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1月10日(火)のフラワーレポーターはンマークにお住まいになって20年の月井由紀子さんです!

◆この時期の気候はいかがですか?


昨年の今頃は雪が降り続いて真っ白でしたが、今年は少し暖かで、今日は5度ぐらいです。でも、まだ太陽が昇ってきていませんので、外は真っ暗です。(日の出は8時半ごろ)


◆福祉が充実しているデンマークですが、20年近く生活している月井さんは、実際のところ、どう感じてらっしゃいますか?


福祉は確かに日本と比較すると充実していると言って良いと思います。教育、医療、高齢者福祉は税金でまかなわれていますから、老後の不安もありません。ただ、財政難で診察や手術の順番待ちなどが問題にはなっています。弱者への援助は手厚いです。子どもや高齢者はもちろんですが、落ちこぼれる人が多いと、住宅支援や生活保護のための援助金など多大な税金が必要になりますから、心の病が理由で職につけない人や、収入の少ない人たちが落ちこぼれていかないように徹底した支援がなされてます。累進課税で、所得の多い人の課税は60%にもなりますので、格差はもちろんありますが、貧富の差が大きくないですね。


◆そうすると、やはりデンマーク人はみな、幸せだと感じているんでしょうか?


最低限必要な衣食住に心配が無いですから、あとは日々どう生きるか、ということだと思うのですが、多くの人は人生をエンジョイしていると思います。だから、幸せだと感じているのではないでしょうか?


◆月井さんにとって、何が一番、幸せに感じますか? 


自分が健康だということにも感謝していますけど、家族や友達が日々元気に楽しく暮らしているということが、私にとっては幸せだと感じられる大きな理由だと思います。


◆デンマークの方々の「幸福観」は、どういった考え方でしょうか?


国民がきちんと生活できている、という国全体の景色があることがまずは重要で、そして、他の人の考え方や生き方を尊重し、人の目を気にせずに「自分」というものを見失うことなく生活するということだと思います。


◆デンマークで暮らしていて、逆に、不便だと感じることはありますか?


パーソナル番号が不便だと感じだとことはありません。便利です。これですべて管理できていますので、必要な公共の制度をスムーズに利用することができます。学校、病院、図書館、警察、給料、税申告など。基本的に日曜や祝日はお店がお休みです。土曜日に、買い忘れをしないようにメモに書きとめてます。
落し物はほとんど出てきません。また逆に拾っても届ける交番がありません。もし拾ったときはポストに投函します。財政難で更に税金が上がりました。物価も同時に上がりました。お給料も高く労働時間も短いので、どこも人手が不足してます。限られたなかで、自分で判断しなくてはならないシーンによく出会います。生活のかなりの部分をインターネットで補います。確定申告もオンライン、ネットバンキングは当たり前。子どもの学校のお便りも成績表も、学校のサイトから。電話はなかなか繋がりません。
社会のルールはもちろん守らなくてはいけませんが、それ以外は自分の責任で、ということが多いので、気が抜けません。うっかり、ということは日常あることですけど、それはあくまでも自分の責任で、他人のせいには出来ません。知りたい情報は自分で探すのが基本です。制度の変更や新しい制度の導入などがあっても、黙って待っていても情報は得られません。