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10月27日(水)のフラワーレポーターは、チリ・サンティアゴから現地に住んで8年の、近藤元子さんです。

◆チリの救出活動について
                       
救出に使われたカプセルが現在サンティアゴに運ばれて来ており、
大統領府前の広場で展示されています。
今最も話題の代物なため、連日長蛇の列が出来ています。
                         
                         
◆事件の最新情報~今回の落盤事故を振り返って、教訓、得たもの、など
                           
事故の原因は、鉱山会社の安全管理がなされていなかったことが原因と言われています。
実際に働いている人達の間では、「あの鉱山は危険だ」
という意見が多くあったそうですが、それについても何の対応もしていませんでした。
一方で、こういった労働現場の安全管理について、
特に鉱山などでは政府機関がチェックして許可を出す仕組みになっているのですが、
それもおろそかになっていたとも言われており、
この鉱山が始動した当時の政権の責任が問われると思われます。
この鉱山のある地域は、他にもたくさんの鉱山がありますが、
そのたったの2%しか定期的な安全管理がされていません。その多くが小さな鉱山です。
                    
得たもの・・・チリという国にとっては得たものはたくさんあると思います。
この事故を通して世界的に「よい意味」で有名になったこと。
チリの人は困難に立ち向かう気質があるという印象を世界に与えたでしょうし、
こういった大変な事故を解決する手腕が現政権および国にあるということを知らしめたはずです。
そして何より、今まで大きく採り上げられることなかった
「鉱山を始めとする労働者の安全管理体制」の問題がクローズアップされたことです。
少なくとも今回のことが今後の労働者の環境改善に貢献することを信じたいと思います
(大統領もこれに着手すると言っていましたし)
                     
                     
◆33人の男性たちの今
                      
全員救出の2日後には33人中31人が退院しました。全員が英雄と言われ、
建国200周年の勲章授与やギリシャ旅行、
スペイン・イギリスサッカー招待などを受けているようですが、
今後、鉱山での労働を続けるかどうかについては、それぞれです。
徐々に普段の生活に戻りつつあるようですが、テレビのインタビュー、
帰還パーティーなどで大忙しです。
鉱山の中で、今後のメディア対応などについていろいろと決めたらしいのですが
(話していいことと秘密にすること、それによる収入など)
その約束はもう既に破られつつあり、今後揉めそうです。
                    
                         
◆本を発売するというのは本当?映画も出来るって?ギネスブック記録はどうなった?
                       
鉱夫さんの一人が手記を書いていたようですし、
キャンプ村で家族の人たちにインタビューをして
それをまとめて本を書くという女性記者(どこの国かは忘れましたが)もいました。
映画の話は賛否両論あります。
しかも映画の話はまだ救出もされていない段階で出たことだったので、
「そんなことよりも先に心配することがあるのでは?」という意見も。
アンデス山脈での飛行機墜落事故をテーマにした映画など、
実際に事故が映画化された例はあるので、早かれ遅かれ映画化はされると思います。
ハリウッドからもオファーがあるという噂ですし・・・・
                  
                
◆日本からの支援について
(JAXAから提供された、若田さんも来ていた宇宙服や、閉じ込められている
方々のメンタルヘルス対策にプチプチ?!が送られたと、聞きましたが??)
                    
他の支援については残念ながら私は耳にすることができませんでしたが、
救出前のニュースで「日本から通気性のよい下着が送られてきた」という報道を聞きました。
「こんな遠い国の人々までも心配してくれるなんて、感激です」というようなことを言っていました。
                     
                    
◆現地の言葉で役に立つ一言!
→「チ・チ・チ! レ・レ・レ! ビバ!チレ!(チリ万歳!)」
今年のチリの流行語大賞でしょう。