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12月9日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ニューヨークの街、寒さを感じないほど。
クリスマスのイルミネーションが華やかで美しいのはもちろん、
とにかく街が忙しい!!
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5番街、クリスマスショッピングの買い物客で、まっすぐ歩けない。
みんな巨大な紙袋を3つも4つも5つも6つも持ってますからね。

世界中からの観光客も、ドルが弱いからプレゼント買い放題。

先々週はクリスマスショッピングの初日は、
お店が朝4時からオープンとお伝えしましたが、

クリスマス前のデパートは夜の11時や12時までオープン、
クリスマス直前には24時間営業のデパートやモールも。
それでも間に合わず、仕事をぬけて買い物に行く人も少なくありません。
(オフィスでは上司から順番に行く)

ギフトショッピングにかける時間、一人平均10時間だそうです。

いったいなぜみんなこんなに必死にプレゼントを買うのかというと、
それは家族や親戚みんなにプレゼントするから、
一人20個も30個も買う人もいる、というお話もしましたね。

特にこの経済事情、みんなバーゲンを狙って必死!

ではそこでいったい何を買うのか?
今日はクリスマスのプレゼントショッピングについてレポートします。

ニューヨークでは「クリスマスウィンドウ」といって、
各デパートが工夫をこらしたウィンドウディスプレイをします。
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例えばこのSAKS FIFTH AVENUE(サックス・フィフスアヴェニュー)も、
クリスマスの風景が機械仕掛けで動く、とてもメルヘンチックなウィンドー
わざわざこれを見るために、デパートの前には行列が出来ています。
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そしてデパートのファサード、外壁一面にはプロジェクターでたくさんの雪の結晶が3Dで映し出され、それが15分おきに音楽にあわせて踊るんです。
ちょうど今、この音楽にあわせて踊っているところ、
夜になるとものすごくきれいでロマンチック。

そんな中、ショッピングで走り回るニューヨーカー。
10人分、20人分のプレゼントを買うために、まずリストを作ります。
パパにはセーター、ママにはジュエリーやフレグランス、子供達にはおもちゃ
あたりが定番。
トレンドギフトももちろん!
リストの中に一番多い、今年のトレンドギフトのトップ5はこれです。

#5 Apple iPad
#4 Digital Camera
#3 Kindle eBook Reader
#2 Apple iPod touch
#1 Xbox 360 with KINECT Body Sensor

ガジェットばっかり!
他にもフラットスクリーンのテレビ、
テック系以外では、ハリーポッターのお城のレゴ、Lalaloopsyという人形などが
超人気ギフト。

買ったギフトは、クリスマスイブの家族のディナーで交換したり、
遠くの親戚には送ったり。。
もらったギフトはクリスマスツリーの下につんでおきます。

そして、子供達のプレゼントはもちろん、24日の夜中にサンタさんが届けに来ますよね!

それをクリスマスの朝にみんなでいっしょに開けるんです。

1年に1度だけのクリスマス、そこで愛する人の喜ぶ顔を見たい、
その一瞬のために、
みんな今街を走り回っています。

ニューヨークのクリスマス準備が慌ただしいだけでなく、とてもロマンチックなのは、
みんなが誰か大事な人の事を考えているから、かもしれません。

ところで、そんな12月のニューヨークには、
ニューヨーカーが忘れられない大事なイベントがもうひとつあります。

12月8日はジョン・レノンの30回目の命日でした。

彼が撃たれたのはニューヨークの自宅、セントラルパークを見晴らすダコタハウスというアパートメントビルディングの目の前でした。

ちょうど公園を入ったところにある広場に、ストロベリーフィールズという名前が
ついています。イマジンと書かれた石碑もあります。

で、ジョンの命日、
東京では大規模なコンサート、ジョン・レノン・スーパーライブがありましたが、
実はニューヨークではこんなに大きなイベントはありません。

かわりに、ストロベリーフィールズにたくさんの人が自発的に集まってきて、
ギターをひきながらジョンやビートルズの歌を歌って過ごすんです。
ラジオでもジョンの曲が流れ、テレビではドキュメンタリーも放送されました。
一人一人がジョンの思いと夢を改めて確認し、引き継いでいく、そんな1日です。

日本もそうですが、
世界がクリスマスや新年を迎える1年で一番あわただしい季節、
この時期にジョンの命日がやってくるのは、偶然ではありません。

今日のニューヨークタイムスには、
ONO YOKOさんのエッセイがのっていました。

そこにはこう書かれていました。
「"The most important gift we received from him was not words but deeds. He believed in truth and dared to speak up.
ジョンがくれた一番大切なプレゼントは、彼の言葉ではなく行動だった。彼は真実を信じ恐れる事なく言葉で発信しました。」

本当にそうですよね、
でも私たちニューヨーカーの心を強く打ったのは次の1行でした。

「But my memory of us is that we were a couple who laughed.」
でも私の中にある思い出は、私たちはカップルであり、いっしょによく笑ったということです」

短い言葉の中に、ヨーコさんの痛みと誇りが同時に伝わってきました。

いっしょに笑える相手といつまでも幸せに暮らしたい。
それが世界のすべての人の願いだし、それを世界中でいっしょに願うのがクリスマス。

それを私たちに思い出させてくれるのがジョンの命日。
彼が残してくれたプレゼントは本当に大きいと思います。

THANK YOU JOHN AND YOKO, AND HAPPY HOLIDAYS!


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers