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井門的ロック名盤-その壱-

OHMをお聴きの皆さん、今日も良い音楽聴いてますか?美味いお酒飲んでますか?
あっ、聴いてなくても良いんです(勿論飲んでなくても良いdeath)!
だってそんな方の為に、この特設BLOGを立ち上げたようなもの!…あれ??ちょっと違う??
いえいえ、今週は映画『パイレーツ・ロック』とのコラボWeekと言う事で、
僭越ながら私、井門宗之が【井門的ロックの名盤】をご紹介する機会をここで得たわけです!
なので今週はこの特設BLOGも併せて、番組ともども楽しんでくださいね~っ!


いやぁ~しかし、この企画の為のアルバム選びは本当に楽しかった。これはラジオDJ冥利に尽きます。
ただ、楽しいのと同時に苦しかった(笑)いやマジで…。
最初にプロデューサーから企画のお話をいただき「井門が思う名盤を20枚程度選んで。」って言われた時は、
「あっ、何だか楽しそうっすね!やりましょう。」と割と気安く受けてしまったのですが、これが大間違い。
20枚なんてあっという間にわらわらわら~っと出てくる出てくる…。
僕の頭の中には20枚の行列の後にも、それはもう沢山の名盤達が列をなしていたんです。あわわわわ…。
DAVID BOWIEのアルバムを思い描いていたら「オイ、俺達は?」とPISTOLSが現れ、
「はーっ!!すみません~!!」と慌てていると、今度は肩をポンポンと叩かれ、
「はっ!!」っと振り返るとそこにはTOM WAITSが苦虫を噛み潰した様な顔で仁王立ちしている…。
その肩越しに見えるのは、何故か裸の殿下PRINCE(笑)
「アタイ達もいるよっ!!」と遠くでギターをぶるんぶるん振り回しているのはJOAN JETT姐さんだ。


……さて前置きが長くなりましたが、今週はその中で今の井門が考えるロックの名盤達をご紹介していきます!
初めに言い訳をしておきますが、この名盤達はあくまでも私的セレクトであり、
ここでご紹介するに至った理由というのも多分に個人的歴史が絡んでます(苦笑)
なので「おいおい、あれが入ってないぢゃねぇか。」とか「これ何で入れるの~!?」って意見もあるでしょう。
良いんです!だって【井門の選ぶ…】なんだもの。人間だもの。
きっと皆さんも個人的名盤をお持ちだと思うんです。それは是非番組宛にメッセージを添えてお送りください!
僕も皆さんがどんなバンドのどんなアルバムを選んでくるのか、実は相当楽しみにしてるんです。
だってね、今回の企画でアルバムを選ぶにあたって、色んな人に聴いてみたんですよ。
「あなたの名盤なんじゃろか?」って。そしたらまぁ~、出てくる出てくる(笑)
それでその時に悟ったの。【人の数だけ名盤あり】って。
それならやっぱり自分の想いを大事にしましょ、と。
先輩DJのALEXにも言われました「井門君が思う、個人的な想いの詰まった盤を紹介するのが1番だよ」って。
よーしっ!心の蓋が取れたぞーっ!と言う事で個人的名盤を20枚選んでみたんですが、
ここで今回の【井門が選ぶロックの名盤企画】の説明を改めてしておきましょうか!
今回の企画は僕が選んだ20枚から、月~金の各ディレクターが2枚ずつ選び、
その中から番組で毎日2曲をOAするという企画になっています。
金曜日の午後に行われた番組会議では、各Dが色んな事を言いながら選んでいきました(苦笑)


さて、この時点で何かに気付かれたリスナーさんもいらっしゃるかもしれません。
「各Dが2枚ずつ」って事は…そう!!僕が選んだ20枚の内、半分しかOAではピックアップされないのです!!
今回のこの特設BLOGでも毎日OAされる楽曲を紹介していきますが、
それでは選ばれなかったあと半分が浮かばれないぢゃないですか!!
ですがご安心ください。今週以降もしばらくこのBLOGは残しておきますので、
そこで選から漏れた盤も時間の許す限りは御紹介していこうかなと思っております。


さぁっ!!それでは記念すべき初日の名盤をご紹介していきましょうか!!


LEAN_INTO_IT.jpg

…やっぱりって声が聞こえてきそうだなぁ…(笑)
まぁ、ここは許してください!言わずと知れたMR.BIG2ndアルバム『Lean Into It』です。
日本で圧倒的な人気を博し、90年代のHRシーンを様々な世代とリスナー層に広め、かつ牽引していったBAND。
02'に一度解散してしまいますが、今年まさかのオリジナルメンバーでの復活を果たしファンを喜ばせました。
vocal:エリック・マーティンのハイトーンVOICEとguitar:ポール・ギルバート、bass:ビリー・シーンの超絶プレイ、
drums:パット・トーピーの安定感は再結成LIVEでも健在で、
【横浜アリーナ】で行われたLIVEをアリーナ席で間近で観た井門、思わず号泣してしまいました(苦笑)
数ある彼等のアルバムの中から今回選んだのは、91'に2枚目のアルバムとしてリリースされたもの。
当時中学生だった僕はギターをやっていた友人宅でこのアルバムと出会い、
「ギターでこんな音が出せるなんて~!!」と、その日何度も何度も聴かせてもらいました。
自分のお小遣いで初めて買ったHRのアルバムが、まさにこれだったんです。

友人とはその後BANDを結成し、僕もギターにのめり込んでいきました。
生まれて初めて買ったスコアもこの「Lean Into It」。もうボロボロです。
何度も何度も練習したし、何度も何度も自分のライブで演奏したけど、
その中でも多分一番弾いたのが3曲目に収められている『60' mind』でしょう。

ポール・ギルバートの美しいライトハンドの旋律から始まるこの曲に、当時衝撃を受けました。
優しいんだけど凄く気持ちよく絡んでくるbassライン、どこかオリエンタルなギターソロ。
MR.BIGはコーラスの美しさにも定評があるんですが、この曲はそのコーラスも堪能できるナンバー。
ハードな演奏と対にあって、かつ彼等が得意とする美メロをこの曲で味わう事が出来ます。


さぁ、変わってもう1枚はコチラ!!


Setting_Sons.jpg

ポール・ウェラー…好きなんですよね…(笑)
1977年にデビューしたTHE JAM4thアルバム『Setting Sons』です。
言わずと知れたポール・ウェラーをフロントマンに、bass:ブルース・フォクストン、
drums:リック・バックラーの3人からなるイギリスのBAND。
デビュー当時はTHE WHOの影響が強いサウンドだったんですが、3枚目のAll Mod Consで個性が開花。
僕は彼等のアルバムの中でもこの4枚目『Setting Sons』がかなり好きです。
ポール・ウェラーはジャム脱退後に『The Style Council』を結成し、モッズのアイコンとなっていくのですが、
僕がこのアルバムと出会ったのって、実はスタカンを知った後だったんです。
高校生の頃モッズ・ブームがありまして(モッズ・ブームって何年かに1回あるよね)、そこでスタカンと出会うわけです。
もう「ポール・ウェラーかっけぇ~!!」となりまして、「おし!!俺もベスパに乗るんだ!!」となりまして。
超細身のスーツを古着屋で買いまして、ワインのラッパ飲みは出来ないのでグレープジュースをラッパ飲みしてみまして。
髪型も一時期マッシュルームになっておりまして、知人からはマタンゴとあだ名されまして。

「ポール・ウェラーはその前にTHE JAMというBANDに所属していた。」という情報を得たのはその頃。
最初に手に取ったのがこの『Setting Sons』だったわけです。
79'リリースのこのアルバムは全10曲、総尺30分ちょいですがそこに詰まったエネルギーが凄い。
時代はパンクブームの終焉。その中にいて、彼等が放ったこの唯一無二の個性は音楽史の宝だと思います。

短距離全力疾走のこのアルバム、何を選ぶか迷うところなんですが…、
今回は5曲目に収められている『Wasteland(不毛の荒野)』に決定!!
冒頭の笛(フルートなのかな??)の何となく不安定なメロディが哀愁を誘う名曲です。

大橋のぞみちゃんの歌声がウケたり、「まねき猫ダック」の不安定な少年の歌声がウケたり、
時代は不安定さの中にある温かさを求めています(ほ・本当かなぁ…)。
仮にそうだとするならば、このアルバムの中からは間違いなく5曲目が響くはず(苦笑)

まぁそれは冗談だとしても、THE JAMの入口としてこのアルバムは最高です。
スタカンからTHE JAMに逆戻りした僕としては、今回の企画がきっかけとなってTHE JAMを知って、
そこからスタカンにいく人達が少しだけ羨ましかったりします。この気持ち、分かってもらえるかしら…。


さて、こんな具合で今週は【井門が選んだ名盤】を紹介していきます!
あっそうだ、今回の名盤を選んだ基準を言うの忘れてました。
御紹介する名盤達は僕が初めて聴いた時に『なんじゃこりゃーっ!!』と、驚きでぶっ飛んだアルバムです。
音楽と驚きの出会いが出来る事、これはとても幸せな事だと思います。

あの頃の僕が感じた驚きを、1人の人でも良い、感じてくれたら最高に幸せです。