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3/8(木)はアメリカ・ニューヨーク在住のフラワーレポータ、佐藤めぐみさんからの報告です!

(今回のブログ写真は震災ボランティアとしてこの番組にも登場してくれた、
NY在住フォトグラファー、佐々カンナさんから特別にご提供いただきました。
カンナさんありがとうございます!)

先週の番組では、ニューヨークでは100以上の団体が大小いろいろな催しをくりひろげる、
とお伝えしましたが、

その一つ
先週もご紹介したTABLE FOR TOHOKU
「食べて買って東北を応援しよう!」が
先週金曜日に行われました。(私もボランティア参加!)
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日本の料理研究家山田玲子さんが、宮城県復興支援センターとコラボして、
東北のおいしいものをたくさん持ってきてくだり、
それを食べたり買ったりしながら、
被災地の現状報告会も開こう、というものだったんですが、

大成功でした!

本当に小さな会場に120人以上のお客さんがつめかけて。。
日本のテレビや新聞はもちろん、
ニューヨーカーが全員見ていると言ってもいいすぎではない、
24時間ニューヨークのローカルニュースステーション、
NY1も取材に来てくれました!
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今日はお約束通り、
イベントのもよう、ニューヨークからお伝えします。


まずは、イベントにかけつけたこのジャパニーズニューヨーカーの声から聞いてください。
ニューヨークの日系メディアで働く山本あきこさんです。

「おいしいイベントだと思います。正直言って色々な件の方がいらっしゃって、復興を応援してくださいとアピールされる事が多いんですね。でもこういうふうに実際ものを食べたり買えたりということはあまりないので、買ってそこの産業がもう一度復興していくということになると思います。」

山本さんが言う通り、会場には東北のおいしいものがてんこもり。
たとえば、三陸わかめ、湯麺(うーめん)、牡蠣ラー油、味噌、味噌チョコ、
そしてあっと言う間に売り切れてしまったのが牛タンでした。
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売っているだけでなく、料理家山田玲子さんによる料理の試食コーナーもたっぷりありました。
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楽しんだのはジャパニーズだけではありませんでしたよ。

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アメリカ人の若者は口々に
「これは海藻だよね? 正直何を食べているのかよくわからないんだけれど、おいしいよ!」
「ハシを使うのがちょっと大変だけと、とてもおいしいね!」

この日のメニューは、すきこんぶとわかめのサラダ、
油ふのいためもの、うーめん、
カキら—油とクリームチーズのディップなど、
食べたものはすぐ買えるから、料理も商品もすごい勢いでなくなっていました。
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イベントを主催、料理もしてくださった山田玲子さんは、
東京で活躍する料理家、メディアにもよく登場しています。
山田先生は福島から東京に集団で避難して来ているファミリーのために、
料理教室を開いたことがきっかけで、被災地とつながりました。
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「一回だけの支援が嫌だったので、続けられることがしたかったので料理教室にしたんです。去年の11月までに3回やってすごく喜んでもらえるのを実感し、食っていいな、食ってこんなに人をつながるんだなと思ったので、何かそこでつなげたい。。。そこで宮城復興支援センターさんに声をかけたところ、いっしょに行くということになったので、今回のイベントに至りました。」

ではなぜニューヨークという場所を選んだんでしょうか?
「ニューヨークからの日本人がたくさん被災地支援に入っていることに気がつき、
どうしてなんだろう、ということですごく興味がありました。
だったら東北のおいしいものをどうやって作るかを教えたいなと思ったんです。」

そうなんです、これまでも番組でご紹介してきたように、この1年間ニューヨークから被災地に
ボランティアなどで出かけた人は私のまわりにも少なくありません。
そしてやはりこのイベントの直接のきっかけになったのは、
そんなジャパニーズニューヨーカーのひとり、
山田玲子さんの長年の友達でもある、ジャーナリストとして活躍する黒部えりさんです。
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「ニューヨークでフェローシップ・フォー・ジャパンという日本支援を続けているグループの1人なんですが、日本に戻った時に南三陸復興市という、南三陸に行ってお買い物をして
復興を応援するというツアーに行ったんです。ニューヨークでもこんな復興市ができればいいな、
と思ったのがきっかけです。

えりさんがニューヨークのコネクションを総動員、とてもおいしいイベントでしたが、
私達参加者の心に残ったのは、食べ物の味だけではありませんでした。
東北の人達の復興にかける熱い思いがあります。

「素晴らしいイベントになってよかったと思う反面、
日本で起こっていることを見て悲しい気持ちにもなった。
まだまだ支援が必要だと感じたよ」
とコメントしてくれたのはニューヨーカーのピーターさん、
イベントの仕掛人黒部えりさんのハズバンドでもあります。
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先週金曜日にニューヨークで行われたイベント「食べて買って東北を応援しよう」
もうひとつの要素は、宮城復興支援センターの所長、茂木ひできさんと
船田きわむさんによる、現状報告でした。
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瓦礫は撤去されたものの、津波にあった場所には建物が建てられないという現状や、
自ら仮設住宅に住みながら支援を続ける女性のインタビューなど、
ニューヨークではまず見ることができない映像とお話に、
会場はしんと静まり返りました。
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おふたりに話を聞きました。

船田「まずはこれほど熱い思いを持った人達がこんな遠く離れた土地にいるということに、非常に感動しました。やはり日本人というのは情が深いというか、義理人情に厚いということが、こんな離れた土地で認識できたということ。そしてニューヨークというのは世界の中心じゃないですか。ここでまだ震災が終っていないんだよ、まだスタートも切れていないんだよ、ということを伝えられた事で、それを理解してくださった方が、例えば今後被災地の商品をスーパーで選ぶ時に買ってくださったり、風評被害を気にしないで食べてくださったりとか。あとは、これから本当に長い時間かかりますから、我々のような支援団体が近くにいたら、
そういった支援団体を支援してほしい。そういったことを伝えられることができたので、
本当にありがたいチャンスをいただいたなと思っています。」

茂木「私達の活動している内容は、食以外にも子供たちの支援、高齢者の支援など、
色々な支援をしていますので、インターネットで宮城復興支援センターということで
検索していただければ、普段の活動内容も出ていますので、ぜひ見てください。」

私達は直接現地に行く事ができなくても、
現状を知る、どんな支援があるのか知ること、
そしてこのイベントのように現地のものを買う、食べる、
それが支援につながる、ということを、
本当に五感で知ることができた、そんなイベントでした。
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宮城復興支援センターウェブサイト
http://www.gakuwarinet.com/ganbaro/

Table For Tohoku 佐々カンナさんによる写真が満載のフェースブックページ

http://www.facebook.com/pages/302-Tabetetohoku/330199013691559?sk


さて来週はニューヨークの311、
私達FELLOWSHIP FOR JAPANと100以上の支援グループによる
追悼式、「TOGETHER FOR 311」のもようも、来週お伝えします。


佐藤めぐみ   ジャーナリスト、プロデューサー ニューヨーク在住、J-POPからベースボールまで、 日本文化がアメリカでどう受けいられているかを中心にレポートするジャーナリスト、 アメリカのJ-POPファンのためのイベント 「SAMURAI BEAT RADIO(サムライビートレイディオ)」をプロデュース。 BLOG:http://ameblo.jp/meguminyFlowers