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11月28日(月)中国から大川健三さんのレポートです。

「四姑娘山(しこじょうさん)」は“中国のアルプス”と呼ばれる、とても高くて美しい山で、観光スポットとしても人気なんですね。

今日は中国にお住まいになって、11年。
その「四姑娘山(しこじょうさん)自然保護区管理局」で顧問をされている「大川 健三(おおかわ けんぞう)」さんに、お話を伺います。

Qさて、大川さんは、今日は、どちらにいらっしゃいますか?
今は何時頃でしょうか?

⇒今は三国志で有名な四川省の成都に出て来ています。

Q今日のお天気はいかがですか?

⇒何時もの事ですが成都の天気は曇りがちです。


Q日本は、今、紅葉の季節となりましたが、四川省ではいかがでしょう?

⇒成都の黄葉は始まったばかりですが、「しこじょうさん」の黄葉は終わりました。
「しこじょうさん」ですが、現地の言葉で「スークーニャンシャン」と言いまして、
私はこちらの方を使い慣れていますので、「スークーニャンシャン」を使わせて貰います。


Q大川さんは、「四姑娘山(しこじょうさん)自然保護区管理局」で
顧問をされてるそうですが、具体的には、どんなお仕事なんでしょう?

⇒私は11年前から四姑娘山自然保護区の管理局で顧問をしています。自然の撮影記録や環境調査が仕事です。

Q「四姑娘山(しこじょうさん)」というのは、どんな所なんでしょう?

⇒四姑娘山は成都の西230kmに有る高さ6250mの雪山で、氷河地形の大変美しい山です。高山植物や野生動物が多くて、周囲1300平方kmが自然保護区になっています。
また山麓にパンダが居ることからUNESCOの世界自然遺産にもなっています。
パンダで有名な臥龍(ガリュウ)、現地の言葉でウォーロンですが、これは東隣に有ります。
そんな事から昔から登山者や花を見るハイカーが多い所で、ガイドブックの「地球の歩き方」でも紹介されています。
登山をする人は5000m級の歩いて登れる山を目指す方が多いです。年間数1000人が登っています。
花を見る人は沢山居て、年間数万人です。四姑娘山は高山植物の宝庫と言われている横断山脈の東端に当たります。
四姑娘山は大都市の成都から一番近い6000m級の山なので、訪れる人が多いようです。


Q花がきれいということですが、大川さんは、四姑娘山(しこじょうさん)の
花を集めた花図鑑のウエブサイトを作られたそうですね?

⇒10年以上こちらで撮影していますので、花の写真が大分貯まりました。
この写真200枚余りを花図鑑にしてウエブサイトに掲載しました。
代表的なブルーポピーやアツモリソウの希少種も有ります。こちらに多い桜草やシオガマの仲間も有ります。
その他、日本ではお目に掛かれない花も沢山有りますので、見てやって下さい。
花図鑑の名前は「Colorful flowers of the Queen Valley」です。
凡そ40families、100speciesの花を掲載していて、四姑娘山でよく見る花の8割位をカバーしてます。


大川さんが撮った四姑娘山の花々を集めたウエブ・サイトは、こちら!
http://www.sgns.gov.cn/scholaweb/flowers/flowerlist0-e.htm

Qそして、「地球の歩き方」といえば、今回新しく「丹巴(タンパ)」というところも
載ったそうですが、タンパはどんな所ですか?

⇒丹巴は四姑娘山の西側130km下流に在るギャロン・チベット族の居留地です。
ここは深い峡谷が東西南北に走っていて、所々にある緩斜面に石積みの高い塔や美しい民家が広がる大変綺麗な所です。
中国で最も美しい村落とも言われていて、2000年代に入ってから沢山の人が訪れるようになりました。
特に3月後半は梨の花が彼方此方で咲きそろい、11月中旬からは黄葉が綺麗になります。
また毎年10月26日から28日頃に掛けてお祭りが開かれます。
ギャロン・チベット族の人達が伝統的な衣装を着て踊りや歌を披露するもので、
四川省の10大祭りに数えられています。
またここは歴史的文化的に大変興味深い所で、
チベットの吐蕃王国以前に栄えたシャンシュン王国からの移民が有った所です。


四姑娘山(しこじょうさん)花写真

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