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7月27日(火)スペシャル・レポーター、フローラン・ダバディさんが登場!

ダバディさんのふるさと・フランスは、先日の南アフリカのワールドカップで、まさかの敗退・・・
しかも、監督と選手のコミュニケーションが取れてないということが取り上げられて、
違う意味で注目を集めてしまいました。
なぜ、サッカーの強豪国・フランスが、こんなことになってしまったのか?
これから、どうすればいいのか?ダバディさんに伺いました!


★★フローラン・ダバディ
1998年、映画雑誌「プレミア」の編集者として来日。同時に、サッカー日本代表トルシエ監督通訳。現在、フジ・テレビ「すぽると!」で月曜日のコーナー「ワールド・クエスト」を担当。2004年からWOWOWテニスの番組ナビゲーターもレギュラー。


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◆今回のW杯、フランス代表の率直な感想は?

もはやスポーツの枠を超えて、フランスでは一般紙や政治家、みんなの関心になって、みんなの元気をくずす結果となってしまった。分析は色々ありますが、私が考えるのは戦術論、選手とドメネク監督との関係、フランス社会の問題があると思う。


◆選手側が反発をして練習をボイコットという事がありましたが、監督との確執は非常に深かった?


フランスの有名な新聞紙でアーセナルのベンゲル監督のインタビューを読んだが、チームによって最初から相乗効果でみんながうまく気が合うチームもあれば、逆に最初からそれぞれの選手のエゴが強すぎて何かの理由で気が合わないという事もある。結果論ですが、たまたま今回のチームはベテラン選手のエゴだったり、いろんな小さな事件で輪が乱れてしまったといのもあるんですが、ドメネク監督自身の責任があるのか、ベンゲル監督がおっしゃっていたのが、最近どんな国でも実はイングランド代表でも、イタリアでも現代社会の選手達、一緒に6週間ずっと過ごすのは辛いとみんな若い人達は言う。それが今の時代かもしれないのですが、彼らがどっちかと言うとずっと携帯電話でメールをしたり、TVゲーム、インターネットばっかり。近い、ここにいる人達にあまり口をきかない。これは子供の時から親の責任も含め、チームスポーツですからお互いコミュニケーションをとらないといけない。どこまで問題が出てくるかわからない。グループはそうとう暗かったらしいです・・・。ドメネク監督は学校の先生ではないから、だけどみんながそれくらいやらないと今の若い世代とのコミュニケーションは上手くいかないらしいです。現代社会の結果だと思うのですが、アメリカの1人の選手が暴言を吐いて追放されてしまった。結局最近事実が出始めたのですが、実は試合が終わってロッカールームで選手達が携帯のメールで「今こんなことが起こっていますよ」とどんどん外に出してしまっている。なぜ私が現代社会の問題がというのは、彼らがBlog・twitter世代であって平気でプライベートな事を公にするのが平気だと思っている。だけどやっぱり身近にある事、プライバシーを守らなきゃいけないという常識が、今の社会が日本にしろ、海外にしろ乱れてしまっている。誰でも自分のプライベートを外に出してもいいから、彼らが簡単に知り合いや友人に「今、ロッカールームで大変ですよ」と多分悪意が無いんですけど、それをやってしまって問題になった。これが大きな教訓になれば良いのですが。


◆今後どう変わっていけばよいのか。


戦術の話をしますと、フランス代表が4・5・1というほぼ9人で守備をする、すごく守備的なチームだった。スペインやドイツのようにみんなが攻撃をするのは難しい。なぜかというとDFもMFもFWも技術が上手な選手じゃないといけない。今のフランスには現実にはそういう選手がいない。実はオランダもそれが出来ないから負けた。育成の段階からスペインみたいに技術が上手くなれる教育、育成を考えなきゃいけない。新しい代表監督になりましたが、監督だけの問題でなく、ここは長期間で考えなけらばいけない。戦術・技術・精神的な部分でも小さいときから鍛えていくべき。精神的な部分では、社会人としてというか。イギリスの新聞で、元・イングランドの代表選手がイングランド代表を批判していて彼がおっしゃっていたのが、最近の選手は自分をみがいたり、練習より、いつも車の話、どうやったらモテるかなど女性の話、典型的なフランスや日本にもあるような物質社会のところに走っていて。でもそうなってしまうと彼らが一番大事なのはまず仕事で頑張ることを忘れてしまっていて、人生の目標というかズレてきてしまっている気がする。ピッチ上では戦術とか育成とかあるがみんなの問題。偉く、誰も批判は出来ない。私達もこういう課題を抱いているので。


ジダン選手が自分の人生の中で一番幸せだったのは代表だという。クラブ、レアルマドリッドで優勝したりしていたのですが、それ以上に代表が幸せだったと言っていた。それを若者に聞かせたい。彼らは多分代表はお金も貰えない、どうして頑張らなくてはいけないと、疑問を持っているがはかりきれない何かがあるはずですよね、がんばれば。今度国民に感謝されて国に貢献することが出来ればいいですね。