ハリケーン・サンディーが去り、
大統領選が終わり、
大雪が降り、
マンハッタンは既に平常に戻っていますが、
沿岸部の街ではまだ電気がつかないどころか、
家を失ったり、寒さの中お湯も暖房もない生活をしている人も
まだたくさんいるんです。
それでも季節は駆け足で過ぎ、今日はロックフェラーセンターに、
もうクリスマスツリーがやってきました。
そんな中、今年ニューヨークに来なかったものが2つあります。
ニューヨークシティマラソン、そして
ハロウィーン。
停電と交通マヒの中、
マラソンも
そしてハロウィーンパレードも中止となり、
パーティも多くがキャンセルになりました。
以前もちょっとお話しましたが、
アメリカ人のコスチューム文化はエスカレートする一方です。
それも、映画やゲーム、コミックブックやSF小説などに登場する、
スーパーヒーローやヴァンパイア、ゾンビなど、ポップカルチャーがアツイのと連動。
ハロウィーンに限らず、コスチューム・パーティも大流行。
ヴァンパイア・パーティ、ゾンビパーティ、70‘sファッション・パーティ
そんなポップカルチャーの東海岸最大の祭典が、
ニューヨーク・コミックコンベンション、通称コミコン
イメージとしては東京国際アニメフェアーとゲームショーと映画祭がいっしょになったようなノリ。
今年も11万5千枚のチケットがソールドアウト。
ポップカルチャーファンがおしよせるコミコンに、
今年も行ってきましたのでそれをレポートします!
どこまで行っても人人人のコミコン会場、ディーラールームと呼ばれるエリアは、
見渡す限りモノと人の洪水。ゲーム、SF本、フィギュア、武器、コスチューム。。。
あらら、バックパックをしょったスパイダーマンが歩いて来る!
写真とっていい?と聞いたら、あの定番のポーズをとってくれました。
それにしても軽く1000個はありそうなこのブースの数と種類、はんぱありません。
巨大なコンベンションセンターの中心にはアメリカンコミックスのマーベル、
DCコミックス、レゴのブースも大きい!
レゴで作られたスーパーマンとワンダーウーマンも目立っていました。
ウォーキングデッドというゾンビのドラマの試写会には朝の5時から行列、
スパイダーマンを生んだ伝説のクリエーター、スタン・リーのトークイベントには
部屋に入りきれない人があふれ。。。
日本からのゲストも来ていました。
ファイナルファンタシーで知られる天野喜孝さん、
声優のYu Asakawaさんなどがトークショーやサイン会を開催。
そしてもちろん、コスチューム
ちなみに、コスプレというのは和製英語ですが、
アニメファンの間ではもうCOSPLAYは英語になっています。
さあここで、コスプレのニューヨーカーたちをキャッチ!
「私はバットマンのロビン・ティム・ドレイク。
なぜこのコスチュームを選んだかというと、
子供の頃から読んでいるバットマンが大好きだから。
その中から、ポイズン・アイビーになるかキャットウーマンになるか迷って、
結局ロビンに決めたの。
コミコンの素晴らしいところは、この異常なほどの人の数。本当にすごい!」
バットマン、スーパーマン、キャプテンアメリカ、アヴェンジャーズ、
ワンダーウーマン、そしてスターウォーズのダース・ベイダー、
そして、中にはこんなコスプレ軍団も。。
日本のゲーム、デビル・メイ・クライ4のダンテ、ネロ、トリッシュの
コスプレイヤーたち。
このコスプレにした理由は、世界最高のゲームだから。
今の僕たちがいるのもこのゲームのおかげ! とほめちぎっていました。
女の子が叫んでいたコバヤシーというのはDevil May Cryのプロデューサー、
小林裕幸さんのこと。リスペクトされています!
コスプレイヤーどうしでも、かっこいいコスプレを見つけると走って行って、
「写真とらせてください!」なんて感じで、
本当に楽しいイベントなんです。
11万5千人のギークとオタクで溢れ帰ったニューヨークコミコン
ちなみに、ゲームやコミックスなどのポップカルチャーの熱烈なファンはギーク。
日本のアニメファンは自分たちをオタクと呼んでいます。
でも中にはこれまでのオタクやギークからは考えられなかったような、
こんなアスレチックな人たちもいます
クイディッチ・クラブの若者たち。
ハリーポッターたちがやるスポーツ、クイディッチは
ラグビーとドッジボールとバスケットがいっしょになったようなゲームで、
1チーム7人でプレー。3つのボールを使い、
そのうち1つを相手の輪の中に入れれば得点になります。
クイディッチのワークショップも開催中!
「僕の名前はビクター、ニューヨーク大学NYUのクイディッチ・チームのキャプテンです。
チームを結成して3年目、
メンバーは今6〜70人。そしてトーナメントを組んでいるチームは21チームあります。
今やアメリカ中の100以上の大学、ハーバード、イエール、UCLAなどにもクイディッチのチームがあるんですよ。
インターナショナル・クイディッチ・アソシエーションにも加盟して、
オーストラリア、イギリス、フィンランド、アイスランド、カナダとなど外国チームとも対戦
これからはアジアや日本のチームとも対戦したいですね。」
もちろんハリーポッターのように空は飛べないのですが、
ちゃんとホウキを持ってコートを走り回る、かなりハードなスポーツなんです。
なんとオリンピックの競技にも立候補しているそうです。
スポーツ好きなオタクいうのも、けっこう新しいコンセプトだったりしませんか?
ナルトとバットマンとスターウォーズとハリー・ポッターのファンが、
ポップカルチャーの名のもとに集結するコミコン。
ポップカルチャーの世界は、難しいルールも国境もないワンダーランドなんです!
シェリーめぐみ
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com