« 【Webラジオ】8月6日(木)アメリカ・ニューヨーク | メイン | 【Webラジオ 】8月10日(月)ベネズエラ・カラカス »

8月6日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!

日本のみなさんはもう海に行きましたか?

私はニューヨークに住んで20年近くなりますが、
来たばかりの頃ちょっとびっくりした事があります。
日本人に比べアメリカ人は泳げない人が多い? 
体育で水泳を教えないし、ふつうの小学校にはプールもありません。
臨海学校など、日本人はやっぱり海が大好きな国民かも?

日本は島国。。。実はマンハンタンも小さな「島」
正確には河口にある中州です。

でもこの周囲はつい15年ほど前までは、
ウォーターフロントは近寄ってはいけない危険な場所でした。

ところが今は、マンハッタンの周囲はかなりの部分が公園に再生。
しかもこの夏、人口ビーチまでできました。しかも世界の金融街
ウォールストリートから徒歩5分。

IMG_0555.JPG

その名もウォータータクシービーチ。

ちょっと変った名前ですが。。。。その由来は後でお伝えするとして。。
さっそく行って来ました。

ちなみにウォール街はマンハッタンの南のはしっこ付近にあるんですね。
ちょっと歩くと、すぐにニューヨークハーバーが見えてきます。
CIMG5325.JPG
IMG_0554.JPG

そこを水にそって少し北に上がると、イーストリバーにつながります。
そして、あの世界で最も美しいつり橋、ブルックリンブリッジ。
その下をゆったりと船が行き来しています。

そんな風景を見晴らす埠頭がピア17
サウスストリートシーポート。
ここはハーバークルーズに出る遊覧船が発着する場所でもあります。
レストランやショッピングモールもあって、
観光客でにぎわっています。


そのピア17の一角に、ありました。
ウォータータクシービーチ。
白い砂をしきつめたビーチは、
お世辞にも広いとは言えないし、水に入ることもできませんが、
一角に古いボートがおいてあったり、
ブルックリンブリッジもすぐ目の前に見えて、雰囲気たっぷり。
しかも、平日の午後なのに、見るからにウォールストリートのビジネスマン、
ビジネスウーマンがいっぱい。。金融関係の会社のパーティの真っ最中でした!


みんなビールやカクテルを片手に、
フィッシュタコスやフレンチフライをつまみながら楽しそうです。
流れているダンスミュージックにあわせてリズムをとっている人もいれば、
上半身裸でベンチに寝転がっている人もいました。
CIMG5313.JPG
CIMG5310.JPG

みんな「初めて来たけど、ここはなかなかいいね」と気に入った様子でした。
最後の女性はロンドンから来ている観光客、
この人は実は東京の六本木が大好きらしいんですが、
みなさんもウォータータクシービーチにぜひ! と言っていました。

ここでは夏の間、夜は毎晩DJが入ってクラブのようになります。
ライトアップされたブルックリンブリッジや、
ニューヨークハーバーの美しい夜景を見ながら、
砂の上で裸足でダンスもよさそうですね。

今すぐビーチに行ってのんびりしたい! という気持ちになりますね。

ちなみにこのウォータータクシービーチ。
変った名前ですが、ウォータータクシーというのは、
ビーチのあるピア17から出ている、水上交通機関の名前です。

そして、今からお話することは、
ウォータータクシービーチでビールを飲んでいるニューヨーカーも
みんな知らない、隠れたニューヨークストーリーなんです。

最初に紹介したように、マンハッタンの周辺は過去20年間に、
ウォーターフロントが再開発されて、公園がどんどん誕生。
それを結ぶための水上交通が、ウォータータクシー。。。なんですが、
このウォータータクシーの社長さん、ただものではありません

トム・フォックスさん、30年以上にわたって、
ニューヨークの公園プロジェクトのリーダーとして働いてきましたが、
この人がいなかったら、マンハッタンのウォーターフロントは公園にならなかったし、
今のように安全にならなかっただろう。。。と言われるくらい
ニューヨークの公園ワールドの影のヒーローです。

マンハッタンのウォーターフロント、
プライムロケーションだから、高層ビルを建ててもっと儲けたい、
というのが普通、でも商業地も大切だけど、それ以上に大切なのは人間の生活、
素晴らしい街には、素晴らしい公園が必要、そうすればもっと人が集まって、
経済も振興する、というポリシーで多くの人を説得したおかげで。。。。

今では、摩天楼の街マンハッタンのまわりには、
びっくりするくらい素晴らしい、静かで美しい水辺の公園が広がって、
ニューヨークはますます魅力的な場所になりました。

そんなトムさんが、ウォータータクシーで行ける
もっと楽しい場所を作ろう、と始めたのが、ウォータータクシービーチ、
というわけ。

そんなウンチクもはさみつつ、
昼間からビールやモヒートを飲みつつ、のんびりする!

働きもののニューヨーカーも、たまには休憩です。
IMG_0557.JPG
IMG_0562.JPG
 
佐藤めぐみ  
ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、
日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、
アメリカのJ-POPファンのためのイベント
「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminy