ベネツィアの2月といえば・・・そう、ヴェネツィアのカーニバルの時期ですね。
仮面を付けた幻想的なお祭り。
今年も、多くのお客さんで盛り上がっているそうです。
そんなヴェネツィアからレポートを届けてくれるのは、
ヴェネツィアにお住まいになって、17年。
現地で、日本語の先生をされている「中村 美津子(なかむら みつこ)」さんです。
Q2月といえば、カーニバルの時期ですよね?
まず、開催期間を教えていただけますか?
⇒開催期間 2月11日から21日まで
Qということは、カーニバルもそろそろ終盤?この時期の街の雰囲気はいかがですか?
ちょうど最後の週末になっているので、かなり沢山のお客様がいらしています。
土日はお天気が良かったですが、昨日の夜からお天気がちょっと悪くなってきました。
街全体がカーニバルの会場になっていますので、雨などが降るとカーニバルの衣装を着た人たちは歩きにくかったりもします。
Q今年のカーニヴァルは、どんなテーマで行われているんでしょう?
⇒今年のヴェネツィアのカーニバルのテーマは「La vita è teatro, tutti inmaschera.」です。
17~18世紀のヴェネツィアには25以上のTEATRO(劇場)があり、質の高い芸術の街として各国の文化人を魅了してきました。カーニバルのこの時期、サンマルコ広場にも大きなオペラの劇場が設置されそこで毎日色々なイベントが催されています。
Qヴェネチアのカーニバルでは、そもそもなぜ仮面を付けるんでしょうか?
⇒昔は貴族と一般庶民がカーニバルの時のみ仮面をつけることにより互いの身分を隠し
て、合流して楽しめるという意味がありました。つまり本来の自分ではないもの
に、その時だけなれたのです。ですから今年のテーマはそこに焦点をあて、人生を劇
場にたとえ、仮面をつけるという事や、自分が今つけている仮装を通して新しい自
分を発見したり、演じようと言う意味があるのです。
Qいろいろな国や街でカーニバルがありますが、ベネチアのカーニバルと他のカーニバルとの違いというと、どんなところでしょう?
⇒他の国のカーニバルとヴェネツィアのカーニバルで大きな特徴の違いがあります。
それは誰でもが自由に参加し、自分が主役にも成れるという点です。特に決まった特
定の参加者のパレードなどはありません。ですから自分で趣向を凝らしてきている
参加者もカメラを持って他の参加者の写真などを撮ってるかと思えば、カーニバルの
事を知らないできた観光客も仮面を買ってつけたり、顔にカーニバル仕様の化粧
(ペイント)をしてもらたり、マントを羽織ったりするだけでもうしっかり主役になれ
るのです。
もちろん長い間準備をし、それなりにお金をかけている人もたくさんいますが、みん
ながマスクをして本来の自分ではないものになる疑似体験、いわゆるコスプレでの
恍惚感みたいな体験ができるのが。このヴェネツィアのカーニバルなのです。
この時期のヴェネツィアにはそんな不思議な体験が簡単にできるマジックのような雰
囲気が漂っています。
ですから思い切り着飾って、マスクをつけてオペラの舞台に立って、普段の自分とは
違う自分をみつけてみませんか?
ヴェネツィアのカーニバル2012年の正式サイト
http://www.carnevale.venezia.it/index.php