先週の今日、最高気温マイナス7度でした。
ところが今日、
雨っぽくて曇っていたのに、最高気温15度でした!
もう体がついていきません。
そんな中、インフルエンザも大流行です。
予防接種用のワクチンが不足するほどです。
そんな真冬のニューヨークで、
今週末、とても大事なお祝いがあります。
マンハッタンのターミナル駅、
グランドセントラルステーション。
日本の東京駅のような存在ですが
ここが今度の土曜日で、現在の駅舎がオープンしてから100年を迎えます。
1913年2月2日の午前0時にオープンしたんですね。
記念の式典などが行われる予定ですが、
実はこのグランドセントラルステーション、
100年前の建物がそっくりそのまま残っています。
それがまるで美術館のようにロマンチックなムードをかもしだしています。
ニューヨーカーの自慢のひとつ、私のお気に入りの場所でもあります。
今日はみなさんをこのグランドセントラルターミナルにお連れしましょう。
1913年2月2日にオープンしたグランドセントラルステーション。
9ヘクタールに及ぶ敷地にホームの数44、1日の乗降客70万人というのは世界最大級。
100年を迎えるグランドセントラルステーションは、
ニューヨーカーにとっては特別な駅でもあります。
中央コンコースでニューヨーカーに聞きました。
最初の若い女性、「ツーリストも通勤客もすべての人がここで出会う場所」、
そのお友達は、「美しい駅、特に天井を見上げただけて気分がよくなるわ」
そして次の男性は、「この駅が僕のお気に入りの場所さ」
最後のツーリストの男性は、「この駅が気に入った、とても美しいね」とコメントしてくれました。
本当に美しい駅なんです!!!
古典主義風のボザール様式という建物で、
特に中央にある巨大コンコース、
東西に84メートル、南北37メートルに及び
天井の高さは40メートル。
さっきの女性が、天井が美しいと行っていましたが、
この天井にはまるでプラネタリウムのように、古代ギリシャの星座が描かれています。
コンコースの両側には大理石のバルコニーがあり、
その上の、まるで神殿のような巨大な窓から差し込む光は、
天国からの光のよう。
そしてコンコース中心にある円形の案内ブースも大理石。
その上には駅だから時計がついていますが、
この時計の文字盤は実はオパールでできていて、
時価10億円とも20億円とも言われています。
駅ごと美術館のような、グランドセントラルステーション
こんなに素敵な場所だから、ただ電車に乗るだけではもったいない、ということで、
ハイエンドなレストランやフードマーケットも入って、小さな街のようになっています。
特に私のお気に入りは、西のバルコニーの上にあるマイケルジョーダン・ステーキハウスで、バルコニーからコンコースを見下ろしながらの食事は最高。
もうひとつ、これはまだ1年ちょっと前にできたばかりですが、
東のバルコニーの上には、なんと巨大なアップルストアがあります。
いつ行っても楽しいグランドセントラルステーション。
実はこの駅にはいくつもの秘密があります。
例えば、ここには61番線という、今は使われていないシークレットプラットホームがあって、駅の地下奥深く、近くにあるウォルドロフ・アストリアというホテルの地下まで続いています。
実はこれは1930年代に作られた、ルーズベルト元大統領の専用ホームでした。
ホームからはエレベーターでホテルに続いていて、
専用列車でニューヨークにやってきたルーズベルト大統領が、そのままホテルに入れるようになっていたんですね。
そして、秘密はまだまだあります。
前半にお伝えした、大天井に描かれたプラネタリウムのような星座、
この星座は鏡で写したように逆転して描かれています。
宇宙の外側にいる神様の視点で描いたからと言われています。
もうひとつ、東と西にある大理石のバルコニー、 東の階段の方が西の階段より1インチ狭いんです。
これは未来の歴史学者が見たときに、東のバルコニーの方が後に作られたことがわかるように、という配慮だそうです。
そして最後に、巨大な中央コンコースの南側にはチケットブースがずらりとならび、
その上には発車時刻を知らせる電光掲示板がありますが、
その発車時刻はすべて、実際の発車時刻より1分早い時間になっています。
つまり、1分早く表示しておくことで、
乗客が電車に乗り遅れないように、という配慮がされているんです。
100年の時代を隔てて
さまざまな秘密が隠されているグランドセントラルステーション
いつ行っても、どんなに混んでいても、
この不思議な雰囲気が失われることはありません。
観光コースには入っていませんが、
ニューヨークに来たらぜひ訪れてみてくださいね。