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12月6日(火)のフラワーレポーターはドイツ・ドルトムントにお住まいの谷澤 由美子さんです!

◆「オペア」というのはどんなお仕事なんでしょうか?


オペアとはフランス語で「平等・対等な立場」という意味なのですが、始まりはフランス人が英語を学ぶために、滞在費をホームステイ先に出してもらい、その代わりにその家の子どものお世話をするという「トレード」でした。私の語学学校の先生もそうですが、若い頃にオペアをしていたという話は良く聞くことで、ヨーロッパではかなり盛んな制度で、日本でも幼児教育に携わる方々にとって新しい体験やステップアップの方法として知られてきています。


◆ドルトムントは、日本人にとって住みやすい場所と聞いたことがりますが、実際にお住まいになってみて、いかがですか?


ドルトムントは日本人にとってとても住みやすい街だと感じています。その理由の一つは「食」にあるのではないかと思います。世界でもトップクラスの農作物輸出国であり漁業が盛んなオランダが、電車でも1時間半ほどの距離と大変近いので、新鮮な野菜と魚を日々のように食べることができます。どうしてもおいしいラーメンが食べたくなったらデュッセルドルフに行けばラーメン屋さんも日本食のれすとらんもあるので、電車に飛び乗れば1時間弱でおいしい日本食にありつくことができます。そんなことで、生活にとって重要な胃袋を満足させることができるということが大きな理由の一つでははいかと思います。今の話にも出てきたのですが、ドルトムントは色々なところにアクセスが良く、ベルリン3時間半・フランクフルト3時間弱、どこに行くにもとても便利ですし、緑が多いということが、沢山の日本人が住んでいる理由なのではないかと思います。


ドルトムントに住んでいる方々が日本の文化に興味を持っているということも理由の一つだと思います。今年の春には、街の中心の「Hiroshima Platz」というまちの中心にある広場に枯山水がつくられ、私もお世話をさせていただいてるお子さんと一緒にそのオープニングセレモニーで作務衣を着て枯山水に描いてきました。今年、欧州文化s首都としてヨーロッパの中から選ばれたルール地方は「Ruhr2010」と題して、緑と文化をテーマに各地でさまざまなイベントが開かれているのですが、この枯山水も「ルール ツヴァイ タウザント ツェーン」の「ツェーン」と「禅(ゼン)」をかけたもので、Hiroshima Platzが文化の交流・発展の場所になるようにという願いから行われました。こんなこともくらしやすさの一つだと思います。


◆クリスマスの時期になりましたが、この時期、ドルトムントの街の様子はいかがですか?


ドイツではクリスマスのことを「聖なる夜」という意味の「Weihnacht」と呼びます。
ドルトムントにはヨーロッパ1大きな生木のクリスマスツリーがあります。(毎年色々な都市が高さを競っているので自称ということになりますが)ツリーは街のほぼ中心にあり、10月の終わり頃から準備が始まり、まず鉄の枠組みが作られ、そこに沢山のモミの木が重なるように貼り付けられていき、45メートルの高さのツリーが完成し、40000個のランプが張り巡らされ、巨大なロウソクが飾られ(これは本物のロウソクでではなくロウソク型のライトなのですが)、頂上に高さ4メートル重さ200キロの天使がクレーンで乗せられて、11月の24日についに点灯されました。総重量はなんと30トンになるそうです。


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◆ドルトムントというと「クリスマス・マーケット」が有名ですが、マーケットが開かれる場所というのは、どんな雰囲気でしょう?ドルトムントの人々は、どんな風に楽しんでますか?


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もちろん、その巨大ツリーの下にはクリスマスマーケットが軒を連ねています。ドルトムントは街中に300以上のクリスマスマーケットが出ていて、蜜蝋というハチの巣から採れる天然の蝋から作られたロウソクが売られていたり、蜂蜜のお店が出ていたりと、ふんわりと甘い香りが漂っています。


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ビール好きなドイツ人ですが、クリスマスマーケットではこぞってGlühweinをのんでいます。Glühweinとはシナモンやクローブなどのスパイスの入った暖かい赤ワインのことで、すでに気温がマイナスになっているドイツでは、皆これを飲んで体を温めながらクリスマスマーケットを楽しんでいます。Glühweinの入った陶器のカップにはツリーや天使などのクリスマスらしい絵が描かれていて、カップをお店に返せばお金が帰ってきますし、そのまま持ってかえることもでき良いおみやげにもなります。子ども達も同じカップで飲んでいますが、これはワインではなく、ジュースを温めたものです。
Reibekuchenというジャガイモをすりつぶして焼いた、ジャガイモのお好み焼きのような物もよく食べられているのですが、なんとりんごのすりおろしのようなジャムのようなものを添えて食べるのです。表面はかりっとしていて、中はモちっとしていてとてもおいしいです。Dampfnudelnというものもあり、それは中に何も入っていない白いあんまんのようなもので、カスタードクリームをたっぷりとかけ、ジャムを沿えて食べます。クリスマスの風物詩ともいえる食べ物です。
とにかく毎日たくさんの人手でにぎわっています!


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◆ドルトムントといえば、サッカーの街!日本から、香川選手も行ってますが、スポーツはやはりサッカーがさかんなんでしょうか?


香川選手の活躍もあり、サッカーのイメージが強いのですが、実は2004年のフィギアスケート世界選手権で荒川静香選手が世界女王に輝いたリンクはドルトムントにあるのです。      


◆音楽が好きな方も多いそうですね?


ドルトムントはそれほど大きくない街ながら、オーケストラがありオペラハウスもあり毎日のように舞台を鑑賞したり、コンサートを聴くことふができます。今の時期はコンサートハウスでクリスマスコンサートが開かれています。


◆ドルトムントに行った時、会話に花が咲くような、役に立つ一言


★Schöne Weihnachtezeit.⇒「メリークリスマス」という意味でちょうど今ぐらいの時期から別れ際の挨拶などに使い始めます。
★Fröhliche Weihnachten⇒23日24日25日のまさにクリスマスのその日に使われる言葉で、「楽しいクリスマスを」という意味です。


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クリスマスの時期にドイツを訪れる機会があったら是非使ってみてください。