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2/16(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

What a week!!

先週はニューヨークKISS FMのプロデューサー、
ケン・シモンズといっしょに、グラミー大予想をしましたが、

ブルーノ・マーズが大勝するというケンさんの予想は見事にはずれ、
アデルに持って行かれそう、という私の予感が的中。

しかし、

誰も予想できなかった事が起こってしまいました。。。


ホイットニー急逝。。。

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日本でもたくさん報道されていると思いますが、
グラミー前夜、彼女も出演するはずだった前夜祭パーティの直前に、
会場のホテルの4階の部屋のバスルームで、意識をなくしているのが発見され、
そのまま亡くなってしまったこと、
グラミーはそのまま、彼女を追悼するトーンで始まって、
ジェニファー・ハドソンが「I WILL ALWAYS LOVE YOU」を歌ったこと。
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そのホイットニー、週があけて故郷に戻ってきました。

その故郷というのは、ニューヨークのすぐお隣のニュージャージー、
ニューアークという街。
マンハッタンから電車で2〜30分の距離だから、
東京から多摩川を渡ったあたり、という感覚。

だからニューヨーカーはホイットニーを地元出身アーティストと思っています。
家族が亡くなったような気持ちでいる人もたくさん。。

今日はそんなニューヨークの中でも、
このアップタウンスタジオがある、ハーレムの人達と
ホイットニーについて熱く語ってきました。

ハーレムというのはアメリカでも一番良く知られている、
とても大きなブラックコミュニティ。

20世紀にはジャズがここで栄え、
有名なアポロシアターのアマチュアナイトからは、
スティービー・ワンダーやマイケル・ジャクソンが育った事で知られています。
そしてホイットニーの大ヒット局「Greatest Love Of All」のビデオも、
ここで撮影されました

そして日曜の朝、そのアポロシアターの前には、
入れ替わり立ちかわり人が集まってきていました。
そんな彼らのホイットニーへの思い、
今日はいっしょにシェアしたいと思います。


ニューヨークではホイットニーの訃報が伝えられた直後から、
多くの地元FM局では彼女の曲をプレイし続けました。
R&Bステーションとして有名なKISS-FMではコールラインをオープン。
多くのリスナーがホイットニーへの思いをぶつけ、
家族へのお悔やみのメッセージを伝えた。

ブラックミュージックの拠点、ハーレムのアポロシアターは、

ファサードの電光掲示板に追悼メッセージが掲げられ、
日曜日の朝には地元ニューヨーカーが訪れ、
花やキャンドルも手向けらていました。
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そんなアポロシアターの前で出会ったニューヨーカー、
そして世界中からのホイットニーファンとかわした言葉、
聞いてください。

地元ハーレムに住む24歳のタチアナさん。

「最初にそのニュースを聞いた時、悪い冗談かと思ったわ。
母に聞いたら間違いないって言われて、
悲しい気持ちでいっぱいになった。だってあんなに若くて、
たったの48歳で。
思わす自分の人生のことを考えたわ。
ずっとホイットニーの歌を聞いて育って来たし、
彼女の歌を聞くと子どもの頃を思い出す。
これからも彼女の曲を聴き続ける。
そして彼女の過ちから学びたいとも思う。
もちろん、彼女が達成した素晴らしい事からも学びたいと思っているの。」

ラスベガスから旅行に来ていたエイドリアンさん。

「ホイットニーがキャリアの頂点だった時、
私はティーンエイジャーだったから、とても悲しいわ。
その頃私はホイットニーの真似をして歌って踊ったりしていたの
もちろん彼女みたいに歌えないから、キーをはずしまくっていたけれどね。
色々あったけれど今は彼女が残した素晴らしい音楽の事だけを考えたいわ。」

スペインから来ている大学生の女の子たち
ちょっとカタコトの英語で答えてくれました。

「テレビで見てニュースを知ったわ。
私達ホイットニーが大好きだったから、とても悲しかった。」

そしてこんな方にもお会いしました。
東京から来ている村松さん、ハーレムにゴスペルを聞きに来て、
その足でアポロシアターに来たそうです。
テレビで見て、とても驚いた、寂しいとおっしゃっていました。


そして再びハーレムの地元のお父さん、

「ホイットニーを気の毒に思うよ。
素晴らしい歌を歌うホイットニーはもちろん素晴らしい女性だが、
人間は弱いものだからね。」

そして最後はラブラブのカップル。

「ホイットニーの音楽は本当に素晴らしい。
今日はこれから家に帰って、ホイットニーのCDを全部かけまくるつもり。
もちろんいっしょに歌うわよ。。。♪HOW WILL I KNOW…♪


HOW WILL I KNOWを歌い始めたのに、
彼氏がのってくれないからやめちゃいました。。。


人生の大切な思い出のサウンドトラックを、歌い続けてくれたホイットニー、
まるで家族をなくしたように悲しいけれど、
これからは彼女の歌をもっと聞いて、
素晴らしいホイットニーのキャリアと人生をセレブレートしたい。

日本のリスナーのみなさんも、多分同じ気持ちでしょうね。

それにしても
家族、そして地元の関係者にとっての本当のお弔いはまだまだこれから。
その一つの理由、彼女の死因が、 薬物検査の結果が出ないと確定はできないから。
それはまだ1ヶ月以上先と見られています。

そして葬儀もこれから、
18日(土)ニューアークの ニューホープ・バプティスト教会
(New Hope Baptist Church)でとり行われる予定なんですが、
ここはホイットニーが少女時代にゴスペルを歌って過ごした教会です。


家族と関係者だけでとり行われるという事ですが、
その家族、お母さんはゴスペル歌手として知られるシシー・ヒューストン、
従姉はやはり伝説的シンガーのディオンヌ・ワーウィック
そして関係者の中には彼女が親しかったチャカ・カーン、ケリー・プライス、
そしてジェニファー・ハドソンなどの名前も挙がっています。
素晴らしいゴスペルでの追悼になるんでしょうね。


葬儀が終ると遺産などの問題にもポイントが移って行くんでしょうけれど、
いずれにせよ、ホイットニーの1人娘である18歳の
ボビー・クリスティーナさんには無事に成長していってほしいと願うばかりです。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers