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7月22日(水)は、フランス・プロヴァンス在住のフラワー・レポーター、橋本 恵美子さんからのレポートです!

◆プロヴァンス (la Provence)とは?◆
 
フランス南東部の地域。
北東にアルプス、西にローヌ河、南は地中海という
三つの特徴的な自然に囲まれた土地です。
地中海のすぐ近くまで広がる丘陵地帯と
内陸部の山々と渓谷や洞くつ、湖川など様々な表情を持つ。
 
日本では「南フランス」や「南仏」と呼んでプロヴァンスを指すこともあるが、
フランス南部にはピレネー、ラングドック・ルシヨン、アキテーヌ
といった地域圏がありますので、必ずしも「南仏=プロヴァンス」とはいえなく、
ふさわしい呼称ではない。
また、高級リゾート地として世界に名高い「コートダジュール」とは、
ニースを中心とした地中海沿岸部東部に位置する。
 
プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏の住民の9割は
マルセイユ、ニース、トゥーロンの3大都市圏、
もしくは2000人以上の中規模の市に集中。
 
経済としては、サービス、工業、農業、観光が主産業。

地中海の温暖な気候に恵まれているため、
ゆったりと時間が流れて、人々も全体的に陽気でおおらかな印象。
 
日本の北海道よりも高い緯度にありながら、非常に温暖。
年間をとおして日差しが強く雨が少ない。
(年間日照時間約2500時間、年間降雨量約650ミリといわれる)。
これは、サハラ砂漠からの暖気団が、中央高地によって
大西洋側の湿った低気圧から守られているから。
気まぐれなミストラル(プロヴァンス特有の北西風)が吹くと
気温が一気に下がることも。
夏の熱気、乾燥は激しく、大地の3/5は山間部であるため
植生も非常に限られたものが育ち、それがプロヴァンスの象徴になっている。
紺碧の地中海、五月晴れのようにすっきりした青空、強烈な太陽の日差し、
豊かな田園風景や石灰岩質で起伏にとんだ地形。プロヴァンスは絵になり、
スローライフにもってこいの風土。
 
 
◆橋本さんレポートのプロヴァンス現地情報◆
 
プロヴァンスは もう真夏です!
乾いた空気にコバルトブルーの青い空、
太陽が落ちてきそうなぐらいの日差し、これがプロヴァンスの“夏”です

今年は雨が少なく天気がいい日がずっと続いているので
セミも6月の中旬より鳴き始めました。
セミはフランスでは南地方だけに生息しプロヴァンスの名物なんです。
日本と違って「ミーンミーン」とかでなく
「シュンシュン」と言いますか「ジンジン」と言いますか
何せ歯切れがよくリズミカルに鳴くせいで
地元の人は”暑いねーセミが歌いだしたよ”なんて挨拶するんですよ。
 
この季節、プロヴァンスに訪れたなら絶対に欲しくなるのが、セミとラベンダーグッズ。
 
セミは幸福のシンボルとして大変人気があります。
そして、あの歌声を1日中聞いたなら 耳から離れません!
 
そして何と言ってもラベンダー。
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街のいたるところに ラベンダーを植えているのですが
これらは本物のラベンダーでなくラバンディンという似た種類が多いのです。
本当のラベンダーは標高600メートル以上に生息してるのです。
プロヴァンスの北の地方 ”SAULT”(ソー)という村は
ラベンダー好きならだれもが訪れたい村です。
 
先日、待ちに待ったラベンダー畑めぐりに行ってきました。
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今年は2週間も開花が早く6月の最終週から咲き、ただいま満開です!
車で山の上から街を見渡すと、パッチワークのように紫色の畑と黄色い小麦畑、
赤茶色の民家の屋根といった感じに縫い合わさっているように見え
おとぎの世界に入った感じです。
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そしてラベンダー畑を目の前にすると、
まるで自分が紫色の海に浸かってっているかのような気分になり
香り酔いしれ、天国に近い場所に来たんじゃないかと思うほどです。
何もかもを忘れ、リラックスができます。
街の農協のような小さなお店には、地元のラベンダー畑で作られたエッセンシャルオイルや
乾燥させたラベンダーもたくさん売っています。

そしてラベンダーは味わうこともできます。
私の働いているサンレミ・ド・プロヴァンスのチョコレート屋さんでも
ラベンダー入りのミルクチョコレートや
ラベンダー入りキャラメルクリームを作っています。
乾燥のラベンダーの花を抽出して作っているので
ひとくち口に入れ、目を閉じると淡い紫色の世界が広がるんです。
鼻から抜けるラベンダーの香りは、いつでもラベンダー畑に私を運んでくれます。

8月になると収穫がはじまり、8月15日に収穫祭が行われます。
なので 紫の世界を体感したければ7月がベストシーズンです!
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◆プロバンスの今後のイベント◆
 
8月・9月の予定はもう咲きはじめてるのですが、
ひまわりの季節で、あちらこちらの畑にひまわりが咲きとてもきれいです。
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この地方で ゴッホがひまわりの絵を描き、
私の住んでいる町の精神病院にゴッホが入院してた時
この街の風景でたくさんの名作を残し、ゴッホの散歩道があるぐらい。
 
それとメロンやモモも今からがシーズンで、すっごく安くておいしいです。
 
8月はいろんな街で「牛追い祭り」といって
闘牛を離し牛の角に付いているリングを奪う祭りや
伝統衣装を着てパレードする祭りなど、毎週のようにお祭りがあり、
9月は農作物の収穫祭が行われ、なにかと週末は楽しみがあって忙しいです。
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♪現地でよく使われる簡単な「一言」♪
 
・「Ca Va ? Ca Va Ca Va ! (サ ヴァ? サヴァ サヴァ!)」
 意味:元気?元気元気!
 この言葉はあいさつでよく使います。
 「これは大丈夫?」ってときにも使い、とても便利です。

・「Allez ! Bon Journee Au revoir ! (アレ、ボンジョルネ オウヴォアー)」
 意味:「じゃぁ 良い一日を!さようなら!」
 これは感じがよくって大好きな言葉で、
 これを言われると「Vous auss ! (ヴゥゾシィ)」=「あなたもね!」と必ず返事をします。
 
  
◇橋本さんProfile◇
 
フランス在住6年(パリ4年半、プロヴァンス1年半)
仕事はハーブの宝庫の土地サンレミ・ド・プロヴァンスのショコラティエで
地元のハーブやアーモンド、フルーツを使ったチョコレートを作っています。