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11月18日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

ロックフェラーセンターのクリスマスツリーが先週金曜日にやってきました!
高さ21メートルの巨大ツリー
今月30日に点灯式が行なわれます。

ニューヨーカー、今週当たりからもうソワソワしています。

来週木曜日はアメリカ最大のホリデーのひとつ、THANKSGIVING DAY
感謝祭。木〜日と4連休になります。

感謝祭ってどんな日か?話すと長くなるので来週にしますけど、
クリスマスと違ってコンセプトがハッキリしないから、
日本人にはピンと来ないホリデー。
私もアメリカに来てから、盛大さにびっくりしたくらい。

何より大事なポイントは、このサンクスギビングをきっかけに、
アメリカはクリスマス準備に入る、いわゆるホリデーシーズンの幕開け。
そしてそのまま1年がものすごい勢いで終わってしまう〜というわけで、
サンクスギビングが目前に迫った今週は、
ニューヨーカーはたまった仕事を必死で片付けながら、
「ああ、もう今年も終わってしまう!」という焦りとあきらめと、
ワクワク感がごっちゃまぜになっている、というわけです。

とにかく、今年もシメに入って来ているニューヨークから今日のレポート。
2010年にニューヨークの音楽シーンに確かな一歩を刻んだ、
日本のバンドをレポートします。

BOOM BOOM SATELLITES
ブンブンサテライツ

テクノロックの二人組、
ここ数年フジロック、サマソニにも出てビッグになってきていますが、
彼らの音楽スゴイ! 聞くと体を動かさずにはいられないし、
胸がカーっと熱くなって脳髄までしびれてキモチいい!

実は90年代にはヨーロッパでの方が人気があった。
アメリカでは、2008年のバットマン続編「ダークナイト」のサントラや
今大ヒット中の「SAW 3D」サントラにも曲がはいっている。


10月に全米をツアーしたブンブンサテライト、
中野雅之さん、川島道行さん 二人のインタビューと共にお送りします。

先月23日、タイムズスクエアのベスト・バイ・シアターで行なわれた
テクノの帝王GARY NEWMANのコンサート。
ソールドアウトのコンサートのオープニングアクトをつとめて、
会場をめちゃくちゃ盛り上げたのがBOOM BOOM SATELLITSでした。

このコンサートのレビューはニューヨークのタウン誌や
ウェブサイトなどに掲載されました。
たとえば、ニューヨークで今一番影響力があると言われる音楽ブログ、
BROOKLYN VEGAN(ブルックリン・ヴィーガン)
ここにのるにはただ売れているだけではダメで、
ニューヨークらしいエッジと勢いのあるバンドだけが、ここで紹介される、
本当に音楽好きな人だけが読む、そんなBROOKLYN VEGANに、
BOOM BOOM SATELLITESの大量の写真が掲載されました。

今回の全米ツアーは、BOOM BOOM SATELLITESはまだまだこれから行くぜ!
というインパクトを与えたと思います。

それにしても、日本以上にアメリカやヨーロッパで熱いブンブン、
なぜこんなにウケるのか?
ベースの中野さんがこう答えてくれました。
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中野:アメリカにはないタイプの音楽だから。やっぱり日本人なので、
基本的にロックとかダンスミュージックのミックスだけど、
アメリカにはない繊細なものであったりとか、
それが僕たちの持ち味なんじゃないかな。


そうなんですよね、
西洋人がもともと大好きなロックやダンスサウンドだから、
まずとっつきやすい。

今回ジョイントが実現したテクノの帝王ゲイリー・ニューマンもそうだけど、
ブンブンが影響されたナインインチネイルズのトレント・レズナー
彼はテクノロックのカルト的スターで、
ナインインチネイルズが好きだからブンブンも好き!というファンも多いんです。
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でもそういう影響をうけつつも、
日本人の彼らには、アメリカ人には絶対出せない音が出せる、
それがバンドの個性として輝いているんですね。
日本人らしい音楽、たとえば和楽器を使うから
日本人のサウンドになるわけではないということが、よくわかりますね。

そういえば、
ボソボソしゃべる普段の二人とは別人のようなステージ。
サウンドはハードだけど、ステージングはストイックとも言えるくらいのクールさで、
アメリカのファンに言わせると、
二人のサムライが真剣勝負をしているように見えるそうです。

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ブンブンサテライツ、今回ニューヨークではなんと3回も公演。
前半レポートしたベストバイシアター。
以前お伝えしたNYアニメフェスティバルのオフィシャルコンサートで
パフィーとジョイント。
さらに、カレッジロックの大フェスティバル、
CMJミュージックマラソンにも出ました。

実はアメリカでは、ライブをたくさん、特にツアーしないと売れるようにならない。
テレビに出るだけではだめなんです。
一回だけのコンサートでも歓迎はしてくれるけど、それはただのお客さん。
去年きて、「あ、自分の街にまた今年も来てくれた! すごいショーを見せてくれた」
というのを何度も何度もくりかえしてファンがついてきて、
会場も小さなライブハウスから大きなホールになっていくんです。

しかもアメリカは広いからツアーするのも大変。
日本では飛行機で移動するようなアーティストが、
バスやバンで移動なんてこともざら。
どんなに疲れていてもベストの演奏をして客をのせたアーティストが
リスペクトされる。

日本にいる方が絶対楽なのに、
どうしてもアメリカで演奏したい理由が彼らにはあります。

中野:アメリカのオーディエンスからもらえるものはすごく大きいんです。
日本でアメリカの映画や音楽に影響されて育ってきた自分にとって、
エンターテイメントの中心地でライブをやるということは、
自分が何ができるのかをはっきり確認するする事になるので。
ポジティブなリアクションがあっときに、自分のやってきた事は
間違っていなかったんだなとか、コミュニケートできた事自体が
うれしかったりとか。また自分が音楽を続けて行こうとか、
新しい音楽を作ろうと思わせてくれる。アメリカでライブをするというのは
そういう事なんです。

アメリカのファンからたくさんもらっている、と言っていましたが、
それはこちらのファンも、BOOM BOOMの音楽から
たくさんの何かをもらっているから。

ライブハウスが300件もあるこの街の競争ははんぱありません。
でもだからこそ、ここの音楽ファンに愛されたら本当の本物です


BOOM BOOM SATELLITESがんばってほしいです!
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Photo by Romi Uchikawa
Boom Boom Satellites Stage photo by Mayumi Nashida

佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers