« 【Webラジオ】1月5日(木)アメリカ ニューヨーク | メイン | 【Webラジオ】1月10日(火)デンマーク »

1月4日(水)のフラワーリポーターは、ブータンに住んで1.8 カ月、現地でゲストサービスマネージャーをしている矢内由美子さんです。

◎ブータンの首都ティンプーの街の今の様子・・・
                                         
私の住んでいる場所は、ブータンで唯一の国際空港があるパロ谷で、
首都ティンプーへはここから1~1.5時間ほどのドライブです。
1月2日には初雪が降りました。ブータンでは、ティンプーやパロなどの都市では初雪が観測されると、
学校や官庁などの公共機関が祝日になります。
初雪のおかげでブータンヒマラヤの山々が雪化粧をし、空気はより澄んで美しい風景が楽しめます。
                  
                                                 
◎ブータンの年越し、そして年始はいかがでしたか どのように過ごされましたか?
                                  
私の住んでいるパロとお隣の県ハの町では、12月23日からの5日間がお正月(ロンバ)でした。
ブータンでも西部にあるこの2つの県だけは、田んぼのお米の収穫が終わった後にお正月を迎えます。
日本の新嘗祭に似ている風習です。町の人々は家庭に魔よけのためにお坊さんを招き法要をしたり、
家族そろってご飯を食べたり、男性は弓道をし女性がそれを歌を歌って応援するのが習わしです。
私自身は、日本より観光でいらしたお客様にお越しいただいたため、忙しく過ごしました。
                             
                                 
◎2月23日からのロサールについて
                                        
1月2日がニロと呼ばれる祝日で、この日を境にブータン歴では
日中の太陽の日の長さが夜を上回るとされます。この祝日の時には、子供たちがグループを作り、
各地域の家庭をまわり、新しい年を迎え太陽がまた長く戻ってきたことに感謝をする「ロレ」という歌を歌います。
歌詞の内容は、
「牛小屋の牛に今年はお乳がもっとでますように」
「鳥小屋の鳥に今年はもっと卵がうまれますように」
「田んぼに今年はもっとお米が実りますように」
といった内容で新しい年の幸福と平安を祈る歌です。
お正月とは少し違いますが、このニロの祝日は年明け前後にやってくるため、
お正月のお祝いと似ている部分もあります。
子供たちが歌を歌った後、訪問先の家庭ではそのお礼に食べ物をお裾分けします。
お米や卵、干し肉やチーズ、唐辛子、お金など様々ですが、お菓子ではないところが
いかにもブータンらしいです。
                      
                                              
◎大人気 ジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王夫妻の挨拶などあったのでしょうか。
                                              
1月1日に挨拶があった訳ではありませんが、国王陛下は、パロとハのお正月(ロンバ)の際に、
ハ県を毎日訪問されていました。というのも、昨年の9月18日にお隣のインド・シッキムを震源とした
M6.9の地震の被害を受け、ハ県では1200戸を越える民家が壊れました。
地震の経験が少ないブータンの人々にとっては、特に恐い経験でもあり、昔からの伝統家屋が多く、
震源地に近いハの地方ではより大きな被害がありました。
国王陛下はそんなハの人々を励ますため、一緒にお正月を迎えられていました。
                      
                                     
◎今年2012年は辰年!ブータンの国の国旗をよく見ると、辰が描かれていますが、どんな意味を込められているのでしょうか?
                                          
「ブータン」は英語名で後から付けられた名前ですが、ブータンの人々は自分達の国ことを
ドゥック・ユルと呼びます。ドゥク・ユル(Druk Yul)とは「雷龍の国」を意味しています。
12世紀末に、ある僧が中央チベットに新しい寺を建立していた時、虚空から突然雷鳴が轟きました。
雷は龍の鳴き声であるとされていたため、この寺を「ドゥック」と命名しました。
後に、彼が開祖となった宗派はドゥック派となり、17世紀以降、ブータンはドゥック派を国の宗教に
定めたため、国名はドゥク・ユル(雷龍の国)になりました。
                                                    
10月に国王陛下が訪日された際に子供達に話された、
「皆さんそれぞれの中に龍はいます。龍は『経験』を食べて大きくなります。
年を追うごとに龍は大きくなるのです。皆さん、自分の中の龍を大切にしてください。」
というお言葉の方が、実際にブータンの人々の心の中にあるイメージだと思います。
                   
                         
◎ブータンの今年の話題は何?
                        
ブータン発の国内線の就航、ブータン国営航空の新しいフライトがシンガポール・ムンバイからも
始まること、民主化を迎えて2回目となる総選挙を2013年に控えていること、
そしてロイヤルベイビー??
                  
                    
◎これからのシーズンにかけて、おすすめのブータンツアーを教えてください!
                               
2月、3月は晴天率が高くブータンヒマラヤが展望できます。
日中は日差しがあたたかく、みなさんが思われている以上に寒くありません。
観光客もあまり多くなく、のんびりブータンを楽しめます。
            
                         
*役に立つ一言
ケメケメ!
           
              
■Website
http://www.uma.paro.como.bz/
              
■ブータンの魅力紹介ページ
http://www.eurasia.co.jp/nittei/asia/bhutan-tokushu/index.html
                             
■ウマパロに宿泊するブータンツアー
http://www.eurasia.co.jp/nittei/asia/aur7/index.html