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11月26日(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポーター、佐藤めぐみさんからの報告です!


NY時間の26日はTHANKS GIVING DAY、感謝祭です。

もともとは、アメリカに移民してやって来た清教徒たちが、
最初の冬を超すのに食べ物がなくて困っていた時に、
ネイティブアメリカンたちに食べ物をもらって助けてもらった、
その感謝をこめたホリデー。アメリカならではの休日。

クリスマス、独立記念日と並んで、アメリカ三大ホリデーと言っていいほど、
大事な休日。4連休です。
今は家族で集まってごちそうを食べる日。
そして家族で集まるために、アメリカ人が大移動します。
アメリカは広い、はしからはしまで飛行機で6時間以上かかる国ですから、
今年は飛行機や車で移動する人トータルで3800万人と言われています。

そして、この日が過ぎるともうアメリカでは誰も働かない、というくらい、
クリスマスモードになっていくんですね。

さて、そんな時期にふさわしく???
先週このスタジオにまた日本から、すごいゲストがストップバイしてくれました。

辻仁成さん、
ZAMZAというバンドを結成。

その初ニューヨークライブの前日に、
スタジオに寄ってインタビューに答えてくれました。

もちろんライブもすごかったです。

今だから音楽をやる! という辻さんのアツイ!インタビュー
2回にわたってお届けします。

80年代にはエコーズでZ00などのヒットをとばし、
その後はベストセラー作家、映画監督としても活躍。

16年ぶりに結成したバンドがZAMZA
メンバーは元エコーズのギターHIROKI、元JUDY & MARYのベースのバンシー、
ドラムのKOHTAという、日本のロックシーンを支える強者たち。

現在本拠地とするパリ、ドイツなどでライブ。
すでに各地ではファンクラブも誕生しているそうです!

そして、ついにニューヨークの伝統のロックハウス
「WEBSTER HALL, THE STUDIO」でデビューライブ。

その前々日にスタジオに立ち寄ってくれました。
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さすがカンロクというか落ち着いた雰囲気の4人ですが、
ステージに上がると、のびのびと超ハイテンションのハードロックをぶちかまし。。。
みなさんもご存知かもしれませんが、
辻さんはステージではスカートをはいたり、ロンゲのかつらをかぶったり。。
いったいこれは? 
エコーズ時代の辻さんを知っているファンもびっくり。

まずはなぜ、このタイミングで音楽を、
しかもニューヨークでやろうと思い立ったのか、
本人に聞いてみました。
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辻「なんでって。。。ずっと小説を書いていたんですけど、
忘れてたんですよね。時間の事も忘れてたし、
小説を書く事に没頭して70册くらい買いて、
ふっと気がついたら、あれ、バンドとうしたっけかな。と思ったら、
ああ、もう解散したんだ、と思って、
とにかく今やらなきゃだめだと思って、パリでライブを始めたんですよ。
そうしたら向うの連中に会って、ライブハウスでやってるうちに、
バンドやりたいな、と思うようになって。
で東京にエコーズのヒロキがいて、ヒロキがJudy & Maryの二人を知ってて、
4人でホテルで会おうよとうことになって、会ったらこれは行けるな、と思って。
で1年半くらい前からレコーディングを始めて、
今年リリース1枚出したら、日本語の曲が少ないんで、逆に日本ではそんなに、
受けないってわけじゃないけれど、日本よりも外国の方が引っかかって来るんですよ。
それでヨーロッパでライブやって、とか、こっちで活動したり、とか、
大きなロックフェスティバルにも出たし。
英語で歌うっていうのは、もう10代の頃からの夢で、
自分たちがアメリカのロックで育ってきて歌謡曲や日本の音楽は聞いてなかったの、
それが今や日本のロックシーンというのは、
自分たちが創設者というわけじゃないけど、
最初の頃の人間になっちゃって、J-ROCKとか今流行ってるんだけど、
やっぱりやりたい音楽はアメリカから習ったし、
自分たちの音楽の方が今は絶対新しいものをもっていると思うので、
逆にアメリカへの恩返しのつもりで、自分たちの音楽を届けなきゃという
気持ちも芽生えてきた。
だから、試してみたいという事もすごくあって、自分たちが育ったアメリカの
音楽のリスナーに、逆に日本で生まれてきた新しい日本のロックを、今だったら、
あの時代だったら届けられなかったけれど、今は日本のブームってこともあるしね。」

バンシー「僕たちアメリカ、イギリスの音楽から影響を受けて、
昔はそのままやってたと思う。でも今はいろいろな音楽を作ってきて、
経験をふまえた上で、影響を受けた音楽に、自分たちが日本人だとかアジア人だとか、
色々な思いをのっけて、演奏できるようになったと思う、このバンドを作って。
このバンドで1年半音楽を作り始めて、“なんかできた!”と思うので。
単純な白人の、こっちの人のロックのコピーではなくて、
それに影響された僕たちが、アジア人として作った音楽
こっちの人にも聞いてもらって、こっちの人が単純に作ったものとは
ひと味違うなということを感じてほしい。」
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マネゴトではない自分たちの音。
その自分たちの音楽をZAMZAはマンガロックと呼んでいます。そのココロは?


辻「ちょうど自分たちのころは、みんな
日本人は教科書見ないでマンガで育ったんですよ。。。ホントかな。
私もマンガでお小遣い消えてましたから。
今世界でマンガになったけど、そのはしりは僕たちの時代だったし、
だからマンガというものへの特別なものがあって
良い意味でも悪い意味でも、マンガに対する考え方があるんですよね。
だから、それの中から生まれてきた人間たちなので、
今こそやっぱりマンガロックなんじゃないかな。と

僕たちは実はもともとマンガ家になりたくて
小学校の頃ずっとマンガを書いてたんですよ。
同人誌も何冊も出して、
だからマンガ書けって言われたら今でも書けるんです。
すっごい大好きなの。
パリの子供達にたまに教えに行く時に、日本語だったり音楽だったり。
その子たちにマンガを書いてあげると、いきなり尊敬されちゃうの。

こないだドイツでライブやった時なんかも、来てくれた子たちはみんな
頭は青とか緑とかオレンジの子たちで、終わった後待っててくれて
すごく好きだ好きだ、貴方たちの音楽は最高だって行ってくれて。
自分たちの持ってた感性がやっと一回りして、
日本発のロックを海外に届けることが出来るようになったんです。」


実は「マンガ」と名乗る理由は、もうひとつあります。
それは、たった今私達の身近で起こっている事と大きな関係があります。
それこそ、ZAMZAの伝えたいメッセージでもある、
そのマンガロックの真髄とは何か?
この続きは来週。。。。

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佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers