« 【Webラジオ】7月21日(木)アメリカ ニューヨーク | メイン | 【webラジオ】7月25日(月)イタリア »

7/21(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

なでしこジャパン、素晴らしいゲームでしたね。
大きな国際試合負けて、これほど悔しがっていないアメリカ人を見たのも初めて
悲劇に見舞われて必死にがんばるなでしこジャパンに感動。
でもアメリカは既に、2012年のロンドンオリンピックで
この借りを返すと宣言してますからね! 楽しみです!


ところであのゲームと前後して、
なでしこジャパンに負けないくらい素敵な日本人女性が
ニューヨークにやってきました!

蒼井そらさん!
Sora_Aoi_sml.jpg
女優でタレントで、なんと中国では
ツイッターのフォロワーが300万人を超えた!

今年も開催された、ニューヨークで唯一、日本の最新映画が見れる映画祭、
ジャパンカッツ・ムービーフェスティバルのゲストで招待されました。
そらさんは「スリーポイント」という映画にご出演、
これがまたいい映画!

この夏もニューヨークからやっちゃう、ジャパニーズムービーレビュー!
そして、
蒼井そらさんの素顔が見えるインタビューもお届けします!

まず、今年もJAPAN SOCIETYで開催された、
ジャパンカッツ・ムービーフェスティバルは、
今年は明日22日までの3週間に、新作邦画32本 、
『手塚治虫のブッダ』
三池崇史監督の『忍たま乱太郎(にんたまらんたろう)』は
日本に先駆けて世界初公開国外でも圧倒的の『GANTZ』などが上映されて、
多くがソールドアウトになりました。

そして、問題の作品、「スリーポイント」もソールドアウト!
山本政志監督は「闇のカーニバル」などの作品で知られる、インディーズの鬼才!
主役は、山本監督の「聴かれた女」にも出演した蒼井そらさんです。


まずニューヨークについて聞いてみました。

「プライベートで2〜3回来ているので、3〜4回目くらいですかね。
ニューヨーク好きですね。もう住みたいです。
元気になると言うか、前に進める感じがするというか、背中を押されるというか。
何を見るわけでもなく、いるだけでパワーをもらえる、とういか
パワースポットという感じがするんです。
セントラルパークに行った時に、馬がいた!というのにびっくりして、
リスとかいる!と思って。すごい最先端なところなのに、
動物がいるんだ、みたいな。リスとか野生なんだ!と思ったりとか。」

実はニューヨークって人も動物なんですよね、とふると、

「わかります、なんかすごく野生な感じがしまでよね」
という返事が返ってきました。

実は映画「スリーポイント」もとても野性的で、そして不思議な映画です。
ThreePoints1.jpg

3つのストーリーが1つの映画になっているんですが、
一つ一つがまったく関係ないし、作り方の手法もまったく違っていて、
え?どうなってるの? と思いつつも引き込まれてしまう。

最初は京都のラッパーたちが主役で、ほとんど即興劇みたいなスタイル。
ThreePoints2.jpg

2つめは沖縄が舞台のドキュメンタリーで、
素手でカニをとるターザンみたいな人や、
アメリカ軍の若い兵士、そして山本監督自身も登場。
tecchan.jpg

これがまた行き当たりばったりの、やたらナマっぽい映像で面白い!
最後の東京のストーリーが蒼井そらさんのドラマで、
現実と虚構の区別がつかなくなってしまうような内容。
これはちゃんと脚本があるけれど、
そらさんの役、主人公のサキというのは多重人格的な性格で、
とても難しそうな役なんですが。。。

「そうですね、多重人格でもなくて、つきあった男の人にあわせていく
という役なんですが、私の頭の中ではパニックだったりしたんですけど。
監督に“これどういう感じなんですかね?”という話をしても、
“あまり考えないで、思ったようにやればいいんだよ”という監督なんで、
そうやっているうちに、出来上がったかなという感じなんですよね。」

最終的にこういう映画になるとわかっていたんですか?

「思ってなかったですね。
監督から“沖縄篇にへんなのがあって、カニとか取ってるから”、と言われて、
どういう事だろう、と思ってたら、沖縄篇に監督が出て来た時にびっくりして、
あ、この隣にいる人があのポスターの人かと思って、
ああ、なんて言う話してるんだろう?大丈夫かな? 
と思いながら見てたら笑いが止まらなくて。
監督いったい何してるんだろう?と思いながら。
スリーポイントとしてどうつながっていくのかとか、
最初なかば不安で見ていたんですけど、監督らしいな、と思う事とか、
監督って幅広いなというか、ドキュメンタリーもこういうふうに作るし、
台本がほとんどないという京都編もああやって自然にできるというか、
人間の色が見えるような作品に仕上がるんだなと思った時に、
すごいなとすごく感じましたね。」


そらさんが言うとおり、バラバラなようで見終わってみると
ちゃんと一貫したメッセージを感じさせるのは、さすがの一言!

ちなみにお客さんはのほとんどは中国系アメリカ人男子、 そして日本人男子、
みんな間違いなく、蒼井そらさん目当てで来ていましたが、
沖縄シーンで意外な日本が見られて面白かったという声も多かったんです。
ThreePoints5.jpg


ところでこの「スリーポイント」の撮影で、そらさんが「もうやめて監督!」と
叫びたかったシーンがあったそうです。

「全部ゲリラ撮影で、大変でした.山本監督は
ゲリラ撮影の監督みたいに言われているので。
スクランブル交差点でのゲリラ撮影は一番大変だったんですけれど、
芝居をしながら歩いて来て、立ち止まって、
車が目の前を通ったらどうしようと思いながら、
“でも今は私はサキ”とおもいながら演じているのがすごく大変で。
もういつカットかかるの? もう信号赤だよ、ねえ見てます? みたいな。
さらには、もういいじゃないですか、もう撮れましたよね? みたいになって、
もうホントここから私を引き上げさせてください!というぐらい、
もうホントにパニックで、キーってなってたんですけど。
やっぱり映像で見た時一番いいシーンだなと思ったんですよ。
もうそれを見たとき泣いちゃって。監督ありがとうございます、
とすごく思いましたね。」


ほとんど台本なし、または台本があってもゲリラ撮影、
低予算のインディーズだけど、作り手、出演者の熱や
気合いがガンガンくる野性的な映画!

そして主演の蒼井そらさんも、 自然体でわが道を行く、かわいさと
野性をあわせもった素敵な女性、

「スリーポイント」は眠っていた野性が目覚める
(ギターウルフの時もそんな話しましたね)見終わった後、すごく元気になれる、
そして生きていくことにたいして、前向きな気持ちになれる、
素敵な映画、おすすめします!

Sora_Aoi2.jpg

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers