6/28(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!
日本から知人が来ていたので、日曜日にセントラルパークに行きました。
ここはマンハッタンの面積の実に6%を占める巨大公園で、
巨大芝生広場がいくつもあります。
その中の中広場、といってもサッカー場10個くらい入る大きさですが、
シープメドウ(羊の牧草地)で、のんびり日光浴。。。と思って行ったんです。
5番街のアップルストアの前の入り口から入って、
ジョギングの人や自転車の人やツーリストや犬の間をてくてく歩いて行って、
草野球場の先の森をぬけるとシープメドウの巨大な緑の芝生が
ぱーっと開けるはずだったのですが、
緑じゃないんです、白っぽいんです。
なななんと、
上半身裸、またはビキニ姿の露出度の高い男女が、
まるでビーチにいるかのように寝そべって日光浴。
その混雑のしかたはまるで、真夏の湘南海岸のよう?
コパトーンのココナッツオイルの香りがただよって来るような?
彼らのまだあまり焼けていない肌にお日様が反射して、
白っぽく見えていたんです。
このシープメドウは別名、マンハッタン・ビーチとも呼ばれるくらい
日光浴の人気スポット。
5番街から歩いて10分ですからね!
ビーチに行く前にここでちょっと焼いておいて、
来週のアメリカ独立記念日には本格的に海に繰り出せ!という感じです。
いっしょに行った知人は「ここまでやるかね」という顔で唖然としていました。
というわけで?今日の本編の話題も「ニューヨーカー、そこまでやるかね?」
ニューヨークという街、今の若者は知らないかもしれませんが、
かつて70年代、80年代は犯罪の巣と言われて、怖い街のイメージがありました。
でも90年代以降、ニューヨーク市の犯罪率は下がり続け、
今では全米の「最も安全な大都市」と言われるほどです。
でも毎年下がり続けていたニューヨークの犯罪率、
去年から今年にかけて20年ぶりに上昇してしまいました。
先週もお伝えしたように、長引く不景気で、
5人に一人が貧困ライン以下で生活している、ニューヨークの現状、
激しい貧富の差ななどが影響しているのは間違いありません。
犯罪率をじりじりっと押し上げている原因の一つが、ガジェット泥棒。
ニューヨークでは、このところiPhoneやiPad、Kindleなどの最新ガジェットが
地下鉄の中で盗まれるというケースが増え続けています。
NYPD(ニューヨーク市警)の発表によれば、
地下鉄のガジェット泥棒はなんとこの1年で4割も増加。
以前はドアの近くに立っている人から、発車間際にばっと奪い取って逃走、
というケースが最も多かったのですが、
最近のターゲットは車内で居眠りしている乗客。
眠らない街ニューヨークは地下鉄も24時間営業。
深夜のガラガラの地下鉄で酔っぱらって寝てしまった客のポケットや
バッグをナイフで切り裂いて、
目的の品を持ち去るというケースが急増中です。
この手口での泥棒は、1年間で17%も増加したそうです。
そこまでやって盗むかね?と思いますよね。やるんですよニューヨークの泥棒は。
しかも今年3月に行った特別防犯キャンペーンでは、
なんと
1400人が逮捕され350人が指名手配。そして押収したナイフは32本。
そんなにいるのかね? とびっくり!です。
NYPDでは、車内で居眠りする時は、
ガジェットを外からわからない場所に隠すようにと呼びかけています。
でもナイフで切られちゃったら終わりですよね。
居眠りしないように。
さあ、ガジェットの次にNYの泥棒が大好きなのは、スニーカー。
こちらはさすがに履いているスニーカーは盗めないので、
ターゲットはもっぱらショップ。
しかも、お店に陳列しているディスプレイーのシューズです。
ニューヨークのスニーカーショップ、
ディスプレーされているシューズはほとんどが、右か左かどちらか片方。
盗んでも、片方だけでは履けないし、売り飛ばすこともできませんからね。
その予防策でもあるんです。
でも最近のスニーカー泥棒はそのへんよーく解ってますから、
こっちのお店で右足、
あっちのお店で左足、
という具合に計画的に盗んでいる。
もちろんサイズやら何やら事前に緻密にリサーチして、
実行しているということです。
SOHOのあるおしゃれなスニーカーショップでは、
片方のスニーカーが年間で50足も盗まれたそうです。
ニューヨーカーの「そこまでやるかね」
前半は犯罪レポートみたいになってしまいましたが、
後半は夏を涼しく過ごすための工コで「そこまでやるかね」
ブルームバーグ市長、
世界の長者番付にのる大富豪で、あのメディアエンパイア、
ブルームバーグLPの創始者、アメリカでは14番目のお金持ちですが、
市長としての年俸は 1ドル。というかなりのユニークさ。
先日もお伝えしたように、ニューヨークを完全禁煙にしたり、
肥満を防ぐためにLサイズの甘味飲料を販売禁止にしようと提案したり、
また進んだなエコ対策でもよく知られています。
そして、かなり強引な性格でも知られています。
ブルームバーグ市長の車、シェビー・サバーバンというSUVです。
スーツでビシっと決めた市長、大事な会見の前に
暑い車に乗り込んで汗をかきたくない、
だからアイドリングしている間にもエアコンをきかせておいてほしい。
しかしそれはとてもエコに悪い。ガソリンを消費しますからね。
そこで市長はこんなアイデアを考えだしました。
家庭用のエアコン、アメリカでは普通の窓枠に据え付けるスタイルのものを、
特注のスタンドに据え付け、市役所の前の駐車場の車のところまで
ゴロゴロ転がして来て、車の窓に一時的に装着、冷気を送り込むことにしました。
長い長い延長コードでつながった、四角い大きなエアコンが
車の窓にへばりついている様子は、かなり珍妙な光景です。
市民は、こんなことをして本当にエコにいいのか?と頭をひねっていますが、
確かに車内はかなり涼しくなるようで、
もしかすると流行るかも?
もしニューヨークに来て、駐車している車の窓に巨大なエアコンがついていたら、
「そこまでやるかね」と笑ってやってください。
佐藤めぐみ
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy