« 【Webラジオ】10月15日(木)アメリカ・ニューヨーク | メイン | 【Webラジオ】10月19日(月)マルタ島 »

10月19日(月)は、マルタ島在住のフラワーレポーター、水谷照美さんからの報告です!

水谷照美さんは、マルタ島在住7年。美容師をしていらっしゃいます。
水谷さんのHP⇒www.geocities.jp/maltaterumi/
  
★マルタ島での結婚式について
   
日本からいらっしゃるカップルの方達の、ウェディングのヘアメークを時々お手伝いしています。マルタでは、ご希望があれば事前に書類を揃えて役所に申し込んでおけば、外国人のカップルでも役所の人が式をとり行ってくれて(英語で)婚姻証明書が発行されます。レジストリーオフィスという所に記録が残りますから、数年後でも所定の手続きをすればマルタの婚姻証明書を手に入れることができます。外国の役所に記録が残る事がロマンティックで、素敵な思い出になるという事と、マルタというレアな国で式をするというイメージもあり、新婚旅行を兼ねていらっしゃる方が最近増えてきています。英語圏という事もあり、日本人には式も婚姻証明書もわかりやすいようです。勿論マルタでの婚姻届が必要ないという事で、式と写真だけという方達も沢山いらっしゃいます。それでもマルタという地中海の小さな国の世界遺産の場所や古い貴族のお城、お屋敷でのお式や写真撮影もDVDに残すのには、とても良い思い出になるようです。
    
事前にお会いした事のないお嫁さんは、日本人とはいえ外国に住んでいる美容師に対して不安な気持ちをお持ちだと思いますので、ご希望があれば事前にメールでのやり取りや、なさりたいスタイルやメークのご相談にものっていますし、こちらに到着されたらお電話で直接お話をさせていただき、少しでも不安の無いよう、大切な日のヘアーメークをご希望にそえるようにしています。(大抵の方は式の数日前に到着されるので事前にトライアルもしています。)リクエストによっては、式後の写真撮影にもアテンドしてご希望のロケーションで1枚でも気に入った写真が撮れるようにと思い、頑張っています!遠いマルタまでわざわざいらしたカップルの方達に喜んでいただけて、とてもやりがいを感じています。
    
マルタの地元の人達の結婚式は、現在でも大抵の場合かなり大がかりです。以前はもっと大がかりにしていた人達も多かったようですが…
女の子が生まれると、両親は結婚式用の貯金を始めるんだとか聞いています。
   
カップルの希望や家の格式によりますが、家族だけではなく友人も招いて盛大な婚約披露パーティーをする方達も結構います。(日本の結納のようなものでしょうか)
式の前日はグルームは主に男友達とブライドは女友達と独身最期の食事会や小さなパーティーをしてお祝いし騒ぎます!
式の当日は、教会での厳粛なお式の後、披露宴になります。ホテルやレストランでする人達も居ますが、殆どの人達はパーティ用に貸している古い貴族のお屋敷やお城、ケータリング会社が保有しているレンタルスペースで、長時間にわたって披露宴をします。
日本のように2次会、3次会と場所を移すのではなく、同じ場所でアペリティフから始まり食事(着席の場合とバッフェ形式の場合、数種類のフィンガーフードをウエイターがお客様に勧めながら廻る物 最近は寿司も人気メニューの一つです。) など時間帯と人数、予算によって決めているようです。食事の後はデザート、フルーツ、チーズ、ウエディングケーキ、シャンペン、コーヒー リキュールと延々と続きます…その間にちょっとしたアトラクションや家族の御礼の挨拶、ケーキカット、カップルのファーストダンス、ダンスタイム(DJやバンドを手配して)などがあります。
      
日本のようにご祝儀というシステムではないので、これら全てを殆どの場合両家で負担する事になる訳ですから、かなりの金額になると思います。
通常、招待された人達は、ウェディングリストのお店に行ってカップルが選んでいる物の中から予算に合うものをプレゼントとして贈ります。(ディナーセットやクリスタルのグラスなど…)
最近はご祝儀として現金のプレゼントを希望するカップルもいるようですが、それにしても日本のように高額では無いので家族の負担はやはり大きいようです。
マルタは敬謙なカソリックなので、マルタ人同士の離婚は現在でも特別な理由が無い限り認められてませんし、教会での式は一生に1度だけという事になっています。
ですからカップルにとっても、家族にとっても人生の一大イベントという事になります。通常でゲストの数は300~400人、格式のある家柄だと800~1000人という場合もあります。
つい先日、友人の息子さんカップルの披露宴に参加しましたが、500人位でした。リッチな義兄の広大な敷地のお宅での披露宴でしたが、とても盛大でした。
   
マルタ在住の前は、もともと東京で美容師を長年しておりましたので、マルタでも自宅の離れでプライベートに仕事をしている関係で知り合いのマルタの旅行代理店の方に頼まれたのがきっかけで、時々お手伝いするようになりました。私の知る限り、マルタの日本人美容師は今のところ私1人だと思いますので、言葉や好みの問題でも日本から来られるカップルには喜んでいただいてますし、マルタ人の知り合いやイタリアン人の友人のヘアメークをした事もあります。
   
マルタでの仕事の魅力としては、いろいろな国籍の方達と知り合える事でしょうか、例えば日本からでも東京に限らず他の地域から来られている方達とも知り合う事が多いですし、マルタでの生活の仕方や近隣の国への旅行などにについての情報交換やアドバイスしてあげられる事は楽しいです。
あとは自分の時間を有意義に使える事です。小さな国なので移動の時間が短い事は嬉しいです。海はいつでも家から見えますし…
    
素敵だなと印象に残っているウェディングカップルは、お2人供40代だったと思いますが、出会われた頃は(趣味の音楽サークルで)お互いに別の方と結婚してらしたのでただのお友達という関係だったそうですが、女性が離婚し、その数年後男性の方が離婚され(それも暫くしてからお互いに知られたようです)、以前から好印象を持ったらしたお2人は時々サークルの帰りにデートをされるようになったんだそうですが、両方のお家にそれぞれのお子さんがいらしたので慎重にお付き合いを続けられ、最終的には両方のお子さん達も成長し、お2人の再婚を祝福してくれるという事になり、マルタで2人だけの結婚式を挙げられました。長い時間をかけて大切に育まれた本当の愛という感じで、とても感動しました!
 そしてそんなお話を私にして下さった事もとても嬉しかったので、よく覚えています。 日本から専属のカメラマンの方も一緒に来られていました。ここまで長い間かかったからこそ2人だけの特別な思い出に残したいというご希望で…
   
1組1組のカップルの方がそれぞれのラブストーリーをお持ちなので、お話を聞くとほほえましくなります。そして運命って本当にあるんだろうなと思います。
   
  
新婚旅行で来られるカップルの方達にお勧めしたい観光スポットは、マルタ本島ではブルーグロット(青の洞窟)、イムディーナ、ヴァレッタのウオーターフロント(夜が素適です)、スピノーラベイエリア、ヒルトンホテル横のポルトマーソーというヨットマリーナのエリア、ゴゾ島ではアズーレウインドウとその反対側にあるインランドシー(6月から10月位まで洞窟を巡る船が出ています)、シュレンディという小さな入り江が真っ青なプールのようになっているビーチ(砂浜ではありませんがきれいです)、沢山の伝説のあるタピーヌチャーチ(ゴシックスタイル)など・・・。 
マルタの人も日本人のカップルもよくWeddingに利用される場所の一例としてPalazzo parisioというお屋敷があります。(カフェやレストランもあり観光客のスポットにもなっています)
  
↓イムディーナ
mdina.jpg
  
↓ヴァレッタ
Valletta3.jpg
  
Valletta4.jpg
  
Valletta5.jpg
  
Valletta6.jpg
  
★マルタ島の 10,11月のイベント
    
・Notte Bianca (満月の土曜日の夜のショッピングとイベント。この日だけは通常は7時で閉まるお店が遅くまで開きカフェやレストランもスペシャルメニューなどを提供し賑わう) 3.4/Oct
$B!!!!!& Birgu Fest (ビルグ、という古いウォーターフロントエリアで沢山のキャンドルをともしてのフェスティバル) 9 to11/Oct
・Aida , Rigoletto (オペラコンサート)10/Oct 29/Oct(Gozo)
・A night in casai Fornaro (オルミと呼ばれる昔からベーカリーの多い地域で50のベーカリーが参加する焼きたてパン、パイなどのお祭り)17/Oct
・Malta Inter national Choir festival (主にヨーロッパ各国から50以上のコーラスグループが参加して5日間にわたるフェスティバル)29/Oct to 2/Nov
    
語学留学生の数は、不景気の影響もあり全体的には少し減っているようですが、ストレスの多い日本での仕事を辞め、マルタで英語を身に着けながら格安航空券で行けるヨーロッパやトルコ、チュニジアなどへの旅行を楽しんでいるキャリアのある女性も、最近は多くなっています。(家には常時日本人に限りませんが数人の留学生がいます)
  
★花アルバム
%E8%8A%B1%E2%91%A0.jpg
  
%E8%8A%B1%E2%91%A1.jpg
  
%E8%8A%B1%E2%91%A2.jpg
  
%E8%8A%B1%E2%91%A3.jpg
  
★マルタ語で一言!
Kif ah na(キハフナ):こんにちは
Sahha(サハ):さようなら
Grazie(グラッッイ):ありがとう  イタリア語ではグラッッエですがマルタではイが最後に入ります。それと同じような感じでフランス語のBonjourを(ボンジュ)と言って(おはよう)午前中の挨拶に使います。マルタは歴史上、ヨーロッパ各国から移り住んでいる人達が多いのでイタリア語、フランス語の単語はいくつか使われています。