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5月21日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

NYはホントに気持ちのいい季節です。
いつもサブウェイにのるところ、一駅や二駅歩けてしまう。。。
そうするとお腹が減る! お世話になるのが、ストリートベンダー=屋台です。


ニューヨークは屋台天国、
特に食べ物は市内に3000台以上のカートが、
角を曲がればそこにいる。。。


映画にもよく登場して有名なのは、ホットドッグやプレッツェルの屋台。。。
でもそれだけではないんです。


屋台フードだけで、朝から晩まで、1週間まるまる過ごせるくらい、
バラエティがあるし、何より安い!


たとえば朝ゴハン、
遅刻スレスレで通勤しても、オフィスビルの真ん前で待っててくれるのが、
ブレックファストのカート。
いれたてのコーヒーと、色々な種類のドーナツとベーグル。
しかもこれが巨大で安い! 1コ1ドル〜1ドル50
コーヒーも同じくらいだから300円でお腹いっぱい朝ゴハン終了。


そのブレックファストカートも朝11時過ぎるとガラガラガラと通りを返って行き、
入れ違いにやってくるのがホットドッグ。
このホットドッグがまたまた味がある。。。
日本で食べるような、プリっとしたソーセージを想像すると、
パクっと食べた瞬間舌を噛んでしまうかも。。。。というほど
フニャフニャっとしていて、ビーフ100%というのはホントか?と思ってしまいますが、とりあえず肉に関してはビーフらしい。。。


アメリカ人なら二口で食べられそうなライトなホットドッグ、
1本だいたい150円くらい。(観光スポットだと倍も高いので注意!)
これにトッピングをのせてもらう。トッピングはタダ。
サワークラウト、キャラメライズド・オニオン、レリッシュと呼ばれるミジン切りのピクルスが一般的、全部のせてもいいんです!
さらにマスタード、ケチャップ、好きなものをかけて食べる!


軽いお昼にもなるし、おやつにも最高!


ブレックファストカート、ホットドッグカートに続いて
年々人気が高まる一方なのが、エスニックフードカート。


特に、イスラム系の人たちがやっているハラルミートのランチカートが、
安くて栄養たっぷりのランチとして、マンハッタンのオフィス街に定着。


ハラルミートというのは、イスラム教の戒律に従って処理した食肉の事で、
イスラム教徒はこれしか食べてはいけないんです。
このハラルミート、特にチキンに辛いスパイスをまぶしてグリルして、ゴハンにのせたものに、
ホワイトソースと呼ばれるヒミツのソースをかけて食べると、これがウマイ!
これで500円だけど、日本人の女の子なら2食分かも?


エスニックカートは他にも、インドのサモサが食べられるカートとか、
本格的なジャーマンソーセージのカート。。。
ここ10年ほどで、ユニークな屋台がどんどん増えています。
さすが移民の街。


安くて早くて美味しくて安い! だけでなく、
ちょっとお値段高めだけど、めちゃおいしい! デザートカート。
ここ数年、すごく注目されています。


ここ数年マンハッタンで大きな話題のデザートトラックを
今日はふたつ紹介しましょう。


まずは、その名も「デザートトラック」
オーナーは、ジェローム・チャングさん、
なんと元、超高級レストラン、ルサークのペストリーシェフでした。
彼が作るデザート、例えばクリーム・ブリュレがたったの500円、
暖かいチョコレートがとろけるダークチョコレートケーキは600円、
ルサークで同じものを食べると3倍はとられます!


このデザートを食べたかったら、
ダウンタウン、イーストビレッジの中心地、
セントマークスに夜行ってみてください。
白いトラックに人だかりがしているので、すぐわかります。


もうひとつは、アイスクリームのトラックです。
ヴァン・リューエン・アイスクリーム
ここのオーナーのベン・ヴァンリューエンさんはまだ25歳の若者ですが、
もともとシェフになるのが夢だっただけに、徹底的にこだわっています。


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たとえば、すべて地元の牧場産のオーガニックミルクを使っていて、
フレーバーは世界各地、たとえばフランスのミッシェル・クルイゼルのチョコレート。
バニラビーンズはバンクーバーでウォッカにつけて熟成させたもの、
ピスタチオはシシリー産、
しかも、素材がいい分お砂糖3割も控えめで、後味すっきり。
10種類のアイスは1スクープ400円、
安くないけど、忘れられない味です!


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実はトラックでアイスを売るのは、アメリカでは珍しくないんです。
白いアイスクリームトラックがオルゴールで音楽を流しながら走ってくると、
子供達が後を追いかける、そんなシーン映画で見たことないですか?


実はベンさんも、最初はアルバイトでそのトラックを運転していました。


「白いトラックのアイスは子供向けだし、トラックもかわいくないから、
それをもっとおしゃれに生まれ変わらせて、大人のグルメアイスを売ろう!
とひらめいたんだ。お店を開くよりずっと安かったしね、」というベンさん。


そして、ニューヨークで初めての、おしゃれなクリーム色のグルメアイスクリームトラックが誕生。
メニューもアーティスティックなイラストです。


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しかも環境にやさしい事も大切というベンさん。トラック、そして他の機材もすべて省エネタイプです。
さらにカップとナプキンはサトウキビの繊維で、スプーンはトウモロコシの殻から作られています。


このアイスを食べたかったら、昼間ファッションの街ソーホーに行ってください。
なんと、ルイ・ヴィトンの前に停まっています。
お店の人もよく来るそうですよ。
マンハッタンの一等地にお店を出そうと思ったら、
ものすごい家賃を払わなければならない。
だから手頃な食べもののお店が足りない、という現状もあるんです。


そんな現状を受けて、
最近の屋台は、元シェフや、本格的にシェフをめざしている人が、
レストランやお店に変わるものとして、
本格的なフードを出すケースが増えてきています。


一方では、失業対策に、もっと屋台を増やそうという
フード屋台の許可証、今市から3000件出ていますが、
申し込みが殺到してウェイティングリスト状態なんです。
この許認可数をもっと増やした方がいいのでは? という論議も、
市議会で行なわれているんですね。


何よりも、春から秋まではニューヨークは外が気持ちいい。
公園やストリートで、歴史ある建物や高層ビルと青空をバックにして食べる
ストリートフード、何よりもごちそうです!

佐藤めぐみ 
ジャーナリスト、プロデューサー
ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。
BLOG:http://ameblo.jp/meguminy