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12月1日(火)のフラワーレポーターはペルーに住んで3年半、原田慶子さんです! 

■日本では、この時期、クリスマス・ムードになってきていますが…
夏に迎えるクリスマスは、どんな様子なのでしょう?


そんな真夏にクリスマスを迎えるペルーですが、
クリスマスの飾り付け自体はやっぱり冬っぽい。
サンタは厚いコートを着ていますし、ペルーにはいないトナカイもちゃんと飾られます。


クリスマスグッズは一般的に毎年10月ごろから売り出されますが、
リマには1年中クリスマスグッズを売っている専門店があって、
3月頃だとなんと80%オフ!
そこからどんどん割引率が減って、12月には定価かせいぜい10~20%オフにしかなりません。
いつも「今年こそは早くオーナメントを揃えよう」と思うのに、
いつも間際になってしまいますね。


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一年中クリスマス気分が味わえる、その名も「クリスマス・ストア

■ペルーのクリスマスには、どんな飾りつけをするんですか?


日本と違う飾りといえば、スペイン語で「誕生」という意味の「ナシミエント」でしょうか。
これは厩で生まれたイエス・キリストと聖母マリア、父ヨセフの聖家族を模した人形(もしくは置物)で、
その他羊飼いや家畜、東方の三賢者なども飾られます。
面白いのは、25日の午前零時までイエスの人形は置かないこと。
ナシミエントの準備は12月に入ってから始めますが、誕生のその瞬間まで、
幼子イエスだけは置かないのです。
(すでにイエスが備え付けられている置物の場合は、レースやハンカチで覆い隠す手の込みよう!) 
また年明けの1月6日にイエスの誕生を祝うため東方の三賢者がやってくるという話から、
この賢者の人形も初めは聖家族から離れたところに置き、1月6日の「公現祭」の日に晴れて
イエスの近くに置くのです。
また羊だけでなく、リャマやアルパカの人形が置かれることもあり、ペルーらしいなと思います。


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イエス・キリストの誕生を祝うナシミエント。
赤ちゃんイエスの人形は25日まで飾りません。


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三賢者たちは、まだ小屋の中には入れてもらえません。1月6日まで我慢がまん。


もちろん公園やロータリーなど公共の場に飾られたものは、最初から全員集合で置かれていることが
ほとんどですが、この時期、これらナシミエントを見比べながら散歩するのがとても楽しみです。


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12月25日、イエスの誕生!聖母マリアもなんだか嬉しそう。


■クリスマス時期のペルー独特の習慣ってあるんでしょうか?


「チョコラターダ・ナビデーニャ」という素敵な習慣もご紹介しましょう。
これは貧困地区の子供たちに、パネトンという発酵パン菓子と
ホットチョコレートを配るイベントです。
ペルーは貧富の差が激しく、貧しい家庭ではクリスマスを祝う生活的余裕は
なかなかありません。そうした家庭の子供たちにもクリスマスを祝って貰いたい、
ほんの一時でも甘いお菓子を食べて楽しく過ごして貰いたいという願いから、
ボランティアで行われるのです。
私も以前このイベントに参加させて貰ったことがありますが、
パネトンを受け取った時の子供たちのはにかんだ笑顔が忘れられません。
子供たちに小さな幸せを感じてもらえる、とても素敵な習慣だと思います。


ペルーは国民の約9割がカトリック教徒という国です。私自身はカトリックではありませんが、
こうして家族や友人、周囲の人々と温かく過ごすペルーのクリスマスがとても好きです。


★ペルーに行った時、会話に花が咲くような一言


Qué tal 「ケ タル」
相手の状態を聞く言葉で、「どう、どのような」という意味です。
冒頭の挨拶では「¿Cómo están?」を使いましたが、スペイン語は動詞が主語や数によって変化するので、相手に合わせてestar動詞を活用させなければならず、ちょっと大変です。
Qué talを使ってもほぼ同じ意味で使え、しかも動詞ではないので活用もいりません。
「¡Hola! ¿Qué tal?」=「オラ! どうだい?」 これでスペイン語の挨拶は大丈夫!


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真っ赤なブーゲンビリア。
リマでは1年中咲いていますが、やはりこれからの時期が一番色鮮やか。


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日差しをたっぷり受けて、どんどん伸びる植物たち。
こちらのお宅では、青い花がカーテンのように玄関先を覆っていた。


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