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3月23日(水)のフラワーリポーターは、アメリカ・ロサンゼルスから、ラジオDJの宮原亜矢さんです!

◎SXSWとは?
                             
テキサス州オースティンにて毎年3月に開催される、インタラクティブ、映画、音楽の見本市。
約2週間にわたって、新たな作品、アーティストを紹介するためのショウケース、
雑誌、放送局をはじめとする媒体やレコード・レーベルなどによる非公開のライブ、
コンベンション・センターでの記者会見やセミナー、トーク・セッションなど、
朝10時から深夜2時(遅い日は3〜4時ころまで)連日開催される。
                      
元々が音楽の街で夜な夜な様々なお店でライヴが開催されている場所なので、
メイン通りの6th Streetを中心に、2nd〜8ndの通りに林立するお店の至る所から
いつも以上にライヴの音でいっぱい!歩行者天国になっている通りは業界関係者はもちろん、
7万円〜10万円ほどのチケットを購入して参加する音楽/映画ファンや、オースティン市民、
それに出演者たちも楽しそうに練り歩いてはライヴとお酒に酔いしれる日々。
無名の新人はもちろんのこと、なかなか観られない大物や人気バンドも数多く出演。
                     
                      
◎今年の特色/日本へのエール
今年は25周年のアニバーサリー・イヤー。
・・・とはいえ、見たところそれを記念した内容ではなかったが、
開催期間中に発生した東日本の大地震により被災した人々にエールを送るアーティストが大勢。
最初に開催されたインタラクティヴ参加企業が提供したという1枚15ドルの
<がんばれ日本>Tシャツ(胸に日の丸。そして、がんばれ日本という日本語が描かれたもの)
をアメリカの赤十字に提供しチャリティー販売したところ、2〜300枚があっという間に売り切れたとのこと。
そんな米赤十字のコーナーには、その場を訪れて描いてくれた日本への応援メッセージがたくさん飾られていた。
また、12時間に渡って、オースティン、そしてインターネットを通じて様々なアーティストが
ライヴを披露して世界中の人々へ募金を募る、<ミュージック・テレソン>が開催。
REMのマイク・ミルズや、自室から弾き語りを披露したベン・フォールズらの貢献があり、
10万ドルという目標額をクリアした。
                  
                            
個人的経験としては、到着した初日、コンベンション・センターでSXSWの通行バッジを手渡しされる際、
「今回のことは本当に大変だったわね…」と涙で声を振るわせていたスタッフの女性、
すれ違った女性から「日本人ですか?」と日本語で話しかけ、
「私は阪神大震災の頃日本に住んでいました。
日本にいた頃にはたくさんの人に親切にしてもらい、友達も大勢いるので、今回のことを知って本当にショックで…」
と、泣いていた女性、など、本当に多くの方から「君の友達や家族は大丈夫?」と心配の声をかけてもらったことが印象深いです。
              
                  
◎ハイライト
ベテラン・シンガー、ワンダ・ジャクソンのプロデューサーとして現地入りしていた
ジャック・ホワイトが駐車場でアコースティック・パフォーマンス、
ドキュメンタリー映画『BACK AND FORTH』のプレミアで、新曲“WHITE RIMO”に合わせ白いリムジンで登場、
ライヴも披露したFOO FIGHTERSのデイヴ・グロールといったサプライズ出演も話題に。
(しかも、どれも事前に公式に発表されず、いかに噂や情報を聞きつけるかがSXSWをより楽しむ方法なのですが、
いずれも私は入手できず、後ほど知りました…)
                             
RED RIVERを抜けた先にある公園で行われたTHE STROKESのライヴは園内に入りきれない人で溢れ返り、
彼ら1組でFUJI ROCK FESTIVALのGREEN STAGE並みの人が集結。
SXSW運営サイドからも「会場は満杯なのでもう向かわないように」とお達しが出るほど。
私が足を運んだ時もすでに入場ゲートは封鎖され、仕方なく、園外の小高い丘からモニターで姿を確認するのみでした。
                
                     
◎日本のバンドの活躍
SONODABAND、MO’SOME TONEBENDER、ZUKUNASISTERS、ロリータ18号などが出演、
コアなファンが集ったJAPAN NITEというイベントも開催されるなど日本のバンドも多く見かけた。
そんな中でも昨年の出演が好評を博し、会場からリクエストがあり出演に至ったというSONODABANDは、
現地でカリスマ人気を誇るジャズ・トランぺッターJEFF LOFTONの気迫とグルーヴに満ちた
見事な演奏で上がりきったテンションを受け手の当日ラストの出演というプレッシャーを見事はねのける素晴らしいライヴを披露。
リーダー、SONODA氏のアジテートが導いたハンドラップなど、会場は一気にSONODABANDのカラーに染まっていました。