GO JAPAN!!
先週のイチローに続いて、
ジャパンがアツい!
オリンピック盛り上がってます!
今日は日本の男子体操、内村航平ゴールド!
水泳も調子いい!
ローカルな話ですが、ニューヨーカーが朝時計がわりに見ているNY1という
24時間ニュースチャンネル、30分に一度スポーツニュースをやりますが、
そこでオリンピックのメダル総獲得数ランキングが出るんです。
ここんとこ毎日、1位中国、2位アメリカ、3位ジャパンです!
日本人はゴールドの数で見ていますが、ニューヨーカーはトータルのメダルで見ているから
ジャパンすごいぞ! とみんな思っている!!
それにしても驚いたことに、アメリカ人も今回かなり盛り上がっています。
というのも、アメリカはオリンピックには盛り上がらない国、と言われてきたんですね。
プロスポーツの国。
アマチュアスポーツは実際に競技する人しか興味がない、
しかも、外国の大会なんて、という人もいるくらい。
毎回メダルをこんなに持って行くせに。。と思ってしまいますが、
日本のように国をあげて盛り上がるような国ではない、はずだったんです。
ところが今回のロンドンオリンピック、おおかたの予想を裏切る現象が起こっています。
今日はニューヨークからオリンピック観戦レポート、
アメリカ人が注目する日本人選手の話題も含めてお送りします。
まずはマンハッタンでランチタイムのニューヨーカーをキャッチ
オリンピック、どんな競技を見ているのか聞きました。
ベンチに座ってサンドイッチを食べていた二人の若い男性、
「開会式とバレーボールを見たよ」
「僕も開会式と水泳、体操も見た。」
次は女性4人組、全員ロシア系ニューヨーカーです。
「水泳と体操を見ています。実は私はニューヨークに住んでいますが、
もともとはロシア出身なんですよ。
ロシアは体操で有名ですが、今回女子はアメリカチームに負けてしまいました。」
「私は男子の体操をみたわよ。日本の男子は銀メダルをとったじゃない!
私はオリンピックの大ファンなのよ。
毎日テレビに釘付けになって全部の種目を見ているわ。
なぜってオリンピックはロシアの伝統だからよ。」
日本もそうなんですよ! といっしょに盛り上がってしまいました。
一方、スポーツメディアはまた違うポイントを見ています。
タイム誌が選んだ世界50人の注目選手たちの中に、たった一人選ばれた日本人が、
内村航平さん。
「世界選手権を3連覇した、たった一人の男子選手、
中国やアメリカのライバル選手たちからも、史上最高の体操選手とレスペクトされている」
と書かれています。
その言葉通り、ゴールドに輝きました!!
もうひとつ、Yahoo Sportsが注目する選手、
馬術の法華津寛さん、
71歳、今回のオリンピックでは最年長の法華津さんは、なんと
1964年の東京オリンピックに出場したこと(40位)
そして44年ぶりの五輪出場を果たした北京五輪では馬場馬術個人で34位、
団体では9位だった、と紹介。
近代5種の黒須成美さん、
東日本大震災で練習場を失い、オリンピック出場も危うい状況だったのが、
韓国のトレーナーが彼女を招待した事が印象的に伝えられています。
そしてもちろん、
サッカー澤 穂希さん
2011年のワールドカップでアメリカを破った日本の女子サッカー選手は
アメリカ人にも衝撃的だった、チームのリーダーとしてロンドンでも
他のエリートチームの中で大活躍するだろうと予想。
次は金曜日、準々決勝でブラジルと対戦!!
さて、
今日ニューヨーカーと話していても感じたのですが、
今回のオリンピック、
アメリカでもかつてない盛り上がりを見せているんです。
例えばオリンピック中継の視聴率、
開会式の視聴率は、96年のアトランタオリンピックを抜いて、
史上最高。
これまで5日間の視聴率平均も、予想を大きく上回る高いレーティングになりました。
もともと北京に比べて20%落ちを予想していたのに、
逆に9パーセントアップ、
結果アトランタに続く高い視聴率になったんです。
みんななぜそんなに夢中で見ているのか?
ドラマがすごいから!
これまで最大のドラマは、アメリカの水泳選手、マイケル・フェルプス、
2000年のシドニーからスタート、アテネ、北京とゴールドを総なめにし、
ついに今回歴代獲得メダル数で、史上最高の19個をクリアできるか?
と、ものすごい煽りでした。
一方でオリンピック選考会から、フェルプス調子がいまいち、とか、
練習をちゃんとしていないのでは? とか言われまくり。
開幕してからも得意種目でなかなかメダルがとれない、
このままでは記録達成も危ういのでは?
と、アメリカ人はみんな、はらはらどきどきしながら毎晩テレビを見まくってしまいました。
そして昨日彼を含むアメリカチームが800メートル自由形リレーで優勝し、
19個目のメダルを獲得した時は、
私たちみんないっしょに、あーよかったーとため息をついちゃいました。
かと思えば、
私たちの地元ニューヨーク、ブロンクス出身、体操のジョン・ロスコー選手、
ブルーカラー地区出身で本人も両親も大変な苦労をしながら体操を続けて、
今回体操個人の決勝まで来ましたが、
本来の力を出し切れず、残念な結果に。
競技はもちろん、こういう一人一人のストーリーがテレビ中継の間に語られるから、
ますます興味深く見てしまうんですね。
このニューヨーカーはこんなふうにコメントしてくれました。
「もちろん私はアメリカ選手を応援しているけれど、
それだけじゃなく、世界中のアスリートを応援しているんです。
一人一人がそれぞれの目標をめざしているのが素晴らしいと思う。
時には負け犬がヒーローに勝つ事もあるしね。」
隣でサンドイッチを食べていた友達に
「大統領候補の演説みたい」と冷やかされていましたが、
確かにこういうドラマはアメリカや日本人だけじゃない、
世界中から集まっているアスリート一人一人にストーリーがあって
たとえば、ものすごく大きな犠牲をはらって子供をジムに通わせたお母さんの気持ちは
万国共通 、心から共感できてしまいます。
スポーツを通して、私たちの気持ちを本当につなげてくれているんだな、と感じます。
もともと国境を越え、政治や宗教の違いを超えて世界が出会うオリンピック。
特にネットで世界がつながった今では、
いっしょに応援している感ももっと強くなって楽しさ倍増!
そしてやっぱり勝った方が楽しいのも確か! GO USA!! GO JAPAN!!
シェリーめぐみ
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com