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9月10日(月)カナダ・トロントから瀬戸山久子さんのレポートです

トロントでは、現在、“世界三大映画祭“の一つと言われる
「トロント映画祭」が開催中です!

9月6日から16日まで行われる、この映画祭では、
およそ300本の映画が上演されるそうですよ。

今日は、そのトロントから、カナダにお住まいになって41年と言う
瀬戸山久子さんが、レポートを届けてくれます。


Q「トロント映画祭」についてですが、どのような作品が上演されるんでしょうか?


日本からは「テルマエ・ロマエ」が上演になっています。
 他にも北野武監督の「アウトレイジ ビヨンド」や、
 内田けんじ監督の「鍵泥棒のメソッド」、
 タナダユキ監督の「ふがいない僕は空を見た」など7作が出品されています。
 世界各国からは約60カ国から300本以上の作品がトロントに来ています。
 
 
 このところ、トロントのシアターやホールでは朝から晩まで上映されていて
 盛り上がっています。


Q映画祭は開催されたばかりですか?
 

 そうです。6日から開催されていて、16日までの10日間の開催です。
 北米の人々にとっては映画は最大の娯楽。
 セレブを間近で見られるガラ上映はたまらないということで
 チケットを取るのも困難になっています。
 この期間にあわせてお休みをとるという人もいます。

 

Q「ピープルズ・チョイス・アワード」というトロントならではの
 ユニークな賞もあるんですよね?

 
 はい。これは観客の投票によって賞を決めるというものです。
 過去の受賞作品では、日本の作品では2003年の北野武監督の「座頭市」。
 昨年は、レバノンの女性監督が戦争の混乱を描いた「Where do we go now?」が受賞。
 この賞はアカデミー賞の前哨戦とも見られています。


Q今回の受賞候補の作品は?
 

 1979年にイランのアメリカ大使館で起きた人質事件を題材とした政治スリラー
 「アルゴ」、トム・ハンクスとスーザン・サランドンが共演する
 「クラウド・アトラス」が注目されています。


 トロント国際映画祭は経済効果1億7000万ドルといわれ、
 ベルリン、カンヌに次ぐ規模を誇る映画祭と自負しています。

 
Q世界初上映という作品もたくさんあるんですよね?


 今回も北米初・世界初といった作品が多いです。
 日本からも「テルマエ・ロマエ」の阿部寛さんが来られ
 ガラ上映では阿部寛さん、上戸彩さん、脚本家や原作者の方が
 スピーチをされましたが、中でも阿部寛さんのスピーチは英語も素晴らしく
 トロントの人たちにとても受けていたようです。

 この作品は古代ローマと現代の日本の浴場・トイレの文化を描いていますが
 トロントの人たちにとっても日本のトイレ文化は興味深いんです。
 ウォシュレットや音楽が流れたり、芳香剤が置いてあるといったものは
 トロントの人にとっては驚きの文化です。

 
 トロントはとても楽しい街。
 映画祭から秋の風景が始まり、これから本格的な紅葉シーズンを迎えます。