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6月10日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

SEX & THE CITY見ました?


日本でも大ヒット!

すごく元気にしてくれる映画。

ひとつ質問、

日本の男性のみなさんは見ましたか? 好きですか?

ニューヨークは初日の映画館 9割女性

残り1割の中にもゲイが多かったもよう。


SEX&THE CITYの主役は女4人ですが、
5人目の主役はニューヨークといわれています。

そして、ニューヨークのトレンドとかライフスタイルとか、
「ニューヨーカー」という存在が、
本当にリアルに描かれている。
「これちがうんじゃない」という映画も多いですが、

SEX&THE CITYは、
数あるニューヨーク映画の中で、
ニューヨーカーが本当に大好きな数少ない作品のひとつ。

今日はSEX&T HE CITY2の「ここがニューヨークっぽい!」をレポート。
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まずしょっぱなからゲイ・ウェディング

これはタイムリーですね。
同性婚を認めるかどうかで、ニューヨーク州はまさに今もめてます。
でもニューヨーク市は、「 DOMESTIC PARTNERS」を認めていて、
一部の法律的な権利が主張できるんです。

そして今月から市役所の小さなチャペル、( 映画の1でビッグとキャリーが結婚)
ここで、式をあげられるようにもなりました。

でも今回のウェディングはそんなつつましいものとは対照的。

まず、式の前のウェディングレジストリーからしてゴージャス。
これはゲイ婚に限らずアメリカの習慣。

デパートのウェディングレジストリーでは、
ベッドリネン、キッチン用品、インテリアなど、
カップルが欲しいもののリストを作って
ゲストはそのリストの中から選んでプレゼントします。

高級デパートバーグドルフ・グッドマンのウェディングセクションに4人で行く
シーンがありますが、
このバーグドルフはNYで最高級の、庶民は足を踏み入れるのも
躊躇するようなデパートですから、式の方もどれだけすごいか? と思うと、
バージンホワイトですべてがデコレーションされた会場では、
ゲイの大コーラス隊がお迎え。室内なのに池にはホンモノの白鳥が。。

ウェディングのゲストのライザ・ミネリ
ゲイのアイドル的大御所エンターテイナーが(今年64才!)
ビヨンセのSINGLE LADIESを歌い踊るシーンもニューヨークっぽい!

さらにその後のレセプションは、
ニューヨークで最もヒップな人とセレブが来るエリア
ミートパッキング地区の超トレンディレストラン、「ブッダカン」で撮影

さらに細かいことでは、
ビッグがテイクアウトするのが
新しい高級ジャパニーズレストランだったり「(これは架空)

サマンサのオフィスがタイムズスクエアを見晴らすすごいロケーションにあったり。
カラオケのシーンも出てきます。

シャーロットが子供達のパーティのために大量のカップケーキを焼きますが、
これもニューヨークのママたちの日常。
そしてカップケーキ、ものすごくはやってます。

さらに、もちろん4人のファッション! もうきりがないのではぶきます。
ニューヨークのトレンドがいっぱいの映画ですが、
大切なのは今回の映画のメッセージ

ゲイウェディングでカップルの一人が象徴的な台詞をいいます。
なぜ結婚する事に決めのか? その理由は、
「彼はそのままの自分を受け入れてくれたから」

これがこの映画2のテーマでもありました

そしてまさにニューヨーク的な生き方でもあります。
ゲイでもストレートでも、
「そのままの自分を受け入れてくれる街」がニューヨーク、そして

キャリーみたいにエモーショナルでも、サマンサみたいにやりたい放題で、
「自分むき出し」でも。

「そのままの相手を受け入れる」それが、ホンモノの「愛」ということを、
この映画は改めて教えてくれる。

そこで「TRUE COLORS」が流れてきます。
TRUE COLORS=真実の色、つまり本来の、ありのままの姿、という意味。
これはニューヨーカーで今やレジェンド的な存在、
シンディー・ローパーの1986年の大ヒット。これが今回の映画では印象的に使われています。


話は変わりますが、この映画第二弾、
実はアメリカでは今回思ったよりヒットしなかった、という事になっている。


確かに興行成績1位にはならなりませんでした。

その理由の第一は「新聞やネットの映画評が悪かったから。
それもほとんどが男性が書いたものだったから」

その映画評のほとんどすべてに共通していたのは、
「5人目の主役であるニューヨークがあまり描かれず、主人公たちがアブダビに行ってしまった」

でも、アラブ首長国連邦のアブダビは、
今アメリカやヨーロッパから行く超高級リゾートとして大注目だから、
ちゃんとトレンドをマークしているんですね。

ここで4人は一人ずつ執事がつくホテルに滞在、
らくだにのったりするわけですが、
現代のアラブ女性や男性の生き方なんかも描き出そうとがんばってます。

実は、アメリカは今アラブに興味津々。
もちろんものすごいオイルマネーに目がくらんでるせいもありますが、
911テロ以来、イスラム教への関心が高まったという、皮肉な一面もあります。

ともあれ、今回かなり大人で賢くなった女性たちは、
SEX1ほどの恋愛のすったもんだは起こしません。

人に対して浮気しないかわりに、
ニューヨークからアブダビに一浮気して、ひと騒動ありますが、
最後はちゃんとニューヨークにもどってきます。

それをニューヨークの街はちゃんと
「暖かく受け入れます」

「そのままの自分、相手のTRUE COLORSを受け入れる」
それが今回のテーマ。

そういう私を受け入れてくれる相手に感謝の気持ちがあふれてくるし、
もっと優しくしたくなる。

だから、女性にも、男性にもおすすめ、絶対元気出ます!

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers