« 【webラジオ】12月10日(月)ブータン | メイン | 【Webラジオ】12月11日(火)香港 »

12月10日(月)ブータンから菅 茜さんのレポートです

幸せの国・ブータンからレポートを届けてくれたのは
ブータン政府観光局の「菅 茜」さんです。


Qこの時期のブータンのお天気はいかがですか?


この時期は朝晩は0度を下回るほどの寒さですが、日中のひなたは15度ほど。
ブータンは長野県の気候に似ていると言われていて、寒暖の差がとても大きいんです。
面白いのが、ブータンでは初雪の日はオフィスも学校も
「おめでたい」ということで、お休みになるんですよ。
%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%B34.jpg
(晴れ渡る、ピリっと寒いクリアな冬空に映えるヒマラヤ山脈とブータンの寺院)

Q菅さんは、観光局のお仕事をされているそうですが、
 日本から、ブータンに訪れる人は、やはり増えていますか?


そうですね。昨年11月にブータンの国王ご夫妻が日本を訪れたことで
ブータンの知名度が上がり、昨年は1年間で4000名弱だったのが
今年はすでに7000名に到達しそうで、昨年の倍近いお客様がお越し下さっています。
%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%B31.jpg
(2011年11月、福島の被災地にて祈りを捧げるブータン国王陛下、王妃陛下)

Q実際にお越し下さったお客様は何とおっしゃっていますか?


みなさん口をそろえて「昔の日本のようでとても美しい国」、
「ブータンの人々は日本人が忘れかけている伝統や家族のつながりを当たり前のように
大切にしていて本当に感動した」とおっしゃってくださいます。
今、ブータンではFacebookが大流行していて、日本に帰ってからも
ブータンのお友達と交流を続けていらっしゃる方もいるようです。
ブータンの魅力は何と言ってもブータンの人々。
「あのガイドさんや、レストランのおばさんに会いたい」と、
リピーターになる方もたくさんいらっしゃいます。

Qブータンの国王夫妻は、日本にも来ていただいて人気ですが、
 菅さんはお会いになったことはあります?


残念ながら、まだお会いしたことはありません。
ブータンの国王様は田舎の隅々まで足を運んで、国民の声を聞いていらっしゃるので
私の住んでいる首都のティンプーにいつもいらっしゃるわけではないんです。
またブータンは山が多く、交通もまだまだ発展途上。
首都から車で5日以上かかる山奥などにも、国王様はトレッキングで
自分の足で山を登り、みなさんの村を訪れて声を聞かれています。
だからこそ、ブータン国王の信頼はとても厚く人気は絶大。
国内のどこに行っても、国王の写真を家やオフィスに飾っています。

Qそして、ブータンといえば、「幸せの国」と言われますが、
 菅さんは、現地で暮らしてみて、どう感じますか?


もちろんブータン人の方も人間ですから、嬉しい時もあれば悲しい時もある。
こちらで生活していて、ブータン人の皆さんから、「幸せ」の秘訣を学ぶことは
たくさんあり、そのほとんどが、国教である仏教の教えに結びついています。


たとえば、何か悲しいことがあって、ブータン人の方に話すと、
みんな、"just be happy"という。でも、これって簡単にできることじゃない。
でもブータン人のみなさんは、感情をコントロールすることの大切さを知っています。
とくに「怒り」をコントロールするのはもっとも難しいけれど、いちばん大切、とか、
ひとりひとり、実は仏教を個々に解釈していて、日々の生活に取り入れています。


輪廻転生を皆さん心から信じていて、ラッキーなことに「現世」で人間として
生まれたからには、「今」をどう良く生きるか。
短いスパンではなく、来世を考えて生きている。
だから「あ、幸せになろう。いま辛くても、ここで怒ってしまったら、
来世で人間に生まれられない。」と腹をくくれるんです。
%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%B32.jpg
(全ての生きとし生けるものの幸福な来世を祈るブータンの方)


最後に感情をコントロールすることの大切さについて
国王が昨年被災地・福島の小学校でお話されたことを紹介します。


「みなさんは龍を見たことがありますか?私はあります。
龍は一人ひとりの心の中にいます。私たちは人格という名の龍を持っています。
龍は私たちみんなの心にいて、経験を立てて成長します。
だから歳を重ね経験を積むほど、その龍は強くなるのです。
そして感情をコントロールして生きていくことが大切です。
皆さんも龍を大きく素晴らしく大切に育ててください。」


画像提供:ブータン政府観光局


ブータン政府観光局
Web: http://www.travel-to-bhutan.jp/
Facebook: http://www.facebook.com/travelbhutanjp