2010年1月9・10日 「ザ・ジャーナル〜2010年の政治展望」

暁 >  「ザ・ジャーナル」のコーナーです。2010年になって初めてのこのコーナーですが、2010年の日本の政治について、高野さんにお話をしていただきます。

高野>  10年前にはいよいよ新世紀で次の100年が始まると言っていろいろなことを論じたりしていましたが、今年は2010年になって早くも21世紀に入ってから10分の1が過ぎてしまいました。そのわりには一向に世界も日本も21世紀が始まった感覚がないということが問題だと思います。20世紀のいろいろなものを引きずりながら、例えば、アメリカをみてみると、20世紀は戦争の世紀だったと言われていますが、その戦争をブッシュ政権になってアフガニスタンとイラクにおいても行なって、どんどん泥沼化していきました。この戦争は20世紀の惰性で行なっているわけで、せっかくオバマさんのようなある意味においては21世紀的な人物が登場したにもかかわらず、結局、この過去の遺産に足を引きずられて思うようにはできない状況になっています。
 日本においては、昨年は政権交代が起こって、これは日本の21世紀の幕開けかということになりました。日本はまだ20世紀の遺産、つまり、50年を超える過去の自民党政治のいろいろなしがらみや澱等が山積みになっていて、それを抱えて、そこから這い出すようにしながら新しいことを行なおうとしていますが、そのような意味においては、政権交代が起こったけれども、本当に日本の21世紀の幕開けを晴々と見渡すというわけにはいかないという状況です。

暁 >  鳩山内閣はみなさんの期待を受けて支持率も高かったのですが、本日、この番組を収録しているのが12月22日で、現時点で支持率がここにきて下がってきました。

高野>  予想の範囲ではありますが、支持率低下の要因は先程も申し上げたとおり、自民党の50年におよぶ澱のようなものを抱えながら行なうわけですから最初からなにもかもうまくいくということがそもそもありません。それに対してマスコミのほうは我慢が足りなくて、あそこが悪い、ここが悪い、あれが足りない、これもやっていない、これは約束違反ではないか等と毎日そのようなことばかりを報道しています。そのような批判精神はよいのですが、いまようやく政権交代が起こって、そこで難しい仕事をしているのだということについての理解も一方では必要だと思います。

暁 >  高野さんからすると、いまは積極的な改革中であり、マスコミはつついているどころではないということですね。

高野>  つつくのはよいですが、例えば、「昨日はこのように言ったではないか、一昨日はあのように言ったではないか」というようにあまりにも細かいところまで言うのではなくて、もっと大局的に、この政権交代が起こって日本が内政も経済も外交においても、どのように変わろうとしているのか、つまり、大きな流れのようなものを見渡せるような論評が必要なのです。そのようなことをおこなっているのは、「ザ・ジャーナル」くらいなのではないでしょうか。その辺のマスコミはテレビのワイドショーレベルのように、あることないことを書き、例えば、小沢と鳩山の関係がどうのこうのと、芸能ジャーナリズムのようなことばかり行なっています。そうすると、国民も「なんだ、そうなのか」と思ってしまい、一種の失望感をもってしまい、これはある意味においては支持率低下をマスコミがつくってしまっているということになります。

暁 >  国民としては、高野さんの「THE JOURNAL」を読むということも大事ですけれども、大局を掴み易くするためにはどのようにしたらよいでしょうか?

高野>  マスコミのそのようなチャラチャラしたものに騙される人たちはどんどん少なくなってきていますが、どうしてもそれに幻惑されしまうことがあるので自分の力で大きく時代の流れを掴む大局観のようなものを養っていかなければならないと思います。新聞、テレビ等でもそのようなことを書いている人、言っている人も中にはいます。例えば、朝日新聞の紙面をよく見ると投稿欄等に掲載されている記事があって、この人の言っていることはなかなか先を読んでいてよいなあというような発見があります。そのように、自分で見分ける目を養っていくことが必要なのです。

暁 >  そのような中で、2010年のこれからの政治の動きはどのようになっていくのでしょうか?

高野>  1月末か2月早々から通常国会が始まります。そこで、苦心惨憺の議論の末に最初の民主党政権としての予算案ができあがります。そして、この関連の重要法案の議論が続いていきます。その国会論戦を通じて民主党政権がそもそも選挙の時に掲げていた公約やマニフェスト等がどのくらい具体化していくのかということが春にかけて大きな話題になっていくと思います。
 外交面においては、沖縄の普天間基地移転問題が年越しをしてしまいましたから、と言いますか、鳩山政権が敢えてさせてしまったので、新規巻き直しのようなことでアメリカとの交渉をどのようにうまくもっていくのかということが非常に大きな難しい課題となっています。

暁 >  高野さんは「THE JOURNAL」のブログで、「グアムに全移転をするべきだ」と書かれていますが、その点についてはいかがでしょうか?

高野>  私はその基本姿勢をキチンと打ち出すべきだと思います。それは米軍の中にもグアムに全面移転したほうがよいという考え方があって、現に、公表されている海兵隊のグアム移転に伴う環境影響評価という、なんと8100ページもあるドラフト案がホームページに公開されています。その環境影響評価をみると、普天間のヘリポートも何もかも全部グアムに移転するということを考慮しつつ、その場合にはどのようになるのかという影響評価もやっています。したがって、アメリカ軍の中にもそのほうがむしろよいという考え方があることは確かなのです。それをいままでの辺野古移転という形で、しかも、V字型滑走路によって海を潰すというような案が唯一絶対ではないという立場であくまでも交渉をしていくということが必要だと思います。
 長い目で見て、グアムに全面移転をするということをOKしないまでも、「その決定について、今後協議をしていきましょう」と、もしも、アメリカと協議をすることに対して合意ができたのであれば、それはいずれ実現するので、それまでの間の暫定措置として一番負担の少ない移転、つまり、県内、できれば県外というアイデアもないわけではないのですが、そのような暫定措置として何処かに一定期間は我慢してもらうということであれば、この問題の決着は可能だと思います。

暁 >  日米安保体制に何か関係してしまうということはありますか?

高野>  みなさんそのようなことを言うのですが、私は全く影響がないと思います。
1つの問題は、グアムに8000人の人間が行くことが決っていて、残りの5000人くらいがいますが、これが精強で優秀な部隊で第31海兵遠征隊といって、いろいろなことができます。例えば、訓練が行き届いているために対テロ作戦もできますし、水陸両用で上陸作戦もでき、人道支援に行くこともできます。この部隊の本隊は沖縄にいて、それが使うヘリが現在は普天間にあります。これは何処かへ移転します。この部隊が動く時の船、海兵艦隊は長崎県の佐世保にあります。これが艦艇によって何処かに上陸して突入していくのですが、これを支援する戦闘機は山口県の岩国にあります。そうすると、いままでの延長によって行なうと、沖縄と佐世保と岩国で、しかも、司令部は8000人と一緒にグアムに行ってしまっています。ということは、グアムの司令部と沖縄の本隊と佐世保の艦隊と、岩国の戦闘機を組み合わせて使うということになり、ストレートに、「それはかえって不便ではありませんか?」という話になるのです。それであるならば、全てを沖縄に集めてバッと乗ってバッと飛び立つなり、船に乗るなりしたほうがよいのです。昔と違って船や輸送機等のスピート全く違っているので、なにも沖縄と佐世保と岩国に股裂きのような状態で張りはけておかなくてもいいのではないのかという話をすればよいと思います。

暁 >  基本的な質問かもしれませんが、合理的に考えるとグアムに行ったほうがよいと思うのですが、何故、グアムに行けないのでしょうか?

高野>  いままでの日本の官僚の体制や自民党のみなさんが「全部行ってもらっては困ります。新しくつくる辺野古の基地のお金も出しますし、いままで通りおもいやり予算も出しますので全部行かないでください」と言うからです。

暁 >  アメリカを繋ぎとめておきたいということが理由の1つにあるのですね。

高野>  それは、本当は必要がないことで、発想が「アメリカが出て行くと日本が真空になる」、「自衛隊では到底間にあわない」等というもので、海兵隊が出ていってしまったら、一体誰が日本を攻めるのかという話なのです。例えば、「中国がタイと海を渡って日本を攻めて占領してどうするのか」、「北朝鮮が日本に来る」等と言いますが、北朝鮮には船がないために来ることができません。
 昔、日本に海兵隊がいた理由を説明しますが、日本には米軍基地が自衛隊供用の施設も含めると135ヶ所あって、ソ連が海を渡って戦車を含む機甲師団がドッと押し寄せて来るということを想定してこの基地の配置があったからです。しかし、現在はその可能性はなくなりました。更に、北朝鮮が怖い、中国が怖いと言いますが、旧ソ連の脅威とは違って、日本に何10万の軍隊が攻めて来るとうことにはなりません。
 いまは環境も変わってしまっていて、海兵隊がもっている出張能力という点でも昔とは性能が全く違います。そうすると、「昔どおりにいてくれないと困る」という発想自体が昔のままの固定観念なのです。

暁 >  意味がなくなってしまっているのですね。危機感だけが遅らせる理由になってしまっているわけですね。

高野>  それが日米関係を大事にすることだという古いタイプの防衛外交官僚の思い込み、ノタルジアのようなものがむしろ邪魔をしているということになります。

暁 >  そうすると、ゲーム感覚脳の天才鳩山さんからしてみれば、そのようなことはあまりよくわからないと。

高野>  彼は「何故、そんなことをいつまでもこだわっているのだ」と言いたいと思います。そして、もっとストレートにアメリカと交渉をしてみたいものだと思っているでしょう。

暁 >  高野さんは今年において他に気になる問題はありますか?

高野>  外交面においてもう1つ付け加えていきたいことがあります。それは、今年前半から動き出す、先日の放送で佐藤優さんもおっしゃっていましたが、参議院選挙後に本格的に動くであろう対ロシア外交です。これは鳩山さんのお祖父さん以来の執念のようなものです。

暁 >  これは中心になるのは北方領土問題でしょうか?

高野>  北方領土を現実的にどのように解決をするのかということで、鳩山内閣としては、もしも、それを打開することができたのであれば歴史的な栄光を勝ち取ることができると思います。

暁 >  ロシアには詳しい方であると聞いていますし、戦略が何か他とは違うものがあるのでしょうね。

高野>  鳩山さんの息子さんはモスクワに留学しているくらいです。
ロシア外交は注目点でしょう。

<後半>

暁 >  「趣味的万華鏡」のコーナーです。今回は、私、暁麗華がスピリチュアリストとして2010年を占ってみたいと思います。

高野>  いつもですと、私が暁さんから質問されてプライベートなお話をさせていただいていますが、年の初めですから是非、暁さんの御専門の立場からお話を聞きたいと思います。

暁 >  2010年が全体的にどのような年になるのかお話ししたいと思います。
 まず、2010年の象意から考えてみますと、「2010」ということ、これは全てを足すと「3」という数字になります。数秘術においても数霊術においても「3」で、この「3」という数字が何を表わすのかと言うと、私は主に「風」を表わすと思っていて、風以外にも見えないもの、音やマスコミや時間等も含みます。
 どのような現象が起こるのかというと、おそらく、いま、川の急流にさしかかっていて、川幅の狭い状態の時間幅の時代です。物事が一瞬のうちに変化すると言いますか、早い流れで変わるような年になるだろうと予測をしています。したがって、昨年があっという間に終わられたと思うのですが、今年はもっと早いスパンによってものが流れていくと思っています。
運がよい人と悪い人の明暗は、運に乗れたかどうかによって決ります。

高野>  風に乗れたかどうかですね。

暁 >  追い風に乗るか、向かい風に乗るかということで、自分のことや意見に執着し過ぎないで運に乗ることを考えて、少し追い風に乗るような意識をもったほうが乗ることができます。そのような意識を持つか持たないかによって明暗が分かれる年になるでしょう。

高野>  面白いですね。はたして、鳩山政権はその風に乗るのかどうか、それともアゲインストにぶつかってしまうのかどうかが分かれ目ですね。

暁 >  鳩山さんは飄々として、あまり執着がないように感じられているのですが、そのような人のほうが風に乗り易いのです。「絶対にこうだ」というひとの方が石と同じで川の流れについていくことができないというような現象が起こると思います。したがって、鳩山さんにはむいている年かもしれません。

高野>  鳩山さんは「柳」と言われていて、揺らぐのだけれども折れないというタイプです。

暁 >  そのほうが運が良くて「どうかな?」と思ったことも何故か他のサポートによってうまくいって、「終わり良し」のようになるタイプです。
 もう1つ、寅年という年こともあります。寅年の「寅」にさんずいをつけると演技の「演」になりますが、演技には表と裏を表わします。人の見えている部分と見えていない部分の差が激しい年であるということもあって、それ以外の象意から考えてもスキャンダルが多い年になるのではないかと思います。そして、表と裏が全てバレてしまうのです。あまりずる賢くなったり、陰で何かをしようとしたりすると全てバレてしまうので、そうではなく誠実にしたほうがうまくいくと予想できます。
 風の神様という方がいて、川の流れの神様、時間の神様ともいいますが、髪の長い神様で、老人と言いますか賢者と言いますか、そのようなイメージが象徴されています。つまり、これは年配の方で、的をついてくるようなご意見をいただけるということもあるということです。
 次に、今年のラッキーアイテムになりますが、ここではラッキーナンバーを紹介したいと思います。守る数ということで「3」になります。事業の意味においては「5」が仕事運を上げるラッキーナンバーです。自分がやりたいことが叶うナンバーは「7」です。
 パワースポットについては、今年行くと運が上がる場所は風に乗るということが凄く重要なので、狭いところで急流で波風を感じて自分が風に乗る感覚を掴むというという意味で、「鳴門海峡」があります。また、「鳴門大橋」で少し立ってみるというのがよいと思います。

高野>  私は1月何日かに鳴門に行く予定があります。

暁 >  是非、高野さんも風を受けてみてください。そこに風に神様が集まるようなところがありますので、その感覚を掴むと「こうやってやるとうまくいく」とか、「こちらのほうがいい」とう直感が冴えるようになります。

高野>  鳴門大橋から風に乗って飛んでみるというのはどうでしょうか?

暁 >  え? (笑)。それはかなり難しいかもしれませんね。
 他には、もう少し大きな場所で「関門海峡」もあります。神社では大阪の「住吉大社」です。こちらは、海の流れを司る住吉大神がおそらく守護として今年の神様と言えると思います。この神社は昨年の12月8日に遷宮祭があって、それまでに全ての工事を終わらせました。この年のために全てを新築したのではないのかと思うほどの54年ぶりの遷宮も終わり、本当に今年の象意と合うのは住吉大社だと思っていましたが、まさかこんなに準備万端で臨むとは思っていなかったので、おそらく住吉大社に訪れるとパワーが上がると思います。
 他には風の神様として伊勢神宮の風の宮があります。名前にもそのまま風がついているので行かれるとよいと思います。

高野>  今年はいろいろと波乱万丈ということですね。