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2月15日(月)ブラジル・リオ・デ・ジャネイロから細川多美子さんのレポートです

今日はブラジル・リオ・デ・ジャネイロから
日本語情報誌の編集をされている細川多美子さんのレポートです。


細川さんがサンバのリズムに踊らされてブラジルまできたのが今から20年前。

いまだにサンバの夢からは醒めないまま、細川さんは毎年リオのカーニバルに参加しているそうです。ちなみに今年で参加して16回目。

今回は37人で参加するそうです。

サンバ・カーニバル・・・。
何が人をこれだけ高揚させるのか、何を食べるとあれだけ生命感あふれる音楽や踊りが
できるのか、そういう“文化人類学的な探究”を大義名分にブラジル滞在を続けてますが、
結局今日までただ踊らされてるだけということです。
歴史が浅く、人種構成が複雑にして、世界に発信できる文化が少なく、
あまり確立していないブラジルの魅力は、「コレ」といって示すことが難しい。なんでもアリという懐の深さでのですが、これをあの手この手で伝えていきたい、というのが細川さんが編集している情報誌の趣旨だそうです。


現在のリオの街の様子を伺いました。


ブラジルのカーニバルは、イースターから40日さかのぼった日を中心に行われます。
2010年は2月13日~16日まで行われます。

各チームが自分たちのやりたいテーマをかかげて、例えばブラジルの歴史だったり、
イタリア人の功績だったり、2008年(ブラジル日系移民100周年の年)は日本人の移民が
テーマになったり、ドイツ人の食べ物は?だったり、もうなんでもありです。
言うなれば、リオのカーニバルは玉手箱です。もう何がでてくるか分からない。
毎年毎年とにかく何か新しいモノを作ってゆこうというのが、リオの気風。
これが奇抜だぞ、って思ったらそれに飛びついて、カーニバルで爆発させるっていう、
そういうノリが大事だそうですよ。

サンバは大変な爆音で、その場にいたら一瞬、タジタジってするんですけど、この空気にのってしまったらもう、快感!の渦に巻き込まれていきます~。


そしてやっぱり、地元市民が作っているという、誇りがあること。
「エスコーラ・デ・サンバ」はサンバを中心としたコミュニティで 参加している人にとっては
心のよりどころ。 
大きなチームは、なんと数千人という単位で、チームの中にはそれぞれダンサー、楽器、演出などの役割があり、なかでも女性の憧れは、打楽器隊(約400人で構成)の女神様的存在である、クイーンになりたいそうです。
最近は、プリンセス、ミューズなどという役割も増えてきたそうです。


リオにある14ほどある大きなチームのうち、人気があるのはベイジャフロールやマンゲーラなどで、2月の本番が終わっても、すぐに次の年の準備をはじめるとのこと。
本格的に始動するのは、5月ごろから。

細川さんの住まれている家の近くにはサンバ学校があって、大体そこにみんながいきます。
だいたい6月くらいからテーマになる曲を作り始めたりとか、あと10月ころになると 
ブンブンジョオーロといって、お尻のコンテストがある.サンバ女王というのがチームごとにいて
みなさんとても見事なお尻をしていて、サンバの踊りともにどの人が一番綺麗かというのを
決め、サンバのクイーンが決定するということです。

そして2月のカーニバルでサンバの女王がそのチームの顔の一部になり、このときの彼女らのお尻は、まるで別の生き物のように、生き生きとリズムを刻むそうです。

有名なグループになるとそれぞれのテーマ曲が入ったCDも売り出され、そのCDをきいて、本番のときにみんな歌えるように、練習してる人も沢山いるそうですよ。


リオはビーチが文化なので、肉体こそが華!カラダが衣装 おそろいの衣装と、サンバの爆音で、心はどっか遠い所にいってしまうという細川さん。

カーニバル中は、サンボードロモという 会場だけじゃなく、クラブやライブハウスも盛り上がっていて、プシャドールと呼ばれる男性の声がほんと雄たけびのように聞こえて熱気もすごいとのことです。


そのほか、マルケース・ザ・サプカイという会場でやる、世界的なカーニバルのほかに、その期間中に、市内各地で個人的に結成されたグループが街をねりあるく、そういうカーニバルもあるそうで、男性が女装したり、通常とは違った形で参加する、バンダデイパネマが有名で、これを見に来る外国の観光客が多いそうです。

ちなみに、元サッカー日本代表監督のジーコさんも、カーニバルの時期になると何かといいわけをして、リオにもどってくるそうですよ。笑


もともとカーニバルは、バイーア州にすんでいたアフリカ人の奴隷の踊りがルーツとされていて、リオデジャネイロで生まれたそうです。

ブラジル人といえば、カーニバル好きのイメージがありますが、みなカーニバルが好きでサンバを踊るという 訳ではなく、カーニバルをやっている人たちは一部の人で、他の人々は、夏なので、お休みを取って海に遊びに行く人も多いそうです。


ブラジル人の気質はガツガツしないで自然のあり方に忠実で、ビジネスをやりたい人はビジネスを、遊びたい人は遊ぶ、勉強したい人は勉強する。というあまり価値観を持たないで生きていくのもOK!
だからあんなに陽気な人たちがいっぱいいるんでしょうかね。