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10/27(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

秋が深まるニューヨーク、
来週月曜日はハロウィーン

当日のニューヨークでは有名な夜のパレードが。
この週末はどこもハロウィーンパーティだらけです。

ハロウィーンといえば仮装と決まっていますが、

ハロウィーンの前に既に思い切り仮装をやってしまった人達がいます。
それは、ギークと言われる人たち。

10月13日〜17日、Jacob Javitz Convention Centerという
コンベンションセンターで、4日間に10万人以上を集めた、
NEW YORK COMIC CONVENTION通称コミコン。


日本でいう、東京国際アニメフェアに似ていますが、
アメリカだから中心はアメリカンコミックスやゲームなど。

そこにあつまった人たち、
「ギーク」はいわゆる日本の「オタク」に似ています。


さて、アメリカのオタクたちって、ギークってどんな連中なのか、
コミコンの4日間いったい何をして楽しんだのか?

今日はニューヨークからアメリカ版のオタク、
ギークの祭典コミックコンをレポート!

ニューヨーク・コミコン
ジャビッツ・コンベンション・センターという幕張メッセ級の巨大施設に
今年は去年より9000人も多い10万5千人が押し寄せました。

およそ2000件の販売ブース、
100人近いセレブリティや著者、出版社によるトークショー、映画上映、
300人以上のコミックアーティストによるサイン会、ゲームトーナメント、
コスチュームコンテストやデートショー、クィディッチ大会まで、
ファンにとってのありとあらゆる楽しみが結集!!

そこに集まってくるのはもちろん、GEEK=ギークたち。
ギークは日本のオタクに似ているけれど、
ちょっと違うのはアメリカのギークはコンピューターなどのテックに
めっぽう強いインテリから、コミックやゲームにハマる
日本のオタクと似たタイプまで幅広いこと。

そしてアメリカンギークはギーク同士で集まるのが大好き。
1年に1度何より楽しみにしているのが、コミコンなんです。


まずこの女の子たち、女子6人で「DRAGON AGE」という
人気ビデオゲームのキャラに扮していました。
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「ドラゴンエイジが大好きなのよ。
コミコンではゲームのクリエイターから直接話が聞けるからとても興味深いわ。」
「他のたくさんのコスチューマーにも出会えたし、ネットワーキングにもなるわ」
「コミコンのいいところはコミュニティだからよ。
好きな作品への賞賛と感謝をあらわす機会。趣味が違っても関係ない。
みんなであつまってギーキングできるのが最高なのよ。」

「ギーキング」
好きなゲームやコミック、ムービーについて語り合ったり、
コスチューマー同士で写真をとったり、ショッピングしたり。
多くののギークがこの日のためにためたお金で、
コスチュームやアクセサリー、ビンテージコミックス、
DVD、ゲームなどを買いまくり、中にはサンタのようにな袋や
ふくらんだバックパック姿のギークも多い。

そしてコスチューム。日本でいうコスプレは
スパイダーマンやキャプテンアメリカ、
スターウォーズのチューバッカの間には、スーパーマリオやセイラームーン、
トランスフォーマーのキャラもいます。
今のアメリカの20代の若者はスーパーマリオとセイラームーンで育っているし、
子供たちはトランスフォーマーが大好きなんです。

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そして最近の日本のアニメファンも少数派ですがちゃんとがんばっています。
「ナルト」や「ブリーチ」「VAMPIRE KNIGHT」なんかのコスプレも見かけました。

それにしてもこのコミコン、毎年のように動員が増え続けています。
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「ドラゴン・エイジ」の女子たちも、
「素晴しいと思うわ。以前はコンベンションといえば若い男性だけだったけれど、
今では大人、女性、そして子供たちも混ざって最高の雰囲気ね。」

年々膨れ上がるコミコンの動員、
アメリカのギーク人口の増加と大きな関係があります。

はっきり言って時代はギーク。

ハリウッドムービー、スパイダーマンから
X-MEN、STARWARSもSTAR TRECKも、「TEKKEN」から
「ANGRY BIRD」などのゲームも、
今アメリカでヒットするカルチャーはすべてGEEKYなものばかり。
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さらに象徴的なのは、アメリカのテレビ番組のオスカー、エミー賞を
4年連続受賞しているコメディドラマはBIG BANG THEORY、
その主役はギークたち。
超IQの高いインテリだけど、スタートレックや
アメリカンコミックスにハマっているという設定。

かつてギークといえば、「変わってる、よくわからない」と
学校ではいじめられっ子だった。
ところがそのギーク同士で集まってみたら、実はこんなにたくさんいた。
それにネットという「武器」が加わったおかげで無敵となったギーク文化は、
「ポップカルチャー」と名前を変え、今やハリウッドのスタジオや
大企業も見過ごせないメインストリームになったのです!

GEEK IS COOL!!

先日亡くなったスティーブ・ジョブズもビル・ゲイツもある意味ギーク。
エジプト革命をおこしたのは、ネットサヴィーでインテリなギーク。
今ウォールストリートを占拠しているのも、
ラップトップコンピュータをずらりと並べたギークたち。

GEEK IS POWERFUL!!

まさに時代はギーク!

日本のオタクと同じ、時代を動かして行くのはギークたちかもしれません。

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers