« 【webラジオ】1月31日(木)アメリカ ニューヨーク | メイン | 【webラジオ】2月4日(月)アメリカ・ニューオーリンズ »

1月31日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、シェリーめぐみさんからの報告です!

先週の今日、最高気温マイナス7度でした。
ところが今日、
雨っぽくて曇っていたのに、最高気温15度でした!
もう体がついていきません。

そんな中、インフルエンザも大流行です。
予防接種用のワクチンが不足するほどです。

そんな真冬のニューヨークで、
今週末、とても大事なお祝いがあります。

マンハッタンのターミナル駅、
グランドセントラルステーション。
日本の東京駅のような存在ですが

ここが今度の土曜日で、現在の駅舎がオープンしてから100年を迎えます。
1913年2月2日の午前0時にオープンしたんですね。

GrandCentral_1.jpg

記念の式典などが行われる予定ですが、
実はこのグランドセントラルステーション、
100年前の建物がそっくりそのまま残っています。

それがまるで美術館のようにロマンチックなムードをかもしだしています。
ニューヨーカーの自慢のひとつ、私のお気に入りの場所でもあります。

今日はみなさんをこのグランドセントラルターミナルにお連れしましょう。

1913年2月2日にオープンしたグランドセントラルステーション。
9ヘクタールに及ぶ敷地にホームの数44、1日の乗降客70万人というのは世界最大級。

GrandCentral_8.jpg

100年を迎えるグランドセントラルステーションは、
ニューヨーカーにとっては特別な駅でもあります。
中央コンコースでニューヨーカーに聞きました。

最初の若い女性、「ツーリストも通勤客もすべての人がここで出会う場所」、
そのお友達は、「美しい駅、特に天井を見上げただけて気分がよくなるわ」
そして次の男性は、「この駅が僕のお気に入りの場所さ」
最後のツーリストの男性は、「この駅が気に入った、とても美しいね」とコメントしてくれました。

本当に美しい駅なんです!!!

古典主義風のボザール様式という建物で、
特に中央にある巨大コンコース、
東西に84メートル、南北37メートルに及び
天井の高さは40メートル。

GrandCentral_2.jpg

さっきの女性が、天井が美しいと行っていましたが、
この天井にはまるでプラネタリウムのように、古代ギリシャの星座が描かれています。

GrandCentral_12.jpg

コンコースの両側には大理石のバルコニーがあり、
その上の、まるで神殿のような巨大な窓から差し込む光は、
天国からの光のよう。

GrandCentral_5.jpg

そしてコンコース中心にある円形の案内ブースも大理石。
その上には駅だから時計がついていますが、
この時計の文字盤は実はオパールでできていて、
時価10億円とも20億円とも言われています。

GrandCentral_4.jpg

駅ごと美術館のような、グランドセントラルステーション

こんなに素敵な場所だから、ただ電車に乗るだけではもったいない、ということで、
ハイエンドなレストランやフードマーケットも入って、小さな街のようになっています。

特に私のお気に入りは、西のバルコニーの上にあるマイケルジョーダン・ステーキハウスで、バルコニーからコンコースを見下ろしながらの食事は最高。

もうひとつ、これはまだ1年ちょっと前にできたばかりですが、
東のバルコニーの上には、なんと巨大なアップルストアがあります。

GrandCentral_6.jpg


いつ行っても楽しいグランドセントラルステーション。

実はこの駅にはいくつもの秘密があります。

例えば、ここには61番線という、今は使われていないシークレットプラットホームがあって、駅の地下奥深く、近くにあるウォルドロフ・アストリアというホテルの地下まで続いています。
実はこれは1930年代に作られた、ルーズベルト元大統領の専用ホームでした。

ホームからはエレベーターでホテルに続いていて、
専用列車でニューヨークにやってきたルーズベルト大統領が、そのままホテルに入れるようになっていたんですね。

GrandCentral_7.jpg


そして、秘密はまだまだあります。

前半にお伝えした、大天井に描かれたプラネタリウムのような星座、
この星座は鏡で写したように逆転して描かれています。
宇宙の外側にいる神様の視点で描いたからと言われています。

もうひとつ、東と西にある大理石のバルコニー、 東の階段の方が西の階段より1インチ狭いんです。
これは未来の歴史学者が見たときに、東のバルコニーの方が後に作られたことがわかるように、という配慮だそうです。

GrandCentral_3.jpg


そして最後に、巨大な中央コンコースの南側にはチケットブースがずらりとならび、
その上には発車時刻を知らせる電光掲示板がありますが、
その発車時刻はすべて、実際の発車時刻より1分早い時間になっています。

GrandCentral_9.jpg

つまり、1分早く表示しておくことで、
乗客が電車に乗り遅れないように、という配慮がされているんです。

GrandCentral_10.jpg

100年の時代を隔てて
さまざまな秘密が隠されているグランドセントラルステーション

いつ行っても、どんなに混んでいても、
この不思議な雰囲気が失われることはありません。

観光コースには入っていませんが、
ニューヨークに来たらぜひ訪れてみてくださいね。

GrandCentral_11.jpg