オリンピックも終盤に入って、バンクーバーにも大雪が!
<裏庭のテーブルに、まるでケーキのようにつもった雪>
と同時にニューヨークにも、またまた記録的な大雪が。
48時間後にはなんと50センチもの積雪になりました。
<雪に埋もれたハーレムのストリート&車。>
<まだ降りしきる雪の中、車を掘り出すニューヨーカー。>
ということで今回は私のハーレムの自宅から撮影したモノクロの世界をお楽しみください。
さあそしてオリンピック、
思い出深いシーンがたくさんありました。
カナダの選手、 ジョアニー ロシェット
ショートプログラムの二日前にお母さんが突然亡くなってしまったにもかかわらず、
素晴らしい演技を見せてくれて、終わった瞬間に涙。。。
<タイムズスクエアのジャンボスクリーンに映し出されたアメリカチームへの応援メッセージ>
浅田真央ちゃん
見事はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)はアメリカ人も絶賛で
私もうれしかったです。
Twitterしてたら、あの笑顔だけで追加点! なんて意見もありました。
そしてその宿命のライバルキム・ユナ、
完璧な演技で、 NBCの元プロスケーターのテレビ解説者は、
「私がこれまでに見た中で最高!」と声が裏返っていました。
<オリンピックを独占中継しているのは、ヒットドラマHEROESで知られるNBCテレビ>
ホントに最後まで盛り上がりましたね。
実は、アメリカでも、こんなに盛り上がった冬季オリンピックは
これまでなかったと言っていいくらい。
今度のオリンピックほど、
アメリカ人が一生懸命見たのははじめてかも?
<そのNBCテレビ局の1階にあるショップに並ぶオリンピックグッズ>
かつて90年代のリリハンメルの頃は。。。。
んー、なんかやってるみたいね、
ふーんクリスティ・ヤマグチが優勝したのね、
とりあげられるとしたら、トニア・ハーディングのライバル襲撃事件くらい。
それが長野オリンピックあたりから徐々に変ってきたんです。
今回は、けっこうみんな見てる。
特に、若い子 ウチのインターン10代、20代のアメリカ人も
テレビのレーティングも一時はアメリカンアイドルを追い抜いた、これはすごい事。
いったいどうして?
アメリカはこれまであまりウィンタースポーツが盛んな国ではなかった。
たとえば日本にいると、夏ビーチに行くのと同じ感覚で、
冬はスキーに行きますよね。
広いアメリカではスキーは、南部の州に住んでいたら一生スキーしないかも。
そしてNYは結構雪もふりますが、
スキーはやはり限られた人たち、どちらかというと富裕層のスポーツなんです。
それを大きく変えたのが、スノボです。
スケボーの仲間の新しいアメリカンスポーツに、
みなさんもご存知のスノボのスーパースターショーン・ホワイトが出て来た。
スノボがオリンピック種目になったのは1998年の長野から。
今や、フィギュアスケートに続き、アメリカのオリンピック種目の中では2番目の人気スポーツになりました。
それ以外にもフリースタイルスキーが盛んになって、
ウィンタースポーツ自体が以前よりずっとかっこいいものになってきた。
スキーのゴールドメダリスト、リンジー・ヴォンはスポーツ・イラストレイテッドで水着になりました。スキーのセックスシンボルなんてはじめてです。
そういうアメリカ人の得意な種目が増えたおかげで、
メダルの数も増えて来た。
同時に、アメリカのウィンターオリンピック選手の顔も変って来ました。
かつては白人がほとんどだったアスリート。
ショートトラックのアポロはジャパニーズアメリカン(メダル8個でアメリカのウィンターオリンピアンとしては最多のメダル保持者に。)
スピードスケートのゴールドメダル、シャニ・デイビスは、
冬季オリンピックで優勝した史上初の黒人選手
これは何もアメリカに限った事ではなく、
たとえば日本のフィギュアの選手の層の厚さはアメリカ人の間でも話題になっているし、
今回はキムユナ、そしてアメリカチームの日系人ミライ・ムラノ含めてアジア人が大躍進。
ヨーロッパ人主導だった冬季オリンピック
ずっとグローバルになった。本当の意味で、世界を結ぶイベントになったという気がします。
こんなふうにオリンピックのおかげで、
日本人の活躍がアメリカ中のテレビで流れる今日このごろ
今日もう一人
TOYOTAの豊田章男社長が、リコール問題でワシントンで下院の公聴会で質問を受けました。
800万台のリコールは車社会のアメリカにも大きなインパクト、
日本製品は絶対的な信頼があっただけに、アメリカ人もショックを受けています。
トヨタの車は街中を走っていますが、
日本人の企業リーダーがこんなふうにテレビに顔を見せることはめったにないので、
興味深く見たアメリカ人も多かったんです。
公聴会の直後にアップされたメディア報道、
CNNは日本とアメリカの文化の違い、
アメリカに比べ意思決定に時間がかかる日本とアメリカの
カルチャーギャップを指摘していました。
クリスチャン・サイエンス・モニターは、
今回のことは、クオリティより売り上げ重視という、
アメリカ経済が破綻する理由にもなったウォールストリートのビジネスマインドが
大きくかかわっている、と解説。
トラブルをきっかけに、いい方向に進んでくれることを望むしかないし、
そうなると信じています。雨降って地固まるですよ!
でもここで確実に言えることは、
今日本人は世界から見られています。
世界ナンバ−2のマーケット、文化の発信地、フィギュアスケーターのふるさと。
日本人、外からどう見られているか、気になりますよね。
もちろんそれを知るのも大事なこと。でもこれからは一歩進んで、
いいところも悪いところも含めて。
どんなふうに見せたいか、見てほしいのか、
考えてみたらどうでしょう?
日本を代表してほしいのは、マオちゃんか、コクボくんか、
それとも、カワイイ大使なのか?
あなたはどんな日本人をどういうふうに見せたいですか?
佐藤めぐみ ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers