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1月24日(火)のフラワーレポーターは韓国でコーディネーターをされている「鄭 慈卿(チョン・ジャキョン)」さんです!

◆ソウルのお天気、やはりとても寒い?!


毎日とても寒い日が続いています。
ずっと寒くて今朝もマイナス12度で、昼もマイナス4℃でソウルは真冬な感じです。


◆日本ではセンター試験もありこれから受験シーズンですが、お隣韓国はいかがでしょうか。


韓国では毎年11月の中旬に受験テストを行います。
その結果が出ると高校3年間の成績と合わせて大学に受付をします。
成績と面接などで合格者を発表します。
韓国の学期は日本より1ヶ月早く始まるので3月からです。そして今はほぼ大学が入学決まっています。

◆学歴社会で、日本より厳しいといわれる韓国の受験事情・・・


そうですね、韓国の教育熱は世界一だと言っても言いすぎではないほど、確かに学歴社会です。
親世代は良い大学を卒業したら良い職業をもらえるという考え方を持っていますので、とりあえず子供を良い大学に入らせるが大事だと思っています。やはり受験って一生を決める大切なきっかけだと考えている人が多いですね。


◆受験が厳しい背景や、韓国ならではの教育システムを具体的に教えてください。


受験がきびしくなった背景には多分歴史的なことも一つの原因であるのではないかと個人的には持っています。
朝鮮時代とか大昔から韓国は武者より学者を優待した文化がありました。
そして、1950年に戦争が起こって、戦後に韓国は本当にまずしい環境でした。勉強したくても仕方がなくてあきらめた人も多かったし、結局社会をリードする人は知識のある人、勉強できる人、つまり大学を卒業して成功した人だと思っていたのかも知れません。


まず貧しい環境から逃げださかればならないと成功できないと思っていて、そのためには大学に入って色んな知識を学ばないといけないと思っていました。
それでその文化と考え方が今まで自然につながっていて、今の学歴社会のベースになっていると思います。


良い大学に入るためには学生一人ではできないですね。親のサポート無しには難しい時代になりました。大学の合格率の高い塾はお母さんたちのコミュニケーションでその情報をもらえるし、そのような塾に入るためにはテストがあって、その中でもレベルによってクラスが分かれています。
もちろん人気の塾は高いですので、お父さんはもっと稼がないといけませんし、韓国での受験は学生と家族が一緒に力を合わせてやることだと思っています。高校3年生のいる家は子供が中心になる1年を過ごしますね。


◆どんな合格祈願グッズがあるのですか?日本と違う点など。


食べ物だとやはり韓国のあめですね。韓国では貼ると意味と合格の意味が一緒です。それで、ベタベタとすると言うか、もちもちする食べ物を挙げる習慣があります。それでお餅も人気です。
その他、面白いグッズだとトイレットペーパーとかフォークなどもあります。
これも韓国語のニュアンスですけど、トイレットペーパーはよくほどくために、そしてフォークはよく当てるためにプレゼントします。フォークの場合は知らない問題に場合の運を呼ぶためです。


日本と違う点は授業の後に夜遅くまでやる自律授業があります。深夜まで学校で自分で勉強
する時間で、韓国の高校生は1日の多くの時間を学校で過ごしています。私が高校生の時も担任先生に「行ってきます」という挨拶が流行っていました。


◆試験当日は、どんな様子ですか、警察も出動って本当?


本当です。警察は遅れた受験生のために待機しています。パトカーやバイクで遅刻した受験生を乗せて学校までガイドします。


公務員はもちろん、多くの会社では出勤時間を9時から10時に変更して受験生があせずに時間とおりに受験場所まで到着するように気をつけています。受験の日はかなり敏感になりますので、学校の周辺で走ってる車はどんなことがあっても絶対クラクションを鳴らさないです。それは常識になっています。


そして英語の聞き取りのテストの時間も一緒で、車のクラクションは当たり前で、地域によって飛行機も飛ぶエリアでも飛行機のに運行を中止しています。なるべく受験生を刺激する行動はしないのがルールだと思っています。


◆子供の英語の発音が良くなる為に、舌を短くする手術を親が受けさせるって、本当?


ありましたね。でも、みんなに流行っているのではなかったし、やはり韓国でもそんな人がいるということがとてもショックでニュースになりました。今あまり聞いてません。


でも、子供の英語の教育にはかなり熱いですね。カモメパパという言葉が流行っているほど、お父さんは一人で一生懸命韓国で稼いで、お母さんは子供を連れて英語圏の国に留学をしに行きます。それで、カモメパパは韓国と海外を行ったり来たりして家族に会っていますけど、やはり思った以上になかなか会えないし寂しくて、カモメパパがうつ病になったりもしています。そして、ちゃんとした食生活ができなくて健康に問題ができたりして、社会問題にもなっています。

◆ジャキョンさんご自身はいかがでしたか?


今は11月中旬になっていますけど、前は完全に冬でしたので、本当に寒くて、もっとドキドキしていました。
科目の数も今より多いでした。それに大学の数も今と比べても少なかったし、今より大学優先という考えか強いでしたので、その時のプレッシャはすごかったと思います。


◆最近の韓国の受験の傾向はいかがでしょうか。


最近になってその考えも少しずつ変わっています。自分の特機を生かせて専門学校に入る傾向になりましたし、大学を卒業した人が就職のために、また短期大学とか専門学校に入る場合もあります。
学歴社会も一つの課程だと思いますし、戦後の経済成長などを考えるといい影響もあったと思います。
最近はよりバランス良い道を歩むように考え直していて、頑張っている傾向に向っていると思います。