クリスマスパーティシーズン、
今日も知り合いのオフィスのクリスマスパーティに行ってきましたが、
まだ夕方だというのにDJがダンスミュージックをプレイしてて、
みんなワイン飲んで踊りまくっていました。
アメリカ人は本当に踊るの好きです。
もちろん歌うのも好きだから、カラオケレンタルして
カラオケパーティするところもけっこう多いみたい。
かと思えば、
今朝のニュースではハリケーンサンディの被災地で、
まだ暖房のない生活をしている人がいることを伝えていました。
華やかな時期だけに明暗分かれてしまう。。。
ニューヨークではそんなサンディの被災者のためのチャリティコンサートが、
つい先ほどまで開かれていました。
会場は先週ジャスティン・ビーバーを見に行ったマジソンスクエアガーデンです
ただのコンサートではありません。
ラインアップは、ブルース・スプリングスティーン、ボンジョビ、
ローリングストーンズ、ビリージョエル、エリック・クラプトンなど
国宝級アーティストがずらり。
残念ながらチケットはあっという間にソールドアウトしてしまって
買えませんでしたが、でも大丈夫、全米のテレビ37局で生中継
ラジオは全米で800局以上でやはり生中継
outubeなど10以上のメジャーなウェブサイトでもネット中継
さらにアメリカ以外でも100以上のテレビ局で中継され、
世界で20億人が見たと言われている
どんなコンサートだったのか、
なぜこんなすごい事ができたのか?
今日はそれをレポート。
この歴史的イベント121212コンサートのために大集合した
国宝級アーティスト、出て来た順番に
ブルース・スプリングスティーン、
ボンジョビ
ピンクフロイドのロジャー・ウォーターズとパールジャムのエディ・ヴェダー
エリック・クラプトン
ローリング・ストーンズ、
アリシア・キーズ
ザ・フー
カニエ・ウェスト
ビリー・ジョエル、
クリス・マーティン&マイケル・スタイプ飛び入り
デイブ・グロール
ポール・マッカートニー
ダイアナ・クラール
たっぷり6時間近くにわたってライブ!
大御所が揃っただけにお客さんは大人が中心。
チケットの値段も高め、$150-$2500(1万2千円〜20万円)
でもこのラインアップでチャリティだったら高くない?
12月3日のチケット発売日、あっという間にソールドウトしてしまいました。
がしかし結局37のテレビ局ノンコマーシャルで生中継
さらに10以上のウェブサイトでライブストリーミング
どこで見ようか迷うほど。
そして夜7時半、
ステージにブルース・スプリングスティーンが登場して
この歴史的コンサートがスタート。
実は今回最も被害が大きかった場所の一つ、
ニュージャージーの海岸線Jersey Shoreは彼の地元です。
さびれてしまったホームタウンの再生を歌った「My City of Ruins」などを熱唱。
そしてスプリングスティーンがもう一人のニュージャージー出身アーティスト、
ジョン・ボンジョビを紹介して、Born to Runをデュエットしました。
一方音楽セットの間には被災地で生活を立て直そうと
がんばる人々のビデオが次々流れ、被災地への寄付を呼びかけ、
そう、テレソンも同時にやってるんです。
このオペレーターがまたすごい。
コールセンターにはスーザン・サランドンやウーピーゴールドバーグ
ベン・ステラーなんかがあなたの電話に出てくれるんです。すごい!
スプリングスティーンに続いてはピンクフロイドの
ロジャー・ウォーターズと、パールジャムのエディ・ヴェダーの共演セット
さらに今度はボンジョビがバンドで登場、
途中でブルースを呼び出してまたニュージャージー共演
そして前半のハイライトは、
ニュージャージーのワーキングクラスの街で、必死にサバイバルする男女を歌った
ボンジョビの名曲
「希望を失わず生きよう。」 Living on a Prayer.
この曲の大合唱になりました。
さらにかけつけたのは地元アメリカのアーティストだけではありません、
ブリティッシュロックの超大御所たち、
ERIC CLAPTON、Rolling Stones、The Who, そしてポール・マッカートニー。。。
インターナショナルなオーディエンス動員に一役買いました。
このスーパーストーム、ハリケーン・サンディでアメリカ国内で
亡くなった人125人
数百万世帯が数日から数週間にわたり停電
数万世帯が何らかのダメージをうけ、未だに家に戻れない人、
電気や暖房やお湯がない生活をしている人も少なくありません。
被害を金額に直すと6億円近くなります。
2005年のハリケーンカトリーナに続くアメリカ史上2番目だそうです。
そして、今回出演したセレブリティも大きな影響を受けたんですね。
例えば電話オペレーターの一人ベン・スティラーも
9日間電気がない生活だったと語っていましたし、
司会のビリー・クリスタルは最も大きな被害を受けたロングビーチの出身。
ビリー・ジョエルもロングアイランド出身。
それにしてもこれだけのオールスターを集められたのには理由があります。
今回のコンサートの収益金はすべて、
ロビン・フッドファウンデーションを通じて被災地の復興に使われますが、
このロビン・フッドファウンデーションは11年前の2001年、
911の後に行われた伝説のオールスターチャリティコンサート
CONCERT FOR NYCでおよそ50億円を集めたノンプロフィット団体です。
今回もロビン・フッドファウンデーションが母体になっていますが、
これだけスピーディにこれだけのコンサートが実現したのも、
この911コンサートがあったからと言っていいでしょう。
さらに今回コンサートをまとめたのは、
超メジャーな映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン、
マジソンスクエアガーデンのオーナー、ジム・ドーラン、
全米に880局のラジオ局を持つクリアチャンネルというメディア会社。
このプロジェクト、チケットの売り上げだけでもう30億円集めたというからすごい。
さらにテレソン、チャリティグッズ販売、
アーティストグッズのオークション、さらにはライブCD発売。。。
音楽ビジネスのお金儲けの天才が集まってチャリティをやったらこうなる!
というすごい例。
国のや赤十字からの救済がどうしても遅れがち、
物資や仮設住宅もなかなか行き渡っていない現状、
個人やノンプロフィットオーガニゼーションの力が本当に大きい。
そんな中音楽業界が結集したコンサートを、会場以外の
世界のファンに無料で惜しみなく見てもらい、
寄付をつのることで復興に一役買うという、太っ腹なプロジェクト
ロックな国アメリカならでは音楽チャリティ
アメリカも捨てたもんじゃないと思いませんか?
シェリーめぐみ
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com