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2月22日(月)カメルーンから山下義明さんのレポートです

今日はカメルーンに滞在して3年、海外青年協力隊としてカメルーンの小学校で教諭をされている山下義明さんにレポートをしていただきました。


山下さんは今年の3月で青年海外協力隊の任期が終了されます。

カメルーンの小学校はこんな感じです。
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海辺にも小学校があるそうです。
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カメルーンについてですが・・・。
カメルーンは250以上の民族が住んでいる国。
それぞれの民族に、それぞれの言語があるそうですが、しかし、それでは国内でコミュニケーションをとることが難しくなるので、ほとんどの人がフランス語で話をするそうです。
50以上の国が存在するアフリカ・・・。
カメルーンは「アフリカの縮図」とよく例えられます。
熱帯、温帯、乾燥帯とさまざまな気候区分に属し、そのため、様々な植生物を見ることもできるそうです。

カメルーンの人たちは、とってものんびりとした人たちが多いです。
まるで、この国の時計がゆっくり回っているかのようです。
バスの出発や会議のはじまりも、予定時刻はあってないようなもの。
遅れても、もう嫌な気持ちになることもなくなりました。
一方で、カメルーンでは、日本のことをみんなよく知っています。
「TOYOTA」「MITUBISHI」などの日本の自動車がたくさん走っています。
「ドラゴンボール」「NARUTO」「るろうに剣心」などのアニメもテレビで放映されているそうです。
子どもたちは、ノートに日本のアニメキャラクターを描いて遊び、両親が、日本の漫画が好きだからという理由で「マンガ」という名前になったという生徒が3人もいるそうです!!
凄いですね!!

この中にその生徒がいるんでしょうか?
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カメルーンには、日本人が40余りしかいないとのことですが、カメルーンの人々は、山下さんはじめ日本人に対してとても親切に接してくれるそうです。
買い物をして、値段をごまかされるということは、まず無いそうで、とても誠実な人たちが多いというのが、山下さんがカメルーンに来て最初に思った印象とのこと。

カメルーン・サッカーチームについて

カメルーンでいちばん人気のあるスポーツはもちろんサッカー。
ちょうど先日まで、アフリカネーションズカップが開かれていましたね。
試合が行われる日は、カメルーンのユニフォームを着た人たちが増え、町中のタクシーやバイクに国旗をつけて走る人も目立ちます。

試合があるときは各家庭にテレビがあるわけではないので、お金持ちの家やバーに行ってみんなで集まって見ます。(まるで昔の日本の様子を見ているようですね)

男性も女性も、大人も子どもも関係なく熱狂的にカメルーンのチームを応援して、シュートを放つたびに、ものすごい騒ぎになるそうです。

ですが、カメルーンの人たちは「熱しやすく冷めやすい」性格だそうで、例えば、後半残り10分くらいになって、1点差で負けていたとしたら、ちらほらスタジアムや観戦しているテレビから離れる人がでてくるそうです。
負ける試合を最後まで見続ける人は、全体の1割くらいじゃないでしょうか。     
     

山下さんはW杯アフリカ予選が行われた時にスタジアムへ見に行ったことがあるそうです。
なんと観戦する外国人には厳重な警備がつくんだそうです!!
競技場に入る約束として「試合終了15分前でカメルーンが負けていたら、無条件で競技場から避難してもらいます。」という指示を受けたとのこと!?
試合に負けた場合、暴動が起こるかもしれないからです。(幸い、山下さんが観戦した試合は無事に勝ったそうです)

ちなみに試合が終わった後には、興奮して、近所の家では窓ガラスが割れた音がしたりします。
試合の日のカメルーンはこんな感じです。
この後のニュースは、カメルーン戦の話題ばっかりが流れます。


興奮しやすいカメルーン人ですから、6月のW杯初戦で日本と対戦した場合、どうなるでしょう。
特に日本が勝った場合です。在カメルーン邦人は、本当にそのことを心配しています。
みんな「無難に引き分けでいいよね。」って言っています。

     
カメルーンの人たちは、挨拶代わりに「2-0でカメルーンが勝つよ。」
「日本に勝たせてもらうよ。」と言います。
しかし、落ち着いてじっくりW杯分析話をしていくと、結構多くの人が、日本を高く評価していることがわかりました。
子どもたちは、日本のサッカーを見て驚きます。カメルーンは日本に勝てないだろうと言います。なせでしょうか??

カメルーンは個人技ばかり多いからだそうです。
一方、日本のチームワーク(おもにパスワーク)は、カメルーン人を黙らせます。
「世界でトップクラスだ!」という人もいるくらいです。
カメルーンが世界で勝ち上がるためには、パスワークをもっと向上させる必要があると、
この国の人たちは言います。

サッカーに関して、普段のカメルーンはどんな様子なのかということを伺ってみました。
有名なサッカー選手は、みんな国外でプレイしています。

※1番有名な選手はイタリア・セリエAのインテルに所属するサミュエル・エトー選手
この他には、エスパニョールの中村俊輔とチームメイトのGKイドリス・カメニ選手、イングランドのアーセナルに所属する若手の有望株、アレクサンドル・ソング選手、ベテランのリゴベル・ソング選手など。

国内リーグは粗末なもので、3万人収容できる競技場に1千人集まるか集まらないかくらいです。
大きなスポンサーというものもないので、国内で競技に取り組む選手たちの報酬や練習環境などは、決して良いとは言えないでしょう。

ですが、決して恵まれていない環境でも、カメルーンの人たちは小さな子どものころから
サッカーをします。
それは、サッカーが大好きだからです。
いつか「エトー選手みたいになろう!」という大きな夢があります。
日本のような立派なサッカーコートも無いですし、自分たちで、草むらを切り開いてコートを作ります。使っているボールは、空気が抜けてベコベコ。ゴールも自分たちで木を組み合わせて作ります。
ちなみにチーム分けをするのはユニフォームを着るチームと裸のチームに分かれて対戦します。

みんなビーチサンダルや裸足で遊びます。驚く光景ばかりです。
さまざまな工夫を凝らしてサッカーに取り組むカメルーンの人たち。
サッカーが大好きなんです。ひしひしとそれを感じたそうです。
彼らの努力の姿を見てしまうと、W杯でカメルーンを応援したくなるそうです!!