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10月31日(水)アメリカ・ボストンから井川佳実さんのレポートです

今日はアメリカ・ボストンからのフラワーレポートです。
フラワー・レポーターをつとめていただくのは、
ボストンでマーケットリサーチ、通訳などのお仕事をされている
「井川 佳実」さんです。


●大詰めを迎えたアメリカ大統領選挙。

日本では国民投票で総理大臣を選ぶことがないので、大統領選挙の盛り上がり、
一大イベント感が毎回イマイチピンとこないのですが・・・現地はやはり盛り上がってる?
アメリカ人の間では、選挙はもちろん一大イベント。オフィスでも、友人とでも、家族とでも、頻繁に話題にあがります。TVの討論会はもちろん必須。私のルームメートは最初から最後までかじりつくようにずっと夜中まで観ていました。



●今回の選挙戦では、「インターネット」や「ソーシャルネットワーク」が
キーポイントとなっているようですが??

一般人のインターネットでの参加ですが、もちろんソーシャルネットワークを上手く活用できるかどうかというのは昨今の大統領選において大事なポイントになるようです。
Obamaのfacebookには家族との団らんの写真など、プライベートでの生活感の暖かさを打ち出していますし(庶民感覚に訴えるよう)、またロムニーの女性に対する失言を批判する派から、Binders Full of Womenといった、彼を揶揄するページも出てきています。
facebookではコネクションを通じて各候補に対するポジティブ/ネガティブ広告をshareすることがとても容易ですし、ソーシャルメディアは一般人が元手をかけずにいとも容易に影響力を持つことが出来るという意味で非常に面白い選挙戦略になっていると思います。



●ソーシャルメディアの影響、具体的にはどんなものが?

今回、ソーシャルメディアの影響で面白いものといえば、やはりロムニーの"Binders Full of Women"だと思っていまして、彼のMA州知事だった時のそのオフィスでの女性雇用率の低さを言い訳するような演説から(すなわち、彼の部屋には雇用するつもりの、女性の履歴書で埋められたBinders of Womenがあったのだというもの)、これを皮肉ったようなメッセージがあちこちで見られます。
アマゾンのバインダー購入欄にもこのロムニーの発言をもじったようなものがありますし、
ハロウィンの仮装でもバインダーの紛争をして、中は女が入ってるのよ、でも私一人だけど、という
メッセージを送っているものがありました。一般人がこれだけ反応が早く色々もじるようなメッセージを送ることができるのは、ソーシャルメディア、インターネットの恩恵であることは間違いなさそうでしょうね。

また、お祭り好きのアメリカ人、家族間でもロムニーの面白い風刺写真を見つけたら(ロムニーがバインダーに入っているというもの)、E-MAILで送りあったりもしています。
こういう選挙ノリは、日本では見られない盛り上がりですね。

ソーシャルメディアがどれだけ有権者の、各候補に対するデシジョンに関与できるかといえば、
大抵の場合は実際のディベート、スピーチを聴いて判断するものだと思われますが、
18歳から20歳の層で新聞やTVを真面目に見ない層には、ネットへの露出が選挙への関心を
呼び起こす為にも有効なのかも。