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4月15日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy April from NYC!!
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ヤンキースホーム開幕戦! ヤンキース対エンゼルス

ヤンキースの優勝リングの贈呈式、見ました?
エンゼルスのユニフォームを着た松井秀喜選手が、
元チームメートとファンの熱い歓迎の中で、リングを受け取る姿。感動的でした。

中継のアナウンサーはBITTER SWEETと、と言っていましたが、
あれだけ愛されて、ついにヤンキースを優勝に導いた松井選手が今はライバルチームにいる。
ニューヨークのファンもほろ苦い気持ちをかみしめていました。

ところでセレモニーで手渡されたリング、偽物おもちゃのリングだったそうですね。
元チームメート、デレク・ジーターのいたずらで、
スタジアムの真ん中で、もらった瞬間開けてびっくり! という場面を想定していたのに、
礼儀正しい松井選手は贈り物をすぐにあけなかったから、
あてがはずれてみんながっかり、だったそうです。
いかにも松井選手らしい話、とニューヨークタイムスには書かれていました。
やっぱりそういうところ、日本人ですよね。
開幕早々はじけているのは松井選手だけではありません!


ここ数年日本からやってくるバンドが、どんどん増えています。

そのひとつ、チャットモンチーです!

日本のバンドが何組か集まって、アメリカを数カ所ツアーする、
ジャパンナイトツアーに参加したんですね。

今日はニューヨークのライブシーンの話、
チャットモンチーのインタビューを中心にお届けします。


アメリカには、SXSWフェスティバルという、
毎年3月にテキサス、AUSTINで行われる全米最大の音楽見本市があります。
もう何百というバンドが、街中でライブをやって、
世界の音楽関係者が、これから売れそうなバンドを探しに来ます。

そのイベントのひとつがジャパンナイト。

このフェスティバルの後はツア−を組んで、
ニューヨーク、ボストン、ロサンゼルスなど全米7カ所をまわりました。

今年JAPAN NITEに参加したバンドは、
OKAMOTO’S, OMODAKA, RED BACTERIA VACUUM, JINNY WOOPS
そしてCHATMONCHY
徳島出身の女性3ピースバンド
Eriko (guitar and vocal), Akiko(bass), and Kumiko (drums)


CHATMONCHYは、今回アメリカデビュー
演奏する前から人気ミュージックマガジン
SPIN MAGAZINEに「SXSWフェスティバルで絶対に見逃せないバンドのひとつ」と
いちおしされていました。まさにこれからアメリカで売れそうなバンド! という事です。

このハイプに、プレッシャーはなかったのか聞いてみたところ。。。

いきなり英語で答えがかえってきました。

あきこさんの答えは
「アメリカで演奏する事にプレッシャーはありませんでした。
私たちはシンプルなバンドです。だからシンプルに演奏して、シンプルな反応を期待していました。」

実は彼女達アメリカに来るために、かなり英語の勉強をしたようです。

3人ともそんなに勉強してない! と言いながら、
アメリカ人のメディアとも体当たりでしゃべっていて、
さすがと思いましたね。


さて、初めてのアメリカでのライブ、
自分たちはシンプルなバンドだから、シンプルな反応を期待している、と言っていましたが、
実際お客さんの反応はどうだったんでしょう?

「日本だと曲をすごく知っていてきている人もすごく多いし、
ライブ好きというコミュニティがマイノリティなんですが、アメリカの方はみんなが音楽が好きで、
よかったら前につめてくる、みたいなすごくストレートなリアクションでした。」

そう、ニューヨークのライブのお客さんって、初めて見たバンドでも気に入ると、
すごく盛り上がって応援してくれるんです。
新しいバンドを発見するのが楽しみで、ライブにやってくる人も少なくありません。
ニューヨークのライブハウスは料金がすごく安い($5~$20くらい)だから気軽に見にくる。
そして、せまいライブハウスではお客さんとステージもとても近い。
そういう雰囲気がチャットモンチーとても気に入ったみたいでノリノリでした。

一見かなりかわいい女の子たち。アメリカ人の間に入るとちっちゃく見える3人が、
アメリカのバンドも顔負けにめちゃくちゃハードに飛ばしていくから、
ライブハウスに集まったロックキッズたち、ぶっとんでましたね。
日本の女子のバンドが、アメリカのでっかいお兄ちゃんたちをあそこまで
ノリノリにできるなんて、見ててもうすごく気持ちよかったです。
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彼らアメリカでライブ体験、すごく楽しんでいたし、自信もついたみたいで、
必ず戻って来ると約束してくれました。

最後にバンドのこれからの目標を聞いてみたら、こんなふうに答えてくれました。
 
「3人が健康で楽しく続けられるバンドでありたい。すごく極端に言えば、
やりたいと思う時にやれる曲をちゃんと出せるよう意思表示したり、
これがしたいと健康的に思える状況を自分たちで作れるようにしたい。」

健康的な状況も「自分で作る」
このポジティブな3人のエネルギーは言葉を越えて音楽ニューヨーカーに伝わったと思います。

サウンド的にもアメリカ人にもわかりやすいシンプルなロックサウンドなのに、
こっちに絶対ないタイプのバンドでユニークだし、
演奏はうまいしキュートだし、
どこか飄々とした無国籍なテイストもあって、
アメリカで成功できる要素を持っているんじゃないでしょうか?
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Chatmonchy photo by Mayumi Nashida

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers