいエネルギー!

そんな中で、キャプテンアメリカとスパイダーマンが、ナルトといっしょに
記念撮影していたり。。。。アメリカのキッズたちはアメコミも日本のアニメも
両方大好き、という子がいっぱいなんです。
あ、ウルトラマンにも会いましたよ!

もちろん日本からのゲストも大勢やってきて、コンサートをしたり、
ファンとの交流イベントに出演したりして盛り上がりました。
音楽ゲストは、PUFFY, BOOM BOOM SATELLITES, VAMPS, X-JAPAN

そして、もちろんアニメといえば声優さんです。
「涼宮ハルヒの憂鬱」の長門ゆき役で知られるこの人
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芽原実里ちはらみのりさんは、初めてのニューヨークでコスプレがこんなに!
と驚いていました。
そして元モーニング娘の石川梨華さんも、ゲストで招待されました。
今はHANGRY ANGRYというファッションと音楽の
マルチメディア・プロジェクトをやってるんですね。
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豪華なゲストを迎えての華やかな催しの一方、ポップカルカルチャーの未来を考える
パネル・ディスカッションもたくさん行なわれました。

私もそのひとつを主催しました。
「日本の音楽をどうやってアメリカのメディアに売込むか」というパネルでしたが、
若いブロガーやカレッジラジオのDJなんかが集まって、熱い討論になりました。
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かと思うと、

R&BスターのNEYOもパネルディスカッションを開催、
ここでNEYOは、自分の新しいミュージックビデオとコミックスを組み合わせた
新しいプロジェクトを発表。
その中でNEYO自身が歌って踊れるスーパーヒーローになる、
そのプロジェクトを、アメリカンコミックス界のパイオニア、
スパイダーマンやX-MENの生みの親、スタン・リーとコラボする、と宣言。


実は同じ日に会場内の別の場所で、
X-JAPANのヨシキも、スタン・リーとのコラボで、
コミックブック・シリーズを作ります。
その中でスーパーヒーローになります!と発表

みんなスーパーヒーローになりたいんですね!

とにかくこの3日間実感したのは、
アメリカのファンにとってもビジネスにとっても、コミックスやゲーム、
サイエンス・フィクションなどがどれだけビッグなものだということ。
そして日本のアニメやマンガもその一部になってきていること。

そして日本の音楽もすごくがんばっています。
来週は、このイベントに参加、久々にニューヨークでコンサートをした
PUFFY AMI YUMIのエクスクルーシブ・インタビュー
お届けします。

Photo: Minori Chihara, Rika Ishikawa, Megumi Sato by Romi Uchikawa


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年10月07日

10/7(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークヤンキース!

プレイオフ、地区シリーズに3連勝、早くもリーグチャンピオンシップに進みました!
去年に引き続き、28回目のワールドシリーズ制覇まであと少し!


けさ(ポストシーズンへの肩ならしに?)ESPNのスポーツセンターを見ていたら、
レギュラーシーズンのベストプレイ、トップ10というのをやっていたんです。

その中にはヤンキースのA-ROD アレックス・ロドリゲスの
史上最年少での600号ホームラン達成なども入っていたのですが。。

第5位になんと、メジャーリーグではないチームと選手のベストプレイがはいっていたんです。
広島カープ
今年8月AKAMATSU選手が、ホームラン性のボールをまるでスパイダーマンのようにするするっとフェンスによじ昇ってキャッチ。これはスパイダーマンキャッチだ! 
さらに数週間後今度はチームメートのAMAYAが同じようにスパイダーマンキャッチ

この2つが今シーズンのベストプレイの第5位です!うれしいですね!

アメリカのメジャーファンもプレイオフ前にこれで「OH!」と盛り上がりました。
国境を越えていっしょに盛り上がれるベースボールって本当にいいものですね!

というところで、今週も日本から国境を超えてニューヨークで夢をかなえた日本人、
その夢をまだまだ大きく育てている女性シンガーソングライター。

古内東子さんが登場します。
古内さんといえば、90年代から「誰より好きなのに」「銀座」「こころにしまいましょう」などの曲で知られる、
シンガーソングライターの中のシンガーソングライター

90年代から、他の人では歌えないリアルなラブソングを歌って、
ニューヨークにいる日本人の中にもファンがすごく多いんです。

その古内さんが先月、ニューヨークで2回目になるライブをやりました。
もちろん古内さん自身ともお話できたので、
それもいっしょにレポートします。
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古内東子さんのライブは先月21日、JOE’S PUBというダウンタウンの人気ライブハウスで行なわれました。
TOKO_3.jpgTOKO_4.jpg これで2回目、だからこんな挨拶で始めるのがふさわしいと思いました。

-2回目のニューヨーク公演、おかえりなさい

「ありがとうございます。」

-前回お会いしたのは1年8ヶ月前、ニューヨークで演奏するというのは長い事夢だったのですか?

「ずっと目標にしていた、というか、いつもいつも思っていたという事では
ないのですが、なんかぼんやりと、いつかやってみたいなという夢の一つとして
あって、でもそれを最初に思ったのは矢野顕子さんのジョーズパブでのライブを
たまたま見て、とても素敵なところだし、矢野さんをそういうところでお見かけした
というのも新鮮だったし、いつかやれたらいいな、ていうふうに思ってたんですね」
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実はここはニューヨークに住む矢野顕子さんがずっと
定期的にライブをやっていた場所で、もともとニューヨークが大好きで、
よく訪れていた古内さんが、たまたまそのライブを見て感動した、
それが今度は古内さんの新しい夢になった。そして何年かかけてその夢をかなえ、
ニューヨークでのライブが実現した、これは素晴らしいことだと思いました。

-すごいなっていうのは、やっぱり夢というのはかなうものなんですね。

「そうですね、このジョーズパブでのライブに関しては、本当に自分でやりたいなと
思って、自分からやらせてください、と言って実現したわけで、今まで歌手として
やってきた中で、なかなかそういう事ってないんですよね。お仕事って自分で決めて
自分で取りに行くじゃないですけど、意外と無くて、
受け身な事の方が多かったんですけど、ニューヨークでのライブに関しては本当に、
夢をかなえたっていう。でやっぱりチャレンジ。
私にとってはすごくチャレンジだから。今年でデビュー18年たつんですけれど、
やっぱりチャレンジする事を忘れないという精神を持ち続ける、
その大切さみたいなものを去年最初にやった時に感じたので。
初めてやる事ってどんどん減って行くじゃないですか。お仕事を続けて行くと。
初めての経験って自分のマインドにも心にもすごく刺激があるし。
今回は初めてではないけれど、なんとなく、できたものを育てて行く感覚と言うか、
それも楽しみたいなと思っています。」


古内さんの大切な夢が形になった今回のコンサート。大盛況でした。
ほとんど古内さんの弾き語りで、CDでは聞けないようなJ-POPのカバーなどがあったり。
このJ0E’S PUBは音楽がいいだけでなく、大人っぽいおしゃれな雰囲気でお食事もお酒もおいしくて、
ニューヨークでも珍しいライブハウス。
日本人もアメリカ人もいっしょに古内さんのドラマチックな歌声に酔いしれた一夜でした。

ところで東子さんのラブソングは、「なんで私の気持ちがそんなにわかるの?」というリアルなものばかりで、思わず入り込んじゃう曲ばかり。
インタビューの間、ニューヨークの「ラブ」と日本の「ラブ」ってどう違う
なんて話も飛び出しました。ちょっとそれを聞いてみてください。

「違うと思いますねやっぱり、もちろん世代によっても違うと思うけれど。
明らかに違うのは、日本人はまだまだスキンシップとか基本ない国だから。
ハグひとつにしても、キスひとつしても、意味が違うんですね」

-どこが違う?

「あいさつとしてのハグとかキスというのはあんまりないから、
人と人との距離、物質的な距離がそもそも、こっちの人は近いんじゃないのかな。
だから恋愛関係に発展するのも、多少壁がないのかな、と思います。

-逆に日本人って人と人との距離、ちょっと遠いですかね?

「よそよそしいという事ではなくて。男女において、男女間の距離を縮めるという事は、
結構大仕事だと思うんですよね」

なるほどねー、アメリカ人は友達同士なら、
男性と女性であいさつする時はほっぺにキス、またはハグ当たり前。

逆にしないと、「あ、親しみを感じてないんだな」というふうに感じさせてしまう事さえありますからね。

そういう違いって大きいかも。


でも逆に、アメリカ人の場合は肉体の距離が近いだけに、
「この人は私をどう思ってるのかな」と読めなかったり、
先にカラダが行ってしまって「アレ?」ということになったり
日本と違う意味で色々困ったことが起きたりして?

日本とアメリカ、その中間あたりがちょうどいいのかも?

SEX&THE CITYなんかにも色々出てきますが、
ニューヨークの恋愛ストーリー、続きはまた次の機会に!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年09月16日

9月16日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

1週間前には最高32度だったのが、今日の最高気温は23度、
今夜は12度まで下がる予報

そろそろ秋冬物どうしようかなーというこの季節にやってくるのが、
恒例、NYファッショウィーク

今ニューヨークすごいことになってます。

ファッションウィークはもちろん、
世界中から集まるデザイナーやファッションエディター、バイヤーなどの
業界人に向けたもの
なんと10万人ものファッション関係者が集まっています。
ホテルのロビーやおしゃれなレストランでスーパーモデルを見かけたり、
デパートやショップでも、ファッションのイベントもりだくさんで、
街はとっても華やかな雰囲気

そして今回の最大のニュースは、
ファッションウィークの会場が引っ越したこと。
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と言われても、日本のみなさんは「ふーん、だから?」て感じかもしれませんが、


ニューヨーカーにとっては大事件、
というのもファッションウィークが春と秋、2回のファッションウィークがニューヨークに与える経済効果はなんと、700億円以上!

ちょっと引っ越しするだけで近所のビジネスにも影響が出るんですね。

で引っ越した先は、
ニューヨークのアートの中心、リンカーンセンター。
メトロポリタンオペラやニューヨークフィルが公演する場所です。
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そして私も、先週金曜日この大テントで初めて、ショーをみました!
素晴らしかった!
しかも、ちょっとしたサプライズが2つありました、何でしょうか?
本編でお伝えします。


今日はあらたに引っ越したばかりのニューヨークファッションウィークの会場に、
みなさんをお連れします。

年に二回、次のシーズンのファッションショーが開かれる、ニューヨークファッションウィーク

今回は2011年の春夏もの、
参加デザイナーはおなじみニューヨークデザイナーたち、
カルバン・クライン、ラルフ・ローレン、ダナ・キャラン、マイケル・コース、
マーク・ジェイコブス、ダイアン・フォン・ファーステンバーグ、ジル・スチュワート
などなどなど。。。100組近くがショーを開催。

そのメイン会場が、今回ついにお引っ越し。
ついに、というのは、これまでの会場だったブライアントパークの大テントは、
1993年から17年間ずっと続いていたからです。
マンハッタンのオフィス街のどまんなか、
世界の交差点タイムズスクエアからも歩いて3分、
どう考えても世界最高のロケーション
ここに、この時期になると真っ白い巨大キノコのようなテントがこつ然と現れて、
ニューヨーカーは「ああもうこんな季節なのねー」と感じる、
そんな風物詩になっていたんです。

で、この巨大キノコがマンハッタンを北に向かって移動、
今回現れたのは、リンカーンセンターです。

ここはブライアントパークとは違う意味ですごい
リンカーンといえば、メトロポリタンオペラやアメリカンバレエシアターが公演する
メトロポリタンオペラハウス、
ニューヨークフィルなどが公演する、アヴェリー・フィッシャー・ホールなど
4つのシアターがずらりと並び、
クラシック教育の殿堂として名高いジュリアード音楽院もこの中にあります。

こんなすごいところに、巨大キノコをどうやって作ったのかな?と思いつつ
出かけてみました。

リンカーンのシアターコンプレックスは
正面にメトロポリタンオペラ、右にアヴェリーフィシャー
左にステイトシアター、その真ん中が噴水広場になっています。
その左側面、オペラハウスとステイトシアターの間に、テントの姿は見えず。
なぜかというと大理石風のの巨大なファサードに隠れているんですね。
とても特設とは思えない立派さでびっくり!

その入り口には、
これからショーを見る関係者が次々と集まって来ています。
ちょっと話かけてみました。

市内の大学生の女の子二人組は「ファッションショーはこれが初めて!
リンカーンセンターに引っ越して、伝統と文化の香りも加わって最高!」
ファッション関係者の女性は、「まだ中まで見てないけど、入り口の雰囲気が以前よりずっとよくなってる。ここに引っ越したのは賢い選択だったと思うわ」
お母さんと娘二人はテキサスから来ていました。ハズバンドがショーのスタッフだそうです。日本のラジオよ、と言ったら。。。日本にも友達がいるそうで、WHAT’S UPとシャウトアウトしてくれました。


さて、ここからはインビテーションオンリー、
招待状を持ってないと入れないエリアです。

まず広々としたロビー、
スポンサーであるベンツの車が展示されていたり、
シャンペンバーのカウンターがあったり、
ショーの間の時間をつぶす関係者がくつろいでいます。

そしてその先がランウェイ!

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なんと969席の巨大な会場、
これもぜんぶテントの中なんてアンビリーバブルです。
天井からはキラキラの照明、その下に白く輝くランウェイが。
会場が広ければランウェイも長い、
そしてサプライズ!!
ふつうは1本のランウェイが、ここは2本も!
モデルさんは行きと帰り、別のランウェイを通るんです。

この日私が見たのは、前回と同じサンフランシスコのファッション大学、
アカデミー・オブ・アートの卒業ファッションショー

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2006年から卒業生によるファッションショーを開催しています。
いい成績で卒業すれば、世界のトップデザイナーと同じステージで、
世界のファッションプレスに自分の作品を披露できる!
その作品もフレッシュ、お客さんも若くておしゃれな人が多くてとても楽しいショーなんです。

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そして、この日のサプライズ#2

なんとこのショー、最前列で見てしまいました!
(ファッションショーの最前列といえば、ファッションマガジンの編集長などのVIPが座る席!SEX & THE CITYなんかにもよく出てきますよね?)

実はホントの席は前から4番目だったのですが、
ショーの直前一番前が空いていて、移動できたというわけです。
誰かVIPがキャンセルしたんですね。
ランウェイのすぐ前でファッションエディターを気取って写真をパチリ!

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とにかく盛り上がってるファッションウィークですが、
日本人ももちろん参加しています。

来週はこのファションウィークにデビューした日本人ファッションデザイナー、
N- Hoolyhoodのおばな、だいすけさん、
そして、ヘアメークでたくさんのショーを手がけている、資生堂チームを
フィーチャーしてお届けします。
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年09月09日

9月9日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

9月に入ってとても涼しくなりましたが、
今日は久々に90度超えました。華氏90度というのは摂氏で32度
こちらでは90度を超えると真夏という感覚です。

ニューヨークは今日がTHE FIRST DAY OF SCHOOL

市内の小学校で新学年が始りました。
こちらでは9月が入学シーズン、

日本のように「入学式」みたいなもの、ないんですね。
また集団登校のようなものはなくて、
親が学校に連れて行く、またはスクールバスで連れて行ってもらうの習慣

初めて学校に行く子供達、そして親たちの気持ちは日本も同じ。

けさは近所の小学校でも、そんな親子をたくさんみかけました。

そんな季節のニューヨークにこの週末やってくるのが、911
あの朝も、さわやかに晴れ渡っていました。
この青空があの日を思い出させるんです。

あれからもう9年になります。来年はもう10周年、

この9年、あっという間?

長かったのか、短かったのか?

今日はニューヨーカーといっしょに、あの日。
そしてこの9年間をふりかえってもらいたいと思います。

この9年間ニューヨーク、アメリカだけでなく、世界、時代はずいぶん変りました。

アメリカは911の結果、アフガニスタンとイラクに出兵
そのブッシュ政権の間にリーマンショックが起り、
史上初の黒人大統領が誕生しました。

その間にはインターネットがどんどん発達し、ブログからSNS
世界のふつうの人が情報で結ばれるようになりました。

世界中が多くの自然災害にもみまわれましたよね。

もちろんすべてが911に直接かかわっているわけではないのですが、
このテロ事件がミレニアムの最初、2001年に起ったために、
とてもシンボリックに感じてしまいます。

そしてここに来て、先週もお伝えしたように、
グラウンドゼロの近くにイスラム・コミュニティーセンターの建設が予定され、
憲法で保障されている「信教の自由」は守られるべきだが、
遺族の気持ちなどを考えると、ここに建てない方がいいかも、
という意見が強く、ニューヨーカーの気持ちはゆれています。

この9年というのは、ニューヨーカー、
そしてアメリカにとっていったいどんな9年間だったのか。
いったい何が変ったのか、逆に変っていないのか

ニューヨーカーの声、聞いてみて下さい。

まずコロンビア大学でジャーナリズムを専攻するジェームスさん、
「今911以来、ナショナリズムが高まり星条旗が街にあふれた。
アメリカは一つになったが、その結果戦争をすることにもなってしまったのが
とても複雑。」

インド系ニューヨーカーのシャーさん、
「私たちはこれまで感じなかった恐れの中で生きるようになり、
今もあまりかわっていないと思うね。変ったといえば経済がひどくなっただけだ。」

先週も登場してくれたイスラム教徒のアブドゥルさん。
「今思うとやはり911の大きな原因のひとつは、
アメリカの外交政策だったと思う。それに怒りを感じる少数の過激派が
間違った選択をする可能性がある、ということがわかって来た9年間だったと思う。」

やはりイスラム教徒のブロガー、モナさん、
「あの直後ニューヨークは立ち直る強さを見せ、
あらゆる人種と信仰を持つ、世界を代表する街だという自覚を
ますます持つようになったと思う。残念なのは今回のモスク論争が
政治的に利用されているおかげで、あの当時起った反イスラムの感情が
再び生まれているのは、とてもつらい事。」

そしてドリナさん、
「街としても国としてもガードが固くなったと思う。
以前は考えもしなかったような敵に攻撃される可能性があることを知って、
安全が何より最優先されるようになったわ。」

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そう、私たちが日々実感する一番大きな変化は安全の問題。
ニューヨークは過去20年犯罪が減り続け、
アメリカで一番安全な都市の一つになった、
ところが、
テロ対策のために地下鉄の改札では警官がランダムにバッグのチェックをしたり、
空港に行けば服の中まで透けてみえる、
最新のセキュリティマシンを通らなければならない。
ブッシュ政権時代ほどのテンションはなくなったものの、
やはりテロの危険はいつでもありえる、その危険と共存していかねばという意識は
ニューヨーカーの気持ちからは一生なくならない、
そういう意味で911より前に戻る事はもうできない。。。


しかし、こんな状況の中でも911が将来にポジティブな結果をもたらす事ができる、
と信じるニューヨーカーもいます。

26才のマットさんはイスラムコミュニティセンターの予定地で
「SUPPORT FREEDOM OF RELISION =信教の自由を守ろう」
というプラカードをかかげ、もう2週間以上ここに立ってメッセージを送っています。

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彼の言葉を聞いてみてください。

「911以来変ったこと。。。バラク・フセイン・オバマという、これまでとはまったく違うエスニックに属する大統領が誕生したのは、私たちが異文化に慣れて来たからだと思う。あれは悲劇的な事件だったが、中東とアメリカを結ぶ架け橋にもなりえる。
結果的にアメリカは世界で憎まれる存在になったが、今は何とか汚名を挽回しようとがんばっているんだ。」

悲しみや恐れ、いらだち、葛藤をかかえながら、
何とかして未来へ進んで行こうとしているのが、今のニューヨークなんです。

911から丸9年になるニューヨーク、

ところでグラウンドゼロは今いったいどうなっているのでしょうか?

久しぶりに訪れてみると観光客の数に驚きました。
観光バスで乗り付けるツーリストも。
ここはニューヨークに来たら絶対はずせない、
ツーリストスポットになっているんです。

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グラウンドゼロそのものは、大規模な工事現場。
全面高い壁で被われ、外から見えるのは高くそそりたつ数機のクレーンのみで、
何がどうなっているのかよくわかりません

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実は新ワールドトレードセンターの中心になるフリーダムタワーは、
既に36階までできている事が数日前に発表されたばかり。
またグラウンドゼロに焼け残った柱が、
メモリアルミュージアムの建設現場に戻ってきたばかりでもあります。

同じように壁の隙間から写真をとっている観光客たち。
初めて来た人は「グラウンドゼロを見て、
テレビで見るだけではわからない事がわかった。強い悲しみを感じた」と語り、

一方ニューヨーカーは「以前より少しは何かが建ちそうな気配が見えて来てよかった」
とコメント。

遺族の感情、多くの政治的なかけひき、経済的なもの。
ここに住んでいる私たちにも状況はよく見えてきません。
来年10周年にはメモリアルミュージアムが完成予定と言われていますが、
予定通りの完成を多くのニューヨーカーが願っています。

ことしの911も遺族によるプライベートな追悼式

また、草の根グループによるキャンドルライトの追悼イベント。
さらに、イスラム・コミュニティセンターをサポートするデモも行なわれる予定です。

どんなに悲劇的な事件でも、「平和」というポジティブな未来につなげることができる、
そう信じる強い気持ちを持って、今年の911を迎えたいと思います。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年09月06日

9月6日(月)アメリカLAから千歳香奈子さんのレポートです。

LAでハリウッドの芸能レポーターをされている千歳香奈子さんのレポートです。

千歳さんのHPはこちら
http://www.chitosekanako.com/


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今日は1990年公開の映画プリティウーマンのロケ地などを巡るお話をしていただきました。

●もっとも有名なホテル
映画の中で2人が過ごすホテルは、ビバリーヒルズにある「ビバリー・ウィルシャー・ホテル」。映画に使用され、世界中に知れ渡ったこのホテルは、ビバリー ヒルズの 観光の中心地ロデオ・ドライブにあります。

女性の憧れとなったホテルですが、実際に撮影に使われたのは外観のみ。ホテル内はすべてセットだったそうで、実際にロビーやエレベーターホールを訪れても 映画の面影がないのが残念。2人が滞在した最上階のペントハウスもセットです。

宿泊以外にも、レストランやカフェのみの利用も可能なので、プリティウーマン気分を味わうには最高。実際のホテルは、ペントハウスは大統領も宿泊したこと があるほどの格式があり、1泊100万円くらいするそうです。


●ビビアン(ロバーツ)がエドワード(ギア)から貰ったお金でショッピングを楽しんだシーンは、ビバリーヒルズのロデオ・ドライブです。

ホテルの目の前からまっすぐに伸びるロデオ・ドライブは、高級ブティックが軒を並べる超リッチな 観光名所。ティファニーやヴィトン、グッチ、プラダと有名ブランドがずらりと並んでおり、女性の憧れの地です。


●ビビアンが客引き中にエドワードと出会ったのは、ハリウッド大通り。
ウォーク・オブ・フェーム(ハリウッドの殿堂入りしたスターの名前が刻まれた星型プレートが埋め込まれた歩道)として有名な、ハリウッド大通り沿いの歩道 で、2人は出会っています。チャイニーズ劇場のあるあたりから約5キロにわたって、様々な映画や舞台、音楽で活躍したセレブの名前が刻まれており、ハリ ウッドの観光名所としても有名。最近では、昨年夏に死去したマイケル・ジャクソンの星型プレートのまわりに献花が絶えなかったことがニュースにもなってい ました。


●2人が食事をした高級レストラン
ビビアンをエスコートしてビジネスディナーを食べたのは、ダウンタウンにあるイタリアンCicada。ビビアンがエスカルゴに悪戦苦闘していたシーンを覚 えている人も多いはず。撮影当時はビバリーヒルズでレックスという名前で営業していましたが、後に名前をシカーダに改名し、現在はダウンタウンに移転して 営業しています。
このレストランは他にもブラピとアンジーが共演した「Mr. & Mrs.スミス」でも使われるなど、映画のロケーションに頻繁に登場しています。


●オペラハウス
エドワードがプライベートジェット機でビビアンを乗せてサンフランシスコにオペラ鑑賞に連れていくシーンがありましたが、そのオペラハウスは実はLAの自 然史博物館が使われています。ダウンタウンの南にあるエクスポジション・パークの一角にあり、夏には美しいバラが咲くバラ園が有名。撮影は外観以外はセッ トを使用。自然史博物館内には恐竜の模型などが展示されており、オペラハウスとは似ても似つかないのが面白いところ。

●サンタモニカエアポート
2人がプライベートジェット機に乗った空港は、サンタモニカエアポート。ここはプライベートの小型機専用の空港で、旅客機の乗り入れはしていません。多く のハリウッドセレブが日常的にこの空港を利用しています。


●ビビアンのアパート
ラストシーンに登場するビビアンの住むアパートは、実はホテル。ハリウッドにあるラス・パルマス・ホテルは現在は長期滞在者向けに営業していますが、大通 りから離れた場所にあり、周辺は人通りも少ないので、夜間などに訪れるのは危険。


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千歳さんのHPはこちら
http://www.chitosekanako.com/


2010年09月02日

9月2日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

9月になりましたが、すごい残暑が来ています。
今日も最高気温32度まで上がりました。(深夜3時で28度)

その理由は、大西洋を北上中の大型ハリケーン・アールの影響なんですね。
ニューヨークにハリケーンが来るのは珍しいのですが、
金曜日には沿岸部が、高波や高潮の影響を受けそうです。
もちろんマンハッタンもにわか雨や強い風が吹きそうです。

特にお天気を心配しているのは、この日のテニスのチケットを持っているニューヨーカーと選手たち。

そう、今週月曜日からはニューヨークに夏の終わりと秋の訪れを告げるイベント
USオープンテニスがスタートしているんですね。

もちろん、世界のグランドスラム4大大会、オーストラリア・オープン、
ウィンブルドン、フレンチ・オープンに続く、1年で最後のトーナメント。

会場は、ニューヨークメッツの本拠地のシティフィールドの真向かい、
ビリー・ジーン・キング・ナショナルテニスセンター。

このUSオープン、ただのテニス大会というより、テニスのお祭りという雰囲気。
もちろんシャラポワとかナダルとか、選手というよりテニスセレブですよね。
決勝が近くなると、観客席にもセレブが目立ち始めます。

そして日本人選手も活躍!
KIMIKO DATE シングルス残念ながら1回戦で敗退(ダブルスでは2回戦)
KEI NISHIKORIくんは、1回戦を突破!

1回戦? とナメてはいけません。
グランドスラム大会だから出られるだけでスゴイ!
しかも優勝までは
1st round, 2nd round, 3rd round, 4th round, quarter final, semi, final
世界の強豪相手に、2週間に7回も勝たなければなりません!
もちろん体調が悪い日だってあるし、今日みたいにものすごく暑かったり
ハリケーンだって来るから大変。

でも世間の注目が一気に集まるのは、やはり4th roundあたりから。
16強に入ればもう名実共に世界のトップ選手です。

NISHIKORIくんは2008年、USオープンデビューの年に、
この4th roundまで行きました。これは日本人としては71年ぶりの快挙。
しかも優勝候補を破っての準々決勝進出で、メディアも注目しました。
去年はケガで出場しませんでしたが、今年は期待できそうです!

ニューヨーク時間の明日木曜朝11時から
2回戦のゲームです!  NISHIKORIくんがんばれ!

そして来週からはやはりこの時期恒例の、ニューヨークファッションウィーク。

そして、来週水曜日からは学校も新学年 BACK TO SCHOOL!

先週お伝えしたとおり、テレビの新番組も9月の終わり頃から続々スタート

華やかで忙しい季節の幕開け

そして、この日もまたやってきます、911、もう9年たちます。

今日はこの後、911を前にニューヨーク、全米を巻き込んでいる
ある「論争」をレポートしたいと思います。


今年は911から9年、

10周年という節目まであと1年というところに来て、
新たに911というものをもう一度見直さなければならないような
論争が持ち上がっています。

日本でも報道されているかもしれませんが、
グラウンドゼロの近所に、モスクを作る計画がもちあがり、
それが市民の気持ちに火をつけてしまいました。

13階建てのモスク&コミュニティセンターの建設がOKかどうか、
7月頃から賛否両論が巻き起こっていましたが、
8月始めブルームバーグ市長が「どんな宗教にも平等の権利がある」と建設をサポート発言。
さらに14日土曜日、今度はオバマ大統領が同様の発言をした途端に火に油を注いだように
事態が紛糾。
国をあげての大論争になっています。

実際、 ニューヨーカーがどう考えているのか、
現時点の調査では、ニューヨーカーの7割が、
「信教の自由は大切だが、この場所には立てない方がいい」と答えています。

実際この現場どうなっているのか?今日の昼間行ってきました。
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ダウンタウンのPARK PLACE 51番地、
古いオフィスビルが立て直されて13階建てのイスラム・コミュニティーセンターになる予定の建物。

ビジネスアワーなので出入りも激しいのですが、
その前にイーゼルにカンバスを立てて、絵を描いている男性がいたので
話しかけてみました。
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彼の絵は、大きなつり橋が燃えている絵でした。
「このモスク建設は、アメリカ人とイスラムとの間の架け橋を燃やしてしまう。
なぜなら、7割のニューヨーカーは建設に反対しているからね。
もちろん、憲法で保障されている「信教の自由」はわかっているよ。
わかった上で、理屈ではない理由で、ここには作らない方がいいと言っているんだ。
他の場所にした方がいい。」

その絵を見ている家族づれは、ローマ、イタリアからの観光客でした。

マックスさんは、「アメリカとイスラム諸国との橋はとてももろいものだと思うよ。
ここに作ることは火に油を注ぐ事だと思う。」
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そしてその奥さんは

「私はすべての宗教を信じるすべての人が好きよ。
みんながそれれぞの宗教を信じる自由があると思う。
でもこの場所はグラウンドゼロに近すぎるのよ。だからよくないと思う。

たしかに、ここから角を曲がった先、100メートルもいかないところに、
グラウンドゼロが見えています。行ってみると本当に「ああ近い」と実感できる。

次にキャッチしたのは、アメリカ人でイスラム教徒の26才の男性、
アブドゥルさんでした。

<インタビュー4>

「正直言って、僕の気持ちはまっぷたつに引き裂かれているんだ。
複雑な気持ちだよ。
こんなに大騒ぎになってしまって、いったいどうなってしまうのか不安。
モスクはただ祈るための場所なのに、ここは今や911を思い出させる
シンボルのようになってしまったからね。
それからアメリカの「信教の自由」っていったいなんだろう、という疑問。
そういう中でアメリカ人はいったいイスラム教をどう思っているんだろうという気持ち。
イスラム教はキリスト教と同じように、素晴らしい宗教だというこXとも、わかってほしいよ。」
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同時多発テロはテロリストの犯行であって、イスラム教が引き起こしたものではない。
頭ではわかっていても感情論に流されている部分、
ここに建てたら、テロリストの勝利のシンボルにされるのではないか、とか
ちゃんとした911の記念碑さえまだ建っていないのになぜ、
そして、目に見えない恐れもそこには必ずあります。

この場合やはりそういう感情を理解して、慎重に進めるべきだろう。」
という意見が強いという事なんですね。

そういう意味で一人一人が内面で葛藤している気がしました。

でも実はこの論争が、ポジティブな結果になる! と主張するニューヨーカーも
少なからずいるんです。

911を迎えるニューヨーカーが、
たった今どんな気持ちでいるのか、
ワールドトレードセンターの現場は今どうなっているのか?
ニューヨークから911レポートお届けします。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年08月26日

8月26日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

突然秋に! 3日連続最高気温が20度前後。しかも雨。
ツーリストはタンクトップに短パンでブルブル! という毎日。
週末はまた少し気温があがるようです。

夏も名残惜しいですが。。。
秋になるとなにげにアメリカ人が楽しみにしているものの一つ、
テレビのニューシーズンです。

アメリカは習慣的に、テレビの1シーズンは秋に始まって春に終わるのが普通。
ヒットドラマも、Office、Fringe、Houseなどは、
夏の間3〜4ヶ月ずっと再放送だから、
みんな「早く秋になってニューエピソードを見たい!」

中でも私が楽しみにしているのは、ドラマではなく
Saturday Night Live!!(縮めてSNL†)
サタデーナイトライブは毎週土曜日にNBCで生放送しているバラエティショー
毎回セレブが司会、スーパースターがパフォーマンス。
(8時だよ全員集合みたいな?)
アメリカには長寿番組が多い。こっちはドラマでも5年続いて
やっと一人前のヒットドラマ、と言ってもらえるんです。そんな中このSNLもう35年続いている。
出演ゲストは司会だけでなく、お笑いのスキットにも参加。JLO, BRITNEY, JUSTIN TIMBERLAKE, TOM HANKS, ROBERT DENIROなどなど
パフォーマンスのゲストもU2, LADY GAGA, BON JOVI, ALICIA KEYSなどなどなど!

http://www.nbc.com/saturday-night-live/

このアメリカを代表する番組の制作スタッフに、日本人の若者がいるんです!
しかもこの人は日本のテレビ業界を飛出して、単身ニューヨークに渡りチャンスをつかみました!

根本龍一さん
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昨シーズンアシスタントプロデューサーとしてデビューしました。


もともとテレビ東京の動物バラエティ、「ペット大集合ポチたま」のディレクターでした。
そんな根本さんに転機が訪れたのが5年前。
「フレンズ」のような何年も続くアメリカのコメディドラマを作りたい!と思ったのがきっかけ。
ただし、アメリカにいったからといって、仕事があるわけではありません。
特に4大ネットワーク、NBCのしかも大ヒット番組のプロデューサー
競争率は高い! というより、こういう仕事はめったに求人があるわけでもないし、
業界に知り合いもいない。
いったい根本さんはどうやってチャンスをつかんだんでしょう?

「SNLのディレクターがたまたまウチの学校の授業にゲストスピーカーとして来た時に、
これはいいチャンスだと思って授業の後に「インターンとか人募集してませんか」
という話を聞きに行ったところで、他のプロデューサーのemailをゲット、
インタビュー(面接)をしてインターンになったと。」

 —自分を売込んだわけですね?

「非常にここが苦手でめったにしないんですけど。
本当はもっとやらなくてはいけないんですけどね。チャンスをつかむためには」

 —アメリカでチャンスをつかもうと思ったら、そのくうらいどんどん売込まないとですね。

「もうチャンスの尻尾を見つけたらつかめってよく言われますけど。バーだろうが何だろうが
どこにでも行って色んな人と話して、自分が好きなことを話して、相手が興味を持って
乗って来たり。ラッキーだったらその人が同じ興味を持ってくれる人に紹介してくれるかもしれない。
人と出会える場所にはどこにでも行って、なるべく話すようにはしてますけどね。」

 —あ、ここだというところで尻尾をつかめたわけですよね。いつもそうやって心がけていたから。

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チャンスの尻尾をつかんだ根本さん。
サクセスへの第一歩を踏み出したんですが、毎日がチャレンジ。
英語だってネイティブみたいにわからない、だからヤバイ!と思う事もあったといいます。

「やばいと思った事あります、一度ですね。ミーティングが開かれていて、
一番偉いディレクターが何かコトバを言ったんですよ。これをグーグルしてくれ、
ネットで調べてくれって、何か単語を言ったんですが、それはバンドの名前か何かだったんですが
全然聞き取れなくて。だけどそのミーティングルームには
プロデューサー、ライター全員いたんですね。そこで恥ずかしくなってしまって
聞き返せなかったんです。

でもとりあえず、じゃあ調べてきます、と言って部屋を出たんですけど、
コンピューターの前に立って、“どうしよう、何て言ったかわからない”となってしまったんですが、
その時にたまたま、僕は非常に同僚に恵まれているんですよね、
同じくらいにプロデューサーが一人いるんですがその人が携帯でテキストメッセージを送って来て
“今言ったのは○○だよわかった?” ていうメールを送ってくれたんですね。

僕はそれで“あー助かった”と思いましたね。本当に優しいんですよ彼。
後で彼に“何で、わからない、ってわかったの?”と聞いたら、
“顔にそう書いてあった” と言われて、そうかなーと思いましたけど、非常に助かりました。」

やさしい同僚のおかげでなんとか1シーズン乗り切った根本さん。
でも現実は厳しい!アシスタントプロデューサーとしての契約は1シーンズンごと。
うまくいってこれからも活躍できるよう応援していますよ根本さん!

ちょっとここで話はかわって、
SATURDAY NIGHT LIVEというのは、ブリットニーやJLOなどの
セレブゲストも参加してくり広げるお笑い番組。
よく日本とアメリカは笑いのツボが違うと言いますよね。
根本さんにその違いを来てみましょう。
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「僕日本のお笑いは完全に、フィジカルコメディだと思います。フィジカル、体で表現する。
声のトーンで表現する。顔で笑わせる。アクションで笑わせる、というのが
日本のコメディだと思います。でもアメリカはそういうフィジカルなものはまずありえないので、
完全に文脈、言葉で笑わせるんです。」

 —よく風刺がきいている、って言うじゃないですか? 社会ネタとか政治ネタとか?

「うん、みんなが思ってるんだけど普段言えない事を、そのまま言っちゃう。
人種的なネタとか性的なネタ、ゲイとかレズビアンとか、
そういう事っておおっぴらには普段は言えないんだけれど、
でもみんなそういうデリケートな問題に対して何らかの意見を持っているじゃないですか。
それをこう、“言えないんだけど、あ!言っちゃった!”ていう面白さ。」

 —意地悪くじゃなく、面白く言っちゃうみたいな?

「そうそう」

そう、アメリカはあくまで「言葉で笑わせる」のが基本。
でもここ数年アメリカでは、日本のお笑いをYOUTUBEで見る人が増えて来た。
日本のお笑いはコトバじゃなくアクション中心だから、言葉が通じなくてもわかりやすいんですね。

テレビでも「たけし城」が放送されたり、「サイレントミュージアム」のアメリカ版が作られて
MTVでオンエアされたり、日本のお笑いも少しずつ入って来ています。

根本さんもそういう2つの笑いのかけ橋になれたら、と言っていましたが、
別の国から来た同士でも、同じネタで笑い合えれば心が通いあうってもんですよね。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年08月19日

8月19日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

早くも夏の終わりの気配のニューヨーク。

日本の友達からは、
お盆休みの帰省ラッシュの大渋滞に巻き込まれイラっとした! というメールが続々。。。

仕事に戻ったばかりでツライ方、ニューヨーカーも同じです。がんばってくださいね!

ニューヨークもバケーションをとる人も観光客も入り乱れて、
陸も空も大変な事になっていますが、

空の上ではあまりのストレスについにキレて、職場放棄しちゃった
客室乗務員が出現。

先週起こった事件なんですが、その人は
着陸したばかりの飛行機の非常口をあけて、さっさと出てっちゃった。
しかも非常用のシュートをシューッとすべって!

全米的な話題になったんですが、
この人このおかげで今やセレブなみの人気もの。

いったい何がどうしてこうなったのか?
今日はニューヨークからこの珍事件をレポートします。

まずは事の発端から。
ニューヨーク時間9日月曜日、JFK空港にジェットブルーエアラインの旅客機が着陸。

その直後機内で、客室乗務員のスティーブン・スレイターさんは乗客と口論になった。
詳細は報道されていませんが、どうやらまだ飛行機が動いている間に、
上の棚から荷物を取ろうとしたお客さんを止めようとしたらしい。それが口論している間に、
その客の荷物が荷物棚から落っこちてスレイターさんの頭を直撃。
なのに謝らない乗客に腹をたてたスレイターさんは、
到着アナウンスをののしるような口調で終えた後、
機内サービス用のビールを2本ひっつかんで機体のドアを開け非常用シュートを出し、
それをシューッと滑り降りて立ち去ってしまった、つまり、キレてしまった。

スレイターさんは即逮捕され留置所行きになったんですが、
この模様が全米のメディアで大々的に伝えられると、
その話題がfacebookやtwitterを通して超高速で広まりました。
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書き込みのほとんどは、
「自分の意志を通したのはエライ」
「俺たちのウップンをはらしてくれた」
というスレイターさん支持派たち。
スレイターさんのフェイスブック・ファンページにはあっと言う間に
21万人以上(8/.20現在)が「like this(お気に入り?)」登録。
突然「ヒーロー」になってしまった!
「嫌な職場をタンカ切ってバシっとやめてやりたい!」という
庶民のささやかな夢を、(夢ですかね)現実にしてみせたんですよね。
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それにしてもおそるべしSNSパワー!
おそらくSNS時代の最初のヒーローになった38才のスレイターさん、

おしよせるマスメディア攻撃に対しても堂々としたもので、
釈放後のインタビューでは「いや、一度あの非常用シュートで降りてみたかったんだ」などとコメント。
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写真をみるとわかりますが、いかにもゲイな感じのキャラが立ってる立ってる。
それにこの人、今回はブチキレたけれど、普段は乗客、特に子供の面倒はとてもよく、
評判は悪くなかったそうな。

でも実は、ここまで同情票が集まる裏には、航空業界の悲惨な現状もあります。
大赤字を抱えた航空各社はチケットの値段を上げないかわりに次々にサービスをカット。
ランチはスナックになり、ビールやワインも有料に。預けるバッグにもフィーがかかる。
最近持ち込み手荷物まで有料にしたエアラインも。
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その上国内線は遅延とキャンセルが日常茶飯事。
私も最近乗った飛行機で、定時に発着したことなんてありません。
空港に着いたら乗ろうと思った飛行機がキャンセル、
ニューヨークからシアトルに行くのに、
シカゴ経由だったはずなのに、ダラス経由に乗せられ、
アメリカ1週空の旅になってしまった事もあります。

その上テロ防止の厳しい警備のため、セキュリティ・チェックポイントには長い列。
荷物を預けるだけでお金を払いたくないし、
預けてもよく紛失するからみんなバッグを機内に持ち込みたがる。
当然格納スペースには限りがあるから、
場所のとりあいで客同士の口論もしょっちゅう。

たまるんですストレスが!
乗客からよせられる苦情の数は1月からの7ヶ月ちょっとで6000件近くにのぼり、
去年の同じ時期の3割増しだそう。
ますますイラ立つ一方の乗客に対し、冷静な態度で接している乗務員は
エライとある深部記事には書いてありました。
だから、いつか「キレる」乗務員がいてもおかしくないと皆思っているんです。

そんなこんなで、ストレス三昧の空の旅の象徴になったスレイターさん。
実はまだ話しはここで終わらないのがすごいところ。

アメリカでは、
15 minutes of fame
15分間の名声、という言い方があります。
パっと話題になってサっと消えていく、そんな名声の事ですが、
スレイターさんはどうやら、15分ではすまさない勢い。

なんと、ロサンゼルスのPRのプロ、ハワード・ブラグマンをエージェントに雇い、
新たな展開を摸索しているそうです。

何をしようとしているか?
自分のテレビ番組を持つのが目標らしい。

こちらではリアリティTVというカテゴリーで、
フツーのアメリカ人が出演、
どんどんスターが誕生しています。

日本でも多分知られている「サバイバー」なんかがリアリティショーの草分け。

最近ではMTVで放送している、
JERSEY SHORE(ジャージー・ショア)が現象的な人気になっています。
このジャージーショアは、ニュージャージーのビーチ沿いの街に住むフツーの若者が、
夜な夜なバーやクラブに繰り出して、女の子をひっかけたり、よっぱらってケンカしたり、
ワイルドに暴れまくるのが人気になって、
この出演者たち、今や超A級セレブになってしまいました。

こんな言いたい放題、やりたい放題の内容がウケるって事は、
やっぱりみんなたまってるんでしょうかね。

スレイターさんもどうせやるなら、見ている人の胸がスカっとして、
ガス抜きになるような面白い事やってほしいですね!
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年08月12日

8月12日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

記録的な暑い夏が続くニューヨーク
記録は気温だけではありません、
ニューヨークの観光客も、記録更新しそう
それもそのはず楽しい事がありすぎ
今週後半はスポーツのビッグイベント、バスケットボールフェスティバル。
アメリカンフットボールのニュースタジアム、およそ1500億円かけて再建した
ニュージャイアンツスタジアムも今度の月曜日にオープン

そして、フラッと観光で来ても、いいイベントがいっぱい。
特にニューヨークには、フリー、無料のイベントがやたら多い。
フリーイベントの方がいいくらい。

レディーガガやアリシア・キーズもタダで見られちゃう!
この不景気に、市民にとっても

今日も先週に引き続き、
ニューヨークのホットでクールなトレンド。
「フリー」

ニューヨークの夏。
普段ならお金を出しても見ることができないようなパフォーマンスがタダで見られる
しかもその多くはニューヨーク市の公園局が主催。
芸術の街、エンタメの街としてのプライド、
市民はもちろん世界中から集まる観光客にも、
最高の体験をしてもらおうという大盤振舞い
ニューヨークという街は懐が大きい!、気合い入りまくり!

NYのフリーコンサートが見たかったらまずセントラルパークにレッツゴー。

セントラルパークサマーステージはニューヨークで最も歴史のある
野外無料コンサートシリーズ。
音楽、ダンスなど、世界中からのアーティストが出演(一部有料)。
良質なパフォーマンスが週末にかけて夏中見られます。

次はコンサート・イン・ザ・パーク。
ニューヨーク・フィルがセントラルパークのグレート・ローンと呼ばれる
巨大芝生広場でフリーコンサート。
芝生に寝転がって持ち込んだワインを飲みながらクラシック三昧!
今年は終わってしまいましたが、毎年恒例なので来年またチャンスあり!

シェイクスピア・イン・ザ・パーク、これも今年は終わってしまいましたが、実は
セントラルパークの野外劇場、デラコルテシアターで8月1日まで、なんと
アル・パチーノ主演の「ヴェニスの商人」を無料で見れたのです!
実はあまりの好評のため、「ヴェニスの商人」はこの秋ブロードウェイで復活。
でも今度は有料です。

早起きが得意ならテレビの公開ライブが狙い目1
NBC, ABC, CBSの3代ネットワークは夏の間、
モーニングショーのゲストとしてビッグネームの公開生ライブを毎週金曜日に開催。

NBCはロックフェラーセンターで朝7時から、
今年のラインアップは Sting, THE SCRIPT, JUSTIN BIEBER,
CHRISTINA AGUIRELA、James Taylor and Carol King, Maxwell,
Maroon 5, Lady Gaga, Enrique Iglesias, John Mayer、Train、KeSha、
Keith Urban、Katy Perry

ABCはJonas Brothers, Diddy, Norah Jones, Miley Cyrus, Alicia Keys
Mary J. Blige, Sheryl Crow  Black Eyed Peas、Rihanna、 Lady Antebellum

CBSはセントラルパークの南プラザホテルの向かいの広場
Ben Harper, Christina Aguilera, Alicia Keys, Backstreet Boys,
Ben Harper, CBS Concert Series, Christina Aguilera, Katy Perry, Rihannaなど。

ライブだけでない! 無料の野外映画イベントももりだくさん。

ブライアントパークでは毎週月曜日に公園に設置された大画面スクリーンにて
サンセットの8〜9時位上映。 作品はクラシックの名作目白おし。
Goldfinger、The French Connection,The China Syndrome
Monty Python and the Holy Grailなどなど

ハドソン川を見晴らす埠頭では、 51番埠頭は毎週水曜日に大人向け、
46番埠頭では金曜日に子供向け映画上映
どちらも無料のポップコーン付き。こちらは新作も多く、
大人向けは大ヒットしたThe Hangover、District 9、Julie & Julia, Star Trekなど。
子供向けはWizard of Oz、Monsters vs. Aliens、Big、Ice Ageなど。

きわめつけはブルックリンブリッジ公園、
スクリーンの向うにマンハッタンの夜景が広がる何とも豪華なロケーション
Annie Hall、The Big Lebowski、Rear Window、Brokeback Mountain、Dreamgirlsなどなど。

もう毎日どこに行こうか迷うぐらいのフリーイベントの数。

そして、こんなのもあります。
マンハッタンを南北に走っているパークアヴェニュー

日本、東京で言うと青山通りとか表参道といったメジャーな道路。
そんな道路を毎週土曜日、およそ12キロ!にわたって車をシャットアウト。
ホコテンにするだけでなく、ありとあらゆるイベントを路上でやってしまおう、という
イベントが行われています。

名付けてSUMMER STREETSサマーストリート!

Summerstreets_2.jpg


今年で3回目、8月7日、14日、21日の土曜日の朝7時から午後1時まで、
車が消滅した路上でやっているのは、
マラソン、サイクリング、ヨガ、太極拳、エアロビクス、バンド、ミュージカル、
ラテンパーカッション教室、サルサダンス、ベリーダンス、ストリートファイティング、なわとび、テニス
summerstreets1.jpg
Summerstreets_5.jpg
私も先週土曜日ちょっと通りかかったんですが、
サイクリングロードになってましたね。マンハッタンにこんなに自転車があったのか?
もちろんジョギングも、スケボーも、ローラーブレードも、

Summerstreets_4.jpg
Summerstreets_3.jpg

そして、驚いたのはプール!
車道がプールサイドになっていました。
ビニールプールじゃありません、ちゃんとしたプール。
実はこれ、ニューヨークの工事現場によくおいてある、廃材用の巨大ゴミ箱
DUMPSTERを改造したもの。
でもちゃんとブルーにきれいにペイントされ、プールサイドにビーチパラソルが立っていて本格的。
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このプールのすぐ向うはグランドセントラルステーション。
東京駅の真ん前の車道で泳いじゃってる雰囲気、想像してみてください。

Dumpsterpool_1.jpg


以上、プールもその他すべて「FREEEEE!!」

お金がなくて遠くに行けないなら、とにかく近所を徹底的に遊び場にしてしまえ!
これぞニューヨーカー根性!?
ニューヨーカーは今真剣に夏を遊んでいます。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年08月05日

8月5日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

いやー、今日も暑かったです。。。。。

東京のみなさんも本当に暑中お見舞い申し上げます。

そろそろ夏休みをとる人も?
ニューヨークに旅行に来る方、お待ちしています!

そんな方々のためにも、今週と来週はニューヨークこの夏の
ホットなトレンドとクールなトレンドをレポート

まずいきなり、ホットなトレンドからいきましょうか?

この夏のNYのホットなトレンド「大きなお尻」

はー?

この場合、「女性の」お尻です。

ホットというのはもちろん「アツイ」という意味ですが。
イケてる、とか、セクシー、という意味もある。

たとえば、すっごく暑い時に「I’m hot」と言うと、誤解されるのでご注意。
「It’s hot」と言う方が安全です。

と、いきなり英語教室になりましたが、

今日はニューヨークのホットでクールなトレンドをお伝えします。

日本も夏フェスの季節、
ニューヨークは夏フェス会場でもストリートでも、
ショートパンツが大流行中。
それもジーンズをチョキンと切ったタイプのショーツが多い。
これ80’sショーツって呼ばれています、が
今日紹介するホットなトレンドは、80’Sショーツではありません。

そんなショーツが似合うのは、キュッとあがった大きなお尻! という事で、
NYの人気新聞「デイリーニュース」がお尻トレンド宣言をしました!
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見開き4ページを使って「NO BUTT,NO GLORY」という特集記事を掲載。
それによると今いちばんホットなニューヨークセレブは、お尻がセクシーな女性たち
キム・カーダシアン、ジェニファー・ロペス、テニスチャンピオンのセリーナ・ウィリアムズ

今いちばんホットな女性は、お尻のカーブがセクシーなブーティリシャス(bootylicious)!

よく読むと実はきちんとお尻トレンドを論じています。

たとえばテニスチャンピオンのセリーナ・ウィリアムズ
少女の頃はお姉ちゃんのビーナスのスラリとしたモデル体型に憧れ
コンプックスを感じていたそうです。
Shorts_2.jpg

トレンドアナリストのシャロン・グローバードさんによると、
お尻文化はもともとアフリカン・アメリカンやラティーノ(ラテン系アメリカ人)のものだった、
しかし、今のアメリカはあらゆる人種や体型の人が暮らすようになり、
体型に関する価値観もますます多様化
かつては“胸”だけがもてはやされたが、
今やあらゆる体型を受け入れるようになった事の現れである」ということなんですが、

そう、ニューヨークの街を歩いていると、肌の色だけでなく、
背の高さも、横幅もホントにバラバラ。
平均ってモノがありません。
そういう中では、お尻が大きいから、とか
背が低いから、高いから。。。みたいな感覚は消えてなくなります。
Shorts_3.jpg

世界基準って、実はそういうものなのかもしれません。


さあ後半は、ニューヨークのクールなトレンド、いきます。

クールっていうのは、つめたーい、ひんやり、という意味と共に、
カッコイイ、イケテルっていう意味もありますからね。

そのクールなトレンド。

「水道水」

なんじゃそれ? と思った方、

タイムズスクエアに行ってみて下さい。
TimeSquare_plaza.jpg


毎週火曜日と水曜日、タイムズスクエアのホコテンのまん中に
「水道」が出現しています。
ちょうど、日本の校庭の水飲み場みたいな大きなシンクに水飲み口が6つ、
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とにかく暑くて喉がかわきますからね、
そして水を飲むだけでなく、手持ちのボトルに水をつぎたす人もたくさん。

この仮設水道の3人の若いスタッフが持っているカンバンには
「NYC WATER ON THE GO」ニューヨーク移動式水道

実はこれニューヨーク市のこの夏のキャンペーンで、
スローガンは『ノンカロリーでヘルシー、おいしいニューヨークの水を飲もう!』
NYCwater_1.jpg

ちょっとスタッフに話しかけてみると
「ミネラルウォーターなどのペットボトルをどんどん使い捨てないで、
ここで水を入れていってくれれば、資源の節約になるんです。」

実は、ニューヨークの水は冷たくて美味しい事でも知られています。
ハドソン川上流から汲み上げているニューヨークの水道水は、
今年シカゴで行われた「全米水道水コンテスト」で2位の座を獲得
「ニューヨークのおいしい水」として売り出してもいいくらい
NYCwater_3.jpg


ちょうどボトルに水をくんでいた女性に聞いてみると、

彼女スペインからのツーリスト、
水の味はどう? と聞くと
「なかなかおいしいわよ。スペインの水と同じくらいおいしい」と言ってました。


水をくんでいる人、ペットボトルだけでなく、
ステンレスの水筒の人もけっこういます。
NYCwater_4.jpg

実はステンレス製の水筒もこの夏のトレンド

エコ意識の高まりで、ペットボトルよりも再利用しやすい「水筒」を持ち歩くことで
「私はエコにコンシャスです」というメッセージにもなっている。

そんなわけで、水筒自体のデザインのバラエティも、売っているお店も増加。
もともと「WHOLE FOODS」などのオーガニック・スーパーで売られていたのが、
今年は「OLD NAVY」などのアパレルチェーン店でも、
街でもアウトドアでも持ち歩こう! と大フィーチャー。
ここのはステンレスウォーターボトルが5ドルと激安。
(私も愛用中)

それにしてもお尻とか水道水とか、
当たり前のモノがトレンドになるのも、景気が悪いせいもあるし、
身近なモノを見直そうという傾向かも。

ともあれ、もしこの夏ニューヨークに来る事があったら、
タイムズスクエアに来たついでにクールな水道水にトライしてください。

あ、おみやげには5ドルの水筒がおすすめです。

来週もホットでクールなトレンドお届けします。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年07月29日

7月29日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークは夏全開!

世界中からのツーリストが街にあふれて、道をまっすぐ歩けないくらい。
何語だか全然わからない言葉が飛び交っています。
IMG_0371.JPG

このスタジオはニューヨークで一番高いランドマーク、エンパイアステートビルのすぐ近所

このビルのⅠ階には巨大なデリがあって、昼はビジネスマン&ウーマンが
量り売りのブフェでランチを買ったりサンドイッチを買ったりしていますが、
夜はツーリストの手軽なディナースポット。
レストランで食べると高いですからね、
エンパイアステートビル86階の展望台でマンハッタンの夜景を堪能して、
地上に降りて来た観光客が、
今夜もビールを飲みながら、パック入りのスシを食べていました。

ニューヨークに来たらスシを食べたい! というアメリカ人やっぱり多い!

そんなニューヨーク、もうイベントの嵐。
マンハッタン中がお祭り状態。
ライブもあれば野外映画フェスティバル、アートイベント、レストランウィーク、
もう毎日レポートしても足りないくらい盛りだくさんですが、
今日はニューヨーク名物のストリートフェアを紹介しましょう。

マンハッタンの夏、週末イエローキャブに乗ると、
あれ、なんで平日でもないのに渋滞?という事がよくあります。
すると運転手さんがこういいます。
「ああ、ストリートフェアですよ。」

夏の間、毎週末マンハッタンのどこかで、こういう会話がくり広げられるんです。
そのくらい多いのがストリートフェア。


どのくらい多いかと言うと。。。まず
マンハッタンという島を想像してみてください。
東京で言えばちょうど山手線の内側くらいの、南北に細長い島です。
碁盤の目のように区切られたストリートは、
南北がアベニュー、それにぶつかる東西の道路がストリート

アベニューは東から1st, 2nd……途中でパークアベニューとか
マジソンアベニューなんかがはさまりつつ5thアヴェニュー(5番街)。。。と続き、
最後は12thアヴェニューまでありますが、この全部のアベニューで
夏の間毎週末順番に行なわれているのがストリートフェア。
それも、アベニューを500メートルくらいずつ区切ってやっているので、
5月から11月までに行なわれるフェアの数は100回近いかも?

ニューヨークのストリートフェアは、ちょうど日本の縁日?
1960年代から盛んになったというだけあって、
屋台のデザインなども、60年代風なレトロな味があって縁日っぽい。

話し長くなりましたが、つまり毎週末必ずどこかで縁日をやっている事になります。

食べ物の屋台は、日本ならおでんやタコヤキでしょうけど、
ニューヨークなので、
イタリアンソーセージ、イタリアンドーナツ、ジャイロ、
クレープ、トロピカルフルーツ、
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日本と似た物も売っています。
焼きトウモロコシ、こちらのはお醤油は塗ってませんが、香ばしくておいしい!
日本にはりんご飴がありますが、アメリカではCANDIED APPLEと言う名前で
ストリートフェアに欠かせないアイテムです!

食べ物だけではありません、
ジーンズや古着、帽子やアクセサリー、コスメ、食器、シーツや枕、
生活用品の屋台も出て、どれもやたら安い!
私は枕と1ダース入りのソックスをストリートフェアでYOKU
購入しています。

何も買わなくても、ぶらぶら見て歩くだけで楽しいし、
近所の人もツーリストもいっしょになって楽しめる、

渋滞はいやだど、
週末だし、夏だからスローダウンするか。。。。ってスイッチが切れる感覚。

これまで日本の屋台を見ることはまずありませんでしたが、
去年から、日本人も参加するようになってきています。
IMG_0384.JPG

そのひとつ、
今月7月17日土曜日、若者の街イーストビレッジのストリートフェア、
4th Avenue(4番街)沿い、イタリアンソーセージや枕の屋台にはさまれて、
日本の屋台がたくさん出ました。
IMG_0385.JPG

その名もJapan Townとネーミング。

ジャパニーズな屋台やブース
食べ物はカレー、お好み焼き、焼きそば、焼き鳥、オーガニックヌードル、
その他、ヨーヨーすくい、お面、盆栽、なぜかそろばんも売ってましたね。
御神輿も出たし、ホンモノの神主さんがお祓いしてくれるブースも。
最高気温38度の中でしたが、かなりの盛況で盛り上がっていました。

IMG_0386.JPG

中にはニューヨークならではのアイテムも。。。
アメリカではなかなか手に入らない、日本の野菜、
カツカレードッグ(なかなかおいしい!)テリヤキピザ、

日本人の屋台をとりまとめたのは現地の日系マーケティング会社AZIXで、
盛り上がってきている日本の食やカルチャーを、
もっと広めてニューヨーカーに親しんでほしい、と、
若いスタッフががんばっています。

実は私もこのJapan Townに協力、参加しました。

その一つがTOKYO ファッションというコーナー。
今ニューヨークの若い子たちの間で少しずつ人気になっている、
ゴスロリやフルーツなどのTOKYOファッションで来てくれた子たちの写真をとって、
ウェブサイトにアップ。
チャンピオンになった人には、日本行き航空券がプレゼントされるんです。
現在その審査中ですが、
この様子、ニューヨークタイムスでも取り上げられました。
IMG_0373.JPG

そしてそのTOKYOファッションの隣では、
Japan Townのオフィシャルラジオという形で、
地元の日本人ロックバンドなどをゲストに迎えてトークショーもやりました。

日本のみなさんが、地元のイベントやお祭りをみんなで盛り上げているように、
人種のるつぼ、ニューヨークのストリートで、日本人もいっしょに夏を盛り上げています。
P1010960.JPG

夏はまだまだこれから、
どんどん参加して楽しみたいですね!

もっと色々な写真が見られるJapan Town のオフィシャルウェブサイト
http://www.nyjapantown.org/cooljapan.php

当日のポッドキャストが聞けるブログ
http://blog.samuraibeatradio.com


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年07月22日

7月22日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

いやー暑い、

こう暑いともう週末出かける場所のチョイスは2つしかありません。

ビーチか映画館です!(断定)

先週末も最高気温36度の中で公開、
興行成績ナンバーワンになった映画はディカプリオのINCEPTION!!
もちろんあのKEN WATANABEも出ています!
日本では今週末公開
私もまだ見ていないのですが、アメリカ人のケンワタナベファンの間では、
「かなり英語がうまくなった」と評判になっています。

実は先週、私は別の日本映画を見ていました。

毎年この時期NYでは、JAPAN CUTSという日本映画のフェスティバルがあります。
場所はJAPAN SOCIETYという日本文化の発信拠点。

今年は、新作邦画19本と過去10年のセレクションなど、トータル25本が上映
そのほとんどが海外またはニューヨーク初公開で、DVDも未発売ということで、
外国映画好きのアメリカ人や在住日本人で連日賑わいました。

(上映作品は、
松たか子主演『告白』(中島哲也監督)、
満島ひかり主演『川の底からこんにちは』(石井裕也監督)、
吉永小百合主演『おとうと』(山田洋次監督)。
広末涼子、中谷美紀、木村多江『ゼロの焦点』(犬童一心監督、松本清張原作)、
松山ケンイチ、麻生久美子主演の『ウルトラ・ミラクル・ラブ・ストーリー』
(横浜聡子監督の商業映画デビュー作)、
堺雅人ほか豪華キャストの『ゴールデン・スランバー』(伊坂幸太郎原作・中村義洋監督)など。)

この「JAPAN CUTS」は、多彩なゲストによる舞台挨拶とQ&Aセッションが売り物。

『パレード』の行定勲監督と藤原竜也、『スイートリトルライズ』の矢崎仁司監督、
『空中庭園』『蘇りの血』の豊田利晃監督。
そして、
『色即ぜねれいしょん』の田口トモロヲ監督と主演の渡辺大知さん。
(渡辺さんはバンド黒猫チェルシーでも人気!)
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『色即ぜねれいしょん』見ました? めっちゃ面白かった!
しかも、田口監督と渡辺大知さんにインタビューするチャンスもあったんです。

さあ夏休みのNYで二人が何を感じたのか?
今日はそれをレポートします。

JAPAN CUTSのフィーチャー作品のひとつ
「色即ぜねれいしょん」の英語タイトルは、「OH MY BUDDHA」
舞台が京都にある仏教高校だからです。

スクリーニングは、田口トモロヲ監督と主演の渡辺大知さんの舞台挨拶から始まりました。
さすがキャラが立ってる田口監督、いきなり「I LOVE NEW YORK」と英語でかまし、
客席は大ウケ。そのままの勢いで上映開始、

みうらじゅん原作、彼の自伝的ストーリーの青春映画で、舞台は70年代の男子高。
優等生でも不良でもない、自分て中途半端な文科系高校生だなー、と思っている
主役のJUNが渡辺大知さん。
JUNと仲間3人が夏休みに、フリーセックスの島だと思い込んで出かけた隠岐の島の
ユースホステルで、ヒッピーの管理人やセクシーな女子大生との出会いを通して、
悩んだり失敗したり、その様子がすごくおかしくて、 可愛くて、
会場はとにかく大爆笑の連続。

そんなお客さんの反応を見て、田口監督と渡辺大知さん、どう感じたんでしょう?

<田口>
こっちはかなり反応がよくて、最初からかなり笑ってくださるんで、
何か見てて楽しくなりましたね。

<渡辺>
イヤー本当にうれしかったですね。今まで自分で見て、
笑ってなかった場所で自分も、周りが笑ってるから楽しくなっちゃって。
Watanabe3.jpg

アメリカで上映するに渡って、アメリカ人だからこう伝えたいな、というものはありましたか?

<田口>
アメリカを意識してまったく作ってなかったんで。
まさかこういう形で呼んでもらえるとは夢にも思ってなかったんで、
それがホントにウケて、すごいびっくりしたと同時にうれしかったし、
何かわからない日本のシチュエーションとか環境があったとしても、
伝わるんだなと思いましたね。
主役は非常に地味な等身大の高校生、でも自分の人生の中では主役で
悩んで、悩んだあげくにちょっとだけ自分の壁をつきやぶる、
という話なんですけど。そこのテーマが伝わったりしたのかな、と思ったんですけど。

何かわからない日本のシチュエーンションがあったとしても、伝わるのがわかってうれしかった。

アメリカ人から見れば、なんだ、日本人もオレたちと同じじゃん、みたいな
そういう瞬間がニューヨークの映画館の中にはじけていたんです。
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ところで田口監督と渡辺大知さん、実は、NYに来るのは二人とも初めてでした。

<田口>

これが本当にニューヨークデビューで、ニューヨークバージンでしたから。

ロストバージンしたお気持ちはいかがですか?

いやーそうですね、今まで映画祭とかで色々なところに行かせていただきましたけど、
その中でも、すごいなと思いましたね。近代感とかそこにいる人たちとか。。。
わー誰も彼も英語をしゃべってる、こんなに小さな子供まで! 
というカルチャーショックですね(爆笑)。


<渡辺>
長島茂雄みたいな事言いますね。(笑)

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意外なコメントに意外なツッコミ、という感じで、しかもなんだか意気が会っているんですよね二人。

NYは初めてでも田口トモロヲさんが出演、監督した作品は世界中で上映されています。


<田口>
こうやって映画祭とかに自分が出演している映画や監督した作品が呼ばれるという事自体が、
映画が国際的な表現で、共通言語なんだという事をいつも思うんで、
それにかかわれているという事がすごくうれしいですよね。
日本ではアメリカ映画の何分の一かで作っているのが世界に通用するんだ。
そしてその国の人たちがそれを見て笑ってくれたり騒いでくれたりというのは、
言葉が通じなくても。。。。まあもちろん字幕も出たりしますけれども、
受け入れてくれているというのは感動しますね。

そして監督よりずーっと若い渡辺さんは、今回の体験をおみやげに
日本に帰るのがとても楽しみだといいます。

<渡辺>

何ていうんですかね。。。ただ観光しただけっちゃだけなんですけど、
一人で歩いている時とかに外人に話しかけられたりとかして、
コミュニケーションする機会があったり、ただそれだけなんですけど、
単なる思い出に終わってない感じがしてて、人の温かさにふれたというか、
遠回しではあるんですけど、得た気が勝手にしてます。
言葉が通じないところで、ジェスチャーだったり、
こんなに自分の気持ちを必死で伝える事なんてないんで。
向うも僕に伝わるようにナントカカントカ言ってくれる感じとかだけでも、
いい経験になったな、来て良かったと思いますね。

<田口>
いやー、良い事言わはるわ、若いのに。そんな感じだよね。
ありがとうニューヨーク! また呼んでもらえるようにがんばりたいですね。

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映画も、そして黒猫チェルシーとしてやっている音楽も、伝わるかどうかが一番大事。
「色即ぜねれいしょん」の中で必死に伝えようとする高校生の姿が目に浮かびますが、
二人がNYで感じたのもそんな気持ちだったのかも。
   
伝わった事も、伝わらないことも、
そして伝えようと必死でがんばる事も、人と人とのふれあいがドラマ。

映画を通じて、 日本人もアメリカ人も何人でも一人でも多くが、
「ああ、伝わるものなんだな」と実感できれば、もっと世界が近くなるし楽しくなる、
そう思いませんか?
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年07月15日

7月15日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ワールドカップもついに終わったと思ったら、

昨日はオールスターゲーム。。

イチロー10年連続出場、スゴイ!

でもニューヨーカーがそのオールスターの事を思わず忘れてしまうような事件が昨日起こりました。

ヤンキースのオーナー、ジョージ・スタインブレナーが亡くなったんです。
昨日火曜日の朝、訃報が届いた瞬間、NYのいや全米のメディアはこの情報一色になりました。
おかげでオールスターが完全に霞んでしまった、そのくらいの大事件だったんです。

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だいたい、
ヤンキースのオーナーが個人だったって、ちょっとびっくりしませんか?
(日本の球団はほとんどが企業、でもアメリカのスポーツチームは個人オーナーも多い)

この人はただの球団オーナーでも、ただのニューヨーカーもありません。
今のメジャーリーグをここまで大きくなって、
イチローやマツイがプレイするようなグローバルなものになったのも、
この人が40年前に見た、巨大な夢のおかげと言っていいかもしれません。

スタインブレナーさんっていったいどんな人だったのか、

今日はそれをレポートします。

NY時間7月13日(火)午前、ニューヨークヤンキースのカリスマ・オーナー
「ジョージ・スタインブレナー」が心臓発作のため80歳で亡くなりました。
オハイオ州クリーブランドの出身、彼のバースデーは7月4日のアメリカ独立記念日だから、
80歳を迎えたばかりでした。
このスタインブレナーの名前を知らないアメリカ人はまずいないでしょう。
Boss_3.jpg

1973年にヤンキースを買収。
これが驚きなんですが、買った時の値段たったの900万ドル、9億円でした。
弱かったんです、その頃のヤンキース。
その頃NYも不景気で危険で汚い街でした。
スタインブレナーが買ったのも、
本当は買収したかったクリーブランド・インディアンズが
高くて買えなかったからだそうです。

とにかくヤンキースをワールドシリーズで優勝させるために、彼はあらゆる事をやりました。
その頃フリーエージェント制が始まったんですが、
いきなりそれまで考えられなかった巨額のサラリーで、大物選手をばんばん獲得。
フリーエージェント=巨額の契約という図式も、彼が作ったと言われるくらい。

また監督の首もほぼ1年ごとにすげ替えました。
とにかく激しやすい性格で、ビリー・マーチンという監督を5回もクビにした
エピソードは有名です。
そしてオーナー自ら選手も仕切る。
ヤンキースはヒゲと長髪禁止なのも、彼がそう決めたからです。
なんてイヤなワンマン上司!!
ニューヨーカーは怒りましたが、リーダーとして優れていたんですね。
ヤンキースは1977年、78年、81年とたて続けに優勝。
彼はザ・ボスと呼ばれる名物オーナーになりました。
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80年代後半のヤンキースはまた低迷してしまうんですが、
90年代になるとブライアン・キャッシュマンというGMと、
ジョー・トーリという名監督、
さらに、デレク・ジーターというスーパールーキーを得て、
96年、98年、99年、そして2000年にも優勝。

その勢いで彼は新たなビジネスもスタート。
放送権ビジネスです。
2002年、NYヤンキースのゲームを専門に放送するケーブル放送局
YES NETWORKをたちあげ。

毎日ヤンキースのゲームが見れるのはこのYES NETWORKだけ。
マンハッタンはタイムワーナーケーブルの53チャンネルです!

それ以降は2003年の松井秀喜はじめ、
大物選手を次々と驚きの金額で獲得。

さらに2009年には1400億円かけた新ヤンキースタジアムがオープン、
そこでヤンキースとして27回目、スタインブレナー自身は7回目の悲願の優勝!

気がついてみれば、買った時は9億円だったヤンキースの資産価値は、
今は2000億円と言われているほど。

旧ヤンキースタジアムは、「ベーブ・ルースが建てた家」と言われていました。
でも新スタジアムは「ジョージが建てた家」と言われているくらい。
これも嘘じゃありません。

ヤンキースをただ強いチームにするだけでなく、
誰ももらった事のないようなサラリーを選手に与え、
球団専用のテレビチャンネルも作り、
ありえない豪華ボールパークを建造。

お金もうけだけではありません、
チャリティーへもエネルギーとお金をつぎ込みました。
スポーツやスポーツ選手は社会に貢献すべき、というスタンダードができたのも、
彼の貢献が大きい。

彼は野球、そしてアメリカンスポーツをここまで巨大なビジネス、
そして文化にのしあげた、張本人と言っていいでしょう。

彼がいなかったら、
今日本人はメジャーのゲーム、衛星中継で見ていないかもしれません。

その彼がメジャーのオールスターの当日に亡くなったというのも、
何か象徴的なものを感じます。

後半は。。。

実はスタインブレナーが亡くなる前日、
やはりニューヨーカー、そしてヤンキースにとって大切な人の訃報が伝えられたんです。


7月13日火曜日、心臓発作で80歳でなくなった、ヤンキースの名物オーナー、
ジョージ・スタインブレナー。

激しやすいまるでガスバーナーのような性格と、熱いハート、
そして大胆なビジョンとビジネスセンスを併せ持ち、
ニューヨーカーには憎まれながらも愛される、という、
とにかく巨大な存在感でした。

実はその彼が亡くなる1日前、もうひとつの訃報がありました。

ヤンキースの場内アナウンサー、ボブ・シェパードさん、
ヤンキースタジアムで半世紀以上アナウンサーをつとめ、
ついこの間まで現役だったボブさんが、
NY時間7月11日(日)の朝、郊外の自宅で亡くなりました。なんと99才。
Bob_Shepherd_1.jpg

ヤンキースタジアムで一度でもゲームを見た人は、
ヤンキースだから、なんかスゴクかっこいいお兄さんが選手を紹介するのかな?
と思っていると、
いきなりおじいちゃんの声でびっくり、しませんでした?
選手の名前を一語一語かみしめるように、ゆっくりと発音。
あの独特の声には何とも言えず暖かいレトロな響きがあって、
アメリカの歴史ある国技であるベースボールを、
これまた伝統のある球場で見ているんだな、という気分にさせてくれました。

ボブさんがヤンキースタジアムのアナウンサーになったのは、1951年の開幕戦。
ジョー・ディマジオの最後のシーズンで、ミッキー・マントルのメジャーデビューの年。以来2007年9月まで、4500回以上の試合に「出場」。
なんと96歳まで現役だったなんて、スゴイ!
Bob_Shepherd_2.jpg

今やビジネスエンパイアのようになったヤンキースですが、
実はこのボブさんと、スタインブレナーのおかげで
妙に人間くさい部分が残っていた気がします。

ジョージ自身、うるさいボスキャラを自ら売り物にしていて、
そのままのキャラでテレビCMに登場したり、なんだか面白いおっさんでした。

ジョージが亡くなって後をついでいるのはハルとハンク二人の息子ですが、
お父さんほどのキャラはありません。

ボブさんとジョージがなくなって、ひとつの時代が終わりを告げてしまいました。

これからヤンキースがどうなっていくのかわかりませんが。。。
今はちょっと寂しいな、というのが私たちニューヨーカーの正直な気持ちではあります。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年07月08日

7月8日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

驚きの暑さ! Heat Wave熱波到来中のNY

今日の最高気温36度

これで驚いちゃいけない昨日は摂氏39.5度!
華氏でいうと103度
アメリカは基本的に華氏ですから、
華氏100度を突破すると、だいたい38度くらいですが
Triple digit 3ケタ突入! OH!! と驚くわけです。

深夜すぎて。。。かなり下がって来ましたが、
夕べもその前の夜も深夜なのに30度あって、
こうなると、色々被害や問題が出てきます。
たとえばエアコンの使い過ぎによる、停電。
昨日からNY周辺で散発的に停電になり、数万という世帯が被害をうけています。

この熱さで、クレイジーな事件もおきています。
熱波の影響独立記念日の日曜日から続いてますが。。。
独立記念日といえば、先週インタビューをお届けした6連覇チャンピオンのコバヤシくン!
なんと会場に乱入して逮捕されてしまいました!
そして、こちらでは新聞1面にデカデカと!

今日はこの暑さ、ニューヨーカーはいったいどうしのいでいるのか?
そしてコバヤシ君事件、日本には伝わっていないエピソード
ダブルでレポートします。

NY6日火曜日、セントラルパークで観測された最高気温103度 およそ39.5度
摂氏103度まで上がったのは、2001年以来9年ぶり。
これまでのNYの最高気温は107度=摂氏41度ですから、もう一息?

hotday2.jpg

この暑さで、NY周辺では数万と言う世帯が停電。
エアコンの使い過ぎによる電力不足です。
こういう停電、日本にはあまりないかと思いますが、
NYでは毎年熱波のたびに起こる、年中行事のようになってしまっています。

この暑さ、ニューヨーカーはどうしのいでいるのか?

NYのローカルニュースでは、暑さ対策を呼びかけ。
日向は避けるように、避けられない場合は日焼け止めを忘れずに。
水をたくさん飲んで、カフェインやアルコールは控える。
屋外で働いている人は、ゆっくりと行動する。
お年寄りや小さな子供達の体調が変っていないか、チェックを入れる
。。。これは日本でも同じですねきっと。
hotday.jpg

そして、電力不足に備え、
洗濯やディッシュウォッシャーなど電力を消費する家電製品は、
夜10時以降に使いましょう、と呼びかけ。

家にエアコンがない人のために、地域ではクーリングセンターもオープン。
そして地域の図書館や博物館、
子供達はもう夏休みですから。。。そんな子供達でいっぱい、
そしてもちろん、市内のプール。ビーチもすごい混雑でした。

今日は最高気温36度で昨日より低かったんですが、湿度がぐっと上がって70%
日向を10分歩いただけで体調が悪くなる感じ。日差しもカーっと強くて
もう鉄板の上で蒸し焼き状態?この熱さ、久々という感じがしましたね。
hotday3.jpg

しかしNYで生活するには、外の暑さ以上に、もっと暑い場所を毎日通過しなければなりません。
地下鉄の駅。
駅のホーム、東京の地下鉄のようにエアコンがきいていません。
以前気温を測った人がいましたが、摂氏50度くらいにはなるようです。

電車の中はここ10年で100%涼しくなりましたが、待っている間は地獄。
しかも駅によっては電力不足でエレベーターやエスカレーターも止まっているので
ダブルパンチ。

世界のトップシティ、NYなのにこのローテク感はいったい!?
なにしろ街に歴史がある分、インフラが古い。
地下鉄のトンネルも一番古いものは100年以上。
そこに継ぎ足してやってきているので、なかなかうまくいかないという事のようですね。

そんなわけで、ニューヨークではビジネスマンもツーリストも
水のボトルを持ちあるくのが基本です。

さて、記録的ヒートウェーブの中開催されたのが、
独立記念日の年中行事、コニーアイランドのホットドッグ早食いコンテスト。

先週インタビューで登場してくれた、2001年から6連覇の元チャンピオン、
タケル・コバヤシくん。

今年は契約が成立せず、出場できない、というお話を先週お伝えしたばかり。
ところが、なんとコンテストの直後ステージに乱入しようとして、
警官に逮捕されてしまいました。
しかも、その模様は翌日の新聞の1面に特大写真と共に掲載。
kobayashi_arrest.jpg


アメリカ独立記念日の翌日の地元紙は、いつもなら独立記念日の花火大会や、
関連イベントの模様を伝える記事がふつう

デイリーニュースの1面、
コバヤシくんが「FREE KOBI=コバヤシに自由を!」と書かれたTシャツを来て警官に連行される写真を掲載。
地元ケーブルTVのニュースチャンネルでも、彼が警官に取り押さえられる模様を1日中トップニュース扱いで放映。
これに比べ4連覇を果たしたチャンピオンのジョーイ・チェスナッツの扱いはかなり小さい印象。

でも、ニューヨーカーはかなり同情的でしたね。
まず、「契約問題」で出られなかったということですが、
そもそもこの大会自体、10年前はただのローカルの早食いイベントだったんです。
こんなふうに新聞1面にのるのも初めて。

でもコバヤシくんがあの小さな身体で、
12分間にホットドッグ50個という驚異的な記録でデビューし、
その後は現チャンピオンとの戦いがクローズアップされて初めて、
世の中の注目が集まり、全米中継されるほどに盛り上がったんです。

このコンテストは彼の存在あってこそ、と他の出場者が主張するほど。
それを主催者はMLEメジャーリーグイーティングだか何だか知らないが、
契約で出場者をしばろうとするなんて、ナンセンス、という意見が多数(私も同感)
だいたいこんな団体があること自体、この事件が起こるまで誰も知らなかった。
また翌日ESPNでは、
「早食いはツールドフランスよりよほどスポーツらしいスポーツ」なんて言い出す
コメンテーターまで現れた。
あらゆる意味で、コバヤシくんはまた、ホットドッグの早食いに貢献してしまった、
というわけです。

しかしいったい何故このような乱入を?
コバヤシくんは、「ファンたちにステージに押し出されたから」とコメントしたと伝えられているが、
ある地元紙によれば、コバヤシくんのマネージャーから一部ファンにメールで「コバヤシはとにかく会場に行く。みなさんの声援があれば参加できるかも。」というメッセージを送ったらしい、という報道も。

実は先週はオンエアしませんでしたが、同じインタビューで、
NYという場所は、「世界に発信できる場所、何かやればメディアがそれを世界に飛ばしてくれる」と言っていました。
今回の事件、その通りの結果に。。。一瞬、狙ったのかな、と勘ぐってみたくなるような。。。


一晩拘束された後、釈放されたコバヤシくんは「無実」を主張。1ヶ月以内に裁判所に出頭する事になると報道されています。
大変な結果になってしまいましたが、これを乗り越えて立派に復帰してほしい、
というのが一致した意見。
大人しいイメージだった彼がとにかく強烈な印象を残し、イメチェン成功?

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年07月01日

7月1日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


ワールドカップ!!

日本は敗退してしまいましたが。。。。。
アメリカのテレビ中継でも一番言われていたのは、
素晴らしいチームの団結力。
延長戦が始まる時、しっかりとスクラムを組んだ日本人選手を見て、
中継アナは「なんと素晴らしい結束力」と感嘆の声をあげ、
次の瞬間カメラがパラグアイの選手のシフトすると、
輪にはなってるんだけどなんかバラバラな感じ。。。。
チームワークだけでは勝てなかったわけですが。。。
こういう和みたいなものって、他の国に比べると日本人の良さだな、と
かねがね感じていたので、そういうところを世界に見せてくれてうれしかったですね。

サムライブルーのワールドカップは終わってしまいましたが、
NYで頑張っている日本人、このレポートでもどんどん紹介していますが、

この週末7/4はアメリカは独立記念日。
大花火大会があったり、大変盛り上がる夏のホリデーですが、
この日に欠かせない日本人がいます。

NY名物といえば、ホットドッグ。
独立記念日には有名なホットドッグ早食いコンテストがあって、
その模様はスポーツチャンネルESPNで全米に生中継されるほど盛り上がるんです。

そう、ESPN、
ワールドカップ中継もする全米を代表するスポーツ局が、
ホットドッグ早食いも生中継。
立派なスポーツです。

実はこのコンテストがここまで人気になったのは、
ある日本人のおかげでと言っていいかも。

TAKERU KOBAYASHI
2001年、20分にホットドッグ50個食べるという前人未到の大記録で
彗星のごとくデビューし、それから毎年記録更新しながら6連覇。
2007年にアゴのケガで欠場した時は、
それがニュースになったほどでした。

去年と一昨年は王者にはなれませんでしたが、
CNNも「コバヤシはこの大会で最もおなじみの顔」とコメントするほど。

このコバヤシ君にちょっと前に会うチャンスがありました。
ニューヨーク、ジャパンソサエティのイベントに、ゲストとして招待されたコバヤシ君。
ステージでは早食いのお手本?も見せてくれたんですが、
その後に収録したインタビューをフィーチャーしてお届けします。


NYがホットドッグの発祥の地だということ、ご存知でしたか?

そのNYでも最初にホットドッグが売られたのは、
NYの地下鉄で行ける庶民のビーチ、コニーアイランド。19世紀の後半です、
そして1916年にはNATHAN’S FAMOUSが開店。
その名のとおり、ドイツ移民のネイザン・ハンドワーカーさんが、
ドイツのソーセージをアメリカンスタイルのホットドッグとして売り出し、
同時にホットドッグ早食いコンテストをスタート、今も続いています。
10a.jpg

(C)George Hirose

それ以来アメリカンライフに欠かせないホットドッグ。
7/4独立記念日のイベントとして全米生中継される
NATHAN’Sのホットドッグコンテストを、外国人、
日本人のコバヤシ君が6連覇したというのは、ニューヨークでも有名な話。

「昔は自分しか日本人がいないから、アメリカ人が敵対心を持って“あいつやっつけろ”みたいに思われていると思っていて、戦いづらいな、と思ってたんですが、今ではアメリカ人でもコバヤシと応援してくれる人がいるし、独立記念日だからみんなすごく楽しんでいる。だから自分が出る事で盛り上げることができているんだな、というポジティブなとりかたが出来るようになった。それにずっと続けているから現地の日本人もたくさん見に来てくれて、日本の代表みたいに思える事がとてもうれしいですね。」

コバヤシ君、とても早食いちゃんピオンとは思えない?スリムでチャーミングな男性です。
ちなみにアメリカでは、早食いはCOMPETITIVE EATINGという立派なスポーツ競技。
COMPETITIVE EATERであるコバヤシくんは、立派なアスリートです。
現在世界ランク3位。
ホットドッグでの王座はあけわたしたものの、
COW BRAINS, LOBSTER ROLLS, RICE BALLSの世界チャンピオン。

そんな彼がNYのコンテストに出るきっかけは何だったんでしょうか?

「日本のテレビ番組に出ていたころ、日本のチャンピオンを決めてニューヨークの大会に出場するという企画が上がって。その頃はまだ大食い、たくさん食べるだけのチャンピオンあったので、自分は早食いもいける!とプロデューサーに売込みました。今はその企画はなくなっちゃったんですが、独自の道が開けて毎年出られるようになりました。」

ちなみに小林くんが初めて大食いに挑戦したのはカレー、
実は彼のお父さんも、わんこそばのチャンピオンだったそうです。親子2代だったんですね!

ところで日本にもホットドッグがありますが、
アメリカのホットドッグ、味も存在感も日本のとかなり違います。
実はコバヤシ君の食べ方は、ドッグとパンを別々にして、水につけて食べるという、
それまで誰もやったことのない、画期的なスタイル。
今ではその真似をするアメリカ人もいます。

そんな彼が初めてアメリカのホットドッグを食べた印象は。。。

「当時とったテレビ番組をみると、食べた時に、”しおからい!“と言ってました。
あとは“皮が!”と言っます。皮がしっかりしている、
本物の腸などを使っているから皮が残るじゃないですか。
日本のは人工のケーシングを使うから食感が全然違う。
日本で練習してきたのと違うから“皮が”と驚いていたんですね。
次にバンズ。バンズを水につけてみたらすぐ柔らかくなっちゃって
“すぐ水吸うんだ”って。噛んだ時に油が多いのってアメリカのホットドッグなんだけど、
油をパンが吸ってくれるんですね。アメリカのドッグを日本のパンに入れたら
ベタベタになると思うんですよ。あとは日本のパンは甘い。
アメリカのはパンのきめも粗くてさっぱりしていて、“ドッグの力”で食べる感じ。」
Kobayashi_1.jpg


ドッグの力で食べる。。。そこが違うんですね。

そんな彼にとって、COMPETITIVE EATERとして一番のチャレンジは?

「6連覇していく中で、連覇がかかってきたり、ある意味重い物が加わって、
それが一勝ごとに重くなる。やるほうは重くなるし、
見る方は当たり前になるというのがプレッシャーになってました。
自分の記録をどうのばすかを考えることで、やる気とモチベーションをキープして来た感じです。」
Kobayashi_2.jpg

独立記念日は今週末、
今年の意気込みは。。。と行きたいところですが、
なんと!!  およそ24時間前びっくりのニュースが飛び込んできました。
CNNによれば、今年の早食いコンテストに小林クンの欠場が決定した、と
MAJOR LEAGUE EATING (MLE)が声明を発表した、ということなんです。
その理由はMLEとTAKERU KOBAYASHIの契約交渉が行き詰まってしまったから、
ということなんですが。
CNNオフィシャルサイトの記事では、「伝説の早食いチャンピオンが欠場」と伝えています。

この前会った時はやる気満々だったのに、残念!!
とこのレポートにも思わぬオチがついてしまいましたが、
来年はまた戻って来てくれる事を願っています!


Stage photo taken by George Hirose


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年06月24日

6月24日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ワールドカップ!!

アメリカは今日決勝トーナメント進出きめました!

日本は明日にすべてが決まる!
NY時間午後2時から(日本は夜中3時!)

会社の近所のスポーツバーでは、日本人留学生が集まって応援するそうで、
行きたいのですが。。。大事な会議が。。。!!

先週もお伝えした通り、このところNYはジャパンがすごい!

先週の水曜日にはエンパイアステートビルが紅白日の丸カラーに!
その理由は150年前に初めて、政府の公式の使節の侍たちがNYの地を踏んだから! 

そして今月6日日曜日には、セントラルパークで日本の夏祭り
ジャパンデーも開かれて、5万人が集まりました!

このイベント去年もレポートしました。。。川嶋あいちゃんとオレンジペコがゲスト。
さあ今年は誰が来たのかな?

今日はそのジャパンデーのレポート。
そして、あーホントにイベント続きで忙しいですね!
後半は明日1周忌を迎えるこの人をトリビュートします。

まずはジャパンデーから。

今月6日日曜日、セントラルパークで開かれたジャパンデー。
今年で4回目となるジャパンデーは、日本領事館が音頭をとって
「日本人からニューヨーカーにサンキューの気持ちをこめてプレゼント」するフリーイベント。
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今年も日本人、そしてアメリカ人5万人を動員しました。
どうやってサンキューするかというと、
広大な芝生広場に、サムライ、ニンジャ、和太鼓、盆踊り、コスプレ、
ヤキソバ、ギョーザとケン玉、ヨーヨー、さらにハローキティ、
地元日系人の和太鼓グル—プ、ゴスロリファッションショー、
日本を象徴するアイテムが勢揃い。。。というか新旧問わずてんこ盛り。
もちろん入場無料、 食べ物も全てタダ。フードテントには1日中長い列。

そして音楽パフォーマンスのメインはこの人!
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なんと渡辺貞男さんでした!
開口一番「なんだかわさわさしていて、蒸し暑いねえ」
なんて言ってましたが、本当に熱くて大変だったんです。
ところで貞夫さんがニューヨークに初めて来たのは1962年!
その頃と比べると?
「何度も来ているけど、昔に比べるとニューヨークは猥雑になった感じがするね。」
その頃にはもちろん、こんな日本の大きな催しはなかった、と言っていました。
今回のパフォーマンスは地元の子供達の合唱隊との共演、
「いつもと違って楽しいですよ」とコメントしてくれました。


日本から招待されたのは他にシンガーのクミコさん、奄美島唄の城南海さん
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南海ちゃんは去年5月、ブルックリン植物園の「桜祭り」にも来ていて、
1年ぶりに再会。

ニューヨークに来た事で彼女自身が変った点、
インスピレーションを受けたことはありますか?という質問に、
「島唄にあれだけ拍手をもらえたということで、
これからももっと島唄を通して世界の人とつながって行きたいという思いの
原点になったと思います。」
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貞男さんも南海ちゃんも、クミコさんも素晴らしいショーだったんですが、
もう一つのメインイベントは。。。侍パレード。
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今年は日米修好条約批准のために、政府の正式の使節がアメリカにやってきて150年。
彼らはまずサンフランシスコに上陸し、ワシントンDC に行き、
その後NYにやってきたのが、150年前の今日6月16日だったんです。
その時に羽織袴姿の侍がブロードウェイをパレードして、
50万人もの人が集まったという記録も残っています。

当時ブロードウェイを行進したサムライたちにちなんで、
西宮ニューヨーク総領事を含む70人が羽織袴でパレード。
元モーニング娘の加護ちゃんも、お姫様の衣装で参加。

日本人も楽しんだが、一番楽しそうだったのは
「Japanカルチャー大好き」な若いアメリカ人たち。
100人以上のコスプレキッズで芝生の上は“コスプレ・ピクニック”状態。
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ふだんはアニメの中でしか見られないさまざまな日本を、
新旧ごっちゃまで一気に体験できる!
本当に楽しそうで、
まるで日本人がディズニーランドに行くような気分なんだろうなー
と思いながら見ていました。

かつてない規模でみんなが日本文化を楽しめるジャパンデー、
もっともっと盛り上げてほしいと思います!

さて後半はもうひとつ、今週の大きな話題。

NY時間あさって金曜日に1周忌を迎えるマイケル・ジャクソンです。

えー!?あれからもう1年なの?

アメリカ人の誰に聞いてもそういう反応です。
あっというまの1周忌。

忘れられていたわけではまったくありません。
ただ、マイケルが亡くなってから、大規模なトリビュートコンサートがあり、

This Is Itの映画公開があり、

それにアメリカではマイケルの遺産相続問題や、
彼の死と関係があると見られるドクターの周辺やら、
とにかくニュースがここ1年絶えなかった。

考えようによっては、1年間ずーっと追悼していた感じです。

その間に売り上げた額もものすごい。
映画の興行収入やアルバムの売り上げ76億6百万ドル(700億円)


一方でマイケル・ジャクソン・エステートはロサンゼルス市に対し、
去年の大規模なメモリアルの経費130万ドル(1億1千万円)を全部支払います、と
昨日(22日)に発表したばかり。

そんな事もあり、NYではそれほど大きな行事はありません。
CNNでも「1周忌はLOW-KEY=ひかえめ」と報道。

でも当日は、あの日のようにアポロシアターの周りにファンが集まって、
歌って踊って追悼すると予想されています。

マイケルの存在感、全然なくならないのがすごい。

エルビスのように何十年も売れ続ける、
人の心に残り続け愛され続けるアーティストなんだな、と実感します。

マイケルも歌っています、自分を信じてがんばれ!と。
KEEP THE FAITH!!

サムライブルージャパン! がんばれ!

Samurai Parade Pictures by Takayuki Shimazu

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年06月17日

6月17日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


ワールドカップ!!

日本1勝しましたね!
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NYでも日本人コミュニティ大騒ぎ
勝利が決まったのはニューヨーク時間で昼休み直前。
仕事をさぼって会議室でテレビ観戦していた日系企業の社員たち。
ランチタイムのジャパニーズレストランからは、「勝った」「やった!」と喜びの歓声!
この勝利に、NYでも一番多かった反応は「信じられない!」

日本人だけじゃない。。。

アメリカもイギリスとの第一戦に引き分け、アメリカ人も「信じられない!」とびっくり。


NYのサッカー人気
ワールドシリーズやスーパーボウルではあんなに盛り上がるから、
サッカーもさぞや、と思うかもしれませんが。
実はアメリカはワールドカップに全然興味ない国だった。
少なくとも94年のアメリカ大会までは、誰も知らなかったと言っていいくらい。

それ以降は、ブラジルからの移民、ドイツ系移民など、
サッカーが盛んな国の移民の間で少しずつ盛り上がり。
アメリカ人でサッカーファンを名乗る人も、ブラジルやイギリスなど他国チームを応援。
その理由は「アメリカ弱いからねー」

ところが今回は、アメリカ人がアメリカ人を応援している!
当たり前の事なのに、あたりまえじゃない。
ようやくアメリカでもサッカー人気が初めて盛り上がって来ている真っ最中。
いったい何が起きているのか!?

今日はワールドカップ IN NEW YORK
日本チームへの反応なんかも含めてお伝えします。

まずカメルーン戦での日本の勝利に対して、
ウォールストリートジャーナル電子版の記事の見出しは
「日本の勝利で一番驚いたのは日本だった」。
「大会前のチームのゾンザイな戦いぶりのおかげで、
多くの日本人は見て見ぬふりをしていた。
しかしそれでも夜遅くまで起きていたファンにはうれしいご褒美になった。」とコメント。
他のメディアでは「ワールドカップで日本が自国以外の土地で勝利した初めてのゲーム」と
日本にとって歴史的な出来事である事を強調。
Worldcup_1.jpg


ちなみにこのスタジオのあるビルのガードマンのジミーはサッカーファン、
毎晩ここでワールドカップの話で盛り上がるんですが。。。

「あのゲーム、終盤危なかったけどよく持ちこたえたよね。
でもまだまだこれから先が長いよ。オランダ、そしてデンマーク、これがまた強い!」

実はジミーは子供の頃からずっとブラジルのファンでした。

スポーツ王国 アメリカは驚くほどサッカーの存在感が薄い国だったんです。
かつては自国のゲームをスペイン語放送で見なければならなかったほど。

でも94年のアメリカ大会からようやく国をあげてのテコ入れが始まり、メジャーリーグサッカーも発足。

そして大きかったのは、
一昨年はベッカムがLAギャラクシーに入団したこと。
やっと一般人にもワールドカップが知られ始め、メディア露出も大きくなってきた。

そして、アメリカは意外に弱くないという事が、
この間のイングランド戦の引き分けでわかったんです。

そのおかげで、
4年前にくらべてテレビの視聴率も一気に2倍に!

ジミーは、
「いつもはアメリカン・フットボールで盛り上がるスポーツバーが、
今日はアメリカチームを応援するサッカーファンでいっぱいだった。
今まさにアメリカではサッカーがブレイクの真っ最中だよ」

じゃあアメリカもイングランドやドイツみたいにサッカー王国になれるのか?
というと、
「んーまだまだ無理じゃない」という意見が99.9%ですが、

世界が盛り上がるワールドカップに、いっしょに参加して盛り上がれるようになって、
日本人としてはうれしい限り。

ところで、アメリカのメディアはアメリカと日本チームどう評価しているのか?

ワールドカップが始まる前の時点で、
NYデイリーニュースの付録“ワールドカップスペシャル”では、
決勝トーナメントに進める可能性として、イギリスは90%、アメリカは50%、
日本は15%としていましたが、アメリカと日本はその確立ぐっと上がった感じが?!
Worldcup_3.jpg

さて後半は、もうひとつ日本人としてはうれしい事がもうひとつ、
今夜NYで起こりました。

このスタジオから、NYで一番高いランドマークビル、
エンパイアステートビルまで歩いて3分。

このビル、毎晩ライトアップがかわります。

アメリカ独立記念日には星条旗の色に、ヤンキース優勝ではブルーと白に。
他にもМ&Мチョコレートの新色発売記念にちなんだブルー、マライア・キャリーの
ニューアルバムリリースで白とピンクになるなど、世の中の動きがここのライトでわかるくらい。

このエンパイアのライトアップ、今夜赤と白でした。
Empire_redwhite.jpg

赤と白?  日の丸?

まさか、

いやそのまさか。

今夜のエンパイアステートビルは、赤と白の日の丸カラーでライトアップされました。

ワールドカップで日本がカメルーンに勝ったわけではありません。

今年2010年は、1858年に結ばれた日米修好条約の後、
初めての正式な遣米使節がアメリカにやってきて150年にあたります。

彼らはまずサンフランシスコに上陸し、ワシントンDC に行き、
その後NYにやってきたのが、150年前の今日6月16日だったんです。
その時に羽織袴姿の侍がブロードウェイをパレードして、
50万人もの人が集まったという記録も残っています。

これを記念したライトアップというわけ。

実はこれを記念したサムライの写真展も開催中。
そして、先週は恒例ジャパンデーでミニ侍パレードもありました。

その模様はまた来週詳しくレポートします。


ワールドカップとは特に関係ないライトアップですが、
なんだか縁起がいい感じ!

サムライブルージャパン! がんばれ!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年06月10日

6月10日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

SEX & THE CITY見ました?


日本でも大ヒット!

すごく元気にしてくれる映画。

ひとつ質問、

日本の男性のみなさんは見ましたか? 好きですか?

ニューヨークは初日の映画館 9割女性

残り1割の中にもゲイが多かったもよう。


SEX&THE CITYの主役は女4人ですが、
5人目の主役はニューヨークといわれています。

そして、ニューヨークのトレンドとかライフスタイルとか、
「ニューヨーカー」という存在が、
本当にリアルに描かれている。
「これちがうんじゃない」という映画も多いですが、

SEX&THE CITYは、
数あるニューヨーク映画の中で、
ニューヨーカーが本当に大好きな数少ない作品のひとつ。

今日はSEX&T HE CITY2の「ここがニューヨークっぽい!」をレポート。
Sex%26TheCity.jpg


まずしょっぱなからゲイ・ウェディング

これはタイムリーですね。
同性婚を認めるかどうかで、ニューヨーク州はまさに今もめてます。
でもニューヨーク市は、「 DOMESTIC PARTNERS」を認めていて、
一部の法律的な権利が主張できるんです。

そして今月から市役所の小さなチャペル、( 映画の1でビッグとキャリーが結婚)
ここで、式をあげられるようにもなりました。

でも今回のウェディングはそんなつつましいものとは対照的。

まず、式の前のウェディングレジストリーからしてゴージャス。
これはゲイ婚に限らずアメリカの習慣。

デパートのウェディングレジストリーでは、
ベッドリネン、キッチン用品、インテリアなど、
カップルが欲しいもののリストを作って
ゲストはそのリストの中から選んでプレゼントします。

高級デパートバーグドルフ・グッドマンのウェディングセクションに4人で行く
シーンがありますが、
このバーグドルフはNYで最高級の、庶民は足を踏み入れるのも
躊躇するようなデパートですから、式の方もどれだけすごいか? と思うと、
バージンホワイトですべてがデコレーションされた会場では、
ゲイの大コーラス隊がお迎え。室内なのに池にはホンモノの白鳥が。。

ウェディングのゲストのライザ・ミネリ
ゲイのアイドル的大御所エンターテイナーが(今年64才!)
ビヨンセのSINGLE LADIESを歌い踊るシーンもニューヨークっぽい!

さらにその後のレセプションは、
ニューヨークで最もヒップな人とセレブが来るエリア
ミートパッキング地区の超トレンディレストラン、「ブッダカン」で撮影

さらに細かいことでは、
ビッグがテイクアウトするのが
新しい高級ジャパニーズレストランだったり「(これは架空)

サマンサのオフィスがタイムズスクエアを見晴らすすごいロケーションにあったり。
カラオケのシーンも出てきます。

シャーロットが子供達のパーティのために大量のカップケーキを焼きますが、
これもニューヨークのママたちの日常。
そしてカップケーキ、ものすごくはやってます。

さらに、もちろん4人のファッション! もうきりがないのではぶきます。
ニューヨークのトレンドがいっぱいの映画ですが、
大切なのは今回の映画のメッセージ

ゲイウェディングでカップルの一人が象徴的な台詞をいいます。
なぜ結婚する事に決めのか? その理由は、
「彼はそのままの自分を受け入れてくれたから」

これがこの映画2のテーマでもありました

そしてまさにニューヨーク的な生き方でもあります。
ゲイでもストレートでも、
「そのままの自分を受け入れてくれる街」がニューヨーク、そして

キャリーみたいにエモーショナルでも、サマンサみたいにやりたい放題で、
「自分むき出し」でも。

「そのままの相手を受け入れる」それが、ホンモノの「愛」ということを、
この映画は改めて教えてくれる。

そこで「TRUE COLORS」が流れてきます。
TRUE COLORS=真実の色、つまり本来の、ありのままの姿、という意味。
これはニューヨーカーで今やレジェンド的な存在、
シンディー・ローパーの1986年の大ヒット。これが今回の映画では印象的に使われています。


話は変わりますが、この映画第二弾、
実はアメリカでは今回思ったよりヒットしなかった、という事になっている。


確かに興行成績1位にはならなりませんでした。

その理由の第一は「新聞やネットの映画評が悪かったから。
それもほとんどが男性が書いたものだったから」

その映画評のほとんどすべてに共通していたのは、
「5人目の主役であるニューヨークがあまり描かれず、主人公たちがアブダビに行ってしまった」

でも、アラブ首長国連邦のアブダビは、
今アメリカやヨーロッパから行く超高級リゾートとして大注目だから、
ちゃんとトレンドをマークしているんですね。

ここで4人は一人ずつ執事がつくホテルに滞在、
らくだにのったりするわけですが、
現代のアラブ女性や男性の生き方なんかも描き出そうとがんばってます。

実は、アメリカは今アラブに興味津々。
もちろんものすごいオイルマネーに目がくらんでるせいもありますが、
911テロ以来、イスラム教への関心が高まったという、皮肉な一面もあります。

ともあれ、今回かなり大人で賢くなった女性たちは、
SEX1ほどの恋愛のすったもんだは起こしません。

人に対して浮気しないかわりに、
ニューヨークからアブダビに一浮気して、ひと騒動ありますが、
最後はちゃんとニューヨークにもどってきます。

それをニューヨークの街はちゃんと
「暖かく受け入れます」

「そのままの自分、相手のTRUE COLORSを受け入れる」
それが今回のテーマ。

そういう私を受け入れてくれる相手に感謝の気持ちがあふれてくるし、
もっと優しくしたくなる。

だから、女性にも、男性にもおすすめ、絶対元気出ます!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年06月03日

6月3日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

もう夏全開!

3連休が終わってちょっと疲れ気味ニューヨーカー?

先週末に公開になった映画SEX&THE CITYも見て来ました!

が、NY在住日本人としてはSEX & THE CITYどころじゃなくなりました。

日本が今大変じゃないですか?

鳩山首相が辞任。
NYではどう伝えられているのか? 
気になって昨日からニュースをチェックしまくっています。

正直言って、テレビの報道は、
ゴア元副大統領の離婚の方が時間長かった。

私のまわりのニューヨーカーも今日の時点では8割知らなかった。
だからといって軽く見られているわけではありません。
NYタイムスやWSJは一面扱いです。がトップニュースじゃありません。
(今アメリカで深刻な問題になっているのは、
これまた日本ではほとんど報道されていないと思いますが、
アメリカ史上最悪の環境汚染事故となった、メキシコ湾の原油流出事故です。)
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こうした新聞をちゃんと読むインテリやビジネスマンの友人の反応はこうでした。
「やめたの? こないだ選挙あったばかりじゃなかったっけ?」


さあ、私の友人ニューヨーカーたちの素朴な反応も含め、
鳩山首相辞任メディアの反応、今日はレポートします。

辞任の第一報を伝えたタイム誌電子版で、
東京駐在の記者が
「日本の首相交代は毎年の恒例行事となった。」と始め、
こんなエピソードを披露していました。
かつてこの記者は、クリントン元大統領にこんな質問をされた事があるそうです。
「いったい僕の就任中に、何人の首相とつきあったと思う?」
この質問に彼は答えられなかったそうですが、
「答えは7人だよ、信じられる?」
クリントン大統領の任期1993−2001の8年間にです。
Hato_WSJ.jpg

ウォールストリートジャーナルは、これを「回転ドア」という言い方で表現していました。

私の友人ニューヨーカーも

「え?またやめたの?」と口々にこう言っていました。

で矢継ぎ早にこの質問。

「いったいなんでやめたの?」

NYタイムスの記事では、
「鳩山首相は、普天間基地問題への対応で、国民の信頼を失ったためにやめた」
と書かれていましたが、

この基地問題がアメリカ人にはよくわからない。
なぜなら、アメリカではまったくと言っていいほど報道されていないからです。

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この首相の辞任で、初めて「こういう問題もあったんだ」と知った人がほとんど。

ではなぜアメリカ軍の基地の事なのに、アメリカで報道されていないのか?
軍事的な事でいうと、アメリカはアフガニスタンやイラクでまだ戦っていて、
そこで毎日のように犠牲者が出ている。
さらにタイムズスクエアでテロ未遂があったり、
イスラエル情勢もここ数日またヘッドラインを賑わしています。
そういう状況に比べたら、どうしても基地の移設問題の扱いは小さくならざるをえない。
さらに言うと、
アメリカ人からみると、日本とアメリカの関係はきわめて良好で、
問題なんて全然ないという印象なんです。

だからアメリカ人の目から見ると、
基地問題より大きいのは、日本の経済が思うように復興しないことではないか、
というわけ。


この20年間のひんぱんな首相交代は、
それが一番大きな理由、と見ています。

はい、では次の素朴な質問。

「それにしても、どうしてそんなにひんぱんに変るの?」
「そんなに変って困らないの?」

ウォールストリートジャーナルには、
「日本には、責任をとって首相がやめる。」という慣習がある。
しかし、それがリーダー不在日本の20年近い経済後退からの脱出をさまたげている。」

うーん、世界は今、かつてない経済危機に見舞われていますからね。
そして、グローバル経済になった今、
世界第二のマーケットである日本の経済と、それに影響する首相人事は、
日本人のみならず、世界中の人たちにも大きな影響を与えているのです。

ところで、アメリカ政府の反応に関しタイムスは、
「日米関係が彼の辞任に一役買った」と題し、
「オバマ政権の態度からは、特に残念とも歓迎とも感じられない。
ワシントンのアナリストの中には、
オバマ政権が鳩山氏の基地移設に同意しなかったために、
彼を辞任に追い込んだという見方もあるが、政権側はこれを否定。
一方で、アナリストたちは、日本の世論は日米関係が
もっと対等のものになる事は望んではいるが、
基本的な変化は望んでいなかったのが、鳩山氏の敗因。」とコメント

また別の記事ではではこんなふうにも書いています。

この4年で4回首相が変ったのは、
「日本が本当に実力のあるリーダーを選ぶ事ができない」
という状況から脱却するための、ソウルサーチのように見える。」

生みの苦しみという見方ですね。

注目すべきなのは、タイム誌電子版の記事。

「鳩山政権は短かったが、アジア諸国の台頭という現実をふまえた、
ワシントンと日本の新たな関係という、日本にとって避けては通れない
変化への歴史的な第一歩を踏み出したという意味で、
数十年後に彼の貢献が評価される日が来るかもしれない。」

どうでしょうか?


そして、今回のメディア報道で一番感じたのは、
数年前にあったような、
「首相が変っても日本は変らない」という皮肉なものは影をひそめています。


世界が激動している中で、
日本も変ろうとしている、という部分をはっきりみとめた事。


まだまだ大変な時代が続きそうですが、
世界中どこに行っても大変なんです。


みんなで元気出していきましょう!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年05月27日

5月27日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今日の最高気温なんと32度!

今週末は海開き!
この時期、ニューヨークは急にヒートアップする。
まさに日本との温度差がいきなり開くのがこのシーズン。

とにかくニューヨークのビーチシーズンは長い、
3ヶ月ずーっと夏。

それは。。。梅雨がないから。

夏休みも長い。(大学は既に休み)

そして今週末のメモリアルデーウィークエンド、3連休で、
プチ・ゴールデンウィークなかんじ。

夏が始まる週末として重要。
イベントももりだくさん。
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そんなわけでもうニューヨーカーは、
夏休み前の子供のように、ワクワクしちゃってます。

今日はいっしょに夏を先取りしちゃってください!

ところで、
日本人のファッション、
春、夏、秋、冬と少しずつ変化すると思いますが、
ニューヨーカーのファッションは、冬と夏しかありません(断定)

ダウンをぬいだら、タンクトップ、
ブーツの後はすぐビーサン、
街はタンクトップとビーサンであふれました。

そして今週末はメモリアルデーの三連休

土曜日には、全米の(ニューヨークだけでなく)ビーチが
一斉にオープンします。(海開き)

マンハッタンからは車や電車で1〜2時間で行けるビーチがたくさんありますから。

大西洋の波がまだ冷たいけど、日差しは暖かいビーチでピクニック、
日光浴しながら読書
バレーボール

ビーチカルチャーはニューヨークの夏の文化のひとつ。

そのニューヨークのビーチの中で、
今日はふたつ覚えてくださいね。

まずは、ハイエンドなビーチリゾート、ハンプトンズ。

マンハッタンから3時間のドライブで到着。

サマーハウスと言うにはゴージャスすぎる大邸宅は、
上流階級のお金持ちやセレブのもの。

そして彼らはビーチに行くというよりも、
マンハッタン以上にハイエンドなレストランやクラブで、
ナイトライフを楽しむ、というわけです。

ホテルは少ないので、庶民はサマーレンタルハウスを1週間。。。レンタルしますが、それも4月中には予約いっぱいになってしまう、
なかなか敷居の高いリゾート。

ドラマのSEX&THE CITYでも、主役の女子4人がサマーハウスをレンタルして
繰り出すシーンがありました。
彼女達は車を持ってないから、HAMPTON’S JITNEYというバスで行くんですが、
ハイソサエティのみなさんは、ショーファーつきのリムジンなんかで行く、
そんなリゾート。


二つ目のビーチは、ハンプトンズとは対照的にものすごく庶民的なビーチ。
コニーアイランド。
ニューヨーク市内にあって、地下鉄で行けます。1時間くらいかな?

1880年代からある歴史の長いビーチは、
アメリカの映画に良く出て来る、レトロな感じのボードウォークが、
真っ白な広い砂浜沿いに延々と続いています。

ボードウォークの反対側にはやっぱりレトロな遊園地があったんですが、
ここが今年、ハイテク遊園地として生まれ変わりました。

その名も。。。LUNA PARK

こんどの土曜日、海開きの日にオープンします。

さて、話をビーチからマンハッタンのストリートに戻しましょう。

メモリアルでーウィークエンドを前に、
街は水兵さんがいっぱい。
今日も昼間、セーラー服と帽子がなかなかカッコいい水兵さん3人組と
すれ違いました
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Fleetweek_timesquare2.jpg

今日からFLEET WEEKが始ったからです。

アメリカの軍艦が次々にニューヨークに到着。
けさは9時から、12隻の軍艦の大パレードがありました。
見ているとアクション映画の中に入ってしまったような気分になる、すごいパレード。

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そもそもメモリアルデーというのは、
南北戦争で戦った兵隊さんたちへのトリビュートとして始まりました
国のために戦った、そして今も戦っている兵士たちは、みんな私たちの友達や家族。
大きなレスペクトと感謝の気持ちを持って迎えます。
その気持ちは、戦争に賛成か反対かどうか、政治的な事なども越えている事が、
アメリカに住んでいるとよくわかります。

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でも、普通のニューヨーカーにとって、FLEET WEEKはもっと華やかな雰囲気。

3000人もの水兵さんや軍の関係者が一斉に上陸しますからね。
特に若い水兵さんたちは、
年に1回マンハッタンに上陸してのナイトライフを
とても楽しみにしています。

Fleetweek_pier1.jpg
Fleetweek_pier2.jpg

そして、ニューヨークの独身女性たちにとっても、
独身男性人口が急に増えるこの週末は、やっぱりわくわく。

ここでまたまたSEX&THE CITYが登場。
エピソードのひとつで、
街で制服を着たかっこいい水兵さんと
キャリー役のSARAH JESSICA PARKERが出会って、
クラブで再開するシーンがフィーチャーされていました。


さあ今日はSEX&THE CITYが何度も出てきましたが。。。
そう、このタイミングで
SEX&THE CITYのムービーパート2も
明日木曜日に全米公開!!

(日本は6月4日)


ニューヨーク女性たちの憧れのライフスタイルがいっぱい登場する
ドラマの映画化第二弾、今回も大ヒットしそうです。

そんなこんなで、
ニューヨーク中が今週は華やかなムードがいっぱい。
観光客もいっぱい。


ということで。。。今すぐ夏を楽しみたい! という人は、
いますぐマンハッタンにCOME ON!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers


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2010年05月20日

5月20日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!


ニューヨークは卒業式シーズン

日本とは比べ物にならないくらい大変なアメリカの大学、
それが終わった瞬間のはじけ方も。。。

そして観光シーズンもますます盛り上がってきました。
スタジオの1階のデリでは、パックに入ったお寿司とビールで
ディナーする観光客のカップルが。。。

ここで問題です。
スシ、サシミをおいしくこしらえるために大事な道具はなんでしょう?

包丁です。

ニューヨークにいっぱいあるお寿司やさんで、スシシェフは
刺身包丁など和包丁を使っています。
つまりジャパニーズレストランが増えているニューヨークでは、
和包丁の需要が増えている事になります。
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でもスシシェフだけでなく、
ニューヨークのトップシェフ、例えば。。。
ダニエル・ブールー、デビッド・ブーレー、
そしてマーサ・スチュワートなんかも、和包丁のファンって知ってました?

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ニューヨーカーにもっと和包丁の素晴らしさを知ってもらおうと、
わざわざニューヨークまで売り込みに来ている日本人がいます。

堺市役所の職員のみなさん。
和包丁がニューヨーカーの間での評判なんかもうかがいながら、
今日はニューヨークの包丁事情、レポートします。

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ここで、突然ですが、あなたのまわりにあるアメリカのブランド、どんなものが思い浮かびますか?

マックやウィンドウズコンピューター
リーバイスのジーンズ
ティファニー
コーチのバッグ
コーラやハンバーガー、フライドチキン、クリスピークリームのドーナツ

ハリウッド映画、アメリカの音楽もブランドと考えると、
AVATARもLADY GAGAも
実は日本人の生活、アメリカンブランドであふれてる。

では逆に、アメリカ人にとって、ジャパンブランドとは?
トヨタの車をはじめ日本車、テレビなど電化製品
でもこれは元々アメリカのもの。
日本固有のモノで一般的な存在感があるのは、スシ、トーフくらいかな?
他は意外とありません。日本の音楽も聞こえて来ないし。。。

でも私たち日本人はニューヨークでは暮らしやすい。
それは、日本のものが多いからでなく、
私たち自身が最初から、アメリカのモノにかなりなじんでいるから。

クルマなど、製造業の輸出入では日本は大幅な黒字
でも文化的なモノの輸出入では猛烈に赤字。

でもそんな中でここ20年くらい、少しずつ、静かーに
日本の文化にかかわるモノやブランドがアメリカに入って来てる。
アニメもその一つ。

そして最近気になって来たのが、日本の包丁。
ジャパニーズナイフです。

ジャパンと刃物はわかりやすい。
何しろSAMURAI SWORDを知らない人はいないから、
「切れそう」なイメージがある!

まだまだ一般的にはほとんど知られていませんが、
料理のプロや、セミプロたちには大きく注目されています。

この動きは何もニューヨーク、アメリカに限った事ではなく、
財務省の貿易統計によると、08年の台所用刃物の輸出額は前年比14・8%増
60億3847万円で、04年以降、前年比2ケタ増!!

そして日本で刃物の街といえば「堺」
堺市職員のみなさんがニューヨークまでやってきて、
境の刃物を売り込み大作戦を繰り広げています!

そのスローガンは「堺から世界に」 なんかダジャレっぽい?

彼ら去年から今年にかけてニューヨークに何度も訪れ、
さまざまなトレードショーに堺の包丁を出品し、そのクオリティをアピールしました。
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いわば、堺の包丁の出稼ぎ販売?


そのひとり、西野さんに話を聞きました
まず、日本の包丁とアメリカのナイフの一番の違いとは?

「本格的な和包丁というのは日本の刀を作る技術、鍛冶の技術、
研ぎの技術を応用しながら、刀とおなじような切れ味の包丁を作ることができます。
そして、長く使える。一般的にみなさん、NYなどでも使われているのは
ステンレス製が多いと思うんですね。ステンレスは切れなくなった時に
研ぎ直しをすればまたある程度復活するんですが、日本の和包丁は当初の切れ味を元に戻す、
復活されることができるので、いいものを長く使っていただける、
エコの観点からもアピールする事ができると思っています。」

その場で商談もあるトレードショー、今回も引き合いがあって、結果が出せたと喜んでいました。

ものごしとっても柔らかな関西人、西野さんですが、
堺の話なると目が生き生き輝いてもうとまりません。

「江戸時代には大阪は天下の台所、昆布なんかもとれるのは北海道ですが、
江戸時代に西回り航路というのが開発され、堺まで運ばれて来るようになった。
それが消費地である大阪で精進料理になったり京料理になったりしたわけです。
ここに堺の包丁が関係して来る。昆布を加工するのに切れ味のいい包丁が必要だったんですね。」

「3人で鍛冶をするんです。トンテンカン、トンテンカン、と。
このタイミングがおかしいと、トンチンカン、トンチンカンとなって、
これがトンチンカンという日本語の語源になったんです。」

日本の食ブームのおかげで、アメリカにどんどんわたって来るようになった和包丁。
西野さんの堺市セールスチームは、また新たに予算を獲得して
ニューヨークに戻って来ると約束してくれました。

こういうふうに、
日本人が日常当たり前に使っていて珍しくないモノが、
特別な存在感を持って輝く事もあります。

逆に日本人が「最高!」と思っても、こちらでは売れないモノも。。。
アメリカ人のライフスタイルにあわせて、
ちょっと工夫して売込んだら、売れるものもきっとある!
そして、売込んでみないと、何が売れるかわかりません!

堺市のように、どんどん世界のマーケットを肌で感じて、
日本を売り込んでほしいですね!!
商いの街に期待大です!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年05月18日

5月18日(火)のフラワーレポーターはボストンに住んで1年、現地でレッドソックスの「日本人選手後援会」の事務局をつとめている滝沢俊さんです!

◆ボストンの人々にとって、「レッドソックス」とは、どんなチーム?


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ボストンに1901年に創設され、今年で110年目を迎える野球チーム。アメリカで一番古い球場、フェンウェイ・パークを本拠地にしている。過去には7度ワールド・チャンピオンになり、21世紀になってから2回、ワールド・チャンピオンになっている唯一のチームでもある。メジャーリーグの中では狭く、打者有利と言われる球場を本拠地にしていることもあり、バッティングを売りにしたチーム作りをする傾向がある。メジャーリーグの中ではもっとも熱狂的なファンがいるとされていて、実際に、本拠地での試合は2003年5月15日以降、7年間以上の間、売り切れが続いている。松坂、岡島投手が入団した2007年以前にも、1999年にデビューした大家友和投手や、2001年に在籍した野茂英雄投手など、日本人選手がプレーしていた。


◆今シーズンのレッドソックスの様子は?


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2010年のレッドソックスは、今まで特徴としてきたバッティングではなく、守備に重点を置いたチーム作りをしている。しかし、今のところ、19勝18敗で4位(5/15現在)と波に乗れていない。バッティングでは、特にランナーがいる状態でヒットがでない事が問題に見える。他には、抑え投手がリードを守れない事がよくあり、終盤で追いつかれたり逆転されて負けるケースが目立つ。これは、キャッチャーと控え投手のコミュニケーションがよく取れていないからの様に見える。


◆松坂投手、今シーズンの調子は?


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5/15現在で、2勝1敗と勝ち越しているが、防御率が6.35とかなり打たれている。今年はシーズンが始まる前から背中や肩を痛めてしまい、最初の登板は開幕から約1ヶ月遅れの5月1日だった。その試合は、4回2/3を投げて7失点で負け投手になっている。次の試合でも、初回に4失点したが、打線の援護があり勝ち投手になった。5月11日の登板では、7回を投げて1失点と文句なしのピッチングで勝ち投手になった。5/17のヤンキース戦での結果はどうなるか。。


◆松坂投手のこれまでの地元の方々の反応はいかがでしょう?


デビューした2007年や、活躍した2008年ほどの良い反応ではない。去年は開幕から不調で、試合でブーイングをされる場面もあった。それは、松坂に限った事ではなく、アメリカでは当たり前のことで、それだけ皆が期待している、ということだ。今年もケガをしたことで多少の批判はあったが、5月11日のピッチングはかなり評価されている。これからどこまで安定できるかが鍵になるはず。ちょっと前には、松坂のTシャツが安売りされているというシーンも見られたが、未だに、松坂の登板日でなくても松坂のTシャツやユニフォームを着た観客を見るぐらいに人気はある。


◆岡島投手を始め、日本人選手の評価は?


もう1人の日本人投手、岡島投手は、今年は打たれる場面が目立つ。今までは唯一の左のリリーフ投手で、緊迫した場面で投げる事が多かった。今年もその役割は変わっていないが、打たれてしまうことが多く、ちょっと心配。また、もう1人、マイナーリーグでプレーしていた田澤投手は、肘を手術して今季は絶望。来年に向けてリハビリを行っていくことになる。


◆ボストンに行ったときに、会話に花が咲くような“役に立つ一言”
~メジャーリーグ中継を見るのに役立つかもしれない、野球に関する英語~


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☆Walk-off:サヨナラ(Walk-off home runで、サヨナラホームラン)
☆back-to-back:連続した(back-to-back home runは、二者連続ホームラン)
☆hot corner:三塁(三塁手)
☆meatball:ど真ん中のストレート(打ちごろのボール)

2010年05月13日

5月13日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

寒い。。。寒すぎます!。。。今日の最高気温たったの10度。
おかしな気候ですが、明日は18度まであがる予想でほっ。。。

ところでストリートミュージシャン、
東京でも最近よく見かけます?

ニューヨークは音楽の都。
ストリート、そして地下鉄の中、
通勤途中でも、どこからともなく音楽が聞こえて来ます。

ジャズのバンドだったり、R&Bシンガーだったり。。。
オペラシンンガーがいたり、、ノコギリをひいている女の子まで。。。

世界の人が集まるニューヨークだから、
音楽もミュージシャンも世界中から集まって来る。
中にはとてもうまい人も。
心がいやされることもしばしば。

地下鉄で合法的に演奏するには
ある「オーディション」を受けなければなりません
これ、実はニューヨーカーもあまり知らないんです。

毎年5月、ニューヨーク交通局が主催するオーディション
実は昨日行われました。
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日本人も参加!!

今日はそのもようをレポートします。

ニューヨークの地下鉄で、合法的にストリートミュージシャンをやるための、
年に1度のオーディション。
昨日5月11日火曜日、ニューヨークのターミナル駅グランドセントラルステーションの
構内で行われました。

メディアのみに公開されたオーディションでは、今年は書類選考で選ばれた
66組のアーティストが次々に出演。

駅の構内だから、音響装置もなければ、駅のノイズも聞こえまくり。
でもそんな中みんなせいいっぱいのパフォーマンス。

ギター弾き語りのフォークシンガーから、ニューオーリーンズジャズ、カントリー、
マイケル・ジャクソンをカバーするR&Bシンガー、ソンブレロをかぶったメキシカンシンガー、
オペラシンガー、ハーピストまで、ニューヨークならではのバラエティあふれる演奏を
審査員の前で披露。

オーディションの正式名称は
「MUSIC UNDER NEW YORK」
1985年からスタート、現在100組以上がオフィシャルサブウェイミュージシャンとして登録。
今年も最高25人が選ばれて、晴れてオフィシャルミュージシャンになります。
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オーディションを受けたアーティストにちょっと声をかけてみました。

ニューヨークに住むシンガーソングライター、ALISON TARTAGLIAさんは
「既に地下鉄で演奏する仲間たちにも評判がとてもいいから、受けてみたの。
受かるとうれしいわ」
ALLISON.jpg


なんとオハイオからわざわざ引っ越してきた若い3人組のバンド、ASTRIA BOULEVARDは、
「ニューヨークこそ音楽をやる場所。沢山の人に聞いて欲しい」
ASTRIABOULVARD.JPG

<アーティスト−3A>
ニューヨーク、ブルックリンに住む4人組ROOSEVELT DIME
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「これに合格すれば、警察に追い回されずに地下鉄で演奏できるからね!」

そう、オーディションを受けた多くのミュージシャンは、既にストリートやサブウェイで演奏しています。
注意されるとやめて他に行く、みたいな事が多いそうです。

でもこれに合格すれば、MUSIC UNDER NEW YORKという名前と、バンドの名前が入った
立派なバナー(垂れ幕)を作ってもらえて、それを持って指定の時間と場所で演奏することが
できるんです。

ところで地下鉄で演奏すると、けっこうもうかるんでしょうか?
ROOSEVELT DIME のメンバーたち、
「そりゃもちろん、上手ければかなりもうかるよ。調子がよければ1日100ドル以上かせげるね。」
と言っていましたが、人によってはライブハウスで演奏するより全然稼げるミュージシャンも
けっこういるんです。

さあこのMUSIC UNDER NEW YORKのオーディション、
日本人も参加していました.

GO TAKEUCHIくんは名古屋生まれ、お母さんが日本人のシンガーソングライターです。
この日は次作のMISO SOUPという歌を、英語と日本語で弾き語りしました。
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「最初の3ヶ月、アメリカを旅行したんです.音楽が好きだからニューオーリンズとかシカゴとか。
バックパック旅行して最後にニューヨークに来て。僕日本で生まれ育ったんだけど、
自分の外見が日本人に見えないってことで、コンプレックスあったところがあるんですよ。
それがニューヨークに来て、歩いている人から何からみんな違うから、それでワーオと思って。
他のアメリカの街も行ったけど、ニューヨークほどいろんな人種がミックスしているところもないし。
あと音楽が好きだから、そういう場所とか、機会もたくさんあるのがニューヨーク」

もうひとり日本人をキャッチ、楠本太郎さんです。
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「2年前にもこのオーディション受けて落ちちゃったんですけど、その雪辱と、
やっぱり地下鉄の中で歌いたい。
音楽でまだ食えないから、音楽で生活できるようになりたいと思っています。」

音楽以外の仕事をしながら、音楽の夢をおいかけている楠本さん、竹内さん
がんばってます!

世界の人が集まるニューヨークは、肌の色もどこで生まれたかも関係ない。
いいものなら必ず認められる、
でもそのためにはまず、人に見てもらわなければ! ということで、
オーディションにチャレンジする勇気、すばらしい!

二人の、そして前半登場したアーティストたちの演奏のもよう、
ブログにアップしておくのでぜひ見て下さいね!

さて、この日演奏した66人のうち、合格するのは最高25人まで。
何しろ合格すれば、1日500万人が乗り降りする世界最大の地下鉄システムの
“ビッグステージ”が与えられます

ふたりとも合格してほしいですね!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年05月06日

5月6日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

世界の観光客が必ず行く、そんなタイムズスクエアで
土曜日の夜爆発未遂事件がありました。

交差点に駐車していあった車から、煙が立ち上っているのを近くの露天商が発見。
NYPDの爆弾処理班が出動し、ロボットによる捜索の結果、プロパンガスのタンク3個と
ガソリン容器2個、花火と時限装置らしきものが発見…
容疑者はパキスタン生まれのアメリカ人ファイサル・シャザード30歳。
彼の動機と経歴が大きな話題を呼んでいる。。。
パキスタンの裕福な家に生まれ、留学、MBA取得、ファイナンシャル系の会社に就職,
結婚、家も買って去年アメリカに帰化。。。。まさにアメリカンドリームを成し遂げた、
移民の鏡!? そんな彼がなぜ?謎は深まるばかり。

ニューヨーカーは911の経験があるのでちょっとの事ではあわてませんが、
あれが爆発していたら、と思うと恐ろしい、というのが本音。

そんなニューヨークですが、市民の生活は至って平常、
以前もレポートした
トライベッカ・フィルムフェスティバルも先週末無事終了しました。

実はこの映画祭、去年の「おくりびと」の滝田監督に続き、
今年も日本のフィルムメーカーが招待されていました。
TETSUOでインターナショナルなカルトディレクターになった
塚本晋也監督
今日は彼の声も聞きながら、映画祭を振り返るレポートです。

2週間前に主催者デニーロのコメントお届けしましたが、
このフェスティバルの主役はセレブや映画ファンだけでなく、
地元ニューヨークのファミリーも、このイベントたっぷり楽しみました。

フェスティバルの中でも、
特に地元ニューヨーカーに人気が高いのが DRIVE IN THEATER


古き良き時代の伝統を受け継ぐドライブインシアターは
トライベッカ地域でも、自由の女神を見晴らす、ウォーターフロントの広場に
巨大スクリーンを設置。     
drivein_overview.jpg<ニューヨークハーバーを見晴らすこんな会場>


初夏の週末、夕暮れを楽しみながら映画鑑賞できて、しかも入場は無料! 
さらにフリーポップコーンつき。
drivein_side.jpg


さらには併設のアトラクションエリアで、子供達はフェースペインティングしてもらい、
映画の前にはステージで、フラフープコンテストまであって盛り上がりました。
毎年これを楽しみに来るニューヨーカーも多いんです。
drivein_stage1.jpg


若いお母さん、ローズさんと二人の小さな女の子は、
二人ともお姫様のフェースペインティングをしてもらってごきげん。
20代の映画ファンの女性3人組は、
「子供の頃見た大好きな映画BIGを見に来た」と言っていましたが、
トム・ハンクスの名作「BIG」
これは日本で言えば「となりのトトロ」みたいな存在?
大人も子供も大好きです。

Drivein_kids.jpg
<開演を待つ子供達>
drivein_kids2.jpg


この他に先週末にはストリートフェスティバルも開催され、
トライベッカフィルムフェスティバルは、
映画コミュニティとニューヨークのコミュニティが
自然体で楽しむ素晴らしいイベント。
drivein_stage3.jpg<見ている子供達も真剣!>

drivein_stage4.jpg<こんなに小さいのにむちゃくちゃ上手い!>

drivein_kids3.jpg


後半は「TETSUO BULLET MAN」で参加した映画の塚本監督の
ラウンドテーブルディスカッションのもよう。

ラウンドテーブルというのは、およそ10人のメディア関係者が
文字通りテーブルを囲んで、クリエーターやゲストと歓談形式でインタビューするというもの。

塚本晋也監督といえば。1990年に発表され世界的なカルトムービーになった
「TETSUO」

本人の望むと望まないにかかわらず、人間のからだが鉄になって、人間兵器になってしまい、さまざまな敵と戦い、街を破壊せざるを得なくなる。
カフカにも似た不条理なお話。
これ1作で塚本監督は世界中の映画マニアの間でカルト的存在になりました。

その20年後に作られた
「TETSUO THE BULLET MAN」が今回トライベッカに招待され、
ワールドプレミア、世界初上映作品として上映。

実は20年後にオリジナル公開直後に、アメリカで作らないかというオファーがあったが実現しなかった。だから20年間ずっと暖めていたし、アメリカ人で英語というのは当然だったんですね。

しかしなぜ舞台は東京なのか?

ニューヨークを考えているうちに911が起こってしまった。
だからニューヨークを壊すのではなく、東京を壊すべきだと思った。

そしてもうひとつ、
戦争が終わって60年たった今、東京には戦争を知らない世代、
暴力の恐ろしさを知らない若者と、戦争をしようとする人達がいる。
そういう中で暴力を使うべきかそうではないかを悩むTETSUOを描きたかった。

塚本監督は東京を舞台にすることで、世界にこんなメッセージを送っているんです。

ところで鉄男=アンソニー役のエリック・ポシック。
実は彼もともとTETSUOの大ファンだったそう。

そして塚本監督にどんなディレクションを受けたのか、という質問に対し、
アンソニーはとても“ヤシャシイ“キャラクターだから、
ヤシャシイ、ヤシャシイと何度も自分に言い聞かせ続けた、と言っていましたが

ヤサシイという日本語、アメリカ人には発音難しいんですよね。

闘いや破壊だけでなく、
優しいという日本人が大切にする価値観も、この映画を通じて発信されたのかもしれません。

日本でも間もなく今月22日に公開
監督が「これは見るというより体感する映画」なんて言っていましたが、
見る人に音と映像で挑戦してくる、闘いを挑んで来る映画と言ってもいいかも。

世界の人が見たらどう感じるんだろう、なんて思いながら見ても面白いかも。

おくりびと、TETSUO

さまざまなメッセージを持った新しい色々な日本人の作品を、
どんどん出して来てほしいと思います。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年04月29日

4月29日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Showa-Day from NYC

今日の日本は昭和の日、

昭和の日は英語で。。。 Showa day

ちなみに、憲法記念日はConstitution Memorial Day
子供の日は、Children’s Day

アメリカにはGWはありませんが。。。。

これはあります。KARAOKE
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実はSUSHIIと同じで、もう英語です。

発音は、キャラオケ。

しかし、SUSHIと違うのは、
みんなKARAOKEの存在は知っていても、体験した事がある人はまだ少ない。
しかも、日本から来たものだと知っている人も、ほとんどいない。

でもこのカラオケ、
NYでは、特に若者の間で人気急上昇だったりします。。。
アメリカ人歌うの大好きですからね!

地下鉄の中で、i-podにあわせてラップしている若者、
ただ鼻歌を歌いながら歩いている人とも、よくすれ違います。

そんなニューヨークだからこそのカラオケ事情、今日はレポートします。
                                                                                      
カラオケを知らない人は、多分ニューヨークにはもういないかも。
ところが面白そう! やってみたい! と思っても、
どこに行けばカラオケマシンが買えるのか、カラオケボックスがあるのかわからない。
実際売っているお店も、ボックス自体も少ないからです。

実はこれだけカラオケという言葉だけが浸透しているには理由が。。。。

かつて80年代、日本でカラオケブームが起きた頃、
日本の大手カラオケ会社がアメリカに大規模に進出して、
それなりの人気になったんです、
でもその後下火になって、撤退してしまったんですね。

しかし90年代の後半から、NYでぼちぼちオープンしはじめたカラオケバーが、
NYのホットスポットになったんです。

もともと歌うのが好きなニューヨーカー。
クラブに行く感覚でカラオケで歌う、というのが、
ヤッピーの間で、ちょっと変った人気の遊びになりました。

1週間にⅠ回、カラオケナイトをやるライブハウスなんかも出てきました。
アメリカには、バンドが入って素人が好きな曲を歌える、
オープンマイクというイベントがよくありますが、
バンドのかわりにカラオケ、というわけです。

そうこうしているうちに、
NYで増え始めたのがカラオケボックス。
日本では当たり前のボックス形式はNYでは新しいスタイルで、
まだ10数件程度ですが、
値段も安いので、若い大学生などのお客さんが来るようになりました。

さあここでいったい彼ら、どんな曲を歌ってるのか、興味ありますよね?

実はこのカラオケボックスの経営、またはマシンレンタルで
ニューヨークのカラオケ文化を盛り上げている会社があります。
ジャパニーズニューヨーカーの会社KARAOKE CHAMP

このKARAOKE CHAMPのオーナーに聞いてみたところ、
流行に関係なく、とにかく一番歌われている定番ソングは、
ジャーニーのDON’T STOP BELIEVIN’ だそうです!

実は私のアシスタントのTONYもカラオケ大好き。。。

TONY「カラオケ、好きだよ。
僕がよくいくのはKARAOKE DUETっていうお店で、
アフターワークのハッピーアワーは1時間4ドルで安いんだ
何を歌うか?
普通のアメリカのロックとかポップだよ。
,WEEZERとか、NINE INCH NAILSとか
ポップだったらLADY GAGA、マドンナ、ブリットニー。」


そう、そしてTONYもお得意、ニューヨークで今一番みんなが歌っているのは
LADY GAGAのPOKER FACEです!

さて後半は、NYのカラオケの特色

KARAOKE CHAMPによると、
NYのカラオケのお店は、バーとボックス両方あるのが普通。
バーでは、他のお客さんもいる前で歌いたーい! という人向け。
でも、人気はやっぱりカラオケボックス。
見ず知らずの人の前で歌うのは恥ずかしい、という人が、
意外と多い。

前半も登場してくれた私のアシスタントTONYは

TONY「カラオケの良さは、普段出せない自分を出せるところだと思う
グループで行って、みんなでお互いに「がんばれ!」って応援するから、歌う勇気が出るしね」

こういうところは、日本もニューヨークもいっしょですね。

そしてここ数年の特色は、パーティのカラオケレンタル。
ニューヨーカーはパーティ大好き。
個人のバースデーパーティや企業のパーティでも、バンドを入れたり、DJを入れたりします。
この不況で、かわりにカラオケをレンタルする人が増加。

カラオケボックスも、プライベートパーティ感覚で、
安上がりで楽しめるのがウケている。

One7.jpg


しかも、彼らはカラオケをやりながら、踊る!
Toptunes1.jpg


クラブの機能もカラオケが兼ねているのです!
Toptunes2.jpg

さらに、こんなカラオケも、
私がよくNYの紀伊国屋ブックストアでやっているJ-POPのイベントで、
この間、コスプレカラオケをやりました。

コスプレの子たちが自分のI-PODに好きなアニメの曲のカラオケを入れてきて、
ガンダムの主題歌とか歌いまくってました。

さまざまな人が、さまざまな楽しみ方ができるカラオケは、
これからNY、そしてアメリカでもっと盛り上がって行きそうです。

写真協力:KARAOKE CHAMP


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年04月22日

4月22日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Earth Day from NYC

NYでもアースデーを明日に控えて。。。
自然のパワーを実感する毎日。。。くしゃみが!
花粉が例年より10日ほど早くピークになっています

そしてヨーロッパでは火山灰。、ニューヨークにも影響が及びました
先週末は1000人が市内のエアポートで寝泊まりしましたが、
ようやく少しずつフライト再開しているようです。

実は今日からスタートした
トライベッカフィルムフェスティバルに招待されているヨーロッパの監督や俳優も、
ニューヨーク入りが遅れたりキャンセルが出たりしています

この、ロバート デニーロ主催のトライベッカフィルムフェスティバル

去年はアカデミー外国語賞受賞「おくりびと」のアメリカ初上映があり、
滝田監督のインタビューもお届けしました。
ただ「おくりびと」の話ばかりで、
映画祭の話をあまりしなかったような。。。?

ニューヨークだからインターナショナルなのに、とってもローカルな映画祭。
トライベッカ・フィルムフェスティバルを今日はレポートします。
                                                                                      
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映画の街といえばハリウッド、
でもニューヨークも負けないくらい映画の街。
ニューヨーク市に出される映画やテレビ撮影の申請は年間3万件
1年365日しかない事を考えると、どれほどのものか想像がつくでしょう?

街中が映画のセット状態のマンハッタンでは、ロケは日常生活の一部、
「ん、またやってるな」という感じなのです。

今日からスタートしたトライベッカ フィルムフェスティバルも、
そんな街のご近所の映画祭感覚。
もちろん主催者ロバート・デニーロ自身、トライベッカ地区の住人です。

もともと911で大きな打撃を受けたトライベッカを復興させよう、
そしてハリウッドとは違う、ニューヨークの映画シーンを作ろうと
2002年に始まったトライベッカ フィルムフェスティバルも、今年で9年目。

今年は。。。44本のワールドプレミア(世界初公開)作品含め12日間に
500本の映画を上映 (今夜は3DのShrek Forever Afterのプレミアがありました) 
およそ35万人の映画ファンが参加


そして.今年の大きな特長は
バーチャルフェスティバル

ニューヨークまで来れない人のために
バーチャルパスを買えば、アメリカならどこからでも
12本のプレミア映画が見られる。
レッドカーペットなどのイベントにもアクセス

そして、世界中どこにいてもアクセスできるフリーコンテンツもあります。

こうしたテクノロジーは素晴らしい
でもトライベッカ フィルムフェスティバルが一番大切にしているものは、
テクノロジーではありません。
主催者であるロバート・デニーロのスピーチです。
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「まずこのフェスティバルをサポートしているみなさんへのお礼の言葉から始めたい。
このフェスティバルが実現できるのも、何千人ものボランティアががんばってくれているから。
そのボランティアも世界23カ国にわたっている。
これから12日間、ニューヨークのみなさんにフェスティバルを楽しんでほしい。
僕も既にドキュメンタリーを何本か見たけれど、素晴らしい作品ばかり。
みなさんからどんな感想が返ってくるか、本当に楽しみです。」

そう、デニーロの言葉通り、このフェスティバルが一番大切にしているのは、人。
作品もそんな、世界の人の生き様や生活を描き出したドキュメンタリーが多い。
もちろん、環境をテーマにした作品もあります。
まさにインターナショナルな街にふさわしい、
世界の人が主役のフェスティバルと言えるでしょう。

実は今回の開会プレス会見のゲストは、2007年トライベッカ受賞作品
「TAXI TO THE DARK SIDE」で、同じ年のオスカーも受賞した
新進のドキュメンタリー監督。アレックス・ギブニーでした。
彼は今年3つのドキュメンタリーをここで発表しています
テーマも、アルカイダから、セックススキャンダルで失墜した
スピッツアー元ニューヨーク知事まで。。。
Tribeca2010_1.jpg


911の痛みからスタートしたからこそ
世界の人を結ぶ映画祭にしたい、それがトライベッカ・フィルムフェスティバル


クリエイターたちがとらえた世界の人が発信するメッセージを
とにかく多くの人に伝える
テクノロジーを利用して多くの人とつながる事で
ハリウッドとは違うパワーを持つ

伝えるメディアとしての映画を、ハリウッドとは違う切り口で育てるぞ! という
映画祭の気合いを感じます。

ちなみに、ハリウッド的なド派手な仕掛けを期待して行くと、ちょっと気が抜けるかも。

映画館も街の普通の映画館。
でも毎年感じるのは、例えば平日夜11時からの上映なのに、
誰も知らない外国映画なのに。。。行列ができる

行列のオーガナイズをしているのも映画ファンのボランティア

みんな映画がほんとに好きなんです。
新しいものを自分が一番最初に見たい、という冒険も大好き。

平日の昼と夜11時以降はチケット8ドルという値段もうれしい。(プライムタイムと週末は16ドル)

かと思えば審査員の名前を見ると。。。
Aaron Eckhart, Jessica Alba ,Whoopi Goldberg ,Selma Blair,Brooke Shields ,Alicia Keys….
みんな近所のイベントに歩いて行く気分で参加しまう。

さらに世界のファッションブランド、
シャネルやグッチもスポンサーとしてサポートしています。

そして数々のファミリーイベント
期間中土曜日に行なわれるストリートフェスティバル
地元のファミリーイベントとしてすっかり定着。

そして、車に乗ったまま映画に見られる、アメリカンレトロなドライブインシアター
ハドソン川のウォーターフロントで。。。これが気持ちいい!
今年は懐かしいトム ハンクスのBIGなんかも上映。

本当に色々な顔を持つ
ニューヨークという街をそのまま映画祭にしたようなイベント。

そしてあなたも映画1本見るだけでも、そんな街の映画祭に参加している気持ちになれるんです。
これは楽しい!

もしGW中にNYに来るチャンスがある方はチェックしてみてください。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年04月15日

4月15日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy April from NYC!!
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ヤンキースホーム開幕戦! ヤンキース対エンゼルス

ヤンキースの優勝リングの贈呈式、見ました?
エンゼルスのユニフォームを着た松井秀喜選手が、
元チームメートとファンの熱い歓迎の中で、リングを受け取る姿。感動的でした。

中継のアナウンサーはBITTER SWEETと、と言っていましたが、
あれだけ愛されて、ついにヤンキースを優勝に導いた松井選手が今はライバルチームにいる。
ニューヨークのファンもほろ苦い気持ちをかみしめていました。

ところでセレモニーで手渡されたリング、偽物おもちゃのリングだったそうですね。
元チームメート、デレク・ジーターのいたずらで、
スタジアムの真ん中で、もらった瞬間開けてびっくり! という場面を想定していたのに、
礼儀正しい松井選手は贈り物をすぐにあけなかったから、
あてがはずれてみんながっかり、だったそうです。
いかにも松井選手らしい話、とニューヨークタイムスには書かれていました。
やっぱりそういうところ、日本人ですよね。
開幕早々はじけているのは松井選手だけではありません!


ここ数年日本からやってくるバンドが、どんどん増えています。

そのひとつ、チャットモンチーです!

日本のバンドが何組か集まって、アメリカを数カ所ツアーする、
ジャパンナイトツアーに参加したんですね。

今日はニューヨークのライブシーンの話、
チャットモンチーのインタビューを中心にお届けします。


アメリカには、SXSWフェスティバルという、
毎年3月にテキサス、AUSTINで行われる全米最大の音楽見本市があります。
もう何百というバンドが、街中でライブをやって、
世界の音楽関係者が、これから売れそうなバンドを探しに来ます。

そのイベントのひとつがジャパンナイト。

このフェスティバルの後はツア−を組んで、
ニューヨーク、ボストン、ロサンゼルスなど全米7カ所をまわりました。

今年JAPAN NITEに参加したバンドは、
OKAMOTO’S, OMODAKA, RED BACTERIA VACUUM, JINNY WOOPS
そしてCHATMONCHY
徳島出身の女性3ピースバンド
Eriko (guitar and vocal), Akiko(bass), and Kumiko (drums)


CHATMONCHYは、今回アメリカデビュー
演奏する前から人気ミュージックマガジン
SPIN MAGAZINEに「SXSWフェスティバルで絶対に見逃せないバンドのひとつ」と
いちおしされていました。まさにこれからアメリカで売れそうなバンド! という事です。

このハイプに、プレッシャーはなかったのか聞いてみたところ。。。

いきなり英語で答えがかえってきました。

あきこさんの答えは
「アメリカで演奏する事にプレッシャーはありませんでした。
私たちはシンプルなバンドです。だからシンプルに演奏して、シンプルな反応を期待していました。」

実は彼女達アメリカに来るために、かなり英語の勉強をしたようです。

3人ともそんなに勉強してない! と言いながら、
アメリカ人のメディアとも体当たりでしゃべっていて、
さすがと思いましたね。


さて、初めてのアメリカでのライブ、
自分たちはシンプルなバンドだから、シンプルな反応を期待している、と言っていましたが、
実際お客さんの反応はどうだったんでしょう?

「日本だと曲をすごく知っていてきている人もすごく多いし、
ライブ好きというコミュニティがマイノリティなんですが、アメリカの方はみんなが音楽が好きで、
よかったら前につめてくる、みたいなすごくストレートなリアクションでした。」

そう、ニューヨークのライブのお客さんって、初めて見たバンドでも気に入ると、
すごく盛り上がって応援してくれるんです。
新しいバンドを発見するのが楽しみで、ライブにやってくる人も少なくありません。
ニューヨークのライブハウスは料金がすごく安い($5~$20くらい)だから気軽に見にくる。
そして、せまいライブハウスではお客さんとステージもとても近い。
そういう雰囲気がチャットモンチーとても気に入ったみたいでノリノリでした。

一見かなりかわいい女の子たち。アメリカ人の間に入るとちっちゃく見える3人が、
アメリカのバンドも顔負けにめちゃくちゃハードに飛ばしていくから、
ライブハウスに集まったロックキッズたち、ぶっとんでましたね。
日本の女子のバンドが、アメリカのでっかいお兄ちゃんたちをあそこまで
ノリノリにできるなんて、見ててもうすごく気持ちよかったです。
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彼らアメリカでライブ体験、すごく楽しんでいたし、自信もついたみたいで、
必ず戻って来ると約束してくれました。

最後にバンドのこれからの目標を聞いてみたら、こんなふうに答えてくれました。
 
「3人が健康で楽しく続けられるバンドでありたい。すごく極端に言えば、
やりたいと思う時にやれる曲をちゃんと出せるよう意思表示したり、
これがしたいと健康的に思える状況を自分たちで作れるようにしたい。」

健康的な状況も「自分で作る」
このポジティブな3人のエネルギーは言葉を越えて音楽ニューヨーカーに伝わったと思います。

サウンド的にもアメリカ人にもわかりやすいシンプルなロックサウンドなのに、
こっちに絶対ないタイプのバンドでユニークだし、
演奏はうまいしキュートだし、
どこか飄々とした無国籍なテイストもあって、
アメリカで成功できる要素を持っているんじゃないでしょうか?
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Chatmonchy photo by Mayumi Nashida

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年04月08日

4月8日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク夏です。
Street_1.JPGいきなり30度を超えてツーリストも。。。

今日水曜日の最高気温は。。。。32度!! もちろん歴代新記録!
(平年の最高は15度くらい)
Tシャツ。。。。。タンクトップにビーサン

Street_2.jpgサイドウォークカフェも満員

日本の春といえば桜
ニューヨークには桜の木ほとんどありません

かわりに、ニューヨークの桜、ともいえるのが、
桜にちょっと似た白い花が満開になる、ハナミズキ。
Flower_2.jpgハナミズキという花です


ニューヨークはこの花が咲き乱れています。
Flower_1.jpg今NYはこの花が満開

Flower_3.jpg花見はしないけど、この通り。。

いきなり夏!のニューヨーク、
メジャーリーグもいきなり全開です。

ヤンキースからロサンゼルスエンゼルスに移籍した松井秀喜選手、
月曜日の開幕戦にいきなりホームラン!! 
アメリカに住む日本人としては大事件

そして今週末はゴルフのマスターズ
国民的アイコン、タイガー・ウッズがスキャンダル後初めてプレイするということで、
これはもうアメリカ全国民のアツいまなざしが。。。。

今日はニューヨーク在住のスポーツ観戦ファン、佐藤めぐみの
スキャンダラスなアメリカンスポーツレポートをお届けします。
アメリカの4月は、メジャーリーグ開幕の季節

ヤンキースは日曜日の開幕戦をアウェイでスタートしました。
ボストン レッドソックスの本拠地、フェンウェイパーク。

しょっぱなから珍しい宿命のライバル対決カードです,

松井秀喜選手はもういませんが、
かわりにリリーフ登板した岡島投手が勝ち投手になったりして、
日本人メジャーファンとしては嬉しい開幕でした。

今夜行われた第3戦ではヤンキースが勝って勝ち越し!

さあ一方、ヤンキースからエンゼルスに移籍した松井秀喜選手は、
エンゼルスでの開幕戦に、開幕ホームランを打ちましたね。

これにはアメリカのメジャーファンはびっくりしました。
ワールドシリーズで活躍したりMVPになった選手、
次のシーズンは立ち上がり不調、というパターンが多いし、
年齢や膝の事もあって、みんなそれほど期待はしていなかったからです。

ESPNのサイトには、
「年齢や故障の影響など、多くの疑問に松井はバットで答えてみせた。
エンゼルスは非常に安い買い物をした」とコメント。

また、カリフォルニアのファンは松井選手をとりまく見た事のないような
日本の報道陣の数にびっくりしているとも書かれていました。

面白かったのは、エンゼルスに負けたツインズのファンブログで、
「ピンストライプを着なくなっても、やっぱり松井にやられた」

その松井選手、来週ヤンキースのホームでの開幕戦で、
対戦相手のエンゼルスといっしょにニューヨークに戻ってきます! 
すごく楽しみ!

Matsui.JPG地元チーム以外は報道しないスポーツ紙も

さてさて、ヤンキースにさきがけて、ホームで開幕したのが、
ニューヨークメッツ。

ブルペンにはいったルーキー五十嵐投手、
そしてマイナーリーグから上がって来た高橋投手。
五十嵐投手はメジャーにアジャストするのにちょっと時間がかかっているようですね。

オープン戦ではアップダウンが激しく、
本人が「精神的にちょっと疲れ気味」とコメントした事などが、
タイムスの記事に書かれていました。

実は今年も優勝候補のヤンキースに比べ、メッツは今年もあまり期待されていません。
でも二人ともマイペースでがんばってほしいです。

さて、後半は明日から始まるゴルフのマスターズ、
ニューヨークで騒がれているのは、もちろんタイガーの復帰。

毎年4月のマスターズはメジャーと並ぶ国民的イベント

でもそれは、タイガーウッズがいるからこそ、と言っても過言ではありません。

アメリカ人にとって、ゴルフは野球に比べると、かなり高級なスポーツ。
限られた人がするもの、見るものだったのはほんの15年前
それを180度変えてしまったのが、タイガー ウッズでした。

特に、全米で最も敷居が高いと言われるマスターズに優勝したのは大きかった
おかげでテレビのゴルフ中継の時間も増えました。

実はあのスキャンダルの後、タイガーが大会に出なくなって一番泣きたかったのは、
テレビ局とスポンサーだと言われています。
タイガーが出ないおかげで、視聴率がガタ落ちしてしまったからなんですね。

だからこそ去年秋のタイガーの浮気スキャンダルは、
国民的な大問題になったんです。
日本から見ていたみなさんは、
アメリカ人がどれだけ大騒ぎしたか、あまりピンと来ないかもしれませんね。
セレブの浮気なんてよくあることですものね。


でもタイガーの場合、
後から後から、「私も私も」と女性が名乗り出てあっと言う間に9人! 
10人目の大台に乗るか? なんて書かれたりして、
まるでマンガでした。

いや、アメリカ人は驚いた。
タイガーはまったくそういうタイプに見えなかったから。
真面目でゴルフ一筋の好青年だと思われていたから、
「だまされた!」「若者のお手本として失格!」
と本気で怒った人も多かったんです。

2月に事件以来初めてテレビに出て、謝罪会見した時も。
あやまっているにもかかわらず
「本気で反省している感じがしない」とまた怒られてしまいました。

そのタイガー ウッズ。
あの会見以来初めて
マスターズに先駆けて、ジョージア州オーガスタのナショナルゴルフクラブで、
現地時間の火曜日に記者会見しました。

およそ40分にわたる会見のもようは、もちろん全米に生中継、

タイガーは「今回のことで自分と初めて向き合って考えた。メディテーションを実行し、
母の宗教である仏教のおかげで自分は変わったと思う」

今回はスポーツ記者中心だったこともあって、
もう許してもらってもいいかな、という雰囲気。

タイガーもそれで気を許したのか、こんな発言も

「集まってくれた2万人ものファンの暖かい歓迎に心から感動したよ。」

ところがこの発言のおかげで、またもやメディアにあげあしとられてしまったのです。

次の日のニューヨークの新聞、
デイリーニュースとニューヨークポストはまったく同じ写真
タイガーがファンに向かって握手を求めている写真を使って、
ポストの見出しは
「GIVE ME SOME SKIN」これはスラングで、握手しようよ、とか
最近日本でもよくやる 「HI FIVE」のこと。

ところがデイリーニュースは同じ写真の上に巨大な字で、
「20,000 LOVERS, タイガーの2万人の愛人たち」

Tiger.JPG「タイガーの2万人の恋人!」

その下に小さな字で
あ、いや失礼、愛人じゃなくて、2万人の観客たち、の間違いでした。

かつてのタイガーだったら、こんなふうに書かれたり絶対しなかったろうに、
ギャグのネタになって気の毒、というより、
逆に肩の力が抜けて、もっと強くなってくれることを、
ファンとしては期待しています。

さあそして、タイガー以外の注目プレイヤー、
日本の片山晋呉選手、そして石川遼選手。
今回も日本人の活躍がアメリカのテレビでもいっぱい見れるのも、
やっぱりタイガーのおかげです!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年04月01日

4月1日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy April!

私のレポートも2年目、新たな気持ちで面白いニューヨークの話題をお伝えしますので、
どうぞよろしくお願いします!

ニューヨークは3/31 今日は久々に暖かくなりましたが、
この1週間またまた大雨が降ったんです。

おかげで少しずつ花のつぼみもふくらんで。。。今度の日曜はイースターサンデー。
イースターパレードには、花や鳥がいっぱいついた、ハデハデな手作り帽子をかぶるのが伝統!
ニューヨークにもようやくフラワーズな季節がやってきました!!

そんなニューヨークから、今日の話題は、
新シリーズ?「これがあるからニューヨーク!」第一弾!

ニューヨーカーが、いやもしかしたら日本人も大好きな「ショップ」

店内はカラフルで1年中春のよう、しかもおいしそうな匂いが。。。
SOHOにある超人気デリ、DEAN&DELUCA
トートバッグ、みかけたことない?

今日はこのDEAN&DELUCAにあなたも行った気になれる? レポートです。

ニューヨークのSOHOといえば、シャネルやルイヴィトンなどのブランドショップから、
ビクトリアシークレット、H&Mからユニクロまで、世界の有名店が建ち並ぶ、
インターナショナル・ショッピングタウン。

プラダのちょうどななめ前にある、ガラス張りのスタイリッシュなお店が、
DEAN&DELUCA
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中に入ると目の前には季節の野菜や果物がカラフルに積み上げられてまるでお花畑のよう。
そして何ともいえない芳香を放つ世界のチーズ、その奥は美味しそうなお肉、
反対側は新鮮なお魚、ケーキにクッキー、チョコレート
ありとあらゆる世界のおいしいものが行けども行けども並んでいて、
もういるだけで癒されてしまう? そんなお店。
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いつもお客さんでいっぱいのこのお店。
実は、まわりにあるどんなブランドの店よりも、ずっと歴史が古いんです。

お店のスタッフ、ここの仕入れからディスプレイ全部を仕切っている
ヘッドマーチャントのマイケルさんによれば、
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DEAN&DELUCAは1977年、
イタリア人のDEANさんとDELUCAさんが、ヨーロピアンスタイルのデリとしてオープン。
それ以来、最高の食材だけにこだわったデリとして、知らない人はいないお店になりました。
お店ができた当時はこのあたり、ブランドの店は一件もなかった。
かわりにアートギャラリーとアーティストのアトリエが並んでいるアートの街でした。
他にレストランも何もなかったから、DEAN&DELUCAはたちまち、
アートの街の人気スポットになりました。

当時からずっと通って来ているお客さんもいるんですよ。
まわりは全部変ったけれど、この店はかつてのまま。。。
古くからのニューヨーカーにも、世界中のツーリストにも愛されるランドマーク的お店。

日本人のお客さんもつかまえました。

待ち合わせに利用したり、
仕事のあいまにエスプレッソをさっと飲んだり、週に2回は来ていると言ってました。
高い天井の店内やクラシック音楽が優雅な気分にしてくれる、都会の喧噪の中でのいやしスポット。。。
そう、ここの人気は入り口を入ったところにあるエスプレッソバー。
いれたてのヨーロピアンコーヒーと、
デリの中で買ったものがすぐに食べられるカウンターがあります。
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SOHOにやってくるツーリストのランチスポットにも。。。
ヨーロッパ人のグループ、意外なものを食べていました。何でしょう?

実はSUSHI、パックに入ったお寿司でした。

以前からお伝えしているように、ニューヨーカーはお寿司が大好き。
街中のデリにはたいていパック入りのお寿司がおいてありますが、
ここDEAN &DELUCAではどこよりも早く始めたお店でもあります。

そしてお寿司だけではありません。
前半も登場したお店のヘッドマーチャントのマイケルさんによれば

ここで扱っているたった一つしかない手作りのモノたち。
サメ皮のワサビおろしや、銅とブリキでできたショウガおろし、四角い卵焼き器、そして鉄瓶。

こういった日本の台所用具や食材が、今ニューヨークの食にこだわる人達の間で
徐々に人気急上昇しています。
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マイケルさんによれば、
僕は日本に行くとこういうモノばかり探しているけれど、
東京の若者はすごくアメリカナイズされていて、日本の伝統のモノについて
まったく知らないので驚くこともある、そうです。

東京がアメリカナイズされているように、ニューヨークももっと
ジャパナイズされたら面白いな、なんて思います。

イタリアのおいしいもの、フランスのすてきなもの、そして日本からの古くて新しいモノ。
世界中のおいしいものがいっぱいのDEAN&DELUCA。
マイケルさんは「ここは画材店のようなもの、
最高の素材を揃えて、後はお客さんが好きなように絵を描いてくれてばいい」
と表現していました。

アートの街SOHOで生まれたインターナショナルなデリ、DEAN&DELUCAは、
まさにニューヨークならでは。

「これがあるからニューヨーク」なお店なんです。

みなさんもニューヨークに来たらぜひよってね!


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PHOTO BY ROMI UCHIKAWA
(except for exterior shot)


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年03月31日

3/31(水)は、アメリカ ロサンゼルス在住のフラワーレポーター、円城寺 薫さんからの報告です!

円城寺 薫さんは、アメリカ在住14年。シンガーソングライターでいらっしゃいます。
  
★エンゼルス松井選手について

*現地でのメディアの報道 評判はずばり?
     
⇒メディアの評判はとても良さそうです。ヤンキース時代の活躍ぶりがあるので、同等の活躍を期待されているようです。
    
*エンジェルスファンの反応 
    
⇒ファンの反応もとてもよいですよ!
松井選手のレプリカユニフォームは オープン戦の段階で 売り切れてしまうほどの人気です!
   
*その他松井ネタ(例えば既にレストランやお土産屋さんで松井グッズ登場とか)
    
⇒スタジアムと同じ地域にある「松井」レストランでは松井選手のエンジェルス入団を祝って 55%オフのメニューもありました。
   
4/7の試合でエンジェルスはあるギネスの記録更新を狙っています。それは、55番がはいった 赤いポンチョで球場を埋めること。ギネスの記録は1万人台なので、満員で5万人入るエンジェルススタジアムだと、記録の更新は可能ではないか!とされ、松井人気には期待されています。
     
ちなみに、ルームメイトと一緒に その日は試合を観に行く予定です!
    
   
*役に立つ一言

"Good Luck!"

日本でも聞き慣れてる方は多いますが、アメリカでは、「頑張って」「応援してます」という意味で使われることが多いです。


LAの街では もうサクラが満開です。
カリフォルニアの桜は日本の企業が品質改良して寄付したもので、"Pink Cloud"といいます。ぼんぼりみたいに花の部分が固まって咲いてるのが、特徴です。
↓先週末のBalboa Park での写真です。
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★円城寺 薫さんのHPなど★
ブログ⇒http://ameblo.jp/kaoruenjoji
  
音楽試聴用の myspace のサイト⇒http://myspace.com/kaoru2equals1music
  

3月29日(月)世界で活躍するダンサー、ケント・モリさんにインタビュー

今日は世界で活躍されているダンサー、ケント・モリさんにお話を伺いました。


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ダンスは12歳から13歳のころから始めたというケントさん。
当時マイケル・ジャクソンのCDをご両親に買っていただいたのがきっかけだということです。
ご両親は昔から洋楽、特にマイケルが大好きだったそうです。それがきっかけで洋楽を知るようになったそうです。


本格的にダンスを始めて、日本でも習っていたというケントさんですが、その中で素晴らしいダンサーにも出会い、交流を深めた事がロス行きに繋がったと話してくれました。

その後、単身アメリカに渡ったケントさんは週に1度ダンスのレッスンを受けていたそうですが、ご自分自身でダンスを勉強されていた方が多かったそうです。(以外ですね)

アメリカに渡るきっかけ、そしてダンスをするきっかけも全てマイケル・ジャクソンの影響が大きいと話してくれたケントさん。

そして2009年ご自身の夢であったマイケルと共演するチャンスを得たケントさんでしたが、残念ながらその当時はマドンナとの仕事があったためにその夢は叶いませんでした。


マイケル自身、そして彼のエンターテインメント性、すべてに憧れ、マイケルの魅力は「ダンスのテクニックもNO.1だけど、心を表現しているところが素晴らしい。彼の伝えたいメッセージがそのまま伝わってくるんです」と話してくれました。


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「心を素直に表現することがダンスの一番の大事なところ」だというケントさん。

これからも世界で活躍するケントさんを応援していきたいですね。

2010年03月25日

3月25日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Spring!

最高気温20度以上に上がった週末の後、
じわじわと下がっている気温、
今日の最高17度、でも最低4度はちょっとつらい。。。週末の最低は零下の予報。
ニューヨークの春は、その気にさせて、なかなかちゃんと来てくれません。

日本は桜前線急上昇中?

ニューヨークの桜のシーズンは4月中旬から下旬。
でもここ数年早くなっているような。。。

ちなみにニューヨークから車で6時間南に走ったワシントンDCからは、
そろそろつぼみが膨らんで咲きそう、という情報が入って来ています。


日本の3月から4月にかけては、
受験、卒業、入学、就職(みなさんおめでとう!)
人生が変るようなビッグイベントが続いて、
桜前線がパーッと日本列島を駆け抜け。。。ドラマチックですね!

でもニューヨーク〜アメリカは大分違います。卒業は5月、入学は9月だし、
ではアメリカ人は何で春を感じるのでしょうか?

20代の男性アシスタントに聞いてみたら、思いコートを脱いだ後に覗く女子の素肌?だそうです。
こういう事は万国共通?

たとえば、先週レポートしたパレード。
St. Patrick’s Day Parade
これはニューヨークに春を連れて来るイベントとしては、かなりビッグ

でも子供達は、ニューヨークに春を連れて来るのは、ゾウさん!
と言うかもしれません。

何はともあれ、
ニューヨークはこれで春を知る!
その1、パレード

先週のSt. Patrick’s Paradeを皮切りに、4月に入るとパレードが続々。。。

4月4日日曜日、Easter Parade
イースターサンデー、キリスト教の復活祭には5番街で
手作りのハデハデな帽子をかぶったニューヨーカーがパレード

4月18日日曜日、Greek Independence Day Parade
ギリシャの独立記念日を祝うパレード、民族衣装を来たギリシャ系移民がパレード。

4月24日土曜日 Sikh Day Parade インド系移民の中のシーク教徒のパレード
サリを来た女性やターバンを巻いた男性が大集合。

実はニューヨークは春から秋まで、週末には必ずどこかでパレードをやっている、と言われるほど。

特に多いのは、エスニックパレード
世界の170カ国語を話す人が集まって住んでいるニューヨークだからこそ。

そして、これまで毎週末どこかで行われているのがこれ。

ニューヨークはこれで春を知る!
その2、ストリートフェア

ストリートフェアというのは、日本で言うお祭りの縁日とフリマがいっしょになったようなもの。

焼きトウモロコシ、クレープ、イタリアンソーセージ、イタリアンドーナツ、
レモネード、古着、雑貨、シーツ、枕、コスメ、何でも売っていてしかも安い。

今年は4月17日(土)イーストビレッジのストリートフェアからスタート
毎週末場所を変えてトータルで100回近く開かれます。

ニューヨークはこれで春を知る!
その3、サーカスのゾウさんたち
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これはニューヨーク恒例の一大行事。リングリングサーカス
ニューヨーク時間の明日25日から4月4日まで開催されます。
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世界最大のサーカス団が毎年この時期、
スポーツとエンタメの殿堂、マジソンスクエアガーデンにやってきて、
ニューヨークの子供達が一生に1度は見ると言われています。
サーカス自体も人気ですが、ニュースになるのはこちら。

このサーカス団のゾウさんだけは、マンハッタンへ徒歩で入るんです。

真夜中のマンハッタンのストリートを通る6頭のゾウさんたちのパレード。
今年は月曜日の夜に行われました。
真夜中なのに、パパといっしょに子供達がたくさん見に来ていました。

というわけで、
人間もゾウさんもメジャーリーガーも冬眠からさめたかのように、一気にはじけるニューヨークの春。

はじけると言えば、日本の春にはつきものの、花粉症。
ニューヨークではどうなってるか、知ってます?

後半はニューヨークの花粉症の話。
花粉症は英語で、POLLEN ALLERGY
POLLENは花粉、ALLERGYはアレルギー、

ニューヨークには花粉症なんてないでしょ? と思ってるかもしれませんが、あります。

ただ原因が違うんですね。
日本のスギの木はありませんから。
実は私も日本にいた時は軽く花粉症でしたが、
ニューヨークにいるとちょっと目や鼻がかゆくなるくらいです。
スギがないせいかな?

そのかわりニレ、カエデ、カバノキ、ジュニパーあたりから始って、
プラタナス、アッシュ、オークなんかが花粉を飛ばす4月から5月が春の花粉症シーズンのピーク。

ちなみにニューヨークの今日の花粉はニレ、カエデ、ジュニパーで、
暖かい気温のおかげで花粉の量もミディアムとハイの間。

春より秋の花粉症の方がつらい、という人も多いですね。
秋の花粉症の原因はラグウィードと呼ばれるブタクサ。
ヘイ・フィーバー(HAY FEVER)なんて呼ばれたりもします。

さらに「夏」の花粉症は春や秋ほどではないけど、さまざまな花や木、草に反応する人も多く、
晴れた日には絶対セントラルパークにいっしょに行ってくれない友達もいます。


そんな中で、やはり日本とアメリカの一番の違いは花粉症への対策。
日本人では花粉症にマスクが欠かせないでしょう?
アメリカのドラッグストアでマスクを探しても見つからない。
もともとアメリカ人には風邪をひいてもマスクをする習慣がないんです。

かつてはニューヨークをマスクで歩くとかなりブキミがられました。
今では、ブタインフルやら何やらで、街中がマスクをしている
日本やアジアの映像が入って来るようになったおかげで、
「アジアではマスクするんだ」という認識は高まっています。
でもやっぱり、マスクするニューヨーカー、見ませんねー。
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でもアメリカの究極の花粉症対策は「薬」。
飲み薬が中心で有名なのは
CLARITIN、ALLEGRA, ZYTEC、BENADRYL, TYLENOL ALLERGY, SUDAFED ALLEGY、
スプレー式のNASONEX, FLONASE ….数限りなく
テレビでもCMガンガン打ってます。
中には相当強力なものもあるので、ニューヨークで万が一花粉症になっちゃった時はご注意を!
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

3月25日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Spring!

最高気温20度以上に上がった週末の後、
じわじわと下がっている気温、
今日の最高17度、でも最低4度はちょっとつらい。。。週末の最低は零下の予報。
ニューヨークの春は、その気にさせて、なかなかちゃんと来てくれません。

日本は桜前線急上昇中?

ニューヨークの桜のシーズンは4月中旬から下旬。
でもここ数年早くなっているような。。。

ちなみにニューヨークから車で6時間南に走ったワシントンDCからは、
そろそろつぼみが膨らんで咲きそう、という情報が入って来ています。


日本の3月から4月にかけては、
受験、卒業、入学、就職(みなさんおめでとう!)
人生が変るようなビッグイベントが続いて、
桜前線がパーッと日本列島を駆け抜け。。。ドラマチックですね!

でもニューヨーク〜アメリカは大分違います。卒業は5月、入学は9月だし、
ではアメリカ人は何で春を感じるのでしょうか?

20代の男性アシスタントに聞いてみたら、思いコートを脱いだ後に覗く女子の素肌?だそうです。
こういう事は万国共通?

たとえば、先週レポートしたパレード。
St. Patrick’s Day Parade
これはニューヨークに春を連れて来るイベントとしては、かなりビッグ

でも子供達は、ニューヨークに春を連れて来るのは、ゾウさん!
と言うかもしれません。

何はともあれ、
ニューヨークはこれで春を知る!
その1、パレード

先週のSt. Patrick’s Paradeを皮切りに、4月に入るとパレードが続々。。。

4月4日日曜日、Easter Parade
イースターサンデー、キリスト教の復活祭には5番街で
手作りのハデハデな帽子をかぶったニューヨーカーがパレード

4月18日日曜日、Greek Independence Day Parade
ギリシャの独立記念日を祝うパレード、民族衣装を来たギリシャ系移民がパレード。

4月24日土曜日 Sikh Day Parade インド系移民の中のシーク教徒のパレード
サリを来た女性やターバンを巻いた男性が大集合。

実はニューヨークは春から秋まで、週末には必ずどこかでパレードをやっている、と言われるほど。

特に多いのは、エスニックパレード
世界の170カ国語を話す人が集まって住んでいるニューヨークだからこそ。

そして、これまで毎週末どこかで行われているのがこれ。

ニューヨークはこれで春を知る!
その2、ストリートフェア

ストリートフェアというのは、日本で言うお祭りの縁日とフリマがいっしょになったようなもの。

焼きトウモロコシ、クレープ、イタリアンソーセージ、イタリアンドーナツ、
レモネード、古着、雑貨、シーツ、枕、コスメ、何でも売っていてしかも安い。

今年は4月17日(土)イーストビレッジのストリートフェアからスタート
毎週末場所を変えてトータルで100回近く開かれます。

ニューヨークはこれで春を知る!
その3、サーカスのゾウさんたち
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これはニューヨーク恒例の一大行事。リングリングサーカス
ニューヨーク時間の明日25日から4月4日まで開催されます。
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世界最大のサーカス団が毎年この時期、
スポーツとエンタメの殿堂、マジソンスクエアガーデンにやってきて、
ニューヨークの子供達が一生に1度は見ると言われています。
サーカス自体も人気ですが、ニュースになるのはこちら。

このサーカス団のゾウさんだけは、マンハッタンへ徒歩で入るんです。

真夜中のマンハッタンのストリートを通る6頭のゾウさんたちのパレード。
今年は月曜日の夜に行われました。
真夜中なのに、パパといっしょに子供達がたくさん見に来ていました。

というわけで、
人間もゾウさんもメジャーリーガーも冬眠からさめたかのように、一気にはじけるニューヨークの春。

はじけると言えば、日本の春にはつきものの、花粉症。
ニューヨークではどうなってるか、知ってます?

後半はニューヨークの花粉症の話。
花粉症は英語で、POLLEN ALLERGY
POLLENは花粉、ALLERGYはアレルギー、

ニューヨークには花粉症なんてないでしょ? と思ってるかもしれませんが、あります。

ただ原因が違うんですね。
日本のスギの木はありませんから。
実は私も日本にいた時は軽く花粉症でしたが、
ニューヨークにいるとちょっと目や鼻がかゆくなるくらいです。
スギがないせいかな?

そのかわりニレ、カエデ、カバノキ、ジュニパーあたりから始って、
プラタナス、アッシュ、オークなんかが花粉を飛ばす4月から5月が春の花粉症シーズンのピーク。

ちなみにニューヨークの今日の花粉はニレ、カエデ、ジュニパーで、
暖かい気温のおかげで花粉の量もミディアムとハイの間。

春より秋の花粉症の方がつらい、という人も多いですね。
秋の花粉症の原因はラグウィードと呼ばれるブタクサ。
ヘイ・フィーバー(HAY FEVER)なんて呼ばれたりもします。

さらに「夏」の花粉症は春や秋ほどではないけど、さまざまな花や木、草に反応する人も多く、
晴れた日には絶対セントラルパークにいっしょに行ってくれない友達もいます。


そんな中で、やはり日本とアメリカの一番の違いは花粉症への対策。
日本人では花粉症にマスクが欠かせないでしょう?
アメリカのドラッグストアでマスクを探しても見つからない。
もともとアメリカ人には風邪をひいてもマスクをする習慣がないんです。

かつてはニューヨークをマスクで歩くとかなりブキミがられました。
今では、ブタインフルやら何やらで、街中がマスクをしている
日本やアジアの映像が入って来るようになったおかげで、
「アジアではマスクするんだ」という認識は高まっています。
でもやっぱり、マスクするニューヨーカー、見ませんねー。
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でもアメリカの究極の花粉症対策は「薬」。
飲み薬が中心で有名なのは
CLARITIN、ALLEGRA, ZYTEC、BENADRYL, TYLENOL ALLERGY, SUDAFED ALLEGY、
スプレー式のNASONEX, FLONASE ….数限りなく
テレビでもCMガンガン打ってます。
中には相当強力なものもあるので、ニューヨークで万が一花粉症になっちゃった時はご注意を!
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

3月25日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Spring!

最高気温20度以上に上がった週末の後、
じわじわと下がっている気温、
今日の最高17度、でも最低4度はちょっとつらい。。。週末の最低は零下の予報。
ニューヨークの春は、その気にさせて、なかなかちゃんと来てくれません。

日本は桜前線急上昇中?

ニューヨークの桜のシーズンは4月中旬から下旬。
でもここ数年早くなっているような。。。

ちなみにニューヨークから車で6時間南に走ったワシントンDCからは、
そろそろつぼみが膨らんで咲きそう、という情報が入って来ています。


日本の3月から4月にかけては、
受験、卒業、入学、就職(みなさんおめでとう!)
人生が変るようなビッグイベントが続いて、
桜前線がパーッと日本列島を駆け抜け。。。ドラマチックですね!

でもニューヨーク〜アメリカは大分違います。卒業は5月、入学は9月だし、
ではアメリカ人は何で春を感じるのでしょうか?

20代の男性アシスタントに聞いてみたら、思いコートを脱いだ後に覗く女子の素肌?だそうです。
こういう事は万国共通?

たとえば、先週レポートしたパレード。
St. Patrick’s Day Parade
これはニューヨークに春を連れて来るイベントとしては、かなりビッグ

でも子供達は、ニューヨークに春を連れて来るのは、ゾウさん!
と言うかもしれません。

何はともあれ、
ニューヨークはこれで春を知る!
その1、パレード

先週のSt. Patrick’s Paradeを皮切りに、4月に入るとパレードが続々。。。

4月4日日曜日、Easter Parade
イースターサンデー、キリスト教の復活祭には5番街で
手作りのハデハデな帽子をかぶったニューヨーカーがパレード

4月18日日曜日、Greek Independence Day Parade
ギリシャの独立記念日を祝うパレード、民族衣装を来たギリシャ系移民がパレード。

4月24日土曜日 Sikh Day Parade インド系移民の中のシーク教徒のパレード
サリを来た女性やターバンを巻いた男性が大集合。

実はニューヨークは春から秋まで、週末には必ずどこかでパレードをやっている、と言われるほど。

特に多いのは、エスニックパレード
世界の170カ国語を話す人が集まって住んでいるニューヨークだからこそ。

そして、これまで毎週末どこかで行われているのがこれ。

ニューヨークはこれで春を知る!
その2、ストリートフェア

ストリートフェアというのは、日本で言うお祭りの縁日とフリマがいっしょになったようなもの。

焼きトウモロコシ、クレープ、イタリアンソーセージ、イタリアンドーナツ、
レモネード、古着、雑貨、シーツ、枕、コスメ、何でも売っていてしかも安い。

今年は4月17日(土)イーストビレッジのストリートフェアからスタート
毎週末場所を変えてトータルで100回近く開かれます。

ニューヨークはこれで春を知る!
その3、サーカスのゾウさんたち
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これはニューヨーク恒例の一大行事。リングリングサーカス
ニューヨーク時間の明日25日から4月4日まで開催されます。
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世界最大のサーカス団が毎年この時期、
スポーツとエンタメの殿堂、マジソンスクエアガーデンにやってきて、
ニューヨークの子供達が一生に1度は見ると言われています。
サーカス自体も人気ですが、ニュースになるのはこちら。

このサーカス団のゾウさんだけは、マンハッタンへ徒歩で入るんです。

真夜中のマンハッタンのストリートを通る6頭のゾウさんたちのパレード。
今年は月曜日の夜に行われました。
真夜中なのに、パパといっしょに子供達がたくさん見に来ていました。

というわけで、
人間もゾウさんもメジャーリーガーも冬眠からさめたかのように、一気にはじけるニューヨークの春。

はじけると言えば、日本の春にはつきものの、花粉症。
ニューヨークではどうなってるか、知ってます?

後半はニューヨークの花粉症の話。
花粉症は英語で、POLLEN ALLERGY
POLLENは花粉、ALLERGYはアレルギー、

ニューヨークには花粉症なんてないでしょ? と思ってるかもしれませんが、あります。

ただ原因が違うんですね。
日本のスギの木はありませんから。
実は私も日本にいた時は軽く花粉症でしたが、
ニューヨークにいるとちょっと目や鼻がかゆくなるくらいです。
スギがないせいかな?

そのかわりニレ、カエデ、カバノキ、ジュニパーあたりから始って、
プラタナス、アッシュ、オークなんかが花粉を飛ばす4月から5月が春の花粉症シーズンのピーク。

ちなみにニューヨークの今日の花粉はニレ、カエデ、ジュニパーで、
暖かい気温のおかげで花粉の量もミディアムとハイの間。

春より秋の花粉症の方がつらい、という人も多いですね。
秋の花粉症の原因はラグウィードと呼ばれるブタクサ。
ヘイ・フィーバー(HAY FEVER)なんて呼ばれたりもします。

さらに「夏」の花粉症は春や秋ほどではないけど、さまざまな花や木、草に反応する人も多く、
晴れた日には絶対セントラルパークにいっしょに行ってくれない友達もいます。


そんな中で、やはり日本とアメリカの一番の違いは花粉症への対策。
日本人では花粉症にマスクが欠かせないでしょう?
アメリカのドラッグストアでマスクを探しても見つからない。
もともとアメリカ人には風邪をひいてもマスクをする習慣がないんです。

かつてはニューヨークをマスクで歩くとかなりブキミがられました。
今では、ブタインフルやら何やらで、街中がマスクをしている
日本やアジアの映像が入って来るようになったおかげで、
「アジアではマスクするんだ」という認識は高まっています。
でもやっぱり、マスクするニューヨーカー、見ませんねー。
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でもアメリカの究極の花粉症対策は「薬」。
飲み薬が中心で有名なのは
CLARITIN、ALLEGRA, ZYTEC、BENADRYL, TYLENOL ALLERGY, SUDAFED ALLEGY、
スプレー式のNASONEX, FLONASE ….数限りなく
テレビでもCMガンガン打ってます。
中には相当強力なものもあるので、ニューヨークで万が一花粉症になっちゃった時はご注意を!
allergy1.jpg

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年03月18日

3月18日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

今日の最高気温、東京に勝ちましたね! 快晴で17度まで上がりました。

サマータイムになって突然!

でも先週の放送の後からニューヨーク大変だったんです。

金土日と雨と風の大嵐が吹き荒れて、
雨が降った降ったトータル1300ミリ
強風で倒れた市内の木1000本以上
なんと一時はアメリカ北西部の42万世帯が停電
これは25年前のハリケーン・グロリア以来
亡くなった方もいらっしゃいます。

マンハッタンはそれほどの被害ではありませんでしたが、
カサ2本壊れました。

で大嵐が来たと思ったら、昨日からいきなりポッカポカの春になっちゃいました。
春のニューヨーカーはすごい。
ハッキリ言って冬眠から目覚めたアニマルです。

いきなりTシャツ、ビーサン、とにかく肌を出す出す!

さらに、今日のニューヨークの街は、緑色の服を着た人でいっぱいでした。

さあなぜでしょうか?

ヒントは、毎年3月17日と、アイルランドです。
ピンと来た人はかなりのアイルランド通ですね?

今日3月17日はアイルランドにキリスト教をひろめた聖人、
聖パトリックの命日。

そしてニューヨークでは40万人を集めたST. PATRICK’S DAYの大パレードが行われました。
今日はそれをレポートします。


そして、毎年この季節、ニューヨークに春を連れて来ると言われるのが、
毎年恒例、ST. PATRICK’S DAYのパレードです。
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パレードのコースは、5番街の44丁目から、セントパトリック大聖堂を通って
セントラルパーク沿いを北に上がって86丁目まで。

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ニューヨークに40万人以上住むという、
アイルランド系移民の伝統と文化を祝うST. PATRICK‘S DAYパレードは、
今年でなんと249回目。(1762年スタート)
アメリカが独立するより前からやっているというから驚き。

私はちょうどプラザホテルの真ん前で見ていたんですが、
色とりどりのユニフォームを来たマーチングバンド、
バトントワラーなどが次から次へとやってきて、見物客からはそのたびに歓声や拍手がわいていました。

ニューヨーク、パレードはヤンキースの優勝パレード以来ですが、
とにかくあの日は極寒でしたからね、
今日はあたたかくてすごく気持ちよかったです。

いっしょに見ていた見物客、

アイルランド人のサーシャさんは、
今日はみんなで春を楽しむ日、そしてよっぱらう日よ、と言ってましたが、
最後のサラちゃんは酔っぱらってろれつまわってませんでしたね。


そうなんです、ST. PATRICKS DAYには、グリーンビールという
緑色のビールを飲むという伝統があって、
特に若者はそれを口実に、昼間から飲んじゃってます。
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そして、ST PATRICK’S DAYには緑色を身につけるのも伝統。
胸にIRISHとかいてある緑のT シャツとか、
グリーンのでっかいハットをかぶったり、
ほっぺにアイルランドのシンボルのシャムロック、三つ葉のクローバーをペイントしたり。
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でも彼らがみんなアイルランド人というわけではないんです。

アメリカ人口のおよそ12%がアイルランド系と言われていますが、
中でも40万人以上が住むニューヨークのパレードは、
アメリカでも、いや本国以上に盛り上がると言われています。

ちなみにケネディ元大統領やレーガン元大統領がアイリッシュ系、
そしてALICIA KEYSも1/4アイルランドの血が混じっています。

ニューヨークでは、警官と消防士は圧倒的にアイリッシュ系が多いです。
警察本部長、レイ・ケリーさんもアイリッシュ系。
今日のパレードのグランドマーシャルでした。


そんなパレードを家族で見物していたのは、ニューヨークに住んで20年という
アイルランド移民のジョシュさん。
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「249年前に始まったこのパレードは、アイルランド移民の苦難の歴史の象徴で、
それはニューヨークに住むどんな移民もみんな経験していること。
だからみんなこのパレードに参加して盛り上がるんだよ。
僕たちがニューヨークの街を作って来たんだ。誇りに思っているよ。」

さあそしてパレードで出会った生粋のアイルランド人のマイクさん。
カーネル・サンダースさんのような真っ白なオヒゲに、緑のジャケット、
クローバー模様の緑のパンツに緑の手袋、サングラスはアイルランドの国旗カラー。
グリーンのビーズのネックレスを何重にもぐるぐるまいて。。。

「このパレードに毎年来ているけれど、警察や消防もみんなが行進してくるのを見ると、
伝統の素晴らしさに圧倒される。彼らがニューヨークを素晴らしい街にしているからね。」

そして、パレードの後はどう過ごすの?と聞いたら、

「夕べもJAMISON(アイリッシュウイスキー)を飲んで前祝いしたんだ。
今日もこれからグランドゼロの近くのオヘアズというアイリッシュパブに行って、
またJAMISONを飲んで、アイルランドの旗をふりながら歌って踊って楽しむつもり。」

このおじいちゃん、すごい人気者で私が話しかけている間もひっきりなしに、
記念撮影をねだられていました。

私も一枚とってもらいました。
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日本にすてきなお祭りたくさんありますが、
ニューヨークのパレードもいいですよ。
特に、このST; PATRICKS DAY PARADEのように、
自分たちの民族の伝統とか誇りを感じながら、
青空の下、思いっきり胸を張ってパレードする。
みんなで緑色を来て、自分もアイルランド人になりきって、
いっしょに春を祝う。
そういうフレンドリーなところが、ニューヨークの良さなんです。

みなさんもニューヨークに来る事があって、
こういうパレードに出くわしたら、迷わず参加しちゃって下さい。
その場でニューヨーカーになれます。

Happy St. Patrick’s Day!!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

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2010年03月11日

3月11日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

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(夏時間の前日に新聞にはこんな記事が)

先週のブログでも、番組でも間違い訂正&おわびした通り、
アメリカの夏時間は14日日曜日の早朝2時にスタート!!
あらためまして、みなさんごめんなさい!

さてさて、もうひとつの話題アカデミー賞。
意外な結果でしたね、
絶対AVATARだと思っていたのですが。。。。
対抗馬のHURT LOCKERが持って行ってしまいました。
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もちろんニューヨーカーは驚いています。
でもなぜHURT LOCKERなのか? というとほとんどの人が答えられない。
なぜなら。。。
多くの人が見たAVATARと比べて
HURT LOCKERを見た人はほとんどいなかったからです。
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今日はオスカーの結果に対するニューヨークのメディアとニューヨーカーの半応を
レポートします。

超大予算、大収益で映画史を塗り替えたAVATARをしりぞけて受賞した、
イラク戦争をテーマにしたTHE HURT LOCKER
キャスリン・ビグロー監督はオスカー史上初の女性監督として、
ベストディィレクターの座にも君臨しました。
ご存知と思いますが、もともとこの2つの映画の対決は今回のオスカーの話題の中心でした。
共に9部門でノミネート、さらにAVATARのキャメロン監督とビグロー監督が元夫婦だったからですね。

翌日の新聞の1面は、
キャメロン監督がふざけて元ワイフの首をしめようとする写真でした。
ビグロー監督は笑っていましたが、キャメロン監督は内心本気だったかも?
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そしてニューヨーカーの口から
「いやびっくり、AVATARは素晴らしかったし、これまでにない新しいものを感じたから。
ハートロッカーがどれだけ素晴らしい映画か見なくては。」
なんて会話が口々に。。。

そう、ほとんどのニューヨーカーが見ていなかったんですね。
それどころか、去年6月に公開されている事さえ、ほとんどの人が知りませんでした。
宣伝もほとんど無かったし、映画館の数も少なかったからです。

そして、驚くのは、HURT LOCKERの興行成績。
たったの14億円。
これは、オスカー受賞作品としては史上最低の売り上げだそう。

まだピンと来ていない方、
アバターと比べてみましょう。
アバターはアメリカでも世界でも歴代トップの興行成績をあげました。
国内で700億円。なんとHURT LOCKERの50倍です。

イラク戦争の悲惨な現実をわざわざお金を払ってまで映画館で見てやろうという人は
そうはいないわけです。
ビグロー監督自身も授賞式で言っていたように、映画自体が日の目を見る事さえ
なかったかもしれないくらいなんですね。

制作予算に至っては、 THE HURT LOCKER 13億円、
AVATARは200億円以上、と言われているが、
実際にはいくらかかったか正式発表もされていないし、
500億円なんていう声もあるくらい天井知らずのお金。

実際オスカーでは確かに誰も見ていない地味な映画が受賞する事も少なくないんです。
「予算でも、特殊映像でもなく、演技と脚本に作品賞を与える」という伝統があるんですね。
でもここまでの対抗馬をしりぞけて、というのは誰も予想できませんでした。

オスカーに大きな影響を与えるゴールデングローブ賞もAVATARがとっていましたしね。

ではなぜAVATARはHURT LOCKERに勝てなかったの? 

ロイターの記事では「お金はもうけたいが芸術も守りたい、
ハリウッドの二重人格」「SF映画は受賞できないジンクス」などをあげつつ、
「AVATARは俳優に取って代わって人工のマシンが演技している印象がある。
それが俳優たちが主な構成員であるアカデミーに嫌われたのではないか」とも憶測しています。

何はともあれ、
自分の目で見てみない事には。。。というニューヨーカーも多いんです。
実はHURT LOCKERはこちらではもうDVDも出ているので、
それがオスカーの翌日からかなり動いているようです。

実はわたしもあわてて見ました。

その感想もちょっと聞いて下さい。

見て感じたこと、

映画と一口にいっても、
ホントにいろんな映画があるものなんだなー、

特に独断と偏見で言わせてもらうと、
AVATARとHURT LOCKERは対局にある映画。

映像テクノロジーのマジックで非現実の世界に逃避できるAVATARと、

あくまで現実を正面から見据え、見た者が考えさせられる映画、HURT LOCKER

とくにHURT LOCKER はイラク戦争の爆弾処理班の毎日を、
ドキュメンタリータッチで淡々と描く中に、
人間の奥底にある感情がじわじわとあぶり出されてくる、そんな人間ドラマ。

生死ギリギリのところで生まれてくる、人間どうしの絆が素晴らしく描かれていると思います。

日本に住んでいると考えられないかもしれませんが、
アフガニスタンやイラクから、
時にはここニューヨーク出身の兵士が戦死したという情報も入ってきます。
たいてい18歳とか20歳など若い人が多いんですね。
ご家族の気持ちを考えると痛ましい気持ちになります。

でもほとんどのアメリカ人にとっては、戦争はやっぱり遠いものなのかもしれません。

この映画を見ていて感じたのは、
戦争は悲惨ではあるものの、生死の境目というあまりのリアルさに、
私たちの住む平和な現実の方が、夢まぼろしに見えてしまう気がしました。

いったい人間にとって、戦争とは何なんのか、もっと考えるべきなのでは?
と、正面から問いかけてくる、強いメッセージを感じました。

まあそんなマジメな映画ではあるけれど、
主人公の兵士たちがとても魅力的だし、
特にJEREMY RENNERは味のある、そして不良の色気のあるアクターとして、
これからもっと活躍してほしい、彼の出る映画もっと見たいな、と思いました。

日本でもちょうど今公開されているようですが、
見てソンはありません。おすすめします。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年03月04日

【Webラジオ】3月4日(木)

★本日の放送内容を音声にてお聴きいただけます。下のボタンをクリック!
  

3月4日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!


私たちニューヨーカー、オリンピック中継のない寂しさにもやっと慣れて来た今日このごろ。。。
バンクーバーから戻って来た選手たちが続々テレビにゲスト出演に出演して、
それを見るのが結構楽しみだったりしています。

さて、ようやく暖かくなってきたニューヨーク、
来週からはサマータイムになります。

(放送を聞いて下さったみなさん、
今週から、夏時間と言ってしまいましたが、間違いです。
正確には3/14日から。ごめんなさい。)

正確にはDAYLIGHT SAVINGS TIME
省エネタイムですね。

春と秋に時計の針を1時間ずつずらす。
春は進める、秋は遅らせる。

今日没の時間はだいたい5時50分だけど、
サマータイムになると急に、6時50分になるわけです。

結果どうなるか? 昨日まで暗かった時刻が今日は明るい!
春になって長くなった昼が、もっと長くなる!
エネルギーが有効に使える。街灯などの点灯時間もへらせる。

昼が長いってのは楽しい。
夏は夜8時すぎまで明るい。
明るいからまだ遊んでてOK という
夏休みの小学生のような気分になる! 

実際に言われているのは、サマータイムにすると、
明るい時間を有効利用できるので、電気などの省エネになる。
日照を利用した余暇の充実もあります。

サマータイムを最初に提唱したのは、トーマス・ジェファーソンでしたが、
その時は実現せず、1918年からスタート。
でも最初は不評で2年でボツになり、
その後、第二次世界大戦中に、資源節約のために復活しました。

さらに3年前から、それが一気に2ヶ月ものびて
1年に8ヶ月は夏時間になっています。

時計を進めたり送らせたり、混乱はないのか?

基本的には。。。ないですね。

もう毎年毎年やっているから慣れている。
私のパソコンも自然に時間が切り替わるのです。

でも、家の時計は自分で直す。
土曜日にはテレビや新聞でお知らせができます。

正確にはいつ切り替わる?
土曜日の深夜2時。2時が3時になるわけです。

寝る前に進めておく人も多い。
やらないで寝ると。。。。
日曜の朝はなんとなくへんな感じ。
世の中が自分より1時間進んでいるような気分になります。
つまり、うっかりすると、遅刻するわけです。
まあ日曜日だから、混乱は少ないわけですね。

街の時計は。。。直っていない事もある。
でもニューヨークの時計は、もともとあまりあっていないものが多い。
地下鉄のホームに時計も時刻表もない。そういう街ですから。。。

さてさて、ここで話はガラリとかわって、アメリカの春の初めの風物詩が
アカデミー賞、
楽しみにしている人も多いでしょう?

去年は「おくりびと」のような日本の作品はありませんが、
日本でも大ヒットしたAVATARがとるのか?

アメリカで大きな話題は、
AVATARに対抗する作品、HURT LOCKERの監督が、
キャメロン監督の元ワイフ、夫婦対決ということ。

アカデミー賞自体はロサンゼルス、
映画の都といえばハリウッドですが、
映画ロケ地として世界ナンバーワンの街はニューヨーク!
ニューヨーク市に申請が出されたテレビや映画のロケ年間のべ3万日。
つまり、毎日どこかで何十件ものロケをやっている事になるんです!

街自体が映画のセット状態のニューヨーク。
オスカーウィーク IN NEW YORK開催中

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<リンカーンセンターのオスカーパーティの看板>

ニューヨークのカルチャーセントラル、リンカーンセンターではこの週末、
オスカームービーフェスティバル(3/5-7) リンカーンセンターでNYを舞台にした過去の受賞作を上映。
デニーロのレイジングブル、ウェストサイドストーリー、ウディアレンのアニーホール
ゴッドファーザーなど。


また、オスカービューイング・パーティ(オスカー中継を見ながらのオフィシャル・チャリティーパーティ チケットは$150/$225)
その他ロケ地ツアーや、エキシビションなど。

そしてリンカーンセンターから南に歩いて5分のタイムワーナーセンターでは、
MEET THE OSCARS
受賞者が受け取るオスカーの実物が見られる展示も実施中。
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<タイムワーナーセンターでは、Meet The Oscars開催>
これは行ってみると結構面白い! 
あなたもオスカー受賞者になれるんです。
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<と思ったら突然オスカー授賞式?>
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<実は「あなたもオスカー授賞の気分で記念撮影!」でした。>

最後に、
ちょっと日本人として気になるオスカー候補作品は、
ドキュメンタリー部門でノミネートされている、THE COVE
イルカ漁をめぐる問題をドキュメンタリーした作品で、
日本がフィーチャーされています。

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タイムワーナーセンター内の特設ブースには撮影を待つ観光客が行列


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夫婦でオスカー授賞!


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実物のオスカーディスプレイを見ながら順番待ち。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年03月02日

3月2日(火)のフラワーレポーターは、バンクーバーに住んで11年、フォトグラファーの「後藤えむ」さんです!

バンクーバー五輪も、無事に閉会式を迎えましたが、
今日は、オリンピックを終えたバンクーバーの様子を、後藤えむさんにお伺いいたします。
(実は後藤さんには、2月17日水曜日のこの時間にも、現地からレポートしていただきました!)


■バンクーバー、オリンピックが終わった、きのうは街の様子は?


きのうのお昼の12時15分から男子アイスホッケーのアメリカとカ ナダの、ゴールドメダルマッチがあったのですが、ダウンタウンではあちこちに設置されている大型スクリーンに見入るひとたちが、何十にも輪になっていて、とくに中心部のロブソンストリートとバラードストリートの一部通行止めにした交差点の道路上にバンクーバーテレビジョ ンが設置したスクリーンの周辺はホッケージャージーを来たひとたちで 埋まっていました。カナダが勝利を決めた瞬間は、手にしたカナディアンフラッグを振りながら誰もが大歓声を上げて、大騒ぎが始まり、もう道路は車と歩行者が入り乱れた状態になっていき、ひとは叫びながら、通りすがりにハイタッチしていくし、車はクラクションを鳴らしっぱなしで、誰もが全身で喜びを表現しているようでした。おもちゃ箱をひっ くり返したというか、街中が、今までみたこともないほどのハイテンションぶりでした。


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■熱狂的!


オリンピック協会が "Paint the town red!" 「バンクーバー の街を真っ赤に染めよう!」というキャンペーンを行っていたのですが、これは、カナダの国旗が、赤と白の2色なので、その国旗のカエデの部分の赤色をカナダの色として、赤い服や赤い小物を身につけたり、お店や家の窓を赤くしたり、カナダの国旗を掲げたりしてカナダを応援しましょうというものだったんです。


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オリンピック中、駐車禁止になった通 りにあるパーキングメーターにまで赤いカバーがかけられたりしていて、街中のディスプレイに赤い色が使われていました。

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旅行者のひとたちもバンクーバーの住民も赤と白の色をいつも身につけるようにしていました。赤地に赤のメイプルだったり、白地に赤のメイプルだったりとにかくパッと通りを見渡すと、赤赤赤の洪水でした。赤という色は気持ちもあがるし、街中のテンションが日に日に高くなっていくのを感じました。かなり色の効果というのはあったと思います。


■カナダ、たくさんの金メダル


カナダはメダル総数ではアメリカ,ドイツに及ばなかったものの、14個のゴールドメダルを取得して、ゴールドメダルランキング1位です。2005年に設立された選手を支援する為の組織の名前を、"Own The Podium”=「表彰台を我らのものに!」としたのですが、今回は、カナダ人選手が2010年バンクーバー冬季オリンピックで1)総合メダル獲得数1位を目指す。2)パラリンピック金メダル獲得数でトップ3位以内を目指す。と元気な宣言をしていました。でも、実際には、競技が始まってしまうと、そこは移民の国の楽しさで、自分の出身の国を応援して、そしてカナダも応援して、だけど、勝った国にもまた大きな拍手を送ってみたいな、マルチカルチャーのフレキシビリティを一気に発揮する場面の連続でした。私もカナダの国技でもあるカーリングの 日本のチームクリスタルとスエーデンの対戦を観にいったのですが、たまたま右隣に座ったひとがチャイニーズ、左に座ったひとがカナディアンだったので、3人で、中国と日本とカナダを応援しました。


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■閉会式の様子は?


閉会式はまるでワンダーランドみたいでしたね。オープニングセレモニーのときに聖火台になったトーテンポ-ルが一本出なかったのを、逆にパロディにしてしまって、面白かったです。登場するエンターティナーのひとたちが、みんな「I am a Canadian!」とうれしそうに言っていたのが印象的でした。今回のバンクーバーオリンピックを、「マジカルな17日間!オリンピックの主役はもちろんアスリートたちだけど、このイベントはこの国を変えたかもしれない。誰もが自分たちがカナダ人であることにほこりを覚えるほどにみんなひとつになれた」と地元のメディアは受けとめています。私も、カナダの国旗をマントのように身にまとって羽ばたかせながら、”Go Canada Go!”と熱狂的に応援していたひとたちの姿を思い出してみても、本当に特別なイベントだったと感じています。


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■パラリンピック


3月12日から21日まで行われます。各パビリンは終了してしまい ましたし、今日だけで39000人近くのひとがバンクーバーエアポー トから帰路につかれました。急に人が減ってしまいましたが、たくさんのひとたちが心から楽しんだ、活気に満ちたエネルギーがあるのを感じます。世界中から素敵な贈り物をもらった思いです!


☆★☆フォトグラファー後藤えむ さんHP
http://www.emugoto-photography.com/

2010年03月01日

3月1日(月)アメリカ・ニューオーリンズから藤井美紀さんのレポートです。

今日はアメリカ・ルイジアナ州・ニューオーリンズから、バーテンダー、シンガー、コーディネーターをされていらっしゃる藤井美紀さんのレポートです。

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ちなみに藤井さんはCDも出しています。
http://cdbaby.com/cd/mikifujii


2005年にハリケーン・カトリーナに襲われたことでも有名なニューオーリンズ。

ですが、今年は全米中でもっとも熱い街として知られることになりました。

その訳はアメリカ4大スポーツとして知られるNFL。
先月行われた第44回スーパーボウル・インディアナポリス・コルツ対ニューオーリンズ・セインツの対戦。セインツはチーム結成43年間にして始めてのスーパーボウル出場、そして初めての優勝、しかも逆転勝ち!!!(ちなみにセインツはジャズの名曲、聖者が街にやってくるにちなんで、ファンからの公募で(聖者)セインツとなったんですよ)

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街はセインツのユニフォームやチームカラーを着た人であふれかえっていたそうです。
80万人が優勝パレードに参加したんです!!

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先月にはマルディグラ(世界3大祭りのひとつ」)もあって、盛り上がっていました。

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ニューオーリンズの知られざる魅力はなんといっても音楽。

音楽を聴くなら、Vaughan's (ヴォーンズ)、メイプルリーフ、ティピティーナ、ブレット、パームコートカフェ,ダナズバー&グリル、ハウリンウルフ、アービンメイフィールドのジャズクラブ、スナッグハーバーその他フレンチマンストリートにあるいろいろなバーがおすすめだそうです。

藤井さんも歌っているそうですよ。


これから旅行などでニューオーリンズを訪れることがあったら、この言葉を使ってみてください。
WHO DAT!!!!!!!!!』これはWho is that?のニューオリンズ版なんですって。

Who dat who dat who dat say they gonna beat them SAINT!!!!!

ニューオーリンズ人誰の言っても、へんじが返ってきます。

今ニューオーリンズではWHO DAT NATIONが広がっています!

2010年02月25日

2月25日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

オリンピックも終盤に入って、バンクーバーにも大雪が!
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<裏庭のテーブルに、まるでケーキのようにつもった雪>

と同時にニューヨークにも、またまた記録的な大雪が。
48時間後にはなんと50センチもの積雪になりました。
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<雪に埋もれたハーレムのストリート&車。>

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<まだ降りしきる雪の中、車を掘り出すニューヨーカー。>

ということで今回は私のハーレムの自宅から撮影したモノクロの世界をお楽しみください。

さあそしてオリンピック、
思い出深いシーンがたくさんありました。
カナダの選手、 ジョアニー ロシェット
ショートプログラムの二日前にお母さんが突然亡くなってしまったにもかかわらず、
素晴らしい演技を見せてくれて、終わった瞬間に涙。。。
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<タイムズスクエアのジャンボスクリーンに映し出されたアメリカチームへの応援メッセージ>


浅田真央ちゃん
見事はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)はアメリカ人も絶賛で
私もうれしかったです。
Twitterしてたら、あの笑顔だけで追加点! なんて意見もありました。

そしてその宿命のライバルキム・ユナ、
完璧な演技で、 NBCの元プロスケーターのテレビ解説者は、
「私がこれまでに見た中で最高!」と声が裏返っていました。

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<オリンピックを独占中継しているのは、ヒットドラマHEROESで知られるNBCテレビ>

ホントに最後まで盛り上がりましたね。

実は、アメリカでも、こんなに盛り上がった冬季オリンピックは
これまでなかったと言っていいくらい。

今度のオリンピックほど、
アメリカ人が一生懸命見たのははじめてかも?

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<そのNBCテレビ局の1階にあるショップに並ぶオリンピックグッズ>

かつて90年代のリリハンメルの頃は。。。。
んー、なんかやってるみたいね、
ふーんクリスティ・ヤマグチが優勝したのね、
とりあげられるとしたら、トニア・ハーディングのライバル襲撃事件くらい。

それが長野オリンピックあたりから徐々に変ってきたんです。
今回は、けっこうみんな見てる。
特に、若い子 ウチのインターン10代、20代のアメリカ人も

テレビのレーティングも一時はアメリカンアイドルを追い抜いた、これはすごい事。

いったいどうして?

アメリカはこれまであまりウィンタースポーツが盛んな国ではなかった。
たとえば日本にいると、夏ビーチに行くのと同じ感覚で、
冬はスキーに行きますよね。
広いアメリカではスキーは、南部の州に住んでいたら一生スキーしないかも。
そしてNYは結構雪もふりますが、
スキーはやはり限られた人たち、どちらかというと富裕層のスポーツなんです。

それを大きく変えたのが、スノボです。
スケボーの仲間の新しいアメリカンスポーツに、
みなさんもご存知のスノボのスーパースターショーン・ホワイトが出て来た。

スノボがオリンピック種目になったのは1998年の長野から。
今や、フィギュアスケートに続き、アメリカのオリンピック種目の中では2番目の人気スポーツになりました。

それ以外にもフリースタイルスキーが盛んになって、
ウィンタースポーツ自体が以前よりずっとかっこいいものになってきた。

スキーのゴールドメダリスト、リンジー・ヴォンはスポーツ・イラストレイテッドで水着になりました。スキーのセックスシンボルなんてはじめてです。

そういうアメリカ人の得意な種目が増えたおかげで、
メダルの数も増えて来た。

同時に、アメリカのウィンターオリンピック選手の顔も変って来ました。
かつては白人がほとんどだったアスリート。
ショートトラックのアポロはジャパニーズアメリカン(メダル8個でアメリカのウィンターオリンピアンとしては最多のメダル保持者に。)

スピードスケートのゴールドメダル、シャニ・デイビスは、
冬季オリンピックで優勝した史上初の黒人選手


これは何もアメリカに限った事ではなく、
たとえば日本のフィギュアの選手の層の厚さはアメリカ人の間でも話題になっているし、
今回はキムユナ、そしてアメリカチームの日系人ミライ・ムラノ含めてアジア人が大躍進。

ヨーロッパ人主導だった冬季オリンピック
ずっとグローバルになった。本当の意味で、世界を結ぶイベントになったという気がします。

こんなふうにオリンピックのおかげで、
日本人の活躍がアメリカ中のテレビで流れる今日このごろ

今日もう一人
TOYOTAの豊田章男社長が、リコール問題でワシントンで下院の公聴会で質問を受けました。

800万台のリコールは車社会のアメリカにも大きなインパクト、
日本製品は絶対的な信頼があっただけに、アメリカ人もショックを受けています。

トヨタの車は街中を走っていますが、
日本人の企業リーダーがこんなふうにテレビに顔を見せることはめったにないので、
興味深く見たアメリカ人も多かったんです。

公聴会の直後にアップされたメディア報道、

CNNは日本とアメリカの文化の違い、
アメリカに比べ意思決定に時間がかかる日本とアメリカの
カルチャーギャップを指摘していました。

クリスチャン・サイエンス・モニターは、
今回のことは、クオリティより売り上げ重視という、
アメリカ経済が破綻する理由にもなったウォールストリートのビジネスマインドが
大きくかかわっている、と解説。

トラブルをきっかけに、いい方向に進んでくれることを望むしかないし、
そうなると信じています。雨降って地固まるですよ!

でもここで確実に言えることは、
今日本人は世界から見られています。
世界ナンバ−2のマーケット、文化の発信地、フィギュアスケーターのふるさと。

日本人、外からどう見られているか、気になりますよね。
もちろんそれを知るのも大事なこと。でもこれからは一歩進んで、

いいところも悪いところも含めて。
どんなふうに見せたいか、見てほしいのか、
考えてみたらどうでしょう?

日本を代表してほしいのは、マオちゃんか、コクボくんか、
それとも、カワイイ大使なのか?

あなたはどんな日本人をどういうふうに見せたいですか?


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年02月18日

2月18日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークで輝いている女性、思い浮かべる人いますか?

アメリカでは今アニメやマンガが大人気、という話は何度もしていますが、
マンガファンの若者たちにとって、「マンガ家」は日本でもアメリカでも憧れの存在。
そんな中、日本人でたった一人、ニューヨーク在住のマンガ家がいます。

その名は、ミサコ・ロックス
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彼女の作品、ディズニーの出版部門からもう3冊出ています。
アニメコンベンションなどでも、全米でひっぱりだこの人気。

最近は日本でもテレビで紹介されたり、
先日は、雑誌「日経ウーマン」のWOMAN OF THE YEARの一人にも選ばれました。


アメリカ人の中にいてもひときわ目立つ、元気いっぱいのすてきな女性。
先日ゆっくり話すチャンスがあったので色々聞いてみると、
これがまた波瀾万丈の人生!
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今日はニューヨーク在住のマンガ家、ミサコ・ロックスさんのインタビューです。

ディズニーの出版会社ハイペリオンから、アメリカのティーン向けに3冊のコミックス
BIKER GIRL, ROCK AND ROLL LOVE, DETECTIVE JERMAIN を出しています。
もちろん全部英語。

でもミサコさんがマンガ家になるまでは、大変な紆余曲折があったんです。

東京育ちのミサコさんがアメリカに来たきっかけをまず聞いてみました。

「12才の時ハリウッド映画のBACK TO THE FUTUREをみて
マイケル J フォックスに本当に人目惚れしたんですよね。
こんなかっこいい人見た事ない!みたいな。
だから10代の時からアメリカのロックとかヒップホップばかりきいてたんですよ。
どうやってアメリカに行けばいいんだろう?と考えていた時に、
法政大学に行くと奨学金留学制度があって、うかるとただで、
しかもお金をもらって2年間くらいアメリカに行けるということがわかったんです。
この大学だったら私の将来開けるかもしれないと思って。それからはコツコツ勉強して、
いやー悪ガキだったんですけど、学校だといい子ぶってやってました。」

ミサコさん努力のかいあってアメリカ、ミズーリ州に2年間留学決定したのですが。。

「あんなに何にもないところに飛ばされるなんて。アジア人なんてまったくいないし、
何ここ!?‘みたいな。もともとシャイではないので、もうアメリカ人の子と会話したくて行くんですけど、何いってるかわからいので。「ONE MORE TIME PLEASE」みたいな感じで。私目立ってたんですよね。その頃すごいショートで、髪の毛緑とかピンクとか虹色に変えてたんですよね。
それでライブに行って、モヒカンでタトゥーで見た目こわい男の子たちと出会って、
その子たちと遊ぶようになってからもっとアメリカが好きになっちゃって。」

その時は2年で帰国、でもパンク少女は何とかしてアメリカに戻る方法を考えていました。
そんな時に偶然見たのが、ブロードウェイ・ミュージカルの「ライオンキング」

「もうホントに、こんなに素晴らしいアートがあるという事に感化されて、
私はミュー時カルのパペット=人形を作りたい!ってなっちゃったんですね。
人形師ですかね、日本語だと。だけどまた大学に行く金なんてないし。
その時ミズーリの時の友達がインターンをやっていたので、きっと劇団のインターンもあるだろう、
と思ったんですよ。NYの劇団を調べていて、小さな劇団にいきついて、
どうにか自分でインターンビザをゲットしました。」
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人形師のインターンとして今度はニューヨークで修行。
でもその道は厳しすぎました。
挫折を感じていたある日、
MISAKOさんに運命の出会いが起りました。

「ウィスコンシンからツアーに来ているミュ−ジシャンと出会って、人目惚れして。
人間って絶対期待しない時に、そういう運命の出合いって起るんですよね。
好きになっちゃったんですけど、ビザが切れるんで、日本に帰らなくちゃ行けないっていう。
で日本で派遣をやりながら、3ヶ月たってお金がたまったらウィスコンシンの彼に会いに行く、
というのを繰り返してたんですよ。それでプロポーズされていっしょになったんですけど。」

ついに彼と結婚、今度は中西部のウィスコンシンで新婚生活、
でもそれも長くは続きませんでした。

「私があまりにも“恋は盲目”だったんで。彼しか見てなくて、大好きで大好きで。
しかも真剣に交際した初めてのアメリカ人の男性だったんです。だから余計盛り上がっちゃって。
すごくかっこよかったし、やさしかったし。でも性格の不一致というか。
二人ともアーティストなので、良いときはいいんですけど、悪い時はもうグチャグチャで。
もう大変でした。
それで精神的に本当にやられちゃって、不眠症になって、
もう日本に帰るしか無いんじゃないかというところまでいったんですよ。
誰も相談できる友達もいなかたし。」

たった一人ニューヨークに戻った彼女は、生活のためにさまざまな仕事をかけもちしながら、
人生のどん底を味わっていました。

「チルドレンズ・ミュージアムでバイトしてたんですけど。私が日本人なものだから、
子供達が“ポケモン見た事ある?”とか“ドラゴンボールとかセーラムーン知ってる?”って
聞いて来たんですね。アメリカで日本のアニメやってるのか、と思ってたら、
“図書館に行くとマンガもあるよ”と言われて、マンガまであるんだ、ってびっくりして。
あたしその時に一筋の光と言うか、これじゃないか?と思ったんです。
これにチャレンジして夢をかなえることができれば、
アメリカに居続けることができるんじゃないかと思ったんですね。その時です。
いきなり180度世界が変わっちゃったというのは。」

マンガ家になる! と決心してからは早かったんです。
ディズニーの出版社が気に入り、2005年に処女作を出版。
ついに大好きなアメリカで、アーティストとしての才能を花開かせた彼女は、
こんなふうに言います。

「自分でがんばればどうにか夢が開ける、というのがこの国の良さだと思うんです。
自分で人生切り開ければモノにはなる、年齢も関係なく。
私はそれを実行した一人の人間だと思うんです。でもそれもすべてどん底まで落ちたから。
挫折を知らなかったら価値観とか世界感とか変らないと思うんです。
そのまま、すごいセンシティブなまま育って、石橋たたきすぎて、
怖いから渡らなくていいや、ってなる。でも落ちるところまで落ちるともう怖いものはないんです。
あとは上がるだけしかないんで。今はあれもいい経験だったかな、と思える。
そうなるまで時間はかかりましたけど。」

キッパリと言い切るミサコさん、ホントにかっこいい女性です。
ミサコ・ロックス、この名前覚えておいてください!
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年02月17日

2月17日(水)は、カナダ バンクーバー在住のフラワーレポーター、後藤えむさんからの報告です!

フラワーレポーターは、先週もご登場いただきました、フォトグラファーの後藤えむさん(バンクーバー在住11年)です。
whitebear.JPG

★オリンピック、日本でも大盛り上がりですが、現地の様子は?
急にダウンタウンの人口が10倍くらいに増えた感じです。街のあちこちにパビリオンが設置されているので、どこを歩いていても、人だらけです。競技観戦も盛上がっています。ダウンタウンの2カ所にライブスペースがあり、競技の様子を巨大なスクリーンでリアルタイムに観戦できるし、世界各国からアーティストやパフォーマーが結集して、演劇やコンサート、ダンス等さまざまなライブショーが催されているので、本当にお祭で楽しめています。
DJ.JPG

わたしはテレビを持っていないので、 ライブシティイェールタウンのパナソニックの大きなスクリーンまで競技を見に行っています。開催日3日目に、フリースタイル男子モーグルで、アレキサンドル・ビロドー選手が今回カナダで行われたオリンピックでは初の金メダルを獲得し、そのヴィクトリーセレモニーの様子を翌日映したところに居合わせたのですが、スクリーンを見ていた集何百人もの誰もがものすごい興奮状態で、喜び合いました。
LIVECITY.JPG

ここには、今回のオリンピックの公式スポンサーであるコカ・コーラのパビリオンもあり、全体の雰囲気が洗練されていて、“Open Happiness!!”がコンセプトなんですが、本物の聖火棒を持って写真撮影が出来たり、うれしくなる仕掛けも用意されていて、ほかのパビリオンに比べて断トツに面白いと思いました。パビリオンから出てきたときは、本当にハッピーになっていました。
pavillion.JPG

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★現地で話題になっている選手は?
ブライアン・マッキーバーという、カルガリー出身のカナダのクロスカントリーの選手がいるのですが、この人は視覚の中心部が見えない先天性の障害があり、今まではパラリンピックを活躍の舞台として、4つの金メダルを取得し、その輝かしい成績が認められて今度はオリンピックの代表選手に選ばれ史上初の五輪パラリンピック両大会出場が決まった人です。日本人の祖父母を持つ日系3世なので、こちらに住んでいる日本人も応援を送っています。オリンピック最終日の28日に男子50キロクラシカルに挑戦するようです。
アイスホッケーでは、19歳の時に N H L 史上最年少でキャプテンに就任したスーパースター、22歳のシドニー・クロスビーが精悍な顔立ちもあり、人気が高いようです。彼の背番号は87です。

★チケットの売れ行きはどうなんですか?
人気のある種目はチケットの値段が跳ね上がっています。カナダでは、買ったチケットを個人が好きな価格で売ることができる自由売買が認められていて、オリンピックの公式サイトでオークションに出せるんです。アイスホッケーの決勝の4人連番席で7万5千ドル(約630万円)で出ていると聞きました。レギュラープライスは前の方の席では3000ドル(約25万円)だった席なので、6倍ちょっとになっています。でもさすがにこのチケットは売りに出ていて話題になっていますが、売れてはいないようです。
  
★アイスホッケーというのはやはりカナダ人が一番好きなスポーツなのですか?
カナダ国民にとって、Jリーグとプロ野球を足したくらいの国民的競技なので、選手たちは地元で行われるのがプレッシャーになっているようです。というのも、このように決勝のチケットがゴールドチケットとして売られていることからも、誰もがカナダが決勝まで進むと確信しているからです。Must win! でね!!
  
★そのほか、オリンピックの見所などは?
連日私も写真を撮りにいっているのですが、市内のバラード橋からイングリッシュベイとよばれるビーチにかけて、行われている20のレーザー光線による巨大な光の彫刻がとってもきれいなんです。
自分でデザインして、アイディアをインプットすると、12秒間ずつそれがライトアップされるんです。世界中からアクセスすることができるし、ネットでライブを見ることもできます。
http://www.vectorialvancouver.net
  
★最後に、今一番みんなの気持ちが上がる一言、教えてください!
今ですから、“Go Canada go!”と通りすがりに言い合って、みんな盛上がっていますね。
    
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◆◇後藤えむさん◇◆
・EMU GOTO HP⇒http://www.emugoto-photography.com/
・" Ojha's healing recipe"⇒http://ojha-angel.blogspot.com/
  

2010年02月11日

2月11日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!


Happy Winter Olympics from NYC!

大雪です、

しかもブリザード警報発令の中
24時間近く、降って降って降りまくり
最終的にマンハッタンは30センチの積雪となりました。
でもこれで驚いちゃいけない、ワシントンDCでは1メートル49センチ!
温暖化の声も聞かれています。
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(ブリザードのパークアベニュー、通りの反対側のビルも霞んで。。。)

snow2.jpg
(風が強すぎて傘もさせない、雪があたって顔が痛いので、グルグル巻き。)

snow3.jpg
(普段は見晴らしのいい高層ビルの窓からも、何も見えない。。。)

今日はさすがにNYKER半分以上が仕事を休みました。
学校も休校(SNOW DAY)

でも私はお仕事。
どんなに雪が積もろうとニューヨークの交通はマヒしないんです、地下鉄だから!

さて今日の話題は、もちろんオリンピック!

実は今度のアメリカチームで、一番目立っている選手は、
日系人です。

ショートトラックスケートのチャンピオン、
APOLO ANTON OHNO

ご存知の方も多いでしょう。これがまたイケメン!
アメリカのウィンタースポーツ選手には非常に珍しく、セレブ並みの扱い。

今日はこのアポロくん、
そして、日本人とメダルを争うアメリカの選手をご紹介します。

APOLO ANTON OHNO
アメリカ西海岸のシアトル出身です。

お父さんのYUKIさんは、日本から夢を持ってアメリカにわたって、
今じゃ自分のヘアサロンを経営。アメリカンサクセスストーリーです。
結婚したアメリカ人ワイフとの間に生まれたのがアポロくん。
その後離婚して、男手一つで育てたアポロくん。
仕事が忙しくてかまってあげられないと、アポロくんに水泳教室とスケート教室に通わせました。
するとみるみるスケートの才能が花開き、13歳でオリンピックのトレーニングチームに迎えられました。

過去2回のオリンピックで既にメダル5個獲得、あとひとつでアメリカの冬季五輪の記録タイに。
もちろん今度もゴールドが期待!

キュートなルックスのアポロくんは、シーズンオフにはテレビにもよく登場。
話題になったのは、大ヒットシリーズ、「DANCING WITH THE STARS」

各界のセレブが、プロのダンサーとペアを組んで、毎週勝ち抜いて行く番組で、
アポロくんは2007年には見事優勝!

他には、「PROJECT RUNWAY」という
デザイナーの卵がプロを目指して戦う番組シリーズで、ゲスト審査員として登場。
このシリーズたまたま今日本のテレビで放送されています。

今は風邪薬のCMにも登場しています。

オープンでフレンドリーなキャラのOHNOくん、

実はTWITTERもがんばってます。

オリンピック村に入ったばかりのころは1時間に1回くらいはTWEETしてくれましたが、
今はさすがに忙しいようで1日2〜3回、

今日の昼間は、
「オリンピック村でトレーニングをした。
チームは男子も女子もいい感じ。土曜日のレースが待ち遠しい。」

今から3時間くらい前は、
「オリンピック村のボルテージがどんどんアップしているのがわかる。
次々に選手が入って来ている。
期待と不安が混じりあった気持ち。」


ショートトラックのAPOLO OHNOくん。CHECK IT OUT!
http://www.nbcolympics.com/athletes/athlete=2173/index


さて、アメリカ生活長い移民の私にとって、テレビで日本人選手を見るのはとても楽しみなこと。
そんな日本人のメダルを阻む? アメリカ選手をチェックしてみました。

まずアメリカでも人気があるフィギュアスケート

日本の女子は真央ちゃんとミキティがメダル候補
アメリカは今回は強力候補は特にいませんね。

強いて言えばレイチェル・フラット。
そしてもうひとりの選手は、日系人です。
ミキ・ナガス 16歳


フィギュア男子は
高橋大輔くん、織田信成くんが期待されていますが、

アメリカの男子は優勝候補の、エヴァン・ライサチェク
そして、ちょっとふしぎキャラのジョニー・ウィアーも注目。


スノボいきましょう。
ハーフパイプでは日本の国母和宏くん

アメリカチームはもうご存知の人も多いですね。
ショーン・ホワイト

FORBESマガジンによると、
世界のウィンターオリンピックの選手の中で年収ナンバーワンがこのSHAUN WHITE
CMにもいっぱい出ています。年収8億円。

ちなみに彼と並ぶ世界の冬季五輪長者ナンバーワン、もうひとりは、
韓国フィギュアのクイーン、キムヨナ。

アポロくんは5位(1億5千万円)

フリースタイルスキー モーグルの上村愛子さんのライバルは、
ハンナ・カーリー。


さあ、気になるメダル予想。


カナダ最大のメディアカンパニーCANWESTの予想では。。。

アメリカの
メダルの数は全部で31個、ゴールド12個

日本8 銀3

本家カナダ31 ゴールド15


オリンピックは国と国がメダルを競い合うところですが、
アメリカチームで日系人も活躍しています。
国境を越えてスポーツで世界がいっしょに盛り上がるイベント。


みんなでいっしょに楽しみましょう!

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(雪が上がった朝は真っ青な青空が。。。)

snow4B.jpg
(セントラルパークも雪景色。。。)

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(木の枝にも。。。)

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(歩道もベンチも。。。)

snow7.JPG
(グルグル巻きからも開放!!)


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2月11日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!


Happy Winter Olympics from NYC!

大雪です、

しかもブリザード警報発令の中
24時間近く、降って降って降りまくり
最終的にマンハッタンは30センチの積雪となりました。
でもこれで驚いちゃいけない、ワシントンDCでは1メートル49センチ!
温暖化の声も聞かれています。
snow1.jpg
(ブリザードのパークアベニュー、通りの反対側のビルも霞んで。。。)

snow2.jpg
(風が強すぎて傘もさせない、雪があたって顔が痛いので、グルグル巻き。)

snow3.jpg
(普段は見晴らしのいい高層ビルの窓からも、何も見えない。。。)

今日はさすがにNYKER半分以上が仕事を休みました。
学校も休校(SNOW DAY)

でも私はお仕事。
どんなに雪が積もろうとニューヨークの交通はマヒしないんです、地下鉄だから!

さて今日の話題は、もちろんオリンピック!

実は今度のアメリカチームで、一番目立っている選手は、
日系人です。

ショートトラックスケートのチャンピオン、
APOLO ANTON OHNO

ご存知の方も多いでしょう。これがまたイケメン!
アメリカのウィンタースポーツ選手には非常に珍しく、セレブ並みの扱い。

今日はこのアポロくん、
そして、日本人とメダルを争うアメリカの選手をご紹介します。

APOLO ANTON OHNO
アメリカ西海岸のシアトル出身です。

お父さんのYUKIさんは、日本から夢を持ってアメリカにわたって、
今じゃ自分のヘアサロンを経営。アメリカンサクセスストーリーです。
結婚したアメリカ人ワイフとの間に生まれたのがアポロくん。
その後離婚して、男手一つで育てたアポロくん。
仕事が忙しくてかまってあげられないと、アポロくんに水泳教室とスケート教室に通わせました。
するとみるみるスケートの才能が花開き、13歳でオリンピックのトレーニングチームに迎えられました。

過去2回のオリンピックで既にメダル5個獲得、あとひとつでアメリカの冬季五輪の記録タイに。
もちろん今度もゴールドが期待!

キュートなルックスのアポロくんは、シーズンオフにはテレビにもよく登場。
話題になったのは、大ヒットシリーズ、「DANCING WITH THE STARS」

各界のセレブが、プロのダンサーとペアを組んで、毎週勝ち抜いて行く番組で、
アポロくんは2007年には見事優勝!

他には、「PROJECT RUNWAY」という
デザイナーの卵がプロを目指して戦う番組シリーズで、ゲスト審査員として登場。
このシリーズたまたま今日本のテレビで放送されています。

今は風邪薬のCMにも登場しています。

オープンでフレンドリーなキャラのOHNOくん、

実はTWITTERもがんばってます。

オリンピック村に入ったばかりのころは1時間に1回くらいはTWEETしてくれましたが、
今はさすがに忙しいようで1日2〜3回、

今日の昼間は、
「オリンピック村でトレーニングをした。
チームは男子も女子もいい感じ。土曜日のレースが待ち遠しい。」

今から3時間くらい前は、
「オリンピック村のボルテージがどんどんアップしているのがわかる。
次々に選手が入って来ている。
期待と不安が混じりあった気持ち。」


ショートトラックのAPOLO OHNOくん。CHECK IT OUT!
http://www.nbcolympics.com/athletes/athlete=2173/index


さて、アメリカ生活長い移民の私にとって、テレビで日本人選手を見るのはとても楽しみなこと。
そんな日本人のメダルを阻む? アメリカ選手をチェックしてみました。

まずアメリカでも人気があるフィギュアスケート

日本の女子は真央ちゃんとミキティがメダル候補
アメリカは今回は強力候補は特にいませんね。

強いて言えばレイチェル・フラット。
そしてもうひとりの選手は、日系人です。
ミキ・ナガス 16歳


フィギュア男子は
高橋大輔くん、織田信成くんが期待されていますが、

アメリカの男子は優勝候補の、エヴァン・ライサチェク
そして、ちょっとふしぎキャラのジョニー・ウィアーも注目。


スノボいきましょう。
ハーフパイプでは日本の国母和宏くん

アメリカチームはもうご存知の人も多いですね。
ショーン・ホワイト

FORBESマガジンによると、
世界のウィンターオリンピックの選手の中で年収ナンバーワンがこのSHAUN WHITE
CMにもいっぱい出ています。年収8億円。

ちなみに彼と並ぶ世界の冬季五輪長者ナンバーワン、もうひとりは、
韓国フィギュアのクイーン、キムヨナ。

アポロくんは5位(1億5千万円)

フリースタイルスキー モーグルの上村愛子さんのライバルは、
ハンナ・カーリー。


さあ、気になるメダル予想。


カナダ最大のメディアカンパニーCANWESTの予想では。。。

アメリカの
メダルの数は全部で31個、ゴールド12個

日本8 銀3

本家カナダ31 ゴールド15


オリンピックは国と国がメダルを競い合うところですが、
アメリカチームで日系人も活躍しています。
国境を越えてスポーツで世界がいっしょに盛り上がるイベント。


みんなでいっしょに楽しみましょう!

snow4A.jpg
(雪が上がった朝は真っ青な青空が。。。)

snow4B.jpg
(セントラルパークも雪景色。。。)

snow5.jpg
(木の枝にも。。。)

snow6.jpg
(歩道もベンチも。。。)

snow7.JPG
(グルグル巻きからも開放!!)


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年02月04日

【Webラジオ】2月4日(木)アメリカ ニューヨーク

★本日の放送内容を音声にてお聴きいただけます。下のボタンをクリック!
  

2010年01月28日

1月28日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

Hello from NYC!!

先週の放送で、Haiti大地震の救済募金にたいへんな金額のお金が集まっている、
それもtwitterやfacebookでみんなが大量の情報交換をしている、
そしてセレブリティの動きも大変早い、というレポートをしましたが、

ここに来て日本の動きもかなり活発になってきているようですね。

ニュ−ヨーク時間先週金曜夜、日本は土曜の朝に全世界で同時放送されたテレソン、
HOPE FOR HAITI NOW見た人いらっしゃいますか?
なんとこれまでに60億円近くの募金を集めました。

そんなこんなで1月も間もなく終わろうとしていますが、
今日はオバマ大統領の一般教書演説もあり、
世界はどんどん動いています。

そして2月は楽しい事がたくさん待っていますね、VALENTINE DAYとか?

まだまだ冬は続きますが、2月に入るNYはととたんにスピードアップ
そんなNYから
今日はこの春のエンタメ&イベントの先取りレポートお届けします。
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まずこの時期はAWARDシーズン、
今度の日曜日がグラミー賞、そしておよそ1ヶ月先の3月7日はアカデミー賞と
音楽と映画の最大の賞が発表になります。
オスカーは、興行成績で世界記録をぬりかえたAVATARがとるんでしょうか?
ニューヨーカーもとても楽しみにしています。

実はグラミーもアカデミーも会場はLA
でもNYも負けてはいません。

まず2月11日から、恒例のニューヨークファッションウィークが始まります。
世界のトップデザイナーたちが、
マンハッタンの中心、ブライアントパークの大テントで、(テントといっても4000人収容)
2010年の秋冬物の新作を披露します。

そしてもうひとつ、私たちニューヨーカーが楽しみにしているのがブロードウェイの新作。

SPIDERMAN
ブロードウェイ始まって以来の大予算のミュージカル(40億円とも報道されている!)
ディレクターはライオンキングのジュディ・テイモア
音楽はU2のTHE EDGEとBONO

これが2月25日からプレビューがスタート、と発表されていましたが、
なんと延期になってしまいました。
この不況で資金が思うように集まらないようで、実はこれで2度目の延期。
これまでに既に売れた1億円分のチケットも払い戻すそうです。

次の予定日は? 2010年中としか発表されていないのが不安。

ちょっとがっかりのSPIDERMANですが、こちらは期待できそう?
SEX & THE CITY MOVIE 2

NYを舞台に90年代後半から現象的なヒットになったSEX &THE CITY
MOVIE #1は2008年だったから、およそ2年ぶりの新作。

今回は、サラジェシカはじめ主役4人とおなじみのキャストの他に、
PENELOPE CRUZ, MILEY CYRUS,
レジェンド、ライザ・ミネリまで登場。
ロケもニューヨークの他に、ロンドン、モロッコなど豪華。
今回はかなりシリアスなストーリーのようですが、
ゲイ同士の結婚式の場面があったり、
たった今のニューヨークがいっぱいの映画。

公開はちょっと先、5月28日オープン。
日本はちょっとだけ遅れて6月12日予定。

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さあ後半は、スポーツ観戦ファンのあなたへ。
スポーツプレビューです。

アメリカン・フットボールのファンの方、いますか?
日本では少数派かもしれませんが、
本家アメリカでは、一番人気があるプロスポーツは、ベースボールではなく、
フットボールなんです。

このフットボールのチャンピオンを決める大イベント、
スーパーボウルが2/7(日)フロリダで開かれますが、
これが野球のワールドシリーズをしのぐ、大変な大イベントなのです。

まず豪華なゲスト、
ハーフタイムには毎年スーパースターがパフォーマンス

MICHAEL JACKSON, DIANA ROSS, JAMES BROWN, STEVIE WONDER, AEROSMITH, MJB, BRITNEY, U2, STING, PAUL MCCARTNEY, ROLING STONES, PRINCE, BRUCE SPRINGSTEEN
そして今年は伝説のロックバンド、THE WHO
2006年のハーフタイムショーでは、JANETとJUSTIN TIMBERLAKEのコラボで、
JANETの衣装の胸の部分がポロっと取れてしまい、大問題になったの、
覚えている人もいるのでは?

もうひとつ、スーパーボウルの話題はテレビコマーシャル。
メジャースポンサーは力の入った新作CMをここで披露しますが、
その電波料が30秒で3億円。。。というのも大きな話題。
そして、スーパーボウルサンデーには、アメリカ人は友達宅やスポーツバーで、
スーパーボウルパーティと決まっています。

ビール片手にピザやフライドチキンを食べながら大騒ぎ。
フットボールファン以外の人も巻き込まれる勢いです。
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実はニューヨークのチーム、JETSが今年はこのスーパーボウル1歩手前まで行ったのですが、
残念ながら負けてしまいました。
地元チームが出ていたら盛り上がりが全然違ったのに。
今年はJETSを負かしたINDIANAPOLIS COLTSとNEW ORLEANS SAINTSの激突です。
楽しみですね!

そしてスーパーボウルが終わると、
すぐにベースボールのスプリングキャンプがスタート!

松井選手はロサンゼルスに行っちゃいましたが、
今年はメッツに五十嵐がいます!

春が待ち遠しいですね!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年01月26日

1月26日(火)のフラワーレポーターはアメリカ・アリゾナ州のセドナでツアーオペレーターをされている田中恵美さんです!

■先ずどうしてパワースポットといわれているの?
セドナは、別名「レッドロックカントリー」といわれ、独特の赤い岩肌の美しい山々に囲まれた人口17,000人ほどの小さなアリゾナの田舎町です。 そんな小さな町中や郊外には、「ボルテックス」と呼ばれる大地(地球)のエネルギーが放出されている不思議なエネルギースポットが多数点在していると言われています。大地のエネルギーの強い場所は世界中にいくつもあるようですが、セドナのようにせまい地域にボルテックスが多数集中している場所は珍しいそうです。


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ボルテックスのエネルギーは、疲れきった心や体を癒したり、これまでの人生観を変えてしまうほどの鮮烈なインスピレーションを与えたり、セドナの土地に自分の願いを念じると、その願いが叶うなど、良い意味で、その場所を訪れた人々に様々な影響を及ぼすと言われています。
また、ボルテックスと呼ばれる特定の場所でなくても、セドナの町全体がその大地のエネルギーの影響を受けて、普通に町に滞在しているだけでも、何らかの影響を受けるとおっしゃる方もいます。


日本でも5年ぐらい前から、大地のパワーを秘めた神秘的、スピリチュアルな美しい町として、セドナが一般の女性誌やテレビ、写真集などのメディアに取り上げられる機会が増え始めました。それと同時に日本で起こったスピリチュアルブームの影響もあってか、「セドナといえばパワースポット」というイメージが作られてきたような印象があります。


■所以、具体的にどんな場所なの?
 「ボルテックス」という言葉はもともと「渦巻き」という意味がありますが、セドナでは、渦巻状のエネルギーが大地から放出されている場所を示す言葉として、日常的に使われています。
一般的にボルテックスの場所は、セドナに20~30箇所あると言われていますが、大小含めると数百箇所もあるという、地元の方の話を聞いたこともあります。また、そのエネルギーの特色・影響力は、場所によって異なると言われていますが、エネルギーが噴き出す穴などを実際に目にすることはできません。
もともとは、今から30年ほど前にセドナ在住のヒーラー&サイキックの方がこのエネルギーを発見し、「ボルテックス」と名付けたのが始まりで、ボルテックスのエネルギー自体は、科学的に証明されたエネルギーではありません。


それでも、セドナを訪問された方々の旅ブログなどをときどき拝見すると、「女性的、男性的」とか「電気的、磁気的」などと様々な表現で、ご自身が感じられたボルテックスのパワーを紹介されています。
また、ツアーでボルテックスの場所をご案内したお客様は多数いらっしゃいますが、その場でお客様から生の感想を伺ったり、ご旅行後に頂いたお手紙やメールの内容を拝見したりしても、セドナの大地のパワーを感じていらっしゃる方、その影響ではないか思われるような体験をされた方も少なくありません。


このようにパワーをビビビ!と感じる方も、そうでない方も、ボルテックスの場所では、赤岩の大地の美しい景観、広々とした空、穏やかな空気に包まれ、誰もがご自身の五感をフルに使って、大自然を満喫することができます。


■セドナの見所
セドナに多数点在するボルテックスの中でも、とくにパワーが強いと言われる「四大ボルテックス」があります。


①カセドラルロック
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「カセドラルロック」は、ゴシック建築の教会を思わせる美しい景観の岩山です。
道なき岩の斜面を登ったり、少し傾斜が急な箇所もあったりしますが、通常の体力のある方でしたら、年齢・男女関係なく登ることができます。
ただし、初めて登る方、体力などに多少ご不安のある方は、ガイド同行のオプショナルツアーに参加されることをお勧めします。
カセドラルロック・トレイル終点は、そこを訪れた人にしか体験できない感動、癒しの空間が広がっています。実際に登って、現実の世界とは切り離された異空間で、心身ともに癒されてください。


②ポイントンキャニオン
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「ボイントンキャニオン」は、ネイティブ・アメリカンの神話にも登場するほど、神聖な空気を感じさせる広大な谷間です。その昔、この場所は聖域として、メディスンマン、メディスンウーマンと言われる人しか立ち入ることが許可されていなかったという話です。
この広大な谷間の一角にカチーナ・ウーマンと呼ばれる岩があります。(写真右の岩)
「カチーナ」とは、ネイティブアメリカンの言葉で、
「精霊」を意味します。
このカチーナウーマンにお願いをされる方をたくさん見かけます。皆さんもぜひ、岩肌にそっと触れ、お願いをしてみてください。


③エアポートメサ
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「エアポートメサ」は、唯一セドナの町の中心部にあるボルテックスのポイントです。ここからの眺めは、なんといっても360度パノラマのセドナの景色です。お泊りのホテルによっては、歩いていくこともできますが、オプショナルツアーに参加されると、ここから見える岩山の名称なども聞くことができますので、セドナの思い出がより深まると思います。
ここからは、朝日や夕日をご覧頂くことができます。朝晩は冷え込むセドナですので、季節によっては、ぜひ暖かい服装でお出かけください。


④ベルロック
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釣鐘様の形を思わせる「ベルロック」。
ここもボイントンキャニオンと同様、ネイティブアメリカンの神話に登場する場所のひとつです。
ベルロックの横には裁判所の形をした「コートハウスビュート」と呼ばれる岩山があります。
「ベルロック」と「コートハウスビュート」が隣接するこのエリアも非常にボルテックスのパワーが強いと言われています。


ボルテックスと言われる場所以外にも、セドナの見所はたくさんあります。


⑤ホーリークロス教会
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赤岩の地形を利用し、建設された美しい教会。
この教会から見える風景も必見です。
この場所もボルテックスのひとつとして
数えられています。


⑥スライドロック州立公園


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■おすすめのパワースポットツアー
パワースポットやセドナの観光名所を巡ることができるオプショナルツアー、ぜひ参加してみてください。
*カセドラルロック・ハイキングツアー: カセドラルロックを実際に登るハイキングツアーです。
*ボルテックスツアー: エアポートメサ、ボイントンキャニオンなどを巡るツアーです。
*オーククリークキャニオンツアー: ホーリークロス教会、スライドロック州立公園を巡るツアーです。
参照:http://www.atlas-america.com/nature_tour_short_distance.htm


■セドナのおすすめ体験 
セドナは、土地柄、サイキック能力を持つ方や、ヒーラーのお仕事をされる方達が、たくさん住んでいらっしゃいます。ご興味のある方は、セドナでリーディングなどの個人セッションを受けてみられるのもお勧めのひとつです。  
参照:http://www.atlas-america.com/spiritual_&_healing_tour.htm


オープンエアーのジープで、セドナの美しい景色を見に行くツアーや、早朝、セドナの上空を飛行し、朝日を鑑賞する熱気球ツアーなど、セドナでは、たくさんのアクティビティーもお楽しみ頂けます。


■皆様の反響、私自身の感想
砂漠のイメージが強いアリゾナ州ですが、セドナは清流が流れ、四季がある美しい町としてその名が知られるようになり、アメリカ国内をはじめ、年間を通して世界各地から多数観光客が訪れる町となりました。ここ5年ほどの間に、日本からもたくさんのお客様がお越しになられるようになりました。
治安がよく、安心して滞在できる町ですので、日本から一人旅の女性の方もたくさんいらっしゃいます。
セドナを訪れた皆様は、100%と断言してもよいほどこの町を気に入られ、「本当に来てよかった。」と言って、お帰りになられます。第二のふるさとのように感じ、何度もご訪問されるリピーターの方が多いのも特徴です。町中のリゾート地化が進み、自分だけのとっておきの場所だったセドナが、そうでなくなりつつあることにちょっぴり寂しさを感じるリピーターの方もいらっしゃいますが、町以外のセドナの大自然は国有林として守られているので、今も昔も変わりない姿で人々を魅了し続けています。


私自身はサイキック能力も何もありませんが、このセドナの大地、そして、この地に住む方たちに心癒されたことが多々あります。
セドナの大地のエネルギーは科学的に証明された力ではないので、ガイドの立場では、確実な事象としてお客様に断言したご案内はできませんが、個人的には、神秘的な不思議な癒しの力があることを信じている一人です。


■アリゾナ州の知られざる魅力
砂漠のイメージが強いアリゾナ州でも、春から初夏にかけては、サボテンや雑草のかわいらしい花をご覧頂ける場所があります。


また、ネイティブアメリカンの歴史や文化にご興味のある方には、セドナも含め、アリゾナ州は大変魅力的な土地です。


長い年月を経て、自然の壮大な歴史や威力を感じられる世界遺産のグランドキャニオン国立公園もアリゾナ州にあります。
最近人気の高まってきているアンテロープキャニオンもあります。これら二箇所は、セドナから足を伸ばしてオプショナルツアーで、日帰りで行くことも可能です。


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参照:http://www.atlas-america.com/nature_tour_long_distance.htm


アリゾナ州には、セドナ同様、想像だけでははかりしれない美しい大自然や古くからのネイティブアメリカンの歴史・文化がたくさん残されています。「百聞は一見にしかず」と言われますが、ガイドブックや人から聞いた話だけではわからないものです。
ご興味のある方はぜひとも、セドナ、アリゾナへお越しくださいませ!


■最後に現地で役に立つ言葉
挨拶とかではないですが、やっぱり、VORTEX(ボルテックス)という言葉ですね!何を意味しているかということを事前に知って、セドナをご訪問されると大変便利です。


「アトラス・アメリカ」は、アリゾナ州セドナにオフィスを構えるセドナ専門の旅行
会社です。
現地事情に精通したスタッフが、皆様に安心してご旅行をお楽しみ頂くための充実し
たサービスをご提供させて頂きます。
また、グランドキャニオンやアンテロープキャニオンなど、セドナ以外の大自然のご
旅行についてご手配も可能です。
これからセドナ旅行をご計画の皆様、また、セドナにご興味のある皆様、まずはお気
軽にお問い合わせくださいませ。
ATLAS AMERICA INTERNATIONAL
WEBSITE : www.atlas-america.com  E-MAIL : info@atlas-america.com

2010年01月21日

1月21日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ちょうど1週間前のこの時間にもお伝えしたハイチの大地震
先週レポートした時点では発生から2日目でしたが
地球の西半球で最も貧しい国、しかも政治的混乱や自然災害に次々に見舞われてきたハイチ。
ニューヨークに20万人以上住むハイチ人の移民コミュニティが結束して対応している、
ブルームバーグ市長は
「今はとにかく赤十字などから寄付を」と呼びかけましたが、
その寄付金の金額が驚くべき額になりました。

アメリカ赤十字では携帯メールでできる募金、
1回10ドル(900円)というのをやっていますが、
この放送の時点でなんとおよそ23億円になりました(23日土曜日には25億に)
260万人の人が募金したことになります。

これだけたくさんの人が寄付をしているのも、
日本でCNNを見ている人も多いと思いますが、
とにかく現地は食料も飲み物も、薬もお医者さんも病院も、何もかもが足りない。
救助されても手当できずに命を失う人もいる、という事を
CNNキャスターのアンダーソン・クーパーらが着の身着のままで報道し続けている。
そしてそれを、アメリカ人一人一人がケータイやPCで、
TWITTERとかFACEBOOKですごい勢いで発信しているから、
情報がものすごく早い! 赤十字の募金情報もそれであっという間に広まった。
こんな体験は初めてす。

先週も書いたのですが、
ハイチに住むアメリカ人の一部は、かなり早くからTWITTERで連絡をとりあっていました。
携帯SNSには「今OOさんが崩れた家の中にとじこめられている」とか
「OOさんとやっと連絡がとれた」などの生々しい情報が刻々とアップされ、
私達はそれにクギづけに。

さらに、テレビで伝えられる被害状況やCNNのレポートの様子を、
みんながまるで実況中継のようにTWEETしはじめ、
アメリカ赤十字の募金情報も何度も何度も書き込まれて、
テレビを見なくても新聞を読まなくても、
とにかく大変な事になっているんだ、という事が
ものすごいスピードで広がったんです。
オバマ大統領も、ビルゲイツ氏も初TWEETで募金呼びかけていました。

その中には、たとえばハイチ人の8割は貧困ライン以下、
多くが1日2ドル180円以下で暮らし、国民の半分近くが字が読めない、
という情報もあれば、ユニセフが寄付で購入する水はボトル1本10円、
薬は1個50円で買える、というような情報もありました。

アメリカ赤十字の1回10ドルの携帯メール募金は1週間で23億円に達しましたが、
携帯で送れるという手軽さもあったし、
不況で苦しんでいるニューヨーカー、
10ドルなんてランチマネーくらいにしかならないのに、
ハイチではこれだけの人が助けられるなら、という実感があったんです。

こうした報道の多くはCNNでしたが、
悲惨な現状をじっくり腰をすえてレポートするだけでなく、
具体的に何をすればいいのかを、説得力を持って行った報道も優秀だったと思いますし、
だからこそ、具体的に「募金しよう」という動きが、ソーシャルメディアを通じて
一気に広がったのだと思います。

TWITTERは今日の余震の後、アクセスが殺到して一時ダウンしたようですが、
今回のこの災害はこうしたソーシャルメディアが初めてその威力を、
ポジティブな方向に発揮できたのではないかと思います。

もう一つ注目されるのは、セレブリティたちの対応のスピードです。

この間の日曜日、ロサンゼルスでゴールデングローブの授賞式がありましたが、
ハリウッドセレブはみな、ハイチの国旗カラーのリボンをつけ、
アフターパーティではたいへんな金額のお金が、寄付として集まったそうです。
たとえば主演女優賞に輝いたサンドラ・ブロックは一人で9000万円を寄付。
アンジェリーナ・ジョリーやブラッド・ピットも二人で9000万円
ジョージ

翌日CNNのラリー・キングライブではミニテレソンが行われ、
P DIDDYらセレブが直接オーディエンスの電話をとって2時間で2億円を集めました。

そして今週金曜日、ジョージ・クルーニーの呼びかけでMTVの主催によるニューヨーク、
ロサンゼルス、ロンドンを結んだ大テレソンが行われました。
TVやネットで見た方も多いと思います。
参加ゲストはハンパありません。ざっとリストすると。。。

Wyclef Jean, Bruce Springsteen, Jennifer Hudson, Mary J. Blige,
Shakira, and Sting
Alicia Keys, Christina Aguilera, Dave Matthews, John Legend, Justin
Timberlake, Stevie Wonder, Taylor Swift and a group performance by Keith
Urban, Kid Rock, and Sheryl Crow.;
Coldplay, and a group performance by Bono, The Edge, Jay-Z, and Rihanna.


これいがいに100人以上のセレブリティが、オペレーターとして直接電話をとる、
というもの。

これがアメリカのメジャーなチャンネルすべてで同時中継、
翌日にはライブ楽曲がITUNE にチャリティーソングとしてアップされました。

ここ数年セレブリティのチャリティ活動は活発になる一方です。
特にアフリカを始めとした地球のあらゆる貧困地域への寄付、チャリティ活動が
何かと話題になっていましたし、自分たちのお金と名声を利用して世の中を
とにかく出来ることから何とかする、という意気込みがあります。
今回も、あっと言う間にこれだけのセレブが集まったのはすごい。
もちろん、このお金が本当に困っている人の役に立てられるのか、という心配もありますが、
それはそれとして、 待っている意味もないし、時間もないのだから、
とにかく出来る事から今すぐやる! というのが今のアメリカ人の気持ちです。

それが今すぐできる、というのがネット時代のいいところですし、
それができる私達が
ハイチのように、世界の歴史の中で経済や文明の発展に取り残されたり、
犠牲になってきた国を助けるのは、私達の大事な仕事ではないかと思います。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年01月20日

1月20日(水)は、アラスカ フェアバンクス在住のフラワーレポーター、熊谷まことさんからの報告です!

熊谷まことさんは、アラスカ フェアバンクス在住16年。オーロラ鑑賞ロッジを経営されています。
オーロラ・ボリアリス・ロッジのHPはコチラ⇒http://www.auroracabin.com/
  
☆フェアバンクスについて
フェアバンクスはー25℃、山の上にあるロッジではー18℃ほど。先週は街ではー40℃、ロッジでは気温はー25℃ほどでしたが風が強く体感温度はー45℃ほど。
オーロラ・ボリアリス・ロッジは夜のオーロラ・ツアーでいらっしゃるお客さん(夜10:30PM~2:00AM)と宿泊棟に来るお客さんがいます。
日本からの直行チャーター便がこの冬9本来ますが、その期間はけっこうお客さんで賑わいます。日本からのお客さんが一番多いですが、アメリカ本土や他の国のお客さんが増えています。
  
☆オーロラ鑑賞法
ロッジ内から見えるのが自慢ですが、ロッジは暖をとる場所、という気持ちでいた方がお勧め。いいオーロラは窓越しではなく直接見た方がやはりいいので。
  
☆オーロラ鑑賞のコツ
暖かい格好をすること。あと粘ること。ツアーですと時間が限られる(10:30PM~2:00AM)のと、他にもお客さんやガイドもいるので出現を教えあったりも出来ますが、宿泊の場合は、とことん自分で見られる。ツアーのお客さんとも合流して見られるけれど、2:00AM 以降は自分次第。お客さんの中には朝5:00に見えました~!粘りましたよ!という人もいました。
  
☆防寒対策
長袖、長ズボンの下着。人工素材のもの。登山用品店などで売っているやつです。綿はぬれるととても寒く、乾きにくいので極寒の地での防寒の格好は綿はつけない。
帽子、マフラー(ネックウォーマー)も大切。
  
☆これまでに印象に残っているオーロラ
すごく印象に残っているオーロラは2003年12月20日。オープンした年でとにかく延々と出ていました。
あとは2005年3月5日。
すごいオーロラはそれ以外にも見ているのだけど、シチュエーションがそれぞれ印象的。
  
↓オーロラ・ボリアリス・ロッジ&オーロラの写真(2008年9月撮影)
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↓そして、本日20日(現地時間19日)のオーロラ!キレイに見えています。
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★役に立つ一言
Watch out for moose. (夜中にドライブで帰る人によく言います。ヘラジカに気をつけて。)
  
↓熊谷さんが北極圏にドライブされた時の、ご家族の写真(2009年6月)
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2010年01月14日

1月14日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

Hello from NYC!!

カリブの島国ハイチの大地震、ニューヨークでは水曜日1日中トップの報道でした。

というのも、
ニューヨークには20万人とも40万人とも言われるハイチからの
移民のコミュニティがあるんです。もちろんアメリカで最大のコミュニティです。
中でもよく知られているのが、元フージズのワイクレフ。
彼はすでにハイチに飛んだようですが、
ニューヨークでは多くの人達が故国の家族や友人と連絡をとろうとしています。
ご存知のようにハイチは政治的混乱や自然災害に次々に見舞われているため、
そのたびにニューヨークの移民コミュニティが結束して対応して来たわけですが、
今回はこれまでのどんな災害とも違って、どこから手をつけていいかもわからない、
という困惑と焦りが広がっているようです。
ブルームバーグ市長はハイチ人コミュニティで会見を行い、
「準備が出来次第、医療関係者や技術者を送る用意がある。」
一般市民に対しては「今はとにかく赤十字などから寄付を」と呼びかけました。
ハイチは西半球で最も貧しい国、人口の8割が貧困ライン以下で暮らしていると
言われています。
また企業や団体では、ニューヨークヤンキースが5000万円を寄付すると
発表しています。

CNNなどのニュースメディアはもちろんですが、
ハイチに住むアメリカ人の一部はTWITTERで連絡をとりあっているようなんですね。
携帯SNSには「今OOさんが崩れた家の中にとじこめられている」とか
「OOさんとやっと連絡がとれた」などの生々しい情報が刻々とアップされていて、
胸がいたくなります。

まだまだ被害が広がる恐れがあるとも伝えられていますが、
一刻も早く救助の手が届くようお祈りしたいと思います。

さて、今日はそんなニューヨークから、
少しでも元気が出る話題をレポートしたいと思います。

日本もアメリカも冬のまっただ中、
特にニューヨークの1月これまでの気温は軒並み平年を下回り、
連日最高気温が0度以下の日が続くなど、
記録的に寒い冬になっています。
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(雪のタイムズスクエア、歩行者天国も真っ白!)
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さてマンハッタンの街、クリスマスのイルミネーションも片付けられ、
すっきりした感じの街で目立つのは、セールの看板。
ほとんどが70%オフというディープなディスカウント
でもニューヨーカーは、クリスマスの前にないソデをかなり無理して振ってしまったため、今セールでトクをしているのはツーリストだけかも。

かつて1月のニューヨークは、1年で一番静かな時期でしたが、
ここ数年は強いユーロ(弱いドル)も手伝って、ヨーロッパ人を中心に
観光客が絶えません。
サブウェイには大きなバックパックの若者たち、
地図を見ながら異国の言葉を話す若者がいっぱい。
もちろん日本語もかなり聞こえてきます。
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(SOHOのブティックの前には、観光客をターゲットに防寒グッズの出店が)

景気がどんなに悪くても、ツーリストのおかげで何とかなっているのがニューヨーク。
2009年にはトータルで4千5百万人もの人が訪れました。
そのうち860万人が外国人でした。

でも去年の海外からのツーリストは、前の年に比べて10%も減ったそうです。
世界的な不景気、新型インフル、テロ防止のための入国チェックの厳しさなどが
理由にあげられています。
ところが、アメリカ国内からの観光客の減少は、4%足らずに留まりました。

実はアメリカ人が一番訪れる国内の観光スポット、ここ数年は
ディズニーワールドのあるフロリダ州オーランドがトップを独走していました。
ところが去年、ニューヨークが20年ぶりに返り咲いたそうです!

ツーリストには人気最高のニューヨークですが、こんなデータもあります。

昨年末に発表された全米50州の住民の幸せ度ランキング

ニューヨーク州はなんと、
「最下位」でした。

これは、住民が感じる幸せ度、そして街の混雑度、空気のクリーン度や
家賃の高さなど居住環境のデータをかけあわせたもので、トップはルイジアナ州、

この話を聞いて、そうかなるほどーと思いましたね。

毎月給料をもらっても、すぐに家賃を払っておしまい。。。
時間がないランチタイム、やっと買って食べたサンドイッチは高くてまずいし、
街はうるさいしゴミもいっぱい落ちてるし、
しかも毎日こんなに寒いし、モコモコに厚着した人で朝の地下鉄は満員だし。。。
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(モコモコになったニューヨークのこどもたち)

と、
ニューヨーカーは世界一愚痴が多い、と言われていますが、
しかもその愚痴がパワフルで。。。聞かされてますますウンザリ

なんて愚痴っていても仕方ない。。。と
ニューヨークのタウン誌、ニューヨークマガジンがこんな特集記事を出しました。

「50 steps to simple Happiness」

小さなシアワセを手に入れるための50の方法

少しでもハッピーになるための50の提案、
その中でニューヨークらしいもの、すぐに実行できるものをピックアップしてみると、

- Make Your Bed.

起きた後きれいにベッドメーキングする。
そんなの当たり前? 
特に狭いワンルームでは、片付けこそ心の平和をもたらします。
特に朝一番の達成感は1日中継続?

- Leave Your Mouth in that slightly upturned position

常に口の両側、
口角を上げ目にしておきましょう。リラックスして自信ありげな表情に見えます。
上げすぎるとニヤケ顔になるから注意。

- Offer to Help a stroller person

地下鉄の階段でベビーカーを持つのを手伝ってあげましょう。
ニューヨークはベビーカーで地下鉄乗るお母さん多いんです。
小さな親切が自分もハッピーにしてくれます。

- Eat One Ounce of dark chocolate a day

毎日ダークチョコレートを
1オンス(28グラム)食べましょう。
新たなスーパーフードと言われるほど身体にいい成分が豊富だそうです。

- Give the people. Pushing in the subway

地下鉄で押してくる人を許してあげましょう。何かきっと理由があるんですよ。

- おスシを食べましょう。日本人は世界一長寿だから。

- 身の回りに青リンゴとキュウリの匂いがするものを置く。

不安を沈め気分をアップする効果があるそうです。
キャンドル、シャンプー、ローション、なんでもOK

- エレベーターの中で、知らない人と立ち話をしましょう。

その場の緊張がほぐれて、かなり気分がよくなります。

たとえば寒かったら「今日寒いですね」と声をかけると、
結構相手も「待ってました!」とばかり「明日は雪らしいですね」なんてね。
こういうのsmall talkといいますが、知らない人通しのこういうsmall talkは
ニューヨークでは普通。
ただあまり愛想良くしすぎると、「気があるのかな」と誤解されるので、
会話はサラリと、しかも相手を見てから声をかけましょうね!


まだまだ色々あるんですが、
ニューヨーカーだってどうしても気分が滅入ってどうしようもない事はあります。
そういう時は、ホントに指一本動かすくらいの小さな事でも、効果があったりします。

お互いにまだまだ寒い季節が続きますが、
みなさん少しでもハッピーにお過ごしくださいね。
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(大人気セントラルパークのスケートリンク、日向はけっこう温かい!)

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年01月12日

1月12日(火)のフラワーレポーターはハワイに住んで14年目、能丸千秋さんです!

■ハワイの今のお天気 ハワイ島 町の様子は?

日本からの旅行者は、やはりホノルルを訪れる人が断然多いですが、
ハワイ島のコナには、日本からの直行便も乗り入れているので、
リゾートホテルでのんびりしたり、自然が好きという日本の方がみえます。
あとは、1回ではハワイ島を堪能しきれないので、リピーターになる人が多いです。


☆地球のおへそ!大自然にあふれるハワイ島 火山活動最新レポート!!☆


アローハ、ハワイ島ヒロに住んで14年目に突入の能丸千秋といいます。
フリーライターとして、日本での執筆活動をしています。
夫は、日本の大型反射望遠鏡「すばる」のスタッフとして、
ハワイ島にある国立天文台に勤務しています。
こちらで生まれた9歳の息子がいます。


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■コナのリゾートホテルにて、息子の紘右(こうすけ)と。
屋外のようなロビーでレイをかけてもらいます。


ハワイは、人が住んでいる島が7つ、ほかに無人島や岩礁などが130ほどあります。
有名なワイキキがあるのは、オアフ島。
私が住むハワイ島は、日本からは一番遠い東側にあり、
残りの島全部を合わせたより大きく、通称ビッグ・アイランドと呼ばれています。
面積は、ほぼ四国の6割弱。
そこに富士山より高い、4,205mのマウナケアと、4,169mの
マウナロアがあります。


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■飛行機の中から見た、雪を頂く、手前がマウナケア、奥がマウナロア。


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■ヒロの町から見た、左がマウナロア、右がマウナケア。
なだらかなため、とても4千メートル以上ある山には見えません。


世界一高いエベレストが8,844mですが、
ハワイ島は海底6千メートルからそそり立っているため、
もし月のように水がなければ、マウナケアの高さは、10,203mになり、地球一高い山です。
この冬も何回か、山頂に雪が積もりました。
「マウナ」はハワイ語で 「山」、「ケア」は「白い」という意味です。
雪が積もると、スノーボーダー、スキーヤー、雪をトラックに積みに行く人などが殺到します。
その数は、400人ほどですが。
午前中スキーをし、午後はサーフィンができるというのは、ハワイ島の人たちの自慢です。


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■ヒロの空港から見た雪のマウナケア。山頂では、スキーが楽しめます。


ヒロは、ハワイ州で2番目に人口の多い町ですが、
1番多いホノルルが90万人なのに対し、ヒロはたった5万人弱です。
ハワイ島全体でも15万人しか住んでいません。
“ハワイ”といえば、ワイキキの賑わいを思い浮かべる方が多いと思いますが、
ハワイ島は、ハワイ好きが最後にたどり着く島といわれ、
手つかずの豊かな自然が残されています。


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■昔の火口が波で削られ、入り江になったグリーンサンドビーチ。
ここの砂は、溶岩に含まれていたかんらん石のため、砂がうぐいす色の緑です。


その中で最も有名なのが、活発な火山活動です。
海の底に、ホット・スポットと呼ばれる、マグマの噴出口があり、その活動によって、
島も山も作られています。 今も海底に、ロイヒと名付けられた新しい島が生まれつつあります。
天文台があるマウナケアは、このマグマ・スポットからはずれているので
噴火することはありませんが、マウナロアは、ここ数年、「明日にも噴火しそうだ」と、
言われ続けています。マウナロアが大規模に噴火すれば、ヒロの町も溶岩にのまれると
いわれていますが、私も含め、みんな気にせず住んでいます。
マウナロアは1984年に最後の噴火がありました。


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■ボルケーノ国立公園から見たマウナロア。標高4,169mで、これでも富士山より高い山です。


国立公園内にあるプウオオは、記録を更新しながら、長期に渡って噴火し続けています。
近年も、溶岩が噴き出し、町や海岸が溶岩にのまれてしまいました。
しかしハワイの溶岩は、粘性が高く、ゆっくり流れるので、人が亡くなることは、
ほとんどありません。「3日後にはうちに来そうだ」と、家財道具を持ち出し、
自分の家が 焼けるところをビデオに収める人もいます。
また、水をかけ、家の手前で溶岩を固めようとした人もいましたが、焼け石に水。
ホースの水くらいでは溶岩の進路は変えられませんでした。


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■溶岩は冷えると黒くなります。赤い溶岩とのコントラストが美しい。


それよりも、この溶岩を噴き出させているといわれる、
ハワイの女神「ペレ」の好物である、お酒のジンを供えて祈ると、
溶岩の進行方向が変わると信じられています。


ペレは現在、国立公園にあるキラウエア火山の、
ハレマウマウ火口に住んでいるといわれています。
ペレは、ハワイに住む人々にとり、とても身近な火の女神です。
数々の伝説があります。


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■ハレマウマウ火口。いつも煙がモクモクと出ています。ペレはここに住んでいるといわれ、
ハワイの人々は祈りを捧げにここに来ます。


ペレの気性は激しく、日本人が描く神様のイメージとは大きくかけ離れています。
わがままで、自分の思い通りにいかないと、怒って火山を爆発させます。
姿は美しく、ハンサムな男に目がありません。
島の真ん中を横切るサドルロードでは、ペレが老婆の姿で道ばたに立っていることがあるので
親切にしなくてはならない、町には、白い子犬を抱いた、赤いムームーを着た
美しい娘の姿で現れるともいわれています。
また国立公園にあるボルケーノハウスのロビーには、煙の中に現れたペレの顔だという写真が
飾られています。迫力のある顔です。


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■島の真ん中を突き切るサドルロード。ハワイ島の1/11を有するパーカー牧場を通ります。
その牧場にかかる虹。


いくつかあるペレの伝説から、ひとつをご紹介します。

その昔、オヒアというハンサムなハワイアンの男性がいました。
オヒアに一目惚れしたペレは、ある日、「私と結婚しなさい」と、オヒアに迫りました。
オヒアには、レフアという恋人がいました。
ペレの申し出を断ると、怒ったペレがオヒアに向かい、
「醜い木になってしまえ」と、呪いをかけます。  
オヒアは、歪んだ貧相な木になってしまいました。


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■溶岩が固まり、苔や草が生えたあと、最初に大地に育つのがオヒアです。成長が遅い木です。


恋人のレフアがそれを嘆き悲しんでいると、ペレの妹で、心優しい女神のヒイアカが、
レフアを花にし、オヒアの木に咲かせてくれました。
オヒアの木は、溶岩が流れたあと、最初に大地に生えてくる木で、
ハワイアンの人々は、とても大事にしています。
そのオヒアの木には、レフアという可憐な花が咲きます。


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■レフアには、赤の他に、黄色、オレンジ、白もあります。


こうしてペレの怒りに触れたオヒアでしたが、
ヒイアカのおかげで二人はいっしょにいられるようになりました。
ハワイアンはレフアで美しいレイを作りますが、レフアの花を摘むとき、
オヒアと離ればなれになるレフア泣いて、雨が降るといわれています。


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■レフアには、蜜があり、絶滅危惧種のミツスイという鳥が、その蜜を好んで吸いに来ます。


ペレにまつわる伝説は、気に入った男性がらみで思い通りにいかず、怒り狂い、
噴火するという話が多くあります。
実際、エネルギッシュな溶岩を見ていると、爆発的なパワーを感じますから、
このような勇ましい伝説になったのだと思います。畏敬の念を持たずにはいられません。


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■まるで地球の血液のように流れる溶岩。


最近、火山活動がまた盛んになっています。
カラパナというヒロから車で1時間ほどドライブした場所では、
目の前で流れる溶岩を見ることができます。
アスファルトも燃やしてしまうほどの高温で、見ていると、熱くて汗がだらだら出てきて、
私は、「溶岩ダイエット」と呼んでいます。


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■アスファルトを塞いでしまった溶岩。


大地から出てきたドロドロの溶岩は、空気や地面に触れたところから冷えて固まります。
独特の、パチパチという音を出し、表面が弾けます。
まるでお餅がトースターの中でふくらむくらときのように、割れ目から出てきます。


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■溶岩は、この島から持ち出すと、ペレの怒りに触れるといわれています。
目に焼き付け、写真を撮るだけにしましょう。


溶岩が流出し始めると、アメリカ本土からの観光客が増えるといわれるくらい、
実際に自分の目で見たいと思っている人が大勢います。
しかし、毎日、流れが変わり、予測もつかずに噴出が止まったりするので、
一度の訪問で見られたら、それはよほどの幸運です。
地元に住む私たちでさえ、「昨日、すごかったよ」と聞いて、
今日行っても「外れ」ということがよくあります。


目の前を流れる赤い溶岩は滅多に見られませんが、
黒く固まった溶岩を見るだけでも、地球のエネルギーを感じます。
溶岩には、大きく分けて2種類あり、最初に出てくる、高温の粘性があるパホエホエが、
突然化学変化を起こし、ホワイトソースが一瞬にして分離するように、
アアというごろごろした溶岩に変わります。
アアは、ガラガラと進み、パホエホエより移動のスピードが早く、上り坂でも上がっていきます。
先に流れたアアの影響で、パホエホエの進路が変わり、進み方には予測がつきません。
その両方が入り交じった山の斜面は、黒とグレーのコントラストが見事です。


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■緑の部分は、溶岩が流れなかったところ。黒いのがパホエホエ、グレーなのがアア溶岩です。


また、溶岩が海に落ち、激しい水蒸気が上がっています。危険なので遠くらかですが、
白いスティームは常に見ることができます。
ハワイ島は今でも、少しずつ大きくなっています。


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■溶岩が流れ込む海は、その辺りの温度が上がり、特別な生態系をもちます。


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■ときには、近くで海に流れ落ちる溶岩を見ることもできます。目の前で小さな爆発がおきます。


ハワイ語に「マナ」という言葉があります。
マナとは、「神聖な源」「霊的な力」「超自然のエネルギー」など、とても深い意味を持っています。
ハワイ島はマナが満ちた島だと言われ、疲れた人を新たなパワーで満たしてくれます。
癒されたいと思われたとき、どうぞハワイ島に遊びに来てください。


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■マウナケア山頂からみる雲海。神秘的です。


最後に、ハワイ語で、「終わり」という意味の言葉、「パオ」をご紹介します。
地元の人は、集まりが終わるときも、「パオ」と言って終わらせます。
レストランで、食べ終わった食器を下げるときも、「パオ?」と聞かれることがありますから、
「パオ」と答えれば、ニッコリされるでしょう。それでは、パオ!


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■ハワイの青い海が、みなさんをお待ちしています。

☆能丸千秋さんのBlogと著書
http://www.noumaru.com/chiaki
山と渓谷社より 
「極楽ハワイ島の暮らし方」 

2010年01月07日

1月7日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy New Year from NYC!!

今日のニューヨークはちょっぴり暖かい。。。と思ったら最高気温が0度でした。
このところずっとマイナスの極寒の世界だったんです。

ニューヨークのお正月ってどんなふう?と思うかもしれませんが、
ニューイヤーズイブに飲めや歌えやの大騒ぎをしたあと、
1日は休んですぐ仕事モードです。
クリスマスであれだけ盛り上がってしまったので。
お正月は意外と地味なんですよ。
クリスマスが日本のお正月の感覚かも?

ともあれ世界共通で新年。
今日は新年にふさわしいゲストのインタビューです。

こんなキーワード聞いたことがありますか?「ポストグローバル」
すっかりグローバル化した今の世界の、その後、という意味ですが、
このコトバの生みの親は、元ニューヨーカー、ALEXANDER GELMAN

ゲルマンさんの肩書きはスーパーデザイナー。
90年代にはニューヨークの広告業界のスーパースターでした。
誰でも知っているMTVのロゴは彼の代表作の一つ。
MOMAニューヨーク近代美術館の
「最も影響力のあるアーティストの一人」として殿堂入りも果たしました。

ところが30代後半、キャリアの頂点に立ちながら、それをすべてなげうって、
行ってしまいました。
どこへ? 日本へ!

しかも彼がたずねたのは、東京ではなく、さまざまな地方の伝統工芸の職人さんたち。
そこで彼が発見したのが、ポストグローバルの世界では、
「日本の地方文化」にこそ、これからの世界が学ぶべき事がたくさんある、
ということなんです。

このゲルマンさん、
80年代のアメリカで、日本の電化製品のコンセプトやデザインにふれたのが、
日本に興味を持つようになったきっかけだったそうです。
90年代には日本のクライアントのブランディングも手掛けるようになり、
何度も行き来した後、日本に拠点を作ることに決めました。

いったい何が彼をそうさせたんでしょう?

「企業のための大きな仕事を、次から次へすごいスピードで手掛けているうちに、
もっと時間をかけて、意味のあるものを作りたい、と思うようになった。
日本の伝統芸術は、作るのにとても時間がかかる。
漆塗りにしても乾かすだけで6ヶ月もかかるんだ。
その技術は何世代にもわたって受け継がれてきたもの。
数は少なくでも、時間をかけてじっくり作るものこそ、
意味があるものだと感じた。」
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日本で最初についた仕事は、
雑誌「家庭画報」の英語版のエグゼクティブ・エディター。
日本の伝統文化をハイエンドな読者に紹介するこの雑誌で、
日本各地の伝統芸術や工芸にふれているうちに、
もっと深く知りたくなり、プロジェクトを始めることにします。

その一つが、漆塗りの職人さんといっしょに作った、チェスセット

「漆塗りに興味を持ち、石川県の山中塗りの工房に行って、
いっしょに作らせてもらう事にしたんだ。
何を作ろうか考えた時、茶碗ひとつにしても既に何百年もかけて完成された形で、
これ以上自分がどう変えられるものでもない、と感じました。
だからちょっと自分自身の文化である西洋、チェスを持ち込む事にした。
お互いに新しいものへの挑戦で、9ヶ月もかかったけれど、
とても満足のいくモノができたと思う。」

このチェスセットの写真、ゲルマンさんの本、POSTGLOBALでも見る事ができます。
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その「ポストグローバル」ですが、ゲルマンさんはこんな意味で使っています。

「世界がグローバル化した今、弊害に気づいて、その逆に向かう動きもある。
たとえば2003年にニューヨークで起きた大停電は、
たった一カ所の故障が原因だった。だから今では多くの建物が自家発電機能を
備えるようになってきた。
近郊農業が再び盛んになってきているのも同じだと思う。
そういう動きを「ポストグローバル」と呼ぶ事にしたんだ。」
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そしてゲルマンさんは、ポストグローバルで世界で学ぶべき事が、
世界中どこでもない、日本の「地方」にある、と言うんです。

そんな日本の地方に受け継がれている漆塗りやガラス工芸などの伝統工芸、
能や人形浄瑠璃、茶道や剣道など、日本の伝統の芸術文化に幅広く、
しかも深くふれ、コラボレーションする毎日を追った本が、
「ポストグローバル」

そしてゲルマンさんは、ポストグローバルの世界では日本の地方文化から
学べる事がたくさんあると言います。

「ポストグローバルの時代は世界中で地方文化が注目されるでしょう。
中でも日本の地方文化が大切なのは、
こうした伝統が、きちんと残されているだけでなく、
現代的なものと同居しながら、
その地方の顔として、生活や経済にちゃんと貢献している事です。
これは世界でもユニークな例だと思うんです。」
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私もゲルマンさんの話しをきいて、なるほどなー、と思いましたが、
日本って伝統とのおつきあい、結構うまくやってたんですね。
こんなふうに住んでいると当たり前すぎて気づかない事も、
外から見るとすごく面白かったり、楽しくなったりしますよね。

たとえば東京みたいなすごいハイテク都市なのに、
高層ビルの影に小さなお稲荷さんがあったり、
クリスマスツリーだったかと思うと、次の日は門松になって
昨日はコスプレだった女子が今日は着物を着てたりして、
外国から見た日本人って、2百年くらいのタイムスパンを
自由自在に行ったり来たりしているようなユニークな人たちなんです。

そんな文化を日本人ももっと楽しんだ方がいいし、
世界に役立てるにはどうすればいいのか、考えてみるのも、
これからの日本人のポストグローバルな生き方かもしれませんね。

最後になりましたが、これは去年の終わりに紀伊国屋ブックストアでの
公開インタビューを編集したものです。
ゲルマンさん、ゆっくりと言葉を選びながら語る、素敵な人でした。
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2010年01月04日

1月4日(月)アメリカ・ニューヨークから小林タケルさんのレポートです!

ニューヨークでは、毎年、「ホットドッグの早食い選手権」が開催され、日本でも取り上げられていますよね。

有名な「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」で、2001年から6連覇を達成した伝説の日本人といえば!?そうです!「小林タケルさん」です。

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1月1日からNYへ渡られた小林さん。現地の様子と今後についてお話してくれました。
NYでフードファイターとして活躍しようと思ったきっかけは、現地のホットドッグを食べたいと思ったから・・・。形・味・食感なども含めてアメリカのホットドッグは凄いそうです。
アメリカでは年間何百戦も行われ、スポーツ専門チャンネルでも放映されるなど、スポーツのジャンルの1つとして認知されているほどフードファイトは人気なんだそうですよ。
その中でもトップ選手として活躍されている日本人は小林さんだけ!!これって凄いことですよね・・・。

今後の活動的には、フードビジネスを勉強してご自身のホットドック屋をオープンしてみたいとのことです。小林さんプロデュースのホットドック・・・。食べてみたいですよねー♪


1月4日(月)アメリカ・ニューヨークから小林タケルさんのレポートです!

ニューヨークでは、毎年、「ホットドッグの早食い選手権」が開催され、日本でも取り上げられていますよね。

有名な「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」で、2001年から6連覇を達成した伝説の日本人といえば!?そうです!「小林タケルさん」です。

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1月1日からNYへ渡られた小林さん。現地の様子と今後についてお話してくれました。
NYでフードファイターとして活躍しようと思ったきっかけは、現地のホットドッグを食べたいと思ったから・・・。形・味・食感なども含めてアメリカのホットドッグは凄いそうです。
アメリカでは年間何百戦も行われ、スポーツ専門チャンネルでも放映されるなど、スポーツのジャンルの1つとして認知されているほどフードファイトは人気なんだそうですよ。
その中でもトップ選手として活躍されている日本人は小林さんだけ!!これって凄いことですよね・・・。

今後の活動的には、フードビジネスを勉強してご自身のホットドック屋をオープンしてみたいとのことです。小林さんプロデュースのホットドック・・・。食べてみたいですよねー♪


【webラジオ】1月4日(月)アメリカ・ニューヨーク

★本日の放送内容を音声にてお聴きいただけます。下のボタンをクリック!

2009年12月24日

12月24日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

Merry Christmas!!

ニューヨーク、クリスマスを前にここ数日ものすごく寒い毎日が続きました。
今のイオンマイナス4度。昼でも零下です。先週末は40センチの大雪も降りました。

そんな中、ニューヨーカーはLAST MINUTE SHOPPING
午前2時なのに、このスタジオから歩いて5分のデパート、MACY’Sはオープンしています。
イブの夕方6時まで24時間オープン中なんですね。

このプレゼントを持って、クリスマスめざしてみんな家に帰ります。
里帰りする人も。クリスマスは家族や親戚で集まって過ごすクリスマス。
25日クリスマスはナショナルホリデー。これから1日までクリスマス休暇を取る人も多い。

このスタジオのあるオフィスビルも今日あたりから人がへりはじめ。。。
しかし1階ロビーのクリスマスツリーの下においてあるラジオからは、
あいかわらず1日中クリスマスソングがかかっています

日本にもJ-POPのクリスマスソングたくさんありますよね?
アメリカのラジオで、日本のクリスマスソングがかかる事はまずありません。
まだまだJ-POPはマイナーなものなんですね。
でも。ここに行けば、お店の中でけっこうかかっています。

紀伊国屋ブックストア。
ここ数年のアニメ、マンガブームで、特に週末はアメリカンキッズで大にぎわい。
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その紀伊国屋で先週土曜日、買い物に来たニューヨークの若者達に
J-POPのクリスマスソングを聞かせてみました。
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曲のセレクションにはこのFLOWERSのスタッフが協力してくれました。
あなたの好きな曲ははいっているかな?
いったいどんな曲に、みんながどんなふうに反応したのか?
そして、一番人気のあった曲は、どの曲だったのか、
今日はその結果をスペシャルレポートします。
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さて、ニューヨーク紀伊国屋ブックストアについて。
マンハッタンのまん中、世界の交差点と呼ばれるTIMES SQUARE から歩いて3分。
日本の本からマンガ、DVD, 文房具、雑貨なども揃う、
ニューヨークの日本文化発信拠点です。

日本に興味があるニューヨーカーは、大人も子供もこのお店が大好き。
もちろん私みたいなニューヨーク在住の日本人も通うお店。

ここは店内のクリスマスツリーも、ジャパンがテーマ。
なんと、DOMOくんのオーナメントが飾られたDOMOくんツリーです。
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ここでクリスマスプレゼントを買う人も多く、
今年はポニョ関連のグッズが売り切れだそうです。

ここで先週土曜日、
J-POPのクリスマスソング、お客さんに聞かせてみました。
主催はおなじみNYのJ-POPファンのウェブサイト、SAMURAI BEAT RADIO
名付けてRATE THE J-POP CHRISMTAS SONGS
参加してくれたのは、およそ70人の高校生から20代の若者たち。
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このFLOWERSスタッフにも協力してもらって選んだ候補曲は全部で7曲です。

山下達郎のクリスマスイブ、
LARC EN CIELのHURRY CHRISTMAS
B’Zのいつかのクリスマスイブ
T.M. REVOLUTION, BURNIN’ XMAS
ケツメイシの冬物語
MAY’S HAPPY CHRISTMAS
そして、GACKT の12月のラブソング

この7曲を順番に聞かせて、1曲ずつレーティングしてもらいました。

さあいったいどの曲がトップになったのかな?

ヒントは。。。
アメリカではJ-POPの中でも、特にVISUAL Kが人気があります。

ニューヨークの若者たちが選んだ、ベストJ-POPクリスマスソングは。。

TM REVOLUTION のBURNIN’ CHRISTMASでした。

なぜこの曲が一番なのか聞いてみました
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まるでアニメの主題歌になりそうなアップビートなところ。クリスマスっぽくないところも好き。
音楽も好きだけれど、彼の人柄が好き。色々な事にチャレンジするのを見ていると、
私もがんばらなくちゃと思う。
ニューヨークでのライブを見て大ファンになってしまった、
「一番好きなアーティストです。」と日本語で答えてくれた大学生もいました。

TMRはガンダムやるろうに剣心など、アメリカでもヒットしたアニメの主題歌から
ファンになる人が多かったんですが、
2008年のニューヨークでライブをやって以来、人気がアップしました。

そして実はものすごく小差で2位になったのが、GACKTの12月のクリスマスソングでした。
投票してくれた人のコメントは、

「とにかく声がいい。最初は静かに、途中からドラマチックに盛り上がる曲調も好き。
GACKTは音楽だけでなく、私の人生にも影響を与えてくれた。
大学でグラフィックデザインの勉強したのは、彼のアルバムジャケットがきっかけだった。」

そして3位はLARC EN CIELのHURRY CHRISTMAS

あとはB’Z, MAY’S、 山下達郎、ケツメイシの順番。
やっぱりこっちの子は、ロック系、テクノ系のサウンド的にピンと来るみたいですね

「歌詞がわかったらいいのに」という意見もありましたね。
歌詞がわかったら。。。もっとB’Zやタツローに投票した人がいたかもしれません。

山下達郎の「クリスマスイブ」が日本のクリスマスの定番だ、ということも、
人気のコマーシャルに使われていたという事も、
みんなちゃんと理解してくれたみたいでした。
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最後にみんなから、英語とカタコトの日本語混じりのクリスマスメッセージももらいました。
くわしくはウェブラジオの方でもチェックしてくださいね!

http://www2.jfn.co.jp/blog/wfn/2009/12/web_45.html

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年12月17日

12月17日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Holidays!クリスマスイブまであと1週間

という時期に、私達ニューヨークに住む日本人は
月曜日の夜に飛び込んで来たニュースにびっくり!

松井秀喜選手がロサンゼルス・エンゼルスと契約!
日本でも大きく報道されたと思います。


NYのファンの正直な反応としては、「え? そうか、でもしょうがないよね」
つまり、ワールドシリーズであれだけ活躍したから、
あと1年くらいはヤンキースに残るんじゃないかな? と思っていた。
だけど、ヤンキースというスーパースター揃いのチームだから、
出されても仕方ない、と冷静に受け止めている感じ。

だからといって冷ややかなわけではなく、
ファンは7年間いっしょに過ごした松井との別れを惜しむムードになっています。

今日は前半は松井エンゼルス移籍に対するニューヨーカーとメディアの反応
そして後半はニューヨークのクリスマスの
ダブルフィーチャーで賑やかにお送りします

ニューヨーク時間の火曜日、
地元新聞、ニューヨークデイリーニュースでは、
「SAYONARA NEW YORK YANKEES」という日本語混じりの見出しで、
松井秀喜選手、エンゼルスに移籍を伝えました。
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同時にベースボール関連のブログには続々とエントリーがアップされ。。。

たとえば、BRONX BANTERというブログには、
「 松井秀喜のバッターボックスでの穏やかなたたずまいと、
あの独特の立ち姿が見られなくなるのは寂しい。」という記事が、


興味深かったのは、ニューヨークタイムスのブログ。
タイトル「MATSUI EFFECT」松井効果

この移籍がどんなインパクトをもらたすのか? というテーマで、
「多分日本のファンにっとっては、松井の移籍はそれほど大きな事ではないだろう。
日本のファンにとっては彼がどこのチームでプレイしているかは、
それほど大きな問題ではないように見える。
彼がエンゼルスに移籍すると、同じアメリカンリーグ西地区には
イチローのシアトル・マリナーズがあり、両者の対戦カードが日本で
もっと放送されるようになるだろう。
これまで日本人にはなじみがなかったエンゼルスが有名になることは、
メジャー全体にとってはメリットになる。
ヤンキースの方は、お金と才能のある選手はありあまっているので、
松井を失ってもどうって事ないかもしれないが、
日本人のファンの間でのヤンキースの株は下がってしまうだろうね。」

YAHOO SPORTSのブログへの書き込みには、
「今日は松井選手への感謝の日にしたいと思う。
エンゼルスに行ってどんな活躍するか、見守りたいと思う。
彼はメジャーのスーパースターではなかったけれど、
面白い選手だった。
特に彼が結婚した時の嫁さんの似顔絵はユニークだったよね。」

松井選手、ニューヨーカーの記憶に長く残る、初めての日本人選手。

このまま行くと来年の春、ヤンキースタジアムでの開幕戦は、
ヤンキース対エンゼルスのゲームで、さっそくNYに戻って来るのを、
ファンは今から楽しみにしています。
この日に優勝リングが授与される、という事も日本ではもう報道されてますね?
エンゼルスは毎年プレイオフに進む強豪チームですから、
期待できるんじゃないでしょうか?

クリスマスまであと1週間のニューヨーク、
私もニューヨーカー、そして松井ファンのひとりとして、
あらためて松井選手にお礼を言いたいと思います。THANK YOU GODZILLA.
(ホントはすごく寂しい!)


さて後半は、クリスマスの話題に戻りましょう。
この@NYスタジオの1階ロビーでは、
今日もツリーの下のラジオから、クリスマスソングが1日中流れています。
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最近の日本人はクリスマスどう過ごす?
ニューヨークのクリスマスは、伝統的に家族で過ごすのが基本。

先週は、 クリスマスの基本は、GIVE というお話をしました。
ニューヨーカーがプレゼントを10個も20個も、30個もあげるのも、
一人でも多くの人とクリスマスをシェアしたいから。

でも今年はやっぱり、プレゼントのショッピングが控えめ、
というニューヨーカーが多いようです。
今年は遠くに住んでいる親戚にはカードだけという人も多いです。

だからといって、クリスマスは家族へのプレゼントだけじゃないですからね!

知らない人にもプレゼントをあげる.チャリティです。

たとえばこの時期、街のあちこちで一日中、サンタのソリの鈴の音が聞こえています。
これはサルベーションアーミーのボランティアたちが、街角で募金をしているんです。
寒い中大変ですが、クリスマスソングを合唱したり、トランペットを演奏しながら
募金活動、赤い鍋のなかにはどんどんお金が入って行きます。
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多くのお店では買い物をするとキャッシャーで、
「病気の子供達に募金をしませんか?」と聞かれることも多い。

フードドライブ、コートドライブも盛ん。
FoodDrive.jpg


コートドライブで有名なのは、NEW YORK CAREという団体がやっているもので、
もう着なくなったコートを、ターミナル駅や近くの警察署に持って行きます。
集まったコートはホームレスに配られますが、毎年7万着近く集まるそうです。

たとえば、ヤンキーズのフードドライブは、ニューヨーク時間の明日木曜日、
ヤンキースタジアムまで、缶詰やパスタなどの保存可能な食べ物を持って来て下さい。
30ポンド以上寄付したら、ヤンキース戦のチケットをペアでプレゼント。

他にも、コンサートやパーティでフードドライブ、
コートドライブをやるところも多い。

もうひとつニューヨークで有名なチャリテイは、オペレーションサンタ。
ニューヨーカーひとりひとりがサンタになって、
恵まれない子供達にプレゼントしよう、というもので、
もう70年以上も続いています。

まず子供達が、サンタさんにほしいものをお願いする手紙を書いて、
ポストに入れます。
宛名は「サンタ」とか「サンタクロース」
住所がなくても、ちゃんとニューヨークの中央郵便局に届きます。
郵便局には、手紙の閲覧室があって、ニューヨーカーはここで手紙を選び、
その子のほしいおもちゃとかぬいぐるみなんかを、送ってあげるんです。
毎年50万通近い手紙がサンタにとどいて、およそ30万通に返事、
つまりプレゼントが届くんです。

クリスマススピリットは、GIVE
たくさんプレゼントを買うことよりも、こういうチャリティーに、
ニューヨーカーらしいクリスマスが表れている気がしています。

マンハッタンのまん中、5番街のティファニーのある交差点の上空には、
大きなクリスタルの雪の結晶が輝いています。
ユニセフの雪の結晶
このクリスタルは、人々の寄付によって作られているのはもちろん、
「世界中で戦争や疫病の犠牲になる子供達がゼロになることをめざそう」という
メッセージでもあるんです。
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クリスマスのスピリット。「GIVE」 そして GIVEは「LOVE」
そのメッセージを世界中に発信するための舞台を、
街をあげての総動員で大演出していると言ってもいいでしょう。

商業主義だけでない、暖かいものを信じさせてくれる。
それがニューヨークのクリスマスなんです。

さて!来週はこのレポート、クリスマスイブ、
みなさんにニューヨークから楽しい番組をプレゼント。

ニューヨークでは最近少しずつJ-POPを聞く若者が増えています。
そんな彼らに、FLOWERSスタッフと私が選んだ
J-POPのクリスマスソングを聞いてもらうイベントを、
今週末ニューヨークの紀伊国屋で開催します。
その中で、ニューヨーカーが一番気に入ったクリスマスソングを、
来週は彼らの声と一緒にオンエアする予定です。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年12月15日

12月15日(火)のフラワーレポーターはアメリカに住んで12年、マイアミに住んで8年の古波蔵恵美さんです!

こんにちは!
アメリカ在住12年。
マイアミビーチでミコセンエンタープライズ株式会社(引越&風水鑑定)を経営しております。
この私が日本のラジオに~?
このような素晴らしいご機会を頂けました事、感謝申し上げます。
ちょっと緊張ですが、今日も明るくいってみま~す。


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■アメリカのトロピカルパラダイス


この時期のマイアミですが、12月の冬でも海で泳げるほど温暖で、平均気温は18度を超え、
日中の最高気温は25度を上回ります。
この気候にひかれ、冬季の寒冷な気候を避けてカナダや他州から冬場だけ移り住むご年配者が
多いです。(Snow Birdsと呼ばれる)
1年中太陽ギラギラ、青い空、エメラルドグリーンの澄んだ海、ビビッド色のハイビスカス、
パームツリー、数々のアイランド、ゴージャスなヨット。


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友人宅のプライベートビーチで


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マイアミビーチ 65th Street


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家宝のハイビスカスです!


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ヨーロッパ人、アメリカ人のバケーション地として有名です。
マットディモン、ホイットニーヒューストン、マドンナ、ジェネファーロペス、
グロリアエステファンなどの数々のセレブの邸宅も­あり、世界中の大富豪の別荘が集まっています。
サウスビーチでは、数々のセレブとすれ違いますが、誰もサインを求めたりしません。
セレブがいても騒がずそっとしておいてくれる場所は、アメリカでもサウスビーチだけだそう。


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セレブの邸宅 スターアイランド


そんなマイアミにも寒波はやってくることが稀にあり、その時の最低気温は氷点下を下回ることも
あります。暖かい気候で普段過ご­しているので、少しでも寒くなると大変です。
寒がりの方が多いので、そんなに寒くなくても、皮コートにマフラーのファッションを街でよく見かけます。


■マイアミのクリスマス


街や家、ショッピングモールはクリスマスのデコレーションでとても素敵です。


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アベンチュラモールのツリー


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私のコンドミニアムのツリー


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わが家のツリー


海やプールで泳ぎながら、クリスマスを迎えたい、そんなあなたの夢を叶えます。
家族やお友達を招いてパーティ、そして恒例のクリスマスギフトの交換。
私達は、外でジャクジーに入りながら、ワインで乾杯。
たくさんのお友達を招いて、お食事、パーティでクリスマスを祝います。


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ボランティア活動

マイアミビーチには、島がたくさんあります。
無人島もたくさんあって、無人島にボートで出掛け、
主人と娘(4歳)も一緒に参加、時々ですが、
Baynanza2009ゴミ拾いのボランティアをしています。
http://www.miamidade.gov/derm/baynanza.asp


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マイアミの内海は、Biscayne Bay と呼ばれているのですが、8500名がボランティアで参加し、
海、島をメインに掃除しています。
あなたも一緒に参加されませんか?


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90パーセントのゴミは何だと思われますか?
プラスティックやソーダーの缶です。集めてみると物凄い量です。
回収後は、リサイクルに出されます。
美しい自然を壊しているのは、人間しかいません。その大きな罪に気付かされます。


■私のマイアミ生活


マイアミビーチでの生活、とっても気に入っています。
私は、アイランドのコンドミニアムに住んでいるのですが、
私の部屋から見える景色は、まさにトロピカルパラダイス。


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待ちどおしい朝。今日もワクワクいっぱい。


このコンドミニアムには、ヨットハーバーがあって、野生のいるか達が群れをなして
真水を飲みにくるのですよ。

仕事途中、現場までドライブ、真っ青の空にエメラルド色のオーシャン。
すばらしい美しい景色に囲まれて、太陽の恵みを最大に受け、
私が持っている豊かな環境へ感謝の気持ちで一杯。


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天からLOVEのメッセージが!


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私の住むアイランド


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サウスビーチからマイアミダウンタウン


子育て、家事、仕事、ボランティアと多忙な生活だけど
どんどん友達をつくって、楽しくやっています。
アメリカ人、ヨーロッパの人、スパニッシュの人、日本人、
いろんな国の人達とお話ができておもしろいです。
今日もワクワク、楽しく生きよう、そんな気分になっちゃいます。
ポジティブ精神と健康、マイアミで頑張っています。
太陽みたいにギラギラ輝く、そんな人間でいたい。


■マイアミの花


ハイビスカス
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☆マイアミで役立つ一言
See you later alligator. (またあとでね)     


古波蔵恵美 Emi Kohagura
MIKOSEN ENTERPRISES,INC. 代表取締役
★HP&Blog★
www.mikosen.com
http://homefate.blog11.fc2.com/
日本への風水鑑定(オンライン&電話)もしております。

2009年12月10日

12月10日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

クリスマスまであとおよそ2週間
この@NYスタジオのあるオフィスビルの1階ロビーにも、
クリスマスツリーがおめみえしました。
高さ3メートルくらいのツリーで
その下に置いたラジオから、1日中クリスマスソングが流れている。。
LITE-FMというラジオ局はこの時期24時間クリスマスソングしかかからない!!
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それにしてもネタ切れにならないクリスマスソングの数に驚き!
昨日はジョン・レノンの命日だったので、
HAPPY CHRISTMASが何度もかかっていました。

今週からクリスマスまでは、ニューヨークのクリスマスをレポートしていきます。

ところでみなさん、ニューヨークのクリスマスってどんなふうにイメージしますか?

ご想像の通り、イルミネーションの美しさは格別
そしてこの時期のニューヨーカーは本当に忙しい!
何がって、買い物が!!

クリスマスショッピングのおかげで、お店によってはこの1ヶ月の間に
1年の1/3を売り上げるところもあるくらい。
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こうした買い物客で1日中ごったがえしているマンハッタンですが、
出かけるならやっぱり夜!

デパートも夜中まで空いていてるし、
とにかくイルミネーションの美しさは息をのむくらい!


今日はニューヨークのクリスマス準備、そのパート1をお伝えします。

ニューヨークの人気デパートではどこもこの季節になると、
工夫をこらしたウィンドーディスプレーを競います。
クリスマスショッピングの合間にちょっと足を止める人もいれば、
わざわざこのクリスマスウィンドーを楽しみに来る人も多いんです。
ニューヨークの有名デパート、MACY’Sでは正面の全部で6つのウィンドーが
左から右へストーリー仕立てになっていて、今年はサンタさんへの手紙がテーマ。
世界中の子供達が、サンタさんに欲しいものをおねだりする手紙をおくると、
それがサンタさんのもとに届いて、サンタさんがおもちゃの準備をする、
という過程が、カラフルで精巧な機械仕掛けでくり広げられています。
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こういうクリスマスウィンドー、この時期はマンハッタン中で見る事ができます。
特にみなさんもよくご存知の5番街。
高級デパートのSAKKS FIFTH AVENUE, バーグドルフ・グッドマン。
ヘンリ・ベンデル、そしてTIFFANY
どのウィンドーも素晴らしく飾り付けられて、ひとつひとつチェックして歩くだけで
気持ちまでキラキラしてきます。
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そして、あの有名なクリスマスツリーのあるロックフェラーセンターも
この5番街沿いにあります。

デパートSAKKS FIFTH AVENUEから、5番街をわたったところに、
輝く天使たちが立ち並ぶプロムナードがあって、そのプロムナードを歩いて行くと、
その先があの有名はロックフェラーのスケートリンク。
そしてその向こう側に、巨大なクリスマスツリーが立っています。
3万個の電球をちりばめたツリー、
高層ビルの中に立っていてもまったく見劣りのしない、見事な輝きです。

このツリーもちろん生の木で、
今年はお隣コネチカット州からやってきました。
毎年ツリー探しの専門家が1年近くかけて、ヘリコプターでニューヨーク周辺の
森を飛び回り、「これ!」というツリーをみつけると持ち主にコンタクト、交渉して、
ツリーとしてゆずってもらいます。
でもツリーの持ち主は、お金をもらうわけではありません。寄付するんです。
ウチの庭の木が、世界的なに有名なロックフェラーのツリーになるなんて
とても名誉な事。だからみんな喜んで寄付をします。
ロックフェラーのツリーは、ツリーの持ち主から、ニューヨーカーへ、
そして世界の人々へのクリスマスプレゼントなんです。

そう、クリスマスのスピリットは GIVE 与える事。
だから、クリスマスプレゼントはとても大切なんです。
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家族全員、親戚、同僚、
一人でプレゼントを10個も20個も、時には30個も、
それも一人一人へ別のものを買うからクリスマスショッピングは毎年大仕事で、
オフィスでは順番に仕事を休憩して買い物に行く程。
おかげでお店は大混雑。
また、遠くの親戚に送る人も多いので、郵便局にも長い行列ができています。


予算もトータルで5〜6万、もっとかける人も少なくない。
だから小売店はこの1ヶ月ほどのホリデーシーズンに、
1年の3分の1を売り上げる。。。まさにこの時期が勝負!
当然今後の景気の行方を占うものとして、大きな注目を集めるんです。

ちなみに、今年は不景気でかなり心配されたが、今のところの売り上げは、
去年と同水準になるのでは? という見通しのようですね。
また、景気を心配して早くから5割、6割という
大幅な値引きしているところがほとんど。

ではみんなどんなものを買っているのか、というと
女性へのプレゼント、定番の人気商品はジュエリー、ハンドバッグや手袋などの
アクセサリー、セクシーなアンダーウェアやパジャマなど。
男性には、電子ブックリーダー、キンドルやキンドル用のカバー。
カスタマイズできるi-phoneカバー、FLIPのようなポータブルビデオカメラも
人気のようです。
ところでアメリカ人は男性から女性にセーターやブラウスなど服を贈る人も
多いのですが、なぜか必ずサイズを間違えてしまう。
おかげでクリスマス直後のデパートでは、
プレゼントの返品や交換カウンターが設置されて長い列ができています。

でも一番大事なのは、何と言っても子供達へのプレゼント。
やはり不景気の影響を考えて、各種おもちゃメーカーは単価が安いものを
多く打ち出して来ています。

今年超人気のおもちゃは、ズーズーペットという機械仕掛けのハムスター。
なぜこんなに人気なのか大人たちが首をひねる中、
今やどこのお店でも売り切れしています。
このズーズーペットも1個1000円という値段が好評の秘密のようです。
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こうしてもらったプレゼントの箱を、お家のリビングルームの
ツリーのまわりにいっぱい並べて、クリスマスを待つのが習慣。

そして、クリスマスの本当の楽しみはまだまだ先にやってきます。
この続きはまた来週!


ニューヨークのクリスマスについての質問もあったら教えてくださいね。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年12月03日

12月3日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク時間のあの有名なロックフェラーセンターの
巨大クリスマスツリーの点灯式でした。
今年のツリーは高さおよそ23メートル。
このツリーのおよそ3万個のカラフルなLED電球に灯りが灯りました。
そして、アレサ・フランクリン、ALILCIA KEYS、マイケル・ブブレなどがパフォーマンス。
いよいよニューヨーク、本格的なクリスマスシーズンの到来です。

ニューヨークのクリスマスの様子は来週からたっぷりレポートします。
その前に、今日は先週の続き。

辻仁成さん、
作家で映画監督で、そして元エコーズのボーカリストでもある辻さんが、
ZAMZAというロックバンドを結成。
ヨーロッパやアジアでプレイした後、ニューヨークでもCDリリース記念ライブを行い、
AT NEW YORK STUDIO に立ち寄ってくれました。
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先週は、辻さんは子供の頃からマンガを書くのが好きだった、という意外な話を
してくれましたが、「その尚古を見せましょう」とスタジオのガラス窓に書いていった
マンガの写真、前回のブログで見てもらえましたか?

ザムザというバンド名の由来は、カフカの小説「変身」
この中で、「目が覚めたら虫になっていた」主人公の名前がザムザなんです。

辻さんはZAMZAのプレイする音楽をマンガロックと呼び、
アルバムタイトルも「MANGA」
アメリカンロックで育ったメンバーが、
日本人やアジアの感性を加えてプレイする、新しいロックサウンド。
そして、そんな彼らが大きな影響を受けたのがマンガだからマンガロック。

でも実は、マンガロックと呼ぶ理由はもうひとつあります。
ベースのバンシー、そしてジンクこと辻さんが語ってくれました。
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バンシー「最初に音楽をやらないかって話し始めた時に、
世界でおこっている事がこんな事あり得るのかなって、
もっとそういう事を音楽に込めて発信していきたいってジンクが。
もちろんジンクはそういう事をエッセイや文として書いているんだけど、
音楽に込めてスマートにというか音楽の力でみんなに発信していきたいんだっていう
話しだったので。それはもう同じ世代だし同じ事を考えていたから、
一緒に音楽に込めてやりたいねって。そういう事が良い意味でも悪い意味でも、
昔だったらあり得ない事が世の中で起っていたりすると、
日本だと“マンガみたい”って言うんですよね。」

辻「それが“MANGA”っていう曲なんですよ。不条理な事も、
良い意味でも悪い意味でもマンガって言葉を使ってるんですね、僕たちは」
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バンシー「世界の人は単純に楽しみとしてマンガって言っているかもしれないけど」

辻「特に9.11ニューヨークで本当に驚くべき事があってあれから本当にショックで
自分たちの中の考え方も変わったんですね。暴力はいけないってなったし。
暴力的な事を単純に求めるのはいけないって思うようになったし。
考え方が180度変わったこの時代にマンガの意味がどういう風にあるのかっていうことも
自分たちは考えているし。
この不条理な世界もカフカが“変身”っていう小説を書いたときのような感じ。
世界は明日何が起るかわからないっていう不安感と、
その不安の中で生きている自分たちを等身大で描く事がZAMZAの目的です。
今の時代暗いけどもきっと希望がある。その希望を描かなきゃいけない。
そのアンチテーゼの中に、ある種マンガ的な言葉が良い意味でも悪い意味でも
存在しているっていう。
それぐらい深い事をマンガっていう風に歌う事によって簡単にみんなが、
なるほど、そうだよね、不条理だよね、カフカの小説読んだらある日目が覚めたら
毛虫になってたんだよね、でもそんな事も明日起こりえるかもしれないねこの世界は・・・
って思う事が我々が伝えるメッセージなんですよ。
それをジャパニーズコミックの世界、いわゆるマンガっていうものを借りて訴えてる。
ベルリンのライブの時に“マンガー”ってやったらみんな“マンガー”って手を降り続けて、
それが緑とかオレンジとか黄色の髪の毛の子達なんですよ。
でも彼ら終わった後も帰らないでずっと来てくれて、サイトまで作って、
またドイツに来て、スイスに来てって言ってくれたり。」

今の時代を切り取って、音楽にのせてメッセージとして伝える。

それも理屈ではなく伝えるためには、
このサウンドが必要だった、
それがZAMZAのマンガロック。

そんなZAMZAのニューヨークライブ、
お客さんは日本人とアメリカ人はちょうど半々ずつ。
辻さんも「英語は苦手」と言いつつ、ちゃんと英語でMCをやって、
時々ジョークも飛ばしてウケていました。

メンバーの多くは20代の頃ニューヨークを訪れて、
この街でライブをやるのが夢だった、と言っていました。
それだけに、みんなとってもいい顔して演奏してました。

そして、辻さんは、最初は真っ白なウィッグをかぶって登場、
ハードにシャウトするボーカルスタイルで、もうパワー全開な感じ。
ヨーロッパのライブではスカートをはいたというし、
ベースのバンシーはもうヘアもメークもキメキメ。
半分冗談でVISUAL-Kを意識してます? と聞いたら、大笑いされてしまいました。
彼らこそ今J-ROCKと言われるものを作ったみなさんですからね。
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子供の頃から大好きだったアメリカのロック、
それに日本やアジアの感性、そしてたった今の世界へのメッセージをのせて
再び世界に発信する。

こういう事って、「やってみたい」という気持ちがあっても、
実際に行動している人、まだまだ少ないと思います。

でも辻さんやバンシーさんの話を聞いていると、発信したい、という夢とか希望というレベルではもうなくて、
ぜったいやるぞ!
という強い意志であり、アーティストとしての覚悟に聞こえました。
そこがまだ、すがすがしい。

そのメッセージとは、
「今の時代暗いけれど、希望がある、その希望を描く事」

それに、何が起こるかわからない、というのは、
ただ「悪い事が起こるかも」ということだけでなく、
「素晴らしい事が起こるかも」という希望でもあるんです。

辻さん、そしてZAMZAのみなさん、
マンガロックにのせて、
日本の、そして世界の若者をつなげてほしい。
これからのZAMZAを要チェックです!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年11月26日

11月26日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!


NY時間の26日はTHANKS GIVING DAY、感謝祭です。

もともとは、アメリカに移民してやって来た清教徒たちが、
最初の冬を超すのに食べ物がなくて困っていた時に、
ネイティブアメリカンたちに食べ物をもらって助けてもらった、
その感謝をこめたホリデー。アメリカならではの休日。

クリスマス、独立記念日と並んで、アメリカ三大ホリデーと言っていいほど、
大事な休日。4連休です。
今は家族で集まってごちそうを食べる日。
そして家族で集まるために、アメリカ人が大移動します。
アメリカは広い、はしからはしまで飛行機で6時間以上かかる国ですから、
今年は飛行機や車で移動する人トータルで3800万人と言われています。

そして、この日が過ぎるともうアメリカでは誰も働かない、というくらい、
クリスマスモードになっていくんですね。

さて、そんな時期にふさわしく???
先週このスタジオにまた日本から、すごいゲストがストップバイしてくれました。

辻仁成さん、
ZAMZAというバンドを結成。

その初ニューヨークライブの前日に、
スタジオに寄ってインタビューに答えてくれました。

もちろんライブもすごかったです。

今だから音楽をやる! という辻さんのアツイ!インタビュー
2回にわたってお届けします。

80年代にはエコーズでZ00などのヒットをとばし、
その後はベストセラー作家、映画監督としても活躍。

16年ぶりに結成したバンドがZAMZA
メンバーは元エコーズのギターHIROKI、元JUDY & MARYのベースのバンシー、
ドラムのKOHTAという、日本のロックシーンを支える強者たち。

現在本拠地とするパリ、ドイツなどでライブ。
すでに各地ではファンクラブも誕生しているそうです!

そして、ついにニューヨークの伝統のロックハウス
「WEBSTER HALL, THE STUDIO」でデビューライブ。

その前々日にスタジオに立ち寄ってくれました。
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さすがカンロクというか落ち着いた雰囲気の4人ですが、
ステージに上がると、のびのびと超ハイテンションのハードロックをぶちかまし。。。
みなさんもご存知かもしれませんが、
辻さんはステージではスカートをはいたり、ロンゲのかつらをかぶったり。。
いったいこれは? 
エコーズ時代の辻さんを知っているファンもびっくり。

まずはなぜ、このタイミングで音楽を、
しかもニューヨークでやろうと思い立ったのか、
本人に聞いてみました。
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辻「なんでって。。。ずっと小説を書いていたんですけど、
忘れてたんですよね。時間の事も忘れてたし、
小説を書く事に没頭して70册くらい買いて、
ふっと気がついたら、あれ、バンドとうしたっけかな。と思ったら、
ああ、もう解散したんだ、と思って、
とにかく今やらなきゃだめだと思って、パリでライブを始めたんですよ。
そうしたら向うの連中に会って、ライブハウスでやってるうちに、
バンドやりたいな、と思うようになって。
で東京にエコーズのヒロキがいて、ヒロキがJudy & Maryの二人を知ってて、
4人でホテルで会おうよとうことになって、会ったらこれは行けるな、と思って。
で1年半くらい前からレコーディングを始めて、
今年リリース1枚出したら、日本語の曲が少ないんで、逆に日本ではそんなに、
受けないってわけじゃないけれど、日本よりも外国の方が引っかかって来るんですよ。
それでヨーロッパでライブやって、とか、こっちで活動したり、とか、
大きなロックフェスティバルにも出たし。
英語で歌うっていうのは、もう10代の頃からの夢で、
自分たちがアメリカのロックで育ってきて歌謡曲や日本の音楽は聞いてなかったの、
それが今や日本のロックシーンというのは、
自分たちが創設者というわけじゃないけど、
最初の頃の人間になっちゃって、J-ROCKとか今流行ってるんだけど、
やっぱりやりたい音楽はアメリカから習ったし、
自分たちの音楽の方が今は絶対新しいものをもっていると思うので、
逆にアメリカへの恩返しのつもりで、自分たちの音楽を届けなきゃという
気持ちも芽生えてきた。
だから、試してみたいという事もすごくあって、自分たちが育ったアメリカの
音楽のリスナーに、逆に日本で生まれてきた新しい日本のロックを、今だったら、
あの時代だったら届けられなかったけれど、今は日本のブームってこともあるしね。」

バンシー「僕たちアメリカ、イギリスの音楽から影響を受けて、
昔はそのままやってたと思う。でも今はいろいろな音楽を作ってきて、
経験をふまえた上で、影響を受けた音楽に、自分たちが日本人だとかアジア人だとか、
色々な思いをのっけて、演奏できるようになったと思う、このバンドを作って。
このバンドで1年半音楽を作り始めて、“なんかできた!”と思うので。
単純な白人の、こっちの人のロックのコピーではなくて、
それに影響された僕たちが、アジア人として作った音楽
こっちの人にも聞いてもらって、こっちの人が単純に作ったものとは
ひと味違うなということを感じてほしい。」
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マネゴトではない自分たちの音。
その自分たちの音楽をZAMZAはマンガロックと呼んでいます。そのココロは?


辻「ちょうど自分たちのころは、みんな
日本人は教科書見ないでマンガで育ったんですよ。。。ホントかな。
私もマンガでお小遣い消えてましたから。
今世界でマンガになったけど、そのはしりは僕たちの時代だったし、
だからマンガというものへの特別なものがあって
良い意味でも悪い意味でも、マンガに対する考え方があるんですよね。
だから、それの中から生まれてきた人間たちなので、
今こそやっぱりマンガロックなんじゃないかな。と

僕たちは実はもともとマンガ家になりたくて
小学校の頃ずっとマンガを書いてたんですよ。
同人誌も何冊も出して、
だからマンガ書けって言われたら今でも書けるんです。
すっごい大好きなの。
パリの子供達にたまに教えに行く時に、日本語だったり音楽だったり。
その子たちにマンガを書いてあげると、いきなり尊敬されちゃうの。

こないだドイツでライブやった時なんかも、来てくれた子たちはみんな
頭は青とか緑とかオレンジの子たちで、終わった後待っててくれて
すごく好きだ好きだ、貴方たちの音楽は最高だって行ってくれて。
自分たちの持ってた感性がやっと一回りして、
日本発のロックを海外に届けることが出来るようになったんです。」


実は「マンガ」と名乗る理由は、もうひとつあります。
それは、たった今私達の身近で起こっている事と大きな関係があります。
それこそ、ZAMZAの伝えたいメッセージでもある、
そのマンガロックの真髄とは何か?
この続きは来週。。。。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年11月19日

11月19日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ヤンキース騒ぎの数週間で、気がついたら紅葉もピークを過ぎ落ち葉の季節に。
そんな中クリスマス準備が着々と進んでいます。
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来週はTHANKS GIVING DAYというホリデー、
この休日が過ぎると、アメリカはホリデーシーズン。
クリスマス準備にまっしぐら。。。。
そのあたり、またレポートでお伝えしますが、
今年もそろそろ終わり。。。という気分がおしよせてきているニューヨーク。

それにしても今年も、日本からたくさんの人がニューヨークにやってきました。
以前からお伝えしていますが、日本ブームですからね、

スシなどの食に始まって、
アニメ、マンガ、そして音楽。。

日本のポップカルチャーがますます注目されてきている中、
今月は、私の大好きなアニメのクリエイターが、ニューヨークにやってきました。

アニメプロダクションと言えば、世界のスタジオジブリ。

でも、アメリカの通のアニメファンの間では、
このプロダクションの名前もかなり知られています。
PRODUCTION I.G.

ピンと来ない?
タランティーノ監督の「KILL BILL」といえば。。。?

今日はニューヨークから、ジャパニーズアニメ最前線。
ちょっとマニアックにお届けしたいと思います。

それにしてもとどまるところを知らない、日本のアニメブーム。
先日も、日本の鉄腕アトムのハリウッドリメーク、
「ASTRO BOY」の話題をお伝えしたばかりですが、

つい先日、ニューヨークではアトムではなく、
日本人が制作したオリジナルアニメ映画の上映会が開かれました。

そのアニメのタイトルは、
「OBLIVION ISLAND」日本語では「ホッタラケの島」
日本では今年8月公開された作品、見た方いらっしゃいますか?
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これを作ったのが、PRODUCTION I.G.というアニメプロダクション。

聞いた事ないかもしれないけど、
必ずあなたも一度はその作品を見ているはず。


たとえば、
タランティーノ監督のハリウッド映画、
「KILL BILL」この中にアニメシーンが出て来ますが、
これを制作したのがPRODUCTION I.G.

アニメシリーズとして有名なのは、GHOST IN THE SHELL
攻殻機動隊押井守監督の作品ですね。

この作品、アメリカのアニメファンの間では、
ジブリ作品や‘AKIRA、COWBOY BEBOPなどと並んで、クラシック扱いです。

特にハリウッド映画MATRIXシリーズの、
インスピレーションのもとになった事でも知られています。

そしてこの作品、スピルバーグ監督のプロデュースで、
LIVE ACTION 3Dムービーに、という話しもあります。

あとは、やはり今年日本で実写映画になった、
BLOOD THE LAST VAMPIRE
その続編、BLOOD PLUSは、今ちょうどGHOST IN THE SHELLとともに、
アメリカのテレビで放送されています。

ミヤザキ監督ほどの知名度はないし、
日本ではどちらかというと、数あるテレビアニメやゲームの裏方的存在。

でもアメリカでは、PRODUCTION IGのクオリティの高い映像世界は、
ファンとプロの間で高い評価を受けているだけでなく、
日本のアニメのこれからの世界進出の、
大きなキープレイヤーになると言われているんです。

だから、そんなPRODUCTION IGのオリジナル映画がニューヨークで見られる、
と聞いて、見に行ってきたばかりでなく、
監督の右腕としてトータルにアニメーションを手掛けた
若いキークリエーターにも、話を聞く事ができました。
 
「ホッタラケの島」というのは、
子供の頃大切にしていたおもちゃとかぬいぐるみでも、
大きくなればいつかどこかにほったらかし。。。
そんな“ほったらかし”にされた宝物を集めて作られた不思議な
“ほったらけの島”がある。
そこに迷い込んでしまった女子高生の冒険物語。

上映会の後、監督の右腕としてトータルにアニメーションを手掛けた
若いアニメディレクターにも、話を聞く事ができました。

塩谷直義(しおたに なおよし)さんです。
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アニメ業界の人は忙しいと聞いていましたが。

「昨日到着しました、で、明日帰ります」

そんな忙しい仕事の合間、初めての海外、そして中1日だけのニューヨーク。
自分のアニメを実際に目の前で、外国の人に見てもらうのは初めて、
と、とてもうれしそうでした。
そんな塩谷さんが、自分の作品をアメリカ人に見てもらいたいポイントとは。

「日本の女子高生の感じを、日本人の16才の女の子がアニメになった感じを、
見てもらいたいと思います。」

何か16才にこだわりが? (笑)
というのは、私はよくアメリカ人のアニメファンに聞かれるんです。
日本のマンガやアニメはなぜみんな主役が15才や16才なの?って。

「なるほど、やっぱり日本の思春期的な、大人にもなっていないし、
子どもにしちゃ子どもっぽくもない時期、すごくアンバランスな部分の
葛藤も含めて、ドラマとしても表現しやすいというか、
そのバランスの時が16才くらいの人が
多いんじゃないかな、って。お父さんきらいとかお母さんやだとか、
でも好き、みたいな、どっちなの、というようなのがのが、
きのう今日でぱっと変れる時期、というんですか。
その1日1日の大切さみたいな部分が、その後の人生に影響をうける時期の、
しかも最くらいの時期かなって思うんですよね。
ある程度それを過ぎると、目標が決まって、
進むべき道を自分で考えて行くんだと思うんですけど。
多分あと、見に来てくれる年代の一番多いのが、
同年代のくらいの子だったりもするんだと思うんですよね。
そうするとなんか、あるある、という友達的な感覚で
キャラクターに感情移入ができたりとか、いつも悩んでるけど、
俺もがんばらないと!とか、見る人との共通点もある、といところですね。

少年少女の成長する物語。。。
実は。。。こうした年代が主役のアニメ作品、
アメリカにはまずありません。

アトムの時にもお伝えしたかもしれません、
アメリカではアニメは、あくまで子供のもの。

でも、それもクオリティの高い日本のアニメ映画がどんどん入ってくる事で、
少しずつ変って行く可能性だってあります。

来年もこうしたジャパニーズポップカルチャーのイベント、
たくさん開催が予定されています。

そういう中でアメリカ人がどう変っていくのか、楽しみです。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年11月12日

11月12日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク、熱にうかされたような1週間がすぎ、
私も未だにヤンキースのワールドシリーズ優勝キャップをかぶって、
余韻にひたっています。
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この1週間、こんなに多くのHIDEKI MATSUIという名前を聞いたことは
これまでなかったほど。

みなさんもテレビで見たと思いますが、
金曜日には優勝パレード
推定では200万人が集まったという情報もあります。
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私も参加してきましたが、
こんなにたくさんのヤンキースの帽子とユニフォームを一度に見たのは生まれて初めて。スタジアム数十個分のお客さんを街にぶちまけた感じ。

これまで何度も優勝を経験していますが、こんなパレード今までみたことない、
とみんな口々に言っています。

ほとんどの人は何も見えなかった。。。という状況
おしあいへしあいの末、ラッキーにもパレードのコースで取材できました。

ヤンキースと松井ファンの声、MVPコールもう一度聞いてもらえます。

そして、ニューヨークのセレブリティで、スポーツファンの映画監督といえば、
スパイク・リー

彼もカメラを持って取材中だったんですね。
スパイク・リーのコメントもお届けします。
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この秋いちばん豪華なニューヨークレポート
あなたも参加したつもりで楽しんで下さい!
                                                                                      
THE YANKEE PARADE
11月6日金曜日、
マンハッタンのダウンタウン、
自由の女神が見えるバッテリーパークから、
市庁舎のあるシティホールパークまで、
およそ1.5キロのパレードでした。


賑やかなマーチングバンドの演奏が鳴り響くこのコース、CAYON OF HEROESヒーローの谷、と呼ばれていて、優勝パレードはいつもここ。
文字通り高層ビルの谷間を、ヤンキースの選手と関係者をのせた大きなフロートと、その間にはさまざまなマーチングバンドや、バグパイプのバンドなどが、
次々にやってきます。
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あ、見えてきたのは、我らがヒーロー、HIDEKI MATSUI!!
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すごいマツイコールでした。
松井選手、グレーのおしゃれなジャケットに白いシャツで、
秋の日差しの中に本当に輝いて見えました。

あなたの好きな選手は誰?と訪ねると、
みんな口々に「マツイ!」

「だってあんなホームランをみちゃんたら。。。もう凄いよ。
MVPは大変な快挙だと思う。」
「日本とアメリカという二つの世界で成功するなんてすごい。
並大抵の努力じゃなかったと思う。」

一つ言えるのは、
ニューヨーカーは松井がMVPをとった事に、まったく驚いてはいません。

たとえばヤンキースの地元に生まれ育ったというファンのジョッシュ

「松井は常にチームの勝利だけを考えてプレイしているんだ。
たとえば得点圏にランナーがいる時は、自分を犠牲にしてでもランナーをホームに返す。もし自分の成績の事だけ考えていれば、もっと打率だって上がっていい実力の持ち主だ。でも松井はそうはしないんだ。
そういう選手こそ、レスペクトされるべきだと思うよ。
ニューヨーカーはそんな松井が大好きなんだ。」

こういう話、ヤンキースファンを取材して7年間、何度聞いたかしれません。
ニューヨーカーは本当に松井選手の素晴らしさ、
日本人以上に知っているかも。

日本でも大きな話題になっている、松井選手の今後について、
ジョッシュは、
「松井の膝が悪くたってかまやしないよ、彼には大きくて熱いハートがあるからね。ぜひニューヨークに残ってほしい。」

月曜日に正式にフリーエージェントになった松井選手、

現地時間水曜日現在、
松井選手のエージェントのコメントによると、
ヤンキースの球団ミーティングが終わる数週間後にならないと、
何も動かない。。。ということなんですが。。。

メディアではさまざまな憶測が飛んでいます。
マリナーズでイチローとプレイ?
いやホワイトソックスもいいかも?

そして面白いのは、レッドソックス。
これはもともと、日本のメディアで報道された情報を、
こちらのメディアがピックアップして、今話題になっているんです。
日米で情報が行ったり来たりしています。

NYのファンの多くは、松井がヤンキースに残ってほしいと思っていますが、
そのヤンキースファンの代表として、

ヤンキースのナンバーワンファン、映画監督のスパイク・リーが
パレードでスペシャルコメントをくれました。
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「今の気分? 最高だよ。
そして松井がヤンキースに残ってくれる事を願ってるよ。
MVPは素晴らしい快挙だ。達成するのに本当に長い時間がかかったけれどね。
とにかく、ヤンキースのGMのブライアン・キャッシュマンにがんばってもらって、来年もヤンキースでプレイしてほしいよ。」

スパイク・リーも多くのニューヨーカーと同じ気持ちなんです。。。
では最後に、もう一回MVPコール!

MATSUI!! MVP!!!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年11月10日

11月10日(火)のフラワーレポーターは、ワシントンDCに住んで17年福田蘭子さんです!

■ワシントンDC、この時期の気候は?


今年のワシントンの夏はいつもに比べて蒸し暑さがそれほどひどくありませんでした。
だからでしょうか。。。秋に入るなり早くから朝晩の冷え込みが始まっています。
11月1日には冬時間に入り、夕方5時には日が落ちてしまいます。
この季節になると会社が終わってからの犬の散歩も真っ暗で少し寂しいものがあります。


■自然がいっぱいあって、紅葉もキレイ!


ワシントンDCの好きな所は緑が豊富であることです。町中に公園や街路樹があり、
特に高速道路は両側に大きな木が並び、紅葉の季節はとてもキレイです。
これは会社に向かう高速なんです。まるで森林の中を運転している様でしょう?
毎日のように紅葉の色が増している今日、運転しながらうっとりしてしまうこともあります。


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■紅葉の季節は、どんなところに出かけるのでしょう。


週末になるとここから一時間ほど離れているBlue Ridge Mountainの方までドライブで
紅葉を楽しむ人も沢山います。 私は日曜日にその山の麓にある農家を訪ねるのが趣味です。
その農家Mountain View Farmでは有機野菜を栽培し、
ワシントンDCのファーマーズマーケットで週に二回販売しています。
この季節になると人気なのがかぼちゃ系の野菜。
色々な種類のかぼちゃを育てているんですよ。
アメリカ人の家庭ではこのかぼちゃや瓜を家や庭に飾り、ハロウィーン(10月31日)から
サンクスギビング(11月末の感謝祭)まで楽しみます。
もちろん全部食べられるかぼちゃです!


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■自宅の周りも、自然はいっぱいあるんでしょうか?


私は小さなタウンハウスに住んでいるのですが、
1940年代にできた建物で周りはとても緑が多いんです。
家の周りの紅葉もとても美しく楽しめるのですが、夏場は忙しく草刈りをしている
業刺さんが今度は落ち葉履きで忙しそうです!!
朝から大きな音のする掃除機みたいな物で落ち葉履きをしているんですが、掃除機
みたいに吸い込むのではなく、風をビュウビュウ飛ばして落ち葉を一カ所に吹き集め
るのです。大きな山になったらゴミ袋に詰めていくようです。
冬になったら今度は雪かきのお仕事を頑張ってくれることでしょう!


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■11月11日、アメリカでは祭日。


11月11日はVeterans Dayという祭日です。
「ベテラン」とは元軍人のことです。この日はアメリカの軍隊で国を守ってくれた
軍人さんを祝う祭日なのです。
ワシントンDCはペンタゴンを始め、軍隊関係のオフィスや基地が沢山集まっている
場所です。有名なアーリントン墓地も近くにあります。
この日は軍人を名誉を祝う一日で、あちこちでイベントが開催される予定です。
イラク、アフガニスタンでの戦争についてディベートが繰り返される毎日ですが、
この日はアメリカのために闘った人々を想い、世界の平和を祈る一日になることでしょう。


★今の季節、ワシントンDCに行った時、会話に花が咲くような「役に立つ一言」


fall colors → 秋の色、つまり赤や黄色、茶色を指す。紅葉のことを指す時もある!


text & photo by 福田蘭子 三宮千賀子

2009年11月05日

11月5日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ヤンキース優勝!!松井ワールドシリーズMVP!!!(号泣!!!)
本当に勝ちたいものだけが勝つ!と言われるワールドシリーズ!!
松井秀喜6打点!!!!!!!!!

WHAT NIGHT FOR HIDEKI MATSUI!!

今夜ヤンキースタジアムで行われた、
  ニューヨークヤンキースとフィラデルフィアフィリーズの第6戦。。。

ヤンキースタジアムに行かないファンも、自宅で、
そして、マンハッタンにたくさんあるスポーツバーで、
集まって応援しました。
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(※スポーツバー外観)

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(※スポーツバーの中)

私ももちろん、スポーツバー応援です。
ミッドタウンにある、STOUTという巨大なスポーツバー、
行ってみたらもう。。。身動きできない超満員!

到着した時はまだゲームが始まったばかり、

ヤンキースファンに話しかけてみました。

まだゲームは2回の裏に入ったばかり、
「松井がホームランを打てば、今日優勝だね!」と、
彼が言ったとたんに、

松井秀喜ホームラン!!

それからはみなさんもご存知のように、
アンストッパブル、アンビリーバブル、

何度中継アナウンサーが、
「WHAT NIGHT FOR MATSUI!!」と叫ぶのを聞いたことでしょう。

そしてスポーツバーを埋め尽くしたファン達も、
松井へのアプローズがとまりません!
松井は最高のプレイヤー!
打って欲しい時に打って欲しいところに打ってくれるヤツなんだ!
松井は神だ!

松井はメッツに来るべきだ! と言っているこの人は、
ヤンキースとは同じ街のライバルチーム、メッツファンですが、
実は、松井が来年メッツにトレードされるかも、という噂が
広まっているのです。
それに対し、ヤンキースファンは、
絶対ダメ! メッツなんかに行かせない! と言い切ってました。

そしてみつけちゃいました!
松井Tシャツを着た女の子、しかもかなりキュートです!
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松井のどこが好きなの? と聞いたら、
すべてよ! 野球もルックスも、彼はビューティフル!!
と言ってました。

松井、本当に愛されています。

そして優勝した瞬間の店内は、もうむちゃくちゃ、もみくちゃ。。
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(※どさくさにまぎれてキスしてる二人。。。)

それにしても今でも今でも夢のようです。

2003年、ヤンキースに入団した松井秀喜、
この7年間に、松井こそ真のヤンキーと言われるほど、
ニューヨーカーに愛される存在になりました。

2003年、入団して初めての年のワールドシリーズでは、
フロリダマーリンズに負けて、優勝を逃しました。

その試合の夜、ここのスタジオにも近いコリアンタウンの焼き肉屋さんで、
「一人で夜中に焼き肉食べていたらしいよ、
本当に悔しかったんだろうね」
というのが、ニューヨークの日本人の間では伝説のようになっています。

それから、左手首の骨折という大変な怪我や両膝の手術を経験、
そのたびに不死鳥のごとく復活した松井を、
ニューヨーカーは本当に暖かく迎えました。

先週もお話しましたが、
このニューヨークという、生きて行くだけで厳しい街で、
トップになるのが当然のヤンキースというチームに、
日本という、遠くて文化もまったく違う国からやってきた、
その苦労は、みんながちゃんとわかっています。
なぜならニューヨーカーは多くが移民だったり、他の街から出て来た人達だから。

それでも、常に自分らしく、やるべき事にフォーカスして、
黙々とがんばってきた松井選手、
多くのニューヨーカーにとって彼はヒーローというより、
自分たちといっしょに頑張り、 悔しさに怒り、そして勝利の喜びを分かち合ってきた、仲間のように感じています。

もし来年ヤンキースを離れることになったとしても、
ヤンキースファン、そしてニューヨーカーは、
松井の事を一生忘れないと思います。

そしてそういう選手を、自分の国の誇りとして自慢できる私たちは、
本当に幸せだと思います。

マツイ!MVP!!!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年11月04日

11/4(水)は、ハワイ・マウイ島在住のフラワーレポーター、神宮寺愛さんからの報告です!

神宮寺愛さんは、ハワイ在住9年。ライター、フラダンサーでいらっしゃいます。
神宮寺さんのブログ⇒http://www.sorairoan.com
     
●さて、ハワイは今、「マカヒキ」と呼ばれるシーズンだそうですが、マカヒキって?
⇒11月、12月のマウイ島は、マカヒキというシーズン。
そもそも、ハワイでは、10月の中旬から2月の中旬までの間をマカヒキと呼びます。
古来の文化を後に残していくために、今も、マカヒキがはじまる儀式、終わる儀式を行います。
ロノという神様がハワイの島々にやってきて、滞在するのですが、その神様は雨を司っているために、雨を降らします。ですからこの時期はハワイにとって雨季でもあります。ハワイは農耕文化が盛んでしたから、雨によって様々な作物が育つため、ロノは豊穣の神とも呼ばれています。
またこの時期はハワイの人々がそれぞれの地域で収穫された作物を、酋長に納める時期、
つまり税金を払う時期でもありました。
そして、この時期は決して争いをせず、平和に過ごすことが決められていたため、
ロノは平和の神様でもあります。争いをしないで過ごすこの時期は、闘いに備える時期であり、食べ物を蓄える、住居やカヌーを修繕することからはじまり、闘う技術を高めるために、武芸の技術を競う大会、カヌーの大会などが行われていたようです。
それが現在にも引き継がれ、この時期はアロハ・ウィークとか、アロハ・フェスティバルなどの州全部にまたがるイベントや、各島、各地域で、ハワイの文化を祝う行事が行われます。
       
●神宮寺さんは、現地でフラダンサーとしても活躍されていますが、
日本から本場のフラを習いにいく人も多いのですか?
⇒フラは、日本でもとても人気だと思います。ハワイにフラを学びにいらっしゃる方もとても多いですし、ハワイにお住まいの方でフラを学んでいらっしゃる方も多いです。ただ、私がとても恵まれているのは、学ぶだけではなく、職業としてダンサーをすることができていることです。また、子どもがハワイアン・イマーションスクールに幼稚園から行くというチャンスをいただけたので、私もハワイ語をどんどん学ぶことができ、ハワイ語の生活環境のなかにいることができたため、生きた言語として、ハワイ語を身につけ続けることができることです。私はダンサーでもありますが、ライターでもあるので、言葉のもつ素晴らしさを体感しています。なので、ハワイ語を通じて、ハワイの文化を学ぶことができていることは、日本人の私が日本の文化を学ぶ姿勢と通じるものがあり、すごく有難いことだと思っています。フラを学ぶみなさんが、一度は聞いたことがある言葉に、Hula is lifeという言葉があると思うのですが、その意味は人それぞれにとても深いものだと思います。そして、そこがフラの魅力なのでしょう。ですから、日本のフラが人気のお習い事に終わらないでほしいと心から願っていますし、フラダンサーのみなさんに、がんばってほしいといつも思っています。
     
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●これからの時期はホエールウォッチングが楽しめると聞きましたが? 
⇒12月くらいから3月くらいまでの間は、クジラを見ることができます。クジラはアラスカからハワイの海に子どもを生むために帰ってくるのです。子どもを生み、子どもがある程度大きくなるとまたアラスカに戻っていきます。特にマウイ島のまわりで過ごすので、ビーチや道沿いからよく見えます。里帰りをして、実家で子どもを生むということが、とても私たち女性にとっても身近ですよね。そして、子どもが生まれるとお母さんクジラと赤ちゃんクジラを何匹もの雄クジラが守られながら、集団でお散歩をするらしく、群れを見ることもできますから、一度この時期にいらっしゃることをおすすめします。
  
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●最後に、現地の言葉で役に立つ、よく使われる簡単な「一言」、教えてください!
⇒a hui hou(またね)とか、malama pono(take care!)など
  
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2009年10月29日

10月29日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

紅葉の季節になってきました。
マンハッタンはけっこう街路樹が多いんですが、
それが黄色やオレンジに染まって来て、とてもいい感じです。
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この時期のニューヨーク、先週もお伝えしたように、
ビッグイベントが続きます。

ヤンキース!
フィリーズと今日ワールドシリーズ第一戦が行なわれました。

結果は? 6対1で勝ったのはフィリーズ!
ホームでの第一戦に負けるのは痛いです。。。

不況の中、ヤンキースの活躍はニューヨーカーにとっては大きな希望ですからね!

そして土曜日はハロウィーン、
ただやっぱり今年はパーティ少なめ?みたいですね。

そんな10月の終わりのニューヨークから
今日はワールドシリーズとハロウィーンの豪華二本立て!?レポートです!

まずはヤンキースタジアムでワールドシリーズ第一戦を戦ったヤンキース。

これまでヤンキースは何回優勝したかご存知?
26回です。
これだけ聞くとフーンて感じかもしれませんが、
26という数字はすごい
メジャーには30チームありますが、

優勝回数2位のチームはセントルイス・カージナルスで10回。
だいぶ違いますね。

プロ野球では
最多優勝チーム&回数は読売ジャイアンツで20回、けっこうスゴイですね巨人。
でも、プロ野球は12チームしかないですから。。。
と、ヤンキースファンとしては、ムキになったりするわけです。

しかも!

今年ヤンキースは新スタジアムがオープンしたばかり!
1500億円かけて建設した新スタジアムで
ワールドシリーズ優勝なんてできたら、
もう絵に描いたようなドラマでアンビリーバブル! ですが、

ニューヨークっていうのはそういう街、
ヤンキースはそういうチーム。
勝って当たり前、そのプライドも、そしてプレッシャーも
はんぱではありません。

ヤンキースはただのスポーツチームではない。
ファッションブランドでもある!! ヤンキースの帽子はファッションアイテムで、
ヒップホッパーもヤッピーもお父さんもみんな、
ニューヨーカーなら必ず一つは持っている
今ニューヨーカーは、ヤンキースキャップを引っ張り出してかぶっています。


そういうチームでプレーしてきた松井秀喜がどれだけすごいか。
イチローもすごい、松坂だってすごいけど、
松井はヤンキースのレギュラーというだけでスゴイです。

彼は今年は指名打者として勝利に貢献。
でもワールドシリーズになると、相手フィリーズはナショナルリーグだから
指名打者制はないので、
フィリースタジアムでプレイする時は、松井はラインアップに入れません。
それは大きな戦力ロス! とも言われています。

今年ヤンキース7年目、契約終了の年、
年齢的なもの、そしてヤンキースには松井以上の
高額所得プレイヤーが揃っていることから、
再契約はもしかしたらないかも、と言われています。

がんばってほしいですね!


さて来週のこの時間には、優勝が決まっている可能性高いです。
ヤンキースファンの喜びの声をお聞かせできるかどうか?

さて後半はハロウィーンの話題です。

TRICK OR TREAT!
と、子供達が大きなカボチャのバケツを持って、
家を回って来るハロウィーン、
後半はハロウィーンの話題です。
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そして、ニューヨークのハロウィーンは、
子どもたち以上に大人がエキサイトする事で知られています。

職場でハロウィーンパーティも盛んで、
みんな仕事が終わるとトイレで着替えたりして盛り上がっています。
でも今年は不況のせいで、ちょっとパーティはひかえめ。

特に、クラブでの華々しいハロウィーンパーティ、
かなり数が減っているみたいです。

ニューヨークでは毎年、ビレッジハロウィーンパレードというのが開かれ、
200万人以上が集まります。
これは夜のパレードです。
モンスターたちが夜のマンハッタンを大パレード、
見物人も仮装、というかなり奇怪なパレード。

今年はスポンサーが減ってしまい、フロートの数が激減。
フロートというのは、お祭りの山車みたいなものですね。
これまで最大で20個以上だったフロートが、今年は3個しか
出ない予定なんです。
でもパレードは無料ですから、これはすごい人出が予想されています。

衣装もどうやら今年は安めのものが人気みたい。
予算20−40ドル、高くて60ドル。
衣装はできあいのものが、ドラッグストアに行けば20ドルくらいで変える。
衣装だけ新しいのを買って、小物は去年のを使う。その逆のパターンも。
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この衣装ですが、バラエティも豊富、
特に、今年アメリカは映画やテレビでバンパイアブームですから、
いろんな吸血鬼が現れそう。
バンパイアとかゾンビとかは結構フツーで、
もっとクリエイティブで楽しい仮装がいっぱい見られるんですよ。
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たとえば、ホットドッグとか、ベークドポテトとかになってもいいんです。
ケチャップさんとマスタードさんのカップルとか、カップルや親子仮装も人気です。
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ちょっとスタジオの近所のオフィスのニューヨーカーに、
何に仮装するのか聞いてみました。

「私はオオカミ、娘が赤頭巾ちゃんになる、という女性、
次の女性二人組は、バットマンとロビンになるそうです。
最後の男性は、クリント・イーストウッド!」


また、今年話題の人に仮装するのも人気、
去年はオバマ大統領がいっぱいでした。。。

そして今年多そうな仮装は誰? と聞いたらみんな口々にこう答えました。

“マイケル・ジャクソン“
折しい映画も公開されたばかり。
マイケルの「スリラー」はもともと
アメリカのハロウィーンの定番ナンバーだったから、
もうこれはできすぎかも!?
もうこ

ではこのへんで、

英語でハロウィーンとヤンキース応援を、同時にやってみたいと思います。

HAPPY HALLOWEEN! & GO YANKEES!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers

2009年10月22日

10月22日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYはインディアンサマー、

そして、ニューヨークの秋は忙しい季節でもあります。

特に今年はヤンキース盛り上がって来ています。 

ニューヨーカーに人気ナンバーワンの美術館といえば、グッゲンハイム美術館、
今日で50周年、1日入場料がタダになり、長い列ができました。

来週はもうハロウィーン、翌日はニューヨークシティマラソン。。。

そして、日本でも公開されたアニメ映画、「ASTRO BOY」
見た人いらっしゃいますか?

もちろん手塚治虫の「鉄腕アトム」が原作、
しかしれっきとしたハリウッド映画です。
そして、正確にはアニメではなく、CGコンピューターグラフィックス
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どうもあのアトムの顔が。。。という日本人の方、多いようですね。
日本でも報道されたと思いますが、
デビッド・バワーズ監督によれば、映画版アストロボーイは、原作より年上、
13歳くらいの思春期の少年という設定。
だから大人っぽい顔になった、というわけ。
日本じゃ13歳はまだ幼い感じですが、
アメリカの13歳はかなり大人びてますからね!

でも日本人には、アメリカ人が握ったお寿司を食べるような感じで、
どうもしっくり来ない、と私も思っていました。
でも、食べてみて、カリフォルニアロールも意外とおいしいじゃん、
と感じたように、ハリウッドアトム、私は好きでした。

実はこの「ASTRO BOY」アメリカではこの週末が公開日。
でも先週末、ニューヨークの子供達を集めた特別上映会に参加できたので、
その模様を中心にレポートします。

全米公開の1週間前、NYのインディー映画館、
IFCセンターで、子供達を集めてハリウッド版「鉄腕アトム」
「ASTRO BOY」のスクリーニングが行われました。

映画を見た後の子供達に感想を聞いてみました。

「最後のシーンで自分よりずっと大きなロボットを
やっつける時が、最高だった!」という5歳の男の子と、
「戦いのシーンがかっこいい」という14歳の男の子。
やっぱりボーイズは戦いが好きなんですよね。

かと思えば、アストロボーイのマンガを図書館で借りて読んだという11歳の女の子は、「アストロボーイはとてもリアルだけれど実は人間ではないロボットというところが、
リアルではない、そこが面白いと思った。」と大人びたコメント。
また、「パパが子供の頃からアストロボーイの大ファンで、
映画が公開されるのをとても楽しみにして来た、という家族連れもいました。

そう、実は今40代、50代のニューヨーカーにとっては、
アストロボーイはとても懐かしいアニメなんです。
1960年代に、日本とほとんど同時に、
アメリカのテレビでも放映されていました。

でも当時は見ている誰も、それが日本のアニメだということを知らなかったそうです。
日本的な風景などは、あえてカットして放送していたからなんですね。
もちろん主題歌も、おなじみのあの曲が英語で吹き替えられています。

ところで話しは変わりますが、
この公開に先立って、ニューヨークの日本文化発信拠点、
おなじみ紀伊国屋ブックストアでは、TEZUKA-DAYというイベントが行われました。

アトムの60年代のオリジナルアニメのスクリーニングもあって、
若いアニメファンが真剣に見ていました。

今ではアストロボーイがFROM JAPAN というのは多くの人が知っていますが、
それに比べて、OSAMU TEZUKAという名前はまだあまり知られていません。
MIYAZAKIという名前がアニメファンはもちろん、
一般のアメリカ人にも少しずつ浸透しているのに比べると、
TEZUKAはまだまだなんですね。
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その理由を、手塚マンガの英語翻訳版、ブッダ、
ブラックジャック、きりひと讃歌などを出版している出版者、
VERTICALのディレクター、ヤニー・メンザスさんに聞いてみました。
ギリシャ人のヤニーさんはちょっと関西弁の日本語を流暢にしゃべるニューヨーカーです。
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「今アメリカでマンガがはやっているというのは確かなんですけど、
どちらかというとナルトとかティーンエイジャー向けのものが
流行っているという事なんです。手塚さんの作品はどちらかというと、
大学生かそれ以上の方々の間で評価されていますね。
たとえば僕たちが出しているような、70年代の手塚作品ですと、
両義性みたいなものが組み込まれていて、
それがアメリカンコミックスとは違う。
アメリカのマンガはスーパーマン、バットマン。。。
とみんな正義のヒーロー。。。というのが違うという事です。
例えばブラックジャックというのは、
アメリカのマンガではとても善玉には見えない行動を取ったりするんです。
例えば一つのエピソードで、彼が恨みを抱くお医者さんの息子が、
ブラックジャックの手術が必要になる。普通の少年漫画だと
(ブラックジャックは「少年チャンピオン連載」)その子供を直すわけですよ。
子供は悪くないんですから。
でもそのお父さんが「手術してくれたらお前の免許をとってやる」と渡した紙を、
最後ビリっと破って終わるわけです。
これはドラゴンボール的な世界では考えられないですよね。
彼が主人公なわけですから。」

確かにブラックジャックはもちろん、手塚作品は、
本当に大人が読んで読み応えがあるものが多いですよね。

でもアメリカでは、アニメやマンガはまだまだ子供のもの、
善は必ず悪に打ち勝つ、というようなストーリーの単純さもあって、
大人は敬遠する傾向にあります。

そんな中で、日本のアニメやマンガの持つ深いメッセージや、
善悪をハッキリ分けることをあえてしないリアルさが、
アメリカの大人たちを、少しずつ巻き込もうとしているんです。

たとえばハリウッドのアニメーションを作る時には、
「いっしょに見に行く親が寝ない程度の内容」にするそうなんです。
でも、「アストロボーイ」は明らかに違っていました。

たとえばこのお父さんはこうコメントしてくれました。

「この映画のテーマに衝撃を受けた。
私達が何者かを決めるのは、私達の持つ記憶なのか、そうではないのか、という
とても哲学的な疑問を投げかけているのが、素晴らしいと思った。」

ニューヨークの新聞「ニューズデー」の映画評では、

「この作品には、数々の“問題提起がある。
アニメが子供向けと思っていたみなさんは、うれしい驚きを感じるだろう」

とこれまでのハリウッドアニメーションとは一線を画すものであると宣言。

ハリウッド版「アストロボーイ」
日本人にとってはカリフォルニアロールかもしれませんが、
日本のアニメのスピリットはちゃんと受け継いでいるんです。

言葉を変えると、
これが外国人から見た、日本のマンガやアニメの姿なのかもしれません。

文化っていうのは、伝わって行く場所の文化や習慣とまじりあって、
変貌していくものなんですよね。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年10月21日

10月21日(水)は、カナダ・モントリオール在住のフラワーレポーター、關 陽子さんからの報告です!

關 陽子さんは、モントリオール在住15年。フリーランスでジャーナリストをされています。
    
★シルク・ドゥ・ソレイユの創設者ギ・ラリベルテ氏、宇宙へ行く!
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photo credit: space Adventures Ltd.
  
「民間宇宙飛行士」としては7人目、カナダでは初。彼は、以前から宇宙に行くのが夢で、シルク・ドゥ・ソレイユの世界的な成功により、約35億円の費用を支払って、民間宇宙飛行士となることができました。宇宙旅行は長年の夢だったそうですが、その機会をチャリティー活動にも活かそうと、10月9日には、Poetic Social Mission(詩的な社会活動)と名付けて、国際宇宙ステーションと世界14カ所をつないでイベントを行ないました。
   
ラリベルテ氏は、自身を「宇宙に出掛ける最初のピエロ」と表現し、トレーニング中から赤い鼻をつけて写真を撮られ、12日に地球に戻ったときも、やはり赤い鼻をつけていました。
   
ラリベルテ氏は、世界中の人々(特に子供たち)が安全な水を得られることを願い、水という貴重な資源に対する人々の意識を高めるために「ワン・ドロップ財団(One Drop Foundation))を設立、様々な活動を行っています。
 ワン・ドロップ基金HP⇒http://www.onedrop.org/en/default.aspx
今回のPoetic Social Mission(詩的な社会活動)は、なかでも圧倒的に大規模なチャレンジです。
   
★滞在中の国際宇宙ステーションと世界14カ所をつないでイベントを行う!2時間のショーの模様は、こちら。
http://broadcast.onedrop.org
   
当日は、世界中の人々がテレビやインターネットを通じ、リアルタイムで中継を観ることができました。
中継が行われたのは、モントリオール(カナダ)、ヨハネスブルグ(南アフリカ)、リオ・デ・ジャネイロ(ブラジル)、パリ(フランス)、メキシコ・シ ティー(メキシコ)、ニューヨーク(アメリカ)、シドニー(オーストラリア)、ロンドン(イギリス)、マラケシュ(モロッコ)、ムンバイ(インド)、大阪(日本)、サンタ・モニカ(太平洋に浮かぶ船/アメリカ)、タンパ(U2のライブ会場/アメリカ)、モスクワ(ロシア)、そして、国際宇宙ステーション。
    
自分は「アーティストであって、科学者ではない」というラリベルテ氏が、アーティストであるからこそ可能なミッションに取り組みました。
   
オープニングでは、元米副大統領アル・ゴア氏と、カナダではとても有名なサイエンティスト、デヴィッド鈴木氏が、環境と水の問題を解説。その後、シルク・ドゥ・ソレイユの本拠地、モントリオールを皮切りに、各地からのパフォーマンスが繰り広げられました。
  
全体を貫く詩的な物語は、『Life of Pi』でブッカー賞を受賞したカナダ人作家、ヤン・マーテル氏が担当。太陽と月と水のしずくが主人公のお話を、各地のナビゲイターが順番に語ってゆきます。
日本からは、黒柳徹子さんが語り手として登場。その後、石井竜也さんが大阪から中継で『遠い出来事』を披露しました。
ニューヨークからは、シャキーラと、タイムズ・スクエアで踊る大勢のダンサーが登場。
タンパでは、U2のボノとラリベルテ氏のやり取りがあり、ピエロの赤い鼻をつけたラリベルテ氏がライブ会場のスクリーンに映し出されました。
宇宙ステーションから地球はどんな風に見えるかというボノの質問に、彼は、とても素晴らしいと同時に、とても壊れやすいものだと答えました、
「地球という星に住んでいることの恩恵をあらためて感じる」とも。U2の演奏は、ありきたりな感想ですが、エネルギーに満ちていてカッコ良かったです。

そして、モスクワからは、ボリショイ・バレエのニコライ・ツィスカリーゼとシルク・ドゥ・ソレイユ。

「これまでに出会うことのできた素晴らしい人々」と共に作り上げたという2時間のショーに拍手を贈りたいですね。

ラリベルテ氏は、「すべてが素晴らしい経験で、すぐにでもまた(宇宙に)戻りたい」と話しています。35ミリオン・ドルの費用については、「1ペニーたりとも無駄になってはいない」とのこと。
   
ギ・ラリベルテ氏は最後に再び赤い鼻をつけ、ピース・サインで “任務”を終えました。
Mission accomplished!
   

このイベントに関しては、関さんのブログでご覧になれます。
http://canadays08.jugem.jp


★役に立つひとこと
“Mon dieu!":英語の“Oh my God!" に相当す る言葉です。
上記のオンライン・イベントが進む間、OMG(Oh My God)
とこの言葉を書き込んだ人がたくさんいました。
  

2009年10月20日

10月20日(火)のフラワーレポーターは、ニューヨークにお住まいになっておよそ7年。海老名 敦子さん!

■10月といえば、「ハロウィーン」


お祭り大好きニューヨーカー達の、ホリデーシーズン第一弾の一大イベントが、
ハロウィーン。本来は子供達の為に生まれた催しことだったのですが、
NYのマンハッタンでは、毎年子供以上に大人の方が盛り上がっています。


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■ニューヨークの人たちは、
最近は、どんな風にハロウィーンを楽しんでるんでしょうか?


彼らのハロウィーンの楽しみ方は、思い切りドレスアップし、
友達と街に繰り出しのみ歩いたり、クラブに遊びにいったり。
また、各クラブ内ではこの日はなんと最高額$5000までの賞金がもらえる
コスチュームのコンテストもあります。
しかし、賞金の高いイベントのあるクラブは、実は入場料がで$100〜150とお高め。
いくらドリンク付きでも、不況の風が吹くお財布には痛いのが現実。
バブル時には大盛況だったこの手のクラブも、今年はどこまで人気がでるかは、大きな疑問です。
ちなみに、たとえクラブのコスチュームコンテストに参加しなくても、
ハロウィーンの仮装にかけるお金は、平均$100〜250くらい。
皆かなり、気合いはいっています。
ちなみにこれは、かつらやアクセサリー、コスチューム、特別使用なコスメ代なども含めてです。


■仮装のコスチューム、人気のキャラクターは?


もちろん毎年ホットな新キャラクターのコスチュームが登場したり、
人気キャラのトレンドなんかもあります。
ちなみに去年の新キャラは映画“エルム街の悪夢”のメインキャラクター、フレディークルーガーでした。


■気になる今年の人気キャラ


ハロウィンといえば毎年コスチュームを買いに、昼間から行列を作る店で有名な
” Ricky’s”。
Ricky’sはNY初のもともとヘア関連商品のかなりニッチな品揃えショップとして有名な
お店ですが、毎年ハロウィンコスチューム発売時には既存の店舗はもちろん、
ほかにも期間限定のハロウィーンショップをだして販売します。
先日、リッキーズが 今年創業20周年を記念して行われた、プレス向け
ハロウィン コスチューム プレビューにいってきました。
ローワーイ-スト サイドのおしゃれなブティックホテル hotel on Livingtonの
ペントハウスで行われたパーティ会場には今年の新登場キャラクターや、
キュートなコスチュームを着たモデルさんがたくさんいて、すでにハロウィーンな気分満載。
そこで!今年の新&人気キャラコスチュームは大予想です。


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大ヒットを記録した映画“スタートレック”のキャプテン カーク、
そして若くして突然この世から姿を消したポップ界の王様!マイケル ジャクソンに、
今年の男性群のコスチューム人気は集中しそう。


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また、女性はワンダー ウーマン、スーパー ウーマン、バット ウーマンと、
人気のアメリカンコミックヒーロー達の女性版の新発売コスチュームに人気が集中しそうです。


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■楽しそうなハロウィーンのイベント、特に注目のイベントは?


見逃せないのが、毎年大盛況のVillage Halloween Parade。
36回目を迎える今年は週末なので、大勢の人々が見学に押し寄せること間違いないでしょう。
これは、毎年ハロウィン当日に行われるパレードで、
ダウンタウンのキャナルストリート付近から21丁目までのルートを6番街にそって、
ボランティアによる人形やダンス、音楽のパフォーマンスや仮装した一般人の
自由参加の行列が楽しめます。
今年はハドソン氏の400周年を祝って、波に揺られて冒険する船をイメージした
パフォーマンスが繰り広げられます。
詳しい情報はwww.halloween-nyc.com で。
もし、この期間に日本からNYへ訪れる方は、ぜひ参加もしくは、見学してみてはいかが?
お祭り好きなニューヨーカーの年末に向けてのパーティタイムは始まったばかりです。
世間では不況に関する暗いニュースばかり騒がれてますが、
能天気なニューヨーかはこの日ばかりは何もかも忘れて、大騒ぎすることは間違いないでしょう。


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★ハロウィーンの時期、ニューヨークに行った時、
会話に花が咲くような「役に立つ一言」!


Trick or Treat!

2009年10月15日

10月15日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYはすっかり秋になりました。
けさはたった5度しかなく、
セントラルパークでも紅葉がスタート

ちょっと郊外に出ると、もうかなり色づいているます。
秋のアウトドアシーズン。リンゴ狩り、もみじ狩りに行く人も

この時期のマンハッタンの室内は1年中で一番寒い、
NYの建物はセントラルヒーティング、
アパートごとで暖房の調整ができないのです。
この時期はまだどこもヒーターが入らないから寒い!
特に近年、大家が暖房費節約で、入るのが遅くなったような気もします。

朝熱いコーヒーを飲んで暖まったり、
夜は毛布を足にかけて過ごしたり、一応省エネになっているのか?
という気もしますが、環境の事は、不況でもそうでなくても大事。

特に、一晩中眠らない街、
環境とは一番縁がありそうもない街、マンハッタンから
地球環境の保護を訴えよう、というプロジェクトがあります。

「マナハッタ・プロジェクト」

マナハッタというのは、今から400年前、マンハッタンの先住民だった
ネイティブアメリカンのデラウェア族の言葉で、
「丘が多い島」という意味。

ちなみにみなさんのお住まいの場所、
400年前がどうなっていたかご存知ですか?

日本で400年前といえば江戸時代が始まったばかり。
その頃からもう街だった場所も多い事でしょう。

でも当時、アメリカはアメリカという国すらまだありませんでした。
1609年という年は、実はヘンリー・ハドソンが、
マンハッタンを発見した年なんです。

マンハッタンに来た事がある人はわかると思いますが、

この街は鉄のかたまりのように見えます。

広さでいえば山手線の内側くらいの名が細い島の上に、
高層ビルがグサグサ!と刺さったような感じです。
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でもこの島も400年前にはビルなんて一つもありませんでした。

このマナハッタプロジェクトは、その頃のマンハッタンをデータで、
そしてビジュアルでも再現しようという、興味深いものなんです。
世界でも大きな話題になりました。

たとえば世界の交差点と呼ばれる、タイムズスクエアの交差点。
信念のカウントダウンが行なわれるあの場所、
イメージとしては、渋谷駅前という感じですが、
ここは400年前、道のかわりに小川と小川が交わる沼地、水の交差点でした。
高層ビルのかわりに高い木がおいしげり、人間や車のかわりに、
鹿やビーバーなどが行き来していました。当時から忙しい場所だったのも面白い!

マナハッタプロジェクトは、マンハッタンのすべての場所が
400年前にどうなっていたのか、当時の入植者の地図をもとに再現。

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それによるとマンハッタンという場所は当時亜寒帯から温帯、
熱帯までのあらゆる植生が集まるユニークな自然の宝庫で、
あのまま残っていたら国立公園になったくらいの場所だったそうです。

面白いのは、インターアクティブなウェブサイトがあって、
そこに今自分がいる住所を入力すると、
400年前にそこがどうなっていたのかの画像が出てくるんです。

たとえば今私がいるTOKYO FM AT NEW YORKは、
マレーヒルと呼ばれる丘の上にありますが、当時は森の中で、
リスやスカンクなどたくさんの小動物、キツネやシカ、
クマやオオカミも住んでいたと見られています。
400年でこんなに変ったのかーと
ビルしかない今と比べてそのギャップに改めて驚くわけですが、
いったいなぜ、このようなプロジェクトを始めたのでしょうか?

マナハッタプロジェクトの中心人物は、
世界自然保護基金の科学者、エリック・サンダーソンさんに、
その理由を聞いてみたら、こんな答えが返って来ました。

世界の野生動物保護の仕事をしているので、旅が多く、
大自然からニューヨークに戻ってくるたびに複雑な気分になっていました。
そんな時ふと、オランダ人が入ってく売る前、
400年前のニューヨークはどうなっていたのかを考えるようになったそうです。
でもこのプロジェクトは、マンハッタンを昔に戻そうという事ではない。
特にニューヨークや東京のような都市は住むには快適だし、
アートやビジネスなどがあふれている。
だからこそ食べ物がどこから来たのか、エネルギーの使い方などは忘れられがち。
そんな自然やエコロジーの可能性に対する考えを高める事。
それに、ニューヨークを訪れた人は、自然なんてないと思うかもしれないけれど、
元々豊かな自然にあふれた土地だったし、
今それが少しずつ戻ってきている、といいます。

そう、エリックさんはこのプロジェクトの中で、
ニューヨークの自然が失われているだけでなく、
甦ってきている事も発見したんです。

マンハッタンの北を流れるブロンクスリバーをきれいにするプロクジェクト、
もう何十年も続いていて、一時は汚染がひどかった川がきれいになり、
なんと2年前のある日、ビーバーが帰ってきました。
エリックさんたちはそのビーバーをホセと名付けました。

かつてビーバーはマンハッタンに網の目のように流れていた小川に
たくさん住んでいました。でもビーバーの毛皮を目当てにしたオランダ人のために、
200年前には絶滅してしまったと考えられていたのです。
ビーバーが住めるようになるまできれいになったブロンクスリバーに、
エリックさんは大きな希望を感じています。

私たち人間が不可能と思っていた事が可能になった。。。これは本当に大きい。

このプロジェクトのゴールは、
大都市に住みながらいかに自然とつながっていくかということ。
悲しい話はいくらでもできるけれど、どれだけ自然が素晴らしいかを伝える事で、
みんなの意識が高まり、つながりが深まればいいと思っている、とエリックさんは言います。

そしてエリックさんは、
アメリカ人は今とても変ってきている、とも言っていました。

かつては広い国土の中で、ここがダメなら他の場所へという考え方があった。。
でも今はもう別の場所は存在しない。
自分たちで護らなければ、というふうに変ってきています。


そうやって続けて行けば、今は不可能と思っている事も、可能になるかもしれない。
希望を持って続けること、それが大切なんですね!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年10月08日

10月8日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

栗原はるみさんの 英語で書かれたクッキング本
「EVERYDAY HARUMI」
そのプロモーションのためにニューヨークに来ていた、
はるみさんのインタビューそのパート2です。
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先週、はるみさん自身も言ってたように、
日本食ってどう作ればいいのか、ほとんどのアメリカ人にはさっぱりわからない。

しかも食材も全然違う。
たとえばお肉は日本のように、もも肉が一口大に切ってあったりしませんし、
すき焼きように薄切りになっていたりしません。鶏肉は骨付き、ビーフは塊。。
大きくて堅いキュウリの話しも出ましたが。。。どれだけ大きいか、
写真をとってみました。いっしょに写っているのは30センチの定規です!
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そんなキュウリやナスでも、はるみさんのレシピで作れば、
ちゃんと日本のオカズになる!

しかもとにかくおしょうゆさえあれば作れるレシピを考えたと言っていましたね。

そして、外国で作る日本食は、本当の日本料理でなくてもそれでいい。
ともおっしゃっていました。

そうですよね、実際日本人が日本で作っている中華もイタリアンも、
日本人の舌や食材にあうようにアレンジされているわけですから。

それにしても、おしょうゆとお酢、ショウガだけでつけたという
キュウリのつけもの、本当においしかったです、はるみさん。

「私は、キュウカンバーとお醤油で、頑張りたいと思いますね。世界各国。」

<世界各国?キュウリとお醤油と生姜持って・・・>

「はい、キュウリとお醤油と生姜で。簡単だよ、近い所居ますよってことをね。
伝えて行くというようなこと。」

<そこまでして、日本食を世界に伝える。。。
それはもちろんはるみさんしかいないと思うんですけど。>

「私はね、それをこうお仕事にしようとは思ってなくて、
楽しんで伝えられたらね。皆が「難しい、難しい。」って皆さん言うので、
「そんな事ないよ。」って言うのを伝えて、だって外国の人は
日本食のレストランに凄く行くじゃないですか。」

<行きますね。>

「でも、そう安くないし、彼らにとってハードルが高い所にいますから。
そうじゃないよってことを最初のステップで伝えられたら、
もっともっと日本食の良さが解って、楽しい暮らしが彼らにも訪れるじゃないかと思いますけど。」

<健康にもいいですよね。>

「そうですよね。油を何も使わないものがいっぱいありますよね。」

<結構みんな、驚くんですよね。
“日本人は何であんなに色々な物を食べているのにあんなに痩せている”って。>

「胡麻和えだって、ちょっとオイリーな感じがあるもんね。
そうすると何だか、ヘルシーって言われてもなんだか解らないですよね。
ただ、ピーナツバターは甘いので、たくさんのお野菜に、
たっぷりかけなくても良いんですよ。それからね、
ほうれん草を茹でる時に、こちらのほうれん草は、
とってもアクが有りますよね。それからアッという間に、柔らかくなるじゃない。」

<そうですよね。アっと思うともう溶けてますよね。>

「沸騰したら入れてすg出さないと・・・もうスルーさせないと。」

<なるほどねー。>

「よーく水を何回もやってアクを取らないと。そしたら凄く美味しいお浸し出来ますよ。」

<私も先ほどから、ちゃんと作らなきゃ、って自分に言い聞かせながら
話聞いてるんですけども。。。>

お料理苦手!と白状した私に、アメリカの食材でも
おいしく作れるコツたくさん教えてくださいました! 
本当にやさしくて素敵な女性、そんな彼女の
仕事や家事の息抜きは、好きな音楽を聴く事だそうです。

ところではるみさんは、この本の前書きの中で、
「外国に出てみないと、外から見てみないと、日本の事はわからない」と書いています。
では外に出てみて、いったいどんな事がわかったのか、
その体験から、日本のリスナーに伝えたい事って何でしょう?

「“日本って凄いよ。”ってことですよね。
やっぱり気配りができるし、丁寧だし、やさしいしっていうこと。
日本料理も含めて日本の四季、暮らしぶり。
それから主婦が真面目なこと。うん、私は日本人は誇りに思っています。」

<主婦は真面目ですか?>

「真面目主婦は大好きです」

<ちゃんとご飯作って待っていて…>

「えぇ、凄いですよね。各国の料理作って。
日本人の主婦だけじゃないですかこんなに作るの。
どんな国に行っても、私はいつも褒めます。」

<忙しくてもがんばって・・・>

「頑張ってやってますよね。」

<そういうのを誇りに思っていますか?>

「えぇ、私は、凄く思っているし、やっぱり家庭を大事にする人達が多いなーと思いますよね。」

日本のお母さんは、朝からちゃんとお味噌汁作って栄養のバランス考えている。
アメリカでは、働いている人が多いせいもあるけれど、シリアルだけとか。。。
やっぱり日本人の方が、豊かな食生活をしている気がする。
それはやっぱり、主婦から始まっているんです!
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年10月01日

10月1日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

10月になりましたね、
ニューヨークは夜になると気温が10度以下に下がって、
これから紅葉の季節へまっしぐらという感じです。

今月から広島でも聞けるようになったんですね。
初めてのみなさん、はじめまして。
私はニューヨーク在住のエンタメ系ジャーナリスト、

ニューヨークを日本に伝える仕事の中で、
最近のアメリカの日本ブームを伝える、
つまり、日本文化のアメリカでどうなっちゃっているのか、
その受容の実態をお伝えする、という切り口もあります。
自分もマンガ、アニメ好きということもあり、趣味と実益を兼ねて。
日本から世界に出て来る日本人にも、どんどん登場してもらっています。

10月最初のレポートは、2週連続でゲスト登場。
食欲の秋にふさわしく、栗原はるみさんです。
先週ニューヨークに来ていらっしゃいました。

もちろん、今回英語で出版された料理本の出版プロモーションのためです。
「EVERYDAY HARUMI」という本。
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世界的な日本食ブームですからね。
ニューヨークでも、お寿司はじめジャパニーズレストランの数、
ここ10年ですごく増えました。
同時に家でお寿司を作って、ホームパーティでおもてなししたい、
という人も増えて、巻きすとシャモジ入りのスシメイキング・キットなんかが
本屋に行くと並んでいます。

本格的な日本の家庭料理の本も売られています。
でも、はるみさんの今回の本が、他と比べてものすごく画期的なのには、
理由があります。
これを読んだら世界の人が全員日本食を作り始めるのでは?
という勢いのすごい本です。
いったいどこがすごいのか、2週連続でレポートします。

この「EVERYDAY HARUMI」
英語で書かれたクッキング本で、
アメリカでも先日発売になったばかり。

ニューヨークの書店でのサイン会、イベントでの講演など、
忙しいスケジュールをこなす栗原さん、
滞在しているのは、
マンハッタンの西、ハドソン川を見晴らす高層アパートのペントハウスでした。

そこに栗原さんに会いに行ってきました。

ものすごく、きゃしゃで色白でとてもきれいな方
体にいいものを食べているからかしら?、お肌もとってもきれい。
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スタッフもみな女性、いい感じのムードで、
ざっくばらんに色々お話を聞かせてくださいました。

<今日は、とっても素敵なニューヨークのアパートで
インタビューさせて頂いていますが。。。>

「ニューヨークは、4年ぶりなんですよ実は。
私はどうしても拠点がイギリスなのでロンドンがどうしても多くなってしまうので、
ニューヨークにはなかなかちょっと時間的な問題でね来れないのと。
まぁ、英語の障害もあるんですけれども。(笑)
やっぱり外国の人とお話が出来たら良いなーと。
で、もうやっぱりイギリスは10年間行っているので
やっぱりお友達が多いという事が大きな理由の一つになっていると思いますけれど。
こっちに例えば、ニューヨークに来て、例えばアメリカ人のお友達ができれば、
こっちに来たいなーとは思いますが。。。」

<じゃあ、もう少しこれからは・・・>

「探して下さい。」

<もう少し来て頂けますか?探したら?>

「はい。もちろんですよ。」

ロンドンでの生活をもとに、そのロンドンで書かれた料理本、
まだ日本では出版されていません。
しかも、これまではるみさんの本は、英語に翻訳されていましたが、
これは、わざわざ外国人のために英語で書かれた、
外国人のための日本料理のクックブックなんです。

「初めの本を出した時は、確かにこう、例えば、お醤油に味醂と米酢。
要するに、日本のお酢とかお味噌が無いと出来ないって、凄く思っていて。
実は私の本でそれを調達すればね、簡単に出来るんですよって、
ずーっと、ちょっと言っていたような気がするんですけど。
それは、非常に大きな間違いであった事に気がついて。。。」

これまで、外国人に料理を伝えていたやり方が間違っていた、と感じたのが、
この新しい本を書くきっかけになった、というはるみさん、
いったいどういう事なのか聞いてみました。

「やっぱり外国の人にとっては、日本の調味料って言うのは、
よほど日本人レストランに行きつけている人か、
日本食が好きな人には解るかも知れないけど。
例えば、日本食が身体に良いとか、健康に良いとか、
非常にダイエットに良いとか、いっぱい言っていますけれども。
やっぱりそれをどういう味かって事を知らない人にとっては、
やっぱり何処からかきっかけがね。何処からやっていいのか解らないですよね。
それをちょっと私は忘れていた気がして、
実は今回ですねぇ“キュウリのピクルス”を
ロンドンからずーっとやっているんですけど、
外国のキュウリは太くて、種も一杯あって、まぁ、皮が硬くてーですよね。
で、どちらかと言うと、日本人にとっては外国のキュウリの方が
ちょっと難しい人ですよね、難しい相手じゃないですか。
でも、それを逆手に取って、種を抜いちゃうんですよ。」

<なるほどー・・・>

「種を抜いてしまって、マッシュするというか、例えばビンとかで、
こうゆう所を傷つけない様に上手く、叩きキュウリって有るじゃないですか、
そうすると、味がしみ込むんですよ。あの硬いキュウリにヒビが入って来るから。
そうすると、お醤油と、本当はお酢と、お砂糖だけなんですけど、
ワインビネガーで出来るんですよ。という事は、お醤油だけ買ってくれたら、
そこにはもうスタート・ラインで日本食が立てるわけですよ。
お醤油さえ有れば、和食がいっぱい出来るってことにようやく考えついたんですね。“そうだ。お醤油さえあれば何でも出来る、ジンジャー・ポークも出来るし。”
例えば、ホウレン草の胡麻和えを、レストランで絶対食べるじゃないですか、
彼らは。」

<食べますねー。>

「だけどそれが、胡麻和えだったら難しいけど、ピーナッツ和えだったら? 
“ピーナッツ・バター”で和えた物だったら。。。
甘いあれをトーストにつけて食べてるじゃない、
それにお醤油を入れるだけで良いんですよ。」

<美味しそうですね。それー・・・>

「簡単じゃないですか、好きな味になって。甘さが入っているから、
それにちょっと酸味を入れてあげれば。ワインビネガーを
入れてあげれば良いんですよ。
逆にね、ピーナッツ・バターが強いから合うと思います。
日本のお酢よりも(ワインビネガーの方が)。
レモンを搾ったっていいわけですよ。
確かに、あなたがおっしゃる様にね、“味が違う”と。
日本人にとっては、これは本当の日本料理ではないかも知れないけれども。
でもそれでも良いんじゃないかと。。。」


本当の日本料理ではないかもしれないけれど、それでいい、と言い切るはるみさん、

アメリカ人にとっては、あまりにもコンセプトが違って、
難しいと思っていた日本の料理、
でも実は、お醤油だけあれば、日本食が作れる!
これはアメリカ人にとって、目からウロコがおちるような画期的な事です。

そこまでして、世界に日本食を伝える、
はるみさんの心意気を、来週は引き続き語ってもらいます。お楽しみに。
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年09月30日

9月30日(水)のフラワーレポーターはアメリカ・サンフランシスコ在住7年の筑紫心保さんです!

◆サンフランシスコとヒッピー文化◆
 
SFはグレイトフル・デッド、ジャニス・ジョプリン、
ジェファーソン・エアプレイン、と何処までもヒッピーの本拠地です。
フラワーチャイルドという言葉やサマーオブラブというイベントを通して
全米中からティーンエイジャーを含む若者が
どんどん60年代終わりに移り住んできた町で、
ゲイのメッカ「カストロ」、
そしてヒッピーのメッカ「ヘイトアシュベリーの町」など
ちょっと特色がかなりあります。
 
 
◆SFのファッション事情◆
 
60年代に流行った、いわゆるヒッピーファッションは
殆どがSF発信のものでした。
花を必ずモチーフに使ったり、ボディ・ペインティング、
タイダイ染め、へナで染めたTシャツなども。
現在はさすがに花を指している人は
プライドパレード(旧ゲイパレード)ぐらいでしか見ませんが、
何でもありな感じはさすがに自由なサンフランシスカン。
又肌寒い天候なので、LAとはちがい肌を露出するより見せない傾向があります。
レイヤー+レイヤーのおしゃれが多いです。
 
ヒッピー達の住んでいた町、今も自由人が住む町のヘイト・アシュベリー地区では、
誰もかっちりスーツを着ている人はいないです。
一度私も仕事帰りデートで行って、相手がスーツ着ていたんですが、
ヘイトではスーツは浮いて浮いてしょうがありませんでした(笑)
ヘイトの洋服やさんはセレクトショップ、ヒッピー系古着屋さん、
リサイクル系古着屋さん、と、
どうみてもゴージャスな店とは正反対のファッションです。
しかしその分ゆったりとして、流行を激しく追わない感じが、
アメリカの他の大都市とは全く違っていて面白いと思います。
 
 
◆役に立つ一言◆
「Right on!」
「いいね!」とか、「その調子!」のような、
元気のいい掛けことばのような感じで使います。
ちなみに東海岸ではあまり使っている人に会いませんでしたし、
LAの子に聞いたらやはりあまり使わないようです。
しかしSFでは良く聞きますのでいいかもしれません。
ちょっとヒッピーっぽい言い方です。
 
☆筑紫さんのブログ☆
http://twitter.com/shihosf
 

2009年09月24日

9月24日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

みなさん、最近一期一会な体験しましたか?

旅。。。
人との出会い。。。

かつてに比べて一期一会が少なくなったような?

テレビドラマ、これを見逃すと絶対見られない! 今はDVDが。。。
ニュースでも何でも全部ネットで。。。

そういう意味ではラジオは一期一会?

そしてニューヨークで一期一会といえば、
オフブロードウェイやオフオフブロードウェイの芝居とミュージカル。
オフじゃなく、普通のブロードウェイのロングラン作品、
1週間に8回公演、何年も続いている作品、少なくありません。
でもオフやオフオフの場合、たったの5回しか公演しない、なんて作品も。。。。


あれ、ちょっと待って、
ブロードウェイはわかるけど。。。
オフってオフオフって、なんだそりゃ?
という話しから今日は始めたいと思います。

まずブロードウェイとオフブロードウェイ、
オフオフブロードウェイ、どう違うでしょうか?

基本的には規模の違いです。
まず、ブロードウェイシアターというのは、
客席500人以上の芝居小屋、
日本でもおなじみの、オペラ座の怪人とか、レントとか、ウィキッドなんかも、
ブロードウェイです。

オフブロードウェイは、客席の数が500席以下、99人以上の劇場と
そこで上演される作品。
東京でロングランしているブルーマンは、オフの作品です。

オフでスタートして、ブロードウェイに行く作品も少なくありません。

そしてもっと小さな劇場もあります、
シートは99人以下、
主に新進の劇作家やディレクターが実験的な作品を上演する場所。
こんな小さな劇場がニューヨークのあちらこちらにあります。
ステージセットや設備も限られたもの、
ハッキリ言って劇場はボロいです。
プロの俳優や俳優の卵達が、気合いの入ったパフォーマンスを見せて、
オフオフとはいえ、レベルは高いのです。

しかも、ブロードウェイのようにチケットが高くない。
ブロードウェイだと、1万円くらい当たり前。
オフオフは最高でも2000円以内で、
これまで誰も見た事がない作品が見られるので、オフオフファン結構います。
また、将来オフやブロードウェイで上演するための作品を探している
プロデューサーや、俳優を捜しているエージェントが見に来ていたりします。

そんなオフオフの作品ばかりを集めた、
フェスティバルもあるんですよ。
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フリンジフェスティバル。

ニューヨークでは12年前、1997年にスタートしました。

ニューヨークでは、と言ったのは、もともとフリンジフェスティバルは、
イギリスのエジンバラでスタートしたからです。
こちらは歴史がずっと古く、スタートしたのは1947年。
他にも世界中にフリンジと名がつく、フェスティバルがあります。

もともとは、演劇、ミュージカル、コメディ、ダンスなど、
あらゆるパフォーミングアーツのグループや個人が、
普通の劇場だけでなく、街のレストランや、時には路上で、
自由に上演するというものでしたが、
ニューヨークのフリンジはちょっと違って、
コンテスト形式になっています。

今年は世界から1000組近い応募があり、
そこから選ばれた201組のパフォーマーが、
8月の2週間の期間中に、作品を上演しました。

そしてちょうど今、そこで好評だった今度はもっとしぼられた20組が、
市内の2つの劇場で、アンコール公演をやっているんです。

私も一つ見て来ましたが、すごいですよ!
アラフォーのママたちがロックバンドを組んで、
スターになってしまうというミュージカルなんです。

フリンジフェスティバルでベストミュージカル賞をとった作品。
タイトルは、MOM, THE ROCK MUSICAL、ママたちのロックミュージカル。

ビレッジにあるACTOR’S PLAYHOUSEという小さな劇場、
オフオフなんで、ステージは至ってシンプルです。
ロックコンサートのように、マイク5本、ドラム、キーボード、
コンガ、ギターなんかがおいてあるだけ。

まず女性5人がステージに登場。
いかにも郊外のアラフォーママたち。
あの「デスパレートな妻たち」に出て来そうな女性たちです。
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彼女達が子供達の高校のチャリティイベントのために、
バンドを組む、という設定。。。。でショーが始まるやいなや、
彼女達が自ら、ドラムやキーボードの前に座り、ギターをかかえ、
演奏が始まっちゃいました。
つまり、女優さん自らバンド演奏しながら、歌いながら、台詞もいいながら、
踊る。。。これがけっこう上手い。
ふつうロックミュージカルって言っても、バンドは別にいて、
あてぶりだけするケースが多いんですが、
演奏しながら演技する、ってこれかなりすごいことです。
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演奏があやしい部分も、曲のよさでカバー、
ビートルズやボブ・ディランなどの、
いい曲のエッセンスをうまく使ったオリジナル楽曲で、歌詞がまたよく出来てる。
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子供たちと夫の面倒ばかりみて、いつも脇役の人生にギモンを感じ、
バンドを組んだいきさつから、
ある日突然大ブレイクして、プロのロックバンドになってしまい、
それがもとで5人のうち3人が離婚。。。いったい私達は何をやっているのー?
でもキモチイイ!という5人の思いが、歌になってどんどん飛出して来る。
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しかも、成長した息子からは、
「それがママのやりたい事だからがんばってよ」と励まされる始末。
子供の方がずっとオトナ?
「なぜ私達は、ちゃんとした大人になれないんでしょう?」と嘆きつつ、
反省しつつも、彼女たち後戻りはしないんです。
自分自身の悪いところもいいところも全部うけいれて、
ロック人生突き進んで行く女たち。

んー、今の時代って、ホントに大人になるのが難しい時代なのかも。。と
実感しつつ、終わった時にはなぜかとても元気が出ている作品でした。

残念ながら、ニューヨークでの講演はこの夜で終わり。

でももしかすると、この作品がオフブロードウェイや、
ひょっとしてひょっとするとブロードウェイに進出する可能性だって
ゼロとは言えません。

ママたちのロックミュージカル、
いつかどこかで相見えるチャンスもあるかもしれません。

話は戻りますが、
お芝居やミュージカルは、この一期一会感がたまらないです。

プロでもアマチュアでも。。。チャンスがあったらぜひ楽しんでください!

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年09月17日

9月17日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク、今アツイです。

大イベントが続々、USオープンテニス、MTVミュージックアウォード
そして、ニューヨークファッションウィークも 明日まで開催中、

ファッションウィークって何やってるの?
70組近いブランドとデザイナーが
ブライアントパークの大テントで、入れ替わり立ち替わり、
ファッションショーを繰り広げているのです!

このショーのひとつに、私も招待されて行って来ました!
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ニューヨーク、ファッションウィーク。
会場は、マンハッタンのど真ん中、
世界の交差点、タイムズスクエアから歩いて3分、
ブライアントパークという公園の中に作られた、大テント!

ここで、
カルバン・クラインやダナ・キャラン、
ラルフ・ローレンなど超大御所ニューヨークデザイナーから、
ナルシソ・ロドリゲス、シャーロット・ロンソンなどの
ホットなデザイナーが次々に、2010年の春夏もののデザインを披露。

でもこうしたショーに、一般の人が入れるわけでありません。
全部招待、ファッション関係者、メディア関係者だけに、
それぞれのブランドから招待状が送られるようになっています。

で、私は別にファッション関係でも何でもありませんから、
ラルフ・ローレンからは招待状は届かなかったのですが、
ひとつ面白いショーに招待されたんです。

ACADEMY OF ART UNIVERSITYという、
サンフランシスコにあるアートとファッションの大学、
ここが毎年、卒業生のコレクションをこの大テントで披露しています。
数あるトップデザイナーと同じランウェイで、作品を披露できる、ということで、
もうデザイン関係の学生の憧れのショーでもあります。

そんなわけで、土曜日の午後、小雨の中を会場におもむくと、
テントの入り口はもうすごい人だかり。
中に入ってもすぐ会場ではありません。
これまた広いレセプションエリアには、
左右にスポンサーのブースがズラリとならび、
これまたスポンサーである車の会社の最新モデルが鎮座。
その間を、ありとあらゆる人種国籍の、
ファッショナブルな人々がぶつかりあいながら行ったり来たり。。。

受け付けで自分の座席表をもらって会場に向かいます。
大テントに入った瞬間。。。。
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でかい!

テントといっても、1100人収容。巨大です。
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入り口を入るとそこから白いランウェイがまっすぐのびています。
その両側のスタンド席には既にお客さんがぎっしり。
私はランウェイの出発点にわりと近い、前から6番目の席を指定されました。
隣に来たのは、大学生でファッションブログのインターンをしているという
女の子。
反対側の隣は、いかにもファッション関係者の夫婦と3人の娘達。
子供のくせに、これまたファッショナブル。

そうこうしているうちに、
ショーが始まりました。
実は、私、こんなちゃんとしたショー間近に見るの初めてだったんですが、
モデルさん、歩くの早いです!
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体育館のはしからはしまであるようなランウェイを、
すごいスピードで歩いて、あっと言う間に戻って来ます。
私は小さなデジカメしか持ってないから、
シャッターチャンスをキャッチするの、大変でした。
あんなヒールの高い靴をはいて、モデルってすごいんだな、
と改めて思いました。
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7人のデザイナーの服がやはり7点ずつ。
若いデザイナーだけに、スタイルも色調もカリフォルニアの海のような、
フレッシュでカラフルなものが多い印象でした。
そんな服をまとった、美しい蝶のようなモデルたちがひらひら
行ったり来たりしているうちに。。 あっと言う間に20分、ショーは終了。
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終わった瞬間、ほぼ全員が起立、
すごい勢いで出口へ。。。きっと次のショーやレセプションに向かうんでしょうね。
みんなと一緒に出口へ歩きながら、ショーの感想、聞いてみました。

ジャクリーンさんとオータムさんは、ニューヨークの大学生。
彼女たちも私と同じく、ファッションショー初めて、ということで、
かなり興奮していました、また来年も来たい!といっていました。

シャニアさんは、このショーを主催した、
サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート・ユニバーシティの学生、
ファッションジャーナリズム専攻。
ショーは最高だった、ニューヨークコレクションで作品を発表しているのは、
ファッションスクールではウチだけ。
学生にとってはすごいチャンスだし、素晴らしい学校だと思う。
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さて、とにかく不況なんか感じさせないほど、華やかなショー会場ですが、
やはり影響は受けているようです。

特にランウェイのショーって、ものすごくお金がかかるんですね。
ここ、ブライアントパークの1100人レンタルの大テントは、
レンタル料1回のショーで580万円。
しかも、モデルやDJをやとうと、ショー1回で5千万くらいかかるんです。
たったの20分のショーで。。。

ですから、最近はランウェイショーではなく、
もっとせまい会場で、限られたクライアントとメディアに向けて、
マネキンに着せた服を見せる、
「プレゼンテーション形式」が増えているそうです。

なかなか厳しい状況ですが、
あるファッション関係者はこうコメントしてくれました。
ファッションフォトグラファーのカティアさんです。

「スケールが小さくなっているし、
去年にくらべたら、パッとしない感じがするのは事実。
でも、とにかく続けていくのが大切だと思うわ。」

そう、とにかく大変でも、続けて行くしかないんです!
これはどんな業種でも同じですね!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy


2009年09月10日

9月10日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

9月11日、
ニューヨークは2001年の同時多発テロからちょうど8年。

もう8年もたったなんて信じられないですよね。。。。
私もニューヨークにいて、取材で遺族にお会いしたり。。。
あの時の事を思い出すと、強い悲しみがよみがえってきます。

多くのニューヨーカーも同じ気持ちだと思いますが、
8年たった今、
この経験を、未来のために役立てなければ、
という思い、動きが出てきています。

まず遺族と関係者による追悼式は例年と同じように、
ワールドトレードセンター跡のすぐお隣、ズコッティ公園で行われました。
飛行機が衝突した時刻に2回、ビルが倒壊した時刻に2回、
合計4回の黙祷が捧げられ、犠牲者の方々の名前が読み上げられました。

ワールドトレードセンター跡地には、
フリーダムタワーという102階建てのビルが建つ予定なんですが、
かなり遅れていて、まだ建物の姿はまったく見られません。
この8月ようやく2つ目の基礎になる柱が立って、
やっと何かが立ちそうな気配が見えて来ました。
当局は2013年まですべて完成予定。
隣にできるメモリアルミュージアムも2011年に完成する、と言っていますが、
政府関係機関の分析によればフリーダムタワーも2018年までかかるという説もあります。
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しかも再建現場はすべて高いフェンスで覆われていて、
中が全然見えません。
だから中がどうなっているのか、ほとんどわからないんです。

でもつい最近、このすぐ近くに、
「メモリアルミュージアム」のプレビューサイトができました。
「メモリアルミュージアム」自体は、先ほどもふれたように10周年となる
2011年に完成予定ですが、今回できたのはそのミニチュア版。
あの時ここで何が起きたのか、
新たに再建されるワールドトレードセンターはどんなものになるか、などが、
模型や映像などで、とてもわかりやすく知る事ができます。
遺品の一部なども展示されています。
このプレビューサイトは、毎日オープンで入場無料.
毎日沢山の人が訪れています。
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トリニダードから来ているチャールズさんは、高校生の息子さんといっしょでした。
「ここで何が起こったか知らなければいけない、
ここにどうしても来なければ、と思って来たんだ。
何年も前の出来事なのに、とてもわかりやすく展示してあったよ。」
ニューヨークのお隣、ニュージャージー州からのジョンさん。
「この出来事を忘れないように。いっしょに来ている私の妻のように、
体験しなかった人にも理解できるようになっている。」
そして、フランスからのツーリスト、ジュリアン、サラ、エミリーの3人組。
「 何が起こったか思い出して、今は悲しい気分。
これがもし、フランスで起こっていたら、
自分たちの国の人達が犠牲になっていたら、と思うと、痛みを感じる。
この場所が、この出来事を忘れないために、将来こういう事が起きないように、
役立つように願っているよ。」
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さて、911にはイベントもありました。
BEACON THEATER のフリー追悼イベントには
パターソンニューヨーク州知事、ブルームバーグ市長などが参加、
音楽ゲストは、GABIN DEGROW
HARLEM BOYS AND GIRLS CHOIRなどがパフォーマンス。


ニューアルバムBLUE PRINT IIIを、9月11日にリリースしたJAY-Z
ニューヨークを代表するアーティストです。

MADISON SQUARE GARDENでベネフィットコンサート開催。
収益金は、911で亡くなった消防士と警察官の遺族のために寄付されます。

実は彼のアルバムBLUE PRINT Iがリリースされたのが、
2001年911当日だったんですね。

実はこのチケット、今週火曜日に発売されたばかり、
発売数分後には3万枚のチケットがすべてソールドアウト。
しかもプレミアがついて、最高で1枚400万円以上で売らていたという情報も入っています。
JAY-Z本人は、「100%チャリティーコンサートなのに、
これでもうけようとする人がいるのは残念だ。こうしたチケットを絶対に買わないように。」
と呼びかけています。

911は世界を変えるほど大きな、
そして悲劇的な事件でしたが、
ほとんどのニューヨーカーにとって、今年の911は普通に過ごす1日です。

でも逆に8年経った今、こうして普通の毎日が送れることに、
感謝しなければならないんだと思います。

この経験を決して忘れないこと、そして未来に生かしていくこと。
世界中にはまだまだ苦しんでいる人がたくさんいます。

今年の911に、ニューヨークが世界に発信しようとしている
メッセージなんです。
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年09月07日

9月7日(月)は、カナダ・モントリオール在住のフラワーレポーター、關 陽子さんからの報告です!

關 陽子(せき ようこ)さんは、カナダ在住15年。フリーランス・ジャーナリストをなさっています。
   
★モントリオール世界映画祭★
『おくりびと』がグランプリを受賞してから早一年。今年のモントリオール世界映画祭は、8月27日~9月7日で開催。今回のモントリオール世界映画祭の審査員のひとりには、奥田瑛二さんもいらっしゃいます。
關さんに、現地の模様をうかがいました!
  
●「モントリオール映画祭」、日本でも話題になっていますが、今回は何作品くらい参加しているんでしょうか?
→第33回モントリオール世界映画祭には、世界78カ国から457作品が参加。日本映画は9本。そのうち、正式にコンペティションに参加出品しているのは、『ディア・ドクター』と『ヴィヨンの妻』。  
  
●日本の作品に対する反応はいかがでしたか?
→両作品とも、反応はかなり良かったです。共通しているのは、いかにも日本らしい世界を描きながら、ユニバーサルなテーマや感情を扱っている点。また両作品とも、完成度の高さが話題になっています。
  
●映画祭というと、とっても華やかなイメージがありますが、「モントリオール世界映画祭」は、どんな雰囲気でしょうか?
→モントリオール世界映画祭には、カンヌやトロントのような華やかさはなく、映画作品そのものにフォーカスが当てられている気がします。
   
出品される作品は、巨額の製作費や国際的なビッグ・ネームをセールス・ポイントにした娯楽大作! といったものではありませんが、考えさせられたり、深く感動させる作品が集まるということで、特殊な位置を得ている映画祭だと思います。
   
一般の映画ファンにとっては、うれしい映画祭だと思います。
記者会見を一般に公開するなど、熱心なファンが、監督や主演俳優に近づける機会も、他の映画祭よりは多いのではないでしょうか。
  
★覚えておくと役に立つ一言★
" Ça va?" (サヴァ?)
「元気?」「大丈夫?」「どう?」「うまくいってる?」など、いろいろな場面で使われる言葉です。
ポジティブな答えを返すなら、そのまま "Ça va" でOKです。
  
★關 陽子さんのブログ★
http://canadays08.jugem.jp

2009年09月03日

9月3日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

先週のレポートの翌日、久しぶりに友達と日本の居酒屋に行ったんです。

マンハッタンのダウンタウン、イーストビレッジという
若者の街があって、
ここはもうあらゆるレストランやバーやクラブ、
もちろんジャパニーズレストラン、
居酒屋とかラーメンとかもあって、本当に楽しい街。

平日の夜なのにすごい混雑、
居酒屋「ビレッジ横町」も30分待ち。

先週バックトゥスクールの話しをしましたが、
里帰りしていた大学生が、夏休みが終わって戻ってたために、
ダウンタウン人口が急上昇。
マンモス大学で知られるニューヨーク大学でも、
授業の登録のために学生の長い列ができました。
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9月のニューヨークは、新学年のシーズン。
始まりの季節ですが、
このタイミングでニューヨークでは全米オープンテニスがスタート。
そして来週は、ニューヨークファッションウィーク、
2010年のスプリング〜サマーコレクションのファッションショーも始ります。
秋のNYは早くも活気がいっぱいです。
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日本も新しい季節を迎える前に、シンボリックな出来事がありましたね。
総選挙。

今日はニューヨークのメディアが、日本の総選挙をどう報道したのか、
それをレポートします。

選挙の翌日の月曜日、主要の新聞各誌は、
ニューヨークタイムスもウォールストリートジャーナルも、
一面で大きく報じていました。
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まず31日月曜日のニューヨークタイムス、1面の記事、
見出しは、「大胆なやり方で、反対勢力が地滑り的勝利を収めた」

実は、ニューヨーカーがまず面白いと思ったのは、一面にのったこの写真です。
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民主党の本部で、壁一面に貼られた候補者の名前に、鳩山候補が
バラの花をつけるところ。これはアメリカでは見た事がないから興味深かったみたいなんですね。

記事の内容は。。
「日本の有権者が自民党を退けたのは戦後たったの2回目。
勝った対抗勢力は、キャンペーンでは長い経済後退と
アメリカとの新たな関係の構築をうたった民主党だった。」

そのアメリカとの関係について、

「鳩山代表はアメリカ主導のグローバル化ではなく、
もっと日本はアジアに向くべきと語っている。また民主党のマニフェストは、
“アメリカと日本は対等の関係になり、アメリカ軍の駐留に関しても再考を訴えている。」

一方ホワイトハウスは日曜日に談話を発表し、
「アメリカと日本の強い同盟と緊密なパートナーシップは、
新政権の下でもこれまで通り発展していくと確信している」

その言葉を、信じたいと思います。

さて、今回の選挙は、過去20年で最高の7割という高い投票率と報じられています。
そのあたりはどう報道されているのでしょう?

こんどの選挙の結果は、
「有権者が民主党を認めたというより、自民党への拒絶だった。
ほとんどの有権者は民主党の党綱領に対してもクールな反応、
民主党の問題解決能力に楽観的なわけでもない」と分析されているそうです。

そして、多くの有権者にとって今回の選挙で最も重要だったのは、
ついに、「選ぶ」ことができた、ということ。

最後に記事は、コバヤシ ヨシユキさんという40才のサラリーマンのコメントで
しめくくっています。
「この選挙は、ダメな政党は追い出される、というシステムを作る選挙だったと思う。
政治家にもビクビクしてもらわないとね。」


これを読んで、アメリカも日本も同じだな、と思いました。
去年11月の大統領選挙を思い出したんです。

それまでのブッシュ政権の8年間で、疲弊してしまった経済と、
大企業のモラルの低下や、戦争のや貧困の問題などで悲鳴を上げていたアメリカ。
だからこそ、オバマ大統領のような人が求められたわけです。

そして、アメリカが「チェンジ」を選んだように、
日本も「変化」を選びました。
これが本当の「変化」につながるかどうかは、これからですよね。


さて、最後に新しい日本のリーダー、鳩山由紀夫氏については
どう書かれているのでしょうか?


なんと同じタイムスの記事で鳩山代表は、もじゃもじゃ頭の元経営学教授、と書かれていました。
また他にこんな記事もありました。

「彼は日本では、その突飛なヘアスタイルと、一風変った物腰で、
「エイリアン」と呼ばれている、」

髪の毛、と聞くとあのもじゃもじゃヘアーの小泉元首相を思い出しますが、
人と変って目立つくらいの方が、ニューヨークではウケます。

そして、その鳩山代表の奥さんの事もちょっと書かれていましたが、
みゆき夫人は、「エイリアンというのはこれまでの政治家と全然違うから。
私利私欲で政治をやっているわけではない」とハズバンドをかばった、
と書かれていました。


また、これはイギリスの新聞テレグラフの電子版、
元宝塚のみゆき夫人はこれまでのファーストレディーとは全然違う、
ライフスタイルのカリスマで、テレビ出演も多く、
これまでの日本の女性のイメージを変えるだろう、と書いてありました。

そのみゆき夫人は, キャリアウーマンだそうですね。
しかも、ミシェル・オバマ夫人の大ファンで、
自分と共通点がある、会えるのがとても楽しみ、とコメントした、
とこれは、今日付けのEXAMINERという新聞のサイトに出ていました。

ミシェル夫人のように、自然体でやっていきたい、ということですが、
日本人女性の私としては、彼女のこれからがとても気になります。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年08月27日

8月27日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です

日本もそろそろ夏休みもおわり
NYも同じ。。。公立の小中高等学校は9月7日レイバーデーの連休の翌日から新学期。
大学によっては既にもう始っているところもあります。

アメリカが日本と違うのは、秋が新学年だということ。
9月入学なんです。

公立学校の夏休みだいたい2ヶ月とちょっと、
長い休みのあと、しかも新学年、9月の新学期はビッグイベント。
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その新学期の準備のために、8月のアメリカは別名、
BACK TO SCHOOLシーズンとも呼ばれます。

何をしているかというと。。。たまった宿題の片付け?ではありません。
アメリカはふつう、夏休みの宿題は出ないんです。

新学期の準備、主に買い物です。
全米のお店はこの時期、大々的に「バック・トゥ・スクールセール」の真っ最中。

ではアメリカの親や学生は何を買っているのか?

BACK TO SCHOOLのショッピングリスト、
もちろん学年によっても大きく違いますが、

大きく分けて、バッグ、服、文房具

まずバッグ、アメリカの小学生は日本のようにランドセルがありませんから、
バックパックが必要。大学生までみんなほとんどバックパックを利用。
アメリカのバックパックマーケットは巨大です。
人気商品は年齢によってさまざま、
小学生に人気なのは、アニメや映画のキャラクター、
今年はトランスフォーマー、ハイスクール・ミュージカルあたりが人気のようです。

服、アメリカの公立学校には基本的に制服がないので、子供達にとって学校で何を着るかは一大事。
子供の世界も大変。笑い事ではありません。
学校によっては、ルースに、上は白いシャツ、
下は黒かネイビーのパンツかスカート、というように指定したりするところも、
少しずつ増えていますが、今のところほとんどが私服。

最後に文房具、
文房具は、基本学校から指定されたものを、自分で買いに行きます。
夏休みも後半になると、これを買ってください、という学校からリストが配られるんですね。
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エンピツ、ケシゴム、シャープペンシル(英語でメカニカルペンシル)ノート、バインダーなど。
ノートはブランドも指定されることもあって、場合によってはそれが地域で売り切れてしまい、
親が困っている場面もあるようです。

そして、そのリストに、これも学校によりますが、
今年は新しいアイテムがお目見えしています。

市内のある小学校から配られたリストには、
ハンドサニタイザー、除菌スプレーです。
これは予想される新型インフルに備えたものですね。

場合によってはリストに80アイテムもあって、全部で2万円くらいかかった、なんていう話も聞きます。

服やバックパックも買って、文房具も買って親も大変です。
そんなお金がかかるBACK TO SCHOOLシーズン、
ちょうど今の時期、ニューヨークのショップでは服や靴の消費税を免除するプログラム、
TAX FREE WEEKが行なわれています。8.35%の消費税が免除、これはかなり大きいです。

またニューヨーク市は特に5人に一人以上、
50万人近い子供達が貧困ライン以下で暮らしています。
彼らがどんなサポートを受けているのでしょうか?

貧しい地域では、地元の銀行などのビジネスが、
文房具入りのバックパックを数百個、場合によっては数千個、
子供達にプレゼントしたり、
指定のバックパックを個人で寄付したり、
子供達全員にちゃんと行き渡るように工夫しています。

そしてつい数週間前、こんなニュースが大きな話題になりました。

生活保護を受けている3才から17才の子供達一人につき200ドル、
およそ1万9千円が
BACK TO SCHOOLの準備金として支給されました。
この寄付を受け取る人で市内あちらこちらで長い列ができました。

この資金トータルで165億円 、その8割は国からの景気刺激対策のお金ですが、
そのうち2割を負担したのは、
アメリカの有名な投資家で、ビリオネアのジョージ・ソロスさん。
およそ33億円をニューヨーク市と州に寄付。
そのお金と、国からの援助金132億円とあわせて合計165億円が
ニューよーク州内の子供達およそ85万人に配られました。

ソロスさんは、
「今は第二次世界大戦後最大の不況、
普通ではない事態には、普通ではない対策が必要。
私のやった事を見て、他の豊かな人にももっと行動してほしいと思ってのこと。」
とコメント。

さらに「寄付の条件は、配るお金に使いみちなどの条件を一切つけないこと。
自分も苦学生だった頃、同じような援助を受けて助かった経験があるからね。」

このソロスさん、世界的に有名な投資家で慈善家ですが、
ハンガリー生まれで今79才、推定資産1000億円以上で世界29位のビリオネア。
これまでに600億円以上を寄付した、と言われています。

アメリカでは今、マイクロソフトのビル・ゲイツなどが本格的にチャリティにかかわって、
オバマ政権のもと、国や地域もいっしょになって、
グローバルレベルでの富の再分配に取り組もうとしています。
不況だからこそそれをやる、という心意気は、
私たち庶民にも勇気を与えてくれますよね。

日本も新学期、そして総選挙、変化の時を迎えているようですね。
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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年08月20日

8月20日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です



佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年08月13日

8月13日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

さて、真夏でイベントも多いニューヨークなんですが、
アメリカでは今週末、宮崎駿監督のPONYOがついに全米公開です。
宮崎監督は、日本のディズニーなんて言われて、
アメリカでもファンが少しずつ増えているんですが、
今回のPONYOがこれまでで最大規模の公開ということで、
結果が期待されています。

そんなジャパニーズアニメ、世界で大ブレイク中という話は、
聞いた事がある方も多いと思います。
実はアメリカには、長いことそんなアニメやマンガ人気を育ててきた、
草の根イベントがあるんです。

アニメコンベンションと言われるモノ。
全米に大小あわせると年に100回近く開かれています。
大きいものは数万人を動員。
名前も、コミコン、カツコン、サクラコン、オタコン。。。(コンがつく)
サンディエゴのコミコンには、宮崎監督もゲストに招かれました。

オタコンはその名のとおり、まさに「オタクのコンベンション」
ボルチモアで開かれたオタコンに行ってきたので、それをレポートします。
アメリカの夏は、アニメコンベンションのシーズンです。
LAアニメエクスポ、
サンディエゴコミコン、
そして、ボルチモアのオタコン。
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中でもオタコンは最も歴史が古く、15年前の1994年にスタート。
最初はたった400人の動員だったのに、
今年は3日で2万7千人という大イベントになりました。
同時に、全米のアニメ、マンガファンがどんどん増えていきました。
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7月下旬の週末、会場のボルチモアコンベンションセンターは、
アメリカのオタクでいっぱいに。
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アニメコンの楽しみは大きくわけて3つ。

1)広—いイベント会場に、あらゆるお店のブースが出ること。
マンガ、DVD、ゲーム。。。絶版になった日本のマンガも。。
ガンダムなどのオモチャ、そしてコスプレに使う衣装や小道具、
あらゆる種類の剣、もちろん日本のカタナ。
ワラジとか。
アキハバラとフリーマーケットが合体したような感じ?


2)お客さんの7割はコスプレでやってくる。
これがすごい
詳しくはブログで見てほしいんですが。
アメリカでは、コスプレはCOSPLAY、コスプレする人は、
COSPLAYER(マンガ、アニメ、オタクと同じようにもう英語)

考えられるあらゆるコスチュームが。。。。

コスプレイヤーたちに話かけてみました。

ディーラーズルームで買い物しまくり!というクリスとサミーは、
キングダムハーツのゼムナスとロクサスのコスプレ。
次のキャラさんは日本の留学経験があって、ちょっと日本語もしゃべって
ましたね。オタコンは同じ趣味の人が集まって、お互いのコスプレをほめ合ったり、
とても楽しいしほっとする。なぜって私の近所では私の格好を誰も理解してくれないからね。
そして、最後の二人は。。。ポッキーでした。
歩く巨大なポッキーの箱。笑えます。
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アメリカのオタクが日本と違うのは、
みんな主張する、楽しいオタクだということ。

若者が中心ですが、こんな人たちもいました。
黒執事のシルハントム・ハイブ、
かなりゴージャスなお姫様コスプレなんですが、
これを作ったのはなんと、お母さん。
そのお母さんもいっしょに来てて、
「オタコンは最高! 何が楽しいって“そのコスチュームすごい! 
写真とらせて!” と褒められることよ。」とノリノリでした。
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お母さんが娘のコスプレ衣装を作って、
いっしょにコンベンションにやってくる!
こういう家族連れとも何人も出合いました。

同じ趣味同士で集まって、
ほしいモノも全部見つかるオタコン。
まさにお客さんが主役、のイベントですが、
実はもうひとつ楽しみがあります。
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セレブに会えること。
彼らにとってのセレブは、宮崎カントクなどのアニメクリエイター、
声優さんや、主題歌を歌っているJ-POPのアーティスト。

ゲストに招かれた一人が、アーティストのBECCA
彼女はアメリカ人ですが、 黒執事、そして新しいアニメ、
ULTRAVIOLETの主題歌もを歌っています。
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メレディス・ブルックスに見いだされたというロック少女のBECCA 、
こういうアニメコンベンションは初めてだそうですが、
そんなBECCAのサイン会には熱心なファンが列を作りました。
そのタイミングで、ちょっと話を聞いてみました。

オタコンはもちろん、アニメコンベンションに参加するのも初めて、という彼女、
ディーラーズルームのクレイジーな品揃えと雰囲気に、ブっとんじゃった!と言っていました。
黒執事はダークで不思議な雰囲気で、私好みのアニメ。
主題歌を歌うチャンスがあってとてもうれしい、というベッカ。
日本にも何度か行ってますが、日本は食べ物はおいしいし人も素晴らしいし、
嫌いなところが全然見つからない。いつか日本に住んでみたいけれど、
その前に日本語を何とかしなきゃ、と言いながら、
「コンニチワ、ワタシハベッカデス」とちょっとだけ日本語で話してくれました。
照れて大笑いの彼女でした。

ボルチモアのオタコン、限りなくオタク指数高い私にとってはめちゃめちゃ楽しいイベントでした。

佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント
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2009年08月12日

8月11日(火)のフラワーレポーターは、カナダに住んで15年の西川桂子さんです!

■カナダの方々は、夏をどんな風に楽しんでいますか?
バンクーバーリゾート情報 旬の島


カナダというと北国のイメージが強くて、夏にビーチに行くと話すと、驚かれることもあります。
確かにスタンレーパークなどのビーチの水は雪解け水のようで“冷たい!” それでも、海で泳いだり、水遊びをしている現地の人の人もいますが、日本人には信じられないような水温です。


私もカナダに来た当初は、海では泳げないものだと思っていましたが、バンクーバーの西、ビクトリアのあるバンクーバー島とバンクーバーの間に幾つか小さい島があって、そこなら日本人の私たちにも快適なビーチが楽しめるリゾートがあります。
その中の1つが、バンクーバーの北、ホースシューベイという港から、20分で行けるボーエンアイランドです。"The Happy Isle"の愛称で、19世紀後半からバンクーバーっ子のリゾートとして親しまれてきました。Isleは島なので、日本人にも分かりやすく言うとハッピーアイランドになります。


氷河によって形成されたフィヨルドの海峡に浮かぶ島ですが、暖流が流れているため、海は温かいのが特徴。島には数カ所、ビーチがあり、夏には海水浴を楽しむ人も少なくありません。


もうひとつ、人気があるのがシーカヤック。
内海にあるので、穏やかということもあり、初心者でも比較的気軽にトライできます。島にはレッスンやレンタルをしている会社もあります。
バンクーバーの魅力は山と海にあるのですが、ボーエンアイランドでもそれは同じ。沿岸部の山並みを遠くに見ながら、のんびりとパドルを使って、風を感じて進む爽快感は最高です。シーカヤックの素敵なところは、いつもと目線が違うこともあります。海面すれすれから、海との一体感を感じながら、夏でも氷河が残る山が見えたりすると感動ものです。


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海派だけでなく、山派にも楽しいのがボーエンアイランドです。長さ12キロ、幅6キロほどと小さな島には、温帯雨林の森もあって、ハイキングができます。コケに覆われた樹木やシダ類が神秘的な雰囲気をかもし出す中、森林浴をしていると、野鳥の鳴き声が聴こえてきます。のんびりした雰囲気に日頃のストレスなど飛んでいってしまいます。


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島での楽しみはアウトドアだけではありません。1970年代ごろからアーティストが住み着いたとかで、フェリーターミナルの辺りにはギャラリーやショップが並んでいます。また、夏の間の週末には、アクセサリーやガラス細工や陶器などの工芸品を販売するミニマーケットも立つので、ショッピングも楽しめます。さまざまな楽しみ方ができるのがうれしいリゾートです。


■いろいろな島をめぐるのも人気


アイランドホッパーといって、バンクーバー島との間に いくつか島があって、そこを回る人もいる。
夏はフェスティバルがいっぱいある。


■バンクーバーに行った時に、会話に花が咲くような 「役に立つ一言」!


カナダ英語というのは、文末に「Eh?」とつけるのが特徴。
例えば・・・
She is pretty Eh? →彼女かわいいね!
と、なります。
Eh?をつけることによって、「~だね!」という感じになります。


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2009年08月06日

8月6日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本のみなさんはもう海に行きましたか?

私はニューヨークに住んで20年近くなりますが、
来たばかりの頃ちょっとびっくりした事があります。
日本人に比べアメリカ人は泳げない人が多い? 
体育で水泳を教えないし、ふつうの小学校にはプールもありません。
臨海学校など、日本人はやっぱり海が大好きな国民かも?

日本は島国。。。実はマンハンタンも小さな「島」
正確には河口にある中州です。

でもこの周囲はつい15年ほど前までは、
ウォーターフロントは近寄ってはいけない危険な場所でした。

ところが今は、マンハッタンの周囲はかなりの部分が公園に再生。
しかもこの夏、人口ビーチまでできました。しかも世界の金融街
ウォールストリートから徒歩5分。

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その名もウォータータクシービーチ。

ちょっと変った名前ですが。。。。その由来は後でお伝えするとして。。
さっそく行って来ました。

ちなみにウォール街はマンハッタンの南のはしっこ付近にあるんですね。
ちょっと歩くと、すぐにニューヨークハーバーが見えてきます。
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そこを水にそって少し北に上がると、イーストリバーにつながります。
そして、あの世界で最も美しいつり橋、ブルックリンブリッジ。
その下をゆったりと船が行き来しています。

そんな風景を見晴らす埠頭がピア17
サウスストリートシーポート。
ここはハーバークルーズに出る遊覧船が発着する場所でもあります。
レストランやショッピングモールもあって、
観光客でにぎわっています。


そのピア17の一角に、ありました。
ウォータータクシービーチ。
白い砂をしきつめたビーチは、
お世辞にも広いとは言えないし、水に入ることもできませんが、
一角に古いボートがおいてあったり、
ブルックリンブリッジもすぐ目の前に見えて、雰囲気たっぷり。
しかも、平日の午後なのに、見るからにウォールストリートのビジネスマン、
ビジネスウーマンがいっぱい。。金融関係の会社のパーティの真っ最中でした!


みんなビールやカクテルを片手に、
フィッシュタコスやフレンチフライをつまみながら楽しそうです。
流れているダンスミュージックにあわせてリズムをとっている人もいれば、
上半身裸でベンチに寝転がっている人もいました。
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みんな「初めて来たけど、ここはなかなかいいね」と気に入った様子でした。
最後の女性はロンドンから来ている観光客、
この人は実は東京の六本木が大好きらしいんですが、
みなさんもウォータータクシービーチにぜひ! と言っていました。

ここでは夏の間、夜は毎晩DJが入ってクラブのようになります。
ライトアップされたブルックリンブリッジや、
ニューヨークハーバーの美しい夜景を見ながら、
砂の上で裸足でダンスもよさそうですね。

今すぐビーチに行ってのんびりしたい! という気持ちになりますね。

ちなみにこのウォータータクシービーチ。
変った名前ですが、ウォータータクシーというのは、
ビーチのあるピア17から出ている、水上交通機関の名前です。

そして、今からお話することは、
ウォータータクシービーチでビールを飲んでいるニューヨーカーも
みんな知らない、隠れたニューヨークストーリーなんです。

最初に紹介したように、マンハッタンの周辺は過去20年間に、
ウォーターフロントが再開発されて、公園がどんどん誕生。
それを結ぶための水上交通が、ウォータータクシー。。。なんですが、
このウォータータクシーの社長さん、ただものではありません

トム・フォックスさん、30年以上にわたって、
ニューヨークの公園プロジェクトのリーダーとして働いてきましたが、
この人がいなかったら、マンハッタンのウォーターフロントは公園にならなかったし、
今のように安全にならなかっただろう。。。と言われるくらい
ニューヨークの公園ワールドの影のヒーローです。

マンハッタンのウォーターフロント、
プライムロケーションだから、高層ビルを建ててもっと儲けたい、
というのが普通、でも商業地も大切だけど、それ以上に大切なのは人間の生活、
素晴らしい街には、素晴らしい公園が必要、そうすればもっと人が集まって、
経済も振興する、というポリシーで多くの人を説得したおかげで。。。。

今では、摩天楼の街マンハッタンのまわりには、
びっくりするくらい素晴らしい、静かで美しい水辺の公園が広がって、
ニューヨークはますます魅力的な場所になりました。

そんなトムさんが、ウォータータクシーで行ける
もっと楽しい場所を作ろう、と始めたのが、ウォータータクシービーチ、
というわけ。

そんなウンチクもはさみつつ、
昼間からビールやモヒートを飲みつつ、のんびりする!

働きもののニューヨーカーも、たまには休憩です。
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佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント
「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年08月03日

8月3日(月)は、ハワイ・ホノルル在住のフラワーレポーター、木船陽子さんの報告です!

木船陽子さんは、ハワイ在住5年。ハワイの日本語FM局 Hawaii101FMのOn Air Personalityでいらっしゃいます。
 
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↑タンタラスの丘から見たホノルル市内とダイヤモンドヘッド
   
♪ハワイの野外コンサートイベントの楽しみ方♪
年中暑いハワイでも夏のこの時期は野外コンサートがとても増えます。
特に6月から8月にかけてたくさんのサマーコンサートが開催されますので、ハワイならではの野外コンサートの楽しみ方(例えば芝生の上にゴザやタオルを敷いてゴロンと横になりながら楽しむとか)があります。
    
コンサートの会場も動物園や水族館や博物館など、普段はコンサートを行わない場所が特別に開放されたりします。動物園でのコンサートでは家族連れも多く、大人は音楽を楽しみ、子供は園内で遊べるといった自由な雰囲気が人気です。
  
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↑ホノルル動物園のコンサートの様子。ステージにいるのはウクレレプレイヤーのOHTA-SANです。
     
どのコンサートも入場料はとても安い、にもかかわらずハワイでも人気のミュージシャンが出演します。
コンサートの会場には食べ物や飲み物の屋台が出ることも多く、お客さんは自由に食べたり飲んだりしながら、ピクニック気分でコンサートを楽しみます。
  
日本のライブイベントと違い、家族連れが多いのも特徴で、ベビーカーに乗った赤ちゃんや、小さい子どもを抱いて踊っているお母さんもいたりします。
  
夏の野外コンサートは夕方から夜にかけて行われることが多いので、夜風に吹かれながら星空の下で楽しむ音楽は最高です。  
  
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↑アラモアナビーチ
  
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↑ブーゲンビリア
  
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↑プルメリア
  
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↑カラカウア通りとワイキキビーチ
  
♪役に立つ一言<ハワイ語>♪
・ありがとう 「Mahalo(マハロ)」 
・また会う日まで 「A hui hou(ア フイ ホウ)」
   

 

2009年07月30日

7月30日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

5月にニューヨークの映画祭、トライベッカ・フィルムフェスティバルと、
そこで公開された「おくりびと」の話をしたのを覚えてますか?
(滝田監督と本木さんのの声もお聞かせしました)

映画好きな街ニューヨークで、また今月面白い映画祭がありました。
「アジアン・フィルムフェスティバル」今度はアジアにしぼられているので、
日本の作品も何本も上映されて、アジア映画ファンにはたまらないイベントだったんです。

その中で2本の新作フィーチャーされたのが、園子温監督
日本ではことしはじめにヒットした「愛のむきだし」と
間もなく公開される「ちゃんと伝える」 これはニューヨーカーの方が先取りで見たことになります。
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その「ちゃんと伝える」の方に主演した奥田瑛二さんとふたりニューヨークに来ていて
インタビューする機会がありましたので、今日はそれもお聞かせします。

映画「ちゃんと伝える」の中で、病気で亡くなってしまうお父さんを演じているのが
奥田さん。その息子がAKIRAさんなんですが、
園子温作品だけに、途中からびっくりするような展開が待っています。

まずどんな映画かお二人のコトバで聞いてみて下さい。


<舞台が愛知県の豊川稲荷が印象的に出て来ますよね。あれは、子温さんの故郷なんですよね。>
子温 「そうですね。二人とも同郷なんで。。。」

<そうですよね、二人とも愛知県>
奥田『そうですね。僕ね。もちょっと離れてますけどね。』

<これは、実話というか、 子温さんの体験なんでしょうか?>
子温 「いや、実話ではないのです。実話というか、
本当にシンプルな所だけ合っていて、あとは全部創作なんですけれど。
家の父は、去年の1月に亡くなりまして、それがまあ、きっかけになっていて、
まあ、厳しくて、厳格なので、僕が若い頃反抗したとか、そういう事で会話がなくて、
すれ違っていたとか、そう言ったことのテーマに近いものは合っていますよね。
実話にも基づいてなくて、サッカーの鬼コーチでもなんでもないし、
だからあれは、要は、そのつもりもなく作って、最後にはやはりこれは、
ちゃんと伝えるというタイトルもあるし、親父に捧げるというのは、
黙っておかない方が良いかなと、言葉にしちゃった方が良いなと思って、
最後に捧げるって入れて、編集が終わった時に入れたんで。
あれ入れたせいで、皆にこれ全部実話って言い方されて、
たまたま最後までそんなの台本にも無かったし。」

<最初は、子温さんにしては普通な感じで始まるんですけど、
途中から、えっ、えっ、えっ、みたいにどんどんなって行って、
それからもう、本当に 奥田さんが、つまり、お父さんが亡くなった後の 奥田さんが凄くて。。>

奥田 「あれはね。つまり最初に台本貰った時にずっと読んでて、
客観的にぼろぼろ泣くわけですよね父親が死んで一緒に魚釣りに行く下りの所からね、
ずーっと、“わー”って泣く。泣くんだけど、これを俺がやるのかと思った時に
どこをどう演じればいいのかと思う訳ね。
一人前の役者ですから、鬼コーチ、父親はオーケー、
でも一番人が感動するであろうというのは、全部死体ですよね。
それはね。凄く勇気が要りましため、決断するのに。
でも今までに誰もやってないわけじゃない? それを 演じきるという物をね。
特に日本の俳優さんはいない思うので、だったら初めて、
努力しようという事で、それが僕のすごーい燃えた所ですよね。
かといって、燃えたって言ったって、息はしちゃーいけないしさ(笑)、
リアクションしちゃいけないじゃない? だから、“すごーい”我が身を捨てて心を無にするんだけど、
神経という魂は生きてる訳じゃない? これがね。。結構良い経験でした。」


「ちゃんと伝える」は、どこか「おくりびと」を連想させるような、
とても深い映画。。。。

そういえば、ほとんどのシーンを自分の故郷の豊川稲荷の近所で撮影したと
言っていましたが、その中には彼自身の実家の台所がでてきたりします。
そのシーンのひとつひとつが、日本の普通の生活の風景なんですが、
そういう方がかえってアメリカ人には珍しいこともあって、
みんなじっと見ていました。


アメリカ、といえば。。。海外での映画祭への参加は珍しくないお二人ですが、
園子温監督は、ついにハリウッドデビューがきまりました。

子温「”愛のむきだし”の直前に、日本を飛び出してはハリウッドに行ったんです。
日本映画だけ撮ってると行き詰まるなと思って、こっちに企画を持ち込んだんですよ。
今回それがうまくいって、今年の9月からアメリカ映画撮るんですけど、
舞台はノルウェーなんで、そちらで撮影。でこれ、もう今(アメリカに)来てるんですけど、
来年まで(日本に)帰れないんですよ。荷物、全部1年分くらい持って来てるんで。」

ニューヨークで俳優のオーディションをして、そのままノルウェー入りする、という
子温さん。

ノルウェーの物語を日本人が監督し、ハリウッドから世界に発信する、
本当に「伝えたいことを伝える」ためには、国境をこえてしまう、
今はそんなエキサイティングな時代です。
自分と同じ感性の人は、海のむこうにも必ずいますからね。

でも、近くの大切な人に伝えたい事をちゃんと伝えるのも、大事かもしれませんね。

「ちゃんと伝える」は日本では8月22日に公開されます。
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佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント
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2009年07月23日

7月23日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク、このところ夕暮れのキモチよさがたまりません。
特にセントラルパークは、深い緑の間を吹く風が最高、
そんな公園のすぐ横に、サイキック・カウンセラーの原田真裕美さんの
リーディング・ルームがあります。
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今日は真夏のニューヨークから、大人のオンナの対談?ということで、
原田真裕美さんとのトークをお届けします。
いつものように、黒でまとめたファッションで、にこにこしながら迎えてくれた彼女。
では、まずこんなベーシックな質問からいきましょう。

<サイキックカウンセラーとは、どのような事をするのか、ちょっと説明してもらっていいですか。>

「サイキックとは、E.S.Pなどいろいろな呼ばれ方をしますが、
私の場合は、未来の出来事を、予測する事と、一般に言われる、
霊感、直感を使って、未来の起こりうる出来事を予想したり、
その人の過去の流れを観たり、過去生ですね。 私の最終目的は、
ご本人が一番望んでいる生き方をするには、何をしなくてはいけないのか、
その人のゴールに向かって行く為には、今、やらなくては行けない事を、割り出して行くことが、
私のサイキックカウンセリングの目的の一つです。」

<なるほどねー、でもその何をしたいのかが解らない事もありますよね>

「そうですね。直感的に何かを感じる事は、わりと誰にも出来る事なんですけれど、
それをまず、信じる事と、直感で感じた事が、忠実に行動するということが、難しい、
やはり、人間は、感情に振り回されてしまいますし、前例にながされてしまいます。
自分の中との不安を戦ったりとか、それらが、私たちにとってのチャレンジなんだと思います。」

<私の場合、よくメール送る時に、んーもうちょっと待った方がいいかな、と感じてるんだけど、
催促が来ちゃったりして、あわてて送ったら、あ、マズイ、変なこと書いちゃった!
みたいな事があるんですが。。。>

「そうそう、メールって怖いですよね。ちょっと待たなくては行けないのに、
先に出してしまって、時間を読まないと。ちょっと、早めに出しすぎたりするので、
先に出してしまうと、メールを書いている間に、 物事が、一点二点して、
状況が変わってしまので、読まなくてはいけない。
でも、それって、直感を使うほうが良い。メールを送る時は、直感を使った方がいいですよね。
直感と感を、私は、差別かしていて。感というのは、勘違いという言葉が有りますよね。
勘違いとは、なんで勘違いになるのかというと、
自分の知識とか、前例を普通はこうだしなーとか、
前こうだったからなーとか情報を自分の中で思い出して、
その場の状況を判断している事が多いです。 だから勘違いするんだと思います。
直感は、基本的には100%当たっていると思います。
直感が、自分の思い込みか、期待か憶測か、そういうのを見分けるのかが難しい。
ピュアな直感に敏感になれたら必ず、それを拾う事ができる。
その直感が湧いた時には、それを必ずそれに従って行動するように決めて、
何回も何回も、練習すれば出来るようになると思います。
でも、練習しなくてはいけないと思います。」

あなたは直感使ってますか?

さて、 原田真裕美さん、最近新しい本”魂サプリ”を出したばかりです。
それについても聞いてみました。
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<私は 真裕美さんの本を読むと、あっ!と思う事が多いんだけど、
今回のもそうなんですよね。>

「新しい本、“魂サプリ”は、東京FMの“タペストリー”という番組の
タペストリーネットのコミュニティで,“魂サプリ“というコミュニティを主催させて頂いて、
それから生まれた本です。自分の生活をコツコツ行きながら、
自分を元気づける為にも今日はこれでいこうーと言うキーワード、
元気が出る言葉トピックに立てて、それに対して、コミュニティの皆が、
書き込みしてくれて盛り上がっていたんです。」

<その言葉なんですけど、例えば、“将来への不安は、それを乗り越えるのが課題”>

「そう、不安だからやらないではなくて、不安だから、やっちゃおうという事。
例えば漠然と、将来お金の事が不安なんですけど、
思った瞬間に今お金を作ろうーと考えなくてはいけない。
その為には、すぐ動かなくては行けない。
日本だったら、もう諦めた方が良いのかなーと思いがちな状況の中を、
そうではなく、諦めないで、頑張ろう。というメーセジーを“魂サプリ“で紹介しています。
パラパラっとめくって、読み込まなくてもいいので。。。私もなんかパラパラやってると、
前向きになりすぎちゃって、あれもこれもってなったりして(笑)これでいいのか、
なんて思ったりしてね。」

<前向きになりすぎちゃうって、すごいですね。それってどういう状態なのか、
私も前向きになりすぎちゃってみたいです>

「何でもできそうな気がしてね、“そうだ!”なんてね。。。」

<そういう気持ちでいつもいたいですよね>

「いないとソンですよね、せっかく毎日生きてるんだから。
魂は錠剤で飲めないから、魂のサプリメントなんですよね。
お薬でとれないから、魂的なビタミンで、パワーアップしてほしいですね。」

<今日も元気で!>

「そう、これで毎日元気いっぱいのスタートをきってくれるといいな、って思ってます。」


そう、真裕美さんの本を読んでいると、
なんか、「自分にも出来るぞ」っていうか
そういう希望がわいてくるのがイイ感じなんですよね。

このイイ感じでみんなで夏を乗りたいですね!


佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント
「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年07月16日

7月16日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

今日は久しぶりに食べ物の話です。

あなたは夏の夕暮れになると、食べたくなるものは何ですか?
アメリカで夏の夕方、隣の庭からただよってくるのは。。。
バーベキューの香り。
特に炭火のグリルの独特の匂いに肉の焼ける匂いが。。たまりません。
アメリカ人は本当にバーベキューが大好き。
もし家に屋上か庭があったら、「この夏は何回バーベキューできるかな」
と数えるほどです。
なぜ私達はこんなにバーベキューが好きなのか、
いったい何を焼いて食べているのか?

アメリカ南部の正統派のバーベキューもご紹介します。

まずアメリカでバーベキューは、屋外で直火のグリル、
ガスか炭火の専用グリルで、肉などを焼く料理法。

ニューヨークあたりの普通の家庭でバーベキューで焼くのは、
大人のためにはステーキ、そして子供達のためにハンバーガーとホットドッグ。
他にも野菜をたくさん、トウモロコシなど、基本的に何を焼いてもいいんです。
何を焼いてもおいしいくなるから不思議!

でも実はバーベキューはただの料理法ではありません。
家族や友だち同士の大切な行事なんです。
特に、自分の庭で家族でバーベキューするというのは、
アメリカでは幸せな家庭の象徴でもあります。

そして、バーベキューの本場はやっぱりアメリカ南部。
伝統的な南部のバーベキューとはどんなものなのか、
バーベキューのプロが登場してもらおうと思います。

アメリカ南部、ミシシッピ州にある有名なバーベキューレストラン
“ザ・シェッド・BBQ”のダレル・ジョンソンさんです。

何度もテレビなどに登場した事がある、人気者なんですが、
「彼のバーベキューには、ソウルがある」と評判なんです。

まず、伝統的なアメリカのサザンンバーベキューってどんなものなのか、
そしてバーベキューの「ソウル」っていったい何なのか?
聞いてみたくて、ミシシッピまで電話をしてみました。

ダレルさんにまず、サザンバーベキューの特色を教えてもらいました。


サザンバーベキューの特色はまず、木のチップを使う事。
ダレルさんのお店ザ・シェッドでは、
グリルにピーカンの木のチップを入れて、いぶすことで、
お肉にスモーキーでスイートな香りをつけているんです。
そのお肉の種類も、豚のかたまり肉、ベイビーバックリブ、スペアリブ、
スモークソーセージ、チキンまでさまざま。

でもサザンバーベキューが特別なのはそれだけではないようです。
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サザンバーベキューはとにかく時間をかけて心をこめて焼く。
まず、ケチャップとブラウンシュガーをベースにしたバーベキューソースに、
お肉を24時間マリネ、つまり、つけこむ。
それを5時間以上かけて焼く。
そうすると、お肉が子供でもお年寄りでも食べられるくらい柔らかくなるんだそうです。
歯がなくても大丈夫なんて言ってましたが、
一口食べただけで天国!。

ここでダレルさんに、家庭でもうまくいくバーベキューのコツを教えてもらいましょう。

焼く前に最低30分はバーベキューソースにつけこむこと。
そのソースは何でもいいんですが、
ダリルさんは、自宅でバーベキューするときは、
あるヒミツのソースを使っています。何でしょう。

ヒントは?
ダレルさん実は日本の米軍基地に駐留していたこともあって、
奥さんは日本人、日本も大好きです。

そんな彼のお気に入りはソイソース! ダレルさんのヒミツのソースはお醤油。
お醤油とにんにく。この美味しさは世界の味!と言っていました。

さて、ダリルさんのバーベキューにはソウルがある、
そのソウルとは? まず音楽からスタートします。

ブルースかジャズをかけて、それからお肉を焼くと、ソウルフルに焼けるんです。

そして家族みんなで楽しく食べる、
南部の家庭にはどこの家にも、
オリジナルのバーベキューソースのレシピがあって、
それを先祖代々うけついでいくのも、バーベキューのソウルなんだ、
と教えてくれました。
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ダレルさんのいるバーベキューレストラン、
THE SHED BBGのホームページもぜひチェックしてみてね!
http://theshedbbq.com
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実は、私も含めてほとんどが、庭もベランダもないアパート暮らしのニューヨーカーにとって、
バーベキューは憧れです。
ついこの間、友だちが家の屋上でバーベキューするから、と誘ってくれた時はうれしかったですね。
その日のメニューはハンバーガーと、エビとトウモロコシ、
そして、日本人の友だちがカルビを韓国風につけ込んで持って来てくれたので、
それも焼いてインターナショナルなバーベキューでした。

すごくいいお天気でしたが途中ものすごいにわか雨がふって、
やんだと思ったら、その後大きな虹がでました。
虹を見ながら、仲良しの友だちと食べるハンバーガーは最高でした。
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佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
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2009年07月09日

7月9日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク今日はもうパーフェクトな夏の1日でした。
タイムズスクエアのすぐそば、オフィス街のまん中にある緑のオアシス、
ブライアントパークには、
長—い昼休みをとるニューヨーカーでいっぱい。。

そんな中、ニューヨーカーの話題は、いま一度、マイケル・ジャクソン、

昨日ロサンゼルスで行われたメモリアル、追悼式には、
多くのニューヨーカーもクギづけ。

まず大統領など要人以外のお葬式がすべてのネットワークで
同時生放送されるというのは、前例がないのではないでしょうか? 

特にハーレム。。。アポロシアター近くに設置されたビッグスクリーン
オバマ大統領が当選した時にものすごい人が集まった場所ですが、
ここに今回も数百人が集まって、メモリアルを見ました。
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そして、けさの新聞は軒並み1面トップ、大幅に誌面を割いて報道しました。
その論調は、
何をおいてもとにかく感動的なセレモニーだったということがメインの論調です。
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特にCNNなどで繰り返し報道されているのは、
ハーレムを本拠地にする、公民権運動の活動家、
アル・シャープトン牧師のスピーチです。

「マイケル・ジャクソンがいなかったら、今のような世界はなかった。
タイガー・ウッズもいなかったし
オバマ大統領も生まれなかっただろう、という言葉。

これは、簡単に言っていますがすごい言葉で、
黒人、そしてアジア人も含めマイノリティを代表する
彼の存在の大きさを象徴するものとして、うけとめられています。

同時に、このメモリアルが日本も含め世界中の人が見た、という事も
繰り返し報道されていて、
彼がまさに世界を変えた、偉大な存在だった事を、
これまでにないほど、このメモリアルを通して、
一般の人だけでなく、メディア自身が強烈に実感した、ということが伝わって来ます。

しかし、あらゆるニュースで最も報道され、
新聞の1面トップを飾ったのは、
メモリアルの最後に、
マイケルのお嬢さんのパリスちゃんが泣きながら言った言葉。
「私が生まれた時からパパは最高のパパだった。」

多くの人の心を打ち、涙をさそったこのシーン。
マイケルは、世界を変えた偉大な存在だったのと同時に、
やっぱり一人の人間だった、という事を痛感した人も多かったと思います。
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ところで、マイケルが亡くなってから
マイケルを象徴する曲として繰り返しプレイされてきた曲があります、
タイトルは「MAN IN THE MIRROR」
I-TUNESのシングルチャートでも今5位になってます。

1988年のナンバーワンヒットなんですが、
「世界を変えたい、飢えに苦しんでいる子供たちを救いたい。
そのためには、鏡の中にいる自分から変えるんだ。」という
マイケルの決意の歌なんですね。

「変えるんだ」の部分に、どんどん容姿が変って行ったマイケルが
オーバーラップしてくるんです。

ビデオの中には戦争のシーンや犠牲になっている子供達などがフィーチャーされ、
リリースされた当時も大きな反響があった歌です。

そんなマイケルの追悼式を、ニューヨーカーはどう見たのでしょうか?
ランチタイムのブライアントパークでキャッチしたニューヨーカーは、
みんな口々に、パリスちゃんの最後の涙のスピーチが
最も感動的だった、思わずもらい泣きしてしまった、と言っていました。

ではこれから、マイケル・ジャクソンはどういう存在として、
人々の記憶に、そして歴史に残ると思いますか、という質問には、
言葉を濁す人も少なくありませんでした。

メモリアルは終わっても、
マイケルの亡くなった理由はまだ明らかになっていません。

一方で彼が鎮痛剤などの薬を乱用していたのでは、という疑惑が高まる一方です。

また、無罪判決は受けたものの、
彼が少年を性的に虐待していたのでは、という疑いも、
人々の心からは完全にぬぐい去られることはありません。

実は、オバマ大統領がこんな事を言っていました。

昨日はちょうどモスクワにいたオバマ大統領
こんなコメントが報道されました。

「マイケル・ジャクソンの残した素晴らしい業績と同じくらい、
彼の人生は悲劇的なものだった、
その悲劇を無視することはできないが、彼のベストの部分に目を向けたい。」

このグローバルな時代に、初めて本当の意味で世界の人と人とを結んだアーティスト、
それがマイケル・ジャクソンだったとしたら、

同時に、複雑にからみあう様々な問題の中でもがいている、
現代の私達の世界を象徴する存在、それがマイケル・ジャクソンだったのかもしれません。


佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
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2009年07月02日

7月2日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク時間6月25日木曜日夕方
50才の生涯を閉じたマイケル・ジャクソン

ニューヨークは新聞もテレビでもずっとそのニュースがトップ、
通りすがりの車からもマイケルの曲が。。。。

マイケルの3枚のアルバムがチャートトップに!
先週末アメリカだけでも、アルバム45万枚が売れ、230万ダウンロードを記録!

私の地元、ニューヨーク、ハーレムのアポロシアターにも、
あれからずっと人が集まっています。

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その様子は、追悼というより「セレブレーション」

そう、驚いてしまうのは、
普通偉大なアーティストが亡くなった場合、
悼む、悲しむ、といった反応が一般的ですが、
マイケルの場合は、
それがすぐにセレブレーションに変ったこと。

特にニューヨークでは、亡くなった数時間後から、
ブラックミュージックの殿堂でもある、
ハーレムのアポロシアターに、人々が自発的に集まり始めました。
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1969年にマイケルはここのアマチュアナイトで優勝。

夜通しシアターの前のストリートで、マイケルの曲をプレイしながら
ダンスパーティになりました。

その盛り上がりは週末もずっと続いていました。
そしてついに昨日、アポロシアターがそのドアをやっと開き、
人々を中に入れ、中ではDJがマイケルの歌をプレイ。
午後3時にオープンだったのに、朝からすごい人が列を作り、
数千人が歌い踊りながら、マイケルの素晴らしいキャリアと音楽を祝いました。

つめかけた人の声を聞いてみてください。

まずはテキサス出身のオスカー、
「マイケルは僕にとって、何事もベストをつくせば実現できると証明してくれた人。
世界にとってマイケルは、国境を越えて人々をつないでくれた存在だと思う。」

パトリシアさん、
「マイケルは私の人生のサウンドトラック。
小さな頃はジャクソンファイブ、そしてスリラー、ティーンの頃は
リメンバー・ザ・タイムがお気に入りだった。マイケルは世界の平和を象徴していると思う。
なのにメディアはずいぶんひどい事ばかり言っていたわ。」

アニッサさん、
「子供の頃マイケルみたいになりたかった。
学校にもマイケルみたいなかっこうで通ってよく笑われたの。
マイケルは私にとって、純真無垢な子供時代の思い出そのもの。
マイケルみたいなピュアなアーティストはもういないと思う。」

最後のウォルター、
「マイケルは僕の先生、お兄さんでありお父さん、
僕たち黒人に希望を与えてくれた存在。
マイケル! メディアが何と言おうとアメリカは君を愛している!
29歳の僕が今ここにいるのは、君のおかげだよ、ありがとう!!」

最後の男性はすごくエモーショナルなメッセージを送ってくれましたが。。。
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マイケルの曲にはたくさんの楽しい思い出がいっぱいある。
勇気や元気が出て来る、
マイケルの曲を聞くだけて、そういう気持ちが甦ってくるんですね。


そんなたくさんの喜びを世界の人にもたらしたにもかかわらず、
マイケル本人の最後の10数年は、苦悩に満ちたものだったと言われています。
オバマ大統領も、亡くなった翌日にコメントを出していましたが、
「彼自身の人生は悲劇的なものだった」と言っています。

特に幼児虐待疑惑は、アメリカではどんなマイケルファンでも、
眉をひそめてしまうものでした。
だからこそ亡くなってみて、改めてどれほどマイケルの存在と音楽が自分の人生にとって、
そして世界にとってどれだけ大きかったか、気付いた人も多かったのです。

マイケルのビリー・ジーンのビデオは、
史上初めてMTVでプレイされた、ブラックアーティストのビデオ、
という話知ってますよね?

マイケルは、初めて人種の壁を超えて、
世界のキングオプポップになったアーティストとして、
とくに黒人からは大きなレスペクトを受けています。

逆に、彼が人生を通して、これだけ戦わなければならなかった人種の壁は、
私達の想像を超える、本当に厳しいものだった、ということかもしれません。

また、こういうメッセージを歌うときのマイケルは、
びっくりするほど純粋と愛情に満ちていて、
世の中を斜めに見がちな私達には、ナイーブすぎるくらいに見えました。
マイケルは時に皮肉で意地悪になりがちな私たちの心を、歌でときほぐし、
私達だけでは見る事ができなかった、
素晴らしい世界を見せてくれたのだと思います。

さて、最後になりますが、
マイケルの死の理由、未だにわかっていません。
薬物依存症だったとか、さまざまな情報が飛び交っていますが、
すべて憶測です。

一方で、マイケルの子供達の本当の父親はいったい誰なのか、
彼らの養育権はどうなるのか?
遺書が発見されて、その中では養育権はまずマイケルのお母さん、
彼女が育てられない時は、ダイアナ・ロスに養育権が与えられるという記述があった、
と報道されています。

さまざまな事が明らかになるまで、まだまだ時間がかかりそうですが、
今確実に言えるのは、
そういうものがすべて落ち着いた後は、
マイケル・ジャクソンは、人種や国境を越えて、
世界に喜びと勇気をもたらした、この時代の唯一のアーティストとして、
人の心に長く残り、その音楽は永遠に生き続けるに違いありません。
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佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
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2009年07月01日

7月1日(水)は、アラスカ在住のフラワー・レポーター、今野 里紅さんからのレポートです!

◆アラスカの現地情報◆
 
アラスカの6月7月ですが、
アラスカの多くの人たちは短い夏をとことん遊びます。
白夜で日も長いので夜中の12時でも外で遊んでいます。
この頃のイベントは各町でのフェスティバルやミッドナイトマラソンとか、
引越しの季節なので家中の全てを売るムービングセールや
使わなくなった物や着なくなった物を売るガレージセール。(これはとってもエコな感じです。)
もちろんキングサーモンの釣りも夜中までやります。
後は一般的なカヌーやキャンプなどのアウトドアは気軽にできるので
「ちょっとそこまで・・・。」という感じでやっています。

キングサーモン釣りにも行きます。
今野さんのおうちでは、ただいまログハウスを建設中で家庭菜園の苗も植え終わったところ。
子犬も毎年春に生まれるので生後3週間の子犬が9匹いるそうです。


◆アラスカの写真◆
 
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サーモンを食べるクマ
 
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今野さんが釣ったサーモン
 
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犬ぞりレース中の今野さん
 
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大きな大会でも優勝している今野さん
 
 
◆役に立つ言葉◆
 
アラスカの先住民の言葉でCAMAI(カマイ)
HELLOというい意味があります。
挨拶の意味と「調子はどうですか?」という意味もまとめて入っている便利な言葉です。
 
  
◆今野さんのサイト◆
http://www.geocities.jp/michisatono1/です。

2009年06月29日

6/29(月)は、アメリカ・ハリウッド在住のフラワーレポーター、徳永優子さんからの報告です!

本日は、ハリウッド在住のヘアーデザイナー、徳永優子さんにご出演いただき、マイケル・ジャクソン死去に関する最新情報をお伝えしました。
 
●現在のLAの様子
ラジオなど、マイケル・ジャクソン一色というかんじ。市民は彼の他界にみな驚いている。
  
●徳永さんはどのようにこの訃報を知った?
2週間ほど前まで、マイケルと仕事をしていた。同じクルーとたまたま別の撮影をしていたときに、マイケルのメイクを担当していた方の携帯に「マイケルが家にいる段階で心臓が止まった」というメールが入った。誰も信じられず、誤報かと思った。3時間後、CNNでオフィシャルにニュースが流れた。
  
●最新のニュース、見出しは?
痛み止めの薬の過剰摂取が心臓発作を起こした、と聞いている。死因が正式に分かっても発表は伏せるのでは、という見方もある。
  
●LA市民やハリウッドの関係者の方々の反応は?
ダイアナ妃が亡くなったときのよう。チャイニーズ・シアターの前の手形のところには花束がたくさん手向けられている。今のところ、国葬にするかプライヴェートにするか、検討中のよう。
  
●徳永さんがマイケルに実際に会ったときの印象は?
やはりものすごく体が細く、色が白いので驚いた。仕事以外のことはあまりしゃべらず、話すのも監督とぐらい。あまり大きなジェスチャーがなく、ムダな動きがない。現場は毎日緊迫した感じだった。
  
●マイケルが与えた影響
彼ほど歌とダンスで世界を魅了した人はいないのでは。現場も、監督などやはり、力入る。クルーは一つ一つ緻密に考えて、みな神経が高い状態。3分間のビデオでも、何週間もスタッフが一丸となるからこそできる。この20年間で、マイケルに影響を受けた若者がエンターテインメント業界にたくさん入ってきたことで、レベルが上がったのではと思う。
  
★徳永優子さん★
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16歳から京都で着物を学んだ後、アメリカに渡り、2005年には、渡辺謙さんなど日本人俳優も出演した「SAYURI」で着物コンサルタントを務め、「衣装部門」がオスカーを受賞。
また、トム•クルーズ主演の「ラスト・サムライ」では、着物指導パーフォマンスを担当。
ほか、ビヨンセ主演の「ドリームガールズ」や、ジョニーデップ主演の「パイレーツ・オブ・カリビアン」のヘア・スタイリストをつとめるなど、ハリウッドで大注目のヘアデザイナー。

2009年06月25日

6月25日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本の夏休みはまだ少し先と思いますが、
ニューヨークの公立の小中高校は、今週いっぱいで夏休みに入ります。

大学生はすでに長—い休みに。。
その大学生は、夏休みにアルバイトもするけれど、
インターンする人も多い。
インターンというのは。。。。自分の専門分野の会社などで、
ほとんど無給か、低いペイで働くかわりに、
授業をとったのと同じだけの、クレジットがもらえる。

そのインターンで、この夏、農業が注目されています。

それだけでなく、ニューヨークでは今農業がアツイ!

ニューヨーク近郊の農家では、
サマーインターンの募集に答える大学生が、どんどん増えています。
その数はここ2年で、3倍以上に増えました。

ファームの中にあるトレイラーで寝起き、
日の出と共に起きて、暗くなるまで働く、
これまで土をさわった事もなかった若者が、そんな毎日を送っているんです。

学生の中には、農業そのものに興味を持っている学生も多いのですが、
一番多いのは、自分たちの今の食べ物に不安を持っていて、
それを、将来自分たちの手で何とか変えたい、
そのために農業そのもののを学びたい、という若者たち。

実は、こうした動きは大学生に限った事ではないんです。

ニューヨークでは、農業に興味を持ち、さまざまな形でかかわる人がどんどん増えています。

その動きの一つは、コミュニティ農園。
マンハッタンには意外な場所に、コミュニティ農園があります。
マンハッタン内に20カ所近くあり、
たくさんのニューヨーカーが、ビルの谷まで花や野菜を育てています。
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もうひとつは、「食べる」ことを通じて農業に参加する動き。
マンハッタンに30カ所近くある青空グリーンマーケットは、
近郊農家がそれぞれの作物を持って週に3〜4回集まり、
近所の人は、農家の人から直接、新鮮な野菜や果物、ハチミツなどを買う事ができます。
地消地産の一つのスタイルですが、
スーパーとは違って、その野菜を作った農家の人の顔が見れるので、
安心して買える、というメリットもあります。
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そんなふうに、色々な形で農業にかかわろうというニューヨーカーが増える中で、
自分で農業を始める人も少しずつ増えています。
後半ご紹介するカップル、
本業はファッションスタイリストと、フォトグラファーです。

ローラ・フェラーラさんとファビオ・キゾーラさん夫婦は、
ちょうど7年前に、ニューヨーク郊外のリンゴ農園を買い取りました。
買ったときは、その土地の自然の美しさに魅せられて、
まさか自分で農業をやるとは、夢にも思わなかったそうです。

ところがその500本のリンゴの木は、
50年もたった古い木で、手入れが大変すぎて、
近所の農家の誰も引き受けてくれませんでした。
それどころか、すべて切り倒して新しい木を植えた方がいいと言われ、
「いやそれは違う!」と発奮したファビオさんが、
自分でリンゴを育てる決心をしました。

世界をかけまわるファッションカップルにとって、
朝5時に起きて農園で働く生活は、かなり厳しかったと言いますが、
2人で協力して、初めてのオーガニックアップルが実った時は、
本当に嬉しかったそうです。
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2人の農園、ウェスト・ウィンド・オーチャードは、
まだまだ珍しいオーガニックのリンゴ狩りができる農園として、
少しずつ知られるようになっています。
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ローラさんがこんな事を言っていました。

『私が子供の頃、母が庭で野菜を作っていましたが、
それを恥ずかしい事だと思っていました。
ファーストフードを食べたり、外食する方がかっこいいと思っていたからです。

でも今はファッション業界でも、グリーンは重要なキーワード、
プラダもファーマーにインスピレーションを得た服を作っているし、
農業がかつてのシャネルバッグのように、おしゃれなモノの象徴になっているんです。」

二人の農園はファッション雑誌「ELLE」にも掲載されました。
シャネルではなく、シャベルな時代がやって来ようとしています。
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そしてさらに、首都ワシントンDCからは、こんな情報が届いています。
オバマ大統領のいるホワイトハウスにはこの春、
歴史始って以来の農園が作られました。

ホワイトハウス・キッチンガーデン
ミシェル夫人が中心になって運営している
1.100 SQ FEETのミニ農園では、
先週近所の小学生が集まって、40キロものレタスと6キロの豆を収穫。
このところの雨のおかげで、作物の成長は良好だそうです。
とれた野菜は、ホワイトハウスで食べる他、
近所の学校の給食にも配られます。

大人も、そして子供達も、政治家ファッションピープルも、農業にかかわることで、
世界を少しでもよくしたいと思っています。
アメリカ人は本当に変ってきていると思います。


Special thanks to Laura, Fabio and Matteo Chizzola of West Wind Orchard
Orchard photos by Karin Edmondson
http://www.westwindorchard.com/


佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント
「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年06月18日

6月18日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークの6月といえば、パレード。
日曜日にはプエルトリカンデーパレードに200万人が!
来週末はゲイパレードが!

パレード大好きニューヨーク
ハロウィーンやイースターなど、季節や記念日のパレード
色々な人種、民族がそれぞれパレードするエスニックパレード。

6月のパレードのハイライトのひとつが、来週土曜日28日に行なわれるゲイパレード。

100万人以上が集まって盛り上がります。
正式名称は GAY PRIDE MARCH
自分たちに誇りを持ってパレードする、という意味です。

もともとの由来は1960年代、
ゲイに対するバッシングがまだまだ激しかった頃、
69年にニューヨーク、グリニッジビレッジで起った、警官との衝突事件から始っています。

みんなで団結して、偏見と戦わなければならない、
そして、その動きを助けましょう、という人々がいっしょになって始めたのが、
プライドマーチなんです。

と聞くと、シリアスな感じがするかもしれませんが、
一度パレードに参加するとびっくりします。

もうめちゃめちゃ楽しい!

パレードのコース、5番街を、
フロートに乗ったヒラヒラドレスのドラッグクイーンや、
上半身裸のマッチョなお兄さんたちが、
やっぱりフロートに乗ったDJのプレイするダンスミュージックにあわせて、
ガンガンに踊りながらパレードするんです。
ダンスしながら見物する人もたくさんいます。

かと思うと、人権保護団体が、世界の少数民族の差別撤廃を訴えて行進していたり、
もちろん、ニューヨーク市長のブルームバーグさんも参加。
そして、ニューヨークの市議会議長のクリスティン・クインさん
彼女は人権擁護団体の出身で、自らもオープンなレズビアンですが、
彼女も、おなじみの顔です。

そして、このパレードのシンボルは、レインボーカラーのバルーン。
レインボーのように、さまざまなカラーの人々が集まって、
いっしょににパレードする。。。
実際本当にこんなに肌の色やライフスタイルが違う人が、
楽しそうにパレードしているのを見るとぐっと来ます。

もちろんニューヨークは、サンフランシスコやカナダのトロントと並んで、
ゲイが多い街ではありますが、
ストレートのニューヨーカーもたくさん参加するから、100万人も集まるんですね。

5番街からグリニッジビレッジに向けてパレードした後は、
そのままハドソン川ぞいの埠頭で、ダンスパーティ。

本当に楽しいパレードですが、
そもそもニューヨークの楽しくて華やかな場所には、
ゲイは欠かせない、そんな文化があるんです。


みなさん、SEX & THE CITY 見た事ありますか?
ニューヨークに暮らし、それぞれが華やかな職業についている
カッコイイ4人の30代女性がヒロイン。

このドラマにもステキなゲイのキャラクターがいっぱい出て来ます。
そんな中で、シャーロットの新しいパティシェのボーイフレンドが、
ハンサムだし繊細すぎる、もしかして?と真剣に疑うエピソードがあります。
そう、ニューヨークでは、「独身のステキな男性を見たら、
まずゲイじゃないかと疑った方がいい」と言うくらい。

また、彼らは高学歴、高収入、
だから彼らをターゲットにしたマーケティングもとても盛んです。
ゲイ専門のケーブルチャンネルもあります。
特にファッションや音楽業界では、ゲイの方が出生できる、なんて言われるくらい
そういえば、SEX & THE CITYのプロデューサーも、そうですね。

そして、今大きな話題は、ゲイ同士の結婚です。
正確にはSAME SEX MARRIAGE 

世界で同性同士が結婚できる国は、
スウェーデン、ノルウェー、オランダ、ベルギー、スペイン、カナダ、南アフリカ。

アメリカでは結婚に関する法律は州によって違います。
ゲイが結婚できるのは今日現在、コネチカット、アイオワ、メイン、
マサチューセッツ、ニューハンプシャーの5州です。

ニューヨークではまだ結婚はできないけれど、
既に他の州で結婚したゲイカップルの権利は認めています。
まだ、と言ったのは、もう結婚してもいいんじゃないか、
という人がどんどん増えているのも事実だからです。
ニューヨークの46%、5割近い人が法制化に賛成。去年に比べ10%近く賛成派が増えました。
パターソンニューヨーク知事も、賛成を表明しています。

そういえば、最近こんな事件がありました。

ニューヨーク市ではシティホールに、小さなチャペルがあって、
ここで結婚式をあげることができます。

実は先日、ここで結婚したカップルの、新婦の方が、実は男性だったことがわかり、
大騒ぎになりました。

あまりにフェミニンだったので、牧師さんも係の人も誰も気付かなかったんですね。
名前もハキムさんだから、性別不能かも?

このハキムさん、その少し前に身分証明書を作ったそうで、
その時にも、性別「女」とかいて書類を出したら、
そのまま認められた、というんです。

写真を見ると。。うん、確かに女性にしか見えません。

いったいどうしてバレたのか、そっちの方が知りたいのですが、
結局結婚は認められず。。。。

でもニューヨーカーはみんな、やってくれるじゃん! とニヤっとしました。


かと思えば、
ゲイストリートと呼ばれるクリストファーストリートでは、
ゲイをターゲットにした犯罪、ヘイトクライムが今でもときどき起る。
偏見もまだまだ多いんです。

でも、性別や人種や宗教、考え方にかかわらず、
同じ自由と権利を持つ事ができる、それがアメリカという国の大原則。

それを力をあわせてみんなで守らなければ、というキモチがニューヨーカーはとても強いんです。
お隣さんはみんな外国人、という環境というのは大きいです。

誰だって、自分らしく自由に生きていきたいですよね。
それは自分の隣の人だって同じ。
考え方が違うからって、否定してしばりあうより、
お互いにそれを認めましょうよ、それで何とかうまくやっていきましょう。
というのがニューヨークスピリット。

みんながお互いを認め合って、一人一人が思いっきり生きてる、
それがニューヨークという街のよさ。

主張したり、戦ったりするだけでなく、いっしょに楽しみや喜びを共有する、
そのスピリットが、ゲイパレードに生きているからこそ、
100万人もの人が集まってくるんです。

*残念ながらゲイパレードはこれからなので、まだ写真がありません!
かわりに先月行われた、ニューヨーク・ダンスパレードの写真を楽しんでくださいね。
これもゲイ率かなり高いです!
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佐藤めぐみ
 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年06月11日

6月11日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

先月、ブルックリン植物園の「SAKURA MATSURI」を紹介したばかりですが、
今度はセントラルパークで、ジャパンデーという大イベントが5万人を集めて開かれました。

実は前回の桜祭りは、アメリカ人が主催したお祭りだったんです。
でも今度のジャパンデーは、逆に在住の日本人や企業が主催でした。

イベントの名誉委員長は、西宮伸一大使。
日本からはオレンジペコ、川嶋あいちゃんさん(桜祭りから連続出場)、
バイオリンの増田太郎さんなどがゲストパフォーマーとして出演。
今日は大使のインタビューを中心に、ジャパンデーをレポートします。

まずはニューヨーク総領事の西宮伸一大使から。

●今日は本当に素晴らしいお天気で、”Japan Day” 大成功、おめでとうございます。

「有り難うございます。もう、日本の方にはこのお天気を中々伝えられ 
ないんですけど、ほんと快晴とそよ風”Japan Day”に相応しい日ですね。本当に素晴らしい。
予想以上に、人がまず集まっている。それから日本人、アメリカ人、日系人、アメリカ人以外の人々、
ニューヨーク中の人が集まって来ているこの盛況ぶりに驚いていますし、
有り難い事だと思っています。」

●しかも、後ろに“盆踊り”が。

「そうなんですね。日本文化をニューヨークの人々と分ち合いながらですね。ここ
に居る十万人の 日本人社会として、 “ニューヨーク =Big Appleに” “Thank You”
“ありがとう”と言うような企画なんですけれどもね。あの盆踊りの音も有りますし、
先程までお神輿がねり歩いてましたし、本当に、ニューヨークの人達に日本の雰囲気を楽しんで、
浸っているという感じですよね。」

●アメリカ人のファミリーがピクニックもしてたり。。。

「そうですね。ヨーヨー釣りもやっていますし、お茶も立てていますし、ロボット相撲も遣っていますし、
こういった出店も出ていますし、ステージの上でも、先ほどは、コスプレやってましたしね。
コスプレしたり、太鼓を叩いたり、もうようするに、日本文化てんこ盛りで、食べ物の屋台もね。
讃岐うどんとか、牛丼、餃子なども出ていますから、 長蛇の列で、本当にニューヨークの人が
大ハシャギ、それぞれの仕方で楽しんでいる。そういった雰囲気ですよ。」    

●さっき、大使の口から“コスプレ”という言葉が出て来たので、
驚きましたが(笑)コスプレにはお詳しいのですか?

「そうでもないですけどね。やっぱり目指したい事の一つは、
日本の文化紹介になるのですけれども、最近は、”ポップカルチャー”とか”サブカルチャー”と
言い方をしたりね。漫画、アニメだけじゃなくて、いよいよコスプレまできたか、と。
コスプレっていうのは、ほとんど英語になりかけているのじゃないですか? 
ファンの間では完全に定着しているようですね。」

●”cosplay ”です。

「”Costume Play”って、ことですね。」

西宮大使コスプレキッズに負けないくらい、
元気いっぱいでイベントの指揮をとっていました。
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そして、日本人のサンキューの気持ちを伝えるために、
日本からやってきたパフォーマーたち、まずオレンジペコに聞いてみました。

● 初めての、New York今日はどんなコンサートにしたいですか?

「日本語の歌を作って、歌っているのですけれども、ですから今日も
その歌を歌おうと思っています。自分達も英語の音楽だったりとか、
他の様々な言語の音楽を聞いて、大好きだなぁーと思いながら育ってきたので、
きっと何か言葉を超えるものが、音楽にはあることを信じているので、
そういう何かが伝わるといいと思います。精一杯歌いたいと思います。」
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そして、川嶋あいさんは。。。
●あいちゃん、今日のコンサート素晴らしかったです。

「ありがとうございます。”Japan Day” 本当に楽しみにしていたんですけど、
アメリカのオーディエンスの皆さん、凄く温かくて、本当に素晴らしい一日になりました。」

●こんなに沢山のアメリカ人が、あいちゃんの音楽もそうだし、
日本文化に興味を持って集まってきてくれた事に対し、どう感じますか?

「それは、本当にうれしいですよね。本当にこのイベントって、日本とアメリカをつなぐ橋のような存在に凄くなっていると思うので、毎年続けていってほしいなーと思っていますし、そういう素敵な場所に、参加させてもらえて、本当に光栄に思っていす。」
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ニューヨークにいる日本人が、アメリカ人にサンキューの気持ちと共に、
日本文化をもっと知ってもらうためのイベント、ジャパンデー。
会場のオーディエンスは口々に、「このイベント最高! 日本のアニメも文化も大好き! 
もう今日は家に帰りたくないくらい楽しい」とコメントしてくれました。

国際交流で、実は一番大事なのはスキ〜!っていう気持ちかも。
自分と同じモノが好きな人が、海の向こうにもいるんだーと実感すると、
その国がぐっと近く感じますせんか?
オレンジペコも言ってましたよね、アメリカの音楽を聞きながら、大好きと思いながら育った。。。。
それと同じように、今アメリカの若者は、アニメやJ-POPのおかげで日本が大好きになって、
日本をどんどん身近に感じ始めています。
日本のみなさんも、同じ気持ちにもっともっとなっていけるように、
これからもレポートしていきたいと思っています。

(川嶋あいちゃんとオレンジペコのフルインタビューはポッドキャストで、
www.samuraibeatradio.comにアップしてあります。トップページ左のblogから入ってね!)


佐藤めぐみ
 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年06月04日

6月4日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨーク、本当に気持ちのいい夏の日が続いています。
今日の最高気温23度

みなさんニューヨークのタイムズスクエア、どんな場所かイメージ浮かびます?

ニックネームは世界の交差点。
大晦日のカウントダウンでも有名です。
大きなスクリーンの広告塔、高層ビル
文字通り世界中からの人と車でごったがえすタイムズスクエア
混雑状態から言うと、渋谷駅前を想像するといいかも?

ちょっとお天気がいいと、すぐ外に出たがるのがニューヨーカー
そんな私たちも、ちょっと昼休みにタイムズスクエアに行こう、
という人はこれまであまりいませんでした。

とにかく人と車でごった返していて、
どうしても行かなければならない時は、
人の間を縫って、車にぶつかりそうになりながら、
やっとの事で通過する、みたいな場所だったのです。

ところがつい先週、その様相が一変。
このタイムズスクエアの交差点の路上がビーチのようになっています。

タイムズスクエアは、セブンスアヴェニューとブロードウェイという、
二つのメインストリートが斜めに交差するエリアですが、
そのうちブロードウェイが全面通行止め、歩行者天国になったんです。

それもただのホコテンではありません。
およそ300メートルにわたって、広ーいブロードウェイに
イスとテーブルが並べられ、まさに、タイムズスクエア公園状態。
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観光客がコーヒーを飲みながら休憩したり、
近くで働く人がラップトップを広げたり、
思い思いの過ごし方をしています。

ちょっと彼らに話しかけてみました。

最初はスイスから観光に来ていたベアトリスさん、
このホコテンすごくいいわ、
イスがあって、音楽も聞けて、太陽もまぶしくてサイコーね。
ニューヨーク郊外のロングアイランドに住むカップルは、
昨日が結婚記念日だったので、今日はふたりでマンハッタンを楽しんでいるところ。
世界のすべてがここに凝縮しているようなところで、大好き。
しかも、タイムズスクエアの真ん中でこんなにゆっくりできるなんで、
大ファンになったよ。
大好評です。

このタイムズスクエアの歩行者天国、
正式の名称は、タイムズスクエアプラザ
今年初めての試みです。
そもそも、マンハッタンの交通地獄は常に大きな問題で、
特にこのエリアの大渋滞、そして歩行者の安全をどう確保するのか、
長い間の課題でした。
そこで、ブロードウェイを交通止めにしてしまうことで、
車の流れを大きく変えてみよう、とブルームバーグ市長が中心になって、
このホコテンが実現しました。

歩行者が歩きやすくなるだけでなく、
ブロードウェイ沿いのお店でも買い物がしやすくなったり、
時間の流れが前よりゆったりして、
私たちニューヨーカーにとっては、まるで別の場所に来てしまったような
錯覚に陥るほど。
このホコテン、この夏、そして秋まで行われ、
12月の時点で今後どうするかを決める、と発表されています。

ところで、もし20年前のタイムズスクエアを知っている人がもしいたら、
あの時代と今とは完全に別の場所です。
あの頃のタイムズスクエアといえば、もっとずっと汚くて、あやしい場所でした。
通り沿いのお店も、安っぽいおみやげや風俗のお店が主流でした。
それが90年代に、ニューヨーク市がディズニーの資本を誘致したのがきっかけで、
タイムズスクエアはメジャーなビジネス&エンタメの、ダイナミックな街に
生まれ変わったのです。
そして2009年、タイムズスクエアはますます進化を続けています。
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ところで、ここではすわるだけでなく、寝そべることもできるんです。
プラザの一角に、デッキチェアがずらり。
お天気がいいと空席ゼロです。
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シャツの胸をはだけて、思い切り日光浴モードの男性と、
その隣で読書を楽しんでいる女性に話しかけてみました。

スコットランドから来ているというカップルは、
奥さんのバースデーに、ニューヨーク旅行に来たそうです。
ここでちょっとのんびりしてから、空港に向かい、帰国するつもり、
まるでビーチにいるみたいで、気分がいいよ。と言っていました。
だんなさん、かなり日焼けしてました。

もう一組はフロリダからの女の子二人組。
彼等もフライトまでの時間つぶし。フロリダの太陽と海はないけれど、
高層ビルやミュージカルの看板を見ながらの日光浴も悪くないわ、
なんて言っていました。

そして、さすがニューヨークの歩行者天国
エンターテイメントもあるんです。
ホコテンの真ん中で演奏していた、パフォーマー、
ホーン中心のインストバンドで、その名もアンダーグラウンド・ホーン
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彼等、普段は地下鉄の構内で演奏する
市のオフィシャル・ストリート・ミュージシャン。
でもこのホコテンが出来てからは、
地上に出てきて演奏するようになりました。
太陽の下で、楽しんでいるお客さんの前で演奏するのは最高、
と、うれしそうに語ってくれました。

ダイナミックなビジネス街でありながら、
ゆっくり散歩したり、お茶を飲んだり、
日光浴や音楽まで楽しめる、かっこいい場所に生まれ変わったタイムズスクエア。

まさに、ニューヨークの未来の街づくりのプロトタイプが
ここにある、と言ってもいいでしょう。

あなたも世界の交差点のど真ん中で、
日焼けはいかがですか? 
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佐藤めぐみ
 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
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2009年06月01日

6/1(月)は、カナダ・ケベックから、HIMEKAさんにお越しいただきました!

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本日はちょっと趣向を変えてお送りしました。カナダ・ケベックからのリポーター?をお迎えして、「カナダでの日本」を聞いてみよう!ということで、アーティストのHIMEKAさんにお越しいただきました!HIMEKAさんはカナダ・ケベック出身ながら、日本のアニソンを日本語で歌ってしまうという、今注目のアニソン・アーティストなんです。
松本英子さんの「Squall」もご存知で、打ち合わせでもすごく盛り上がった二人でした。
実際に日本語の辞書を片手に日本のアニメを見た、という勉強家のHIMEKAさん。「前に進んでいこう!」という言葉が印象的でした。
それにしても、カナダでも「サリーちゃん」や「らんま」が普通に見られているというのは不思議な感じですよね。
  
HIMEKAさんのデビューシングル『明日へのキズナ』は、5月27日にリリースされました。スキマスイッチの常田真太郎さんプロデュースですよ。要チェック!

2009年05月28日

5月28日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークといえば、どんなアーティストが思い浮かびますか?

ジョン・レノンはイギリス人ですが、
亡くなるまでの9年間、ニューヨークに住んでいました。
彼の多くの重要なソロ作品は、ニューヨーク時代に生まれたんです。
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それはそのまま、オノヨーコさんと過ごした日々でもあります、
そのヨーコさん自身が、キュレーションした
ジョン・レノン展が、今ニューヨークで開かれて話題を呼んでいます。
私も先日見て来ましたが。。。。かなり、よかったです。
今日はその展覧会をレポートします。

ニューヨーク、ソーホーにある「ロックの殿堂ミュージアム・アネックス」
ちょっと前置きが長くなりますが、みなさんはロックの殿堂ってわかりますか?

野球の殿堂が有名ですが、
現役時代に活躍し、歴史に貢献した選手が殿堂入りするように、
ロックアーティストも殿堂入りします。
2009年に殿堂入りしたのは、Jeff Beck,メタリカ、RUN DMCなど5組でした。

1980年でグループ、95年にソロとしてダブル殿堂入りしたアーティストといえば、
ジョン・レノン
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このジョン・レノンの展覧会が開催されているのが、
ニューヨーク、ソーホーにある「ロックの殿堂ミュージアム・アネックス」
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タイトルは「JOHN LENNON, THE NEW YORK YEARS」

実はロックの殿堂ミュージアム、本部はオハイオ州クリーブランドにあります。
ニューヨークのアネックスは去年オープンしたばかり、
だからこの展覧会も、アネックスとして記念すべきランドマーク・エキシビションなんです。
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そして、何と言ってもこの展覧会のポイントは、
オノヨーコさん自身がキュレーションしていること。

特に、ニューヨークを愛したジョンと、ニューヨークの街との関係にスポットを当てて、
未公開の映像や写真、記念品が多数展示されています。

たとえば、ジョンの自筆の歌詞や、
軽井沢でのバケーションで書いた絵とか、
ジョンが気に入っていたジャケットとか、
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小さなものが多いんですが、
それを大切にひとつひとつ保存していたヨーコさんと、
またそれを、展示するために大事に選んだ彼女の愛の強さが
素直に伝わって来ます。

逆に映像の方は、ちょうどベトナム反戦運動のさなかだったニューヨークの
街の反戦デモのもようとか、2人の生き生きとダイナミックな活動を
リアルに見ることができて、とても楽しかったです。

あともうひとつ面白いのは、
この展覧会を見る時、ワイヤレスのヘッドフォンを貸してくれるんです。
これをしていると、たとえば反戦運動のスクリーンに近づくと、
GIVE PEACE A CHANCEが流れて来たり、
JONNがデザインしたMIND GAMESのアルバムジャケットに近づくと、
MIND GAMESがヘッドフォンから流れてきます。
だから展示を見ながら、知らず知らずのうちに、
ジョンとヨーコの世界にのめりこんでしまうんですね。

そして展示の最後の方に、ガラスケースに入って何気なくおいてあるもの、

それは、茶色の紙袋です。

実はこれは、ジョンが撃たれてなくなった数週間後、
ヨーコさんのもとに、病院から届けられたものです。
中にはジョンが来ていた衣類が入っていたそうです。

解説にはこう書いてありました。
「世界中の誰よりも、多くのものを手に入れた彼、
でも私のところに戻ってきたのは、これだけだった」

実はこの展示物に、ショッキングすぎると批判をとなえる人もいるんです。

でもそれに対しヨーコさんは、
「銃による暴力の結末がどういうものかを、
多くの人に見てもらう必要があると思った。」

実際ジョンが撃たれてから、これまでアメリカで銃の暴力でなくなった人は、
93万人以上にのぼるんです。

この展示を見て、ニューヨーカーはどう感じたんでしょうか?

ニューヨーク在住ラリーさん、
興味深かった、ニューヨークにすんでいた頃の彼の姿を見るのは楽しかった。

シャロンさん、
ジョンとヨーコがニューヨークにすんでいた頃、私もニューヨークに住んでいたの、
二人を道でみかけたこともあるわ。
プライベートに撮影されたビデオなんかが見られたのがとてもよかった、
ヨーコを見直したし、彼女の気持ちがやっとわかった、という感じ。
当時は彼女の事は誰も理解できなかったからね。(そういう意見結構多かったです)

ビルさんは奥さんと二人の娘さんといっしょに来てたんですが、
13歳のお嬢さんはビートルズのTシャツを来ていて、
ジョン・レノンの大ファンということでした、

本当に世代を超えているジョンのメッセージ。
反戦、反暴力、人を愛すること、人生を愛すること、
ニューヨーカーはこの展示で、ジョンだけでなく、ヨーコさんをもう一度再発見しています。
彼らのメッセージ、逆に今だからこそ、よけい大事なのかもしれません。

最後はあんな形で亡くなってしまったジョンですが、
思い切り愛し、戦い、同時に楽しんで生きたニューヨークの9年間が、
ぎゅっとつまったこの展覧会、あなたにもぜひおすすめです!

佐藤めぐみ
 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年05月21日

5月21日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYはホントに気持ちのいい季節です。
いつもサブウェイにのるところ、一駅や二駅歩けてしまう。。。
そうするとお腹が減る! お世話になるのが、ストリートベンダー=屋台です。


ニューヨークは屋台天国、
特に食べ物は市内に3000台以上のカートが、
角を曲がればそこにいる。。。


映画にもよく登場して有名なのは、ホットドッグやプレッツェルの屋台。。。
でもそれだけではないんです。


屋台フードだけで、朝から晩まで、1週間まるまる過ごせるくらい、
バラエティがあるし、何より安い!


たとえば朝ゴハン、
遅刻スレスレで通勤しても、オフィスビルの真ん前で待っててくれるのが、
ブレックファストのカート。
いれたてのコーヒーと、色々な種類のドーナツとベーグル。
しかもこれが巨大で安い! 1コ1ドル〜1ドル50
コーヒーも同じくらいだから300円でお腹いっぱい朝ゴハン終了。


そのブレックファストカートも朝11時過ぎるとガラガラガラと通りを返って行き、
入れ違いにやってくるのがホットドッグ。
このホットドッグがまたまた味がある。。。
日本で食べるような、プリっとしたソーセージを想像すると、
パクっと食べた瞬間舌を噛んでしまうかも。。。。というほど
フニャフニャっとしていて、ビーフ100%というのはホントか?と思ってしまいますが、とりあえず肉に関してはビーフらしい。。。


アメリカ人なら二口で食べられそうなライトなホットドッグ、
1本だいたい150円くらい。(観光スポットだと倍も高いので注意!)
これにトッピングをのせてもらう。トッピングはタダ。
サワークラウト、キャラメライズド・オニオン、レリッシュと呼ばれるミジン切りのピクルスが一般的、全部のせてもいいんです!
さらにマスタード、ケチャップ、好きなものをかけて食べる!


軽いお昼にもなるし、おやつにも最高!


ブレックファストカート、ホットドッグカートに続いて
年々人気が高まる一方なのが、エスニックフードカート。


特に、イスラム系の人たちがやっているハラルミートのランチカートが、
安くて栄養たっぷりのランチとして、マンハッタンのオフィス街に定着。


ハラルミートというのは、イスラム教の戒律に従って処理した食肉の事で、
イスラム教徒はこれしか食べてはいけないんです。
このハラルミート、特にチキンに辛いスパイスをまぶしてグリルして、ゴハンにのせたものに、
ホワイトソースと呼ばれるヒミツのソースをかけて食べると、これがウマイ!
これで500円だけど、日本人の女の子なら2食分かも?


エスニックカートは他にも、インドのサモサが食べられるカートとか、
本格的なジャーマンソーセージのカート。。。
ここ10年ほどで、ユニークな屋台がどんどん増えています。
さすが移民の街。


安くて早くて美味しくて安い! だけでなく、
ちょっとお値段高めだけど、めちゃおいしい! デザートカート。
ここ数年、すごく注目されています。


ここ数年マンハッタンで大きな話題のデザートトラックを
今日はふたつ紹介しましょう。


まずは、その名も「デザートトラック」
オーナーは、ジェローム・チャングさん、
なんと元、超高級レストラン、ルサークのペストリーシェフでした。
彼が作るデザート、例えばクリーム・ブリュレがたったの500円、
暖かいチョコレートがとろけるダークチョコレートケーキは600円、
ルサークで同じものを食べると3倍はとられます!


このデザートを食べたかったら、
ダウンタウン、イーストビレッジの中心地、
セントマークスに夜行ってみてください。
白いトラックに人だかりがしているので、すぐわかります。


もうひとつは、アイスクリームのトラックです。
ヴァン・リューエン・アイスクリーム
ここのオーナーのベン・ヴァンリューエンさんはまだ25歳の若者ですが、
もともとシェフになるのが夢だっただけに、徹底的にこだわっています。


ice1.JPG

たとえば、すべて地元の牧場産のオーガニックミルクを使っていて、
フレーバーは世界各地、たとえばフランスのミッシェル・クルイゼルのチョコレート。
バニラビーンズはバンクーバーでウォッカにつけて熟成させたもの、
ピスタチオはシシリー産、
しかも、素材がいい分お砂糖3割も控えめで、後味すっきり。
10種類のアイスは1スクープ400円、
安くないけど、忘れられない味です!


ice3.JPG

実はトラックでアイスを売るのは、アメリカでは珍しくないんです。
白いアイスクリームトラックがオルゴールで音楽を流しながら走ってくると、
子供達が後を追いかける、そんなシーン映画で見たことないですか?


実はベンさんも、最初はアルバイトでそのトラックを運転していました。


「白いトラックのアイスは子供向けだし、トラックもかわいくないから、
それをもっとおしゃれに生まれ変わらせて、大人のグルメアイスを売ろう!
とひらめいたんだ。お店を開くよりずっと安かったしね、」というベンさん。


そして、ニューヨークで初めての、おしゃれなクリーム色のグルメアイスクリームトラックが誕生。
メニューもアーティスティックなイラストです。


ice2.JPG

しかも環境にやさしい事も大切というベンさん。トラック、そして他の機材もすべて省エネタイプです。
さらにカップとナプキンはサトウキビの繊維で、スプーンはトウモロコシの殻から作られています。


このアイスを食べたかったら、昼間ファッションの街ソーホーに行ってください。
なんと、ルイ・ヴィトンの前に停まっています。
お店の人もよく来るそうですよ。
マンハッタンの一等地にお店を出そうと思ったら、
ものすごい家賃を払わなければならない。
だから手頃な食べもののお店が足りない、という現状もあるんです。


そんな現状を受けて、
最近の屋台は、元シェフや、本格的にシェフをめざしている人が、
レストランやお店に変わるものとして、
本格的なフードを出すケースが増えてきています。


一方では、失業対策に、もっと屋台を増やそうという
フード屋台の許可証、今市から3000件出ていますが、
申し込みが殺到してウェイティングリスト状態なんです。
この許認可数をもっと増やした方がいいのでは? という論議も、
市議会で行なわれているんですね。


何よりも、春から秋まではニューヨークは外が気持ちいい。
公園やストリートで、歴史ある建物や高層ビルと青空をバックにして食べる
ストリートフード、何よりもごちそうです!

佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy

2009年05月14日

5月14日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

 
5月のニューヨークは本当に気持ちいい季節、
よく晴れた今日の最高気温は19度でした。
 
外で楽しめるイベントも毎週末あちらこちらで行われています。
そのひとつが、ブルックリン植物園の桜祭り。
 
5月2日と3日の二日間、
けっこう雨っぽかったにもかかわらずトータルで3万人が訪れました。
そのほとんどが、もちろん地元ニューヨーカー。
 
広大な植物園、八重桜が満開の春を楽しみながら、
さまざまな日本文化を楽しみました。
 
特にニューヨークは今、日本ブーム、
今年の桜祭りは特にアニメファンのパワーが炸裂!
 
コスプレの写真撮影会や、J-POPコンサートに、
ニューヨークの中高大学生の若いアニメファンが集合。
 
J%20Lounge.JPG
 
そして私たちは、桜祭りオフィシャルレィデイオということで、緑に囲まれた屋外ラウンジで、2時間の公開番組を担当、
イベントの出演者とファンたちを、次々にインタビューしました。
ニューヨークのアニメファンの間では、
いったいどんな人やアニメが人気があるのか?
ちょっとその様子を聞いてみて下さい。
 
最初のゲストはコスプレのチャンピオン、
インディアとエリザベス、二人の女の子です。
  
CosplayersJPG.JPG
 
ふたりの今日のコスプレは、マクロスのランカ・リーと、シェリル・ノーム
二人ともこういうコスチュームを全部自分で型紙を起こし、生地などの材料を買って来て、すべて手作りしているんです。
その実力が認められて、コンテストで優勝、
そしてこの夏、
アメリカ代表として日本の名古屋で行われるワールドコスプレサミットに
出演するんです。
 
日本に行くのが本当に楽しみ、という、
インディアとエリザベスの二人に続いて、次のゲストは、
マンガ家MISAKO ROCKS
 
Misako%26Megumi.JPG
 
「バイカーガール」でアメリカで人気のMISAKO ROCKSは
実はアメリカで最初のマンガ家です。
日本で生まれ、アメリカに渡ってジャパニーズスタイルのマンガでデビュー。
彼女の作品は、ディズニーの出版部門から出版されています。
日本人の彼女に、日本文化の祭典、桜まつりの感想を聞いてみました。
 
「なんていうか、ニューヨークにいるのに、日本に帰って来ちゃったみたい。
懐かしい気持ち。。そして太鼓や笛が聞こえるじゃないですか、あ、なんか私日本にいるみたい、なんて感じになっちゃいますよね。」
 
ニューヨーク、ブルックリン植物園で行われた桜まつり、
メインゲストは、J-POPシンガーの川嶋あいさんが、
日本から招かれてかけつけていました。
 
Ai%20Kawashima.JPG
 
川嶋あいさんはアメリカでは、アニメ、ワンピースのエンディングテーマで知られているんです。あいちゃん、最初に「HELLO EVERYONE, I’M AI KAWASHIMA」ときれいな発音の英語であいさつ。続いて日本語で、
「今日は桜祭りでライブをやれて、本当にうれしく思っています。
5時からライブやるんで、ぜひみんなで楽しんでいきましょう。」
 
初めてアメリカのファンとの交流イベントに参加したあいちゃん、
ファンから 、「世界のファンに歌を通してどんなメッセージを届けたいですか?」という質問に答えて、「まだ日本でしか出していないので、これから活動を広げて行きたいと思うんですけれども、、日本と同じでまったく変らずに、ありのままの自分が伝えたい前向きなメッセージを発信できたらいいな、と思いますね。」
 
川嶋あいさん、このあとメインステージでコンサートを開いたのですが、
コンサートでも大喝采を受けていました。
 
そして、あいさんのすぐ前に歌った城南海は、
奄美大島出身のアーティスト、ニューヨーカーにはなじみがない音楽ですが
お客さん、すごく反応していました。それに対する彼女のコメントは、
「すごい三味線弾いた瞬間からじーっと見てくれて、歌ってるときもわーっとみなさんの目線を感じて、本当に一生懸命聞いてくれてるな、と思って、
言葉が通じなくても音楽は通じ合えるもので、いいなーと思いました。」
 
ほんとうにニューヨークの若者たち、伝統文化から、最新のアニメまで
幅広くジャパンを楽しんでいます。
 
そして最後に、ニューヨークのオタク・コメディアンとして有名な
アンクル・ヨーがこんなコメントをくれました。
 
「遠い国の違う文化を知るって、ものすごく興味深いことだと思う、
でも僕も含めてほとんどが、日本語がわからないから、
その文化をアニメから学び取っているんだよ。
 
UncleYo%26Megumi.JPG
 
ラジオを聞いている日本のみんなにも覚えがあるでしょう?
コトバがわからないけど、映画や音楽で、文化って身近に感じられるんですよね。
 
若いアメリカ人は、アニメやJ-POPで日本をすごく近くに感じています。
日本からニューヨーク、遠い場所に思えるかもしれないけれど、
ここではワンピースや川嶋あいちゃんの音楽を楽しみながら
日本を感じている若者がいっぱいいるんです。
 
最後にアンクル・ヨーから、こんな質問を受けました。
 
「アニメ、マンガに出て来る日本の高校は、
教室も、廊下も、屋上も全部同じに見えるけど、そこんとこ、どうなってるの?」
 
アメリカの若者は、日本のアニメを見ながら、こんな事を疑問に思ってるんですね。
 
佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy
 

2009年05月07日

5月7日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワー・レポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

 
ニューヨーク、この1週間雨がたくさんふりました、
高層ビルの影から、ようやくお日様がのぞいた今日、
最高気温は18度、でも夜になってまた雨が降り出し今12度です。
 
トライベッカ・フィルムフェスティバル、
35万人を動員した映画のお祭り、 日曜日に幕を閉じました。
そのメインゲストとして招かれていたのが、
アカデミー賞外国語映画賞に輝いた「おくりびと」の滝田洋次郎監督と、
主演の本木雅弘さんです。
 
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「おくりびと」がアメリカで初めて一般上映された先週、
ふたりも観客に混じって、いっしょに映画を見ていました。
 
まずその時の観客に聞いてみました。
 
「すごく良かった。すごく悲しくて、同時にすごく笑える映画。
音楽、映像、俳優、すべてよかった」
「素晴らしい映画、衝撃的な内容で、ものすごく感情をゆさぶられて、相当泣いてしまった。まわりの人もみんな泣きながら、きっと家族のことや、生きることについて考えていたと思う」
「素晴らしく美しい映画。日本の伝統についてはまったく知らないけれど、
そういったものを超えて伝わる映画だったと思う。」
 
本当にみんなすごく興奮していました。私も興奮しました。
 
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そんな観客といっしょに見ていた滝田監督と本木さんは、どんな感想を持ったのでしょうか?
  
滝田「どんな反応をもらえるのかドキドキして見ていましたが、もう冒頭から日本と同じように、もっとクリアにはっきりとアメリカの人は反応してくれて、世界中どこも映画はいっしょだなと感じました。」
 
本木「観客のみなさんは、ことごとく反応してくださって、それでまた細かいニュアンスっていうのを予想以上に汲み取ってクスっと笑ったり、情けなさに同情したりっていうことで、すごくのってくれた感じが伝わってきて、意外な新鮮さでしたね。」
 
お客さんの反応、日本人と違う点がありましたか?
 
滝田「これ逆に人は誰もが死ぬから、テーマとしても普遍的なものであるし、映画としても非常に日本的な絵が多くて、日本的な物語と見られがちですが、逆に世界共通の物語になったのかなあ、と。だから日本の中に世界があった、という事だと思います。
 
本木「面白かったのは映画の中で、ある種生きるという事の中に食べると言う、様子類必要不可欠、人は誰もが亡くなるという事と同じ用意、人は生き物を食べて自分も生かされているというのを暗示的に感じさせるような、とにかく人がモノを食べているシーンが多く出て来るんですね。その中で生の鳥が見えたり、フグの白子であったりとか、そういったような事は欧米の方はグロテスクな印象を受けて、それでウエーってこう、ホラーでも見ているような、そういう反応もあったりして、そういう微妙な文化の違いみたいなものも面白がっている感じもしましたね。」
 
滝田「感じた。だから映画のトーンが日本よりも怖い感じ。怖いっていうのは。。。僕ら普通じゃないですか鳥をナベに入れるのもフツーだし。
こっちの人は何かウーっていうのがあって、それを声にするから、次のシーンがホントにコワイ。
違うテンションでそのシーンを見てるって感じ。僕はもう何十回も見てるのに、
お客さんの空気を背中からもらうから、感情をもらうから、
結構怖がってるのかな? とか自分で。」
 
滝田監督は「日本の中に世界があった」とおっしゃっていましたが、
人の生死という人間共通のテーマには深く共感し、
食文化などのディテイルの違いの面白さは、
まるでホラー映画のように楽しんでしまう、というニューヨークの観客。
そんなオーディエンスとの時間を、
滝田監督も本木さんも本当に楽しんだようですね。

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そして「おくりびと」はようやく今月末に、全米で公開されます。
 
滝田監督、今どんな気持ちなんでしょう?
 
滝田「日本人だけでなく言葉も文化も違う人にこそたくさん見ていただきたいと思いますね。それでちゃんと伝われば、それは日本の我々のやり方に自信も持てるし、誇りも持てるから。
オスカーまでいただいたんですから、このまま少しでも沢山の人にこの映画wo見ていただきたいと思います。
  
ニューヨークの観客はみんな、この映画は口コミで広がって長くヒットするだろう、と言っていました。そうなるかも、という気持ちにさせてくれるのは、
やはりここ数年アメリカ人が、日本をはじめとした外国の文化に、
すごく興味を持ち始めているというのがあります。
 
滝田監督もそういう感じ、しますか?
 
滝田「しますね、やっぱりオスカーの事もあったし、
なんかこう面白いモノへ目をどんどん広げようとしているような気はします。
だから僕らの映画に限らず、これをきっかけにたくさんの映画を見ていただければ、いろんな違う世界の扉が開くんじゃないかと思いますけどね。スタッフも含めて。
 
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映画を通じて、世界の文化や、人の気持ちを知る事ができる。。。。
映画にはそういう素晴らしいパワーがあるんですよね。。。
 
こういう映画を通じて、
みんなが日本をもっと知ってくれたら本当にうれしいですよね。
逆に、日本人もどんどんこういういい映画を作ってほしいし、
 
日本人の私達も、世界のいい映画をいっぱい見ていきたいですよね。
 
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佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy
 

2009年05月05日

5月5日(火)のフラワーレポーターは、アメリカ・シカゴ在住5年!宮本さおりさんです!

いわずと知れたオバマ大統領の本拠地。
私はオバマ邸から徒歩5分の所に住んでいます。
オバマ人気はすごく、いたるところにオバマバッジやTシャツが売られています。
ここ、ハイドパークはシカゴ市内の南部に位置し、ダウンタウンからは電車1本で10分ほどの所。
シカゴ大学の威厳あるキャンパスが広がる地域です。
ここからさらに南に下ると、若かりしオバマが貧困層のために活動していた地域に入っていきます。
一般的に、この地域はどのガイドブックにも危ないので行かないようにと書かれていますが、
まさに、その南部地域こそがオバマ大統領を政治家へと導いた原点なんです。

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 私が関わっているのはそんな南部にある教会での働き。
この教会では週に一度、ホームレスの人々へのランチサービスを行っています。
毎回100人近くの人々が訪れます。
教会の横にはランチの材料にするための小さな畑があり、
春、畑の野菜たちが新しい芽を出し始めます。

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抜け出したくても抜け出せない現実の中で必死に生きている人々もいます。
スラムのような地域でも、そこで生きていくしかない人々もいます。
大きな事件がおこるとやはりスラムは・・・といわれがちですが、ここでも、普通の暮らしを守りたいと思い、生きている人々もいます。ランチにくるのはそうした貧困層の人々。
こうした小さな声き声を聞きながらオバマは政治家への道を考え始めたのだと聞きます。
摩天楼の街シカゴですが、その影にはこうした貧困との戦いも隣り合わせにあります。c

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オバマが自宅に戻ってくると近所の道路が封鎖されます。
先日は、シカゴ大学へと続く大通りが全部封鎖されていたので、
これは一体?と思い警備員に尋ねてみると、
なんとオバマがシカゴ大学を訪れているとのこと。
スターバックスの従業員も外に出てきて、オバマはいつかと、
携帯電話のカメラを構えてまっていました。
私も他の方々と折角なのでオバマを待つことに。
皆さんの話では、どうもお友達とバスケットボールをするためシカゴ大学の体育館に行っているとか。
いやはや、それで通行止めというのもすごいと思うのですが、皆、ぜんぜん文句をいいません。
それどころか、どんどん道に人が出てきてきました。しまいには、近所の人がオバマのために寒いのに警備ご苦労様ってことで、
自分の家のマグカップにコーヒーを入れて街頭に立つ警察官に渡していました。
本当に人々に愛されている大統領なのだなと思いました。
というわけで、ハイドパークで道が通行止め、もしくは両側の街路樹に駐車禁止の表示があり、道に一台も車が止まっていないときはハイドパークにオバマが帰ってきているときです。

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2009年04月30日

4月30日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

 
ニューヨーク、今日の最高気温は、16度。
でも昨日までは連日30度を超えていました。
 
この暖かさ、というか暑さでマンハッタンには一気に花が咲き、緑がはじけて、
最高の季節を迎えました。
週末のセントラルパークの広い芝生広場では、
ビキニで日光浴する人でいっぱいでした。
 
日本はゴールデンウィーク、
各地で楽しいイベントがいっぱいだと思いますが、
ニューヨークも負けてはいません。
ニューヨークにゴールデンウィークはありませんが、
5月の始めから、アウトドアイベントがぐっと増えます。
 
その一つが今週末行われる、ブルックリンボタニックガーデン、
植物園で行われる桜祭り
ニューヨークで「お花見」が人気、という話し、以前お伝えしましたよね。
 
ちょうどきのうその植物園に行きましたが、
今、KANZANと呼ばれる濃いピンクの八重桜が満開でした。
そこで気づいたのですが、アメリカ人はこの八重桜が大好き。
彼らにとってはこっちの方が、いわゆる「桜らしい」桜なんです。
 
sakura_02_web.jpg
 
この八重桜でピンクの屋根のようになった広場は、
遠足の子供達や、桜を見に訪れたお花見のアメリカ人でいっぱい。
(でも残念ながら、ここはお酒は禁止です)
 
このボタニックガーデンでは、今週末日本文化の祭典、桜祭りも開かれ、
数万人が訪れる見込みです。
 
続いて今週末のアウトドアイベントは、
リバーサイドパークのドッグウォーク
リバーサイドパークはマンハッタンの西側、ハドソン川に面した長細い公園。
ここは犬の散歩の名所で、
特に朝は人より犬の方が多いくらいです。
 
日曜日にあるドッグウォークは、ガン撲滅運動のためのチャリティーです。
 
犬と飼い主がいっしょに参加、公園内をパレードします。
参加料金は今なら一組3千5百円、当日は5000円、
お金はチャリティー団体に寄付されます。
かわいい衣装を着た犬と人間を、見ているだけでも楽しくなります。
 
ニューヨークの4月下旬から5月初めにかけて、
行われる恒例の映画祭が、トライベッカフィルムフェスティバル。
 
トライベッカというのは、マンハッタンの中の街の名前です。
マンハッタンの南西のはじっこ、
元は港の倉庫街で、今では特におしゃれなレストランが立ち並ぶ、
グルメの街でもあります。
俳優、ロバート・デニーロのレストラン、
あの有名なNOBU、そしてやはりデニーロがオーナーの、
トライベッカ・グリルもこの辺。

実はこのエリアは、911のワールドトレードセンターのすぐ隣、
911でも大きなダメージを受けました。

そんなトライベッカ、そしてニューヨークを、映画の力で復興させよう!
と、ロバート・デニーロが提案して始まったのが、
トライベッカ・フィルムフェスティバル、
8年目になる今年は世界中からよりすぐられた長編85本、短編46本が
12日間に渡って上映されています。

そのために、世界中から映画関係者がニューヨークを訪れているんです。

特に他では見られないインディーズ映画や外国映画ファンが多いニューヨーク、
人気の映画のチケットはあっという間に売り切れてしまいます。

そして、映画ファンはもちろん、そうでない人も、
今NOBUやトライベッカグリルあたりでハリウッドセレブとばったり、なんて事も。

先週はロバート・デニーロはじめ、スパイク・リー、
女優のユマ・サーマンらが揃って、
オープニング記者会見が行われました。

Tribeca_quartet.jpg

Tribeca_DeNiro.jpg

「今年も世界の優秀なフィルムメイカーと、映画ファンをダイレクトにつなぎたい」と語ったデニーロ、
そして、セレブリティ審査員の一人、ユマ・サーマンは、
「自分の地元の映画祭に参加できる事ほど、うれしい事はない」、とコメント。

そうこの映画祭、まさに家の近所の映画館にフェスティバルがやってきた、
という感じ、気軽に参加できる街の映画祭という雰囲気です。

さて、この映画祭で、今年最大の話題の参加作品一つが、
今年のアカデミー外国語映画賞を受賞した「おくりびと」です。

実は昨日、この「おくりびと」は、アメリカの観客の前で初めて上映されたんです。
オスカーをとったのに、まだアメリカでは公開されていなかったんですね。
滝田洋次郎監督、そして本木雅弘さんも今ニューヨークにいて、
アメリカ人のお客さんといっしょに見ていました。

その直後の、お二人のインタビューもとってあります。
来週は、滝田監督と本木さんの声とともに、
トライベッカ・フィルムフェスティバル後半をレポートします。

佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy
 

2009年04月23日

4月23日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です。

総工費1200億円、という前代未聞のお金をかけて作られた
ニューヤンキースタジアム。
 
stadium.jpg
 
壮麗な寺院を思わせるような、そそり立つファサードから一歩入ると、
その瞬間、すでにこの新ヤンキースタジアムが、他の球場と
全然違う事がわかります。
ふつうスタジアムの内装、特に入り口付近は愛想がなく、
ただ広いだけ、または逆に狭苦しい感じの場所が多いんです。
特に、古いヤンキースタジアムの廊下はまるで穴蔵のように古くて暗くて、
初めて行くとびっくりするくらいでした。
 
greathall.jpg
 
ここは、最上階まで吹き抜けるような、高ーい天井
外からの自然の光がふりそそぎ、
歴代の名選手の大きな写真が壁にずらりと並んで、
まるで巨大な美術館のようです。
グレートホール という名前にふさわしい雰囲気です。
 
そしてその奥はもうすぐにフィールドです。
人波の間にフィードルの緑の芝生がちらちらっと見えると、いつもながら本当にわくわくしてきますよね。
 
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でも、私のシートは前にもお伝えしたとおりフィールド席ではなく、
グランドスタンドの上の方の、およそ2千円の安い席。
(フィールドレベルの内野席は3万円から4万円もするんです。)
 
とりあえず自分の席を探しに、エスカレーターで上へ。
メインレベル、テラスレベル、そしてその上がグランドスタンド。
 
55.jpg
 
で席に座ってみてまたびっくり。
グランドスタンドの上の方なのに、フィールドが以前よりずっと近くて、
見やすいんです。
スクリーンやスコアの掲示板も、最新テクノロジーを使っているから、
すごくきれいにみえます。
シートや通路も前よりちょっと広くなった感じがします。
 
そして、野球ファンにとっての聖域でもあるベースボールフィールドは、
芝生が美しく整えられ、その美しい緑と、茶色の土のコントラスト、
そしてその上で躍動する、白いユニフォームがまぶしさに、ぐっときました。
実はこの時点で、まだ雨がかなりふっていましたが、
グランドスタンドの上の方は屋根があるから全然濡れないですんだのです。
下を見ると、4万円の席のお客さん、みんな雨合羽姿で観戦していて、
一瞬2000円でよかった、と思ってしまいました。
 
雨の中で行われた今日のゲーム、
ヤンキース対オークランド・アスレチックスは、なんと延長14回
結局9-7でヤンキースが勝ちましたが、
松井秀喜選手が2回にホームランを打ちました。
 
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1200億円かけたゴージャスなスタジアム。
素晴らしいのは建物やシートだけではありません。
 
たとえば、古いスタジアムの頃は、
お腹がへって何か食べたいな、と思って廊下に出ると、
フィールドは全然見えないし、売店横にあるテレビも古くて写りが悪いので、
ゲームがどうなっているのかわからず、イライラしました。
でも新スタジアムは、フィールドと通路をへだてる壁がほとんどないし、
テレビもプラズマ大画面が、あちらこちらに設置されています。
 
そして、その食べ物を売るお店の数もずっと増えて、
以前のように長い列を作らなくてもよくなりました。
 
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フィールドレベルにあるお寿司のお店、
といっても既にパックに入ったものをオーダーするんですが、
にぎりセットが1500円、
カリフォルニアロールなど巻物が1000円、
おすすめは、レインボーロールやNYロールなど、
オリジナルの巻物で1500円、
 
私はニューヨークロールをオーダーしてみました。
中身は、エビの天ぷら、その上にスパイシーなマグロのたたき、
さらにその上から、タバスコマヨネーズソースをかけていただく、
かなりアメリカンなもの。
 
でも、けっこうおいしかったですよ。
食べていると、通りかかるひとがみんな興味しんしんで、
「どう?スシは、おいしい?」と聞いてきました。
やっぱりみんなお寿司食べてみたいんですね。
 
お客さんたちはみんな口々に。。。
ナイスだわ、
すごく気に入った、ビューティフル!
ゴージャス!
色々な食べ物があって最高。ちょっと高いけどおいしい!
球場スタッフがたくさんいてすごく親切
通路からフィールドが見渡せるのが最高
美しくて広くて居心地良くて素晴らしい!
最後に、子供達二人。
最初の子は、すごく見やすいよ!
そして、
もうひとりは、ビッグスクリーンのテレビがスゴイ! と言っていましたが、
そう、グレートホールには、映画館みたいな巨大なスクリーンがあって、
かなりびっくりします。
 
とにかく絶賛の嵐。
ニューヨーカーはニューヤンキースタジアムに一目惚れの恋におちています。
 
佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy
 

2009年04月16日

4月16日(木)は、アメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です。

 
APRIL SHOWERS BRING MAY FLOWERS
という言い方があります。
4月の雨が、5月の花をもたらす。
 
イヤな事の後には、いい事が待っている。。。という意味もありますが、
この時期のニューヨークは雨ばかり…
 
ニューヨーク4月15日今日のお天気は。。曇り、
昼間雨もぱらつきましたが。。。今はもう地面もかわいています。
最高気温は9度、最低気温2度。
 
なかなか暖かくならない4月のニューヨークですが、
来週はもうアースデー、
 
アースデーのイベント。。。などは日本の方が盛んかもしれません。
でも、最初にアースデーが始まったのは、実はアメリカです。
1970年、西海岸のシアトルで、草の根運動として始まりました。
 
その20年後、1990年には世界141カ国に広がり、
リサイクル運動のきっかけを作り、
翌年の国連地球サミット
さらには1997年の京都議定書へとつながっていったんですね。
 
ニューヨークでは、ターミナル駅、グランドセントラルステーションで、
アースデーイベントが行なわれるようになって、今年で19年目。
フリーコンサートや、エコプロダクツのマーケットを通して、
草の根レベルで、ニューヨーカーにエコを呼びかけてきました。
 
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でも今年は、ちょっとだけ気分が違うのは、
アメリカに新しい大統領が誕生した事と、無関係ではありません。
 
ニューヨークのアースデーをひっぱてきた
エグゼクティブディレクター、パメラ・リッピさんはこう語ります。
 
「みなさんもご存知のように、
アメリカはアースデーの発祥の地にもかかわらず、
国レベルの環境対策では、他の先進国に立ち後れてきました。
でも、オバマ政権の誕生で、まったく事態が変ったんです。」
 
たとえば、二酸化炭素ガスの排出量の目標値は、
ブッシュ政権までは、2050年までに50%削減が目標でした。
しかし今やオバマ政権、2050年までに80%という削減目標。
これはヨーロッパ各国と並ぶ最も高い目標値です。
 
このおかげで、今経営問題に直面しているアメリカの自動車産業は、
経営以上の大変革を迫られているんです。
 
でも、ブッシュ政権時代から、
ニューヨーク市の環境対策は、国の先をいっていました。
 
たとえばブルームバーグ市長は、
PLANYCという総合的な環境対策を打ち出しています。
その一つが、ニューヨーク名物のタクシー、イエローキャブのハイブリッド化
2012年までに、1万3千台、すべてのイエローキャブをハイブリッドにする、
という野心的な目標です。
今のところハイブリッドは1600台。。。
でもハイブリッドカー、運転手さんたちには好評です。
「あれ、あなたの車ハイブリッドね?」と言うと、
「わかる?」とうれしそうです。
ニューヨークのイエローキャブの運転手さんは、車をオーナーからレンタルして
運転しています。
ハイブリッドだと、そのレンタルフィーは少し高いそうですが、
燃費がいいからガソリン代が安くなるし、
何より環境にやさしい、というのがうれしいみたいですね。
でもここだけの話、「みんな日本製のハイブリッドを運転したい」って言ってました。
 
ニューヨーク市のエコ対策、
もうひとつ、ブルームバーグ政権ががんばっているのが、
マンハッタンの中の、サイクリングロード建設。
 
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渋滞の車の間を、ジグザグに走るメッセンジャーの自転車、
あなたもきっと、映画やドラマで見た事がありますよね?
そんな危険な車道から、自転車を守り、
もっとたくさんの人に自転車に乗ってもらおう、と、
最近、自転車専用レーンが目立つようになってきました。
今や、タイムズスクエアの渋滞を尻目に、さーっと自転車でかけぬける事ができます。
おかげでニューヨークの自転車人口は今や100万人、
特に通勤に自転車を使う人は、ここ1年で3割も増えました。
 
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さて、最後に高層ビルが立ち並ぶマンハッタン、
ビルのエコはどうなっているんでしょうか?
 
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アメリカにはエコビルディングの基準値があります。
特に知られているのは、LEED基準で、
ニューヨークにも、このLEED基準に基づいたグリーンビルディングが、
少しずつ建設されています。
 
たとえば。。。以前もちょっと紹介したメッツの新スタジアムが、
グリーンビルディング。
タイムズスクエアのど真ん中、ナスダックの電光掲示板がまぶしいビルも
LEED基準に基づいています。
 
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建築資材からエネルギー効率まで、くわしい基準はまた別の機会にご紹介しますが、
そんな中で、とてもクリエイティブなグリ−ンビルディングもあります。
 
たとえば、ビル内に発電所を作り、発電と同時に出る熱を暖房に使うグリーンビルディング
夜間電力を利用して巨大な氷をつくり、昼間それを溶かして建物を冷やす、
グリーンビルディング。
 
24時間眠らない街、電力をいっぱい消費しているニューヨークですが、
ここ数年、みんながアパートの電球を省エネタイプにとりかえるようになりました。
典型的なニューヨーカー、私の家もついに先日、最後のレギュラー電球が切れて、
めでたく100%省エネ電球となりました。WE ARE TRYING TO BE GREENER!
 
佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy
 

2009年04月13日

4月13日(月)は、ハワイ在住のフラワーリポーター、青木智子さんからの報告です!

本日は、ハワイ在住なんと16年!のフラワーリポーター、青木智子さんにご出演いただきました。
ハワイ島ヒロでは、フラダンスのオリンピックともいえる大きな競技会、メリー・モナーク・フェスティバルが行われています。
今年は4月12日~18日の一週間がフェスティバルの期間で、メインとなるフラの競技会は16~18日の3日間。フラを踊る人なら誰もが一度は見てみたい、そのステージに立ってみたいと憧れる競技会で、日本からも多くの人が訪れます。
    
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↑プアキニキニ レイに使う香りの良い花です。
   
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↑Made in Hawaii ピカケとイリマノレイです。
   
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↑パラパライ カヒコ(古典フラ)を踊る時に、クペエ(手足につけるもの)として欠かせないシダ。

2009年04月09日

4月9日(木)は、アメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYから、やっと花の便りをお届けできる季節になりました!
先週末の暖かさにさそわれて、あちらこちらで街路樹の花が
咲き始めています。。。
 
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街角ではあまり見かけない桜の木ですが、ニューヨークにも桜の名所があります。
ブルックリンボタニックガーデンという、広大な植物園には、
桜が200本以上、しかも40種類のさまざまな桜、さすが植物園です。
で、面白いのは今ここに行くと、大きな旗がいくつも立っていて、
そこにはでっかく”HANAMI”と書いてあります。
 
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そう、ブルックリン植物園では現在、ハナミをプロモーション中なんです。

ここではもう30年以上続いているチェリーブロッサムフェスティバルが、
今年も来月始め2日と3日に行われます。
もともとは桜の季節に、お茶会をしたり、お琴の演奏をしたり、
こぢんまりしたファミリーイベントでした。
 
ところがここ10年ほどのジャパニーズカルチャーブームで、
動員が激増。1日3万人がおしかけるようになりました。
 
イベントの内容も、和太鼓や日本舞踊など伝統文化を残しつつ、
今年はついになんと、コスプレイベントがスタート。
また、日本からのJ-POPアーティストを呼んでほしい!という
ニューヨーカーのあつい希望に応えて、
今年はJ-POPスターの川嶋あいさんが招待されています。
 
そして今年は1ヶ月前の先週から、ハナミを中心にプロモーション中ですが、
各テレビ局がこぞって取材に訪れています。
 
あまりの食いつきのよさに、仕掛けたイベントディレクターもびっくりしています。
SAKURAMATSURIのイベントディレクター、
アニタ・ジェイコブスさんはこのように話されていました。

 「ニューヨーカーはここ10年で、海外の文化、特に日本に詳しくなりました。(スシを食べているだけでじゃなかったんですね。)日本に行く人も増えたから、日本で素晴らしい「花見」を体験した人が、クチコミで広めるようにもなりました。一方で若者や子供たち、アニタさんの娘さんもまだ7歳だけど、すごく日本の事にくわしいそうで、特に彼女はトトロが大好き。多くのアメリカのキッズや若者は、トトロや他のアニメを見て、日本やその文化に興味を持つようになっています。そういう意味で、アニメは日本文化とアメリカ人をつないでいます。」
 
そして、見るだけでなく、彼らは実際にそれを体験できる場所を求めている。。。
そんな若者達が、SAKURA MATSURIに集まって来るんです。
 
ニューヨークのアニメ好きの若者たち、
私のまわりにもいっぱいいます。
そして彼らは、自分たちを「オタク」と呼んでいます。
いったいNYのオタクってどんな連中でしょうか?
 
アニメから入って、あらゆる日本文化に飛び込む若者たち。
中でも自らオタクと名乗る若者たちは本当に元気いっぱいです。
彼らは日本のアニメを見て、マンガを読み、
アニメの主題歌から入って、J-POPファンになる子もいっぱい
コスプレキッズもたくさんいます。
自分でもマンガを書く子、コスプレの衣装をデザインする子。
オタクはどちらかというと、アーティストに近いニュアンスで、
受け入れられています。
もちろん、日本語を真剣に勉強するインテリも多いんです。
 
日本に70年代にたくさんいた、洋楽ファンにノリが似ているかもしれません。
そして、
実は全米リリースが好評のウタダヒカルを支えているもの、こんなオタクな若者たちです。
 
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先日、ニューヨーク5番街にあるコスメチェーンのショップで、
プロモーションイベントが開かれて、私も一応VIPで招待されましたが、
ここにもアメリカンオタクが殺到! 1000人近いファンが集まって、
店内に入りきれないキッズたちが、5番街に行列を作りました。
 
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彼らはヒカルちゃんが英語で歌うずーっと前、
ファーストラブの頃からのファンだったんです。
 
さあこのへんでハナミに話を戻しましょう。
 
オタクな若者も、おスシが大好きな大人も
いっしょに楽しめるのが、NYのハナミ。
 
5月2日、3日には、ブルックリン植物園で開催されるサクラマツリでは、
サムライのパフォーマンスからコスプレパーティ、
川嶋あいコンサートまで、あらゆる日本文化が桜の木の下に大集合します。
そのもよう、そしてNYのアニメファンたちの声は、
その時お伝えしたいと思います。
 
佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy
 

2009年04月01日

4月1日(水)はアメリカ・ワシントン在住のフラワーレポーター、三宮千賀子さんからの報告です!

 
ワシントンは春真っ盛り。
アメリカは春の訪れもダイナミックにやってきます。
ワシントンDC郊外には、春を感じる豊かな自然があふれています。
庭の草木も一気に咲いて、特に赤や白、ピンクのアザレア(日本のツツジが改良されたもので、この時期に美しく咲きます)の光景は見事です。
そして、ワシントンには、桜祭りで有名なポトマックの桜とは別に、知る人ぞ知る、
桜スポットがあります。
それがワシントンDCに隣接するメリーランド州にある、ケンウッドという高級住宅街。
ここは地区の条例で一軒につき必ず一本は桜の木を植えなければならないと決まっています。
どの家も美しい桜の木を持っていて、日本の名所に並ぶ見事なスポットです。
ただ、アメリカでは公共の場でアルコールを飲むことは禁止されているので、
ゴザを引いてお花見という光景はありえません。せいぜい、レモネードかホットドッグを食べる程度。
これは私としては非常に残念だったりもします。
また、日本人が桜を愛でるように、アメリカでとても親しまれている花はハナミズキです。
隣接するバージニア州の州の花でもあるハナミズキは、
この季節から夏にかけて白やピンクに美しく色づきます。

さて、我が家は、ホワイトハウスまで車で約20分の場所にありますが、
野生のシカやキツネ、うさぎが多く出没します。
そのホワイトハウスでは、毎年イースター恒例のエッグロールというイベントが行われることになっています。
これはチケットをゲットした人がホワイトハウスに招待され、
「兎の卵ころがし」などのゲームを楽しむ、というものです。
2年前には並んでチケットを入手して参加できたのですが、
今年はホストがオバマなので、数日前から並んでも、難しいかもしれません。
今年のイベント開催日は4月13日ですが、チケットの発売日は未定のようです。
 
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