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12月5日(月)フランス・パリから石井リーサ明理さんのレポートです。

そして、『ワールド・フラワーズ・ネットワーク』では、毎年、この季節、フランス・パリのクリスマスについて、この方にレポートを届けていただいてます。

フランスにお住まいになって、12年。
「照明デザイナー」をやってらっしゃる「石井リーサ明理(いしい・りーさ・あかり)」さんです。 

Q早速ですが、今年のシャンゼリゼのイルミネーションの見どころについて、
教えていただけますか?

⇒今年からシャンゼリゼのイルミネーションが刷新されました。去年までの白色 LEDのイルミで木を包んだような形から一変して、現代アート作品のような様相を呈しています。
3本のLEDのリングが木のまわりに浮いているようなインスタレーションで
光の色が変わるので、様々な表情を見ることができます。今までの案よりもエコで、「不思議な感じ」で「とても綺麗」との評判もある一方、あまりにもこれまでのクリスマスのイルミと感じが違うので、戸惑う声も聞かれます。


Qこれはなぜこのタイミングで変えられたんでしょうか?


イルミネーションは5年〜10年に一回くらいに刷新されるんです。
いままでのクラシックなイメージから一変して新しい、残新なものに変えたかった意図がみたいですね。


今までととても違いますし、不思議な感じもします。それに色がいろいろ変わったりしているのでとても壮大です。

でも今までのイルミネーションと違うので、ちょっと戸惑う方もいるみたいです。


Qイルミネーションは、今の時代、やはりLEDが世界的な主流でしょうか?

やはり、LEDの省エネルギーはとても注目されています。
演出的にもいろいろ出来ますので。


Q石井さんは、スイス・ジュネーブで行われるイベントに参加されるそうですが、これは、どんなイベントなんでしょうか?


⇒スイスのジュネーブでは、10年前から木と光をテーマにした、アートインスタレーションを毎年12〜1月に掛けて開催してきました。
今年は場所を旧市街地に絞って、10人ほどのアーティストが艶を競っています。
私も、コンペに招待され、なんとかコンペを勝ち抜くことができ、秋はずっとこの準備にかかってきました。
私の作品のタイトルは「3.11」。東日本大震災の犠牲者の方々に対するオマージュを光で表現しています。
私達日本人にとって、木は「神の宿り木」などといって神聖な存在で、また毎年春になると新芽をふくことから、生命力の象徴とも
見なされてきました。そこで、私は、灯籠流しを天に向かって放ったら、それが木に宿り、天の声と呼応して、命の再生や復興に
結びつくのではないか、というイマジネーションから端を発した作品を作りました。
月の光に照らされたような木に、ランタンが優しく灯り、その木から「命・精神・再生・心」など8つの言葉が光で地面に映写されます。
それからがゆっくり点灯したり、入れ替わったりすることで、輪廻転生を表現しているのです。
シナリオに合った特別な音楽も、こちらで制作しました。 


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ジュネーブ「木と光の祭典 Festival Arbre en Lumiere, Geneva」
作品名 "3.11"
光アーティスト: 石井リーサ明理


Q石井さんは、今年のクリスマスは、どんな風に過ごす予定ですか?


今年は久しぶりにパリでゆっくりしようかなと思ってます。

Qでは、最後に、この時期ならではの「役立つ一言」があったら、教えていただけますか?


(役に立つ一言)
今年は、役に立つ一言は「Plein de bonheur」(プラン・ド・ボヌール)
「いいことが沢山ありますように」という意味です。
クリスマスやお正月の挨拶とともに、使われます。