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7/5(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、シェリーめぐみさんからの報告です!

昨日7月4日、アメリカ独立記念日、インディペンデンスデーでした。
1776年7月4日に独立宣言がなされわけですが、
フツーのアメリカ人にとっては、夏のど真ん中のホリデー
家族で庭でバーベキュー、
ビーチに出かけたり、(気温33度で最高の海日和)

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独立心が強いアメリカ人だけになかなか皆で同じことはしませんが、
この日、みんなが必ず見るものがあります。

FIREWORKS!!
25分間に4万発の大花火大会。私もしっかり見ました。
(今年はテレビで。。。去年は6時間埠頭で場所取りしましたが。。。今年は暑すぎてギブアップ)


このアメリカという国、もともと外から入って来たヨーロッパ人が作ったものですが、
今に至るまで移民の流入が続いています。

その移民こそ、アメリカという国を元気に素晴らしくしている原動力なんです。

今日は独立記念日を記念して、
アメリカの移民パワーについて、
移民ジャーナリスト、シェリーめぐみのレポートです。

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独立記念日も全米、そして世界中からの人が大集合! の
世界の交差点タイムズスクエアでブラジル、ベルギー、デンマーク、メキシコ、
そしてもちろんアメリカ各国語で
「独立記念日おめでとう」メッセージを言ってもらいました。(ウェブラジオでチェックしてね!)

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こんなふうに世界中の人が常に移民してきているアメリカ。

どんな人がやってきたのか。。。大雑把ですが、最初に入ってきたのはイギリス人、
そして奴隷として連れてこられたアフリカ系、
19世紀にはドイツ人、アイルランド人、イタリア人などのヨーロッパ系が流入、
20世紀以降は、メキシコ人などのラティーノ、
そして中国などのアジア系も入ってきました。

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その結果、20世紀の100年間で、アメリカの人口は3倍にふくれあがりました。
現在はおよそ3億1千万人、

今は不況もあって人口増加はスローダウンしていますが、
それでも増加を続けているのは、移民のおかげ。
8秒に一人赤ちゃんが生まれるのに比べ、
14秒に一人が移民として入って来ているという数字も。
2010年の移民の数、違法、合法含め、およそ120万人とも言われています 。

そんな移民のおかげで、アメリカは100年前とは本当に変わりました。

特にニューヨーク、この間日本から来た知人といっしょに地下鉄に乗ったら、
「白人がほとんど乗ってないね」と驚かれてしまいました。
そういう事も珍しくありません。

特に1960年代以降大量に流入した、メキシコ人などの、いわゆるヒスパニックが
文化や政治的な面でパワーを持つようになったんです。

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人口比を見てみましょう。
今、全米の人種比は白人64% ヒスパニック16%  黒人13%
アジア系5%

まだ白人が多数派ですが、
これが、 ニューヨークシティになると、
ヨーロッパ系白人が33%、ヒスパニック29%、ブラック26%
アジア系13%

メキシコからの移民が多い西海岸のロサンゼルスでは
ヨーロッパ系の白人30%、ヒスパニック系49%、ヒスパニックの方が多いんですね。
アジアとブラック10%ずつで、
ニューヨークもロスも白人はもう少数派。

ヨーロッパ系白人の比率が減っている理由は、移民だけではありません。
実は2011年の前半に出生した赤ちゃんのうち、
その過半数はヨーロッパ系の白人以外だったんです。

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アメリカ史上初めて、白人の出生数が過半数を割り込んだ、
歴史的な出来事でした。

そんな中で21世紀のパワーと言われているのが、アジア系です。

実はこの不況のせいで、過去25年間移民の主役だったメキシコ人の流入がスローダウン、変わって21世紀の主役になったのは、アジア系です。

2010年、アジア系移民が、初めてヒスパニック系移民の数を超えました。
1年間流入した移民のうち、36%がアジア系、31%がヒスパニック。

前半お伝えしたように、全米のアジア人はまだ5%しかいませんが、
その数は年々増えています。

アジア系の中でも多数派は中国系で23%、続いてフィリピン、インド、ベトナム、韓国、日本の順(7.5%)

人が入ってくれば、食べ物も充実。
ニューヨークで安くて美味しいエスニックフードが食べられるのも、移民のおかげ。

また中国系を中心に、政治的なパワーも高まりつつあります。
ニューヨークでは次の市長選に、中国系アメリカ人が立候補しそうです。

もちろん、今年の大統領選では、アジア系の票の行方、注目されています。
アジア系はどちらかというとオバマの民主党支持という情報もありますが、さてどうなるでしょうか?

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色とりどりの花火のように、カラフルな国アメリカ、
世界中からの人が、それぞれの伝統や文化を大切にしながら、一生懸命働いて、
時にはその文化や宗教の違いで衝突しながらも、
アメリカ人として一緒に力を合わせて生きる、
それがアメリカの一番素晴らしいところだと思います。

私も移民の一人として、
みんなといっしょに、もっといい国にしていくために貢献したいな、と思います。

シェリーめぐみ  
ニューヨーク在住、フリージャーナリスト&プロデューサー。
アメリカを日本に伝え、日本をアメリカに伝える相互プロジェクトを数多く手がける。
J-POPファンのための英語サイトSAMURAIBEATRADIO.com(サムライビートレイディオ)」
ブラックコミュニティと日本をつなぐメディアHARLEM2NIPPON.comをプロデュース。
BLOG:http://megumiradio.com