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4月22日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

Happy Earth Day from NYC

NYでもアースデーを明日に控えて。。。
自然のパワーを実感する毎日。。。くしゃみが!
花粉が例年より10日ほど早くピークになっています

そしてヨーロッパでは火山灰。、ニューヨークにも影響が及びました
先週末は1000人が市内のエアポートで寝泊まりしましたが、
ようやく少しずつフライト再開しているようです。

実は今日からスタートした
トライベッカフィルムフェスティバルに招待されているヨーロッパの監督や俳優も、
ニューヨーク入りが遅れたりキャンセルが出たりしています

この、ロバート デニーロ主催のトライベッカフィルムフェスティバル

去年はアカデミー外国語賞受賞「おくりびと」のアメリカ初上映があり、
滝田監督のインタビューもお届けしました。
ただ「おくりびと」の話ばかりで、
映画祭の話をあまりしなかったような。。。?

ニューヨークだからインターナショナルなのに、とってもローカルな映画祭。
トライベッカ・フィルムフェスティバルを今日はレポートします。
                                                                                      
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映画の街といえばハリウッド、
でもニューヨークも負けないくらい映画の街。
ニューヨーク市に出される映画やテレビ撮影の申請は年間3万件
1年365日しかない事を考えると、どれほどのものか想像がつくでしょう?

街中が映画のセット状態のマンハッタンでは、ロケは日常生活の一部、
「ん、またやってるな」という感じなのです。

今日からスタートしたトライベッカ フィルムフェスティバルも、
そんな街のご近所の映画祭感覚。
もちろん主催者ロバート・デニーロ自身、トライベッカ地区の住人です。

もともと911で大きな打撃を受けたトライベッカを復興させよう、
そしてハリウッドとは違う、ニューヨークの映画シーンを作ろうと
2002年に始まったトライベッカ フィルムフェスティバルも、今年で9年目。

今年は。。。44本のワールドプレミア(世界初公開)作品含め12日間に
500本の映画を上映 (今夜は3DのShrek Forever Afterのプレミアがありました) 
およそ35万人の映画ファンが参加


そして.今年の大きな特長は
バーチャルフェスティバル

ニューヨークまで来れない人のために
バーチャルパスを買えば、アメリカならどこからでも
12本のプレミア映画が見られる。
レッドカーペットなどのイベントにもアクセス

そして、世界中どこにいてもアクセスできるフリーコンテンツもあります。

こうしたテクノロジーは素晴らしい
でもトライベッカ フィルムフェスティバルが一番大切にしているものは、
テクノロジーではありません。
主催者であるロバート・デニーロのスピーチです。
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「まずこのフェスティバルをサポートしているみなさんへのお礼の言葉から始めたい。
このフェスティバルが実現できるのも、何千人ものボランティアががんばってくれているから。
そのボランティアも世界23カ国にわたっている。
これから12日間、ニューヨークのみなさんにフェスティバルを楽しんでほしい。
僕も既にドキュメンタリーを何本か見たけれど、素晴らしい作品ばかり。
みなさんからどんな感想が返ってくるか、本当に楽しみです。」

そう、デニーロの言葉通り、このフェスティバルが一番大切にしているのは、人。
作品もそんな、世界の人の生き様や生活を描き出したドキュメンタリーが多い。
もちろん、環境をテーマにした作品もあります。
まさにインターナショナルな街にふさわしい、
世界の人が主役のフェスティバルと言えるでしょう。

実は今回の開会プレス会見のゲストは、2007年トライベッカ受賞作品
「TAXI TO THE DARK SIDE」で、同じ年のオスカーも受賞した
新進のドキュメンタリー監督。アレックス・ギブニーでした。
彼は今年3つのドキュメンタリーをここで発表しています
テーマも、アルカイダから、セックススキャンダルで失墜した
スピッツアー元ニューヨーク知事まで。。。
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911の痛みからスタートしたからこそ
世界の人を結ぶ映画祭にしたい、それがトライベッカ・フィルムフェスティバル


クリエイターたちがとらえた世界の人が発信するメッセージを
とにかく多くの人に伝える
テクノロジーを利用して多くの人とつながる事で
ハリウッドとは違うパワーを持つ

伝えるメディアとしての映画を、ハリウッドとは違う切り口で育てるぞ! という
映画祭の気合いを感じます。

ちなみに、ハリウッド的なド派手な仕掛けを期待して行くと、ちょっと気が抜けるかも。

映画館も街の普通の映画館。
でも毎年感じるのは、例えば平日夜11時からの上映なのに、
誰も知らない外国映画なのに。。。行列ができる

行列のオーガナイズをしているのも映画ファンのボランティア

みんな映画がほんとに好きなんです。
新しいものを自分が一番最初に見たい、という冒険も大好き。

平日の昼と夜11時以降はチケット8ドルという値段もうれしい。(プライムタイムと週末は16ドル)

かと思えば審査員の名前を見ると。。。
Aaron Eckhart, Jessica Alba ,Whoopi Goldberg ,Selma Blair,Brooke Shields ,Alicia Keys….
みんな近所のイベントに歩いて行く気分で参加しまう。

さらに世界のファッションブランド、
シャネルやグッチもスポンサーとしてサポートしています。

そして数々のファミリーイベント
期間中土曜日に行なわれるストリートフェスティバル
地元のファミリーイベントとしてすっかり定着。

そして、車に乗ったまま映画に見られる、アメリカンレトロなドライブインシアター
ハドソン川のウォーターフロントで。。。これが気持ちいい!
今年は懐かしいトム ハンクスのBIGなんかも上映。

本当に色々な顔を持つ
ニューヨークという街をそのまま映画祭にしたようなイベント。

そしてあなたも映画1本見るだけでも、そんな街の映画祭に参加している気持ちになれるんです。
これは楽しい!

もしGW中にNYに来るチャンスがある方はチェックしてみてください。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers