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12月2日(水)は、チェコ プラハ在住のフラワーレポーター、バルヴォヴァー 英里さんからの報告です!

★チェコのプリ・クリスマスイベント 伝統行事ミクラーシュ★
聖人ミクラーシュはギリシア語名ではニコラオスで、280年ごろアナトリア半島のパタリという町のキリスト教信者の下で生まれ、幼い頃から教会職に従事し、子供を病気や災害から守る聖人として評判でした。その後、東欧に聖人ミクラーシュの存在が知れ渡り、チェコでは13-14世紀からミクラーシュのお祝いをするようになりました。
  
聖人ミクラーシュのお祝いですが、昔は、さまざまな仮装をし、祝いました。
その後、お祝いの衣装はミクラーシュ、天使、悪魔だけになりました。ミクラーシュの衣装は赤、もしくは白のロングドレスに、袖なしの赤い十字架模様がある白いエプロンのようなもの、頭部には十字架付の赤もしくは白の司教帽子。手には上部が渦巻状の司教の杖を持ち、白く長いひげがあります。また、背中には子供へのプレゼントでいっぱいのかごを背負います。天使は白いロングドレスを着ます。額には黄色い星の飾りをつけ、白い羽もつけます。悪魔は暗い色のファーコート、角、赤く長い舌、顔に墨を塗り、しっぽ、金属のチェーン、熊手を持ち、悪い子を入れて地獄に連れて行くための袋も持ちます。
  
現在では、ミクラーシュ・天使・悪魔が依頼を受けた家を巡り、良い子にはお菓子、フルーツ、ナッツ、小さなプレゼントをします。悪魔は悪い子は脅し、良い子になる約束をさせます。悪魔は悪い子に鞭打ちをし、お菓子、フルーツ、ナッツ、ジャガイモ、炭をあげます。ミクラーシュの訪問時、キリスト教信者の子供はお祈りの言葉を、無信教の子供は詩を言います。
  
今日では、チェコでは以前同様に祝い、アメリカやイギリスではミクラーシュのことをサンタクロースと呼ぶようになりました。チェコでは未だに子供たちに良い子であったかどうかを尋ねる習慣として残っており、子供たちも小学校に入るころまで、ミクラーシュの存在を信じています。また、学校ではミクラーシュの行事を取り入れています。そして、最近では一番素敵なミクラーシュや最も滑稽な悪魔などを選ぶコンテストなども行われています。

12月6日は聖人ミクラーシュの日ですが、チェコではその前日5日の夜にミクラーシュのお祝いをします。 
↓ミクラーシュのお菓子
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☆チェコで役立つ一言
Těší mě. (はじめまして)

☆バルヴォヴァー英里さんは、チェコ在住3年。現在、育児の合間にケーキデザインの勉強をしながら、プラハの自宅でオーダーメイドのお菓子屋さんやお菓子レッスンをする手続などの準備をしていらっしゃします。
バルヴォヴァー英里さんのお菓子日記ページ⇒http://boel.exblog.jp/